JP5655436B2 - 深絞り性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 - Google Patents

深絞り性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車の分野に適し、引張強度(TS)が590MPa以上700MPa未満と高強度であり、かつ、深絞り性に優れた高強度鋼板およびその製造方法に関するものである。
近年、地球環境保全という観点から、CO2の排出量を規制するため、自動車の燃費改善が要求されている。また、これに加えて、車両衝突時に乗員の安全を確保するため、自動車車体の衝突特性を中心にした安全性の向上も要求されている。そして、このような要求に答えるべく、自動車車体の軽量化および自動車車体の強化が積極的に進められている。
自動車車体の軽量化と強化を同時に満たすには、素材を高強度化し、剛性が問題とならない範囲で薄肉化することによる軽量化が効果的と言われており、最近では高張力鋼板が自動車部品に積極的に使用されている。
軽量化効果は使用する鋼板が高強度であるほど大きくなるため、自動車業界では、例えば内板および外板用のパネル用材料として引張強度(以下、TSと称することがある)が390MPa以上の強度を有する鋼板を使用する動向にある。
一方、鋼板を素材とする自動車部品の多くは、プレス加工によって成形されるため、自動車用鋼板(素材である鋼板)には優れたプレス成形性を有していることが必要とされる。しかしながら、高強度鋼板は、通常の軟鋼板に比べて成形性、特に深絞り性が大きく劣化するため、自動車の軽量化を進める上での課題として、 TS≧540MPaであり、かつ良好な深絞り成形性を兼ね備えた鋼板の要求が高まっている。具体的には、深絞り性の評価指標であるランクフォード値(以下、r値)で、高い平均r値の高強度鋼板が要求される。また、r値には面内異方性も存在することから、r値が一番低い方向のr値も高いことが求められる。さらに、プレス成形の量産安定性や、形状凍結性の観点から、低降伏比(YS×100/TS)である鋼板が求められている。
上記を受けて、様々な試みがなされてきた。特許文献1には、高r値を有しながら高強度化する手段として、極低炭素鋼板にTi、Nbを固溶炭素、固溶窒素を固着する量添加し、IF化(Interstitial free)した鋼をベースとして、これにSi、Mn、Pなどの固溶強化元素を添加する方法が開示されている。
特許文献1には、C:0.002〜0.015%、Nb:C%×3〜C%×8+0.020%、Si:1.2%、Mn:0.04〜0.8%、P:0.03〜0.10%の組成を有する、引張強さ35〜45kgf/mm2級(340〜440MPa級)の非時効性を有する成形性の優れた高張力冷延鋼板に関する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1のような極低炭素鋼を素材とする技術では、TS≧440MPaの鋼板を製造しようとすると、合金元素添加量が多くなり、表面外観上の問題や、めっき性の劣化、2次加工脆性の顕在化などの問題が生じてくることがわかってきた。また、多量に固溶強化成分を添加すると、r値が劣化するので、高強度化を図るほどr値の水準は低下してしまう問題があった。
またC量を極低炭素域まで低減するためには製鋼工程で真空脱ガス処理をおこなわなければならない。この処理は製造過程でCO2を多量に発生することになり、地球環境保全の観点からも最適なものとは言い難い。
鋼板を高強度化し、低降伏比化する方法として、前述のような固溶強化法以外に、組織を強化する方法がある。例えば、軟質なフェライトと硬質のマルテンサイトからなる複合組織鋼板であるDP(Dual−Phase)鋼板がある。DP鋼板は、一般的に延性については概ね良好であり優れた強度−延性バランス(TS×El)を有し、さらに降伏比が低い、すなわち引張強さの割に降伏応力が低く、プレス成形時の形状凍結性に優れるという特徴がある。しかし、r値が低く深絞り性に劣る。これは結晶方位的にr値に寄与しないマルテンサイトが存在することの他、マルテンサイト形成に必須である固溶Cは高r値化に有効な{111}再結晶集合組織の形成を阻害するからと言われている。
このような複合組織鋼板のr値を改善する試みとして、例えば、特許文献2、3の技術がある。
