JP5655374B2 - 衝撃吸収体 - Google Patents

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Description

本発明は、衝撃を吸収する衝撃吸収体に関する。
一般的な車両構成部材は、車両の衝突時にクッション性を与え、車両の破損および搭乗者への衝撃を低減させるために、衝撃吸収体を内設している。この種の衝撃吸収体としては、例えば、特許文献1(特開2002−187508号公報)に開示されたものがある。
特許文献1の衝撃吸収体1は、図18に示すように、閉じた中空部6と、表面壁8と裏面壁9とから凹状リブ10を形成してその互いの先端部を接合して一体化した溶着板状部11と、を有し、更に、衝撃吸収体1の側壁7の一部を中空部6側に凹ませて側面が開放した半円形状のリブ状部分13を有し、衝撃吸収性の向上を図っている。また、特許文献1の半円形状のリブ状部分13は、表面壁8または裏面壁9の開口端から中空部6方向に縮径しており、その縮径角αは、5〜30°、開口端の半径βは、5〜20mmにしている。
なお、上記特許文献1に開示されている衝撃吸収体1は、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、衝撃吸収体1の側壁7が押し潰されるように破壊される。
具体的には、図19(b)に示すように、衝撃吸収体1が押し潰される際に、衝撃吸収体1の両端の側壁7a,7bのパーティングライン(図示せず)が外折れし、側壁7a,7bがくの字状に傾斜し、衝撃によるエネルギーを吸収することにしている。図19(a)は、図18に示す衝撃吸収体1が押し潰される前の状態を示し、図19(b)は、図18に示す衝撃吸収体1が押し潰されている状態を示す。
しかし、図20に示す衝撃吸収体1の側壁7a,7b,7cが図19(b)に示すように同時にくの字状に傾斜した場合は、側壁7a,7cを繋ぐ角部gは、図20に示すa',c'方向に座屈とともに引っ張られ、図21に示すように衝撃方向に押し潰され、角部gが中窪みして角部gが折り重なり、角部gの変形を阻害することになる。このため、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、側壁7a,7cの圧縮歪み量と、角部gの圧縮歪み量と、が異なってしまうことになる。その結果、角部gは、ある所定の圧縮歪み量から急激に荷重が上昇する、所謂、底付現象が生じ、衝撃吸収体1としての実質的な最大変位可能量が低下することになる。なお、図20に示す側壁7b,7cを繋ぐ角部hも上述した角部gと同様な問題が発生する。
上述した最大変位可能量とは、搭乗者または歩行者が損傷を受けない範囲で変形させることができる圧縮歪み量を言う。また、圧縮歪み量とは、変形が生じる前の衝撃吸収体1の厚み(図19(a)に示すα)に対して変形が生じた時の衝撃吸収体1の厚み(図19(b)に示すβ)の比である(圧縮歪み量=(変形が生じた時の衝撃吸収体1の厚み;β/変形が生じる前の衝撃吸収体1の厚み;α)×100%)。
このようなことから、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、側壁と角部との圧縮歪み量の均衡を図ることが可能な衝撃吸収体の開発が必要視されることになる。
なお、本発明より先に出願された技術文献として、衝撃吸収体が押し潰されたときに壁面が折り重なり変形が阻害され、最大変位可能量の低下を防止する技術について開示された文献がある(例えば、特許文献2:特開2009−23521号公報参照)。
上記特許文献2の衝撃吸収体1は、衝撃吸収リブ6および周囲壁5に形成される対象構造からなる凹陥部8を有し、凹陥部8は、略三角形状の溶着面10、溶着面10と表面壁3および裏面壁4をつなぐ一対の平坦面11および他の一対の平坦面12で構成し、衝撃吸収体1が押し潰されたときに周囲壁5が折り重なり変形が阻害され、最大変位可能量の低下を防止している。
また、安定した衝撃吸収性能を発揮する技術について開示された文献がある(例えば、特許文献3:特開2009−161028号公報参照)。
上記特許文献3の衝撃吸収体1は、衝撃吸収体1を構成する壁面に隅部12または縁部14にかかってその周辺に及ぶ形状の凹陥部13,15を形成し、その凹陥部13,15により、安定した衝撃吸収性能を発揮することにしている。
特開2002−187508号公報 特開2009−23521号公報 特開2009−161028号公報
上記特許文献1〜3には、所望の衝撃吸収性能を確保するための衝撃吸収体に関する技術について開示されている。しかし、上記特許文献1〜3には、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、側壁と角部との圧縮歪み量の均衡を図る点については何ら記載も示唆もされていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、側壁と角部との圧縮歪み量の均衡を図ることが可能な衝撃吸収体を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有することとする。なお、以下に説明する( )の中の記載は、『特許請求の範囲』と、『発明の実施の形態』と、の対応関係を明らかにするために付加したものであり、『特許請求の範囲』に記載されている発明の技術的範囲の解釈を意識的に限定するものではない。
<衝撃吸収体100>
本発明の衝撃吸収体(100)は、
衝突時の衝撃エネルギーを吸収するための衝撃吸収体(100)であって、
前記衝撃吸収体(100)は、中空部(2)を有する本体(1)と、前記本体(1)の互いに対向する第一壁(4)及び第二壁(5)と、前記衝撃吸収体(100)の側壁を繋ぐ角部(20)周辺には、少なくとも1つの破壊誘発部(21,31)と、を有し、
前記破壊誘発部(21,31)は、前記第一壁(4)及び/または前記第二壁(5)の開口端(22)から前記中空部(2)側に窪ませて他方の壁面に溶着させた側面が開放された略多角柱形状であり、
前記略多角柱形状により形成される薄肉部により、前記衝撃吸収体(100)が衝撃を受け付けた際に前記角部(20)周辺を破壊することを特徴とする。
本発明によれば、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、側壁と角部との圧縮歪み量の均衡を図ることができる。
本実施形態の衝撃吸収体100の一部を破断した状態を示す斜視図である。 図1に示す衝撃吸収体100の上面図である。 衝撃吸収体100の角部20の構成例を示す斜視図である。 図1のA-A断面図である。 図1のB-B断面図である。 本実施形態の衝撃吸収体100のブロー成形態様を示す断面図である。 型締めした状態の断面図である。 衝撃吸収体100の角部20の他の構成例を示す斜視図である。 角部20に破壊誘発部21を設けた場合と、設けていない場合と、における荷重上昇を示す図である。 角部20の頂点に破壊誘発部21,31を設けた場合を示す図である。 角部20から所定の範囲内に破壊誘発部21を設けた場合を示す図である。 角部20周辺の領域を説明するための図である。 破壊誘発部21,31を設ける好適な角部20の頂点の角度の範囲を示す図である。 第2の実施形態の破壊誘発部21の第1の構成例を示す図である。 第2の実施形態の破壊誘発部31の第1の構成例を示す図である。 第2の実施形態の破壊誘発部21の第2の構成例を示す図である。 第2の実施形態の破壊誘発部31の第2の構成例を示す図である。 本発明と関連する衝撃吸収体1の構成例を示す図である。 衝撃吸収体1が押し潰される前の状態と、押し潰されている状態を示す図である。 衝撃吸収体1の角部gにかかる力の方向を示す図である。 角部gが中窪みして角部gが折り重なる状態を示す図である。
<本実施形態の衝撃吸収体100の概要>
まず、図1〜図3、図8を参照しながら、本実施形態の衝撃吸収体100の概要について説明する。
本実施形態の衝撃吸収体100は、衝突時の衝撃エネルギーを吸収するための衝撃吸収体100であり、衝撃吸収体100の側壁3を繋ぐ角部20周辺には、衝撃吸収体100が衝撃を受け付けた際に角部20周辺を破壊する少なくとも1つの破壊誘発部21(図3参照),31(図8参照)を有することを特徴とする。これにより、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、側壁3と角部20との圧縮歪み量の均衡を図ることができる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態の衝撃吸収体100について説明する。
<衝撃吸収体100の構成例>
まず、図1〜図5を参照しながら、本実施形態の衝撃吸収体100の構成例について説明する。図1は、本実施形態の衝撃吸収体100の一部を破断した状態を示す斜視図であり、図2は、図1に示す衝撃吸収体100の上面図であり、図3は、衝撃吸収体100の角部20の構成例を示す斜視図であり、図4は、図1のA-A断面図であり、図5は、図1のB-B断面図である。
本実施形態の衝撃吸収体100は、熱可塑性樹脂をブロー成形して中空状に成形したものである。1は、本体、2は、中空部、3は、側壁、4は、第一壁、5は、第二壁である。
本実施形態の衝撃吸収体100は、第一壁4及び第二壁5の一部を互いに他方へ向けて窪ませて形成した対をなす凹状リブ6,7を多数有しており、凹状リブ6,7の先端部が互いに当接して溶着面8を構成している。なお、本実施形態においては、凹状リブ6,7を略円筒形状に形成したが、この凹状リブ6,7は、略三角筒形状、略四角筒形状、略多角筒形状など任意の形状で構成することが可能である。
