JP5656932B2 - 光素子モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、光素子モジュールに関する。
シリコン基板を用いた、たとえば石英系ガラスやシリコン等の光学材料からなる平面光波回路(Planner Lightwave Circuit:PLC)素子と半導体光素子とを一体集積した、ハイブリッド集積モジュールと呼ばれる光素子モジュールが開示されている(特許文献1、2参照)。このような光素子モジュールでは、低消費電力化のために、特性の温度依存性が高い半導体光素子のみを温度調節素子によって温度制御し、特性の温度依存性が低いPLC素子については、素子全体の温度制御をしない構成をとる場合がある。なお、PLC素子がマッハツェンダー干渉計(Mach-Zehnder Interferometer:MZI)型の素子を含む場合は、アーム光導波路をヒータで局所的に加熱して屈折率変化させることによって、MZI素子の波長特性を制御する場合があるが、素子全体の温度制御を行うものではない。
特開2011−258758号公報 特表2009−522608号公報
しかしながら、上述した半導体光素子のみに素子全体の温度制御を行う構成の光素子モジュールにおいて、温度調節素子の消費電力が、予測される値よりも大きくなる場合があるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、より低消費電力である光素子モジュールを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光素子モジュールは、底板を有する筐体と、前記筐体内において前記底板に載置された温度調節素子と、前記筐体内において前記温度調節素子に載置された支持部材と、前記支持部材に載置された半導体光素子と、前記半導体光素子に近接して配置され、該半導体光素子と空間的に光結合する、シリコン基板を用いた平面光波回路素子とを有する光素子と、を備え、前記支持部材は、前記平面光波回路素子側に突出し、前記半導体光素子の少なくとも先端部を載置する突出部を有し、前記平面光波回路素子とは前記突出部以外の部分で接着剤によって接着していることを特徴とする。
また、本発明に係る光素子モジュールは、上記の発明において、前記支持部材と前記平面光波回路素子との接着面積をS、前記突出部と前記半導体光素子とが前記平面光波回路素子に近接する部分の面積をS、前記支持部材の前記平面光波回路素子に対向する面(ただし前記突出部の先端面を除く)の面積をS前記支持部材の突出部の長さをL、前記支持部材の突出部と前記平面光波回路素子との間の空隙の幅をL、前記接着剤の熱伝導率をk、空気の熱伝導率をk、前記平面光波回路素子と前記半導体光素子との温度差をΔT、前記平面光波回路素子から前記半導体光素子に流入する熱量の許容値をQとすると、下記の式が成り立つことを特徴とする。
Figure 0005656932
また、本発明に係る光素子モジュールは、上記の発明において、前記支持部材と前記平面光波回路素子との接着面積をS、前記突出部と前記半導体光素子とが前記平面光波回路素子に近接する部分の面積をS、前記支持部材の突出部の長さをL、前記支持部材の突出部と前記平面光波回路素子との間の空隙の幅をL、前記接着剤の熱伝導率をk、空気の熱伝導率をk、前記平面光波回路素子と前記半導体光素子との温度差をΔT、前記平面光波回路素子から前記半導体光素子に流入する熱量の許容値をQとすると、下記の式が成り立つことを特徴とする。
Figure 0005656932
また、本発明に係る光素子モジュールは、上記の発明において、前記支持部材と前記平面光波回路素子との接着面積は1.6mm以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る光素子モジュールは、上記の発明において、前記突出部の長さは0.4mm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る光素子モジュールは、上記の発明において、前記突出部は、前記平面光波回路素子側に向かって断面積が小さくなる形状を有することを特徴とする。
また、本発明に係る光素子モジュールは、上記の発明において、前記突出部は、くさび形の形状を有することを特徴とする。
また、本発明に係る光素子モジュールは、上記の発明において、前記突出部は、前記支持部材の本体とは別体に形成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る光素子モジュールは、上記の発明において、前記平面光波回路素子と前記支持部材との間を接続する補強部材をさらに備えることを特徴とする。
本発明によれば、より低消費電力である光素子モジュールを実現できるという効果を奏する。
