JP5657323B2 - 直動案内ユニット - Google Patents
直動案内ユニット Download PDFInfo
- Publication number
- JP5657323B2 JP5657323B2 JP2010221047A JP2010221047A JP5657323B2 JP 5657323 B2 JP5657323 B2 JP 5657323B2 JP 2010221047 A JP2010221047 A JP 2010221047A JP 2010221047 A JP2010221047 A JP 2010221047A JP 5657323 B2 JP5657323 B2 JP 5657323B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lubricant
- casing
- circulation hole
- impregnated
- end cap
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)
- Sealing Of Bearings (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Description
例えば、特許文献1に開示された直動案内ユニットは、ケーシングの軌道溝に沿って形成した転動体の循環路内に、潤滑剤を含浸させた筒状の多孔質体を設け、この多孔質体内を転動体が通過する際に転動体が多孔質体に接触するようにしている。転動体が多孔質体に接触することによって、常時適量の潤滑剤が染み出して転動体に供給されるようにしている。このようにして、多孔質体に含浸した潤滑剤は、転動体によって循環孔から軌道路へ供給され、軌道路と転動体との金属接触を防止し、両部材間の潤滑を確保して耐久性を向上させ、摺動抵抗を低減する構成でスライダと軌道レールとをスムーズに相対移動させることができる。
このように、フッ素系皮膜を設けて、端面からの潤滑剤の流出を防止するようにしたのは、多孔質体の端面から外部へ潤滑剤が染み出してしまうことで、多孔質体が保持している潤滑剤が早期に消費されて、転動体及び軌道路への潤滑剤供給を行なえない状況が発生することを未然に防ぐためである。
一方、多孔質体に含浸された潤滑剤は、多孔質体の端面からのみ染み出るのではなく、当然その周面からも染み出る。多孔質体の内周面に転動体が接触すれば、染み出した潤滑剤が転動体に供給されるだけでなく、転動体との接触圧によって多孔質体の外周面からも潤滑剤が染み出す。
このように、ケーシングとエンドキャップとの間から潤滑剤が漏れ出せば、多孔質体が保持している潤滑剤が転動体に供給されずに、無駄に消費されてしまうことになる。
また、潤滑剤がケーシングとエンドキャップとの間からケーシング外に漏れ出せば、潤滑剤が周囲の環境を汚染してしまうという問題もあった。
転動体に供給されなかった潤滑剤を潤滑剤含浸部材の周辺に留めておくことで、潤滑剤が外部へ染み出すことがなく、潤滑剤が潤滑剤含浸部材に再吸収されるので、潤滑剤を無駄に消費することがない。
また、染み出した潤滑剤でケーシングの周囲を汚染することもない。従って、クリーンな環境を要求される半導体製造装置、精密測定機、検査機、組立機、各種ロボットなどでの使用に適している。
この第1実施形態の直動案内ユニットは、軌道レールLに、この軌道レールLに沿って移動可能なスライダSを取り付けたものである。そして、このスライダSの軌道溝1aと軌道レールLの軌道溝4との間に形成される軌道路には転動自在にこの発明の転動体としてのボール5を複数介在させている。但し、転動体としてはボールに限らず、円筒ころを用いることもできる。
また、スライダSは、ケーシング1とその両端面1eに設ける一対のエンドキャップ2,2とさらにその両側に設ける側面シール3,3とを備えている。
なお、上記軌道溝1a及び循環孔1bは、軌道レールLの両側に対応する位置にそれぞれ設けている。
さらに、上記潤滑剤含浸部材6は、その軸方向長さを上記循環孔1bよりも少し短くし、その両端と上記循環孔1bの両端との間に、後で説明するエンドキャップ2に設けた接続管部2aを挿入してその端部を互いに対向させるようにしている(図3、図4参照)。
なお、図2中の符号1dは、ケーシング1にエンドキャップ2及び側面シール3を取り付けるねじ部材8(図1参照)に対応する雌ねじである。
従って、上記接続管部2aをケーシング1の循環孔1b内に挿入したとき、エンドキャップ2の方向転換路2bを介して上記潤滑剤含浸部材6を組み込んだ循環孔1bと軌道溝4に対向する軌道溝1aとが連続することになる。
なお、この第1実施形態では、エンドキャップ2に接続管部2aを突出させているので、この接続管部2aをケーシング1の循環孔1bに挿入することによって方向転換路2bと循環孔1bとの位置合わせを正確かつ容易にできるようにしている。
このような側面シール3を、上記ケーシング1の両端に配置したエンドキャップ2,2の外側に設け、これらを連結してスライダSを構成する。
具体的には、両側の側面シール3,3それぞれの表面から、エンドキャップ2を貫通するねじ部材8をケーシング1に向かって挿入し、ケーシング1の端面1eに形成した上記雌ねじ1dにねじ止めする。このねじ部材8を、ケーシング1の両側から締め付けることによって、側面シール3、エンドキャップ2及びケーシング1を密着させる。
