JP5660442B2 - セメントキルンの燃料供給方法 - Google Patents
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Description
ここで、セメントキルンに燃料として供給される石炭は、燃焼効率を高めるために微粉末にされた石炭、所謂、微粉炭である。しかし、微粉炭は、着火しやすく、火災や爆発等の危険性が高いために長距離の輸送が難しいという問題点を有している。そのため、石炭は、通常、セメント工場まで塊状のままで搬送されており、セメント工場で細かく粉砕されて燃料用の微粉炭とされている。
また、塊状の石炭を粉砕して燃料用の微粉炭としてからセメントキルンのバーナに供給するシステムとして、特許文献1に開示されたようなシステムが公知である。
なお、ビンシステムとは粉砕機で製造した微粉炭を、一旦、ホッパ等に貯蔵することにより、燃焼装置の状況に合わせて必要な量だけ供給するシステムである。ホッパ等の貯蔵瓶に、一旦、微粉炭を貯蔵することから、ビン(瓶)システムと呼ばれている。
原料ホッパ250内の石炭は、竪型粉砕機201に供給されて粉砕された後、微粉炭としてガス(通常は空気)と共に機外に取り出される。取り出された微粉炭は、バグフィルタ260に送られて、そこでガスと分離されて捕集される。バグフィルタ260で捕集された微粉炭は、貯蔵ホッパ252に、一旦、貯蔵された後、計量装置258で計量されて、キルンバーナ280の燃焼に必要な量だけが、燃料ラインに供給される。そして、燃料ラインに供給された微粉炭は、圧送ファン244により送られたガス(燃焼用空気)とともに、キルンバーナ280に供給されて、そこで燃焼される。
エアスエプトタイプの竪型粉砕機201において、原料投入口から投入された石炭は、粉砕ローラと回転テーブルの間で粉砕された後、機内に設置されたセパレータ等を介して、微粉炭となって機外に取り出される。このタイプの竪型粉砕機201は、原料を細かく微粉砕できると言う点で優れた方式である。
万一、微粉炭が着火して火災になる、或は爆発等すれば、極めて重大な事故となるので、特別に厳重な注意が必要であった。
そして、石炭の搬送ガス等として加熱水蒸気を利用すれば、微粉炭による火災や爆発等を防止するという点において、一定の効果があると記載されている。
(1) 回転テーブル上に供給した褐炭を粉砕ローラで粉砕して、回転テーブル下方から導入したガスにより回転テーブル上方に吹き上げることによって、回転テーブル上方に配したセパレータにより粗粉と微粉に分離して、該微粉をガスとともに機外に取り出す竪型粉砕機を用いて、該ガスとともに機外に取り出した褐炭の微粉を、タンクに貯留することなく、かつ、ガスと分離することなく、燃料としてセメントキルンのバーナに供給するセメントキルンの燃料供給方法であって、該燃料としてセメントキルンのバーナに供給する微粉のラインに燃焼ファンの送風ラインを合流させて、燃焼用空気を補充するとともに、竪型粉砕機の差圧及び振動を監視して、それぞれの値が予め設定した制限値を超えた場合に、回転テーブルの回転数を低下させる。
図1〜図3は本発明の実施形態に係わり、図1は本発明を理解する上で参考となる燃料供給システムの構成を説明する図であり、図2は燃料供給システムの構成について1例を説明する図である。図3は燃料供給システムに使用した竪型粉砕機の構造を説明する要部断面図である。図4は従来技術に係わる燃料供給システムの構成について1例を説明する図である。
図1に示した燃料供給システム100は、原料ホッパ50、計量フィーダ51、粉砕燃焼ファン41、及び竪型粉砕機1等を備えている。
なお、図1に示す原料ホッパ50については、下部取出口に図示しない開閉用の蓋が設置されており、指令信号に基づいて、下部取出口の開閉状態を自由に制御できる構成となっている。
なお、図1に示したように、計量フィーダ51は、原料ホッパ50から排出された石炭について、ベルトコンベヤの一端側(反竪型粉砕機側)上で受け止めて載置し、該載置した石炭を、ベルトの移動により竪型粉砕機1側に搬送して、ベルトコンベヤの他端(竪型粉砕機側)で落下させる構成となっている。そして、落下した塊状の石炭は、竪型粉砕機1の原料投入口35に投入される構成となっている。
そのため、竪型粉砕機1の機内においては、回転テーブル2の下方に形成したガス導入口33から上部取出口35に向かって流れる気流が形成されており、竪型粉砕機1で粉砕された石炭は、気流に搬送されて、微粉炭として上部取出口35からガスと共に取り出される。そして、上部取出口35からガスと共に取り出された微粉炭は、セメントキルンのキルンバーナ80に、直接に供給されて、そこで燃焼する構成となっている。
図3に示すように、本実施形態で使用する竪型粉砕機1は、その外郭を形成するケーシング1A及び1B、並びに、竪型粉砕機1の下部に設置された減速機2Bと駆動モータ2M(モータ2Mと略して称することもある)、前述の減速機2Bと駆動モータ2Mによって駆動される回転テーブル2、コニカル型の粉砕ローラ3等を備えている。