図1は、実施の形態に係る光素子モジュールの模式的な側断面図である。 図2は、図1に示す支持部材およびこれに載置される各素子の平面図である。 図3は、光素子の具体的構成の一例を示す図である。 図4は、突出部と半導体光素子とPLC素子に近接する部分の面積を説明する図である。 図5は、突出部の長さと熱流入との関係の一例を示す図である。 図6は、突出部の長さと半導体光素子の温度との関係を示す図である。 図7は、支持部材とPLC素子との接着面積と光結合の変動との関係を示す図である。 図8は、支持部材の変形例1の模式的な側面図である。 図9は、図8の平面図である。 図10は、支持部材の変形例2の模式的な側面図である。 図11は、補強部材を備える構成の模式的な平面図である。
以下に、図面を参照して本発明に係る光素子モジュールの実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付し、適宜説明を省略している。さらに、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る光素子モジュールの模式的な側断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係る光素子モジュール100は、筐体10内に、温度調節素子20、支持部材30、半導体光素子41とPLC素子42とを有する光素子40、台座50、および光ファイバ固定部材60が収容され、かつ光ファイバ70の一端が挿入された構成を有する。
筐体10は、底板11と、側壁部12と、蓋13とを有している。これらの要素は内部が気密構造となるように封止されている。底板11は熱伝導率が180W/m・K〜200W/m・Kと高い銅タングステン(CuW)からなる。側壁部12および蓋13は熱膨張係数が低いKovar(登録商標)からなる。
温度調節素子20は、筐体10内において、底板11に載置されている。温度調節素子20は、たとえばペルチェ素子であり、駆動電流が供給されることによって光素子40の半導体光素子41を冷却し、その温度を調節することができる。
支持部材30は、温度調節素子20に載置されている。支持部材30は、光素子40の半導体光素子41を載置するものであり、熱伝導率が170W/m・Kと高い窒化アルミニウム(AlN)からなる。半導体光素子41は、支持部材30を介して温度調節素子20に載置されている。なお、支持部材30の構成材料はAlNに限らず、CuW、炭化ケイ素(SiC)、ダイヤモンドなどの熱伝導率が高い材料でもよい。
光素子40は、半導体光素子41とPLC素子42とが近接して配置され、空間的に光結合してハイブリッド素子を構成している。
台座50は、筐体10内において、底板11に載置されている。台座50は、光素子40のPLC素子42の部分を載置するものであり、AlN、CuW、SiC、ダイヤモンドなどの熱伝導率が高い材料からなる。
光ファイバ固定部材60は、PLC素子42の先端に接合されている。光ファイバ固定部材60は、たとえばガラスからなり、筐体10の外部から挿入された光ファイバ70の一端を載置し、固定するためのものである。PLC素子42と半導体素子41とを筺体10内に固定した後、蓋13が溶接されることで、気密封止が行なわれる。なお、光ファイバ70は単心のものやアレイ状に配列されたものを適宜用いることができる。また、光ファイバ固定部材60および光ファイバ70に代えてレンズ系などの空間結合系を備えるようにしてもよい。
つぎに、支持部材30についてより具体的に説明する。図2は、図1に示す支持部材30およびこれに載置される各素子の平面図である。図1、2に示すように、支持部材30は、本体からPLC素子42側に突出する突出部31を有している。突出部31は半導体光素子41の少なくとも先端部を載置しており、半導体光素子41とPLC素子とを空隙Gを介して近接させて両者の空間的な光結合を実現している。また、支持部材30は、PLC素子42とは、突出部31の周囲の部分で接着剤80によって接着している。接着剤80はエポキシ系またはアクリル系の樹脂接着剤である。
ここで、この種の光素子モジュールは、たとえば−5℃〜75℃といった広い環境温度範囲で使用されるが、半導体光素子は室温程度のたとえば25℃〜35℃になるように、温度調節素子によってその温度が制御される。一方、PLC素子は温度が制御されない。このため、環境温度が半導体光素子の制御温度よりも高い場合、たとえば75℃の場合は、PLC素子の温度は75℃となる。この場合、従来の光素子モジュールでは、PLC素子から半導体光素子に熱が流入するため、半導体光素子を所定の制御温度に冷却するために必要な温度調節素子の駆動電力が増加することを、本発明者らは見いだした。このような駆動電力の増加が発生すると、光素子モジュールの消費電力が高くなるという問題が発生する。また、PLC素子がMZI素子を含み、MZI素子の波長特性を制御するためにヒータで加熱されている場合には、この加熱による熱も半導体光素子に流入するため、光素子モジュールの消費電力がさらに高くなる、またはより低い環境温度でも熱の流入の問題が発生する。
