JP5663245B2 - X線ct装置 - Google Patents

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    • A61B6/58Testing, adjusting or calibrating apparatus or devices for radiation diagnosis
    • A61B6/582Calibration
    • A61B6/583Calibration using calibration phantoms

Description

本発明は、ビームハードニング効果やX線検出器素子固有の入出力特性のばらつきを補正するためのキャリブレーションデータの取得を行うX線CT装置に関する。
X線CT装置は、被写体に向けてX線を曝射し、被写体を透過したX線をX線検出器によって検出して電気信号に変換することで投影データを取得し、投影データに様々な補正、変換を行うことで、被写体の断層像を再構成する。
投影データの補正としては、例えば、ビームハードニング効果によるCT値の一様性低下の補正やX線検出器素子固有の入出力特性(非線形性特性)のばらつきを補正するものがある。以下では、これらの補正をリニアリティ補正と総称する。リニアリティ補正のキャリブレーションデータは、頭部や腹部といった部位または患者の体格の個人差による減弱の違いに対して対応するため、管電圧毎など、出来る限り多くの撮影条件別に収集する必要がある。
従来のキャリブレーションデータの取得技術としては、特許文献1〜3に記載の手法が知られている。
特許文献1では、断面が円形かつ体軸方向の厚さが均一の円柱形状を有し、断面の直径が異なる数種類のファントムを用いる。ファントムの内部の素材としては、人体の組成に近い水、または水に近いポリエチレンなどを用いる。特許文献1では、このようなファントムをスキャンして得られる投影データをキャリブレーションデータとして収集する。特許文献1に記載の手法では、様々な直径のファントムを設置し、スキャンするという手順を複数回繰り返す。
また、特許文献2では、断面が円形かつ体軸方向の厚さが均一の円柱形状を有するファントムを、回転中心からずらした位置に配置(オフセンター配置)してスキャンする。これによって、あるX線検出器素子に入射するX線がファントムを透過する際の透過パス長がビュー(view)方向に変化するので、様々な透過パス長の投影データを収集することができる。また、特許文献2では、円柱形状のファントムの他、断面が楕円形状または扇形状などを用いることも記載されている。特許文献2に記載の手法においても、サイズ(円の直径、楕円の長径または短径、あるいは扇形の半径など)が異なる数種類のファントムを用いる。
また、最近はX線検出器の体軸方向の幅が広くなり、スライス数も増加傾向にあるため、体軸方向の最大X線ビーム幅も広くなっている。リニアリティ補正は、X線検出器の各チャネル各列の素子毎の特性に応じて行われるため、キャリブレーションデータを収集する場合のファントム厚さ(ファントムの体軸方向の長さ)は、最大X線ビーム幅に応じて厚くする必要がある。しかしながら、現在の主流の64スライス以上のX線検出器に対応するためには、ファントム厚さが10cm以上になる。特許文献1、2に記載の手法の場合、ファントムの重量増加や体積増加から、ファントム保管場所の増加、作業性の悪化、作業者の危険性増加などが懸念される。
このような諸問題を解決する為、特許文献3では、円形のファントムを体軸方向に動かしながら、ヘリカルスキャンによってスキャンしてキャリブレーションデータを収集する。これにより、ファントム厚さは、最大X線ビーム幅以下にすることが可能となり、作業者の安全やファントムの保管場所の確保の面では、ある程度有効である。
特公昭61−54412号公報 特開2008−43820号公報 特開2007−209746号公報
ところで、設置やスキャンなどの作業にかかる時間や保管場所のことを考慮すると、前述の諸問題を根本的に解決する為には、ファントムの数はなるべく少ない方がよい。
特許文献1、2の手法では、ファントムのオフセンター配置や人体の形状に合わせたファントムなどの使用によって、ある程度の減弱の幅を持ったデータを収集可能ではあるが、数種類の異なるファントムが必要であり、ファントムの交換に時間を要してしまう。
また、特許文献3のように、ヘリカルスキャンを用いたキャリブレーションデータ収集であっても、様々な減弱の投影データを得るためには数種類の径の異なるファントムを用いる必要がある。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたもので、キャリブレーションデータ収集に用いるファントムの種類が少なく、ファントムの厚さが最大X線ビーム幅以下であり、且つ補正精度を向上するために様々な減弱データを収集することのできるX線CT装置を提供する。
