JP5661958B1 - コア駆動装置および射出成形機 - Google Patents

コア駆動装置および射出成形機 Download PDF

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Abstract

【課題】圧縮用のコアを金型の中心部からバランスよく駆動できるコア駆動装置を提供する。【解決手段】可動盤(2)にコア駆動装置(1)を設け、可動側金型(47)はコア駆動装置(1)に取り付ける。コア駆動装置(1)は、装置の側方に配置されている電動モータ(7)と、金型取付面(14)に平行に設けられている回転シャフト(44)と、回転の軸を直角方向に変換する一対の傘歯車(26、45)と、それによって回転する回転体(16)とを備える。この回転体(16)は、コア駆動装置(1)の金型取付面(14)の中央部に明けられた開口部に格納され、可動側金型(47)側の所定の回転部材(56)を回転する。可動側金型(47)内のボールねじ機構によって回転を直線運動に変換し圧縮成形用の圧縮コア(52)を駆動する。【選択図】 図1

Description

本発明は、射出成形時に圧縮用のコアを駆動して圧縮成形を実施するようになっている金型の、該コアを駆動するコア駆動装置、およびそのようなコア駆動装置を備えた射出成形機に関するものである。
溶融樹脂を射出するときに金型内のキャビティを一時的にわずかに拡大し、射出後、溶融樹脂が固化する前にキャビティの容積を元に戻して圧縮し、それによってヒケの発生を抑制したり成形品の表面性状を改善する、いわゆる圧縮成形が周知である。圧縮成形は、金型をわずかに型開きして射出し、その後型締めする方法もあるが、金型に圧縮用のコアを設け、このコアを駆動してキャビティの容積を変化させる方法もある。後者の方法では、金型は型締めされてパーティング面が閉じた状態で射出、圧縮が実施されるのでバリの発生が防止される。
このような圧縮成形用のコアを備えた金型において、コアを駆動するためのコア駆動装置は色々ある。例えば、コア駆動装置が油圧シリンダからなる場合には、油圧ポンプ等の油圧源は外部に設け、この油圧源からの圧油を油圧シリンダに供給し、それによってコアを駆動するようにしている。またコア駆動装置がリニアモータからなる場合には、リニアモータによって直接コアを駆動することができる。そして、コア駆動装置が電動モータとボールねじ機構とからなる場合には、電動モータの回転を直線運動に変換してコアを駆動することになる。このようにいろいろなコア駆動装置があるが、これらのコア駆動装置は、金型内に設ける場合もあるし、射出成形機側に設けて射出成形機側からコアを駆動する場合もある。
特開2012−35533号公報
特許文献1には、圧縮成形用のコア駆動装置ではないが所定の脱型装置が記載されている。この脱型装置は、回転コアが設けられて脱型時に回転コアを回転するようになっている金型の、該回転コアを回転するようになっている。そして脱型装置は射出成形機の可動盤に設けられ、可動側金型は可動盤にではなく、脱型装置のプレートに取り付けられるようになっている。この脱型装置においては、プレートの中央部にくり抜きが明けられ、くり抜き内部に設けられている回転体によって金型側の回転コアに回転力を伝達できるようになっている。脱型装置には、その側方にサーボモータが設けられ、サーボモータの回転軸の先端に傘歯車が設けられている。この傘歯車と噛み合う傘歯車が回転体に固定され回転体が回転するようになっている。従ってサーボモータを駆動すると回転力が回転コアに伝達されて脱型できることになる。
金型内の圧縮用のコアを駆動するのに、従来のコア駆動装置によっても圧縮成形は実施できるが問題も見受けられる。具体的には、コア駆動装置を射出成形機側と金型側のいずれに設けても、それぞれに問題がある。まずコア駆動装置を射出成形機側に設ける場合には、その配置が問題になる。一般的に射出成形機においてトグル機構等の型締機構や、成形品を突き出すエジェクタ装置は、型締装置の中心軸近傍に設けられている。これは型締力を均一に発生させたり、成形品を金型の中心部近傍からバランス良く突き出すためである。圧縮成形を実施するためのコアも、金型の中心部近傍からバランス良く圧縮できるように型締装置の中心軸近傍から駆動する必要がある。すなわちコア駆動装置も型締装置の中心軸近傍に設ける必要がある。そうすると、コア駆動装置を射出成形機に設ける場合には、型締機構とエジェクタ装置とコア駆動機構が同一軸線上に配置されることになり、これらが互いに干渉してしまう。