以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
[実施形態1]
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態(例えば、非大当り遊技状態)から該第一の有利度よりも前記有利度が高い第二の有利度である第二の制御状態(例えば、大当り遊技状態)に制御状態を移行させる遊技台であって、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、本実施形態では、光源を発光ダイオード(LED)とするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図2参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136に内蔵され、そのチャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射し、発射手段の一例に相当する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
図3に示す遊技盤200はいわゆる右打ち機の遊技盤である。この遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。一般的に知られる右打ち機の遊技盤においては、遊技者の操作によって、遊技球を打ち出す強さを変化させることで、後述する普図始動口228および第2特図始動口232と、第1特図始動口230とに分けることができる。具体的には、遊技領域124に対し、遊技釘238等の配設により、第一特図始動口230が備えられた第1の領域(遊技領域における左側)を転動する遊技球は第2特図始動口232への入球が困難又は不可能に構成され、その逆に第2特図始動口232が備えられた第2の領域(遊技領域における右側)を転動する遊技球は第1特図始動口230への入球が困難又は不可能に構成されている。なお、本発明は、右打ち機の遊技盤を備えたパチンコ機100に限って適用されるものではなく、広く一般の遊技盤を備えたパチンコ機に適用することができる。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための画像表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214は、報知手段の一例に相当する。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄である。
なお、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214(報知手段)の表示領域(ここでは7ゼグメントの大きさが相当)と装飾図柄表示装置208(図柄表示手段)の表示領域(ここでは表示画面の大きさが相当)とでは、装飾図柄表示装置208の表示領域の方が大きい。また、この実施形態では、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214は、動画の表示が不可能であるのに対して、装飾図柄表示装置208は動画の表示が可能である。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、本実施形態では普図始動口228の下側に1つだけ配設している。すなわち、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられている。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた開状態は入賞容易な状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、入賞開口と、ソレノイドによってその入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。可変入賞口234は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。すなわち、可変入賞口234は、所定の第1の開閉状態(ここでは閉状態)およびその第1の開閉状態よりも遊技球の入賞が容易な第2の開閉状態(ここでは開状態)のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段であり、特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。なお、可変入賞口234における閉状態は必ずしも完全に閉塞した状態である必要はなく、少し開いていても、遊技級の入球が不可能あるいは困難な状態であればよい。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の上部には、大当りランプ207が配置されている。この大当りランプ207については詳しくは後述する。
また、演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部と前腕部とからなり、肩の位置に上腕部を回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部を回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、演出可動体224、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は図柄表示手段の一例に相当する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。本実施形態では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には3つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232や可変入賞口234等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。さらに、乱数値生成回路318は、普図始動口228に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動口228に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動口228に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234など所定の入賞口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動口228を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態を表す情報等)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路422と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、演出可動体センサ424やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。図4に示す各種ランプ418には、図2に示す大当りランプ207や後述する側方発光手段が含まれている。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