前述した目的を達成するために第1発明は、X線を照射するX線管と、前記X線管と対向する位置に設置されX線を検出するX線検出素子が2次元マトリックス状に配列されたX線検出器と、前記X線検出器から投影データを収集するデータ収集回路と、前記X線管と前記X線検出器と前記データ収集回路が搭載されたスキャナと、被検体が載置される寝台とを備えるX線CT装置であって、被検体が仰向けに寝台に載置された状態において、それぞれ被検体の体幅方向をX方向、被検体の体軸方向をZ方向とし、更に前記X方向および前記Z方向に直交する方向をY方向とし、前記寝台に固定された状態において、前記Z方向の各位置において連続的に前記Y方向の長さが変化する傾斜面を有し、かつ前記Z方向の長さが前記X線管によって照射されるX線のZ方向の最大X線ビーム幅以下であるファントムと、前記ファントムを前記寝台に固定し、前記寝台を前記Z方向に移動させてスキャンすることで、キャリブレーションデータを収集する収集手段と、を具備することを特徴とするX線CT装置である。
本発明により、キャリブレーションデータ収集に用いるファントムの種類が少なく、ファントムの厚さが最大X線ビーム幅以下であり、且つ補正精度を向上するために様々な減弱データを収集することのできるX線CT装置を提供することができる。
X線CT装置1の外観図 X線CT装置1の構成を示す図 キャリブレーションデータ収集処理の流れを示すフローチャート 画像撮影・表示処理の流れを示すフローチャート 第1の実施形態のファントムの形状を示す図 第1の実施形態のキャリブレーションデータ収集処理の流れを示すフローチャート 第1の実施形態の透過パス長の変化を示す図 第2の実施形態のキャリブレーションデータ収集処理の流れを示すフローチャート 第2の実施形態の透過パス長の変化を示す図 第3の実施形態のファントムの形状を示す図 第3の実施形態のキャリブレーションデータ収集処理の流れを示すフローチャート 第3の実施形態のch0における透過パス長の変化を示す図 第3の実施形態のch1における透過パス長の変化を示す図 第3の実施形態のch2における透過パス長の変化を示す図 キャリブレーションデータ収集時のコリメータ制御を示す図
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
最初に、図1から図4を参照しながら、X線CT装置1の構成と、X線CT装置1による処理の概要を説明する。
図1に示すように、X線CT装置1は、様々なコンポーネントが搭載されているスキャナ101、被検体が載置される寝台102から構成される。
図1には、X線CT装置1における方向の定義を示している。X方向は、被検体が仰向けに寝台102に載置された状態において、被検体の体幅方向である。Z方向は、被検体が仰向けに寝台102に載置された状態において、被検体の体軸方向である。Y方向は、被検体の体幅方向および被検体の体軸方向に直交する方向である。以下、X方向、Y方向、Z方向と記載したときは、図1に示す方向を示すものとする。
図2に示すように、X線CT装置1の制御装置202は、操作装置201から入力された計測条件を制御信号に変換し、通信I/F203を介してX線CTスキャナ204に送信する。X線CTスキャナ204には、X線管205、X線検出器208、データ収集回路209が搭載されている。
X線CTスキャナ204は、計測条件に応じて、X線を照射するX線管205、X線の強度分布を調整するためのX線補償フィルタとX線のビーム幅を調整するためのコリメータなどが格納されているコリメータユニット206、および被検体が載置される寝台207等をそれぞれ制御する。
コリメータユニット206は、X線管205とX線検出器208の間に設置され、X線管205から照射されるX線に対して、Z方向の開口幅および位置が制御可能になっている。
X線検出器208は、X線管205と対向する位置に設置され、X方向に数100〜1000程度のチャネル数、Z方向に1〜数100程度のスライス数のX線検出器素子が2次元マトリックス状に配列されている。X線検出器208は、X線管205から照射され、被検体を透過したX線を検出し、電気信号に変換する。
データ収集回路209は、X線検出器208に配列されている各X線検出器素子が検出する投影データを収集してA/D変換し、通信I/F207を介して画像処理装置210に送信する。
画像処理装置210は、投影データの補正処理、補正処理後のローデータ(Raw Data)の作成処理、断層像の再構成処理などを行い、ローデータや断層像などを記録装置211に保存し、断層像などを表示装置212に表示する。
キャリブレーションデータ計測装置214は、キャリブレーションデータを収集する。補正係数算出装置213は、キャリブレーションデータに基づいて、リニアリティ補正のための補正係数を算出し、記憶装置211に保存する。ここで、リニアリティ補正とは、ビームハードニング効果によるCT値の一様性の低下や、X線検出器素子固有の入出力特性(非線形性特性)のばらつきなどの補正を意味する。
図3に示すように、キャリブレーションデータ収集処理は、キャリブレーションデータ収集用のファントムを寝台207にセッティングし(S101)、キャリブレーションデータ計測装置214が、制御装置202、通信I/F203を介して、X線CTスキャナ204に計測条件を送信し、ファントムをスキャンする(S102)。
スキャンして得られる投影データに対して、画像処理装置208が、公知のオフセット補正、対数変換、エアー補正などの前段階の各種補正1を行い(S103)、キャリブレーションデータを記録装置211に保存する(S104)。