特許文献2では、冷間圧延後再結晶温度〜Ac3変態点の温度で箱焼鈍を行い、その後、複合組織とするため700〜800℃に加熱した後、焼入焼戻しを行う技術が開示されており、YS:28.8kgf/mm2、TS:45.5kgf/mm2、 平均r値:1.45が得られている。しかしながら、特許文献2では、Mn:1.5%以下、P:0.03%以下であり、TS:440MPa級が限度である。
特許文献3は、高r値を得るために冷間圧延後、まず箱焼鈍をおこない、この時の温度をフェライト(α)−オーステナイト(γ)の2相域とし、その後連続焼鈍を行うものである。特許文献3では、箱焼鈍の均熱時にα相からγ相にMnを濃化させる。このMn濃化相はその後の連続焼鈍時に優先的にγ相となり、ガスジェット程度の冷却速度でも混合組織が得られるものである。そして、TSが500MPa以上の実施例として、0.06%C−0.25%Si−2.81%Mn−0.009%P鋼で、TS:55.8kgf/mm2、YS:26.8kgf/mm2を達成している。しかしながら、平均r値は1.15である。
また、特許文献4では、C:0.003〜0.03%、Si:0.2〜1%、Mn:0.3〜1.5%、Ti:0.02〜0.2%(ただし(有効Ti)/(C+N)の原子濃度比を0.4〜0.8)含有する鋼を、熱間圧延し、冷間圧延した後、所定温度に加熱後急冷する連続焼鈍を施すことを特徴とする深絞り性及び形状凍結性に優れた複合組織型高張力冷延鋼板の製造方法が開示されている。特許文献4では、質量%で、0.012%C−0.32%Si−0.53%Mn−0.03%P−0.051%Tiの組成の鋼を冷間圧延後α−γの2相域である870℃に加熱後、100℃/sの平均冷却速度で冷却することにより、r値=1.61、TS:482MPaの複合組織型冷延鋼板が製造可能であるとされている。しかし、100℃/sという高い冷却速度を得るには水焼入設備が必要となる他、水焼入した鋼板は表面処理性の問題が顕在化するため、製造設備上および材質上の問題がある。
深絞り性に優れた高強度鋼板およびその製造方法の技術として、特許文献5が挙げられる。特許文献5は、所定のC量を含有し、平均r値が1.3以上であり、かつ組織中にベイナイト、マルテンサイト、オーステナイトのうち1種類以上を合計で3%以上有する高強度鋼板を得るものであり、製造方法としては、冷間圧延の圧下率を30〜95%とし、次いで、AlとNのクラスターや析出物を形成することによって集合組織を発達させてr値を高めるための焼鈍を行い、引き続き、組織中にベイナイト、マルテンサイト、オーステナイトのうち1種類以上を合計で3%以上有するようにするための熱処理を行うことを特徴とするものである。この方法では冷延後、良好なr値を得るための焼鈍と、組織を作り込むための熱処理をそれぞれ必要としており、さらに焼鈍工程ではその保持時間が1時間以上という長時間保持を必要としており、工程的(時間的)に生産性が悪いという問題がある。さらに、得られる組織の第2相分率が比較的高く、これでは実際優れた強度−延性バランスを安定的に確保することは困難である。
さらに、特許文献6では、C含有量とV含有量の原子比の適正化を図ることで複合組織鋼板のr値を改善する技術が開示されている。これは再結晶焼鈍前には鋼中のCをV系炭化物で析出させて固溶Cを極力低減させて高r値を図り、引き続きα−γの2相域で加熱することによりV系炭化物を溶解させてγ中にCを濃化させてその後の冷却過程でマルテンサイトを生成させるものである。しかしながら、熱延板のVCの析出効率が悪く、Vを添加してもr値が思ったほど上昇しないという問題がある。
特許文献7では、TSが780MPa級以上で高r値の鋼板が開示されている。0.03%以上のCを有し、CとV、Ti、Nbの添加の原子比を制御し、特許文献7と同様に、α−γの2相域で加熱中にCを濃化させてその後の冷却過程でマルテンサイトを生成させて組織強化を図るとともに、固溶強化を活用することで、TSが780MPa級以上で平均r値が1.2以上を達成するものである。しかしながら、r値の面内異方性が大きくなり、r値の一番小さな方向でのr値が低いという問題がある。
また、特許文献8では、加工性と耐時効性を両立させる目的で、0.005%以上の炭素を有する低炭素鋼板に対して、連続焼鈍時の均熱後の冷却を550−300℃まで急冷で行い、30s以内に曲げ加工を1〜3回行うことが開示されている。曲げ加工は、鋼板中に転位を導入し、炭化物の析出を促すのが目的であり、母相フェライトの集合組織を制御し、高r値化を図ることは出来ない。
特開昭56−139654号公報 特公昭55−10650号公報 特開昭55−100934号公報 特公平1−35900号公報 特開2003−64444号公報 特開2002−226941号公報 特開2003−193191号公報 特開平11−179427号公報
以上のように、深絞り性に優れた高強度鋼板を得るために、従来検討されてきた成分調整や製造方法では、高r値化と高強度化とを両立するのが難しいという課題があった。特に、r値の低い方向での強度とr値の関係は満足いくものではなかった。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたもので、深絞り性に優れた高強度鋼板およびその製造方法を提案することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは詳細な検討を行った。その結果、以下の知見を得た。
従来より、バッチ焼鈍を行いr値に好ましい集合組織を発達させ、連続焼鈍炉により二相域焼鈍を行って、複合組織化することは提案されていたが、強度はTS:500MPa級までの実施例しかなかった、また、強度がそれなりにあったとしてもr値は不十分であった。これは、変態点とバッチ焼鈍の均熱温度との関係に問題があると考えられる。
上記に対して、フェライト安定化元素であるSiを活用して高強度化が達成できる成分系とし、さらに、バッチ焼鈍を行うことで、バッチ焼鈍後にr値に好ましい集合組織({111}面が板面垂直方向に向いている)が得られることを見いだした。
その結果、Siによる固溶強化を活用し、鋼の変態点に応じて集合組織を形成する1回目の焼鈍と、複合組織を作る第2回目の焼鈍を組み合わせることで、r値の低い方向でも、十分に高いr値とTSが得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以上の知見に基づきなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
[1]成分組成は、質量%でC:0.010%以上0.10%未満、Si: 1.0%以上2.0%以下、Mn:1.0%以上3.0%以下、P:0.020%以上0.100%以下、S:0.03%以下、sol.Al:0.01%以上0.5%以下、N:0.005%以下を含有し、かつ下記式(1)の関係を満足し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、組織は、体積分率で80%以上のフェライト相を主相とし、マルテンサイト相を1%以上有する組織とし、さらに、下記式(2)〜(4)の関係を満足することを特徴とする深絞り性に優れた高強度鋼板。
50(%Si)−39(%Mn)+200(%P)−10(%Cr)+40≧0・・・・(1)
TS×Rmin≧700MPa・・・・(2)
YR≦60%・・・・(3)
TS×El≧19000MPa%・・・・(4)
なお、式(1)中、%Mは元素Mの含有量(質量%)を示し、元素Mが無添加の場合は、ゼロとする。
式(2)中、TSは引張強度(MPa)、Rminは、圧延方向、圧延方向に対する45°方向、圧延方向に対する90°方向の、各々のランクフォード値のうちの最小値を示す。
式(3)中、YRは降伏比(=YS×100/TS)を示す。
式(4)中、TSは引張強度(MPa)、Elは伸び(%)を示す。
[2]前記[1]において、さらに、質量%で、Cr:0.5%未満、B:0.0050%以下のうちの少なくとも1種を含有することを特徴とする深絞り性に優れた高強度鋼板。
[3]前記[1]または[2]において、さらに、質量%で、Nb:0.1%以下、Ti:0.1%以下、V:0.1%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする深絞り性に優れた高強度鋼板。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載の成分組成を有する鋼スラブを、仕上げ温度800℃以上で熱間圧延を行ったのち、冷間圧延を行い、次いで、500℃から700℃の間の温度域を100℃/hr以下の平均加熱速度で加熱し、800℃以上900℃以下の温度で均熱した後に、一旦冷却する熱処理を行い、次いで、700℃以上850℃以下の焼鈍温度で焼鈍し冷却する連続焼鈍を行うことを特徴とする深絞り性に優れた高強度鋼板の製造方法。
なお、本明細書において、鋼の成分を示す%はすべて質量%である。
本発明によれば、深絞り性に優れた高強度鋼板が得られる。この結果、自動車内外板用途に用いた場合、薄肉化による軽量化も可能である。そして、自動車車体の衝突安全性や軽量化に十分寄与できるという効果がある。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明における鋼の化学成分の限定理由について説明する。
C:0.010%以上0.10%未満
Cは複合組織化させるために重要な元素であり、0.010%以上必要である。しかしながら、多量に添加するとバッチ焼鈍しても集合組織が発達しにくくなり、第2相分率が増加し、硬質相の拘束によりr値が低下してしまう。よって0.10%未満とする。好ましくは0.060%以下である。
Si:1.0%以上2.0%以下
Siはフェライト変態を促進させ未変態オーステナイト中のC含有量を上昇させてフェライトとマルテンサイトの複合組織を形成させやすくする他、固溶強化の効果がある。このような効果を得るため、Siは1.0%以上含有する。しかし、2.0%を超えると変態点が高くなり、圧延をγ域単相ですることが困難となり、冷延焼鈍後の集合組織は{100}<110>などのr値に好ましくない方位に発達する。また、熱延時に赤スケールが発生するため、鋼板とした時の表面外観を悪くする。以上の観点より、2.0%以下とする。好ましくは1.5%以下である。
Mn:1.0%以上3.0%以下
Mnは複合組織による高強度化に有効であるとともに、Sによる熱間割れを防止するのに有効な元素でもある。このような観点からMnは1.0%以上含有する必要がある。より好ましくは1.5%以上含有する。一方で、過度の添加はr値および溶接性を劣化させるので3.0%を上限とする。好ましくは2.5%以下である。
P:0.020%以上0.100%以下
Pは固溶強化の効果がある。このような効果を得るため、Pは0.020%以上含有する。一方0.100%を超える過剰な添加は、Pが粒界に偏析し、耐二次加工脆性および溶接性が劣化する。従って、Pの含有量の上限は0.100%とする。好ましくは0.080%以下である。
S:0.03%以下
Sは不純物であり、熱間割れの原因になる他、鋼中で介在物として存在し鋼板の諸特性を劣化させるので、できるだけ低減することが好ましいが、0.03%までは許容できるため、0.03%以下とする。
sol.Al:0.01%以上0.5%以下
Alは鋼の脱酸元素として有用である他、固溶Nを固定して耐常温時効性を向上させる作用があるため、0.01%以上含有する。一方、0.5%を超える添加は高合金コストを招き、表面欠陥を誘発するので、0.5%以下とする。好ましくは0.3%以下である。
N:0.005%以下
Nは0.005%を超えると耐常温時効性を劣化させるため、上限を0.005%とする。
50(%Si)−39(%Mn)+200(%P)−10(%Cr)+40≧0・・・・(1)
なお、式(1)中、%Mは元素Mの含有量(質量%)を示し、元素Mが無添加の場合は、ゼロとする。
加熱段階で十分にr値に好ましい集合組織を成長させる必要がある。50(%Si)−39(%Mn)+200(%P)−10(%Cr)+40が0より小さい場合には、変態温度が低く、好ましい粒が成長する前に変態してしまうので、結果としてr値を高くすることができない。よって、50(%Si)−39(%Mn)+200(%P)−10(%Cr)+40≧0とする。
以上の必須添加元素で、本発明鋼は目的とする特性が得られるが、上記の必須添加元素に加えて、必要に応じて下記の元素を添加することができる。
Cr:0.5%未満、B:0.0050%以下のうちの少なくとも1種を含有することができる。
Cr:0.5%未満
CrはMnと同様に複合組織化により高強度化に寄与する元素である。この効果を得るためには、Crは0.1%以上含有することが好ましい。しかしながら、過剰のCr添加はこれらの効果を必要以上に飽和するだけでなく、高合金コストを招くことから添加する場合は、0.5%未満とする。
B:0.0050%以下
Bは鋼の焼入性を向上させる作用をもつ元素である。しかし、その含有量が0.0050%を超えるとその効果が飽和するため、添加する場合は、0.0050%以下とする。より好ましくは0.0030%以下である。
Nb:0.1%以下、Ti:0.1%以下、V:0.1%以下の1種または2種以上を含有することができる。
Nb:0.1%以下
Nbは熱延板組織の微細化により高r値化に寄与する元素である。また、炭化物の生成により強度アップを図ることができる。このような観点から、Nbは、0.02%以上含有するのが好ましい。一方で、過剰なNbの添加はコストアップ、熱延負荷が大きくなるため、添加する場合は、0.1%以下とする。
Ti:0.1%以下
TiもNbと同様の効果を有し、熱延板組織を微細化させることで高r値化に寄与する元素である。また、析出強化が期待できる。さらに、Tiは固溶S、Nの析出固定に効果がある。このような観点から0.01%以上添加するのが好ましい。一方で、過剰なTiの添加はコストアップをまねき、熱延負荷が大きくなるため、添加する場合は、0.1%以下とする。
