JP5665576B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。特に、本発明は、着用者の肌に向かって起立する防漏堤を両側部に設けた使い捨ておむつに関する。
使い捨ておむつとしては、着用者の肌に向かって起立する防漏堤を両側部に設けたものが知られている(特許文献1、特許文献2)。
しかし、防漏堤が着用者の体にフィットせず、体から浮いて隙間ができることがある。そこで、防漏堤に配設する弾性部材の配設時の伸長倍率を大きくすることにより、防漏堤の起立を強くし、隙間を減らすことが試みられている。
特開2004−337388号公報 特開2009−89906号公報
しかし、防漏堤に配設する弾性部材の配設時の伸長倍率を大きくすると、防漏堤が着用者の体に強く当たりすぎることでの装着感の悪化を招くとともに、腰周りを保持する力よりも股下側に引っ張る力が強くなりすぎ、おむつ全体がずり落ちやすくなり、かえって隙間を作ってしまうという問題がある。
本発明は、防漏堤と体の隙間が腹側鼠蹊部で顕著に見られることに着目し、防漏堤に配設される弾性部材の配設時の伸長倍率をその長さ方向に変化させるとともに、防漏堤の外側に配設される脚周り弾性部材の伸長倍率との大小関係を調節することにより、上記の課題を解決するものである。
すなわち、本発明は、透液性表面シート、不透液性裏面シート、および前記透液性表面シートと前記不透液性裏面シートとの間に介在し且つ幅方向の中央域に配置された吸収体を含み、
前記透液性表面シートの両側部に前記透液性表面シートから起立可能に設けられた防漏堤を有し、
前記防漏堤は基端と自由端を有し、
前記防漏堤の自由端側に防漏堤弾性部材が伸長状態で配設され、
前記防漏堤の基端の外側に脚周り弾性部材が配設され、
展開状態において、前身頃および後身頃を有し、前身頃および後身頃はそれぞれ腰領域および股領域を有し、前身頃および後身頃の股領域はそれぞれ前半部および後半部を有する、使い捨ておむつであって、
防漏堤弾性部材の伸長倍率が前身頃の股領域の後半部においてその他の領域よりも大きく、
前身頃の股領域の後半部において防漏堤弾性部材の伸長倍率が脚周り弾性部材の伸長倍率よりも大きく、
後身頃の股領域の後半部において防漏堤弾性部材と脚周り弾性部材の伸長倍率がほぼ同じであることを特徴とする。
好ましくは、前身頃の股領域の前半部において防漏堤弾性部材と脚周り弾性部材の伸長倍率がほぼ同じである。
好ましくは、前身頃の股領域の後半部における防漏堤弾性部材の伸長倍率が2.2〜4.0倍であり、その他の領域における防漏堤弾性部材の伸長倍率が1.0〜2.4倍である。
好ましくは、前身頃の股領域の後半部と後身頃の股領域の前半部における平均の脚周り弾性部材の伸長倍率が2.0〜4.0倍であり、その他の領域における脚周り弾性部材の伸長倍率が1.0〜2.4倍である。
本発明の使い捨ておむつは、防漏堤と体の隙間が空きにくく、ずり落ちにくい、着用者の体へのフィット性に優れる。
図1は、本発明の使い捨ておむつの1つの実施例の平面図である。 図2は、図1のA−A′線断面を示す模式断面図である。 図3は、伸長倍率を変化させながら弾性部材を配設する方法を示す模式図である。 図4は、防漏堤弾性部材および脚周り弾性部材の伸長倍率の変化のパターンの一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を説明するが、本発明は図面に記載されたものに限定されるものではない。
図1は、本発明の使い捨ておむつの1つの実施例の部分破断平面図である。図2は、図1のA−A′線断面を示す模式断面図である。図1および図2に示すように、使い捨ておむつ1は、透液性表面シート2、不透液性裏面シート3および吸収体4を含む。吸収体4は、透液性表面シート2と不透液性裏面シート3との間に介在し、幅方向の中央域に配置されている。図1の右上部の一部は、後述するサイドシート7および透液性表面シート2の一部が取り除かれた部分破断状態を示している。