あるいはこれらを直列に設ける場合には射出成形機の軸方向の長さが長くなる。駆動機構としてリニアモータを選択した場合にも問題がある。すなわちリニアモータは軸方向の駆動長さが装置固有なので、コアの駆動長さもその駆動長さに制限されてしまい、これを超えて駆動することができないという問題がある。そうすると射出成形機にコア駆動装置が設けられていても、コアの駆動長さが一般的な範囲の金型にしか対応できず、コアの駆動長さが大きな金型には対応できない。一方、コア駆動装置を射出成形機ではなく、金型内に設ける場合にも問題が認められる。金型内にコア駆動装置を設ける場合には、金型毎にコア駆動装置を設けなければならずコスト高になってしまう。また金型内のコア駆動装置を射出成形機の動作に同期して制御するために、射出成形機に取り付ける金型を交換する毎に、コア駆動装置を射出成形機のコントローラに接続しなければならず煩雑である。コア駆動装置を設ける場所が射出成形機側であっても金型内であっても問題になる点もある。例えば駆動機構による問題である。具体的には駆動機構が油圧シリンダからなる場合、気温の変化や長時間運転によって圧油の状態が変化する問題があるし、わずかではあるが圧油が圧縮により体積が変化するのでその分だけ駆動の精度が低下してしまう。また油圧ポンプの振動、騒音の問題もあるし、圧油の漏れによる汚染の問題もある。さらには油圧の場合、コアを高速に駆動することが難しいという問題もある。
本発明は、上記したような問題点を解決したコア駆動装置およびコア駆動装置を備えた射出成形機を提供することを目的としており、具体的には、圧縮成形用のコアを備えた色々な種類の金型に対応することができると共に金型内に駆動装置を設ける必要がなく、コアを金型の中心部からバランスよく駆動できるにも拘わらず射出成形機の機械長が長くなることもなく、精度よくコアを駆動できるコア駆動装置、およびそのようなコア駆動装置を備えた射出成形機を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、駆動機構を備えたコア駆動装置を射出成形機の可動盤に設ける。そして、可動側金型はコア駆動装置の金型取付面に取り付ける。コア駆動装置は、装置の側方に配置されている電動モータと、このモータの回転を伝達するように金型取付面に平行に設けられている回転シャフトと、回転シャフトの回転を直角方向に変換する一対の傘歯車と、それによって回転する回転体と備える。この回転体は、コア駆動装置の金型取付面の中央部に明けられた開口部に格納され、可動側金型側の所定の回転部材と係合して回転力を伝達することができるように構成する。可動側金型には回転を軸方向の駆動に変換する変換機構を設け、これによって内部に設けられている圧縮成形用の圧縮コアを駆動できるようにする。
かくして、請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、成形品を成形するためのキャビティが、固定盤側の固定側金型と、可動盤側の可動側金型と、該可動側金型内の圧縮コアとから構成され、前記キャビティに樹脂を射出後前記圧縮コアを駆動すると、前記キャビティ内の樹脂を圧縮できるようになっている金型に対し、前記圧縮コアを駆動するコア駆動装置であって、前記コア駆動装置は射出成形機の可動盤に設けられ、前記可動盤への取付面の反対側の金型取付面に前記可動側金型が取り付けられるようになっており、前記コア駆動装置は、前記コア駆動装置の側方に配置されている電動モータと、前記金型取付面と平行に設けられて前記電動モータの回転を伝達する回転シャフトと、前記回転シャフトの回転を前記金型取付面と直交する軸周りの回転に変換する一対の傘歯車と、前記変換された回転によって回転される回転体とを備え、前記回転体は、前記金型取付面の中央部に明けられた開口部内に格納され、そして前記可動側金型内に設けられている所定の回転部材に回転を伝達することができ、前記圧縮コアは、前記可動側金型内に設けられている所定の変換機構によって前記回転部材の回転が軸方向の駆動に変換され、それによって駆動されるようになっていることを特徴とするコア駆動装置として構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコア駆動装置において、前記回転体にはエジェクタ装置のエジェクタピンが挿通される貫通孔が軸方向に明けられていることを特徴とするコア駆動装置として構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のコア駆動装置において、前記回転体は、回転体本体と回転コマとからなり、前記回転コマは、前記回転体本体の上面に所定の深さで明けられている穴に、回転方向には拘束され、軸方向にはスライド可能に格納されていると共に、前記穴に設けられているバネによって上方に付勢されていることを特徴とするコア駆動装置として構成される。