上記のようにしてスライダSを組み立てると、ケーシング1とエンドキャップ2との連続部には上記環状で平板状のシール部材7がはさみこまれる。
また、エンドキャップ2とケーシング1との接合面間であって、上記循環孔1bの開口外周に、上記シール部材7を設けているので、潤滑剤含浸部材6からボール5に供給されない潤滑剤がケーシング1と上記エンドキャップ2との間から染み出してしまうことがない。
そのため、潤滑剤含浸部材6の外側面側に染み出した潤滑剤は、上記潤滑剤含浸部材6の内周面をボール5が移動する過程で、再度、潤滑剤含浸部材6に吸収され、その後、潤滑剤含浸部材6の内側面側に染み出してボール5に供給されることになる。
なお、図1中の符号3bは、側面シール3に、図示しない潤滑剤供給用グリースニップルを取り付けるための取り付け穴であり、エンドキャップ2に形成した図示しない潤滑剤通路に連通している。
但し、上記潤滑剤含浸部材6が十分な量の潤滑剤を保持できれば、上記潤滑剤供給通路は必要なものではなく、潤滑剤の補充作業を不要にできる。
この試験結果を、図5のグラフに示している。なお、このグラフにおいて、発明品のデータを実線で示し、比較品のデータを破線で示している。
上記グラフのとおり、シール部材7を有する発明品はシール部材7を備えていない比較品と比べて、走行距離10000〔km〕において、約5〔重量%〕、走行距離20000〔km〕において約3〔重量%〕、潤滑剤の残量割合が高かった。
この結果から、上記実施形態の直動案内ユニットは、潤滑剤を無駄に消費しないことが確認できた。
さらに、シール部材7の材質は、シール溝1cに嵌めたときに適度に圧縮可能な弾性を有して密封することで潤滑剤の漏れ出しを防ぐ材料として、ゴムや樹脂材料でもよい。
さらにまた、この実施形態では、ケーシング1の端面1eに連続してシール溝1cを形成し、このシール溝1cにシール部材7を嵌めるようにしているが、シール溝1cを設ける位置は、上記実施形態に限らない。
例えば、図6に示す第2実施形態のように、ケーシング1の端面1eにおける循環孔1bの口元部分にシール溝1cを形成してもよいし、図7に示す第3実施形態のように循環孔1bの外周から多少離れた位置にシール溝1cを形成してもよい。
あるいは、図8に示す第4実施形態のように、上記接続管部2aの外周に対向する循環孔1bの内周にシール溝1cを形成し、そこにシール部材7を嵌めてもよい。
また、シール部材7をはめ込むためのシール溝1cを設けなくてもよい。
要するに、シール部材7が上記接続管部2aの外周と循環孔1bとの間から潤滑剤が漏れ出す隙間を遮断できる適切な位置においてシール機能を発揮できれば、シール溝1cの有無や、位置、形状は特に限定されない。
なお、上記図6〜8において循環孔1b及び方向転換路2b内のボール5は省略している。また、図中、潤滑剤の流れを矢印で示している。
1 ケーシング
1a (ケーシング側)軌道溝
1b 循環孔
1c シール溝
1e (ケーシングの)端面
2 エンドキャップ
2a 接続管部
2b 方向転換路
4 (軌道レール側)軌道溝
5 ボール
6 潤滑剤含浸部材
7 シール部材
Claims (1)
- 両端にエンドキャップを設けたケーシングに、ケーシングの軌道溝と軌道レールの軌道溝との間に形成される軌道路に接触してケーシングの移動をスムーズにする転動体を循環させるための循環孔を形成し、この循環孔に多孔質構造の焼結樹脂部材からなる潤滑剤含浸部材を組み込み、この潤滑剤含浸部材に潤滑剤を含浸させ、上記循環孔を通る転動体が潤滑剤含浸部材に接触することによって潤滑剤が供給される構成にするとともに、上記エンドキャップに、上記循環孔に連続する方向転換路を形成し、上記循環孔を経由した転動体が上記方向転換路を経由して循環する構成にした直動案内ユニットにおいて、
上記エンドキャップには、方向転換路の端部から外方へ突出する接続管部を設け、この接続管部を上記循環孔に挿入して上記潤滑剤含浸部材に対向させ、上記潤滑剤含浸部材の外周から染み出した上記潤滑剤が上記接続管部と上記循環孔との間からケーシング外へ漏れ出す隙間を遮断するシール部材を、上記ケーシングとエンドキャップとの接合面間に介在させるとともに、このシール部材をはめ込むための凹部を、上記接合面のうち、いずれか一方あるいは双方に形成した直動案内ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010221047A JP5657323B2 (ja) | 2010-09-30 | 2010-09-30 | 直動案内ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010221047A JP5657323B2 (ja) | 2010-09-30 | 2010-09-30 | 直動案内ユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012077781A JP2012077781A (ja) | 2012-04-19 |
JP5657323B2 true JP5657323B2 (ja) | 2015-01-21 |
Family