使い捨ておむつ1は、透液性表面シート2の両側部に透液性表面シート2から起立可能に設けられた防漏堤6を有する。防漏堤6は基端と自由端6aを有する。防漏堤6は、使い捨ておむつ1の両側部に配置されたサイドシート7によって形成される。サイドシート7の幅方向X外側部分7aは透液性表面シート2および/または不透液性裏面シート3と接着剤や熱シールで接合している。一方、サイドシート7の幅方向X内側部分7bは透液性表面シート2および不透液性裏面シート3のいずれとも接合していない。サイドシート7の幅方向X内側部分は折り返されて、防漏堤6の自由端6aを形成し、折り返された部分の内側に防漏堤弾性部材8が配設されている。図1には、防漏堤弾性部材8が2本配設された例が示されているが、防漏堤弾性部材8の本数は、特に限定されず、1本でも、2本でも、3本以上でもよい。サイドシート7の幅方向X内側部分7bは、透液性表面シート2および不透液性裏面シート3のいずれとも接合しておらず、かつその自由端6aに防漏堤弾性部材8が配設されているので、着用したときに、肌方向に起立し、防漏堤6を形成する。サイドシート7の基端(すなわち接合部分と非接合部分の境界線)は、好ましくは、透液性表面シート2の側縁内側近傍であるが、それに限定されない。
防漏堤6の基端の幅方向Xの外側には、脚周り弾性部材9が配設されている。脚周り弾性部材9は、不透液性裏面シート3およびサイドシート7に、接着剤(たとえばホットメルト接着剤)を介して接合されている。図1には、脚周り弾性部材9が2本配設された例が示されているが、脚周り弾性部材9の本数は、特に限定されず、1本でも、2本でも、3本以上でもよい。
使い捨ておむつ1は、展開状態において、前身頃および後身頃を有し、前身頃および後身頃はそれぞれ腰領域および股領域を有し、前身頃および後身頃の股領域はそれぞれ前半部および後半部を有する。前身頃の腰領域10と後身頃の腰領域15の前後方向Yの長さは、それぞれ、一般に、使い捨ておむつ1全体の前後方向Yの長さの10〜30%を占める。前身頃の腰領域10と後身頃の腰領域15の間の領域である股領域16は、前身頃の股領域と後身頃の股領域とからなる。前身頃の股領域は、前身頃の股領域の前半部11と前身頃の股領域の後半部12とからなり、後身頃の股領域は後身頃の股領域の前半部13と後身頃の股領域の後半部14とからなる。
本発明においては、前身頃の股領域の前半部11、前身頃の股領域の後半部12、後身頃の股領域の前半部13、および後身頃の股領域の後半部14の前後方向Yの長さは、それぞれ、股領域16の前後方向Yの長さの4分の1とする。
防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9は、使い捨ておむつ1の展開状態において、伸長状態で配設されている。すなわち、使い捨ておむつ1の製造工程において、防漏堤弾性部材8をサイドシート7に取り付ける際に、防漏堤弾性部材8は伸長した状態で取り付けられ、脚周り弾性部材9をサイドシート7または不透液性裏面シート3に取り付ける際に、脚周り弾性部材9は伸長した状態で取り付けられる。吸収体の裏面を覆う部分のみ不透液性裏面シートを設けて、その外側に配した不織布に脚周り弾性部材9を取り付けることもできる。従来の使い捨ておむつにおいては、防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9は、均一の伸長倍率で取り付けられていた。本発明では、防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9の伸長倍率は、前後方向Yに変化している。
ここで、伸長倍率とは、弾性部材の元の長さ(力を加えていない状態における自然長)Lに対する伸びた状態における長さLの比(L/L)をいう。たとえば、10cmの弾性部材を伸ばして20cmにしたときは、伸長倍率は2倍である。
本発明においては、防漏堤弾性部材8の伸長倍率が前身頃の股領域の後半部12においてその他の領域の伸長倍率よりも大きく、前身頃の股領域の後半部12において防漏堤弾性部材8の伸長倍率が脚周り弾性部材9の伸長倍率よりも大きく、後身頃の股領域の後半部14において防漏堤弾性部材8と脚周り弾性部材9の伸長倍率がほぼ同じである。防漏堤弾性部材8の伸長倍率を前身頃の股領域の後半部12においてその他の領域の伸長倍率よりも大きくすることにより、おむつ全体のずり落ちを引き起こすことなく、鼠蹊部における体と防漏堤6との隙間の発生を抑制することができる。前身頃の股領域の後半部12において防漏堤弾性部材8の伸長倍率を脚周り弾性部材9の伸長倍率よりも大きくすることにより、防漏堤6を起立しやすくし、鼠蹊部における体と防漏堤6との隙間の発生を抑制することができる。後身頃の股領域の後半部14において防漏堤弾性部材8と脚周り弾性部材の伸長倍率をほぼ同じにすることにより、ずり落ちやすい後身頃の股領域の後半部において防漏堤と脚周りギャザーが均等に機能し、おむつ全体のずり落ちを抑制することができる。そして、これらの構成の相乗効果として、防漏堤と体の隙間が空きにくく、ずり落ちにくい、着用者の体へのフィット性に優れた使い捨ておむつが得られる。