図5は、図1に示すパチンコ機100の分解斜視図である。
図1に示すパチンコ機100は、前面扉枠106の中央開口部に、無色透明な透明板部材118を有するガラスユニット700が組み込まれ、また、本体104には、遊技盤200が組み込まれる。そして、本体104と前面枠扉106が、外枠102と、ヒンジ部112によって蝶着される。
図6は、図5に示すガラスユニット700の分解斜視図である。
ガラスユニット700は、円環状のフレームからなるガラスユニット枠702をベースとして、遊技者側(前側)には前側ガラス701が組み付けられ、遊技盤200側(後部側)には、透明樹脂などで形成された透光性部材703を挟む状態で、後側ガラス704が組み付けられている。透光性部材703の前側面703aは本発明にいう第一面の一例に相当し、その後側面703bは、前側面703aに対向した面であり、本発明にいう第二面の一例に相当する。この透光性部材703には、後述する反射手段が設けられている。前側ガラス701、透光性部材703、および後側ガラス704は全て無色透明な材料で形成されており、遊技盤200の視認を妨げることがなく、これらを併せたものが図1に示す透明板部材118に相当する。すなわち、透明板部材118は3層構造である。なお、透光性部材703自体が積層構造のものであってもよい。また、ガラスユニット700には、側方発光手段709が設けられている。この側方発光手段709は、透光性部材703の前側面(遊技者側面)703aと後側面(遊技盤側面)703bの間に光を照射するLED光源であり、本発明にいう第1照射手段の一例に相当する。なお、側方発光手段709に代えてミラー等の反射部材を配置し、光源を他の位置に設けて、その光源に由来する光を反射部材で反射して、透光性部材703の前側面703aと後側面703bの間に照射するようにしてもよい。また、側方発光手段709は1つに限らず、例えば透光性部材703の全域に反射手段が備えられている場合には、光を隅々まで透過させるため、透光性部材703の側方全域(全周)に渡って側方発光手段709を設けても良い。また、複数の側方発光手段709を設ける場合には、側方発光手段毎に色や輝度を変更しても良い。
なお、ここで、透光性部材703は、円状に設けられているが、これに限定されるものではなく、例えば楕円や多角形状に設けられても良く、透光性部材703の中心から側方発光手段が設けられる位置までの距離が一定にならなくても良い。
図7は、図3に示す遊技盤200の分解斜視図である。
本実施形態における遊技盤200は、無色透明な樹脂で形成された基盤ベース706に、中央部に遊技領域124を形成するための枠フレーム705が固着され、演出装置や入賞装置を組み込むために、それぞれの部品ユニットの形状に合わせた開口部が複数設けられている。開口部には、上部に大当りランプ207が配置された演出装置206、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、可変入賞口234、ならびに一般入賞口226及び複数一般入賞口260をユニット化した入賞口ユニット707が、対応する開口部に組み付けられる。
図8は、第1実施形態のパチンコ機100における大当りランプ207と側方発光手段709との光学的関係を示す図である。
図8(a)には、大当りランプ207が非点灯であり側方発光手段709が点灯した状態の遊技盤200が示されており、その右側の図8(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。また、図8(c)には、側方発光手段709が非点灯であり大当りランプ207が点灯した状態の遊技盤200が示されており、その右側の図8(d)には、同図(c)のB−B’断面図が示されている。第1実施形態では、同図(a)や同図(c)に示すように、可変入賞口234を6時の位置とした場合に、側方発光手段709は、10時と11時の間の位置に配置され、演出装置206の上部に設けられた大当りランプ207は、1時の位置に配置されている。
また、同図(b)や同図(d)に示すように、透光性部材703の、側方発光手段709近傍には反射手段7031が設けられている。この反射手段7031は、例えば、樹脂板である透光性部材703にレーザによる微細加工(例えばマイクロレンズ加工)を施したり、あるいは電気鋳造法によって得た金型を用いた射出成形法やホットエンボス成形法によって形成される。この例では、反射手段7031は、透光性部材703の後側面(遊技盤側面)703bにレンズ状に形成されている。すなわち、本実施形態における反射手段7031は、導光板である透光性部材703の一部にカットパターンを刻むことで、導光板内部を乱反射する光を導光板外部の所定方向に反射するようにしたものである。側方発光手段709は、例えば、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が変動表示中に第1副制御部400の制御によって点灯する。
図8(b)に示すように、LED光源である側方発光手段709が発光すると、透光性部材703の前側面(遊技者側面)703と後側面(遊技盤側面)703bの間に光が照射される。すなわち、反射手段7031には、水平方向(あるいは略水平方向)から光が入射する。側方発光手段709から照射された光は反射手段7031によって遊技者側の所定方向に向けて反射され(図中の矢印参照)、その所定方向には所定の意匠7091が出現し、図8(a)に示すように、遊技者からはその意匠7091が視認される。所定の意匠7091は、本発明にいう第一の意匠の一例に相当する。反射手段7031は、側方発光手段709の近傍から側方発光手段709の光軸に沿って設けられており、遊技者から視認される意匠7091も、側方発光手段709の光軸に沿って延びたものになる。