これに対して、本実施の形態に係る光素子モジュール100では、支持部材30が突出部31を有しており、突出部31半導体光素子41の少なくとも先端を載置して、半導体光素子41とPLC素子とを近接させて両者の空間的な光結合を実現している。また、これとともに、支持部材30は、PLC素子42とは、突出部31の周囲の部分で接着剤80によって接着している。これによって、PLC素子42から半導体光素子41への熱の流入が大幅に低減する。
つぎに、光素子40の具体的構成の一例を説明する。図3は、光素子40の具体的構成の一例を示す図である。図3では光素子40は光増幅素子として構成されている。
半導体光素子41は、InP基板上に積層されたInP半導体積層構造内に、埋め込み型の光増幅導波路41aがU字状に形成されたものである。光増幅導波路41aは、たとえばGaInNAsP系半導体材料、またはAlGaInAs半導体材料からなる活性層で構成されており、1.55μm帯の波長の光を増幅することができるようにその組成が設定されている。また、InP基板の裏面およびInP半導体積層構造の表面には、それぞれ不図示のn側電極、p側電極が形成されている。なお、上記の半導体材料は例示であり、使用される半導体材料は、使用される光の波長に応じて適宜選択することができる。
PLC素子42は、シリコン基板上に積層された石英系ガラスからなるクラッド層内に、クラッド層の屈折率よりも高い屈折率を有する石英系ガラスからなるコア層で構成された各種の光導波路が形成されたものである。具体的には、PLC素子42は、入力光導波路42aと、光導波路型方向性結合器からなる3dBカプラ42bと、2つのアーム光導波路42c、42dと、光導波路型方向性結合器からなる3dBカプラ42eと、出力光導波路42f、42gとが順次接続されて、MZI型の偏波分離/合成素子として構成されている。出力光導波路42fには1/2波長板42hが挿入されている。アーム光導波路42c、42dの上方のクラッド層の表面には、ヒータ42i、42jがそれぞれ形成されている。ヒータ42i、42jは、アーム光導波路42c、42dを局所加熱して実効屈折率を変化させることによって、PLC素子42の偏波分離/合成素子としての特性を、導波路構造形成後に調整するためのものである。ヒータ42i、42jはたとえば金属薄膜で形成される。
ここでは、ヒータ42i、42jは、アーム光導波路42c、42dに対して、実効屈折率を恒久的に変化させる程度の熱を与え、特性を調整するものであって、調整を行った後には、半導体光素子41の動作時には加熱を行うものではない。しかしながら、ヒータ42i、42jの使用方法はこれに限られない。たとえば、ヒータ42i、42jを、ヒータ42i、42jの駆動中(加熱中)だけ、アーム光導波路42c、42dの実効屈折率を変化させる程度の熱を発生するものとして、半導体光素子41の動作の際にはヒータ42i、42jによる加熱を常時行うようにしてもよい。
半導体光素子41の光増幅導波路41aと、PLC素子42の出力光導波路42f、42gとは、端面41b、42k間の空隙Gを介して空間的に光結合している。なお、光増幅導波路41a、出力光導波路42f、42gのそれぞれは、端面41bまたは42kの近傍において曲げ導波路となっている。これによって、端面41bまたは42kによって反射された光が各導波路に再び結合することが防止されている。
つぎに、光素子40が図3に示す構成の場合の光素子モジュール100の動作の一例について説明する。まず、光ファイバ70は、ポートC1、C2、C3を有する光サーキュレータCのポートC2に接続される。光サーキュレータCは、ポートC1から任意の偏波状態を有する1.55μm帯の波長の光L1が入力され、ポートC2から光ファイバ70に光L1を入力させる。PLC素子42は、入力光導波路42aから光L1が入力されると、光L1をTM偏波(PLC素子42の基板面に垂直方向の偏波)の光L11とTE偏波(TM偏波に対して垂直方向の偏波)の光L12に偏波分離し、それぞれを出力光導波路42f、42gから出力する。
1/2波長板42hは、光L11が入力されるとその偏波方向を90度回転し、TE偏波の光L13として出力し、半導体光素子41の光増幅導波路41aの一端に入力させる。一方、光L12はTE偏波のままで光増幅導波路41aの他の一端に入力する。
