以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造の概略を示す図である。画像形成装置1は例えば、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリの機能を有するデジタル複合機に適用することができる。画像形成装置1は装置本体100、装置本体100の上に配置された原稿読取部200、原稿読取部200の上に配置された原稿給送部300、及び装置本体100の上部前面に配置された操作部400を備える。
原稿給紙部300は自動原稿送り装置として機能し、原稿を送る方向の上流側から順に配置された原稿トレイ305、ピックアップローラー307、用紙分離機構309、レジストローラー311、搬送ドラム313、排紙ローラー315及び排紙トレイ317等を備える。原稿トレイ305には読み取りの対象とされる原稿が載置される。
ピックアップローラー307は原稿トレイ305の上方に昇降可能に配置されている。ピックアップローラー307の近傍には用紙分離機構309が設けられている。用紙分離機構309は駆動ローラー309a、従動ローラー309b、無端ベルト309c及び分離ローラー309dを備える。駆動ローラー309aは従動ローラー309bよりも下流側に位置している。駆動ローラー309aと従動ローラー309bには無端ベルト309cが掛け渡されており、これらのローラーは給紙ローラーとして機能する。駆動ローラー309aと従動ローラー309bの下方には無端ベルト309cを押圧するように分離ローラー309dが配置されている。
ピックアップローラー307及び駆動ローラー309aは、原稿トレイ305に載置された原稿を原稿トレイ305から送り出す方向に回転する。これに対して、分離ローラー309dは原稿トレイ305に載置された原稿を原稿トレイ305へ戻す方向に回転する。これらによって、ピックアップローラー307により一枚ずつ取り込まれた原稿が複数枚重ねて搬送されるのを防止している。
用紙分離機構309の近傍にはレジストローラー311が配置されている。レジストローラー311は原稿を挟むように配置された駆動ローラー311aと従動ローラー311bから構成される。用紙分離機構309から搬送されてきた原稿は、レジストローラー311により正しい角度に補正されて、搬送ドラム313へ送られる。原稿は搬送ドラム313によって原稿読取スリット233の上を通過させられた後、排紙ローラー315によって排紙トレイ317へ排出される。原稿読取スリット233は後で説明する原稿読取部200に備えられる。
原稿給紙部300はさらに、切換ガイド319、反転ローラー321及び反転搬送路323により構成される原稿反転機構を備える。原稿反転機構は原稿の両面を自動で読み取る際に使用される。両面読み取り時、切換ガイド319は下側に切り換えられおり、原稿読取部200で表面が読み取られた原稿は、排紙ローラー315及び反転ローラー321によって反転搬送路323へ搬送される。その後、切換ガイド319が上側に切り換えられ、反転ローラー321が逆回転することにより、原稿が搬送ドラム313へ再び送られる。そして原稿読取部200で原稿の裏面が読み取られ、原稿は排紙ローラー315によって排紙トレイ317に排紙される。
原稿読取部200は原稿の画像を光学的に読み取って画像データを生成する。原稿読取部200はプラテンガラス231、原稿読取スリット233、光源235、第1ミラー237、第2ミラー239、第3ミラー241、第1キャリッジ243、第2キャリッジ245、結像レンズ247及びCCD(Charge Coupled Device)249を備える。
プラテンガラス231及び原稿読取スリット233は、原稿読取部200の上面に位置している。プラテンガラス231はフラットベッド読取モードで利用され、プラテンガラス231の上に原稿を載置し、原稿が読み取られる。原稿読取スリット233は搬送ドラム313の下方に位置している。原稿読取スリット233はADF読取モードで利用され、搬送ドラム313によって搬送された原稿は、原稿読取スリット233と搬送ドラム313の間を通過する際に読み取られる。
光源235及び第1ミラー237は第1キャリッジ243によって保持されている。第2ミラー239及び第3ミラー241は第2キャリッジ245によって保持されている。光源235から照射されて原稿で反射された光は、第1ミラー237、第2ミラー239、第3ミラー241及び結像レンズ247により、CCD249に導かれる。
フラットベッド読取モードではプラテンガラス231上に原稿を載置し、キャリッジ(第1キャリッジ243及び第2キャリッジ245)をプラテンガラス231の長手方向(副走査方向Y)に移動させながらCCD249により原稿を読み取る。これに対してADF読取モードでは、キャリッジ(第1キャリッジ243及び第2キャリッジ245)を原稿読取スリット233と対向する位置に移動させて、原稿給紙部300から送られてきた原稿を、原稿読取スリット233を通してCCD249により読み取る。これによりCCD249から出力された電気信号を、原稿読取部200に設けられた画像エンジン(不図示)により所定の処理をして画像データとして出力する。
装置本体100は用紙貯留部101、画像形成部103及び定着部105を備える。用紙貯留部101は装置本体100の最下部に配置されており、用紙の束を貯留することができる複数の給紙カセット107を備える。給紙カセット107に貯留された用紙の束において、最上位の用紙がピックアップローラー109の駆動により、用紙搬送路111へ向けて送出される。用紙は用紙搬送路111を通って、画像形成部103へ搬送される。
画像形成部103は搬送されてきた用紙に画像データを基にしてトナー画像を形成する。画像形成部103は感光体ドラム113、除電部115、帯電部117、露光部119、現像部121Bk,121Y,121M,121C、転写ドラム123及び転写ローラー125を備える。
除電部115は感光体ドラム113の周面から残留電荷を除去する装置である。帯電部117は除電後の感光体ドラム113の周面を帯電させる装置である。露光部119は画像データ(原稿読取部200のCCD249から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等)に対応して変調された光を生成し、一様に帯電された感光体ドラム113の周面に照射することにより、感光体ドラム113の周面に静電潜像を形成する装置である。
現像部121Bk,121Y,121M,121Cは、静電潜像が形成されている感光体ドラム113の周面に、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナー画像を形成させる装置である。各色の現像部を区別する必要がなければ、現像部121と記載する。ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色に対するトナーは、図略のトナー供給容器又はトナーカートリッジから供給される。
転写ドラム123の周面で、感光体ドラム113に形成された各色のトナー画像が転写されて重ね合わされる。転写ローラー125は転写ドラム123の周面のトナー画像を、用紙貯留部101から搬送されてきた用紙に転写させるローラーである。
トナー画像が転写された用紙は、定着部105に送られる。定着部105において、トナー画像と用紙に熱と圧力が加えられて、トナー画像を用紙に定着させる。これにより、用紙への画像の印刷が完了する。用紙はスタックトレイ127又は排紙トレイ129に排紙される。
操作部400は操作キー部401と表示部403を備える。表示部403はタッチパネル機能を有しており、ソフトキーを含む画面が表示される。ユーザーは画面を見ながらソフトキーを操作することによって、コピー等の機能の実行に必要な設定等をする。
操作キー部401はハードキーからなる操作キーを備えており、具体的にはスタートキー407、テンキー409及び機能切換キー405等を備える。スタートキー407はコピー、ファクシミリ送信等の動作を開始させるキーである。テンキー409はコピー部数、ファクシミリ番号等の数字を入力するキーである。
機能切換キー405はコピーキー、送信キー、及びスキャナーキー等を備えており、コピー機能、送信機能、スキャナー機能等を相互に切り換えるキーである。コピーキーを操作すれば、コピーの初期画面が表示部403に表示される。送信キーを操作すれば、ファクシミリ送信及びメール送信の初期画面が表示部403に表示される。スキャナーキーを操作すれば、スキャナーの初期画面が表示部403に表示される。
図2は図1に示す画像形成装置1の構成を示すブロック図である。画像形成装置1は装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300、操作部400、制御部500及び通信部600がバスによって相互に接続された構成を有する。
制御部500はCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等を備える。CPUは画像形成装置1を動作させるために必要な制御を、装置本体100等の画像形成装置1の上記構成要素に対して実行する。ROMは画像形成装置1の動作の制御に必要なソフトウェアを記憶している。RAMはソフトウェアの実行時に発生するデータの一時的な記憶及びアプリケーションソフトの記憶等に利用される。
制御部500はモード制御部501及びサイズ検知部503の機能を有する。これらの機能は制御部500に備えられる上記CPU、ROM及びRAM等により実現される。
モード制御部501はコピーモード及びスキャナーモードを実行する。コピーモードにおいて、モード制御部501は原稿読取部200と装置本体100を制御し(原稿給送部300を使用する場合はさらに原稿給送部300を制御し)、原稿読取部200で読み取られた原稿の画像データにより画像を形成して用紙に印刷させる。スキャナーモードにおいて、モード制御部501は原稿読取部200を制御し(原稿給送部300を使用する場合はさらに原稿給送部300を制御し)、原稿読取部200で読み取られた原稿の画像データを画像データ記憶装置10へ送信して、画像データ記憶装置10に記憶させる。
サイズ検知部503は、原稿トレイ305にセットされた同じサイズの複数枚の原稿が、図1に示す原稿読取スリット233に向けて、原稿給送部300内を搬送中に、各原稿の搬送方向のサイズを検知し、検知したサイズを示すサイズデータを生成する。サイズ検知部503はセンサー51、タイマー53、サイズテーブル55及びサイズデータ生成部57を備える。
センサー51は例えば、光学センサーであり、図1に示すように、レジストローラー311付近の搬送路の上に設置されている。タイマー53は、搬送されている原稿の先端をセンサー51が検知してから、その原稿の後端を検知するまでの時間(検知時間)を測定する。
サイズテーブル55には、検知時間と原稿の搬送方向のサイズとが対応づけて記憶されている。例えば、検知時間がT1の場合は原稿の搬送方向のサイズがL1、検知時間がT2の場合は原稿の搬送方向のサイズがL2、検知時間がT3の場合は原稿の搬送方向のサイズがL3、・・・である。
サイズデータ生成部57はサイズテーブル55を参照して、タイマー53により測定された検知時間と対応するサイズを選択する。サイズデータ生成部57はその選択したサイズを示すサイズデータを生成する。
通信部600は電話回線601を用いてファクシミリ通信する部分とLAN603を用いてネットワーク通信する部分とにより構成される。通信部600は画像データ送信部605とサイズデータ送信部607を備える。これらの機能は、主に、ネットワーク通信する部分(ネットワークI/F部)により実現される。
画像データ送信部605は原稿読取部200で生成された複数枚の原稿の画像データを、LAN603を用いて画像データ記憶装置10に送信する。サイズデータ送信部607はサイズ検知部503で生成された複数枚の原稿のサイズデータを、LAN603を用いて画像データ記憶装置10に送信する。
装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300及び操作部400に関しては既に説明したので、説明を省略する。
次に、画像データ記憶装置10について説明する。図3は本実施形態に係る画像データ記憶装置10の構成を示すブロック図である。画像データ記憶装置10は制御部20、通信部30及び操作部40がバスによって相互に接続された構成を有する。画像データ記憶装置10は画像データを記憶するサーバーである。すなわち、画像データ記憶装置10は、クライアント装置(例えば画像形成装置1)からLAN603を介して送信されてきた画像データを記憶し、クライアント装置からLAN603を介して画像データを読み出すアクセスがあれば、そのクライアント装置に画像データを送信する機能を有する。
通信部30はLAN603を用いてネットワーク通信をするインターフェイスである。通信部30は画像データ受信部31とサイズデータ受信部33の機能を有する。
画像データ受信部31は、図1に示す原稿トレイ305にセットされた同じサイズの複数枚の原稿が、原稿給送部300により原稿読取部200へ搬送され、原稿読取部200により読み取られた複数枚の原稿の画像データを、複数枚の原稿の読み取り順に受信する。サイズデータ受信部33は、複数枚の原稿が原稿読取部200へ搬送中に検知されたそれぞれの原稿のサイズを示すサイズデータを、複数枚の原稿の読み取り順に受信する。
制御部20は記憶制御部21、画像データ記憶部22、サイズデータ記憶部23、サイズ判定部24、表示制御部25、画像生成部26及び受付部27の機能を有する。これらの機能は制御部20に備えられるCPU、ROM及びRAM等により実現される。