また、図3に示す竪型粉砕機1は、回転テーブル2の中央部上方に、センターシュート13が設けられて、原料投入口35から投入された原料は、センターシュート13を介して、回転テーブル2の中央部に供給される構成となっている。
なお、図3に示す竪型粉砕機1は、回転テーブル2を駆動するモータ2Mの電流値、或いは又電圧値等を測定して電力値を算出する動力計D1を備えており、モータ2Mで消費した電力値を測定してミル動力としている。
前記回転筒は、竪型粉砕機1の上部に設置された図示しない駆動モータにより駆動され、自在に回転する構成となっている。従って、分級機14は、竪型粉砕機1の上部に設置された図示しない駆動モータにより駆動され、自在に回転する構成となっている。
竪型粉砕機1は前述の構成によって、ガス供給口33から機内にガス(本実施形態においては空気)を吹き込み導入することにより、回転テーブル2下方から分級機14を通過して上部取出口39へと流れるガスの気流を形成する構成となっている。
従って、Δp=p1−p2となる。
差圧値の測定方法としては、竪型粉砕機1の処理能力の変化によって、差圧が変化するような位置関係に上下のセンサを配して測定することが好ましい。
本実施形態においては、差圧が大きく上昇する等して予め設定した制限値を超えた場合、又計測された振動値が予め設定した制限値を超えた場合に、回転テーブル2の回転数を低下させるように、制御装置20にプログラムした。
原料ホッパ50に貯えられている塊状の石炭は、原料ホッパ50の下部取出口から排出されて、計量フィーダ51に供給される。
計量フィーダ51に供給された石炭は、竪型粉砕機1側に搬送されて、竪型粉砕機1の原料投入口35に投入される。なお、計量フィーダ51は、前述の構成によって、ベルトコンベヤ上の石炭の重量を計測及び記録することにより把握し、ベルトコンベヤの搬送速度を制御することによって、ベルトコンベヤから落下させる石炭の重量を調整する。
そして、回転テーブル2の中央付近に投入された原料は、渦巻き状の軌跡を描きながら、回転テーブル2の外周側に移動して、回転テーブル2と粉砕ローラ3の間に噛み込まれ粉砕される。そして、回転テーブル2と粉砕ローラ3に噛み込まれて粉砕された原料は、回転テーブル2の外縁部に周設されたダムリングを乗り越えて、回転テーブル上面2の外周部とケーシングとの隙間である環状通路30(環状空間部30と称することもある)へと向かう。
従って、回転テーブル2上で粉砕された原料は、前記ガスにより吹き上げられてケーシング1内を上昇するが、径が大きく重量の大きな原料は分級機14まで到達できずに、或いは、又、通過できずに落下することによって、竪型粉砕機1内で再度粉砕される循環原料となる。
特に、褐炭の揮発分が大きい石炭は、着火性が高く火災になりやすいので危険性が高いが、微粉炭を貯蔵する必要がない本発明であれば、その危険性を低減化できる。
回転テーブル2のテーブル回転数を減少させることによって、石炭と粉砕ローラ3の間が滑りにくくなり、その結果、粉砕ローラ3に噛み込まれずに弾かれてしまっていた石炭が、粉砕ローラ3に噛み込まれやすくなるので、処理能力が向上する。
この方法であれば、機内で生じている粉砕不良を早期に発見して、その対策が可能なので、ローラの噛み込み不良によって竪型粉砕機1の処理能力がダウンして運転停止に陥るという危険性を低減できる。
2 回転テーブル
3 粉砕ローラ
13 原料投入シュート
14 分級機
20 制御装置
33 ガス供給口
35 原料投入口
39 上部取出口
41 粉砕燃焼ファン
48 燃焼ファン
50 原料ホッパ
51 計量フィーダ
70 コーン
80 キルンバーナ
100 燃料供給システム
101 他の燃料供給システム
P1 下部圧力センサ
P2 上部圧力センサ
S1 振動センサ
R1 回転計
D1 動力計
Claims (2)
- 回転テーブル上に供給した褐炭を粉砕ローラで粉砕して、回転テーブル下方から導入したガスにより回転テーブル上方に吹き上げることによって、回転テーブル上方に配したセパレータにより粗粉と微粉に分離して、該微粉をガスとともに機外に取り出す竪型粉砕機を用いて、
該ガスとともに機外に取り出した褐炭の微粉を、タンクに貯留することなく、かつ、ガスと分離することなく、燃料としてセメントキルンのバーナに供給するセメントキルンの燃料供給方法であって、
該燃料としてセメントキルンのバーナに供給する微粉のラインに燃焼ファンの送風ラインを合流させて、燃焼用空気を補充するとともに、竪型粉砕機の差圧及び振動を監視して、それぞれの値が予め設定した制限値を超えた場合に、回転テーブルの回転数を低下させることを特徴としたセメントキルンの燃料供給方法。 - 前記竪型粉砕機が、竪型粉砕機内の上部と下部の圧力を計測して差圧を算出する差圧計と、竪型粉砕機の振動を計測する振動計を備えて、該算出した差圧の値が予め設定した制限値を超えた場合、又は該計測した振動の値が予め設定した制限値を超えた場合、に回転テーブルの回転数を低下させることを特徴とした請求項1に記載のセメントキルンの燃料供給方法。
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