ID=46238281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010221047A Active JP5657323B2 (ja) | 2010-09-30 | 2010-09-30 | 直動案内ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5657323B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109281935A (zh) * | 2017-07-19 | 2019-01-29 | 银泰科技股份有限公司 | 线性导引装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4384379B2 (ja) * | 2001-09-20 | 2009-12-16 | 日本トムソン株式会社 | 方向転換路とリターン路とを接続管部で連通した直動案内ユニット |
JP4584888B2 (ja) * | 2006-09-27 | 2010-11-24 | 日本トムソン株式会社 | 直動案内ユニット |
JP4894634B2 (ja) * | 2007-03-29 | 2012-03-14 | 日本精工株式会社 | リニアガイド装置の給油継手部品、リニアガイド装置 |
-
2010
- 2010-09-30 JP JP2010221047A patent/JP5657323B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109281935A (zh) * | 2017-07-19 | 2019-01-29 | 银泰科技股份有限公司 | 线性导引装置 |
CN109281935B (zh) * | 2017-07-19 | 2020-04-07 | 银泰科技股份有限公司 | 线性导引装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012077781A (ja) | 2012-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4236217B2 (ja) | 直動案内ユニット | |
JP4521305B2 (ja) | 直動案内ユニット | |
JP5307920B2 (ja) | 運動案内装置及び運動案内装置用アタッチメント | |
JP5192074B2 (ja) | シール部材及びこれを用いた直線運動案内装置 | |
JP5741538B2 (ja) | 直動案内装置 | |
JP4838179B2 (ja) | 直動案内ユニット | |
JP6193021B2 (ja) | 直動案内ユニット | |
JP5835199B2 (ja) | 玉軸受 | |
JP5657323B2 (ja) | 直動案内ユニット | |
JP2013092236A (ja) | 直動案内ユニット | |
US10253808B2 (en) | Curvilinear rolling guide unit and method of loading rolling elements into slider thereof | |
JP6316093B2 (ja) | 転がり案内装置 | |
JP2008057576A (ja) | 直線運動装置 | |
JP5187185B2 (ja) | 転がり支持装置 | |
JP6055345B2 (ja) | 貯油板を備えた直動案内ユニット | |
JP7260283B2 (ja) | 直動案内ユニット | |
JP6777415B2 (ja) | ボールねじ | |
JP2012219836A (ja) | リニアガイド装置 | |
JP5644417B2 (ja) | リニアガイド装置用潤滑剤供給体、リニアガイド装置 | |
JP2012225419A (ja) | リニアガイド装置用潤滑剤供給体、リニアガイド装置 | |
JPWO2012063411A1 (ja) | リニアガイド装置 | |
JP2009079776A (ja) | 直動転がり案内ユニット | |
JP5267106B2 (ja) | 直動装置 | |
JP2007205463A (ja) | ボールねじ装置 | |
JP2008069872A (ja) | リニアガイド装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130918 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140313 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140318 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140509 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141028 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141126 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5657323 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |