JP5659838B2 - レンガ厚み測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コークス炉や精錬炉などにおける高温レンガの厚みを測定する方法に関する。
製鉄プロセスで使用される各種の炉では、用いられているレンガの厚みを熱間で測定するニーズは多数ある。例えば、コークス炉の炉壁診断における用途があるので、以下で説明する。
図1にコークス炉(ここでは、室炉式コークス炉)の概観斜視図を示す。コークス炉は、装炭車7の石炭を通常炭化室当たり4〜5箇所の装炭孔8から炭化室1内に装入し、燃焼室2内で燃料ガスを燃焼させ、その熱により炭化室1内の石炭を乾留しコークスを生成させる炉である。したがって、コークス炉本体は燃焼室2の熱を炭化室1側に伝える伝熱材となるレンガで構成されている。炭化室1内で生成されたコークスは、押し出し機3のラム3aにより押し出される。押し出し機3がある側をマシンサイド、コークスが出てくる側をコークスサイドと称する。コークスの生成には長時間必要なため、コークス炉では、一般に多数の炭化室1と燃焼室2を交互に配置し、各炭化室1で順次コークスを生成させる連続操業を行っている。
図2にコークス炉平面断面図を示す。乾留中に石炭は膨張し、その膨張圧が炉壁4(炭化室の側壁であり、燃焼室の外壁に相当)に作用する。またコークス押出時には押出せん断力と圧力が炉壁4に作用する。長年の操業によるこのような力の作用により、レンガや目地に亀裂や欠けが発生する。また、炉壁間をつなぐビンダー5が切れる場合や、炉壁4の変形や崩壊が発生する場合がある。炉壁4が炭化室1の内側に張り出し変形すると、ラム3aによるコークスの押し出し時に炉壁4に負荷がかかり、炉壁4の損耗が進み、最終的にはコークスの押し出し自体が不可能となる操業トラブルが生じる。
このような場合、押し出しが可能になるように、炉壁4を削って張り出しをなくす対処が取られている。一方で、炉壁4を削って薄くすることにより、炉体レンガ構造が弱くなる。炉壁厚みがある限界以下になると膨張圧や押し出し負荷に耐えられなくなるため、炉壁4の積替えといった補修が必要となるが、炉壁厚みの管理は難しく、測定も困難であるため、適切な時期に積替え補修を実施せずにいて、炉壁4が崩れるといった大きな炉体損傷を発生させてしまうことがある。したがって、炉壁厚みを的確に把握する技術が望まれている。
また、製鉄プロセスで使用される炉の多くは、例えば精錬炉などのように、鉄皮容器の内側に耐火レンガが貼られている。鉄皮容器には溶銑や溶鋼などが入れられるため、熱や化学反応による亀裂やレンガ厚みの減少などの損耗が次第に発生する。溶射補修など一時的な補修もあるが、最終的にはレンガの張り替え補修が行われる。耐火レンガの張替えは高コストなため、適切な時期の炉修判定が望まれている。また、レンガの損耗状態を正しく把握していなければ、漏鋼などの大トラブルにも成りかねない。したがって、炉体診断のひとつとしてレンガの厚みを測定する技術が必要である。
特開2007−127672号公報 特開平9−264735号公報 特開2006−153845号公報
従来の炉内診断方法の多くは炉幅を測定するものである。
例えば、特許文献1において、炉壁の荒れを修復するために溶射補修をする場合に、炉幅は必要な情報であり、炉幅を測定する方法が記載されている。このとき、炉壁厚みが炭化室側から減肉した場合には、炉幅が広がり残存炉壁厚みが推定できる。
しかしながら、ビンダー5が切れるなどして炉壁4が炭化室1側に張り出し、炉壁4を削る作業が行われると、炉幅が正常であっても炉壁厚みが減っている場合がある。したがってレンガ構造の強度を判断する炉壁厚みの把握には炉幅情報のみでは不十分である。
これに対して、炉壁厚みを測定する方法としては、特許文献2、特許文献3がある。
しかしながら、特許文献2は鉄皮を開孔して検知器をレンガに接触させる方式であり、レンガに接触させることができる部位でのみ測定が可能となる。実際、対象レンガが高温の場合には実施が困難である。
また、特許文献3はマイクロ波を用いる非接触式のレンガ厚み計であるが、アンテナとレンガ間に(1)空間、(2)マイクロ波通過窓、(3)空間を挟む構成のため、レンガの表面と裏面からの反射波を識別することが困難であり、雑音誤差除去の工夫が必要となっている。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、コークス炉や精錬炉などにおける高温のレンガの厚みを簡便で精度よく測定することができるレンガ厚み測定方法を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
[1]レンガに送信アンテナから電磁波を放射して、屈折率の異なる材質の境界面での電磁波の反射を受信アンテナで受信して、電磁波がレンガの背面で反射して受信アンテナに戻ってくるまでの時間とレンガの電磁波伝播速度から熱間でレンガ厚みを測定する方法において、送信アンテナおよび受信アンテナとレンガ間に4〜300mmの厚さの断熱層を充填させることを特徴とするレンガ厚み測定方法。