ここで、例えば、リニアリティ補正をD次の多項式変換にて行うものとする。変換前(補正前)のiチャネル、k列目の投影データをP(i、k)、変換後(補正後)のiチャネル、k列目の投影データをP´(i、k)、d次の定数をCとすると、多項式変換は、以下の式にて示される。
Figure 0005663245
補正係数算出装置213は、S104にて記憶装置211に保存されるキャリブレーションデータを読み出し、式(1)のCの補正係数を算出し、記憶装置211に保存する(S105)。
一方、図4に示すように、画像撮影・表示処理は、被検体を寝台207に載置させた状態でスキャンを行う(S201)。
図3のS103と同様、スキャンして得られる投影データに対して、画像処理装置208が、公知のオフセット補正、対数変換、エアー補正などの前段階の各種補正1を行う(S202)。
そして、画像処理装置208は、記憶装置211に記憶されている補正係数Cを読み出し、式(1)の多項式変換によって、リニアリティ補正を行う(S203)。
その後、画像処理装置208は、ノイズ除去などの各種補正2を行い(S204)、ローデータを作成し、記憶装置211に保存する(S205)。
そして、画像処理装置208は、ユーザの指示に従い、記憶部211に記憶されているローデータに基づいて断層像を再構成し、記憶部211に保存し、表示装置212に表示する(S206)。
以下では、図5〜図15を参照しながら、図3のS102に示されるファントムのスキャン処理の各実施形態について詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図5〜図7を参照しながら、第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、図5に示す形状のファントム301を用いて、図6に示すキャリブレーションデータ収集処理を行う。
以下では、ファントム301の形状を説明するときは、寝台207に固定された状態であるものとする。
図5(a)は、スキャナ101の正面から寝台207にセッティングされたファントム301を見た図(正面図)である。図5(b)は、図5(a)のA−A断面図であり、Y−Z平面によるファントム301の断面を示している。ファントム301は、X線管205やコリメータユニット206とX線検出器208との間に位置している。
ファントム301の素材は、人体の主な組成組織である水、もしくは水に近いポリエチレンなどが好ましいが、本発明はこれに限定されない。
図5(a)に示すように、ファントム301は、スキャナ101の正面から見たときに、X線の開き角(ファン角)に合わせた扇形の形状になっている。具体的には、ファントム301のX方向の長さは、寝台207に固定されたときに、上端部から下端部に向かって次第に大きくなっている。また、ファントム301のX方向は、X線検出器208と同様、やや湾曲している。
ファントム301のX方向の曲率は、図5(a)に示すX線管205の位置からX線が照射されたときに、ファントム301の透過パス長(X線がファントム301の内部を透過するときの軌跡の長さ)が、同一スライス位置のX線検出素子(任意のスライスに対する全てのチャネル)に対して同程度になるようにすることが望ましい。
また、図5(a)に示すように、ファントム301のX方向の長さは、X線検出器208の略全てのチャネルをカバーする。
但し、ファントム301のX方向の長さは、両端のX線ビーム302a、302b(二点鎖線にて図示)の軌跡よりも、やや内側までに留めておくことが望ましい。これは、X線のゆらぎを補正するためのリファレンス補正に使用する両端のチャネル304a、304bをカバーしない、すなわち両端のチャネル304a、304bによって検出されるX線が、ファントム301を透過しないようにするためである。そのために、ファントム301のX方向の長さは、左端のチャネル304aによって検出されるX線ビームの中で最も内側のX線ビーム303a(一点鎖線にて図示)の軌跡から、右端のチャネル304bによって検出されるX線ビームの中で最も内側のX線ビーム303b(一点鎖線にて図示)の軌跡までとすることが望ましい。
尚、両端のチャネル304a、304bによって検出されるデータをリファレンス補正に使わない場合、ファントム301のX方向の長さは、全てのチャネルをカバーしても良い。
図5(b)に示すように、ファントム301の断面は、台形の形状になっている。具体的には、ファントム301は、Z方向の各位置において、Y方向の長さが異なる形状になっており、Z方向に角度θの傾斜をなす傾斜部305を有する。
図5(b)に示す例では、ファントム301の下部が傾斜部305となっているが、上部が傾斜部305となっても良い。また、ファントム301の上部および下部の両方が傾斜部305となっても良い。
前述したように、ファントム301のX方向の長さは、X線管205側からX線検出器208側に向かって次第に大きくなっている。従って、図5(b)に示す例の場合、X方向の長さが大きい部分が傾斜部305となるので、ファントム301全体の体積を小さくすることができ、保管に適している。また、ファントム301の重量も小さくすることができので、運搬や寝台207への設置にも適している。