また、前身頃の股領域の前半部11において防漏堤弾性部材8と脚周り弾性部材9の伸長倍率はほぼ同じであることが好ましい。前身頃の股領域の前半部11において、防漏堤弾性部材8の伸長倍率を脚周り弾性部材9の伸長倍率とほぼ同じにすることにより、ゴムの収縮によって生じる応力によって、おむつを下方向へ押し下げる力が低減し、ずれの程度を軽減することができる。これによって、装着した着用者が動いたときにも、股間部での隙間が発生しずらくなり、結果として漏れを低減することができる。ここで、防漏堤弾性部材8と脚周り弾性部材9の伸長倍率がほぼ同じとは、両者の差が20%以内のものは対象とする。
前身頃の股領域の後半部12における防漏堤弾性部材8の伸長倍率は、好ましくは2.2〜4.0倍であり、より好ましくは2.6〜3.6倍であり、さらに好ましくは2.8〜3.4倍である。前身頃の股領域の後半部12における防漏堤弾性部材8の伸長倍率が、小さすぎると防漏堤の立ち上がりが弱すぎて身体の動きに追従できず隙間が発生しやすくなり、大きすぎるとギャザーの締め付け跡が残ってしまうなど、着用者の肌に負担となる恐れがある。
前身頃の股領域の後半部12以外の領域における防漏堤弾性部材8の伸長倍率は、好ましくは1.0〜2.4倍であり、より好ましくは1.4〜2.0倍であり、さらに好ましくは1.6〜2.0倍である。前身頃の股領域の後半部以外における防漏堤弾性部材8の伸長倍率が、小さすぎると防漏堤の立ち上がりが弱すぎて身体の動きに追従できず隙間が発生しやすくなり、大きすぎるとギャザー跡が残ってしまい着用者の肌に負担をかけたり、着用時に下に向かう力が強くなっておむつを下にずり下げ、股間に隙間が空き、尿便の漏れのリスクが高くなったりする。
前身頃の股領域の後半部12と後身頃の股領域の前半部13における平均の脚周り弾性部材9の伸長倍率は、好ましくは2.0〜4.0倍であり、より好ましくは2.2〜3.8倍であり、さらに好ましくは2.4〜3.6倍である。前身頃の股領域の後半部12と後身頃の股領域の前半部13における平均の脚周り弾性部材9の伸長倍率が、小さすぎると脚周りを取り囲む力が弱くなって身体の動きに追従できず隙間が発生しやすくなり、大きすぎるとギャザー跡が残ってしまい着用者の肌に負担をかけたり、防漏堤を肌に追従させにくくなることで尿便の漏れのリスクが高くなったりする。
前身頃の股領域の後半部12と後身頃の股領域の前半部13以外の領域における脚周り弾性部材9の伸長倍率は、好ましくは1.0〜2.4倍であり、より好ましくは1.4〜2.0倍であり、さらに好ましくは1.6〜2.0倍である。前身頃の股領域の後半部12と後身頃の股領域の前半部13以外の領域における脚周り弾性部材9の伸長倍率が、小さすぎると脚周りに沿う力が弱くて身体の動きに追従できず隙間が発生しやすくなり、大きすぎるとギャザー跡が残ってしまい着用者の肌に負担となったり、着用時に下に向かう力が強くなっておむつを下にずり下げ、股間に隙間が空き、尿便の漏れのリスクが高くなったりする。
各領域の伸長倍率は、その領域内において均一である必要はなく、その領域内において変化していてもよく、すなわちその領域内の各点において異なっていてもよい。したがって、各領域の伸長倍率は、その領域における平均の伸長倍率である。各領域の伸長倍率は、その領域に配設された弾性部材を切り取って、測定する。切り取った弾性部材の展開状態における長さ(展開状態におけるその領域の長さ)Lを、切り取った弾性部材の弛緩状態における長さ(力を加えない状態における自然長)Lで割り算した値(L/L)を、その領域における弾性部材の伸長倍率とする。
防漏堤弾性部材8の伸長倍率分布と脚周り弾性部材9の伸長倍率分布を組み合わせることで、股間領域において防漏堤弾性部材8と脚周り弾性部材9との2重で隙間発生を抑制できる。脚周り弾性部材9で、特に腹から足繰り腹側領域(装着時の身体を横から見て前側)にて、脚周り弾性部材9の応力が防漏堤弾性部材8より強いと防漏堤弾性部材8の応力の効きが悪くなり、防漏堤が肌に当たらず、空間ができ、結果として漏れが発生しやすい状況になる。理想としては防漏堤弾性部材8の応力を脚周り弾性部材9の応力より大きくしたいが、防漏堤弾性部材8全体に渡って高い応力をかけると肌が赤くなるなどのトラブルが発生する。そこで、本発明のように、防漏堤弾性部材8の応力を部分的に変化させることで、最も隙間のあきやすい腹側鼠蹊領域での空間ができることを抑制しつつ、弾性部材が足繰り全体で強く当たることでの肌トラブルも抑制できる。