また、本実施形態の衝撃吸収体100は、第一壁4側に形成された凹状リブ6間を繋ぐように連結リブ9を形成し、衝撃に対する強度及び剛性を向上させることにしている。なお、本実施形態においては、第一壁4側に連結リブ9を形成することにしたが、この連結リブ9は、第二壁5側に形成したり、第一壁4側と第二壁5側との両方に形成したりすることも可能である。また、連結リブ9の形状も特に限定せず、あらゆる形状の連結リブ9を形成することが可能であり、例えば、特開2002-187508号公報の図6〜図8等に開示されている形状で形成することも可能である。
また、本実施形態の衝撃吸収体100の側壁3には、パーティングラインPL近傍から第二壁5側に向けて取付片10が形成されており、11は取付孔である。本実施形態の衝撃吸収体100は、取付片10の取付孔11にネジ等を嵌め込み、車両構成部材等に衝撃吸収体100を取り付けることになる。
また、本実施形態の衝撃吸収体100の第一壁4及び第二壁5を繋ぐ側壁3には、中空部2側に凹ませて側面が開放された半円形状の凹状リブ12,13を有している。半円形状の凹状リブ12,13は、略円筒形状の凹状リブ6,7と異なり、側壁3に接して形成される。
本実施形態の半円形状の凹状リブ12,13は、第一壁4及び第二壁5の開口端から中空部2方向に縮径している。このため、本実施形態の衝撃吸収体100は、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、衝撃吸収体100が押し潰される際に、側壁3がくの字状に傾斜することになる。
また、本実施形態の半円形状の凹状リブ12,13は、第一壁4及び第二壁5の略中間部に板状部14を形成し、補強効果を高くしている。
また、本実施形態の衝撃吸収体100の角部20には、衝撃吸収体100が押し潰された際に角部20を破壊する破壊誘発部21を有し、破壊誘発部21は、第一壁4及び第二壁5の開口端22から中空部2側に窪ませて構成する。本実施形態の角部20は、側壁3を繋ぐ部位であり、図1、2に示す衝撃吸収体100の形状の場合は、衝撃吸収体100の四隅が角部20に該当する。なお、図2には第一壁4の開口端22しか図示していないが、第二壁5にも第一壁4と同様な開口端22が形成されることになる。
本実施形態の角部20に設けられる破壊誘発部21は、図3に示すように、パーティングラインPL上に位置する第一辺211aと、第一辺211aと対向する第二辺211bと、第一辺211a,第二辺211bを繋ぐ第三辺211c,第四辺211dと、で構成する略四角形状の溶着面211を有している。第一辺211a,第二辺211bは、2.5mm〜20mm程度の幅で形成し、好ましくは、5mm程度の幅で形成する。また、第三辺211c,第四辺211dは、2.5mm〜20mm程度の幅で形成し、好ましくは、5mm程度の幅で形成する。
本実施形態の破壊誘発部21は、第一壁4と第二壁5とに略垂直な方向に延びる略四角柱形状で構成しており、略四角形状の溶着面211と、第四辺211dから第一壁4及び第二壁5へ伸びる一対の平坦面212と、第三辺211cから第一壁4及び第二壁5へ伸びる一対の平坦面213と、第二辺211bから第一壁4及び第二壁5へ伸びる一対の平坦面214と、を有して構成する。なお、一対の平坦面212,213,214は、衝撃方向に対して平行となるように構成する。但し、一対の平坦面212,213,214は、衝撃方向に対して平行より所定の角度の範囲(例えば、3〜8°の範囲)の勾配を持って形成することも可能である。
本実施形態の破壊誘発部21は、平坦面213,214の面が交差する位置に稜線215が形成されており、また、平坦面212,214の面が交差する位置に稜線216が形成されている。稜線215,216は、互いの平坦面が1.0R(Rは、曲率半径)以下の曲面で接して形成される線状の部位であり、稜線215,216は、溶着面211に対して垂直となるように形成する。本実施形態の破壊誘発部21は、稜線215,216が、1.0R以下となるように形成することで、局部薄肉を発生させ、所定の荷重を受け付けた際に自ら破裂し易くすることができる。このため、稜線215,216が、1.0R以下となるように形成することが好ましい。なお、稜線215,216は、溶着面211に対して垂直より所定の角度の範囲(例えば、3〜8°の範囲)の勾配をもって形成することも可能である。
本実施形態の破壊誘発部21は、第一壁4の開口端22から中空部2側に窪ませて側面が開口した略四角柱形状の第一の凹部21aと、第二壁5の開口端22から中空部2側に窪ませて側面が開口した略四角柱形状の第二の凹部21bと、の接合面を溶着させて略四角形状の溶着面211を形成している。