[2]送信アンテナおよび受信アンテナとレンガ間に充填された断熱層の厚みに応じてレンガの厚みを補正することを特徴とする前記[1]に記載のレンガ厚み測定方法。
[3]厚みを測定するレンガが電磁波を透過しない素材を隔てた内側にある場合に、電磁波を透過しない素材を開口することを特徴とする前記[1]または[2]に記載のレンガ厚み測定方法。
本発明においては、電磁波を使用することにより、コークス炉や精錬炉などにおける高温のレンガの厚みを簡便に精度よく測定することができる。
コークス炉概観斜視図である。 コークス炉平面図である。 本発明の実施形態1による電磁波でのレンガ厚みを測定する概念図である。 本発明の実施形態1によるレンガ厚み測定時の送信波と受信波の波形の概念図である。 本発明の実施形態2による電磁波でのレンガ厚みを測定する概念図である。 本発明の実施例1におけるレンガ厚みの測定結果を示す図である。
本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
[実施形態1]
図3は、本発明の実施形態1における電磁波でのレンガ厚みを測定する概念図である。この実施形態1では、室炉式コークス炉の炉壁レンガの厚み測定を行う場合を念頭においている。
図3に示すように、レンガ厚み測定装置(センサーボックス)11に取り付けたアンテナ(送信アンテナ)12から電磁波(送信波)をレンガ13に放射すると、レンガ13とは屈折率が異なる材質の材料14との境界で反射波が得られ、その反射波をアンテナ(受信アンテナ)12で受信する。レンガ13とは屈折率が異なる材質の材料14とは、空気や鉄部材などである。
図4は、この実施形態1におけるレンガ厚み測定時の送信波と受信波の波形の概念図である。
図4に示すように、送信波と受信波の時間差が電磁波の反射に要した時間(反射時間)である。すなわち、レンガ13に送信アンテナ12から電磁波を放射して、屈折率の異なる材質14の境界面(レンガ13の背面)での電磁波の反射を受信アンテナ12で受信するまでの時間が反射時間となる。そして、反射時間t、電磁波の伝播速度をvとすると、レンガの厚みはD=tv/2で算出される。
その際に、電磁波の伝播速度vは媒質の屈折率によって異なるため、初期に対象レンガ13の屈折率で校正しておく必要がある。また、電磁波の伝播速度vは温度環境によっても異なるため、高温レンガ13を測定する際には伝播速度vの温度依存性を考慮して厚みを計算することが望ましい。なお、電磁波は測定精度から100〜3000MHzの範囲でパルス波にすることが適切である。
その上で、この実施形態1においては、図3に示すように、アンテナ12をレンガ13に接触させずに、アンテナ12とレンガ13の間に断熱層(断熱材:例えば、セラミッククロス)16を充填するようにしている。これによって、単にアンテナ12とレンガ13の間に空隙を設ける場合に比べて、高温レンガ13によるアンテナ12への熱負荷を大幅に軽減することができる。
なお、アンテナ12とレンガ13の間に断熱層16が充填されているので、レンガ13の厚みの算出の際には、アンテナ12とレンガ13の間の断熱材16の厚み(すなわち、アンテナ12とレンガ13の間の距離)や断熱材16の種類(材質)に応じて、測定結果の補正を行うことが必要である。ここでは、測定に先立ち、断熱材16の厚みや種類に応じた影響の度合いを予め決定しておくことが望ましい。
例えば、ある温度条件下で、アンテナ12とレンガ13の間に断熱材16として厚みδのある種のセラミッククロスが充填されている場合、D=tv/2で算出した測定値から、セラミッククロスの厚み(アンテナ12とレンガ13の間の距離)δの例えば0.25倍を差し引く補正を行えば良い。
ちなみに、ある温度条件下で単にアンテナ12とレンガ13の間に空隙を設ける場合は、D=tv/2で算出した測定値から、アンテナ12とレンガ13の間の距離δの例えば0.15倍を差し引く補正を行えば良いことが分かっているが、測定個所によっては、アンテナ12とレンガ13の間の距離δを正確に検出することが難しく、D=tv/2で算出した測定値を精度良く補正することが困難である。なお、前記セラミッククロスが充填されている場合のδの0.25倍、前記空隙を設ける場合のδの0.15倍という数字は固定的なものではなく、充填材質や温度条件等によって異なるものであり、実験結果や経験によって設定される値である。
これに対して、アンテナ12とレンガ13の間に事前に厚みδを測定可能な断熱層16を充填することによって、D=tv/2で算出した測定値を精度良く補正することができる。
なお、アンテナ12とレンガ13の距離(断熱層16の厚み)δについては、断熱効果と反射波の受信の感度から4〜300mmが適切である。
また、アンテナ12とレンガ13の間に充填する断熱層(断熱材)16については、ブランケットのような押し付け方で厚みが変動するような素材ではなく、断熱ボードのような厚みが容易に変化しない素材が好適である。ただし、線材などで補強されているような、一様な素材でないものは望ましくない。