請求項4に記載の発明は、成形品を成形するためのキャビティが、固定盤側の固定側金型と、可動盤側の可動側金型と、該可動側金型内の圧縮コアとから構成され、前記キャビティに樹脂を射出後前記圧縮コアを駆動すると、前記キャビティ内の樹脂を圧縮できるようになっている金型に対し、前記圧縮コアを駆動するコア駆動装置であって、前記コア駆動装置は射出成形機の可動盤に設けられ、前記可動盤への取付面の反対側の金型取付面に前記可動側金型が取り付けられるようになっており、前記コア駆動装置は、前記コア駆動装置の側方に配置されている電動モータと、前記金型取付面と平行に設けられて前記電動モータの回転を伝達する回転シャフトと、前記回転シャフトの回転を前記金型取付面と直交する軸周りの回転に変換する一対の傘歯車と、前記変換された回転を軸方向の駆動に変換するボールねじ機構とを備え、前記ボールねじ機構は、前記金型取付面の中央部に明けられた開口部内に設けられ、そして前記可動側金型内に設けられている所定の押部材に連結することができ、前記押部材を駆動すると前記圧縮コアが駆動されるようになっていることを特徴とするコア駆動装置として構成される。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの項に記載のコア駆動装置を備えた射出成形機として構成される。
以上のように本発明によると、コア駆動装置は、射出成形機の可動盤に設けられ、その金型取付面に可動側金型が取り付けられるように構成されている。従って圧縮成形を実施するための金型において、コアを駆動する駆動機構を金型内に設ける必要がなく金型のコストを小さくすることができる。取付けられる金型は、成形品を成形するためのキャビティが、固定盤側の固定側金型と、可動盤側の可動側金型と、可動側金型内の圧縮コアとから構成され、キャビティに樹脂を射出後、圧縮コアを駆動すると樹脂を圧縮するいわゆる圧縮成形を実施することができるようになっている。ところで本発明によるとコア駆動装置は、装置の側方に配置されている電動モータと、金型取付面と平行に設けられて電動モータの回転を伝達する回転シャフトと、回転シャフトの回転を金型取付面と直交する軸周りの回転に変換する一対の傘歯車と、変換された回転によって回転される回転体とを備え、回転体は、金型取付面の中央部に明けられた開口部内に格納され、そして可動側金型内に設けられている所定の回転部材に回転を伝達することができ、圧縮コアは、可動側金型内に設けられている所定の変換機構によって回転部材の回転が軸方向の駆動に変換されて駆動されるようになっている。つまり、コア駆動装置において、電動モータは装置の側方に設けられているので射出成形機にとって他の装置の妨げにはならない。つまり、射出成形機の型締装置の中心軸に設けられている型締機構やエジェクタ装置と干渉することがない。従って射出成形機の機械長が長くなることがない。そして電動モータの回転は回転シャフト、一対の傘歯車によって、金型取付面の中央部に開けられた開口部内の回転体を回転するようになっている。すなわち回転体は型締装置の中心軸に位置している。従って金型の中心部からバランスよく圧縮コアを駆動できる効果も得られる。そして本発明によると、可動側金型内に設けられてる回転部材には回転だけを伝達し、金型内でこの回転が軸方向の駆動に変換されるようになっている。一般的に回転の回転角度については制限はない。そうすると圧縮コアが軸方向に駆動されるのに必要とされる任意の回転角度で回転できるので、軸方向の駆動長さにも制限がない。つまりコア圧縮の駆動長さが異なる色々な金型に対して汎用的に対応できることになる。そして、本発明のコア駆動装置は駆動機構が電動モータである。従って機械油によって汚染されることもないし、省エネルギーであるし高速に駆動でき成形サイクルを高速化することもできる。
他の発明によると、コア駆動装置において、回転体にはエジェクタ装置のエジェクタピンが挿通される貫通孔が軸方向に明けられている。そうするとコア駆動装置がエジェクタ装置の妨げになることがなく、所望の位置においてエジェクタピンを使用して成形品突き出しをすることができる。また他の発明によると、回転体は、回転体本体と回転コマとからなり、回転コマは、回転体本体の上面に所定の深さで明けられている穴に、回転方向には拘束され、軸方向にはスライド可能に格納されていると共に、穴に設けられているバネによって上方に付勢されている。従って、可動側金型をコア駆動装置に取り付けたときに、可動側金型側の所定の回転部材と、回転コマのそれぞれを正確な回転位置で調整しなくても、回転コマと回転部材とを簡単に係合させることができる。さらに他の発明によると、コア駆動装置は射出成形機の可動盤に設けられ、可動盤への取付面の反対側の金型取付面に可動側金型が取り付けられるようになっており、コア駆動装置は、コア駆動装置の側方に配置されている電動モータと、金型取付面と平行に設けられて電動モータの回転を伝達する回転シャフトと、回転シャフトの回転を金型取付面と直交する軸周りの回転に変換する一対の傘歯車と、変換された回転を軸方向の駆動に変換するボールねじ機構とを備え、ボールねじ機構は、金型取付面の中央部に明けられた開口部内に設けられ、そして可動側金型内に設けられている所定の押部材に連結することができ、押部材を駆動すると圧縮コアが駆動されるようになっている。そうすると金型内に格別にボールねじ機構等を設けなくても、圧縮コアを駆動することができ、さらに金型のコストが小さくなる。
本発明の実施の形態に係るコア駆動装置を示す図であり、その(ア)はコア駆動装置を、可動盤に取り付けられる取付面から見た背面図、その(イ)はコア駆動装置の要部を断面で示す側面図である。 本発明の実施の形態に係るコア駆動装置を備えた型締装置と、型締装置およびコア駆動装置に取り付けられている金型のそれぞれの要部を示す側面図である。 本発明の他の実施の形態に係るコア駆動装置を備えた型締装置と、型締装置およびコア駆動装置に取り付けられている金型のそれぞれの要部を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態に係るコア駆動装置1は、射出成形機を構成している装置の一つであり、より詳しく説明すると、射出成形機の型盤装置の可動盤に設けられている装置である。あるいは、コア駆動装置1は可動盤の一部を構成しているということができる。図1の(ア)は、コア駆動装置1をその裏面、すなわち可動盤2への取付面である可動盤取付面13から見た背面図であり、可動盤2に取り付けられた状態における、射出成形機の4本のタイバー3、3、…が点線で示されている。図1の(イ)は、コア駆動装置1の中心近傍を図1の(ア)において線X−Xで切断した断面図であり、コア駆動装置1が取り付けられている可動盤2は点線で示されている。
コア駆動装置1は、概略的に、上面形状が略四角形状を呈するプレート6、回転軸がプレート6の中心を向かうようにプレート6の側方の端面に設けられている電動モータ7等から構成されている。プレート6は、可動盤2の上面形状と類似した形状になっており、可動盤2にほぼ完全に重ね合わせるようにして取り付けられている。プレート6の裏面は可動盤2に取付けられる可動盤取付面13に、表面は可動側金型が取付けられる金型取付面14になっている。このようなプレート6の長方形の4角の近傍は、符号5、5、…で示されているように切り取られ、タイバー3、3、…と干渉しないようになっている。プレート6の中央部には比較的大径のくり抜き9が明けられている。このくり抜き9は、可動盤取付面13から金型取付面14に貫通している。このくり抜き9には、後で説明する回転体16が格納されている。また、プレート6には、可動盤取付面13から金型取付面14に貫通する小径の貫通孔10、10、…が複数個明けられており、これらは可動盤2側から突き出されるエジェクタロッドが挿通する挿通孔10、10、…になっている。図1の(ア)には、挿通孔10は4個だけ示されているが、それ以上の個数明けられていてもよい。このようなプレート6の可動盤取付面13側には、電動モータ7が取り付けられている側方の端部から中央部のくり抜き9に達する有底の溝11が形成されている。この溝11は、電動モータ7の回転を回転体に伝達するための伝達機構が格納されている溝であり、伝達機構を格納するのに必要な最小限の幅に形成されている。従って、可動盤2によって作用する型締力は、この溝11によって影響を受けることなく、コア駆動装置1に取り付けられる可動側金型に均一に作用することになる。また、溝11は、図1の(ア)に示されているように、プレート6の四角形の上下の辺に対して所定の角度で斜めに形成されている。このように斜めに形成されているので、溝11に格納されている伝達機構はエジェクタロッドの妨げにならない。プレート6の可動盤取付面13側には、くり抜き9よりも径が大きい浅い穴15も明けられており、この穴15にくり抜き9内に格納されている回転体を押さえるカバー25が嵌められている。
本実施の形態において可動側金型側に回転を伝達するようになっているのは回転体16である。回転体16は、回転体本体17と、回転コマ19と、バネ20とから構成されている。回転体本体17は比較的大径の回転部材である。回転体本体17には軸方向に、エジェクタロッド22が挿通するエジェクタロッド挿通孔24が明けられている。回転体本体17は、プレート6の金型取付面14に対してその回転の軸が垂直になるように設けられ、ボールベアリング機構23、23、…を介してプレート6に対して回転可能に取り付けられている。この回転体本体17の底部には、第1の傘歯車26が一体的に固定されている。回転体本体17は、カバー25によってくり抜き9に取り付けられているが、この第1の傘歯車26とカバー25の間にもボールベアリング機構28、28、…が設けられている。回転体本体17はこれらのボールベアリング機構23、28、…によって軸受けされているので軸がぶれることなく滑らかに回転することができる。
このような回転体本体17の上面29には、エジェクタロッド挿通穴24と同心円状の、径が大きい所定の深さの第1の穴30が明けられている。そして、第1の穴30の底面には、該穴30よりも小径の第2の穴31が所定の深さに明けられている。大径の第1の穴30は、回転コマ19が格納される回転コマ格納穴30であり、小径の第2の穴31はバネ20が格納されるバネ格納穴31になっている。回転コマ格納穴30には、軸方向に複数個のキー溝35、35、…が形成され、後述するように、回転コマ19に回転力を伝達するようになっている。
回転コマ19は、ちょうど回転コマ格納穴30に格納される大きさの回転部材であり、その外径は回転コマ格納穴30の内径よりもわずかに小さい。この回転コマ19にもエジェクタロッド22が挿通するためのエジェクタロッド挿通孔33が明けられている。回転コマ19の上面には、可動側金型側の所定の回転部材と係合する突起が形成されているが、図1には示されていない。このような回転コマ19の外周面にも軸方向にキー溝36、36、…が形成されている。
回転体16は、バネ20が回転体本体17のバネ格納穴31に挿入され、その上から回転コマ19が回転コマ格納穴30に挿入されるようにして組み立てられている。そして、回転体本体17側のキー溝35、35、…と、回転コマ19側のキー溝36、36、…の双方に嵌る滑りキー38、38、…が取り付けられている。従って、回転コマ19は、回転体本体17から回転力が伝達されると共に軸方向にもスライドすることができ、本実施の形態によると、バネ20によって回転体本体17に対して上方に付勢されている。これによって、回転コマ19の頭部はプレート6の表面14よりも若干突き出ている。このようにバネ20によって上方に付勢されているので、プレート6の表面14に可動側金型が取り付けられたとき、回転コマ19の頭部が可動側金型内に設けられている金型側回転部材に所定の押し力で当接することになり、回転コマ19の頭部の突起が金型側回転部材の突起と噛み合っていなくても、回転コマ19が少し回転すると、適切な係合位置で自動的に噛み合わうことになる。また、回転コマ19はバネ20の付勢に抗して押し込めることができるので、回転部品が設けられていない従来周知の金型も回転コマ19が妨げになることはなく容易に取り付けることができる。
電動モータ7の回転力を回転体16に伝達する伝達機構は、電動モータ7の出力軸41にカップリング42を介して接続されている回転シャフト44と、この回転シャフト44の先端に固定されている第2の傘歯車45と、この第2の傘歯車45と噛み合わされている第1の傘歯車26とから構成されている。第1の傘歯車26は既に説明しているように回転体本体17に固定されている。回転シャフト44は溝11内に、そして第1、2の傘歯車26、45はくり抜き9内に配置されているので、他の装置の妨げにはならない。
このように構成されているコア駆動装置1は、可動盤取付面13側が可動盤2に密着するように可動盤2に所定のボルトによって取り付けられている。また、電動モータ7は図に示されていない射出成形機のコントローラと所定の制御ラインで接続されて駆動されるようになっている。従って、コア駆動装置1は成形サイクルに連動して駆動される。