ここで、半導体光素子41は、n側電極およびp側電極間に電圧を印加して電力を供給されて、活性層で構成された光増幅導波路41aが光増幅作用を有する状態となっている。そこで、光増幅導波路41aは、入力された光L12、L13を光増幅しながら導波し、入力された側の一端とは反対側の一端から出力する。このとき、光L12、L13は、いずれもTE偏波として光増幅導波路41aを導波し、増幅されるので、半導体光素子41が有する偏波依存利得(Polarization Dependent Gain:PDG)の影響を受けずに光増幅される。
その後、光増幅された光L13は、TE偏波で出力光導波路42gに入力される。一方、光増幅された光L12は、TE偏波で出力光導波路42fに入力され、1/2波長板42hによってTM偏波とされる。その後、PLC素子42は、光L12、L13を偏波合成したものを、増幅された光L2として、入力光導波路41aから光ファイバ70に出力する。光サーキュレータCは、光ファイバ70から入力された光L2をポートC2で受付け、ポートC3から出力する。
このように、光素子モジュール100は、PDGが低い光増幅モジュールとして動作する。さらに、光素子モジュール100では、支持部材30が上述した構成を有することによって、PLC素子42から半導体光素子41への熱の流入が大幅に低減されており、低消費電力な光増幅モジュールである。特に、半導体光素子41の動作の際にヒータ42i、42jによる加熱を常時行う構成とする場合には、この加熱による熱の流入も大幅に低減されるので、さらに好適である。
なお、光素子40は、図3に示す構成の光増幅モジュールに限らず、たとえば特許文献1に開示される集積型半導体レーザ素子と同様な構成としてもよい。この場合、半導体光素子は、たとえば互いに波長が異なるレーザ光を出力する半導体レーザ素子がアレイ状に配列されたアレイ素子であり、PLC素子は、たとえばアレイ素子の各半導体レーザ素子から出力されるレーザ光を低損失で合波することができるMZI素子である。その他、半導体光素子としては、DFB(Distributed Feedback)レーザ素子、DR(Distributed Reflector)レーザ素子、DBR(Distributed Bragg Reflector)レーザ素子等を用いることができる。
光素子モジュール100の好ましい態様について、シミュレーション計算結果を用いてさらに説明する。まず、支持部材30とPLC素子42との接着面積をS、支持部材30の突出部31と半導体光素子41とがPLC素子42に近接する部分の面積をS、支持部材30のPLC素子42に対向する面(突出部31の先端面を除く)の面積をS、突出部31の長さをL、空隙Gの幅をL、接着剤80の熱伝導率をk、空気の熱伝導率をk(kは0.0241W/K・m)とする。
図4は、突出部31と半導体光素子41とPLC素子42に近接する部分の面積を説明する図である。図4に斜線で示す、PLC素子42に対向する突出部31の先端面と半導体光素子41の先端面とを含む領域Sの面積をSとする。突出部31の先端面と半導体光素子41の先端面とはほぼ同一面内にあるとする。
このとき、半導体光素子41とPLC素子42との温度差をΔTとすると、PLC素子42から半導体光素子41へ熱流入する熱量を所望の許容値Q以下に抑制するには、以下の式(1)を満たすように各パラメータを設定すれば良い。なお、支持部材30は熱伝導性が高いため、半導体光素子41とほぼ同じ温度である。
Figure 0005656932
なお、熱流入する熱量の許容値Qとしては、半導体光素子41の発熱量の半分以下程度が好ましい。たとえば、半導体光素子41の発熱量を1W程度とすると、Qはその約半分以下である0.4W以下であることが好ましい。
ここで、支持部材30とPLC素子42との接着領域以外の領域において、PLC素子42から支持部材30のPLC素子42に対向する面へと、空気を介して流入する熱量は、非常に少ないと考えられる。そこで、式(1)において(S−S)kの項を省略すると以下の式(2)となる。以下では、式(2)を用いた計算結果について説明する。
Figure 0005656932
図5は、突出部31の長さLと、PLC素子42から半導体光素子41への熱流入との関係の一例を示す図である。ここで、環境温度は75℃であり、PLC素子42のサイズは約幅10mm×長さ20mm×厚さ1mmであり、PLC素子42の温度は環境温度と同じ75℃である。また、半導体光素子41は、サイズが約幅1.7mm×長さ1.7mm×厚さ0.13mmであり、約1Wの熱を発する状態で駆動されているが、温度調節素子20によって常に35℃になるように冷却されている。また、突出部31は長さ方向に垂直な断面が矩形であり、その断面積は0.5mmである。したがって、Sは0.72mmである。空隙Gの幅Lは10μmである。
図5に示すように、突出部長さが0μmの場合には熱流入が約5Wと大きかったが、わずか長さ100μmの突出部を形成しただけで熱流入は約0.5Wまで低下し、突出部の効果が発揮された。突出部長さをさらに長くするにつれて熱流入はよりいっそう低減した。
図6は、突出部の長さと半導体光素子41の温度との関係を示す図である。ここで、半導体光素子41は、図5の場合と同様に、約1Wの熱を発する状態で駆動され、温度調節素子20によって冷却されている。ただし、ここでは、図5の場合とは異なり、温度調節素子20は、PLC素子42からの熱流入が無い状態で半導体光素子41が約35℃程度になるような一定駆動電流値で駆動した。その他の条件は図5の場合と同様である。
図6に示すように、突出部長さが0μmの場合には、PLC素子42からの熱流入によって半導体素子41の温度が高かったが、わずか長さ100μmの突出部を形成しただけで温度が約40℃まで低下した。突出部長さをさらに長くするにつれて温度はよりいっそう低減し、35℃に近くなった。ただし、突出部長さが400μmを超えると温度がやや上昇した。その理由は、突出部長さがあまり長くなると、温度調節素子20が半導体光素子41を冷却しにくくなるためと考えられる。したがって、上記条件の下では、突出部長さは100μm以上であればよく、400μm以下であることが好ましい。
つぎに、支持部材30とPLC素子42との接着面積Sの好ましい値について説明する。たとえば環境温度が変化した場合、筐体10の底板11に反りが発生する等の理由によって、PLC素子42と半導体光素子41との相対位置が変動し、両者の光結合が低下するおそれがある。これに対して、支持部材30とPLC素子42とが強固に接着されていれば、PLC素子42と半導体光素子41と相対位置が変動しにくくなり、光結合が安定するので好ましい。
図7は、支持部材30とPLC素子42との接着面積と光結合の変動との関係を示す図である。図7の縦軸は、環境温度を−5℃から75℃まで変化させた場合の、支持部材30とPLC素子42との光結合の変動を、環境温度が35℃の場合の光結合を基準とした割合で示している。突出部31の長さは100μmとしている。その他の条件は図5の場合と同様である。
図7に示すように、接着面積が1.6mm(破線で示す)以上であれば、光結合の変動が10%以下となり好ましい。
以上説明したように、本実施の形態に係る光素子モジュール100は、PLC素子42から半導体光素子41への熱流入が抑制されているので、半導体光素子41を冷却するために必要な温度調節素子20の駆動電力が低減されており、より低消費電力なものである。
本発明に係る支持部材は、上記実施の形態のものに限られない。以下、支持部材の変形例について説明する。
(変形例1)
図8は、支持部材の変形例1の模式的な側面図である。図9は、図8の平面図である。図8、9に示す変形例1に係る支持部材30Aは、半導体光素子41を載置する板状の突出部31Aが、支持部材30Aの本体とは別体に形成されている。突出部31Aは本体とは熱伝導性が高い接着剤で接着されている。熱伝導性が高い接着剤としては、熱伝導性がよいフィラーである、AgやCu等の金属やAlN等のフィラーを含有したものを利用できる。突出部31Aは本体と同一の材料、たとえばAlNで構成されていることが好ましいが、本体よりも熱伝導率が高い材料で構成されていてもよい。この支持部材30Aは、突出部31Aが本体とは別体に形成されているので、作製が容易である。
(変形例2)
図10は、支持部材の変形例2の模式的な側面図である。図10に示す変形例2に係る支持部材30Bは、突出部31Bが、PLC素子42側に向かって、長さ方向に垂直な面での断面積が小さくなるようなくさび形状を有している。これによって、半導体光素子41を載置するための機械的強度を保ちつつ、突出部31Bと半導体光素子41とがPLC素子42に近接する部分の面積Sを小さくして熱流入をきわめて少なくすることができる。また、温度調節素子20と半導体光素子41との間の支持部材の断面積を比較的大きくできるので、半導体光素子41の冷却を、より効率的にできる。
なお、上記変形例2では、突出部31Bは、底面がテーパ状であるくさび形状を有しているが、突出部の形状は、PLC素子42側に向かって断面積が小さくなる形状であればよい。たとえば、突出部の底面をステップ状の形状とすることによって、PLC素子42側に向かって断面積がステップ状に小さくなるようにしてもよい。
図11は、補強部材を備える構成の模式的な平面図である。図11では、変形例1に係る支持部材30Aを用い、さらにPLC素子42と支持部材30Aとの間を接続する補強部材90を付加したものである。補強部材90は、PLC素子42と支持部材30Aとにエポキシ系樹脂接着剤等で接着されている。なお、熱流入を抑制するために、補強部材90の構成材料は、熱伝導率が低いたとえば石英系ガラス(2W/m・K)などが好ましく、補強部材90は半導体光素子41から離れた位置に接着することが好ましい。このように補強部材90を備えることによって、PLC素子42と半導体光素子41との相対位置の変動が抑制され、光結合が安定するので好ましい。