本実施形態の破壊誘発部21は、第一の凹部21aと、第二の凹部21bと、により薄肉部を形成し、稜線215,216により応力集中箇所部を形成し、衝撃吸収体100が押し潰された際に破壊誘発部21が破裂し、角部20の一部を開口させることを可能にしている。薄肉部の肉厚は、衝撃吸収体100を構成する他の壁部3,4,5の肉厚に対して相対的に薄ければ特に限定せず、任意の肉厚で構成することが可能である。例えば、衝撃吸収体100を構成する他の壁部3,4,5の平均肉厚が2.0mm程度である場合は、薄肉部の肉厚は0.5mm以下であることが好ましい。なお、図3に示す破壊誘発部21は、直線形状の平坦面212,213,214で構成し、その直線形状の平坦面212,213,214の面が交差する位置に1.0R以下の稜線215,216が形成されるように構成した。しかし、破壊誘発部21は、円弧形状の平坦面212,213,214で構成し、その円弧形状の平坦面212,213,214の面が交差する位置に1.0R以下の稜線215,216が形成されるように構成することも可能である。即ち、本実施形態の破壊誘発部21は、四角柱形状ではなく、略四角柱形状で構成することも可能である。
<本実施形態の衝撃吸収体100の製造方法>
次に、図6、図7を参照しながら、本実施形態の衝撃吸収体100の製造方法について説明する。図6は、本実施形態の衝撃吸収体100のブロー成形態様を示す断面図であり、図7は、同上型締めした状態の断面図である。
本実施形態の衝撃吸収体100は、熱可塑性樹脂を用いて公知のブロー成形、シートブロー成形などの方法により形成することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタート等のポリエステル系樹脂、ポリアミドなど、剛性等の機械的強度の高い樹脂が適用可能である。
本実施形態の衝撃吸収体100は、破壊誘発部21の破裂による開口を好適にさせる観点からポリプロピレン、ABS樹脂、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリフェニレンエーテル樹脂などが好適であり、さらにこれらのブレンド物またはポリマーアロイとすることが好ましく、曲げ弾性率が10000kg/cm2以上であると共に、常温時におけるアイゾット衝撃値が35kg/cm2以下の範囲であることが好ましい。
なお、本実施形態の衝撃吸収体100をポリオレフィン系樹脂と非晶性樹脂のポリマーアロイである熱可塑性樹脂により構成すれば、破壊誘発部21の破裂による開口を発生し易くすることができる。
本実施形態の衝撃吸収体100は、図6、図7に示すようにブロー成形される。即ち、14,14は一対の分割金型、15,15は凹状リブ成形キャビティ、16は押出ダイ、17はパリソンである。
本実施形態の衝撃吸収体100は、図6に示すように、一対の分割金型14,14の間にパリソン17を配置し、図7に示すように型締めして吹込みノズル(図示せず)をパリソンに突き刺し、ブロー成形する。これにより、図1に示す衝撃吸収体100を形成することができる。
なお、図1に示す衝撃吸収体100は、図3に示すように、角部20に略四角柱形状の破壊誘発部21を設けることにした。しかし、破壊誘発部21の形状は、図3に示す略四角柱形状に限定するものではなく、所定の荷重を受け付けた際に自ら破裂し、角部20の一部を破壊させることが可能な形状であれば、略多角柱形状で構成することが可能であり、例えば、図8に示すように略三角柱形状で構成することも可能である。図8は、略三角柱形状で構成した場合の破壊誘発部31の構成例を示す。
図8に示す破壊誘発部31は、パーティングラインPL上に位置する第一辺311aと、その第一辺311aを繋ぐ第二辺311b,第三辺311cで構成する略三角形状の溶着面311を有している。
本実施形態の破壊誘発部31は、第一壁4と第二壁5とに略垂直な方向に延びる略三角柱形状で構成しており、略三角形状の溶着面311と、第二辺311bから第一壁4及び第二壁5へ伸びる一対の平坦面312と、第三辺311cから第一壁4及び第二壁5へ伸びる一対の平坦面313と、を有して構成する。なお、一対の平坦面312,313は、衝撃方向に対して平行となるように構成する。但し、一対の平坦面312,313は、衝撃方向に対して平行より所定の角度の範囲(例えば、3〜8°の範囲)の勾配を持って形成することも可能である。破壊誘発部31は、第二辺311bと第三辺311cとの長さが等しくなるように構成し、溶着面311が略二等辺三角形状になるように構成することが好ましい。第一辺311は、2.5mm〜20mm程度の幅で形成し、好ましくは、5mm程度の幅で形成する。また、第二辺311b,第三辺311cは、2mm〜16mm程度の幅で形成し、好ましくは、3mm程度の幅で形成する。