また、アンテナ(送信アンテナ、受信アンテナ)12を含むレンガ厚み測定装置(センサーボックス)11に車輪などを取り付け走査させれば、短時間に広範囲のレンガ厚みの測定が可能となる。車輪は別の形態、例えばキャタピラーであっても構わない。レンガ厚み測定装置11が動力を持ち自走しても良いし、別の移動機に搭載して走査しても構わない。
ここで、この実施形態1におけるレンガ厚み測定装置11は、電磁波の送受信アンテナ12、電磁波の送受信に要する伝播時間測定手段から構成される。さらに、伝播時間から伝播距離を算出する手段や測定データの記憶装置が含まれることが望ましい。
[実施形態2]
図5は、本発明の実施形態2における電磁波でのレンガ厚みを測定する概念図である。この実施形態2では、精錬炉などのように、鉄皮容器の内側にレンガが貼られている炉のレンガ厚み測定を行う場合を念頭においている。
この実施形態2は、基本的な構成は、前述の実施形態1と同様であるが、図5に示すように、レンガ厚み測定装置(センサーボックス)11に取り付けたアンテナ(送信アンテナ)12から電磁波(送信波)をレンガ13に放射した場合、電磁波は鉄皮15を透過しないため、電磁波を通過させたい鉄皮15部分に開口部17を設けている。そして、アンテナ(送信アンテナ)12から開口部17を経由させて電磁波をレンガ13に放射すると、レンガ13とは屈折率が異なる材質の材料14との境界で反射波が得られ、その反射波をアンテナ(受信アンテナ)12で受信する。レンガ13とは屈折率が異なる材質の材料14とは、空気や鉄部材などである。
なお、この実施形態2におけるレンガ厚み測定時の送信波と受信波の波形の概念図は、前述の図4と同様であり、実施形態も同様であるので説明は省略する。
ここで、この実施形態2におけるレンガ厚み測定装置11は、電磁波の送受信アンテナ12、電磁波の送受信に要する伝播時間測定手段から構成される。さらに、伝播時間から伝播距離を算出する手段や測定データの記憶装置が含まれることが望ましい。
本発明の実施例1として、上記の本発明の実施形態1を参照して、コークス炉の炉壁レンガの厚み測定を行った。
その際に、電磁波の送信/受信アンテナ12を搭載した150mm幅×140mm高さ×200mm長さのサイズのセンサーボックス11を製作し、コークス炉の炉壁レンガの厚みを約1000℃の熱間で測定した。測定したレンガは後でコークス炉から取り外し、厚みを確認したところ69mmであった。測定条件と測定結果を表1に示す。
Figure 0005659838
まず、条件1では、センサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から4mm離して測定した。レンガ13の屈折率すなわち電磁波の伝播速度は常温における値を使って厚みを計算した。
また、条件2では、条件1と同じくセンサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から4mm離して測定した上で、1000℃における屈折率の値を用いて厚みの計算を行った。
また、条件3では、条件1と同じくセンサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から4mm離した上で、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に、耐熱材16として、耐熱1200℃のセラミッククロス4mmを充填して測定した。温度による屈折率の校正も実施した。
条件1〜3における測定結果(測定波形)を図6に示す。この測定では、レンガと空気の境界で反射波が返ってくるので、空気はレンガより屈折率が低いため、反射波の強度はマイナス側で検出される。
まず、条件1では、63mmと測定できた。真値69mmに対し、誤差は10%以内で測定された。なお、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の距離を徐々に広げて測定を続けたところ、距離が300mmを越えると、反射波のピーク値が判別できなくなった。
次に、条件2では、真値とほぼ同じ70mmと測定できた。
さらに、条件3でも、真値とほぼ同じ70mmと測定できた。なお、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の距離を徐々に広げるとともに、充填する断熱材16の厚みを徐々に広げて測定を続けたところ、断熱材16の厚みが300mmを越えると、反射波のピーク値が判別できなくなった。
この実施例1で分かるように、電磁波によりレンガ厚み測定が可能であること、屈折率の温度校正をした方が望ましいこと、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に4〜300mmの距離を開けても良いこと、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に断熱層16を充填させても良いことが示された。
本発明の実施例2として、上記の本発明の実施形態1を参照して、コークス炉の炉壁レンガの厚み測定を行った。
その際に、電磁波の送信/受信アンテナ12を搭載した150mm幅×140mm高さ×200mm長さのサイズのセンサーボックス11を製作し、コークス炉の炉壁レンガの厚みを約1000℃の熱間で測定した。測定したレンガは後でコークス炉から取り外し、厚みを確認したところ69mmであった。測定条件と測定結果を表2に示す。