なお、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。たとえば、実施の形態の支持部材に補強部材を付加してもよい。また、支持部材のくさび形状の突出部を本体とは別体に形成してもよい。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
10 筐体
11 底板
12 側壁部
13 蓋
14 光ファイバ挿入部
20 温度調節素子
30、30A、30B 支持部材
31,31A、31B
40 光素子
41 半導体光素子
41a 光増幅導波路
41b 端面
42 PLC素子
42a 入力光導波路
42b、42e 3dBカプラ
42c、42d アーム光導波路
42f、42g 出力光導波路
42h 1/2波長板
42i、42j ヒータ
50 台座
60 光ファイバ固定部材
70 光ファイバ
80 接着剤
90 補強部材
100 光素子モジュール
C 光サーキュレータ
C1、C2、C3 ポート
G 空隙
L1、L11、L12、L13、L2 光
S 領域

Claims (9)

  1. 底板を有する筐体と、
    前記筐体内において前記底板に載置された温度調節素子と、
    前記筐体内において前記温度調節素子に載置された支持部材と、
    前記支持部材に載置された半導体光素子と、前記半導体光素子に近接して配置され、該半導体光素子と空間的に光結合する、シリコン基板を用いた平面光波回路素子とを有する光素子と、
    を備え、前記支持部材は、前記平面光波回路素子側に突出し、前記半導体光素子の少なくとも先端部を載置する突出部を有し、前記平面光波回路素子とは前記突出部以外の部分であって前記突出部を挟む両側に前記突出部と離間するように配置された接着剤によって接着していることを特徴とする光素子モジュール。
  2. 前記支持部材と前記平面光波回路素子との接着面積をS1、前記突出部と前記半導体光素子とが前記平面光波回路素子に近接する部分の面積をS2、前記支持部材の前記平面光波回路素子に対向する面(ただし前記突出部の先端面を除く)の面積をSc前記支持部材の突出部の長さをL1、前記支持部材の突出部と前記平面光波回路素子との間の空隙の幅をL2、前記接着剤の熱伝導率をk1、空気の熱伝導率をk2、前記平面光波回路素子と前記半導体光素子との温度差をΔT、前記平面光波回路素子から前記半導体光素子に流入する熱量の許容値をQとすると、下記の式が成り立つことを特徴とする請求項1に記載の光素子モジュール。
    Figure 0005656932
  3. 前記支持部材と前記平面光波回路素子との接着面積をS1、前記突出部と前記半導体光素子とが前記平面光波回路素子に近接する部分の面積をS2、前記支持部材の突出部の長さをL1、前記支持部材の突出部と前記平面光波回路素子との間の空隙の幅をL2、前記接着剤の熱伝導率をk1、空気の熱伝導率をk2、前記平面光波回路素子と前記半導体光素子との温度差をΔT、前記平面光波回路素子から前記半導体光素子に流入する熱量の許容値をQとすると、下記の式が成り立つことを特徴とする請求項1に記載の光素子モジュール。
    Figure 0005656932
  4. 前記支持部材と前記平面光波回路素子との接着面積は1.6mm2以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の光素子モジュール。
  5. 前記突出部の長さは0.1mm以上0.4mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の光素子モジュール。
  6. 前記突出部は、前記平面光波回路素子側に向かって断面積が小さくなる形状を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の光素子モジュール。
  7. 前記突出部は、くさび形の形状を有することを特徴とする請求項6に記載の光素子モジュール。
  8. 前記突出部は、前記支持部材の本体とは別体に形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の光素子モジュール。
  9. 前記平面光波回路素子と前記支持部材との間を接続する補強部材をさらに備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の光素子モジュール。
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