また、ファントム301の体積および重量を小さくするという意味では、ファントム301のY方向の設置位置を可能な限りX線管205やコリメータユニット206に近づけることが望ましい。これは、ファントム301のY方向の長さが同じであっても、ファントム301のY方向の設置位置がX線管205に近い程、ファントム301のX方向の最大の長さが小さくなる為、ファントム301の体積および重量が小さくなるからである。
図5(b)に示すように、ファントム301のZ方向の長さは、最大X線ビーム幅(コーン角)をカバーする必要がない為、比較的最大X線ビーム幅が大きいマルチスライスX線CT装置においても、ファントム301の体積および重量を小さくすることができる。近年のマルチスライスX線CT装置におけるX線検出器の1素子当たりのZ方向のサイズは、回転中心換算では1mm以下であるため、傾斜部305の影響はほとんど無いと考えられる。
第1の実施の形態では、図5に示すファントム301を寝台207の先端に設置し、位置決めスキャン(スキャノグラム)のように、寝台207をZ方向に連続的に移動させながら、X線CTスキャナ204を回転しない静止スキャンを行い、キャリブレーションデータを収集する。これによって、1つのファントム301のみによって、略全てのチャネルにおいて、様々な透過パス長の投影データをキャリブレーションデータとして収集することができる。
キャリブレーションデータを収集する際、ファントム301は、寝台207の前方(Z方向の先端部)に治具などを用いて、ファントム301のみが突出するように固定することが望ましい。すなわち、ファントム301がX線CTスキャナ204の内部の撮影位置まで挿入されたときに、X線管205とファントム301との間、およびファントム301とX線検出器208との間にエアーのみが存在するように、ファントム301を固定することが望ましい。
ファントム301のX方向の設置位置は、X方向(X線検出器208のチャネル方向)にX線が一様な減弱となる位置とする。
図6に示すように、X線CT装置1は、寝台207をZ方向に移動させながら、すなわちファントム301をZ方向に移動させながら、静止スキャンを行う(S301)。ここで、X線CT装置1は、ファントム301が全スライスを通り抜けるまで、X線を曝射し続ける。
図7では、任意のチャネルに対する全てのスライス(スライス数がSスライス)の中で、s(1≦s≦S)スライス目においてファントム301をZ方向に連続的に移動させながらスキャンした場合の透過パス長の変化を示している。
図7(a)に示すように、sスライス目の初期透過パス長をL(mm)とし、このときのビュー(view)をjとする。また、ファントム301の傾斜部305の傾斜角度をθ、ファントム301が固定される寝台207の移動速度をT(mm/s)、ビューレートをR(view/s)とする。
尚、第1の実施の形態では、静止スキャンによってキャリブレーションデータを収集することから、全てのビューにおいてX線管205およびX線検出器208の周方向の位置は同一である。
ここで、図7(b)に示すように、jビューからmビュー後の透過パス長をL(j+m)(mm)とすると、L(j+m)は次式で表される。
Figure 0005663245
式(2)は、mを変数とし、傾きが「T/(Rtanθ)」の1次関数である。すなわち、図7(c)に示すように、透過パス長Lは、ビューに対して、リニアに増加していくことが分かる。また、傾斜角θを小さく(傾斜をきつく)することで、更に広範囲の透過パス長Lの投影データが収集可能であることが分かる。
これは、全てのチャネルに対して同様の計測が可能な手法であるから、全てのX線検出素子において、様々な透過パス長Lの投影データを収集できる。
X線CT装置1のキャリブレーションデータ計測装置214は、このように得られたデータのS/N比が十分かどうか判定する(S302)。
S/N比が不十分な場合、ファントム301のZ方向の移動を繰り返すスキャン(シャトルスキャン)を行い、データサンプル数を増やして平均化する。これによって、データのS/N比が向上する。
S/N比が十分になると、X線CT装置1は、スキャンを終了する。そして、図3のS103〜S105の処理を行い、補正係数を記憶装置211に保存する。
以上、第1の実施の形態によれば、1つのファントム301のみによって、広範囲の透過パス長Lの投影データが収集できるので、ファントムの交換に時間を要することがない。更に、図5に示すファントム301は、厚さ(Z方向の長さ)が最大X線ビーム幅以下であり、ファントムの重量および体積が小さいので、ファントム保管場所の減少、作業性の向上、作業者の危険性の減少などが期待できる。
更に、図5に示すファントム301を用いてシャトルスキャンを行うことで、補正精度を向上するために様々な減弱データを収集することができる。
第1の実施の形態では、ファントム301を連続的にZ方向に移動しながらスキャンすることで透過パス長のサンプル数が非常に多くなる。