V:0.1%以下
VもNbと同様の効果を有し、熱延板組織を微細化させることで高r値化に寄与する元素である。また、析出強化が期待できる。但し、過剰なVの添加はコストアップをまねき、熱延負荷が大きくなるため、添加する場合は、0.1%以下とする。
なお、上記以外の残部はFe及び不可避的不純物からなる。なお、Mo、Ca、REM等を、通常の鋼組成範囲内であれば含有しても何ら問題はない。例えば、Moは熱延段階でCを析出固定させることで高r値化に寄与する元素でもある。これらの効果を得るためには、Moは0.05%以上含有することが好ましい。しかしながら、過剰の添加はこれらの効果を必要以上に飽和するだけでなく、高合金コストを招くことから上限を0.5%とすることが好ましい。
また、CaおよびREMは硫化物系介在物の形態を制御する作用をもち、これにより鋼板の諸特性の劣化を防止する。このような効果はCaおよびREMのうちから選ばれた1種または2種の含有量が合計で0.01%を超えると飽和するのでこれ以下とすることが好ましい。
またその他の不可避的不純物としては、例えばSb、Sn、Zn、Co等が挙げられ、これらの含有量の許容範囲としては、Sb:0.01%以下、Sn:0.1%以下、Zn:0.01%以下、Co:0.1%以下の範囲である。
次に、本発明の深絞り性に優れた高強度鋼板の組織について説明する。
本発明の高強度鋼板の組織は、体積分率で80%以上のフェライト相を主相とし、マルテンサイト相を1%以上有する組織である。そして、80%以上を占めるフェライト相の{111}再結晶集合組織を発達させたものである。
良好な深絞り性を有し、引張強さ≧590MPaの鋼板とするために、体積分率で80%以上のフェライト相とする必要がある。フェライト相が少なくなり、体積分率で80%未満となると、良好な深絞り性を確保することが困難となり、プレス成形性が低下する傾向がある。より好ましくは、フェライト相は体積分率で85%以上である。
また、本発明ではマルテンサイト相が存在することが必要であり、マルテンサイト相を体積率で1%以上含有する必要がある。マルテンサイト相が1%未満では良好な強度延性バランスを得ることが難しい。マルテンサイト相は、より好ましくは3%以上とする。
なお、上記したフェライト相、マルテンサイト相の他に、パーライト、ベイナイトあるいは残留γ相などを含んだ組織としてもよい。
なお、上記体積分率は鋼板のL断面(圧延方向に平行な垂直断面)を研磨後、ナイタールで腐食し、SEM(走査型電子顕微鏡)で3000倍の倍率にて5視野観察し、撮影した組織写真を画像解析して求めることができる。組織写真でフェライトはやや黒いコントラストの領域であり、炭化物がラメラー状もしくは点列状に生成している領域をパーライトおよびベイナイトとし、白いコントラストの付いている粒子をマルテンサイトとする。但し、直径0.2μm以下の細かい第2相は除外する。
以上からなる本発明の高強度鋼板は以下の特性を有する。
TS×Rmin≧700MPa・・・・(2)
式(2)中、TSは引張強度(MPa)、Rminは、圧延方向、圧延方向に対する45°方向、圧延方向に対する90°方向のランクフォード値のうちの最小値を示す。
深絞り性には、平均r値だけでなく、r値が一番低い方向のr値(Rmin)もある程度確保する必要がある。本発明では、RminとTSを乗じたものが700 MPa以上とする。700 MPa未満では深絞り成形部でのポンチ肩部がr値の低い方向になると割れが発生しやすくなる。
TS×Rm≧800MPa(好適条件)
さらに、本発明では、上記TS×Rmin≧700MPaに加えて、TS×Rm≧800MPaとすることが好ましい。Rmは、平均r値((R(L)+R(C)+2R(D))/4)であり、TS×Rm≧800MPaとすることで特に円筒に近い成形での深絞り性が良好となる。
R(L)、R(C)、R(D)はそれぞれ圧延方向のr値、圧延方向に対して90度方向のr値、圧延方向に対して45度方向のr値である。
YR≦60%・・・・(3)
式(3)中、YRは降伏比(=YS×100/TS)を示す。
本発明の鋼は、複合組織化によりYRで60%以下とする。YRは降伏比であり、TSに対するYSの比である。YR≦60%とすることでプレス時の成形可能範囲の拡大や、形状凍結性に優れる特長を有することになる。
TS×El≧19000MPa%・・・・(4)
式(4)中、TSは引張強度(MPa)、Elは伸び(%)を示す。
実際の自動車用部品は純粋な深絞り成形品は少なく、張り出し成形などとの複合成形となる。そのため、r値とともに伸び値も高いことが必要となる。本願が対象とする590MPa以上700MPa未満では、TS×El≧19000MPa%とすることで、張り出し部位での割れを抑制することができる。
次に本発明の深絞り性に優れた高強度鋼板の製造方法について説明する。
本発明の深絞り性に優れた高強度鋼板は、前述の化学成分範囲に調整された鋼を溶製しスラブとし、次いで、仕上げ温度800℃以上で熱間圧延を行ったのち、冷間圧延を行い、
次いで、500℃から700℃の間の温度域を100℃/hr以下の平均加熱速度で加熱し、800℃以上900℃以下の温度で均熱した後に、一旦冷却する熱処理を行い、次いで、700℃以上850℃以下の焼鈍温度で焼鈍し冷却する連続焼鈍を行うことで製造される。
本発明の製造方法で使用する鋼スラブは成分のマクロ偏析を防止すべく連続鋳造法で製造することが望ましいが、造塊法や薄スラブ鋳造法で製造してもよい。また、鋼スラブを製造した後、いったん室温まで冷却し、その後再度加熱する従来法に加え、冷却せず温片のままで加熱炉に装入し熱間圧延する直送圧延、或いはわずかの保熱をおこなった後に直ちに熱間圧延する直送圧延・直接圧延などの省エネルギプロセスも問題なく適用できる。
スラブ加熱温度は、析出物を粗大化させることにより{111}再結晶集合組織を発達させて深絞り性を改善するため、低い方が望ましい。しかし、加熱温度が1000℃未満では圧延荷重が増大し熱間圧延時におけるトラブル発生の危険性が増大するので、スラブ加熱温度は1000℃以上にすることが好ましい。なお、酸化重量の増加に伴うスケールロスの増大などから、スラブ加熱温度の上限は1300℃とすることが好ましい。
上記により得られた鋼スラブに対して粗圧延および仕上げ圧延を行う熱間圧延を施す。まず、鋼スラブは粗圧延によりシートバーとされる。なお、粗圧延の条件は特に規定する必要はなく、常法に従って行うことができる。また、スラブ加熱温度を低くし、かつ熱間圧延時のトラブルを防止するといった観点からは、シートバーを加熱する所謂シートバーヒーターを活用することは有効な方法である。
次いで、シートバーを仕上げ圧延して熱延板とする。この時、仕上げ温度は800℃以上とする。これは、冷間圧延および再結晶焼鈍後に優れた深絞り性が得られるように微細な熱延板組織を得るためである。仕上げ温度が800℃未満では、未再結晶γからの変態集合組織が強く発達し、冷延焼鈍後に{111}集合組織が発達しないだけでなく、熱間圧延時の圧延負荷が高くなる。一方、仕上げ温度が980℃を超えると組織が粗大化しこれもまた冷延焼鈍後の{111}再結晶集合組織の形成および発達を妨げ高r値が得られない場合がある。従って仕上げ温度は800℃以上とする。好ましくは、980℃以下とする。より好ましくは840℃以上940℃以下である。
なお、熱間圧延時の圧延荷重を低減するため、仕上圧延の一部または全部のパス間で潤滑圧延としてもよい。潤滑圧延を行うことは鋼板形状の均一化や材質の均質化の観点からも有効である。潤滑圧延の際の摩擦係数は0.10〜0.25の範囲とするのが好ましい。さらに、相前後するシートバー同士を接合し、連続的に仕上圧延する連続圧延プロセスとすることも好ましい。連続圧延プロセスを適用することは熱間圧延の操業安定性の観点からも望ましい。
コイル巻取温度は、550℃以上720℃以下が好ましい。コイル巻取温度が720℃を超えると結晶粒が粗大化し強度低下を招くとともに冷延焼鈍後の高r値化を妨げる場合がある。より好ましくは660℃以下である。
次いで、適宜酸洗を行い、冷間圧延を施し冷延板とする。
酸洗は必須ではなく、適宜行うことができる。また、酸洗を行う場合は、通常の条件にて行うことができる。
冷間圧延条件は所望の寸法形状の冷延板とすることができればよく、特に限定されないが、冷間圧延時の圧下率は少なくとも50%以上とすることが好ましい。高r値化には高冷延圧下率が一般に有効であり、圧下率が50%未満では{111}再結晶集合組織が発達せず、優れた深絞り性を得ることが困難となる場合がある。一方、本発明では圧下率を高くするほどr値が上昇するが、85%を超えるとその効果が飽和するばかりでなく、圧延時のロールへの負荷も高まるため、上限は85%とすることが好ましい。
次に、本発明において重要な要件である熱処理および焼鈍工程について詳細を説明する。
冷間圧延後、500℃から700℃の間の温度域を100℃/hr以下の平均加熱速度で加熱して、800℃以上900℃以下の温度で均熱した後に、一旦冷却する熱処理を行う。