図2によって、本実施の形態に係るコア駆動装置1を備えた射出成形機に取り付けられている金型を説明する。本実施の形態に係る金型46、47は、金型内部に圧縮成形用の圧縮コアを備えた金型であり、固定盤4に取り付けられている固定側金型46と、プレート6の金型取付面14に取り付けられている可動側金型47とから構成されている。固定側金型46には、パーティング面に所定の深さの凹部48が形成されている。この凹部48の底部に固定側金型46の背面から溶融樹脂を導くランナ49が開口している。加熱シリンダとスクリュとからなる射出装置50のノズルは、固定盤4の開口部から挿入され、固定側金型46の背面に設けられているスプルーブッシュに所定のタッチ力で当接している。
本実施の形態に係る金型の可動側金型47は、内部に圧縮コア52を備えている。この圧縮コア52は、ヘッド部53とこのヘッド部53より大径のボトム部54を備えている。可動側金型47には内部にパーティング面に開けられた凹部55と、この凹部55よりも大径のボア56とが形成されている。圧縮コア52はそのヘッド部53とボトム部54が、それぞれ可動側金型47の凹部55とボア56に摺動自在に入れられている。これらの摺動部分にはブッシュが設けられて滑らかにかつ液密的に摺動するようになっている。本実施の形態において、成形品を得るキャビティは、固定側金型46の凹部48と、可動側金型47の凹部55と圧縮コア52のヘッド部53とから構成され、圧縮コア52を駆動してヘッド部53が軸方向に駆動されるとキャビティの容積が小さくなって射出された樹脂が圧縮されるようになっている。
本実施の形態に係る可動側金型47には、コア駆動装置1への取付面に開口部が開けられ、この開口部に回転部材56が、ベアリング57、57によって支持されるようにして回転自在に設けられている。圧縮コア52の内側にはボールねじ機構が設けられ、ボールねじ機構のボールナット58が圧縮コア52に固定されている。そしてボールねじ機構のボールねじ59は回転部材56に固着されている。従って回転部材56が回転するとボールねじ機構によって回転が直線運動に変換され、圧縮コア52が軸方向に駆動されることになる。可動側金型47の回転部材56は、本実施の形態に係るコア駆動装置1の回転体16の回転コマ19に係合している。
次に、本実施の形態に係る金型が取り付けられている射出成形機において、圧縮成形により成形する方法を説明する。型盤装置を駆動して固定側金型46と可動側金型47を型締する。そうすると、固定側金型46の凹部48と、可動側金型47の凹部55と圧縮コア52のヘッド部53とからキャビティが構成される。コア駆動装置1において電動モータ7を駆動して逆回転させる。電動モータ7が逆回転すると回転シャフト44、第1、2の傘歯車26、45の順に回転が伝達、変換されて回転体16、すなわち回転コマ19が回転する。回転部材56に回転が伝達されてボールねじ機構58、59によって回転が直線運動に変換され、圧縮コア52が後退する。溶融した樹脂を射出装置50からキャビティ内に射出する。電動モータ7を正回転させる。そうすると回転シャフト44、第1、2の傘歯車26、45、回転体16、回転部材56と回転が伝達される。ボールねじ機構58、59によって回転が直線運動に変換され圧縮コア52が軸方向に駆動される。すなわちキャビティの容積が小さくなって樹脂が圧縮される。樹脂は冷却に伴って収縮するが、圧縮コア52を軸方向に駆動して圧縮するので成形品にヒケが生じることはない。冷却固化を待って金型を開くと成形品が得られる。
図3には、本発明の第2の実施の形態に係るコア駆動装置1’が示されている。前実施の形態に係るコア駆動装置1と同様の部材や部品には同じ参照番号を伏して説明を省略する。第2の実施の形態に係るコア駆動装置1’においては、前実施の形態に係るコア駆動装置1の回転体16が、ボールねじ機構61に置き換えられている。つまり第2の実施の形態に係るコア駆動装置1’においては、第1の傘歯車26は、ボールねじ機構61のボールナット62に固着され、このボールナット62を回転するようになっている。そしてボールねじ機構61のボールねじ63は、スプラインキー64を介して回転が規制され軸方向の駆動が許容された状態でプレート6の開口部に設けられている。従ってボールナット62が回転するとボールねじ63が軸方向に駆動されることになる。このボールねじ63の端部は、可動側金型47’内の押部材65に連結されている。この押部材65は圧縮コア52に固着されている。つまり第2の実施の形態に係るコア駆動装置1’においては、電動モータ7を駆動すると回転シャフト44、第1、2の傘歯車26、45、ボールナット62と回転が伝達され、ボールねじ機構61において直線運動に変換される。そうすると、押部材65と一体化された圧縮コア52が駆動される。
