JP5660234B2 - 記録材冷却装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらを備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置と、これに用いられる記録材冷却装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらを備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置においては、定着装置によって加熱・加圧を行うことで記録材上に転写されたトナーを定着させる。このとき、記録材が熱を持ったまま排紙トレイにスタックされていくと、積み重なった記録材内にこもった熱によってトナーが軟化し、さらに記録材が重なることで自重による圧力が生じ、トナーによって記録材同士がブロック化して貼りついてしまう。この現象はブロッキング現象と呼ばれており、ブロッキング現象が生じた記録材同士を無理に剥がそうとするとトナー像が壊れてしまう。ブロッキング現象を抑制するためには、加熱定着後の記録材を十分に冷却する記録材冷却装置が必要である。
現在、記録材を搬送しながら冷却する装置であって、回動可能な上下の搬送ベルトによって記録材を挟持搬送しながらベルトを介して冷却プレートにより冷却する装置が既に知られている。各搬送ベルトは、ローラなどの張架部材に掛け回され、搬送ベルトの内周には冷却プレートが設けられている。記録材の挟持搬送のために上下の搬送ベルトが閉じられたとき、冷却プレートは搬送ベルトに当接するようになっている。
しかし、記録材冷却装置の正面側と背面側で、搬送ベルトの冷却プレートに対する張力(押圧力)が異なる場合がある。この原因としては、搬送ベルトの寄り、各部材の組み付け誤差、各部品の精度などが考えられる。このような張力の偏りが生じると、例えば背面側では搬送ベルトが冷却プレートに接触するが、正面側では搬送ベルトが冷却プレートに接触しない場合が生じる。そうすると、冷却プレートの冷却面が有効に使用されず、記録材冷却装置の冷却効果が低減してしまう。
また、特許文献1には、ベルトと接触部材の抵抗を低減するために、ベルトと接触部材の間に隙間を形成して空気を流入させることが開示されている。しかし、隙間が生じることから、冷却効率が低下してしまう。
そこで、本発明は、記録材冷却装置において冷却部材の冷却面を有効に使用して、記録材の冷却効果を向上させることを目的とする。
この課題を解決するため、本発明は、複数の張架部材によって張架されて回動するベルト部材によって記録材を挟持搬送しながら冷却する第1の搬送機構及び第2の搬送機構と、前記ベルト部材の少なくとも一方の内周面に接触する冷却部材を備えた記録材冷却装置において、 前記冷却部材が、曲面形状の主冷却面と、該主冷却面よりも曲率半径の小さい曲面を備えた補助冷却面とを有しており、 前記ベルト部材の少なくとも一方の回動軌道が、前記主冷却面と前記補助冷却面の境界点における接線よりも前記冷却部材側を通過することを特徴とする記録材冷却装置を提案する。
本発明によれば、冷却部材の冷却面を有効に用いて搬送中の記録材より長い間冷却でき、記録材の冷却効果を向上することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るカラー画像形成装置の概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、画像形成ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkを並べて配設したタンデム型の画像形成部を備える。各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、画像形成装置本体200に着脱可能に構成されており、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。
具体的には、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、潜像担持体としてのドラム状の感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電手段としての帯電ローラ3と、感光体2の表面にトナー像を形成する現像手段としての現像装置4と、感光体2の表面を清掃するクリーニング手段としてのクリーニングブレード5を備えている。なお、図1では、イエローのプロセスユニット1Yが備える感光体2、帯電ローラ3、現像装置4、クリーニングブレード5のみに符号を付しており、その他のプロセスユニット1C,1M,1Bkにおいては符号を省略している。
図1において、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの上方には、感光体2の表面を露光する露光手段としての露光装置6が配設されている。露光装置6は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体2の表面へレーザ光を照射するようになっている。
また、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの下方には、転写装置7が配設されている。転写装置7は、転写体としての無端状のベルトから構成される中間転写ベルト10を有する。中間転写ベルト10は、支持部材としての複数のローラ21〜24に張架されており、それらローラ21〜24のうちの1つが駆動ローラとして回転することによって、中間転写ベルト10は図の矢印に示す方向に周回走行(回転)するように構成されている。