この熱処理は集合組織を調整する工程であり、再結晶が行われる段階で{111}面が板面垂直方向に向いているr値に好ましい再結晶核を発生、成長させる必要がある。このため、500℃から700℃の間の温度域を100℃/hr以下の平均加熱速度で加熱する必要がある。加熱速度が100℃/hr超えでは、十分にr値に好ましい方位が成長しないまま、再結晶が完了してしまう。好ましくは10℃/hr以上70℃/hrである。
さらに、再結晶後、十分に粒成長させるためには、800℃以上900℃以下の温度で均熱する必要がある。800℃以上とすることで、この後に続く焼鈍工程で二相域焼鈍する際にオーステナイト相へCやMnなどの元素が濃化しやすくなるので複合組織化しやすくなる。均熱段階では一部二相域焼鈍になってもかまわない。しかし、均熱温度が900℃を超えると均熱段階でのγ相の分率が高くなり、冷却後の逆変態で形成するフェライトがランダムな方位を有して、結果としてr値に好ましい方位が消失してしまう。
次いで、700℃以上850℃以下の焼鈍温度で焼鈍し冷却する連続焼鈍を行う。
連続焼鈍ラインにおいて、700℃以上850℃以下の焼鈍温度で焼鈍する。複合組織化するためには700℃以上が必要である。一方、850℃を超えると第2相分率が高くなり、第2相の拘束によりr値が低下するので850℃を上限とする。好ましくは800℃以下である。
上記焼鈍後に冷却する。この場合の冷却速度は特に規定するものではないが、第2相として、マルテンサイトを形成させる場合は、焼鈍温度から500℃までの温度域の平均冷却速度を5℃/s以上15℃/s以下として冷却する必要がある。該温度域の平均冷却速度が5℃/s未満ではマルテンサイトが形成されにくくフェライト単相組織となり組織強化が不足することになる。本発明ではマルテンサイトを含む第2相の存在が必須であることから、500℃までの平均冷却速度が臨界冷却速度以上であることが必要であり、これを達成するためには概ね5℃/s以上とすることで満足される。一方、15℃/s超えでは、複合組織となるものの、第2相分率が高くなって延性には好ましくない分布となる。500℃未満以降の冷却は、焼鈍温度から500℃までの冷却でγ相はある程度安定化するので、特に限定はしないが、引き続き、300℃まで平均冷却速度5℃/s以上で冷却することが好ましく、過時効処理を施す場合は、過時効処理温度まで平均冷却速度5℃/s以上で冷却することが好ましい。
以上により、本発明の深絞り性に優れた高強度鋼板が得られる。なお、本発明の鋼板は、電気めっきなどの表面処理を施すことができる。めっき処理としては、純亜鉛の他、亜鉛を主成分として合金元素を添加した亜鉛系合金めっき処理、あるいはAlやAlを主成分として合金元素を添加したAl系合金めっき処理などが挙げられる。
さらに、本発明においては、冷延焼鈍板およびめっき鋼板には形状矯正、表面粗度等の調整の目的で調質圧延またはレベラー加工を施してもよい。調質圧延或いはレベラー加工の伸び率は合計で0.2〜15%の範囲内であることが好ましい。0.2%未満では形状矯正、粗度調整の所期の目的が達成できない、一方15%を超えると顕著な延性低下をもたらす。なお、調質圧延とレベラー加工では加工形式が相違するが、その効果は両者で大きな差がないことを確認している。調質圧延、レベラー加工はめっき処理後でも有効である。
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
表1に示す組成からなる溶鋼を転炉で溶製し、連続鋳造法でスラブとした。これら鋼スラブを1250℃に加熱し粗圧延してシートバーとし、次いで、表2に示す条件で仕上圧延を施し熱延板とした。得られた熱延板に対して酸洗および圧下率65%の冷間圧延を行い、冷延板とした。引き続き、得られた冷延板に対して、表2に示す条件で、熱処理および連続焼鈍を行った。さらに、得られた冷延焼鈍板に伸び率0.5%の調質圧延を施した。
以上により得られた冷延焼鈍板に対して、微視組織、引張特性、およびr値を調査した。調査方法は下記の通りである。
Figure 0005655436
(1)微視組織
鋼板のL断面(圧延方向に平行な垂直断面)を研磨後、ナイタールで腐食し、SEM(走査型電子顕微鏡)で3000倍の倍率にて5視野観察し、撮影した組織写真を画像解析して、フェライト相の体積率、マルテンサイト相の体積率をそれぞれの相の面積率から求めることができる。組織写真でフェライトはやや黒いコントラストの領域であり、炭化物がラメラー状もしくは点列状に生成している領域をパーライトおよびベイナイトとし、白いコントラストの付いている粒子をマルテンサイトとした。但し、直径0.2μm以下の細かい第2相は除外した。