また、図8(b)や同図(d)に示すように、大当りランプ207は、LED基板2071に実装されたLED光源2072と、そのLED光源2072を覆う透光性ケース2073を有する。このLED光源2072は背面光源であり、大当りランプ207は、本発明にいう第2照射手段の一例に相当する。すなわち、大当りランプ207は、側方発光手段709の照射方向とは異なる方向から反射手段7031に光を照射するものである。透光性ケース2073の、遊技者側の面2073aには、「大当り」という黒文字が印刷されており、LED光源2072から発せられた光は、「大当り」という文字は透光せず、透光性ケース2073の、「大当り」という文字を除いた部分は透過して、遊技者からは「大当り」という文字が視認される。なお、「大当り」という文字部分をスリットにして透光させ、その文字部分を除いた部分は透光させないようにしても、あるいは「大当り」という文字部分とその部分を除いた部分とで半透明色を異ならせる等しても遊技者に「大当り」という文字を視認させることができる。この大当りランプ207は、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に第1副制御部400の制御によって点灯する。大当りランプ207と側方発光手段709が同時に点灯してもよいが、ここでは、大当りランプ207が点灯しているときに側方発光手段709は消灯しているものとして説明を続ける。図8(d)に示すよう、遊技盤200に設けられた演出装置206の上部に配置された大当りランプ207が点灯すると、遊技者側に向けて拡散した光が照射される(図中の矢印参照)。図8(b)や同図(d)の図中に示す波線は、省略を表す記号であり、大当りランプ207と反射手段7031は相当離れている。このため、大当りランプ207からの照射光の一部が反射手段7031によって遊技者側の所定方向に向けて反射される(図中の矢印参照)。すなわち、遊技盤200側の光源であるLED光源2072から発せられた拡散光は、まず、透光性ケース2073を通過し、透光性部材703の後側面(遊技盤側面)703bから透光性部材703に入射し、透光性部材703の前側面(遊技者側面)703aから出射する。LED光源2072から発せられた拡散光の一部は、透光性部材703の後側面(遊技盤側面)703bに形成された反射手段7031に対して水平方向に交わる方向から入射し、その反射手段7031によって反射され、所定方向には所定の意匠7091、あるいはその意匠7091の一部が出現する。ここで出現する所定の意匠7091、あるいはその意匠7091の一部は、本発明にいう第二の意匠の一例に相当する。なお、反射手段7031は、水平方向(あるいは略水平方向)から入射された光を遊技者側の所定方向に反射するための形状になっているため、水平方向に交わる方向から照射された光については出射角が定まらず、水平方向から入射された光を反射した場合に比べて意匠7091が目立ちづらい。この結果、図8(c)に示すように、遊技者からは、大当りランプ207が光っている様子とともに、その意匠7091、あるいはその意匠7091の一部のみも視認される。ただし、遊技盤200側のLED光源2072から離れれば離れるほど、反射手段7031にはLED光源2072から発せられた拡散光が届きにくくなり、反射手段7031の、LED光源2072に近い部分で反射した光は輝度が高く(明るく)、LED光源2072から遠い部分で反射した光は輝度が低く(暗く)なる。図8(c)に示す意匠7091は、輝度が高い部分ほど濃い色で表されている。このように、大当りランプ207自身の点灯により、反射手段7031により表示される模様の示す情報とは別の情報を報知することができる。これにより、背面光源に相当する大当りランプ207点灯時は、1の情報を報知しつつ、他の情報を示す装飾の存在を示唆可能である。ここにいう「1の情報」とは、例えば、当否判定結果に関係した情報(ここでは“大当り”)等である。また、ここにいう「他の情報」とは、上記「1の情報」とは独立した情報等があげられる。例えば、大当り種別の情報、より具体的には、大当り終了後に遊技者に有利な所定の制御状態(例えば、確変状態)へ移行することを表す情報等があげられる。勿論反射手段7031により表示される模様が何の情報を示さなくても良い。
図8(e)には、大当りランプ207と側方発光手段709が同時点灯した状態の遊技盤200が示されており、その右側の図8(f)には、同図(e)のC−C’断面図が示されている。
側方発光手段709からの光は、この例では水平方向(あるいは略水平方向)から反射手段7031に入射する。また、大当りランプ207からの拡散光の一部は、水平方向に交わる方向から反射手段7031に入射する。図8(f)に示す反射手段7031は、側方発光手段709からの光と大当りランプ207からの拡散光の一部をともに遊技者側の所定方向に向けて反射する(図中の矢印参照)。この結果、側方発光手段709と大当りランプ207のうちの側方発光手段709のみが点灯した同図(a)に示す場合とは異なる輝度の意匠7091が出現する(図8(e)参照)。すなわち、側方発光手段709のみが点灯した同図(a)に示す場合では、ほぼ一様の輝度の意匠7091であったのに対し、側方発光手段709に加えて大当りランプ207も点灯した場合には、大当りランプ207からの拡散光の一部を受けて、反射手段7031の、大当りランプ207に近い部分で反射された所ほど輝度が高くなっている。このように、側方発光手段709点灯時に出現する意匠7091の表示態様が、背面光源である大当りランプ207の点灯状態に応じて変化する。
以上説明したように、反射手段7031は、異なる方向(ここでは水平方向と水平方向に交わる方向)から入射した光を反射して、入射した光の輝度に応じて所定の意匠7091の全部又は一部を所定方向に出現させる。本実施形態では、大当りランプ207と側方発光手段709との双方が消灯していると、「大当り」という文字の意匠も、別の所定の意匠7091も出現せず(遊技者には見えず)、大当りランプ207と側方発光手段709との双方が同時点灯することで、「大当り」という文字が出現するとともに、別の所定の意匠7091が高輝度で出現し、大当りランプ207のみが点灯することで、「大当り」という文字が出現するとともに、別の所定の意匠7091、あるいはその意匠7091の一部のみが低輝度で出現し、側方発光手段709のみが点灯することで所定の意匠7091のみが中輝度で出現し、光を用いて、変化に富んだ多彩な演出を行うことができる。また、以上説明した光学的構成は、従来に比べ部品点数が少なくてすみ、点灯制御等の複雑な処理を実行する必要が無い場合がある。
続いて、第1実施形態の変形例のパチンコ機100の変形例について説明する。以下の説明では、第1実施形態との相違点を中心に、これまで説明した構成要素と同じ名前の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
図9は、第1実施形態の変形例のパチンコ機100における大当りランプ207と側方発光手段709との光学的関係を示す図である。図9(a)には、側方発光手段709が非点灯であり大当りランプ207が点灯した状態の遊技盤200が示されており、その右側の同図(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。
この変形例では、同図(a)に示すように、可変入賞口234を6時の位置とした場合に、側方発光手段709は、12時の位置に配置され、演出装置206の上部に設けられた大当りランプ207は、1時の位置に配置されており、反射手段7031は、第1実施形態よりも大当りランプ207の近くに形成されている。本発明の第2照射手段の一例に相当する大当りランプ207のLED光源2072から発せられた拡散光の一部は、この反射手段7031によって反射され、所定方向には所定の意匠7091が出現する。この結果、同図(a)に示すように、遊技者からは、大当りランプ207が光っている様子とともに、その意匠7091(本発明にいう第二の意匠の一例に相当)も視認される。この変形例でも、反射手段7031の、LED光源2072に近い部分で反射した光は輝度が高く(明るく)、LED光源2072から遠い部分で反射した光は輝度が低く(暗く)なり、同図(a)に示す、本発明にいう第二の意匠の一例に相当する意匠7091も、輝度が高い部分ほど濃い色で表されている。このように、変形例では、反射手段7031と大当りランプ207の距離が近い分、反射手段7031が大当りランプ207からの光の多くを反射しやすく、反射手段7031によって出現する意匠7091の、輝度が高い領域が大きい。この変形例に対して、図8を用いて説明した第1実施形態では、反射手段7031と大当りランプ207の距離が遠いため、大当りランプ207からの光が反射手段7031に届きにくく、反射手段7031によって出現する意匠7091の、輝度が高い領域が小さい。
次いで、第2実施形態のパチンコ機について説明する。第2実施形態のパチンコ機では、遊技盤200に設けられた演出装置206の上部に、大当りランプ207に代えて激ランプが設けられている。この激ランプは、本発明にいう第2照射手段の一例に相当する。
図10は、第2実施形態のパチンコ機100における激ランプと側方発光手段709との光学的関係を示す図である。図10(a)には、激ランプ209も側方発光手段709も共に非点灯の状態の遊技盤200が示されており、図10(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。また、図10(c)には、激ランプ209が非点灯であり側方発光手段709が点灯した状態の遊技盤200が示されており、同図(d)には、同図(c)のB−B’断面図が示されている。さらに、図10(e)には、側方発光手段709が非点灯であり激ランプ209が点灯した状態の遊技盤200が示されており、同図(f)には、同図(e)のC−C’断面図が示されている。
第2実施形態では、図10(a)に示すように、可変入賞口234を6時の位置とした場合に、側方発光手段709は、2時の位置に配置され、演出装置206の上部に設けられた激ランプ209は、1時の位置に配置されており、反射手段7031は、透光性部材703の後側面(遊技盤側面)703bにおける、激ランプ209の右隣となる位置に形成されている。激ランプ209は、透光性ケース2093の、遊技者側の面2093aに、「激」というスリットが形成されており、LED光源2092から発せられた光は、「激」というスリットを除いた部分は透光せず、「激」というスリットは透光して、遊技者からは「激」という文字が視認される。図10(d)に示すよう、この「激」ランプ209が点灯すると、遊技者側に向けて拡散した光が照射される(図中の矢印参照)。第2実施形態における反射手段7031は、入射してきた光を、遊技者側の所定方向に向けて反射し、「熱」という文字をその所定方向に出現させる。
また、図10(d)に示すように、LED光源である側方発光手段709(本発明にいう第1照射手段の一例に相当)が発光すると、透光性部材703の前側面(遊技者側面)703aと後側面(遊技盤側面)703bの間に光が照射され、その照射光は反射手段7031によって遊技者側の所定方向に向けて反射され(図中の矢印参照)、図10(c)に示すように、遊技者からは「熱」という文字全体の意匠7092が視認される。この「熱」という文字全体の意匠7092が、本発明にいう第一の意匠の一例に相当する。
また、図10(f)に示すように、「激」ランプ209からの拡散光の一部は、「激」ランプ209の右隣となる位置に形成された反射手段7031によって遊技者側の所定方向に向けて反射され(図中の矢印参照)、図10(e)に示すように、遊技者からは、「激」という文字と、「熱」という文字の一部が光っている様子が視認される。これにより、「熱」という文字の意匠7092の存在が示唆される。同図(e)に示す一部が光っている「熱」という文字の意匠が、本発明にいう第二の意匠の一例に相当する。
以上説明したように、反射手段7031は、異なる方向(ここでは水平方向と水平方向に交わる方向)から入射した光を反射して、入射した光の輝度に応じて「熱」という文字の全部又は一部の意匠を所定方向に出現させる。第2実施形態では、激ランプ209と側方発光手段709との双方が消灯していると遊技者が認識できる程度には「激熱」という文字の意匠は出現せず(遊技者には見えず)、激ランプ209と側方発光手段709との双方が同時点灯することで、「激熱」という文字が出現し、激ランプ209のみが点灯することで「激」という文字と「熱」という文字の一部が点灯し、側方発光手段709のみが点灯することで「熱」という文字のみが点灯し、光を用いて、変化に富んだ多彩な演出を行うことができる。
さらに、第2実施形態のパチンコ機100では、激ランプ209のLED光源2092の輝度調節を行うことができる。この輝度調節は第1副制御部400によって行われる。
図11は、側方発光手段709が消灯した状態で激ランプ209のLED光源2092の輝度調節を行うことによって「熱」という文字の見え方が変わることを説明するための図である。この図11では、輝度が高い部分ほど濃い色で表されている。
図11(a)は、激ランプ209のLED光源2092が中間程度の輝度で発光した場合の「熱」という文字の見え方を示す図である。この「熱」という文字の見え方は、ちょうど、図10(c)に示す「熱」という文字の見え方と同じ程度である。すなわち、LED光源2092からの拡散光の一部は反射手段7031によって反射され、「熱」という文字の左半分が遊技者に視認される。