4つの感光体2に対向した位置に、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ11が配設されている。各一次転写ローラ11はそれぞれの位置で中間転写ベルト10の内周面を押圧しており、中間転写ベルト10の押圧された部分と各感光体2とが接触する箇所に一次転写ニップが形成されている。各一次転写ローラ11は、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が一次転写ローラ11に印加されるようになっている。
また、中間転写ベルト10を張架する1つのローラ24に対向した位置に、二次転写手段としての二次転写ローラ12が配設されている。この二次転写ローラ12は中間転写ベルト10の外周面を押圧しており、二次転写ローラ12と中間転写ベルト10とが接触する箇所に二次転写ニップが形成されている。二次転写ローラ12は、一次転写ローラ11と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ12に印加されるようになっている。
画像形成装置本体200の下部には、紙やOHP等のシート状の記録材Pを収容した複数の給紙カセット13が配設されている。各給紙カセット13には、収容されている記録材Pを送り出す給紙ローラ14が設けてある。また、画像形成装置本体200の図の左側の外面には、機外に排出された記録材Pをストックする排紙トレイ20が設けてある。
画像形成装置本体200内には、記録材Pを給紙カセット13から二次転写ニップを通って排紙トレイ20へ搬送するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ12の位置よりも記録材搬送方向上流側にはレジストローラ15が配設されている。また、二次転写ローラ12の位置よりも記録材搬送方向下流側には、定着装置8、記録材冷却装置9、一対の排出ローラ16が順次配設されている。定着装置8は、例えば、内部に図示しないヒータを有する定着部材としての定着ローラ17と、定着ローラ17を加圧する加圧部材としての加圧ローラ18を備える。定着ローラ17と加圧ローラ18とが接触した箇所には、定着ニップが形成されている。
以下、図1を参照して上記画像形成装置の基本的動作について説明する。作像動作が開始されると、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの感光体2が図の反時計回りに回転駆動され、帯電ローラ3によって各感光体2の表面が所定の極性に一様に帯電される。図示しない読取装置によって読み取られた原稿の画像情報に基づいて、露光装置6から帯電された各感光体2の表面にレーザ光が照射されて、各感光体2の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体2上に形成された静電潜像に、各現像装置4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
中間転写ベルト10を張架するローラの1つが回転駆動し、中間転写ベルト10を図の矢印の方向に周回走行させる。また、各一次転写ローラ11に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加されることによって、各一次転写ローラ11と各感光体2との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。そして、各感光体2に形成された各色のトナー画像が、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト10上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト10はその表面にフルカラーのトナー画像を担持する。また、中間転写ベルト10に転写しきれなかった各感光体2上のトナーは、クリーニングブレード5によって除去される。
給紙ローラ14が回転することによって、給紙カセット13から記録材Pが搬出される。搬出された記録材Pは、レジストローラ15によってタイミングを計られて、二次転写ローラ12と中間転写ベルト10との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ12には、中間転写ベルト10上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。そして、二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト10上のトナー画像が記録材P上に一括して転写される。その後、記録材Pは定着装置8に送り込まれ、定着ローラ17と加圧ローラ18によって記録材Pが加圧及び加熱されてトナー画像が記録材P上に定着される。そして、記録材Pは、記録材冷却装置9によって冷却された後、一対の排出ローラ16によって排紙トレイ20に排出される。
以上の説明は、記録材にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニットを使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
図2は、記録材冷却装置の実施形態1を示す概略正面断面図である。
図示のように、記録材冷却装置9は、ベルト搬送手段30と、ベルト搬送手段30のベルトの走行によって搬送される記録材Pを冷却するためにベルト56の内周面に接触する冷却部材33とを備えている。本例では、冷却部材33は空冷ヒートシンクとして構成されている。ベルト搬送手段30は、記録材Pの一方の面(表面又は上面)側に配置される第1の搬送機構31と、記録材Pの他方の面(裏面又は下面)側に配置される第2の搬送機構32とを備える。各機構には、ベルト部材であるベルト56,59が張架部材である複数のローラ55,57,58によって保持・張架され、回転することができる。また、冷却部材33がベルト56の内周面に接触して備えられ、冷却部材33が記録材Pの一方の面(表面又は上面)側に配置される。