均一な高伸長倍率の防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9の場合、足繰り周りに万遍なく応力がかかると、下に引っ張る力が腰周り部保持力より強くなるため、装着してすぐにずり落ち始める。これにより足繰りに隙間が発生し漏れの原因となる。本発明によれば、腹背部分では下に引っ張る力が弱くなり、前寄り股間部においては、体方向に向かって力が作用するので身体とのフィットが保たれる。結果として、防漏堤6が太もも付け根部分の様々な動きに対して柔軟に追従し、足付け根で隙間が開くことによる漏れのリスクが大きく低減される。
防漏堤弾性部材8の伸長倍率を部分的に高低つけることで足の動きに防漏堤6が柔軟に追従し、結果としてサイドシートのしわを比較的均一に生じさせることができ、防漏堤6が面となって足繰りに当たるが、それをしないと防漏堤6が体の動きに追従できない部分(特に腹側鼠蹊部)では、大きく隙間が開いたり、防漏堤6を巻き込んでしまったりして、本来の防漏堤として必要な高さを失ってしまい、防漏の役目を果たさなくなることが発生する。
防漏堤弾性部材8の伸長倍率が均一の場合は、防漏堤6が体の動きに追従できない部分(特に腹側鼠蹊部)では、隙間が発生し、股間からの尿便の漏れの原因となる。この足繰り腹側領域で、脚周り弾性部材9の応力を防漏堤弾性部材8の応力よりも小さくすることで防漏堤としての役割を発揮する。一方、股下中央部は着用者の身体の動きに対して変化が少ないため、防漏堤6と身体の間に隙間はできにくいので高い応力は不要であるが、最外部の脚周り弾性部材9の伸長倍率を上げて伸縮範囲を広げさせることでより足の動きに追従させることができ防漏堤6と脚周り弾性部材9のダブルでの強固な防漏を実現することができる。この部分で防漏堤弾性部材8の応力が脚周り弾性部材9の応力より大きいと、脚周り弾性部材9が身体に当たらないこととなり、漏れのリスクは高くなる。
次に、本発明の使い捨ておむつ1を製造する方法を説明する。ただし、本発明は、以下に記載する方法に限定されるものではない。
不透液性裏面シート3、吸収体4、透液性表面シート2、ならびに防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9を配設したサイドシート7をそれぞれ準備し、それらを積層した後、所定の形状に裁断することにより、使い捨ておむつ1を製造することができる。
この際、脚周り弾性部材9は、サイドシート7ではなく、不透液性裏面シート3に配設しておいてもよい。
各領域において伸長倍率が異なる防漏堤弾性部材8を配設したサイドシート7を作製する方法を次に説明する。ただし、この方法に限定されるものではない。
図3において、サイドシート用原反51は図示しない供給ロールから一定速度で送り出され、防漏堤弾性部材8は供給ロール53から伸長倍率調整ロール54を介して供給される。サイドシート用原反51には、防漏堤弾性部材8が位置する部分に、コーター52でホットメルト接着剤が塗布される。ホットメルト接着剤が塗布された箇所の上に防漏堤弾性部材8が配設される。サイドシート用原反51の一方の側部が、シート折り返し装置(図示せず)で、配設された防漏堤弾性部材8を挟み込むように、折り返される。防漏堤弾性部材8が配設され、側部が折り返されたサイドシート用原反51は、駆動ロール55とニップロール56で挟圧され、防漏堤弾性部材8がサイドシート用原反51に接合された状態で駆動ロール55から送り出される。
ここで、防漏堤弾性部材8の供給速度は、供給ロール53から一定速度で送り出された後、伸長倍率調整ロール54で、サイドシート用原反51への供給速度が一定の規則に従い周期的に変化するように制御される。伸長倍率調整ロール54による防漏堤弾性部材8の供給速度の制御は、伸長倍率調整ロール54の回転速度をサーボモーター、VVVF等の公知の回転速度制御手段により一定の規則に従い周期的に変化させることで行なうことができる。