図11(b)は、激ランプ209のLED光源2092の輝度を同図(a)の場合よりも低下させた場合の「熱」という文字の見え方を示す図である。同図(a)に示す場合と比べて、「熱」という文字の視認可能領域が減少している。
図11(c)は、激ランプ209のLED光源2092の輝度を同図(a)の場合よりも上昇させた場合の「熱」という文字の見え方を示す図である。同図(a)に示す場合と比べて、「熱」という文字の視認可能領域が増大している。
続いて、第3実施形態のパチンコ機について説明する。第3実施形態のパチンコ機では、遊技盤200に設けられた演出装置206の上部に、大当りランプ207に代えて回転ランプが設けられている。この回転ランプ205は、いわゆる回転灯のように光の照射方向を変えられるものであり、本発明にいう第2照射手段の一例に相当する。
図12は、第3実施形態の変形例のパチンコ機100における回転ランプと側方発光手段との光学的関係を示す図である。この第3実施形態でも、可変入賞口234を6時の位置とした場合に、側方発光手段709は、10時と11時の間の位置に配置されている。また、演出装置206の上部に設けられた回転ランプ205は、1時の位置に配置されており、遊技者から見て側方発光手段709は左側に配置されている。図12(a)には、側方発光手段709が非点灯であり、回転ランプ205が、側方発光手段709が配置された側(左側)とは反対側(右側)に向けて光を照射した状態の遊技盤200が示されており、その右側の同図(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。図12(a)に示すように、回転ランプ205が発光しても文字の意匠は出現しない。回転ランプ205の光源2052は回転不能に固定されているのに対し、反射板2054は、その光源2052を中心にして左右方向を向くように回転自在なものである。光源2052の発光と反射板2054の回転は、第1副制御部400によって制御される。なお、反射板2054を、光源2052を中心にして上下方向を向くように回転自在なものにしてもよい。図12(b)に示すように、反射板2054が右側を向くように回転した回転ランプ205が点灯すると、遊技者側の右側に向けて拡散した光が照射される(図中の矢印参照)。このため、回転ランプ205からの照射光は反射手段7031には届かず、反射手段7031によって反射されて出現する意匠7091は、ここでは出現しない。したがって、図12(a)に示す状態では、回転ランプ205が左側の一部を除いて発光している状態にとどまる。
図12(c)には、反射板2054がわずかに右側を向くように回転した回転ランプ205が点灯するとともに、側方発光手段709も点灯した状態の遊技盤200が示されており、その右側の同図(d)には、同図(c)のB−B’断面図が示されている。図12(d)に示すように、反射板2054がわずかに右側を向くように回転した回転ランプ205が点灯しても、回転ランプ205からの照射光は反射手段7031には届かない。しかしここでは、本発明にいう第1照射手段の一例に相当する側方発光手段709が発光し、側方発光手段709からの光が水平方向(あるいは略水平方向)から反射手段7031に入射する。側方発光手段709から照射された光は反射手段7031によって遊技者側の所定方向に向けて反射され(図12(d)中の矢印参照)、その所定方向には所定の意匠7091(本発明にいう第一の意匠の一例に相当)が出現する。この結果、図12(c)に示すように、遊技者からは、回転ランプ205が全面にわたって光っている様子とともに、その意匠7091も視認される。
図12(e)には、側方発光手段709が非点灯であり、回転ランプ205が側方発光手段709が配置された側(左側)に向けて光を照射した状態の遊技盤200が示されており、その右側の同図(f)には、同図(e)のC−C’断面図が示されている。図12(f)に示すように、反射板2054が左側を向くように回転した回転ランプ205が点灯すると、遊技者側の左側に向けて拡散した光が照射される(図中の矢印参照)。このため、図12(e)に示すように、回転ランプ205は、左側半分のみが発光している状態にとどまる。図12(f)等に示す波線は、省略を表す記号であり、回転ランプ205と反射手段7031は相当離れているが、反射板2054が左側を向くように回転した回転ランプ205からの照射光は反射手段7031に届く。本発明にいう第2照射手段の一例に相当する回転ランプ205からの照射光は、反射手段7031に対して水平方向に交わる方向から入射する。この照射光は、反射手段7031によって遊技者側の所定方向に向けて反射され(図12(f)中の矢印参照)、所定方向には所定の意匠7091の一部が出現する。ここで出現する所定の意匠7091の一部は、本発明にいう第二の意匠の一例に相当する。なお、ここでの反射手段7031も、水平方向(あるいは略水平方向)から入射された光を遊技者側の所定方向に反射するための形状になっているため、水平方向に交わる方向から照射された光については出射角が定まらず、水平方向から入射された光を反射した場合に比べて意匠7091が目立ちづらい。第3実施形態では、回転ランプ205の反射板2054の向く方向を調整することにより、回転ランプ205の光源2052(背面光源)から反射手段7031に照射される光の量を変更でき、これにより、反射手段7031により形成される意匠の視認可能な領域が変更可能になる。すなわち、背面光源である光源2052からの距離が遠ざかる程、反射手段7031が遊技者側の所定方向に反射する光も弱くなり、結果として、反射により表示される意匠の一部のみが視認可能となる。なお、背面光源である光源2052輝度調整により反射手段7031により表示される意匠の視認可能な領域を変更可能とすることもできる。
以上説明したように、第3実施形態においても、回転ランプ205の発光態様や、所定の意匠7091の表示態様を変更することができ、光を用いて、変化に富んだ多彩な演出を行うことができる。
続いて、第4実施形態のパチンコ機について説明する。第4実施形態のパチンコ機では、大当りランプ207を省略し、演出装置206の左部に演出ランプが設けられている。また、側方発光手段の位置も変更されている。演出ランプは、本発明にいう第2照射手段の一例に相当する。
図13は、第4実施形態の変形例のパチンコ機100における演出ランプと側方発光手段との光学的関係を示す図である。図13(a)には、側方発光手段709も演出ランプも非点灯である状態の遊技盤200が示されており、その右側の同図(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。
演出ランプ203は、演出装置206に設けられたLED基板2031に実装された2つのLED光源2032と、それら2つのLED光源2032を覆う透過性ケース2033を有する。これら2つのLED光源2032も背面光源に相当する。第3実施形態における透過性ケース2033にも文字印刷等はなされていない。また、反射手段7031は、遊技者側(所定方向側)で演出ランプ203に対向するように設けられている。すなわち、演出ランプ203の光軸203L上に設けられている。この反射手段7031は、透光性部材703の後側面(遊技盤側面)703bに形成されており、「吉宗」という文字の意匠を出現させる。図13(a)では、「吉宗」とい文字が点線で示されているが、図13(a)に示す状態では、実際には遊技者からこの文字は見えない。側方発光手段709は、反射手段7031の左横に配置されている。
図13(c)には、演出ランプ203が非点灯であり側方発光手段709が点灯した状態の遊技盤200が示されており、その右側の図13(d)には、同図(c)のB−B’断面図が示されている。図13(c)に示すように、側方発光手段709が発光すると、透光性部材703の前側面(遊技者側面)703aと後側面(遊技盤側面)703bの間に光が照射される。すなわち、反射手段7031には、水平方向(あるいは略水平方向)から光が入射する。本発明にいう第1照射手段の一例に相当する側方発光手段709から照射された光は反射手段7031によって遊技者側の所定方向に向けて均一に反射され(図中の矢印参照)、その所定方向には「吉宗」という文字の意匠7093が出現し、遊技者からはその意匠7093が視認される。図13(c)に示す「吉宗」という文字の意匠7093は、本発明にいう第一の意匠の一例に相当する。側方発光手段709からの光に由来する「吉宗」の文字の意匠7093の輝度は一様であり、反射手段7031の後側(遊技盤側)に配置された演出ランプ203は遊技者から視認困難である。
図13(e)には、側方発光手段709が非点灯であり演出ランプ203が点灯した状態の遊技盤200が示されており、その右側の図13(f)には、同図(e)のC−C’断面図が示されている。図13(f)に示すように、背面光源である演出ランプ203が点灯すると、遊技者側に向けて拡散した光が照射される(図中の矢印参照)。すなわち、遊技盤200側の光源である2つのLED光源2032から発せられた拡散光は、まず、透過性ケース2033を通過し、反射手段7031に入射する。第4実施形態の反射手段7031では、水平方向に交わる方向から入射した光をほとんど反射せずに、そのままの光路で通過させ、遊技者側の所定方向には「吉宗」という文字の意匠7093が出現し、遊技者からはその意匠7093が視認される。背面光源である演出ランプ203からの光に由来する「吉宗」の文字の意匠7093は、その光が拡散光であるため、左右方向両端部分の方が、左右方向中央部分(図13(f)では2つのLED光源2032の真上)よりも輝度は暗くなりがちである。図13(e)に示す「吉宗」という文字の意匠7093は、本発明にいう第二の意匠の一例に相当する。また、反射手段7031の後側(遊技盤側)に配置された演出ランプ203の2つのLED光源2032それぞれが光っている様子が、遊技者から視認できる。
以上説明したように、第4実施形態においても、「吉宗」の文字の意匠7093の表示態様を変更することができ、光を用いて、変化に富んだ多彩な演出を行うことができる。
さらに、第4実施形態のパチンコ機100では、演出ランプ203の透過性ケース2033の左右方向両脇それぞれには、遊技釘238が設けられており、これらの遊技釘238の間(以下、遊技釘間と称する)を遊技球が通過する場合がある。遊技球は本発明にいう可動物の一例に相当する。また、遊技釘間の位置が本発明にいう第1の位置の一例に相当し、遊技盤上の、遊技釘間よりも下方の位置が本発明にいう第2の位置の一例に相当する。
図14は、遊技釘間を遊技球が通過する様子を示した図である。
図14(a)には、側方発光手段709が非点灯であり演出ランプ203が点灯している状態で遊技球Bが遊技釘間を通過する様子が示されており、その右側の図14(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。演出ランプ203の透過性ケース2033の左右方向両脇それぞれに設けられた遊技釘238の間である遊技釘間W(同図(d)参照)は、背面光源である2つのLED光源2032と反射手段7031の間になり、この遊技釘間Wは、これら2つのLED光源2032の照射領域である。すなわち、光源よりも遊技者側(前側)を遊技球Bという可動物が移動する。このため、この遊技釘間Wを遊技球Bが通過すると、2つのLED光源2032からの光が通過する遊技球Bによって遮られる。その結果、遊技球Bが背面光源である2つのLED光源2032と反射手段7031の間(遊技釘間W)を通過するたびに、「吉宗」という文字の意匠7093に影ができ、遊技者から見える意匠が変化する。
一方、図14(c)には、演出ランプ203が非点灯であり側方発光手段709が点灯している状態で遊技球Bが遊技釘間Wを通過する様子が示されており、その右側の図14(d)には、同図(c)のB−B’断面図が示されている。この場合には、光源(側方発光手段709)は、反射手段7031の側方に位置するため、光源よりも遊技盤側(後側)を遊技球Bという可動物が移動する。このため、この遊技釘間Wを遊技球Bが通過しても、本発明にいう第1照射手段の一例に相当する側方発光手段709からの光が、通過する遊技球Bによって遮られることはなく、「吉宗」という文字の意匠7093(本発明にいう第一の意匠の一例に相当)に変化が生じることはない。
なお、ここでは可動物として遊技球Bを例にあげて説明したが、可動物は、遊技球Bに関わらず、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、アタッカと呼ばれる可変入賞口234が備える扉部材2341等であっても良く、あるいは遮蔽装置246等の演出装置でも良い。また、当否判定結果や遊技の進行に基づき可動状態が変化するものであれば、それに応じて視認可能な意匠が変化するため、遊技者の注目を集めやすい。
次に、第5実施形態のパチンコ機について説明する。第5実施形態のパチンコ機では、大当りランプ207の形態が異なる。
図15は、第5実施形態のパチンコ機100における大当りランプと側方発光手段との光学的関係を示す図である。図15(a)には、第5実施形態における遊技盤200を遊技者側から見た図が示されており、その右側の同図(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。