図示のように、記録材冷却装置9は、ベルト搬送手段30と、ベルト搬送手段30のベルトの走行によって搬送される記録材Pを冷却するためにベルト56の内周面に接触する冷却部材33とを備えている。本例では、冷却部材33は空冷ヒートシンクとして構成されている。ベルト搬送手段30は、記録材Pの一方の面(表面又は上面)側に配置される第1の搬送機構31と、記録材Pの他方の面(裏面又は下面)側に配置される第2の搬送機構32とを備える。各機構には、ベルト部材であるベルト56,59が張架部材である複数のローラ55,57,58によって保持・張架され、回転することができる。また、冷却部材33がベルト56の内周面に接触して備えられ、冷却部材33が記録材Pの一方の面(表面又は上面)側に配置される。
図2に示すように、第1の搬送機構31は、複数個(図例では4個)の従動ローラ55と、この従動ローラ55に掛け回されるベルト(搬送ベルト)56とを備える。一方、第2の搬送機構32は、複数個(図例では4個)の従動ローラ57c,57d,58と、駆動ローラ57aと、ローラ57,58に掛け回されるベルト(搬送ベルト)59とを備える。
このため、定着装置8によって表面にトナー像を定着されて高温となった記録材Pを搬送する際には、第1の搬送機構31のベルト56と第2の搬送機構32のベルト59とで、記録材Pを挟持搬送することになる。つまり、駆動ローラ57aが駆動することによって、図2に示すようにベルト59が矢印A方向に走行し、ベルト56,59間に挟まれた記録材Pを介して、第2の搬送機構32のベルト59の走行に伴い、第1の搬送機構31のベルト56が矢印B方向に走行する。これによって、記録材Pは搬送方向Cに沿って上流側から下流側へと搬送される。この搬送の際に、ベルト56の内周面に摺動接触する冷却部材33によって、記録材Pの熱はベルト56越しに吸収され、記録材Pは低温になって排出される。
ところで、冷却部材33は、それぞれ不図示のフレームにより装置内に固定されている。ベルト56及びベルト59に掛かる張力について、ベルトのみ回転する場合及び記録材Pを挟持搬送する場合においても隣接するローラ間にてベルトに弛みが生じないだけの同等な張力がそれぞれ働いている。
本例では、冷却部材33の主冷却面33aは曲面形状になっており、図示のような組み付け状態においてベルト56は張力によって少なくとも冷却部材33の主冷却面33aと密着する。また、冷却部材33の記録材搬送方向の両端部には、主冷却面33aに隣接して、主冷却面33aよりも曲率半径の小さい曲面を備えた補助冷却面33bが設けてある。図中の接線X,Yは、主冷却面33aと補助冷却面33bの境界点における接線である。そして、記録材搬送前において、冷却部材33とこれに隣接するローラ55a,55dとの間のベルト56,59の回動軌道は、この境界点における接線X,Yよりも冷却部材33側(上方)を通るように構成されている。このとき、冷却部材33と接触するベルト56は補助冷却面33bの一部と接触する。
この補助冷却面33bを設けることにより、記録材Pの挟持搬送のために上下のベルト56,59を閉じて図示の組み付け状態としたとき、冷却部材33によりベルト56が下方に強めに張架されてベルト56の張力を高く保ち、記録材冷却装置の正面側と背面側においてベルト56を補助冷却面33bに接触させることができる。従って、ベルトの寄りなどが発生してベルトの張力に偏りが生じたとしても、記録材冷却装置の正面側と背面側においてベルト56を主冷却面33a、又は主冷却面33aと補助冷却面33bの両方に接触させることができる。よって、冷却部材の冷却面を有効に使用して、高い冷却効果を得ることができる。また、この補助冷却面33bを設けることにより、主冷却面33aの両端が角ばっている場合に生じ得るベルトの急速な磨耗を回避させることができる。主冷却面33aと補助冷却面33bを備えた冷却部材33は、これらの形状を有する型から押し出し成型により一部品として作られ、例えばアルミニウムで形成される。
なお、図示しないが、搬送中の記録材P(例えば、厚紙)の先端が補助冷却面33b又は主冷却面33aに差し掛かったとき、記録材の厚みによってベルト56は図示の位置よりも上方に移動し、ベルト59は下方に移動する。このとき、ベルト59は接線Xと一致するか、それよりも上方に位置するようになっている。これは、出口部における接線Yに対しても同様である。
図3は、冷却部材33の端部の拡大図である。
図示のように、主冷却面33aは仮想中心O1を中心とした曲率半径R1の面として構成され、補助冷却面33bは仮想中心O2を中心とした曲率半径R2の面として構成される(R1>R2)。例えば、R1=1600mm、R2=5mmである。
図示のように、主冷却面33aは仮想中心O1を中心とした曲率半径R1の面として構成され、補助冷却面33bは仮想中心O2を中心とした曲率半径R2の面として構成される(R1>R2)。例えば、R1=1600mm、R2=5mmである。
図4は、記録材冷却装置の従来例1を示す概略正面断面図である。
ここで、冷却部材33とこれに隣接するローラ55a,55dとの間のベルト56,59の回動軌道は、冷却部材33の冷却面の端点での接線X,Yと一致するように構成されている。この場合、ベルトは冷却部材33の全体と接触し、冷却区間は冷却部材33の端から端まで確保され得るが、前述したようなベルトの張力の偏りが生じると、記録材冷却装置の正面側と背面側においてベルト56が冷却面に接触しなくなる虞がある。
ここで、冷却部材33とこれに隣接するローラ55a,55dとの間のベルト56,59の回動軌道は、冷却部材33の冷却面の端点での接線X,Yと一致するように構成されている。この場合、ベルトは冷却部材33の全体と接触し、冷却区間は冷却部材33の端から端まで確保され得るが、前述したようなベルトの張力の偏りが生じると、記録材冷却装置の正面側と背面側においてベルト56が冷却面に接触しなくなる虞がある。