この制御方法では、伸長倍率調整ロール54が、供給ロール53に対して相対的に回転速度が上昇すると、サイドシート用原反51に供給される防漏堤弾性部材8の供給速度が上昇し、サイドシート用原反51に接合された防漏堤弾性部材8の伸長倍率は低下する。逆に、伸長倍率調整ロール54を供給ロールに対して相対的に回転速度を低下させると、防漏堤弾性部材8の伸長倍率は上昇する。脚周り弾性部材9の伸長倍率変化も防漏堤弾性部材8と同様にできる。これにより、図4に例示するパターンのように、サイドシート用原反51の供給方向における位置に対して、防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9の伸長倍率を、周期的かつ連続的に変化させることができる。なお、以上の方法に代えて、供給ロールから防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9を供給する速度を周期的に変化させることにより、防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9の伸長倍率を連続的に変化させることもできる。
図4は、防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9の伸長倍率の変化のパターンの一例を示す図であり、図中、曲線71は防漏堤弾性部材8の伸長倍率の変化のパターンを示し、曲線72は脚周り弾性部材9の伸長倍率の変化のパターンを示す。図4に示す伸長倍率の変化のパターンの例では、サイドシート用原反51に接合された防漏堤弾性部材8の伸長倍率は約2.0から約2.8の範囲で周期的に変化している。したがって、図4に仮想線で示した使い捨ておむつ1のように、伸長倍率が周期的に変化する範囲内で相対的に大きい領域に、使い捨ておむつ1の前身頃の股領域の後半部12が位置するようにすれば、防漏堤弾性部材の伸長倍率が前身頃の股領域の後半部12においてその他の領域の伸長倍率よりも大きいものを製造することができる。
サイドシートは2つ作られる。このようにして得られた防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9が接合されたサイドシート7は、その後、別工程で製造された不透液性裏面シート3、吸収体4および透液性表面シート2の積層体の上に積層され、所定の形状に裁断されて、使い捨ておむつ1が得られる。
防漏堤弾性部材8および脚周り弾性部材9には、この種の物品において使用されている、従来公知のものを適宜使用して使用することができるが、たとえば、太さが310〜1180dtexの弾性糸によって形成することができる。弾性糸の具体例としては、東レ・オペロンテックス株式会社製ポリウレタン繊維「ライクラ」(登録商標)や天然ゴムのゴム糸を挙げることができる。
透液性表面シート2は、繊維不織布、多孔プラスチックフィルム、それらのラミネートシート等から形成される。好ましくは、質量が15〜50g/m、好ましくは20〜35g/m、繊維密度が0.01〜0.04g/cm、好ましくは0.025〜0.035g/cmの範囲である、エアスルー繊維不織布やスパンボンド繊維不織布から形成される。
不透液性裏面シート3は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。高い耐水性を有するメルトブローン法による繊維不織布の少なくとも片面に、高い強度と良好な柔軟性とを有するスパンボンド法による繊維不織布をラミネートした複合不織布(SM不織布、SMS不織布)を使用することもできる。
サイドシート7は、不透液性の繊維不織布、透湿性プラスチックフィルム、それらのラミネートシート等から形成される。好ましくは、質量が10〜40g/m、好ましくは15〜30g/m、繊維密度が0.06〜0.1g/cm、好ましくは0.07〜0.09g/cmの範囲である、スパンボンド繊維不織布などから形成される。高い耐水性を有するメルトブローン法による繊維不織布の少なくとも片面に、高い強度と良好な柔軟性とを有するスパンボンド法による繊維不織布をラミネートした複合不織布(SM不織布、SMS不織布)を使用することもできる。