大当りランプ207は、演出装置206に設けられたLED基板2071に実装されたLED光源2072と、LED光源2072よりも遊技者側に設けられた装飾レンズ2075を有する。装飾レンズ2075は、LED光源2072を遊技者から見えないようにするための装飾部材である。ここで、装飾レンズ2025に上述した各実施例のように所定の装飾が備えられていても良い。側方発光手段709は、装飾レンズ2075の上方であって、遊技盤200から外れた位置に設けられている。すなわち、側方発光手段709は、前面枠扉106の取り付け位置や取り付け角度に異常が生じても、透光性部材703の前側面(遊技者側面)703aと後側面(遊技盤側面)703bの間に光を照射するように、前面枠扉106に固定されている。また、反射手段7031は、大当りランプ207が設けられた高さ位置よりも下方に設けられている。すなわち、反射手段7031は、透光性部材703の後側面(遊技盤側面)703bであって、大当りランプ207の光軸207Lよりも下方に設けられている。この反射手段7031は、「大当り」という文字の意匠を、遊技者側の所定方向に出現させる。第1副制御部400は、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に側方発光手段709を点灯させる。図15(a)には、側方発光手段709が点灯した状態が示されており、遊技者は「大当り」という文字の意匠7094を視認する。加えて、反射手段7031は、LED光源2072からの光を遊技者側の所定方向に反射させる。
同図(b)には、遊技台製造工場の検査員の目Eが示されているが、実際には、検査員は透光性部材703よりも、もう少し離れた位置から、装飾レンズ2075を下から覗き込むようにして、透光性部材703を有する前面枠扉106の取り付けが正常か否かの検査を行う。
図15(c)は、透光性部材703を有する前面枠扉106の取り付け位置が正常の場合に出現する意匠を示す図である。
透光性部材703を有する前面枠扉106の取り付けが正常か否かの検査では、本発明にいう第1照射手段の一例に相当する側方発光手段709と、本発明にいう第2照射手段の一例に相当する大当りランプ207のLED光源2072を同時点灯させ、検査員が、装飾レンズ2075を下から覗き込むようにして見る。こうすると、側方発光手段709からの光が反射手段7031に反射されて出現した「大当り」という文字の意匠7094が見えるとともに、LED光源2072からの光が反射手段7031に反射されて出現した所定の意匠7095も、その「大当り」という文字の意匠7094に重なって見える。すなわち、LED光源2072からの光に由来する所定の意匠7095は、所定の視点位置から視認した場合に限って見える意匠である。この所定の意匠7095は、本発明にいう第二の意匠の一例に相当する。また、「大当り」という文字の意匠7094は、本発明にいう第一の意匠の一例に相当する。所定の視点位置は、ここでは、背面光源であるLED光源2072の光軸に対して45度程度下方になる位置であり、通常、遊技者がこの視点位置からLED光源2072を見ることはない。すなわち、LED光源2072は、異常判定用に用いられる光源であり、通常の遊技において想定される遊技者の視点位置からは視認困難な位置に設けられている。後述するように、前面枠扉106の取り付け位置や取り付け角度に応じて、「大当り」という文字の意匠7094に対する所定の意匠7095が出現する位置が変化するため、遊技者に、この変化により異常が生じと誤解させないため、LED光源2072は遊技者の視点位置からは視認困難な位置に設けておくことが好ましい。鍵などを用いて前面枠扉106を開放しない限り視認不能な位置などに設けられていても良い。図15(c)に示す「大当り」という文字の意匠7094は文字が水平に並んでおり、各文字の所定位置に、LED光源2072からの光に由来する所定の意匠7095が重なっている。所定の意匠7095は矩形の模様であるが、「大当り」という文字の意匠7094に重なると、「大当り」という文字の意匠7094に円形の模様7095’が生じる。
図15(d)は、透光性部材703を有する前面枠扉106の取り付け角度にズレが生じている場合に出現する意匠を示す図である。
前面枠扉106の取り付け角度にズレが生じていると、所定の視点位置からは、「大当り」という文字の意匠7094が斜めに見え、ここでは、右上がりに文字が並んでおり、「り」の文字には、LED光源2072からの光に由来する所定の意匠7095が重なっていない。このため、検査員は、前面枠扉106の取り付けに異常があることがわかる。
図15(e)は、透光性部材703を有する前面枠扉106の取り付け位置が上方にズレが生じている場合に出現する意匠を示す図である。
前面枠扉106の取り付け位置にズレが生じていると、所定の視点位置からは、「大当り」という文字の意匠7094を構成する各文字の所定位置(図15(c)参照)からズレた位置に、LED光源2072からの光に由来する所定の意匠7095が出現する。ここでは、「当」の文字に所定の意匠7095が重なっていないことから、検査員は一目で、前面枠扉106の取り付けに異常があることがわかる。
以上説明したように、第5実施形態のパチンコ機100では、光を用いて、透光性部材703を有する前面枠扉106の取り付けが正常か否かを表す情報が検査員に見落とされないように伝えることができる。
次いで、第6実施形態のパチンコ機について説明する。第6実施形態のパチンコ機では、大当りランプ207が省略され、背面光源が設けられている。この背面光源は、本発明にいう第2照射手段の一例に相当する。
図16は、第6実施形態のパチンコ機100における背面光源と側方発光手段との光学的関係を示す図である。図16(a)には、第6実施形態における遊技盤200を遊技者側から見た図が示されており、その右側の同図(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。