本実施形態の破壊誘発部31は、平坦面312,313の面が交差する位置に稜線314が形成されている。稜線314は、互いの平坦面が1.0R以下の曲面で接して形成される線状の部位であり、稜線314は、溶着面311に対して垂直となるように形成する。なお、稜線314は、溶着面311に対して垂直より所定の角度の範囲(例えば、3〜8°の範囲)の勾配をもって形成することも可能である。本実施形態の破壊誘発部31は、稜線314が、1.0R以下となるように形成することで、局部薄肉を発生させ、所定の荷重を受け付けた際に自ら破裂し易くすることができる。このため、稜線314が、1.0R以下となるように形成することが好ましい。
本実施形態の破壊誘発部31は、第一壁4の開口端22から中空部2側に窪ませて側面が開口した略三角柱形状の第一の凹部31aと、第二壁5の開口端22から中空部2側に窪ませて側面が開口した略三角柱形状の第二の凹部31bと、の接合面を溶着させて略三角形状の溶着面311を形成している。
本実施形態の破壊誘発部31は、第一の凹部31aと、第二の凹部31bと、により薄肉部を形成し、稜線314により応力集中箇所部を形成し、衝撃吸収体100が押し潰された際に破壊誘発部31が破裂し、角部20の一部を開口させることを可能にしている。
このように、本実施形態の破壊誘発部21、31は、薄肉部と応力集中箇所部とを有する構成であれば、あらゆる略多角柱形状で構成することが可能である。なお、図8に示す破壊誘発部31は、直線形状の平坦面312,313で構成し、その直線形状の平坦面312,313の面が交差する位置に1.0R以下の稜線314が形成されるように構成した。しかし、破壊誘発部31は、円弧形状の平坦面312,313で構成し、その円弧形状の平坦面312,313の面が交差する位置に1.0R以下の稜線314が形成されるように構成することも可能である。即ち、本実施形態の破壊誘発部31は、三角柱形状ではなく、略三角柱形状で構成することも可能である。
なお、図3に示す略四角柱形状の破壊誘発部21は、図8に示す略三角柱形状の破壊誘発部31よりも薄肉部を薄くすることができると共に、応力集中箇所部を多くすることができる。このため、所定の荷重を受け付けた際に自ら破裂することを鑑み、図3に示す略四角柱形状で破壊誘発部21を構成することが好ましい。
また、図3に示す略四角柱形状の破壊誘発部21は、3つの平坦面212,213,214を有し、図8に示す略三角柱形状の破壊誘発部31は、2つの平坦面312,313を有しているため、略四角柱形状の破壊誘発部21は、略三角柱形状の破壊誘発部31よりも剛性を高めることができる。このため、耐衝撃性を得ることを鑑み、図3に示す略四角柱形状で破壊誘発部21を構成することが好ましい。
<本実施形態の衝撃吸収体100の作用・効果>
このように、本実施形態の衝撃吸収体100は、衝撃吸収体100の側壁3を繋ぐ角部20には、衝撃吸収体100が衝撃を受け付けた際に角部20を破壊する破壊誘発部21(図3参照),31(図8参照)を有して構成する。これにより、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、側壁3と角部20との圧縮歪み量の均衡を図ることができる。
例えば、従来の衝撃吸収体100は、角部20が中窪みして角部20が折り重なり、角部20の変形を阻害していた。このため、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、側壁3の圧縮歪み量と、角部20の圧縮歪み量と、が異なってしまっていた。その結果、角部20は、図9の点線Aで示すように、ある所定の圧縮歪み量(図9では、50%)から急激に荷重が上昇する、所謂、底付現象が生じ、衝撃吸収体100としての実質的な最大変位可能量が低減することになる。図9の縦軸は、荷重(KN)を示し、横軸は、圧縮歪み量(%)を示す。
これに対し、本実施形態の衝撃吸収体100は、角部20に破壊誘発部21を設けて構成し、衝撃吸収体100が押し潰された際に角部20を破壊し、角部20の圧縮歪み量を側壁3の圧縮歪み量に近づけるようにしている。これにより、本実施形態の衝撃吸収体100は、衝撃によるエネルギーを吸収する過程において、側壁3と角部20との圧縮歪み量の均衡を図ることを可能にしている。その結果、角部20は、図9の実線Bで示すように、ある所定の圧縮歪み量(図9では、50%)で角部20を破壊し、圧縮歪み量が80%になるまで荷重上昇を抑えることができ、衝撃吸収体100としての実質的な最大変化可能量の低減を防止することができる。
なお、上記実施形態では、図10(a)、(b)に示すように、角部20の頂点に破壊誘発部21,31を設けることにした。しかし、図11に示すように、角部20から所定の範囲内(例えば、角部20の屈曲部の端部から50mm以内)に破壊誘発部21が位置するように設けることでも同様の効果を得ることができる。角部20の屈曲部とは、曲線形状を形成する部分であり、屈曲部の端部とは、曲線形状の部分と、直線形状の部分と、の境界部分である。