吸収体4は、尿等の液体を吸収して保持する機能を有するもので、嵩高であり、型崩れし難く、化学的刺激が少ないものであることが好ましい。たとえば、フラッフ状パルプもしくはエアレイド不織布と高吸収性ポリマー(SAP)とからなる吸収体を例示できる。フラッフ状パルプの代わりに、たとえば、化学パルプ、セルロース繊維、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維を例示できる。パルプは目付200〜500g/m、ポリマーは目付200〜400g/mで、パルプとポリマーが全体に均一に分布した混合体を、目付け15g/mのティッシュで包んだものが挙げられる。エアレイド不織布としては、たとえば、パルプと合成繊維とを熱融着させまたはバインダーで固着させた不織布を例示できる。高吸収性ポリマーは、水溶性高分子が適度に架橋した三次元網目構造を有するもので、30〜60倍の水を吸収するが、本質的に水不溶性であり、一旦吸収された水は多少の圧力を加えても離水しないものであり、たとえば、デンプン系、アクリル酸系、アミノ酸系の粒子状または繊維状のポリマーを例示できる。吸収体の形状および構造は必要に応じて変えることができるが、吸収体の全吸収量は、吸収性物品としての設計挿入量および所望の用途に対応させる必要がある。また、吸収体のサイズや吸収能力等は用途に対応して変動される。
図4に示した使い捨ておむつは、後身頃の腰領域15の両側縁から幅方向Xの外側に延びる一対のテープファスナータブ31が設けられており、開放型使い捨ておむつである。
以上、本発明を、開放型使い捨ておむつで説明してきたが、本発明はパンツ型使い捨ておむつをも対象として含む。
本発明の使い捨ておむつは、新生児用使い捨ておむつ、幼児用使い捨ておむつ、使い捨てのトイレット・トレーニングパンツ、使い捨て失禁パンツ、使い捨ての生理用パンツ、大人用使い捨ておむつ等として、好適に用いることができる。
1 使い捨ておむつ
2 透液性表面シート
3 不透液性裏面シート
4 吸収体
6 防漏堤
7 サイドシート
8 防漏堤弾性部材
9 脚周り弾性部材
10 前身頃の腰領域
11 前身頃の股領域の前半部
12 前身頃の股領域の後半部
13 後身頃の股領域の前半部
14 後身頃の股領域の後半部
15 後身頃の腰領域
31 テープファスナータブ
51 サイドシート用原反
52 コーター
53 供給ロール
54 伸長倍率調整ロール
55 駆動ロール
56 ニップロール

Claims (4)

  1. 透液性表面シート、不透液性裏面シート、および前記透液性表面シートと前記不透液性裏面シートとの間に介在し且つ幅方向の中央域に配置された吸収体を含み、
    前記透液性表面シートの両側部に前記透液性表面シートから起立可能に設けられた防漏堤を有し、
    前記防漏堤は基端と自由端を有し、
    前記防漏堤の自由端側に防漏堤弾性部材が伸長状態で配設され、
    前記防漏堤の基端の外側に脚周り弾性部材が配設され、
    展開状態において、前身頃および後身頃を有し、前身頃および後身頃はそれぞれ腰領域および股領域を有し、股領域は脚周り弾性部材が配設された領域であり、腰領域は脚周り弾性部材が配設されていない領域であり、前身頃および後身頃の股領域はそれぞれ前半部および後半部を有し、前半部は前身頃側の2分の1の領域であり、後半部は後身頃側の2分の1の領域である、使い捨ておむつであって、
    防漏堤弾性部材の伸長倍率が前身頃の股領域の後半部においてその他の領域よりも大きく、
    前身頃の股領域の後半部において防漏堤弾性部材の伸長倍率が脚周り弾性部材の伸長倍率よりも大きく、
    後身頃の股領域の後半部において防漏堤弾性部材の伸長倍率は脚周り弾性部材の伸長倍率の0.8〜1.2倍であることを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前身頃の股領域の前半部において防漏堤弾性部材の伸長倍率は脚周り弾性部材の伸長倍率の0.8〜1.2倍であることを特徴とする請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前身頃の股領域の後半部における防漏堤弾性部材の伸長倍率が2.2〜4.0倍であり、その他の領域における防漏堤弾性部材の伸長倍率が1.0〜2.4倍であることを特徴とする請求項1または2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前身頃の股領域の後半部と後身頃の股領域の前半部からなる領域における脚周り弾性部材の伸長倍率が2.0〜4.0倍であり、その他の領域における脚周り弾性部材の伸長倍率が1.0〜2.4倍であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
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