Figure 0005659838
まず、条件4aでは、センサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から4mm離して測定し、条件4bでは、センサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から300mm離して測定した。
また、条件5aでは、条件4aと同じくセンサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から4mm離した上で、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に耐熱温度1200℃のセラミッククロス4mmを充填して測定し、条件5bでは、条件4bと同じくセンサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から300mm離した上で、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に耐熱温度1200℃のセラミッククロス300mmを充填して測定した。
なお、条件4a、4b、5a、5bのいずれの場合も、温度による屈折率の校正を実施した。
その結果、条件4aでは70mmと測定され、条件4bでは114mmと測定された。そして、前述したように、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に空間がある場合、測定値から空間距離δの0.15倍を差し引く補正を行えば良いことが分かっていたので、条件4aでは70−4×0.15=69.4mm、条件4bでは114−300×0.15=69mmと補正できた。
また、条件5aでは70mmと測定され、条件5bでは144mmと測定された。そして、前述したように、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に断熱材(セラミッククロス)16が充填されている場合、測定値からセラミッククロスの厚みδの0.25倍を差し引く補正を行えば良いことが分かっていたので、条件5aでは70−4×0.25=69mm、条件5bでは144−300×0.25=69mmと補正できた。
この実施例2で分かるように、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に空間や断熱層(断熱材)16がある場合には、その材質と厚みに応じた補正をする必要があることが示された。
本発明の実施例3として、上記の本発明の実施形態2を参照して、精錬炉の炉壁レンガの厚み測定を行った。
その際に、電磁波の送信/受信アンテナ12を搭載した150mm幅×140mm高さ×200mm長さのサイズのセンサーボックス11を製作し、精錬炉で減肉するスラグラインの鉄皮15を150mm幅×200mm長さ開口し、センサーボックス11を取り付け、レンガ厚みを約1000℃の熱間で測定した。測定したレンガは後で精錬炉から取り外し、厚みを確認したところ295mmであった。
測定条件と測定結果を表3に示す。
Figure 0005659838
まず、条件6では、センサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から4mm離して測定した。屈折率は常温における値を使って厚みを計算した。
また、条件7では、条件6と同じくセンサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から4mm離して測定した上で、1000℃における屈折率の値を用いて厚みの計算を行った。
また、条件8では、条件6と同じくセンサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から4mm離して測定した上で、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に耐熱温度1200℃のセラミッククロス16を4mm充填して測定した。温度による屈折率の校正も実施した。
その結果、まず、条件6では272mmと測定できた。真値295mmに対し、誤差は10%以内で測定できた。なお、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の距離を徐々に広げて測定を続けたところ、距離が300mmを越えると、反射波のピーク値が判別できなくなった。
また、条件7では1000℃における屈折率を使用して厚み計算を行ったので、真値とほぼ同じ296mmで測定ができた。
また、条件8では、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に断熱層(セラミッククロス)16を4mm充填し、温度による屈折率の校正も実施したので、真値とほぼ同じ296mmで測定できた。なお、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の距離を徐々に広げるとともに、断熱材16の厚みを徐々に広げて測定を続けたところ、断熱材16の厚みが300mmを越えると、反射波のピーク値が判別できなくなった。