なお、角部20から所定の範囲内に破壊誘発部21が位置するように設ける場合には、図11に示すように、半円形状の凹状リブ13が設けられていない第一の側壁3と、半円形状の凹状リブ13が設けられている第二の側壁3'と、が存在する場合に好適である。
例えば、図11に示すように、角部20で繋がれた両端の側壁3において、半円形状の凹状リブ13が設けられていない第一の側壁3と、半円形状の凹状リブ13が設けられている第二の側壁3'と、があると仮定する。この場合、衝撃吸収体100が衝撃を受け付けた際に、第二の側壁3'側よりも第一の側壁3の方の歪み量が多くなってしまい、第一の側壁3と、第二の側壁3'と、の歪み量が異なってしまうことになる。そのため、破壊誘発部21を第二の側壁3側に位置するように設けるように構成する。これにより、衝撃吸収体100が衝撃を受け付けた際に、第一の側壁3の歪みに伴い、破壊誘発部21が自ら破裂し、角部20の一部を破壊し、角部20の圧縮歪み量を第一の側壁3の圧縮歪み量に近づけることができる。その結果、第一の側壁3と、第二の側壁3'と、の歪み量が異なっている場合でも、第一の側壁3、角部20の圧縮歪み量の均衡を図ることができる。
なお、角部20から所定の範囲内とは、図12に示すように、衝撃吸収体100の圧縮歪み量が最大変化可能量になった状態(圧縮歪み量が80%になった状態)において衝撃吸収体100の側壁3が折れ曲がっている部分3Aと、側壁3が折れ曲がっていない部分3Bと、の境界部分を3Cと仮定した場合に、角部20の頂点20Aから境界部分3Cまでの範囲であり、角部20の頂点20Aから境界部分3Cまでの範囲に破壊誘発部21,31を設けるようにすれば良い。また、角部20の頂点20Aと、角部20の頂点20Aから境界部分3Cまでの範囲と、に各々破壊誘発部21,31を設けることも可能である。また、角部20の頂点20Aには破壊誘発部21,31を設けず、所定の範囲内に破壊誘発部21,31を複数設けることも可能である。このように、角部20から所定の範囲内(角部20周辺)に複数の破壊誘発部21,31を設けることで、角部20周辺のクラックを誘発させやすくすることができると共に、側壁3と角部20との圧縮歪み量の均衡を図り易くすることができる。また、角部20周辺だけに破壊誘発部21,31を設けるのではなく、側壁3にも破壊誘発部21,31を設けることも可能である。これにより、角部20周辺や側壁3のクラックを誘発させやすくすることができると共に、側壁3と角部20との圧縮歪み量の均衡を図り易くすることができる。
また、破壊誘発部21,31の端部40は、尖った形状で構成するのではなく、多角形状で構成したり、丸みを施して構成したりする方が好ましい。これにより、破壊誘発部21,31の端部40に面を設け、衝撃吸収体100が衝撃を受け付けた際に、破壊誘発部21,31の端部が破損するのを防止することができる。
また、上記実施形態では、図2に示すように、衝撃吸収体100の四隅の角部20に破壊誘発部21を設けることにした。しかし、図13(a),(b)に示すように、角部20の頂点の角度が45°〜120°の範囲である場合に、破壊誘発部21を設けることが好ましい。角度20の頂点の角度が45°〜120°の範囲である場合に、破壊誘発部21を設けることで、衝撃吸収体100が押し潰された際に破壊誘発部21が破裂し、角部20の一部を破壊させ、角部20の圧縮歪み量を側壁3の圧縮歪み量に近づけることができる。なお、図8に示す破壊誘発部31も、図13(a),(b)に示すように、角部20の頂点の角度が45°〜120°の範囲である場合に、破壊誘発部31を設けることが好ましい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態の衝撃吸収体100は、図3に示す略四角柱形状の破壊誘発部21や、図8に示す略三角柱形状の破壊誘発部31を角部20に設けることにした。
しかし、角部20は、ブロー成形の過程でもともと薄肉を発生させてしまう部分であり、その角部20に対し、図3に示す略四角柱形状の破壊誘発部21や、図8に示す略三角柱形状の破壊誘発部31を設けた場合には、破壊誘発部21,31の薄肉部が薄肉になりすぎ、衝撃に対する剛性を得られない場合がある。
このため、本実施形態の衝撃吸収体100は、図14、図15に示すように、破壊誘発部21,31の第一壁4側と第二壁5側との少なくとも一方に破壊誘発部21,31よりも剛性を高くした凹陥部50を形成する。図14は、略四角柱形状の破壊誘発部21の第一壁4側に略三日月形状の凹陥部50を形成した場合を示し、図15は、略三角柱形状の破壊誘発部31の第一壁4側に略三日月形状の凹陥部50を形成した場合を示す。