図5は、記録材冷却装置の従来例2を示す概略正面断面図である。
ここで、冷却部材33とこれに隣接するローラ55a,55dとの間のベルト56,59の回動軌道は、冷却部材33の冷却面の端点での接線X,Yよりも下方を通るように構成されている。この構成では、冷却部材33の冷却面の両端付近がベルト56と常に接触しておらず、冷却のために使用される冷却区間が短くなる。ゆえに、搬送される記録材Pの吸熱に費やされる時間はこの分だけ短くなり、冷却部材33の冷却面を有効利用して高い冷却効果を得らことができない。これに対して、本実施形態の構成であれば冷却部材33の冷却面全体を使用してベルト56越しに記録材Pを十分に冷却することが可能になる。また、冷却区間とならない無駄なスペースが生じないため、省スペース化を図ることも可能になる。
ここで、冷却部材33とこれに隣接するローラ55a,55dとの間のベルト56,59の回動軌道は、冷却部材33の冷却面の端点での接線X,Yよりも下方を通るように構成されている。この構成では、冷却部材33の冷却面の両端付近がベルト56と常に接触しておらず、冷却のために使用される冷却区間が短くなる。ゆえに、搬送される記録材Pの吸熱に費やされる時間はこの分だけ短くなり、冷却部材33の冷却面を有効利用して高い冷却効果を得らことができない。これに対して、本実施形態の構成であれば冷却部材33の冷却面全体を使用してベルト56越しに記録材Pを十分に冷却することが可能になる。また、冷却区間とならない無駄なスペースが生じないため、省スペース化を図ることも可能になる。
図6は、記録材冷却装置の実施形態2を示す概略正面断面図である。
本例では、記録材搬送前において、冷却装置の記録材Pの入口側の冷却部材33とローラ55d及びローラ57dとの間のベルト56は、主冷却面33aと補助冷却面33bの境界点における接線Xよりも冷却部材33側(上方)を通る。また、ベルト59は接線X上又は接線Xよりも冷却部材33側(上方)を通る。また、2つのベルト56,59の回動軌道は平行でなく、ベルト56,59の間には間隙があり、ベルト56の回動軌道がベルト59の回動軌道よりも急角度になっている。
本例では、記録材搬送前において、冷却装置の記録材Pの入口側の冷却部材33とローラ55d及びローラ57dとの間のベルト56は、主冷却面33aと補助冷却面33bの境界点における接線Xよりも冷却部材33側(上方)を通る。また、ベルト59は接線X上又は接線Xよりも冷却部材33側(上方)を通る。また、2つのベルト56,59の回動軌道は平行でなく、ベルト56,59の間には間隙があり、ベルト56の回動軌道がベルト59の回動軌道よりも急角度になっている。
このようにベルト56,59を構成することで、冷却部材33の主冷却面33a又は補助冷却面33bによる冷却開始点までベルト56と記録材P上のトナー像が接触しないため、ベルト56上へのトナー固着が防止される。つまり、定着装置8を通過した直後の記録材P上のトナー像は半溶融状態であり、これに搬送部材などが接触するとトナーが移り、搬送部材上に固着してしまうことがある。このトナー固着が積み重なると、この搬送部材を後に通過する記録材上の画像を傷つけたり、搬送の妨げになったりする。一般に、搬送部材との接触中にトナー像が十分に冷やされ、低温で固化されてからトナー像と搬送部材が剥離した場合には、トナー固着は回避可能であることが知られている。
一方、出口側では、記録材は既に冷却されているため、ベルト56,59の回動軌道は接線Yと略一致しているが、回動軌道が接線Yよりも冷却部材33側(上方)を通るように構成されてもよい。
これに対して、図7は、図4に示す従来の記録材冷却装置を示す概略正面断面図である。
図示のように、ベルト56,59が互いに平行に構成された冷却装置に記録材Pが進入したときに、画像形成装置200が紙詰まりなどの理由で緊急停止し、記録材Pが図示の位置で停止したとする。ベルト56を介して冷却部材33に接触している記録材Pの部位では、表面トナーが冷却されるため、ユーザーやサービスマンが後でこの記録材Pを手動で除去する際にも、ベルト56上にトナー固着は残らない。しかし、冷却部材33とローラ55d,57dの間の破線領域Cでは、記録材Pはベルト56にのみ接触していてトナー像が冷やされない。そのため、記録材Pを除去するまでに高温のトナー像がベルト56に接することでベルト上にトナーが残り、固着してしまうことがある。
図示のように、ベルト56,59が互いに平行に構成された冷却装置に記録材Pが進入したときに、画像形成装置200が紙詰まりなどの理由で緊急停止し、記録材Pが図示の位置で停止したとする。ベルト56を介して冷却部材33に接触している記録材Pの部位では、表面トナーが冷却されるため、ユーザーやサービスマンが後でこの記録材Pを手動で除去する際にも、ベルト56上にトナー固着は残らない。しかし、冷却部材33とローラ55d,57dの間の破線領域Cでは、記録材Pはベルト56にのみ接触していてトナー像が冷やされない。そのため、記録材Pを除去するまでに高温のトナー像がベルト56に接することでベルト上にトナーが残り、固着してしまうことがある。
図8は、記録材冷却装置の実施形態3を示す概略背面断面図である。
本例では、空冷ヒートシンクよりも冷却性能の高い液冷プレートとして構成された冷却部材34を適用している。3つの液冷プレート34a,34b,34cは記録材搬送方向に下、上、下の順で交互に配置されている。隣り合う液冷プレートは、液冷プレートの厚さ方向(図8における上下方向)に互いに入り組むように配置されている。ここでいう厚さ方向は、主冷却面33aの中央部(頂部)における記録材搬送方向に対して交差又は直交する方向ということもできる。