1 コア駆動装置 2 可動盤
3 タイバー 6 プレート
7 電動モータ 9 くり抜き
11 溝 16 回転体
17 回転体本体 19 回転コマ
20 バネ 22 エジェクタロッド
24 エジェクタロッド挿通孔 25 カバー
26 第1の傘歯車 30 回転コマ格納穴
35、36 キー溝 38 キー
44 回転シャフト 45 第2の傘歯車
46 固定側金型 47 可動側金型
50 射出装置 52 圧縮コア
56 回転部材 58 ボールナット
59 ボールねじ 61 ボールねじ機構
62 ボールナット 63 ボールねじ
64 スプラインキー 65 押部材

Claims (5)

  1. 成形品を成形するためのキャビティが、固定盤側の固定側金型と、可動盤側の可動側金型と、該可動側金型内の圧縮コアとから構成され、前記キャビティに樹脂を射出後前記圧縮コアを駆動すると、前記キャビティ内の樹脂を圧縮できるようになっている金型に対し、前記圧縮コアを駆動するコア駆動装置であって、
    前記コア駆動装置は射出成形機の可動盤に設けられ、前記可動盤への取付面の反対側の金型取付面に前記可動側金型が取り付けられるようになっており、
    前記コア駆動装置は、前記コア駆動装置の側方に配置されている電動モータと、前記金型取付面と平行に設けられて前記電動モータの回転を伝達する回転シャフトと、前記回転シャフトの回転を前記金型取付面と直交する軸周りの回転に変換する一対の傘歯車と、前記変換された回転によって回転される回転体とを備え、
    前記回転体は、前記金型取付面の中央部に明けられた開口部内に格納され、そして前記可動側金型内に設けられている所定の回転部材に回転を伝達することができ、前記圧縮コアは、前記可動側金型内に設けられている所定の変換機構によって前記回転部材の回転が軸方向の駆動に変換され、それによって駆動されるようになっていることを特徴とするコア駆動装置。
  2. 請求項1に記載のコア駆動装置において、前記回転体にはエジェクタ装置のエジェクタピンが挿通される貫通孔が軸方向に明けられていることを特徴とするコア駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載のコア駆動装置において、前記回転体は、回転体本体と回転コマとからなり、前記回転コマは、前記回転体本体の上面に所定の深さで明けられている穴に、回転方向には拘束され、軸方向にはスライド可能に格納されていると共に、前記穴に設けられているバネによって上方に付勢されていることを特徴とするコア駆動装置。
  4. 成形品を成形するためのキャビティが、固定盤側の固定側金型と、可動盤側の可動側金型と、該可動側金型内の圧縮コアとから構成され、前記キャビティに樹脂を射出後前記圧縮コアを駆動すると、前記キャビティ内の樹脂を圧縮できるようになっている金型に対し、前記圧縮コアを駆動するコア駆動装置であって、
    前記コア駆動装置は射出成形機の可動盤に設けられ、前記可動盤への取付面の反対側の金型取付面に前記可動側金型が取り付けられるようになっており、
    前記コア駆動装置は、前記コア駆動装置の側方に配置されている電動モータと、前記金型取付面と平行に設けられて前記電動モータの回転を伝達する回転シャフトと、前記回転シャフトの回転を前記金型取付面と直交する軸周りの回転に変換する一対の傘歯車と、前記変換された回転を軸方向の駆動に変換するボールねじ機構とを備え、
    前記ボールねじ機構は、前記金型取付面の中央部に明けられた開口部内に設けられ、そして前記可動側金型内に設けられている所定の押部材に連結することができ、前記押部材を駆動すると前記圧縮コアが駆動されるようになっていることを特徴とするコア駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載のコア駆動装置を備えた射出成形機。
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