本実施形態の衝撃吸収体100は、破壊誘発部21,31に略三日月形状の凹陥部50を形成することで、角部20に設けた破壊誘発部21,31の薄肉部が薄肉になっても、略三日月形状の凹陥部50により荷重に対する強度低下を抑制することができる。その結果、破壊誘発部21,31に略三日月形状の凹陥部50を形成することで、衝撃に対する剛性を確保することができる。
凹陥部50の剛性を破壊誘発部21,31よりも高めるためには、図14、図15に示すように、破壊誘発部21,31の開放幅aよりも大きい開放幅b(b>a)で凹陥部50を形成する。これにより、凹陥部50の剛性を破壊誘発部21,31よりも高くすることができる。また、図14、図15に示すように、凹陥部50に形成された稜線51が1.0Rよりも大きくなるようにする。稜線51が1.ORよりも大きくなるように凹陥部50を形成することで、破壊誘発部21,31よりも凹陥部50自身を破壊し難くすることができる。
このため、破壊誘発部21,31に略三日月形状の凹陥部50を形成することで、略三日月形状の凹陥部50により荷重に対する強度低下を抑制しつつ、所定の荷重を受け付けた際に破壊誘発部21,31が自ら破裂し、角部20の一部を破壊させることができる。
なお、凹陥部50の形状は、図14、図15に示す略三日月形状に限定するものではなく、例えば、図16に示す略四角柱形状や、図17に示す略三角柱形状の凹陥部50を形成することも可能である。
図16は、略四角柱形状の破壊誘発部21の第一壁4側に、破壊誘発部21の形状よりも大きな略四角柱形状の凹陥部50を形成した場合を示し、その凹陥部50は、衝撃方向に対して平行な3つの平坦面512,513,514を有して構成し、3つの平坦面512,513,514同士が交差する位置に2つの稜線51'が形成されており、その2つの稜線51'は、互いの平坦面が1.0R以下の曲面で接して形成される線状の部位であり、応力集中箇所部を形成している。また、溶着面211と平行な1つの平坦面511を有して構成し、平坦面511の幅bは、溶着面211の幅aよりも大きい形状で構成している。
図17は、略三角柱形状の破壊誘発部31の第一壁4側に、破壊誘発部31の形状よりも大きな略三角柱形状の凹陥部50を形成した場合を示し、その凹陥部50は、衝撃方向に対して平行な2つの平坦面512,513を有して構成し、2つの平坦面512,513同士が交差する位置に1つの稜線51'が形成されており、その1つの稜線51'は、互いの平坦面が1.0R以下の曲面で接して形成される線状の部位であり、応力集中箇所部を形成している。また、溶着面311と平行な1つの平坦面511を有して構成し、平坦面511の幅bは、溶着面311の幅aよりも大きい形状で構成している。
図16、図17に示す凹陥部50は、衝撃方向に対して平行な平坦面512,513,514を有して構成するため、衝撃方向に対する剛性を高くすることができ、また、平坦面512,513,514同士が交差する位置に稜線51'が形成され、その稜線51'は、互いの平坦面が1.0R以下の曲面で接して形成される線状の部位であり、応力集中箇所部を形成している。このため、破壊誘発部21,31に、破壊誘発部21,31の形状よりも大きな略四角柱形状や、略三角柱形状の凹陥部50を形成することで、凹陥部50により荷重に対する強度低下を抑制しつつ、所定の荷重を受け付けた際に破壊誘発部21,31や凹陥部50が自ら破裂し、角部20の一部を破壊させることができる。
なお、図14〜図17では、第一壁4側に凹陥部50を形成したが、第二壁5側に凹陥部50を形成したり、第一壁4側と第二壁5側との両方に凹陥部50を形成したりすることも可能である。但し、衝撃に対する剛性を得る点を鑑み、衝撃を受け付ける側に凹陥部50を形成することが好ましい。
また、破壊誘発部21,31の衝撃方向において凹陥部50を形成した部分と、凹陥部50を形成していない部分と、の相対比は特に限定せず、パーティングラインPLを跨いで凹陥部50を形成しなければ特に限定せず、任意の相対比で凹陥部50を形成することは可能である。なお、パーティングラインPLは、衝撃吸収体100の中央位置に限定せず、任意の位置に形成することが可能である。このため、本実施形態の破壊誘発部21,31は、第一壁4及び/または第二壁5の開口端20から中空部2側に窪ませて他方の壁面に溶着させた側面が開放された略多角柱形状で構成することも可能である。
<本実施形態の衝撃吸収体100の作用・効力>
このように、本実施形態の衝撃吸収体100は、破壊誘発部21,31の第一壁4側と第二壁5側との少なくとも一方に、破壊誘発部21,31よりも剛性を高くした凹陥部50を形成する。これにより、角部20に設けた破壊誘発部21,31の薄肉部が薄肉になっても、荷重に対する強度低下を抑制することができる。