本例では、空冷ヒートシンクよりも冷却性能の高い液冷プレートとして構成された冷却部材34を適用している。3つの液冷プレート34a,34b,34cは記録材搬送方向に下、上、下の順で交互に配置されている。隣り合う液冷プレートは、液冷プレートの厚さ方向(図8における上下方向)に互いに入り組むように配置されている。ここでいう厚さ方向は、主冷却面33aの中央部(頂部)における記録材搬送方向に対して交差又は直交する方向ということもできる。
これら液冷プレート34a,34b,34cの内部には冷却液通過流路が設けられており、冷却液が冷却面から吸収した熱量を外部に輸送することで液冷プレートが低温に保たれる。冷却液はタンク46に貯蔵されており、ポンプ48によって送られる。その後、冷却液はラジエータ49を通過し、外気への放熱を行い、温度が低下する。こうして低温になった冷却液は、液冷プレート34c,34b,34a内を通過し、熱伝達によって液冷プレートから熱を吸収し、高温になってポンプ48に戻る。ここで、3つの液冷プレート34同士は可撓性を有するゴムチューブ47bによって接続されている。そのため、例えば第1の搬送機構31と第2の搬送機構32の間の搬送経路内で用紙ジャムが起きた場合などに、第1の搬送機構31と第2の搬送機構32の間を液冷プレート34bごと(図示しない離間手段により)離間させて、ジャム用紙を取り出すことが可能になる。その他の要素同士の接続は、千切れや破損による液漏れの起きにくい金属パイプ材47aによって行われ、これを冷却液の流路としている。
搬送されてくる記録材Pに対して液冷プレート34を上下交互に配置することで、記録材の表裏から熱を奪えるため記録材内に蓄熱された熱量を効率よく吸収できることが知られている。本例でも、記録材搬送前において、記録材Pの入口側及び出口側の液冷プレート34a,34cとローラ55d,57d,55a,57aの間のベルト56,59の回動軌道は、曲面形状を有する液冷プレート34a,34cの主冷却面33aと補助冷却面33bの境界点における接線(図8、図9に示す破線)よりも液冷プレート34b側を通過するように構成されている。
図9は、図8に示す液冷プレート34a,34bの間のベルト56,59の拡大図である。
図示のように、記録材搬送前において、上下交互に配置された隣接する液冷プレート34a,34bの間のベルト56,59の回動軌道は、2つの液冷プレートの主冷却面と補助冷却面の境界点における2つの接線の間であって接線よりも液冷プレート側を通過する。具体的には、液冷プレート34aと接するベルト59は、図9に示す上側の接線よりも液冷プレート34a側(液冷プレート34aの厚さ内)を通過する。そして、液冷プレート34bと接するベルト56は、図9に示す下側の接線よりも液冷プレート34b側(液冷プレート34bの厚さ内)を通過する。液冷プレート34b,34cの間でも同様に構成されている。これにより、3つの液冷プレート34a,34b,34cにおいて少なくとも主冷却面全体を用いて記録材Pからの吸熱を行うことが可能になる。なお、記録材搬送中は記録材の厚みにより、ベルト56は上方に移動し、ベルト56の回動軌道は液冷プレート34bでの接線よりも液冷プレート34b側を通過する。同様に、ベルト59は下方に移動し、ベルト59の回動軌道は液冷プレート34aでの接線よりも液冷プレート34a側を通過する。
図示のように、記録材搬送前において、上下交互に配置された隣接する液冷プレート34a,34bの間のベルト56,59の回動軌道は、2つの液冷プレートの主冷却面と補助冷却面の境界点における2つの接線の間であって接線よりも液冷プレート側を通過する。具体的には、液冷プレート34aと接するベルト59は、図9に示す上側の接線よりも液冷プレート34a側(液冷プレート34aの厚さ内)を通過する。そして、液冷プレート34bと接するベルト56は、図9に示す下側の接線よりも液冷プレート34b側(液冷プレート34bの厚さ内)を通過する。液冷プレート34b,34cの間でも同様に構成されている。これにより、3つの液冷プレート34a,34b,34cにおいて少なくとも主冷却面全体を用いて記録材Pからの吸熱を行うことが可能になる。なお、記録材搬送中は記録材の厚みにより、ベルト56は上方に移動し、ベルト56の回動軌道は液冷プレート34bでの接線よりも液冷プレート34b側を通過する。同様に、ベルト59は下方に移動し、ベルト59の回動軌道は液冷プレート34aでの接線よりも液冷プレート34a側を通過する。
図10は、記録材冷却装置の実施形態4を示す概略拡大図であり、液冷プレート34a,34bの間のベルト56,59の変形例の拡大図である。
本例では、液冷プレート34a及び液冷プレート34bの主冷却面33aと補助冷却面33bの境界点における2つの接線(不図示)が共に平行(向きが一致する)になるように、各液冷プレートが配置されている(図10(a))。これにより、ベルト56,59は液冷プレートの端部まで接触する。ここで、図10(a)に示すように記録材搬送前において、上下交互に配置された隣接する液冷プレート34a,34bの間のベルト56,59の回動軌道は、2つの液冷プレートの主冷却面と補助冷却面の境界点における2つの接線と略一致している。そして、図10(b)に示すように、搬送中の記録材P(特に厚紙の場合)が液冷プレート34aの搬送方向下流側に到達すると、記録材Pの厚みによって、上側のベルト56の軌跡が液冷プレート34bでの接線よりも液冷プレート34b側を通過する。そして、図10(c)に示すように、記録材Pが隣接する液冷プレート34a,34bの間に差し掛かったとき、記録材の厚みによって、上方のベルト56の回動軌道は液冷プレート34bでの接線よりも液冷プレート34b側を通過し、下方のベルト59の回動軌道は液冷プレート34aでの接線よりも液冷プレート34a側を通過する。
本例では、液冷プレート34a及び液冷プレート34bの主冷却面33aと補助冷却面33bの境界点における2つの接線(不図示)が共に平行(向きが一致する)になるように、各液冷プレートが配置されている(図10(a))。これにより、ベルト56,59は液冷プレートの端部まで接触する。ここで、図10(a)に示すように記録材搬送前において、上下交互に配置された隣接する液冷プレート34a,34bの間のベルト56,59の回動軌道は、2つの液冷プレートの主冷却面と補助冷却面の境界点における2つの接線と略一致している。そして、図10(b)に示すように、搬送中の記録材P(特に厚紙の場合)が液冷プレート34aの搬送方向下流側に到達すると、記録材Pの厚みによって、上側のベルト56の軌跡が液冷プレート34bでの接線よりも液冷プレート34b側を通過する。そして、図10(c)に示すように、記録材Pが隣接する液冷プレート34a,34bの間に差し掛かったとき、記録材の厚みによって、上方のベルト56の回動軌道は液冷プレート34bでの接線よりも液冷プレート34b側を通過し、下方のベルト59の回動軌道は液冷プレート34aでの接線よりも液冷プレート34a側を通過する。
図11は、記録材冷却装置の実施形態5を示す概略正面断面図である。
本例では、冷却部材34の記録材搬送方向の両端部には、曲面形状の主冷却面34dに隣接して、主冷却面34dよりも半径の小さい表面を備えた補助冷却面として機能する冷却ローラ35が設けてある。冷却部材34は、空冷ヒートシンクとして構成されても、液冷プレートとして構成されてもよい。また、冷却ローラ35は、空冷式又は液冷式の冷却ローラとして構成され得る。空冷式では、その内部に空気を流通させ、液冷式では、その内部に冷却剤を流通させることができる。記録材搬送前において、冷却部材34とこれに隣接するローラ55a,55dとの間のベルト56,59の回動軌道は、主冷却面34dと冷却ローラ35の境界点における接線よりも冷却部材34側(上方)を通るように構成されている。このとき、ベルト56は冷却ローラ35の一部と接触する。
本例では、冷却部材34の記録材搬送方向の両端部には、曲面形状の主冷却面34dに隣接して、主冷却面34dよりも半径の小さい表面を備えた補助冷却面として機能する冷却ローラ35が設けてある。冷却部材34は、空冷ヒートシンクとして構成されても、液冷プレートとして構成されてもよい。また、冷却ローラ35は、空冷式又は液冷式の冷却ローラとして構成され得る。空冷式では、その内部に空気を流通させ、液冷式では、その内部に冷却剤を流通させることができる。記録材搬送前において、冷却部材34とこれに隣接するローラ55a,55dとの間のベルト56,59の回動軌道は、主冷却面34dと冷却ローラ35の境界点における接線よりも冷却部材34側(上方)を通るように構成されている。このとき、ベルト56は冷却ローラ35の一部と接触する。
また、搬送中の記録材P(例えば、厚紙)の先端が冷却ローラ35に差し掛かったとき、記録材の厚みによってベルト56は図示の位置よりも上方に移動し、ベルト59は下方に移動する。このとき、ベルト59は接線と一致するか、それよりも上方に位置するようになっている。これは、出口部における接線に対しても同様である。
ベルトは液冷プレートなどの冷却部材と急角度で接触しながら摺動するため、液冷プレートとベルトの接触開始点でベルトの磨耗が生じる可能性がある。図2に示す実施形態では、摩耗を低減させるためにも主冷却面33aよりも曲率半径の小さい補助冷却面33bを設けたが、この代わりに冷却部材34の両端に回転可能な小径の冷却ローラ35を設けてもよい。例えば、冷却ローラ35と冷却部材34は互いに非接触で第1の搬送機構31側に固定される。
また、前述のベルト方式の記録材冷却装置において、冷却部材は空冷ヒートシンクや液冷プレートに限らず、ペルチェ素子を用いた冷却部材や、放熱端を有するヒートパイプの吸熱端が内部に埋め込まれた冷却プレートなどであってもよい。
図12は、記録材冷却装置の実施形態6を示す概略正面断面図である。
液冷プレート34a,34b,34cは、記録材の走行方向に沿ってずれて配置している。また、一方の液冷プレート34bは、下面が僅かに膨出した扁平円弧面状の吸熱面とされ、他方の液冷プレート34a,34cは、上面が僅かに膨出した扁平円弧面状の吸熱面とされている。そして、各液冷プレート34a,34b,34cの内部には、冷却液が流れる冷却液流路が形成されている。また、隣り合う液冷プレートは、図8と同様に、液冷プレートの厚さ方向(図8における上下方向)に互いに入り組むように配置されている。
液冷プレート34a,34b,34cは、記録材の走行方向に沿ってずれて配置している。また、一方の液冷プレート34bは、下面が僅かに膨出した扁平円弧面状の吸熱面とされ、他方の液冷プレート34a,34cは、上面が僅かに膨出した扁平円弧面状の吸熱面とされている。そして、各液冷プレート34a,34b,34cの内部には、冷却液が流れる冷却液流路が形成されている。また、隣り合う液冷プレートは、図8と同様に、液冷プレートの厚さ方向(図8における上下方向)に互いに入り組むように配置されている。
本例では、液冷プレートの形状と装置のサイズが前記実施形態と異なっている。具体的には、図12の領域Zにおけるローラ55d,57d及び液冷プレート34a近傍の概略背面断面図である図13に示すように、ローラ57dに隣接する側の液冷プレートの記録材搬送方向の側端部は、ローラ57dの表面に対応する凹部38を有している。本例でも、冷却プレートの記録材搬送方向の入口部には、主冷却面に隣接して、主冷却面33aよりも曲率半径の小さい曲面を備えた補助冷却面33bが設けてある。凹部38は、液冷プレートの補助冷却面から内側に窪んで形成されており、ローラ57dは液冷プレート34aとは非接触で凹部38に配置される。よって、図13に示すように、ローラ55d及びローラ57dを液冷プレート34aに近接させて、部分的に潜り込ませることができ、記録材冷却装置をよりコンパクトに構成することができる。なお、凹部38をローラ57dの曲面に沿った形状とすれば、よりローラ57dを液冷プレート34aに潜り込ませることができ、記録材冷却装置をよりコンパクトに構成することができる。凹部は、液冷プレートの記録材搬送方向の他方の側端部にも形成されてもよい。これにより、ローラ55a,57aをも冷却プレート34cに近接させて、部分的に潜り込ませることができる。
図8のような第1の搬送機構31及び第2の搬送機構32の配置では、記録材搬送方向において液冷プレート34a,34cと接触していないベルト面が比較的広かった。この非接触面は、液冷プレートと接触しているベルト面に比べて記録材から奪う熱量は少ない。従って、本例のように、この非接触面の領域を少なくすることで、効率的に記録材を冷却できるとともに記録材搬送方向における第1の搬送機構31及び第2の搬送機構32を小型化することができる。また、両側端部に凹部を備えた一種の液冷プレートのみを用いて安価に記録材冷却装置を構成することができる。
また、図中のA−A線は液冷プレート34aの主冷却面と補助冷却面の境界点における接線である。ベルト59の回動軌道は接線よりも液冷プレート34a側を通過する。また、ローラ55dの下面は接線よりも下方に突出しており、それによりベルト56の回動軌道も接線よりも液冷プレート34側を通過する。また、ローラ55dとローラ57dは離間しており、ローラ55dは液冷プレート34aと干渉しない。このとき、ベルト56とベルト59の接点は、液冷プレート34aの端部より記録材搬送方向上流側であって、ローラ55dの下部近傍にある。よって、ベルト56とベルト59の接触領域は、該接点から液冷プレート34a上を通って記録材搬送方向下流側における接点(不図示)までとなる。
図14は、記録材冷却装置の実施形態7であって、ローラ55d,57d及び液冷プレート34a近傍を示す概略背面断面図である。
本例では、ローラ55dは図13の例よりも上方に位置決めされており、それによりベルト56の回動軌道は略接線上を通過する。また、ベルト59の回動軌道は接線よりも液冷プレート34側を通過する。このとき、ベルト56とベルト59の接点は液冷プレート34aの吸熱面上にある。
本例では、ローラ55dは図13の例よりも上方に位置決めされており、それによりベルト56の回動軌道は略接線上を通過する。また、ベルト59の回動軌道は接線よりも液冷プレート34側を通過する。このとき、ベルト56とベルト59の接点は液冷プレート34aの吸熱面上にある。
図15は、記録材冷却装置の実施形態7を示す概略正面断面図である。
本例では、凹部38が記録材搬送方向における幅方向の一方のみに形成されていることが実施形態6と異なっている。また、駆動ローラ57aが前記実施形態と異なっている。
駆動ローラ57aは従動ローラ57dに比べ径が大きく設定されている。その場合、駆動ローラ57aと対向する液冷プレート34cの側面と、従動ローラ57dと対向する液冷プレート34aの側面に異なる形状の凹部を形成しなければならない。すると、液冷プレートの加工コストが増加する。
本例では、凹部38が記録材搬送方向における幅方向の一方のみに形成されていることが実施形態6と異なっている。また、駆動ローラ57aが前記実施形態と異なっている。
駆動ローラ57aは従動ローラ57dに比べ径が大きく設定されている。その場合、駆動ローラ57aと対向する液冷プレート34cの側面と、従動ローラ57dと対向する液冷プレート34aの側面に異なる形状の凹部を形成しなければならない。すると、液冷プレートの加工コストが増加する。
そこで、本例では、径が大きいローラ(駆動ローラ57a)に対向する液冷プレートの側面にのみに凹部38を形成した。一方、駆動ローラ57aに比べ径が小さい従動ローラ57dに対向する液冷プレート34aの対向面には、凹部を形成していない。これは、従動ローラ57dの径が小さいので、従動ローラ57dと対向する液冷プレート34aの側面に凹部がなくても従動ローラ57dに近づけることができるためである。よって、ローラ57aを液冷プレート34cに近接させて、部分的に潜り込ませることができ、記録材冷却装置をよりコンパクトに構成することができる。なお、凹部38をローラ57aの曲面に沿った形状とすれば、よりローラ57aを液冷プレート34cに潜り込ませることができ、記録材冷却装置をよりコンパクトに構成することができる。
また、図15に示すように、ベルト搬送装置30に用いる液冷プレート34全ての同じ位置に凹部38を設けてもよい。すなわち、液冷プレート34の主冷却面33aを上に向けたとき(図15の液冷プレート34cの向き)に左側に凹部を形成する。そして、液冷プレート34cと液冷プレート34aを同じ向きに配置し、液冷プレート34bを液冷プレート34cに対して180度回転させたものを配置する。このようにして、ベルト搬送装置30に用いる液冷プレート34全てを同じ形状・加工とすることで、コストを抑えることができる。
このとき、図15の液冷プレート34c、液冷プレート34b、ベルト56、ベルト59の形状と配置関係は図9又は図10と同じである。
一方、液冷プレート34a、液冷プレート34b、ベルト56、ベルト59の形状と配置関係は図16に示すとおりである。
液冷プレート34a及び液冷プレート34bの主冷却面33aと補助冷却面33bの境界点における2つの接線(不図示)が共に平行(向きが一致する)になるように、各液冷プレートが配置されている(図16(a))。これにより、ベルト56,59は液冷プレートの端部まで接触する。ここで、図16(a)に示すように記録材搬送前において、上下交互に配置された隣接する液冷プレート34a,34bの間のベルト56,59の回動軌道は、2つの液冷プレートの主冷却面と補助冷却面の境界点における2つの接線と略一致している。そして、図16(b)に示すように、搬送中の記録材P(特に厚紙の場合)が液冷プレート34aの搬送方向下流側に到達すると、記録材Pの厚みによって、上側のベルト56の軌跡が液冷プレート34bでの接線よりも液冷プレート34b側を通過する。そして、図16(c)に示すように、記録材Pが隣接する液冷プレート34a,34bの間に差し掛かったとき、記録材の厚みによって、上方のベルト56の回動軌道は液冷プレート34bでの接線よりも液冷プレート34b側を通過し、下方のベルト59の回動軌道は液冷プレート34aでの接線よりも液冷プレート34a側を通過する。
液冷プレート34a及び液冷プレート34bの主冷却面33aと補助冷却面33bの境界点における2つの接線(不図示)が共に平行(向きが一致する)になるように、各液冷プレートが配置されている(図16(a))。これにより、ベルト56,59は液冷プレートの端部まで接触する。ここで、図16(a)に示すように記録材搬送前において、上下交互に配置された隣接する液冷プレート34a,34bの間のベルト56,59の回動軌道は、2つの液冷プレートの主冷却面と補助冷却面の境界点における2つの接線と略一致している。そして、図16(b)に示すように、搬送中の記録材P(特に厚紙の場合)が液冷プレート34aの搬送方向下流側に到達すると、記録材Pの厚みによって、上側のベルト56の軌跡が液冷プレート34bでの接線よりも液冷プレート34b側を通過する。そして、図16(c)に示すように、記録材Pが隣接する液冷プレート34a,34bの間に差し掛かったとき、記録材の厚みによって、上方のベルト56の回動軌道は液冷プレート34bでの接線よりも液冷プレート34b側を通過し、下方のベルト59の回動軌道は液冷プレート34aでの接線よりも液冷プレート34a側を通過する。
なお、図16の形態に替えて、図9に示す、上下交互に配置された隣接する液冷プレート34a,34bの間のベルト56,59の回動軌道が、2つの液冷プレートの主冷却面と補助冷却面の境界点における2つの接線の間であって接線よりも液冷プレート側を通過するようにしてもよい。
31 第1の搬送機構
32 第2の搬送機構
33 空冷ヒートシンク(冷却部材)
33a,34d 主冷却面
33b 補助冷却面
34(34a,34b,34c) 液冷プレート(冷却部材)
35 冷却ローラ(補助冷却面)
55,57,58 ローラ(張架部材)
56,59 ベルト(ベルト部材)
P 記録材
X,Y 接線
32 第2の搬送機構
33 空冷ヒートシンク(冷却部材)
33a,34d 主冷却面
33b 補助冷却面
34(34a,34b,34c) 液冷プレート(冷却部材)
35 冷却ローラ(補助冷却面)
55,57,58 ローラ(張架部材)
56,59 ベルト(ベルト部材)
P 記録材
X,Y 接線
Claims (9)
- 複数の張架部材によって張架されて回動するベルト部材によって記録材を挟持搬送しながら冷却する第1の搬送機構及び第2の搬送機構と、前記ベルト部材の少なくとも一方の内周面に接触する冷却部材を備えた記録材冷却装置において、
前記冷却部材が、曲面形状の主冷却面と、該主冷却面よりも曲率半径の小さい曲面を備えた補助冷却面とを有しており、
前記ベルト部材の少なくとも一方の回動軌道が、前記主冷却面と前記補助冷却面の境界点における接線よりも前記冷却部材側を通過することを特徴とする記録材冷却装置。 - 前記冷却部材と接触する前記ベルト部材が前記補助冷却面と接触することを特徴とする請求項1に記載の記録材冷却装置。
- 前記記録材の入口側の前記冷却部材と前記張架部材の間で、2つの前記ベルト部材の回動軌道が平行でないことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録材冷却装置。
- 前記冷却部材の記録材搬送方向の両端部に、前記補助冷却面として機能する冷却ローラが設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録材冷却装置。
- 前記第1の搬送機構及び前記第2の搬送機構はそれぞれ前記冷却部材を1つ以上有し、
隣接する前記冷却部材間の前記ベルト部材の回動軌道は、隣接する前記冷却部材の前記主冷却面と前記補助冷却面の境界点における2つの接線の間であって該接線よりも前記冷却部材側を通過することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の記録材冷却装置。 - 搬送中の前記記録材が隣接する前記冷却部材の間に差し掛かったとき、隣接する前記冷却部材の間における前記ベルト部材の少なくとも一方の回動軌道が、前記接線よりも前記冷却部材側を通過することを特徴とする請求項5に記載の記録材冷却装置。
- 前記冷却部材と前記冷却部材に隣接する前記張架部材との間の前記ベルト部材の回動軌道は、前記主冷却面と前記補助冷却面の境界点における接線よりも前記冷却部材側を通過することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の記録材冷却装置。
- 前記張架部材に隣接する側の前記冷却部材の記録材搬送方向の側端部には、前記張架部材の表面に対応する凹部が形成され、前記張架部材は前記冷却部材とは非接触で該凹部に配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の記録材冷却装置。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の記録材冷却装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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