(2)引張特性
各得られた冷延焼鈍板から圧延方向に対して90°方向(C方向)にJIS5号引張試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠してクロスヘッド速度10mm/minで引張試験をおこない、降伏応力(YS)、引張強度(TS)、伸び(El)を求めた。YRは降伏比(=YS×100/TS)を示す。
(3)r値測定
各得られた冷延焼鈍板の圧延方向(L方向)、圧延方向に対し45°方向(D方向)、圧延方向に対し90°方向(C方向)からJIS5号引張試験片を採取した。これらの試験片に10%の単軸引張歪を付与した時の各試験片の幅歪と板厚歪を求め、JIS Z 2254の規定に準拠して下記のように平均r値を求め、これをRmとした。Rminは、圧延方向、圧延方向に対する45°方向、圧延方向に対する90°方向のランクフォード値のうちの最小値を示す。
Rm=(R(L)+R(C)+2R(D))/4, R(L),R(C),R(D)はそれぞれ圧延方向のr値,圧延方向に対して90度方向のr値、圧延方向に対して45度方向のr値を示す。
以上により得られた結果を、条件と併せて表2に示す。
Figure 0005655436
表2より、本発明例では、いずれも鋼の組織として、体積分率で80%以上のフェライトを主相とする組織を有しており、TS×Rmin≧700MPa、YR≦60%、TS×El≧19000MPa%である深絞り性に優れた高強度鋼板となっている。
本発明の高強度鋼板は、高強度でかつ高r値であり、低降伏比、さらには深絞り性を兼ね備えるため、高成形性を有する部品に適用することができ、自動車内外板用途はもとより、高成形性が必要とされる分野に好適に使用される。家電部品やパイプ用素材としても適用可能である。

Claims (4)

  1. 成分組成は、質量%でC:0.010%以上0.10%未満、Si: 1.0%以上2.0%以下、Mn:1.0%以上3.0%以下、P:0.020%以上0.100%以下、S:0.03%以下、sol.Al:0.01%以上0.5%以下、N:0.005%以下を含有し、かつ下記式(1)の関係を満足し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、組織は、体積分率で80%以上のフェライト相を主相とし、マルテンサイト相を1%以上有する組織とし、
    さらに、下記式(2)〜(4)の関係を満足することを特徴とする深絞り性に優れた高強度鋼板。
    50(%Si)−39(%Mn)+200(%P)−10(%Cr)+40≧0・・・・(1)
    TS×Rmin≧700MPa・・・・(2)
    YR≦60%・・・・(3)
    TS×El≧19000MPa%・・・・(4)
    なお、式(1)中、%Mは元素Mの含有量(質量%)を示し、元素Mが無添加の場合は、ゼロとする。
    式(2)中、TSは引張強度(MPa)、Rminは、圧延方向、圧延方向に対する45°方向、圧延方向に対する90°方向の、各々のランクフォード値のうちの最小値を示す。
    式(3)中、YRは降伏比(=YS×100/TS)を示す。
    式(4)中、TSは引張強度(MPa)、Elは伸び(%)を示す。
  2. さらに、質量%で、Cr:0.5%未満、B:0.0050%以下のうちの少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載の深絞り性に優れた高強度鋼板。
  3. さらに、質量%で、Nb:0.1%以下、Ti:0.1%以下、V:0.1%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の深絞り性に優れた高強度鋼板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の高強度鋼板を製造する方法であって、鋼スラブを、仕上げ温度800℃以上で熱間圧延を行ったのち、冷間圧延を行い、
    次いで、500℃から700℃の間の温度域を100℃/hr以下の平均加熱速度で加熱し、800℃以上900℃以下の温度で均熱した後に、一旦冷却する熱処理を行い、
    次いで、700℃以上850℃以下の焼鈍温度で焼鈍し冷却する連続焼鈍を行うことを特徴とする深絞り性に優れた高強度鋼板の製造方法。
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