この実施例3で分かるように、精錬炉などのように、鉄皮容器の内側にレンガが貼られている炉の場合も、電磁波によりレンガ厚み測定が可能であること、屈折率の温度校正をした方が望ましいこと、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に4〜300mmの距離を開けても良いこと、センサーボックス(アンテナ12)とレンガ13の間に断熱層16を充填させても良いことが示された。
本発明の実施例4として、上記の本発明の実施形態2を参照して、精錬炉の炉壁レンガの厚み測定を行った。
その際に、電磁波の送信/受信アンテナ12を搭載した150mm幅×140mm高さ×200mm長さのサイズのセンサーボックス11を製作し、精錬炉で減肉するスラグラインの鉄皮15を150mm幅×200mm長さ開口し、センサーボックス11を取り付け、レンガ厚みを約1000℃の熱間で測定した。測定したレンガは後で精錬炉から取り外し、厚みを確認したところ295mmであった。
測定条件と測定結果を表4に示す。
Figure 0005659838
まず、条件9aでは、センサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から4mm離して測定し、条件9bでは、センサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から300mm離して測定した。
また、条件10aでは、条件9aと同じくセンサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から4mm離した上で、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に耐熱温度1200℃のセラミッククロス4mmを充填して測定し、条件10bでは、条件9bと同じくセンサーボックス11(アンテナ12)をレンガ13から300mm離した上で、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に耐熱温度1200℃のセラミッククロス300mmを挟んで測定した。
なお、条件9a、9b、10a、10bのいずれの場合も、温度による屈折率の校正を実施した。
その結果、条件9aでは296mmと測定され、条件9bでは340mmと測定された。そして、前述したように、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に空間がある場合、測定値から空間距離δの0.15倍を差し引く補正を行えば良いことが分かっていたので、条件9aでは296−4×0.15=295.4mm、条件9bでは340−300×0.15=295mmと補正できた。
また、条件10aでは296mmと測定され、条件10bでは370mmと測定された。そして、前述したように、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に断熱材(セラミッククロス)16が充填されている場合、測定値からセラミッククロスの厚みδの0.25倍を差し引く補正を行えば良いことが分かっていたので、条件10aでは296−4×0.25=295mm、条件10bでは370−300×0.25=295mmと補正できた。
この実施例4で分かるように、センサーボックス11(アンテナ12)とレンガ13の間に空間や断熱層(断熱材)16がある場合には、その材質と厚みに応じた補正をする必要があることが示された。
1 炭化室
2 燃焼室
3 押し出し機
3a ラム
4 炉壁
5 ビンダー
6 燃焼室フリュー
7 装炭車
8 装炭孔
11 レンガ厚み測定装置(センサーボックス)
12 アンテナ(送信/受信アンテナ)
13 レンガ
14 レンガと屈折率の異なる材質の部材
15 鉄皮などの電磁波を透過しない材質の部材
16 断熱層
17 開口部

Claims (3)

  1. コークス炉または精錬炉のレンガに送信アンテナから電磁波を放射して、屈折率の異なる材質の境界面での電磁波の反射を受信アンテナで受信して、電磁波がレンガの背面で反射して受信アンテナに戻ってくるまでの反射時間とレンガの電磁波伝播速度から熱間でレンガ厚みを測定する方法において、送信アンテナおよび受信アンテナとレンガ間に4〜300mmの厚の断熱層を充填させ、前記反射時間と前記電磁波伝播速度とから得られるレンガ厚みを、充填された断熱層の材質に応じた係数と断熱層の厚みの積を減じることで補正することを特徴とするレンガ厚み測定方法。
  2. 前記断熱層が空隙であることを特徴とする請求項1に記載のレンガ厚み測定方法。
  3. 厚みを測定するレンガが電磁波を透過しない素材を隔てた内側にある場合に、電磁波を透過しない素材を開口することを特徴とする請求項1または2に記載のレンガ厚み測定方法
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