なお、図3に示す略四角柱形状の破壊誘発部21は、図8に示す略三角柱形状の破壊誘発部31よりも薄肉部が薄肉になってしまう。このため、図14、図16に示すように、略四角柱形状の破壊誘発部21の第一壁4側と第二壁5側との少なくとも一方に、破壊誘発部21よりも剛性を高くした凹陥部50を形成した方が、図15、図17に示すように、略三角柱形状の破壊誘発部31の第一壁4側と第二壁5側との少なくとも一方に、破壊誘発部31よりも剛性を高くした凹陥部50を形成するよりも、荷重に対する強度低下の抑制を効果的に発揮することができる。
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、本実施形態の衝撃吸収体100は、車両構成部材の内部空間に合わせた形状で設計されるため、第一壁4及び第二壁5は、平坦とは限らず、更に、第一壁4及び第二壁5の間隔は一定ではなく、部位によって中空部2の幅が広いところもあれば狭いところもあるのが一般的である。但し、衝撃吸収体100の衝撃吸収量は変位可能量に依存するため、車両構成部材の内部空間の許す範囲で第一壁4と第二壁5との間隔を最大限あけることが好ましい。
また、上記実施形態では、破壊誘発部21,31は、図3、図8、図14〜図17に示すように、第一壁4と第二壁5との間で垂直に設けることにした。しかし、破壊誘発部21,31は、第一壁4と第二壁5との間で斜めに設けるように構成することも可能である。例えば、図11に示すように、角部20で繋がれた両端の側壁3において、半円形状の凹状リブ13が設けられていない第一の側壁3と、半円形状の凹状リブ13が設けられている第二の側壁3'と、があると仮定する。この場合、衝撃吸収体100の第一壁4側が衝撃を受け付けた際に、第二の側壁3'側よりも第一の側壁3の方の歪み量が多くなってしまい、第一の側壁3と、第二の側壁3'と、の歪み量が異なってしまうことになる。そのため、第一壁4側においては、図11に示すように、破壊誘発部21を第二の側壁3側に位置させ、第二壁5側においては、図10(a)に示すように、破壊誘発部21を角部20の頂点に位置させるように第一壁4と第二壁5との間で破壊誘発部21を斜めに設けるように構成する。これにより、衝撃吸収体100の第一壁4が衝撃を受け付けた際に、第一の側壁3の歪みに伴い、破壊誘発部21が角部20の一部を破壊し、角部20の圧縮歪み量を第一の側壁3の圧縮歪み量に近づけることができる。その結果、第一の側壁3と、第二の側壁3'と、の歪み量が異なっている場合でも、第一の側壁3、角部20の圧縮歪み量の均衡を図ることができる。
なお、本実施形態の衝撃吸収体100は、自動車等のドア、ドアトリム、ボディーサイドパネル、ルーフパネル、ピラー、バンパーなどの車両構成部材に内設して使用することができる。また、本実施形態の衝撃吸収体100は、自動車に限定せず、例えば、列車、船舶、航空機等の輸送機に使用することもできる。
100 衝撃吸収体
1 本体
2 中空部
3 側壁
4 第一壁
5 第二壁
5 側壁
6、7 凹状リブ
8 溶着面
9 連結リブ
10 取付片
11 取付孔
12、13 半円形状の凹状リブ
20 角部
21、31 破壊誘発部
22 開口端
40 端部
50 凹陥部

Claims (6)

  1. 衝突時の衝撃エネルギーを吸収するための衝撃吸収体であって、
    前記衝撃吸収体は、中空部を有する本体と、前記本体の互いに対向する第一壁及び第二壁と、前記衝撃吸収体の側壁を繋ぐ角部周辺には、少なくとも1つの破壊誘発部と、を有し、
    前記破壊誘発部は、前記第一壁及び/または前記第二壁の開口端から前記中空部側に窪ませて他方の壁面に溶着させた側面が開放された略多角柱形状であり、
    前記略多角柱形状により形成される薄肉部により、前記衝撃吸収体が衝撃を受け付けた際に前記角部周辺を破壊することを特徴とする衝撃吸収体。
  2. 前記破壊誘発部は複数の面を有し、薄肉部が形成されるように線状の部位である稜線において角張って前記複数の面が接することを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収体。
  3. 前記破壊誘発部は、略四角柱形状で形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の衝撃吸収体。
  4. 前記側壁にも前記破壊誘発部を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の衝撃吸収体。
  5. 前記破壊誘発部の前記第一壁側と前記第二壁側との少なくとも一方には、前記破壊誘発部よりも剛性を高くした凹陥部が形成されていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の衝撃吸収体。
  6. 前記凹陥部は、前記衝撃吸収体が衝撃を受け付ける方向と平行な面を有して形成されていることを特徴とする請求項5記載の衝撃吸収体。
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