但し、ある透過パス長のデータのサンプル数が1ビュー分のみなので、計測のバラツキを抑えるためにはシャトルスキャンを行い、平均化することが望ましい。尚、初期透過パス長Lは、人体の形状からすると、最低値としては水換算にして10cm程度で良いと考えられる。
<第2の実施の形態>
図8、図9を参照しながら、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、図5に示す形状のファントム301を用いて、図8に示すキャリブレーションデータ収集処理を行う。
第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様、図5に示すファントム301を寝台207の先端に設置する。そして、X線CT装置1は、静止スキャンと寝台207の移動(ファントム301の移動)とを繰り返しながら、キャリブレーションデータを収集する。これによって、1つのファントム301のみによって、略全てのチャネルにおいて、様々な透過パス長の投影データをキャリブレーションデータとして収集することができる。
図8に示すように、X線CT装置1は、静止スキャンと寝台207の移動とを繰り返す(S401)。すなわち、X線CT装置1は、ファントム301を間欠的に移動しながらスキャンする(ステップ&シュート)。
図9では、任意のチャネルに対する全てのスライス(スライス数がSスライス)の中で、s(1≦s≦S)スライス目においてファントム301をステップ&シュートによってスキャンした場合の透過パス長の変化を示している。
図9(a)に示すように、sスライス目の初期透過パス長をL(mm)とし、このときのスキャンをgスキャン目とする。また、ファントム301の傾斜部305の傾斜角度をθ、スキャン間の寝台207の移動距離(=ファントム301の移動距離)をT(mm/scan)とする。
ここで、図9(b)に示すように、gスキャン目からnスキャン後の透過パス長をL(g+n)(mm)とすると、L(g+n)は次式で表される。
Figure 0005663245
式(3)は、nを変数とし、傾きが「T/tanθ」の1次関数である。すなわち、図9(c)に示すように、透過パス長Lは、スキャン数に対して、リニアに増加していくことが分かる。また、傾斜角θを小さく(傾斜をきつく)することで、更に広範囲の透過パス長Lの投影データが収集可能であることが分かる。
これは、全てのチャネルに対して同様の計測が可能な手法であるから、全てのX線検出素子において、様々な透過パス長Lの投影データを収集できる。
X線CT装置1のキャリブレーションデータ計測装置214は、このように得られたデータのサンプル数が十分かどうか判定する(S402)。
サンプル数が不十分な場合、S401を繰り返し、2回目のステップ&シュートを行う。ここで、1回目のステップ&シュートの初期透過パス長Lの位置と、2回目のステップ&シュートの初期透過パス長Lの位置とがずれるように、ファントム301のZ方向の初期位置を変える。具体的には、2回目のステップ&シュートの時には、例えば、1回目のステップ&シュートの時よりも、ファントム301のZ方向の初期位置をT/2(mm)だけずらしてセッティングする。これによって、2回目のステップ&シュートによって収集される投影データの透過パス長は、1回目と異なるものとなり、サンプル数を2倍にすることが可能となる。
尚、1回目のステップ&シュートにおいて、静止スキャンごとの寝台207の移動量が、最小送り量(装置ごとに規定される送り量の最小値)よりも大きい場合には、2回目のステップ&シュートにおいて、静止スキャンごとの寝台207の移動量を短くすることによって、サンプル数を増やしても良い。
これに対して、前述したファントム301のZ方向の初期位置を変える手法は、1回目のステップ&シュートにおいて、静止スキャンごとの寝台207の移動量が最小送り量であっても、サンプル数を増やすことができる。
サンプル数が十分になると、X線CT装置1は、スキャンを終了する。そして、図3のS103〜S105の処理を行い、補正係数を記憶装置211に保存する。
以上、第2の実施の形態によれば、1つのファントム301のみによって、広範囲の透過パス長Lの投影データが収集できるので、ファントムの交換に時間を要することがない。更に、図5に示すファントム301は、厚さ(Z方向の長さ)が最大X線ビーム幅以下であり、ファントムの重量および体積が小さいので、ファントム保管場所の減少、作業性の向上、作業者の危険性の減少などが期待できる。
更に、図5に示すファントム301を用いてシャトルスキャンを行うことで、補正精度を向上するために様々な減弱データを収集することができる。
第2の実施の形態では、ファントム301を一度静止させてスキャンすることで、ある透過パス長のデータ量は、例えば1000ビュー程度の平均値となり、データのS/N比は十分である。但し、透過パス長のサンプルは、図9(c)に示すように、離散的になるので、第1の実施の形態に比べて透過パス長のサンプル数は少なくなる。
従って、補正精度を向上するためには、前述した通り、サンプル数を増加する手法が必要となる。
<第3の実施の形態>
図10〜図14を参照しながら、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、図10に示す形状のファントム401を用いて、図11に示すキャリブレーションデータ収集処理を行う。
以下では、ファントム401の形状を説明するときは、寝台207に固定された状態であるものとする。
図10は、スキャナ101の正面から、寝台207にセッティングされたファントム401を見た図(正面図)である。ファントム401は、X線管205やコリメータユニット206とX線検出器208との間に位置している。
ファントム401の素材は、人体の主な組成組織である水、もしくは水に近いポリエチレンなどが好ましいが、本発明はこれに限定されない。
ファントム401は、X−Y平面による断面が円形であり、Z方向に円の直径が異なる円錐台の形状である。
ファントム401は、円錐台の中心軸の位置が、X線CT装置1の回転中心となるように設置することが前提である。
直線402aは、図10に示すX線管205の位置から照射され、X線検出器208のX方向中心のチャネルch0によって検出されるX線ビームの軌跡である。また、直線402bは、図10に示すX線管205の位置から照射され、X線検出器208のX方向の外側のチャネルch1によって検出されるX線ビームの軌跡である。更に、直線402cは、図10に示すX線管205の位置から照射され、チャネルch1よりも外側のチャネルch2によって検出されるX線ビームの軌跡である。
401a、401b、401cは、それぞれ、直線402a、402b、402cにおけるファントム401の断面を示している。
断面401aを見れば分かるように、ファントム401は、Z方向の各位置において、Y方向の長さが異なる形状になっており、Z方向に傾斜をなす傾斜部405a、406aを有する。また、断面401bも同様に、傾斜部405b、406bを有する。また、断面401cも同様に、傾斜部405c、406cを有する。
そして、断面401a、401b、401cを比較すると分かるように、ファントム401は、X方向の位置によって形状が異なる。
以下では、ファントム401の上部側の傾斜部405a、405b、405cを総称するときは、傾斜部405と記載する。同様に、ファントム401の下部側の傾斜部406a、406b、406cを総称するときは、傾斜部406と記載する。
図10に示すように、ファントム401のZ方向の長さは、最大X線ビーム幅(コーン角)をカバーする必要がない為、比較的最大X線ビーム幅が大きいマルチスライスX線CT装置においても、ファントム301の体積および重量を小さくすることができる。近年のマルチスライスX線CT装置におけるX線検出器の1素子当たりのZ方向のサイズは、回転中心換算では1mm以下であるため、傾斜部405および406の影響はほとんど無いと考えられる。
第3の実施の形態では、図10に示すファントム401を寝台207の先端に設置し、寝台207を連続的に移動させながら回転スキャンするヘリカルスキャンを行い、キャリブレーションデータを収集する。これによって、1つのファントム401のみによって、ほぼ全てのチャネルにおいて、様々な透過パス長の投影データをキャリブレーションデータとして収集することができる。
キャリブレーションデータを収集する際、ファントム401がX線CTスキャナ204の内部の撮影位置まで挿入されたときに、X線管205とファントム401との間、およびファントム401とX線検出器208との間にエアーのみが存在するように、ファントム401を固定することが望ましい。
ファントム401は、円錐台の中心軸の位置が、X線CT装置1の回転中心となるように設置する。
図11に示すように、X線CT装置1は、ヘリカルスキャンのように、寝台207をZ方向に移動させながら、すなわちファントム401をZ方向に移動させながら、回転スキャンでファントム401が全スライスを通り抜けるまで曝射し続ける(S501)。
図12〜図14では、それぞれ、図10のチャネルch0、ch1、ch2に対する全てのスライス(スライス数がSスライス)の中で、s(1≦s≦S)スライス目においてファントム401をヘリカルスキャンによってスキャンした場合の透過パス長の変化を示している。
ここで、寝台207のピッチ速度をT(mm/回転)、データのビューレートをR(view/s)、スキャン時のスキャン回転速度をV(s/回転)とする。
図12(a)に示すように、チャネルch0において、sスライス目の初期透過パス長をL0_ch0(mm)とし、このときのビューをjとする。また、図10に示す傾斜部405aおよび406aの傾斜角度をθch0とする。
図12(b)に示すように、jビューからmビュー後の透過パス長をLch0(j+m)(mm)とすると、Lch0(j+m)は次式で表される。
Figure 0005663245
次に、図13(a)に示すように、チャネルch1において、sスライス目の初期透過パス長をL0_ch1(mm)とし、このときのビューをjとする。また、図10に示す傾斜部405bおよび406bの傾斜角度をθch1とする。
そして、jビューからmビュー後の透過パス長をLch1(j+m)(mm)とすると、Lch1(j+m)は次式で表される。
Figure 0005663245
また、図14(a)に示すように、チャネルch2において、sスライス目の初期透過パス長をL0_ch2(mm)とし、このときのビューをjとする。また、図10に示す傾斜部405cおよび406cの傾斜角度をθch2とする。
そして、jビューからmビュー後の透過パス長をLch1(j+m)(mm)とすると、Lch2(j+m)は次式で表される。
Figure 0005663245
但し、式(6)では、m=Mch2までは、ファントム401がsスライス目の領域に十分に入っていない為、m=Mch2のときの透過パス長をL0_ch2として考える。
式(4)〜(6)は、mを変数とし、それぞれ、傾きが「T/(RVtanθch0)」、「T/(RVtanθch1)」、「T/(RVtanθch2)」の1次関数である。すなわち、図12(c)、図13(b)、図14(b)に示すように、透過パス長Lは、ビューに対して、リニアに増加していくことが分かる。
図13(b)、図14(b)に示す点線501は、中心のチャネルch0における透過パス長を示しており、外側のチャネルほど透過パス長の範囲が狭くなることが分かる。すなわち、X方向の中心のチャネルch0では、広範囲の透過パス長の投影データを収集し、外側のチャネルch1、ch2では、限られた範囲の透過パス長の投影データを収集することになる。但し、人体の断面が円形や楕円形といった形状であることを考慮すると、外側のチャネルで大きな減弱データを得ることは稀であると考えられ、このようなデータでも十分であると言える。
また、傾斜角θを小さく(傾斜をきつく)する、すなわち、つまりファントム401の大口径側の直径をより大きくすると、更に広範囲の透過パス長Lの投影データが収集可能であることが分かる。
X線CT装置1のキャリブレーションデータ計測装置214は、このように得られたデータのS/N比が十分かどうか判定する(S502)。
S/N比が不十分な場合、ファントム401のZ方向の移動を繰り返すスキャン(シャトルスキャン)を行い、データサンプル数を増やして平均化する。これによって、データのS/N比が向上する。
S/N比が十分になると、X線CT装置1は、スキャンを終了する。そして、図3のS103〜S105の処理を行い、補正係数を記憶装置211に保存する。
以上、第3の実施の形態によれば、1つのファントム401のみによって、広範囲の透過パス長Lの投影データが収集できるので、ファントムの交換に時間を要することがない。更に、図10に示すファントム401は、厚さ(Z方向の長さ)が最大X線ビーム幅以下で良く、ファントムの重量および体積が小さいので、ファントム保管場所の減少、作業性の向上、作業者の危険性の減少などが期待できる。
特に、第3の実施の形態は、X方向の中心のチャネルch0では、広範囲の透過パス長の投影データを収集し、外側のチャネルch1、ch2では、限られた範囲の透過パス長の投影データを収集することになる。これによって、X線CT装置1は、X線検出器208のX線検出素子の位置に応じて、必要最小限の投影データを取得することができる。
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態では、X線CT装置1は、図10に示す形状のファントム401を用いて、回転スキャンと寝台207の移動(ファントム401の移動)とを繰り返しながら、キャリブレーションデータを収集する(ステップ&シュート)。
第4の実施の形態では、透過パス長Lの範囲は第3の実施の形態と同様である。また、第2の実施の形態と同様、データのS/N比は十分である。但し、透過パス長Lのデータは、連続的ではなく離散的になる。
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態では、図10に示す形状のファントム401を用いて、図6に示すキャリブレーションデータ収集処理を行う。すなわち、X線CT装置1は、位置決めスキャン(スキャノグラム)のように、寝台207をZ方向に連続的に移動させながら、X線CTスキャナ204を回転しない静止スキャンを行い、キャリブレーションデータを収集する。
第5の実施の形態では、透過パス長Lの範囲は第3の実施の形態と同様である。また、第1の実施の形態と同様、透過パス長Lのデータは連続的となり、サンプル数が多くなる。但し、ある透過パス長のデータのサンプル数が1ビュー分のみなので、計測のバラツキを抑えるためにはシャトルスキャンを行い、平均化することが望ましい。
<第6の実施の形態>
第6の実施の形態では、X線CT装置1は、図10に示す形状のファントム401を用いて、図8に示すキャリブレーションデータ収集処理を行う。すなわち、X線CT装置1は、静止スキャンと寝台207の移動(ファントム401の移動)とを繰り返しながら、キャリブレーションデータを収集する(ステップ&シュート)。
第6の実施の形態では、透過パス長Lの範囲は第3の実施の形態と同様である。また、第2の実施の形態と同様、データのS/N比は十分である。但し、透過パス長Lのデータは、連続的ではなく離散的になる。
<第7の実施の形態>
図15を参照しながら、第7の実施の形態について説明する。第7の実施の形態では、第1の実施の形態〜第6の実施の形態におけるキャリブレーションデータ収集処理において、必要な領域のみX線を曝射するように、図15に示すコリメータ制御を行う。