記憶制御部21は、書込制御部21a、読出制御部21b及び消去制御部21cを含む。書込制御部21aは、画像データ記憶部22に画像データを書き込む制御をする。読出制御部21bは、画像データ記憶部22に記憶されている画像データを読み出す制御をする。消去制御部21cは、画像データ記憶部22に記憶されている画像データを消去する制御をする。また、記憶制御部21は、サイズデータ記憶部23にサイズデータを書き込む制御及びサイズデータ記憶部23に記憶されているサイズデータを読み出す制御をする。
画像データ記憶部22は、画像データ受信部31により受信された複数枚の原稿の画像データを記憶する。サイズデータ記憶部23は、サイズデータ受信部33により受信された複数枚の原稿のサイズデータを記憶する。
サイズ判定部24には、サイズデータ受信部33により受信された複数枚の原稿のサイズデータの中から比較に用いる原稿のサイズデータが予め設定されている。サイズ判定部24は、原稿読取部200へ搬送中に検知された複数枚の原稿のそれぞれのサイズについて、比較に用いる原稿とサイズが同じかを判定する。比較に用いる原稿のサイズデータとして、原稿読取部200により読み取られた複数枚の原稿のそれぞれについて、原稿が読み取られた順番より一つ前の順番と一つ後の順番で読み取られた原稿のサイズデータが、サイズ判定部24に設定されている。読出制御部21bは、サイズ判定部24により比較に用いる原稿とサイズが同じと判定されない原稿の画像データを、画像データ記憶部22から読み出す機能を有する。
画像生成部26は、読出制御部21bにより読み出された画像データを用いてプレビュー画像を生成する。表示制御部25は、画像生成部26により生成されたプレビュー画像を、表示部43に表示させる。表示部43、読出制御部21b、画像生成部26及び表示制御部25により、報知部が構成される。報知部は、サイズ判定部24により比較に用いる原稿とサイズが同じと判定されない場合に報知をする。
操作部40は操作キー部41及び表示部43を備える。表示部43はタッチパネル機能を有しており、ソフトキーを含む画面が表示される。ユーザーは画面を見ながらソフトキーや操作キー部41を操作することによって、画像データ記憶部22に記憶されている画像データの編集、消去等の命令を入力する。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1において、原稿給送部300により複数枚の原稿が原稿読取部200へ搬送され、原稿読取部200により読み取られた複数枚の原稿の画像データを、画像データ記憶装置10に記憶させる処理について説明する。図4及び5はこれを説明するフローチャートである。画像形成装置1と画像データ記憶装置10との間では、LAN603を用いてデータが送受信される。
ユーザーは、図1に示す操作部400の機能切換キー405を操作して、スキャナー機能を選択する。スキャナー機能は、原稿読取部200で読み取られた原稿の画像データが、LAN603を経由して画像データ記憶装置10に送られて、画像データ記憶装置10に記憶させる機能である。
ユーザーは図1に示す原稿トレイ305に例えば、A4サイズの6枚の原稿(同じサイズの複数枚の原稿の一例)をセットし、スタートキー407を操作する。これにより、原稿給送部300は、原稿トレイ305にセットされた6枚の原稿のうち、一番上の原稿について原稿読取部200への搬送を開始する(ステップS1)。すなわち、ピックアップローラー307は、原稿トレイ305にセットされた6枚の原稿のうち、一番上の原稿をピックアップして、原稿給送部300内へ送り出す。
サイズ検知部503は、原稿給送部300内を搬送されている原稿について、その原稿の搬送方向のサイズを検知してサイズデータを生成する(ステップS2)。データ形式としては、例えば、XML(Extensible Markup Language)を用いることができる。
原稿読取部200は原稿給送部300により搬送されてきた原稿を読み取り、その原稿の画像データを生成する(ステップS3)。
画像データ送信部605(図2)はステップS3で生成された画像データを、画像データ記憶装置10に送信し(ステップS4)、続けて、サイズデータ送信部607はステップS2で生成されたサイズデータを、画像データ記憶装置10に送信する(ステップS5)。
モード制御部501が、原稿トレイ305に原稿がセットされていると判断した場合(ステップS6でYes)、ステップS1に戻る。モード制御部501が、原稿トレイ305に原稿がセットされていると判断しない場合(ステップS6でNo)、通信部600は、全ての原稿の読み取り処理が終了したこと示す終了信号(例えば、All Get Complete信号)を、LAN603を用いて画像データ記憶装置10に送信する(ステップS7)。
図6は、6枚の原稿D1〜D6が原稿読取部200へ搬送されている状態の一例を示す図である。6枚の原稿D1〜D6のそれぞれが、搬送方向A1に搬送されて、原稿読取スリット233を通過する際に、CCD249(図1)によりそれぞれの原稿が読み取られる。
3枚目の原稿D3と4枚目の原稿D4の一部が重なる重送が発生している。これにより、原稿D1が1番目に読み取られ、原稿D2が2番目に読み取られ、原稿D3,D4が一枚の原稿として3番目に読み取られ、原稿D5が4番目に読み取られ、原稿D6が5番目に読み取られる。
図7は、画像形成装置1から画像データ記憶装置10に送信されている画像データとサイズデータの一例を示す図である。画像データI1は原稿D1の画像データであり、サイズデータS1は原稿D1の搬送方向A1のサイズデータである。画像データI2は原稿D2の画像データであり、サイズデータS2は原稿D2の搬送方向A1のサイズデータである。
画像データI3は一部が重なった状態の原稿D3,D4の画像データであり、サイズデータS3は一部が重なった状態の原稿D3,D4の搬送方向A1のサイズデータである。画像データI4は原稿D5の画像データであり、サイズデータS4は原稿D5の搬送方向A1のサイズデータである。画像データI5は原稿D6の画像データであり、サイズデータS5は原稿D6の搬送方向A1のサイズデータである。
原稿D1〜D6は、A4原稿であり、その長辺を搬送方向A1にしている。従って、サイズデータS1,S2,S4,S5で示されるサイズは、A4原稿の長辺のサイズである。原稿D3と原稿D4は一部が重なることにより、サイズデータS3で示されるサイズは、例えばFolio原稿の長辺のサイズである。Folio原稿とはA4原稿と短辺のサイズが同じで、長辺のサイズが大きい原稿である。
画像データI1〜I5及びサイズデータS1〜S5は、画像データ記憶装置10に送信され、画像データ記憶装置10で処理される。以下、説明する。
画像データ記憶装置10は待機状態である(ステップS11)。記憶制御部21は、画像データ送信部605(図2)から送信されてきた画像データを、画像データ受信部31(図3)が受信したかを判断する(ステップS12)。
記憶制御部21が、画像データ送信部605から送信されてきた画像データを、画像データ受信部31が受信したと判断しない場合(ステップS12でNo)、ステップS11に戻る。記憶制御部21が、画像データ送信部605から送信されてきた画像データを、画像データ受信部31が受信したと判断した場合(ステップS12でYes)、書込制御部21aは、画像データ受信部31で受信された画像データを画像データ記憶部22に記憶させる(ステップS13)。
記憶制御部21は、サイズデータ送信部607から送信されてきたサイズデータを、サイズデータ受信部33が受信したかを判断する(ステップS14)。
記憶制御部21が、サイズデータ送信部607から送信されてきたサイズデータを、サイズデータ受信部33が受信したと判断しない場合(ステップS14でNo)、ステップS14の処理を繰り返す。記憶制御部21が、サイズデータ送信部607から送信されてきたサイズデータを、サイズデータ受信部33が受信したと判断した場合(ステップS14でYes)、書込制御部21aは、サイズデータ受信部33で受信されたサイズデータをサイズデータ記憶部23に記憶させる(ステップS15)。
記憶制御部21は、全ての原稿の読み取り処理が終了したこと示す終了信号を、通信部30が受信したかを判断する(ステップS16)。記憶制御部21が、その終了信号を通信部30が受信したと判断しない場合(ステップS16でNo)、ステップS12に戻る。記憶制御部21が、その終了信号を通信部30が受信したと判断した場合(ステップS16でYes)、サイズ判定部24では、原稿給送部300で重送された疑いのある原稿の判定及びその原稿の画像を表示させる処理を実行する。
サイズ判定部24では、原稿読取部200により読み取られた複数枚の原稿のそれぞれについて、原稿が読み取られた順番より一つ前の順番と一つ後の順番で読み取られた原稿のサイズデータを、比較に用いる原稿のサイズデータとして設定されている。サイズデータ記憶部23には図8に示すように、図7に示すサイズデータS1〜S5が記憶されている。
まず、サイズ判定部24は、n番目に受信したサイズデータで示されるサイズを、n−1番目に受信したサイズデータで示されるサイズ及びn+1番目に受信したサイズデータで示されるサイズと同じか否かを判定する。言い換えれば、原稿読取部200でn番目に読み取られた原稿のサイズを、原稿読取部200でn−1番目に読み取られた原稿のサイズ及びn+1番目に読み取られた原稿のサイズと同じか否かを判定する。
サイズ判定部24は、n番目に受信したサイズデータを1番目に受信したサイズデータに設定する(ステップS17)。サイズ判定部24は、ステップS17で設定したnが、1より大きいか判断する(ステップS18)。
サイズ判定部24が、nが1より大きいと判断しない場合(ステップS18でNo)、すなわちnが1の場合、一つ前の順番で読み取られた原稿が存在しないので、ステップS22に進む。
サイズ判定部24が、nが1より大きいと判断した場合(ステップS18でYes)、サイズ判定部24は、n−1番目に受信したサイズデータをサイズデータ記憶部23から読み出し、次に、n番目に受信したサイズデータをサイズデータ記憶部23から読み出す(ステップS19)。
サイズ判定部24は、n番目に受信したサイズデータで示されるサイズが、n−1番目に受信したサイズデータで示されるサイズと同じか判定する(ステップS20)。
サイズ判定部24が、n番目に受信したサイズデータで示されるサイズが、n−1番目に受信したサイズデータで示されるサイズと同じと判定した場合(ステップS20でYes)、サイズ判定部24は、n番目に受信したサイズデータが最後に受信したサイズデータか判断する(ステップS21)。サイズ判定部24は、n番目に受信したサイズデータが最後に受信したサイズデータと判断した場合(ステップS21でYes)、一つ後の順番(n+1番目)に受信したサイズデータが存在しないので、ステップS24へ進む。
サイズ判定部24は、n番目に受信したサイズデータが最後に受信したサイズデータと判断しない場合(ステップS21でNo)、n番目に受信したサイズデータをサイズデータ記憶部23から読み出し、次に、n+1番目に受信したサイズデータをサイズデータ記憶部23から読み出す(ステップS22)。サイズ判定部24は、n番目に受信したサイズデータで示されるサイズが、n+1番目に受信したサイズデータで示されるサイズと同じか判定する(ステップS23)。
サイズ判定部24が、n番目に受信したサイズデータで示されるサイズが、n+1番目に受信したサイズデータで示されるサイズと同じと判定した場合(ステップS23でYes)、原稿読取部200でn番目に読み取られた原稿は重送でないと判定する(ステップS24)。
一方、サイズ判定部24が、n番目に受信したサイズデータで示されるサイズが、n−1番目に受信したサイズデータで示されるサイズと同じと判定しない場合(ステップS20でNo)、又は、n+1番目に受信したサイズデータで示されるサイズと同じと判定しない場合(ステップS23でNo)、原稿読取部200でn番目に読み取られた原稿は重送の疑いがあると判定する(ステップS25)。
n番目に読み取られた原稿が重送の疑いとしたのは、n−1番目に読み取られた原稿が重送され、かつn番目に読み取られた原稿が重送されていない場合も、ステップS20でNoと判定されるからである。同様に、n+1番目に読み取られた原稿が重送され、かつn番目に読み取られた原稿が重送されていない場合も、ステップS23でNoと判定されるからである。
図3に示す読出制御部21bは、図3に示す画像データ記憶部22に記憶されているn番目に受信した画像データを読み出して、画像生成部26はその画像データを用いて、プレビュー画像を生成する(ステップS26)。表示制御部25は例えば、図9に示すように、プレビュー画像63並びに、ソフトキーである消去キー65及び登録キー67を含む画面61を表示部43に表示させる(ステップS27)。
ユーザーはプレビュー画像63を見て、二つ以上の原稿か重なった画像と判断し(すなわち重送が発生したと判断し)、その画像データを消去したい場合、消去キー65を操作する。消去キー65が操作されると(ステップS28でYes)、受付部27はその操作を受け付けて、消去制御部21cはn番目に受信した画像データを画像データ記憶部22から消去する(ステップS29)。ユーザーは重送された原稿について、図1に示す操作部400を操作して、原稿読取部200で再度、読み取らせることにより、その原稿の画像データを画像データ記憶部22に記憶させることができる。
これに対して、ユーザーはプレビュー画像63を見て、1枚の原稿の画像と判断し(すなわち重送が発生していない判断し)、その画像データを画像データ記憶部22に記憶させたい場合、登録キー67を操作する(ステップS30)。登録キー67が操作されると、受付部27はその操作を受け付けて、消去制御部21cはn番目に受信した画像データを画像データ記憶部22から消去することを実行しない(ステップS31)。
ステップS24、ステップS29又はステップS31の後、サイズ判定部24は、n番目に受信したサイズデータの順番が、最後に受信したサイズデータの順番であるか判断する(ステップS32)。サイズ判定部24が、n番目に受信したサイズデータの順番が、最後に受信したサイズデータの順番であると判断しない場合(ステップS32でNo)、サイズ判定部24は、n+1番目をn番目に設定し(ステップS33)、ステップS19へ戻る。
サイズ判定部24が、n番目に受信したサイズデータの順番が、最後に受信したサイズデータの順番であると判断した場合(ステップS32でYes)、画像データ記憶装置10での処理が終了する。
本実施形態の主な効果を説明する。
本実施形態に係る画像データ記憶装置10は、原稿トレイ305にセットされた同じサイズの複数枚の原稿が、原稿給送部300により、原稿読取部200へ搬送中に検知されたそれぞれの原稿のサイズを示すサイズデータを受信する(ステップS14)。そして、このサイズデータを用いて、原稿読取部200へ搬送中に検知された複数枚の原稿のそれぞれのサイズについて、比較に用いる原稿とサイズが同じかを判定し(ステップS17〜ステップS23)、サイズが同じと判定されない場合に報知する(ステップS27)。比較となる原稿とサイズが同じでない原稿があれば、いずれかの原稿が重送されたことになる。本実施形態に係る画像データ記憶装置10によれば、比較に用いる原稿とサイズが同じと判定されない場合に報知することにより、ユーザーに重送の発生を知らせることができる。
本実施形態に係る画像データ記憶装置10によれば、上述したサイズデータを用いて、重送の発生を判定する。このため、ユーザーは原稿読取部200により読み取られる複数枚の原稿の枚数を入力する必要がない。
本実施形態に係る画像データ記憶装置10によれば、画像データ記憶装置10により重送の発生を判定して報知するので、原稿読取部200が重送の発生を検知できなくても、ユーザーに重送の発生を報知することができる。
以上により、本実施形態に係る画像データ記憶装置10によれば、原稿の読み取り枚数が多くても、ユーザーに手間をかけることなく、重送の発生を報知できる。
本実施形態に係る画像データ記憶装置10によれば、原稿読取部200により読み取られた複数枚の原稿のそれぞれについて、原稿が読み取られた順番より一つ前の順番と一つ後の順番で読み取られた原稿のサイズデータを、比較に用いる原稿のサイズデータとしている(ステップS20,S23)。これにより、二回続けて重送されても、重送の発生を判定して報知することができる。例えば、3枚目と4枚目の原稿が一部重なった状態(3番目に読み取られた原稿)、5枚目と6枚目の原稿が一部重なった状態(4番目に読み取られた原稿)で、それぞれ、原稿読取部200へ搬送されても、7枚目の原稿(5番目に読み取られた原稿)が重送されていなければ、重送の発生を判定できる。
本実施形態に係る画像データ記憶装置10によれば、サイズ判定部24により、比較に用いる原稿とサイズが同じと判定されない原稿(重送の疑いのある原稿)について、その原稿のプレビュー画像63を表示部43に表示させる(ステップS27、図9)。これにより、その原稿が重送されたか否かを目視で確認することができる。
本実施形態に係る画像データ記憶装置10によれば、図9に示すように、表示部43において、プレビュー画像63と共にその画像の基になった画像データ(重送の疑いのある原稿の画像データ)を、画像データ記憶部22から消去する命令を入力する消去キー65が表示されている。そして、ステップS29で説明したように、消去キー65を操作することにより、その画像データを画像データ記憶部22から消去できるようにしている。よって、ユーザーが画像データ記憶部22に記憶されている画像データにアクセスする操作をして、画像データ記憶部22に記憶されている画像データの中から、消去する画像データを選択して消去する操作をしなくても、重送された原稿の画像データを消去することができる。
本実施形態では画像形成装置1と、この装置とLAN603により接続されている画像データ記憶装置10とを備えるシステムについて説明した。しかしながら、原稿読取装置と、この装置とLAN603により接続されている画像データ記憶装置10とを備えるシステムについても、上述した本実施形態の主な効果を有する。
この場合の原稿読取装置は、図2に示す原稿給送部300、原稿読取部200、サイズ検知部503、画像データ送信部605及びサイズデータ送信部607を含む。
また、画像形成装置1に画像データ記憶装置10を組み込んだ態様についても、上述した本実施形態の主な効果を有する。この態様では、スキャナーモードにおいて、図2に示すモード制御部501は原稿読取部200と画像データ記憶部22を制御し(原稿給送部300を使用する場合はさらに原稿給送部300を制御し)、原稿読取部200で読み取られた原稿の画像データを、画像データ記憶装置10に記憶させる。