図15は、X線CT装置1の側面から、第1の実施の形態におけるファントム301の移動の様子を見た図である。
ここで、図15(a)に位置するファントム301が、連続的に移動して、図15(b)に示す位置に移動したものとする。
ファントム301のZ方向の長さ(ファントム301の厚さ)は、X線検出器208の最大X線ビーム幅以下であり、X線検出器208の上部を横切るように移動する。
このように移動するファントム301に対して、最大X線ビーム幅によってスキャンを行うと、X線検出器208はファントム301を透過しないX線も検出することになる。
通常、キャリブレーションデータを収集するためのスキャンでは、データのS/N比を高くするため、可能な限り線量を大きくしてスキャンする。ファントム301を透過したX線はある程度減弱するので、X線検出器208が検出するX線の強度はあまり大きくない。一方、ファントム301を透過しないX線は、ほとんど減弱しないままX線検出器208に検出され、シンチレータの劣化を引き起こす可能性がある。また、X線検出素子は、X線を検出していくにつれて感度が変化するので、補正精度を低減することにもなりかねない。
そこで、第7の実施の形態では、図15に示すように、コリメータユニット206は、ファントム301の領域のみにX線を曝射するように、寝台207の移動に追従してZ方向の開口幅および位置を制御する。
図15(a)のZ方向のX線ビーム幅601aは、基準線602(点線にて図示)に対して左側に偏っている。一方、図15(b)のZ方向のX線ビーム幅601bは、基準線602(点線にて図示)に対して右側に偏っている。
以上、本発明の様々な実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
例えば、第1の実施の形態〜第6の実施の形態では、1つのファントムによってキャリブレーションデータ収集処理を行うとしたが、より広い範囲の透過パス長をカバーしようとする場合には、傾斜角度を小さくすることに加えて、異なる傾斜角度を有する複数のファントムを用いても良い。
また、当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………X線CT装置
201………操作装置
202………制御装置
203………通信I/F
204………X線CTスキャナ
205………X線管
206………コリメータユニット
207………通信I/F
208………X線検出器
209………データ収集回路
210………画像処理装置
211………記録装置
212………表示装置
213………補正係数算出装置
214………キャリブレーションデータ計測装置
301、401………ファントム
302a、302b………両端のX線ビーム
303a、303b………内側のX線ビーム
304a、304b………両端のチャネル
305、405a、405b、405c、406a、406b、406c………傾斜部
601a、601b………Z方向のX線ビーム幅
602………基準線

Claims (4)

  1. X線を照射するX線管と、前記X線管と対向する位置に設置されX線を検出するX線検出素子が2次元マトリックス状に配列されたX線検出器と、前記X線検出器から投影データを収集するデータ収集回路と、前記X線管と前記X線検出器と前記データ収集回路が搭載されたスキャナと、被検体が載置される寝台とを備えるX線CT装置であって、
    被検体が仰向けに寝台に載置された状態において、それぞれ被検体の体幅方向をX方向、被検体の体軸方向をZ方向とし、更に前記X方向および前記Z方向に直交する方向をY方向とし、
    前記寝台に固定された状態において、前記Z方向の各位置において連続的に前記Y方向の長さが変化する傾斜面を有し、かつ前記Z方向の長さが前記X線管によって照射されるX線のZ方向の最大X線ビーム幅以下であるファントムと、
    前記ファントムを前記寝台に固定し、前記寝台を前記Z方向に移動させてスキャンすることで、キャリブレーションデータを収集する収集手段と、
    を具備することを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記ファントムは、更に、前記寝台に固定された状態において前記Z方向から見た形状が、前記X方向の長さが前記Y方向の上端部から下端部に向かって広がる略扇形をなすことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記ファントムは、更に、前記寝台に固定された状態において、X−Y平面による断面が円形となる円錐台の形状を有し、前記円錐台の中心軸の位置が回転中心となるように前記寝台に固定されることを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  4. 前記収集手段は、前記ファントムを前記Z方向に連続的に移動させながらスキャンすることによって前記キャリブレーションデータを収集することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のX線CT装置。
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