背面光源201は、遊技盤200の外周200aの脇、すなわち遊技盤200の側方に遊技者側を向いて斜めに配置されたものである。この背面光源201の、前後方向における位置は、遊技盤200の位置とほぼ同じ位置である。背面光源201からは赤色の光が発せられる。反射手段7031は、透光性部材703の後側面(遊技盤側面)703bに設けられており、「非常事態」という文字の意匠を、遊技者側の所定方向に出現させる。すなわち、第6実施形態では、反射手段7031が、背面光源201からの光を反射することによっても、側方発光手段709からの光を反射することによっても「非常事態」という文字の意匠が遊技者側の所定方向に出現する。図16(a)に示す、反射手段7031が設けられた透光性部材703を有する前面枠扉106は、遊技盤200と平行になるように、正常に取り付けられている。側方発光手段709は、遊技盤200に対する前面枠扉106の角度が異なっても、透光性部材703の前側面(遊技者側面)703aと後側面(遊技盤側面)703bの間に光を照射するように、前面枠扉106に固定されている。本発明にいう第1照射手段の一例に相当する側方発光手段709からは白色の光が発せられる。なお、図16(a)では、「非常事態」とい文字が点線で示されているが、図16(a)に示す状態では、背面光源201も側方発光手段709も消灯している状態であり、実際には遊技者からこの文字は見えない。
図16(c)には、前面枠扉106が遊技盤200に対して平行になる状態で背面光源201と側方発光手段709が同時点灯した様子が示されており、その右側の図16(d)には、同図(c)のB−B’断面図が示されている。
反射手段7031が設けられた透光性部材703を有する前面枠扉106が、遊技盤200に対して平行になる場合、すなわち、前面枠扉106が変形せずにしっかりと閉まっている場合には、図16(c)に示すXの角度は90度になる。前面枠扉106が変形せずにしっかりと閉まっている場合には、反射手段7031は、本発明にいう第2照射手段の一例に相当する背面光源201の光軸201Lに対して所定の角度をもった姿勢である。また、図16(d)には、パチンコ機100の真正面にいる遊技者の目Hが示されている。図16(d)に示す反射手段7031は、本発明にいう第1照射手段の一例に相当する側方発光手段709からの白色の光を反射して、遊技者側の所定方向(ここでは遊技者Hがいる真正面)には「非常事態」という白色の文字の意匠7096(本発明にいう第一の意匠の一例に相当)が出現する。ただし、パチンコ機100の真正面にいる遊技者に対して、「非常事態」という白色の文字の意匠7096は、ほとんど目立たない。一方、その反射手段7031は、背面光源201からの光は反射せず、背面光源201からの光に由来した「非常事態」という文字の意匠は出現しない。このように、第6実施形態のパチンコ機100では、前面枠扉106が変形せずにしっかりと閉まっている場合には、遊技者が通常遊技を行うであろう視点位置からは視認困難な位置に背面光源201を設けている。
図16(e)には、前面枠扉106が遊技盤200に対して傾いた状態で背面光源201と側方発光手段709が同時点灯した様子が示されており、その右側の図16(f)には、同図(e)のC−C’断面図が示されている。
反射手段7031が設けられた透光性部材703を有する前面枠扉106が、遊技盤200に対して図16(f)に示すように傾いている場合には、同図に示すyの角度は90度未満になる。すなわち、前面枠扉106が、遊技盤200に対して傾いている場合には、反射手段7031は、本発明にいう第2照射手段の一例に相当する背面光源201の光軸201Lに対して上記所定の角度とは異なる角度をもった姿勢である。また、図16(f)にも、パチンコ機100の真正面にいる遊技者の目Hが示されている。図16(f)に示す、傾いた状態の反射手段7031は、本発明にいう第2照射手段の一例に相当する背面光源201からの赤色の光を反射して、遊技者側の所定方向(ここでは遊技者Hがいる真正面)には「非常事態」という赤色の文字の意匠7096’(本発明にいう第二の意匠の一例に相当)が出現する。一方、その反射手段7031は、側方発光手段709からの光も反射するが、傾いた状態であるため、側方発光手段709からの光を、遊技者側の所定方向(ここでは遊技者Hがいる真正面)とは異なる方向に向けて反射し、遊技者側の所定方向には、側方発光手段709からの白色の光に由来した「非常事態」という白色の文字の意匠は出現しない。同図(c)に示す、側方発光手段709からの白色の光に由来した「非常事態」という白色の文字の意匠7096と、同図(e)に示す、背面光源201からの赤色の光に由来した「非常事態」という赤色の文字の意匠7096’とでは、輝度が異なる他、文字の色が異なり、側方発光手段709からの白色の光に由来した意匠7096よりも、背面光源201からの赤色の光に由来した意匠7096’の方が、パチンコ機100の真正面にいる遊技者に対して、はるかに目立つ。前面枠扉106が遊技盤200に対して傾いた状態にあるときは、前面枠扉106が半開きになっていたり、不正行為等により、前面扉106がこじ開けられていたり(例えば変形していたり)する。これらの場合には、背面光源201と反射手段7031の位置関係が変化し、所定の視点位置(ここでは遊技者Hがいる真正面)からの意匠が変化して、異常や不正行為に気付くことが容易となる。本実施形態では、光源の色をそれぞれ異ならせていることで、遊技盤200に対する前面枠扉106の角度変化に基づき意匠の色が変化し、異常発生に容易に気づくことができる。
第6実施形態においては、背面光源201からの赤色の光に由来した意匠7096’が異常発生により遊技台正面に位置する遊技者に視認可能となる構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、前記意匠7096’が異常発生時にのみ遊技店の天井に備えられた監視カメラに撮影可能となるように背面光源201を対応する位置に備え、該背面光源201より照射された光が反射手段7031で反射し、前記監視カメラの方向へと向かうようにしても良い。これにより、遊技台を構成する各構成部品が正常に取り付けられている場合には、監視カメラには意匠「非常事態」が写らず、不正行為や、何らかの異常が発生した場合に、意匠「非常事態」を撮影可能となるため、不正行為や異常の発生を早期に発見することができる場合がある。
図17は、反射手段の別態様を示す図である。図17(a)には、大当りランプ207が非点灯であり側方発光手段709が点灯した状態の遊技盤200が示されており、その右側の図17(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。また、図17(c)には、側方発光手段709が非点灯であり大当りランプ207が点灯した状態の遊技盤200が示されており、その右側の図17(d)には、同図(c)のB−B’断面図が示されている。なお、図17に示す大当りランプ207の位置は、図8に示す大当りランプ207の位置とは異なっており、図17に示す大当りランプ207は、反射手段に7031の近くに配置されている。
これまでの説明では、反射手段7031は透光性部材703の後側面(遊技盤側面)703bにレンズ状に形成されていたが、この別態様では、図17(b)や同図(d)に示すように、透光性部材703の内部に、照射された光を反射する光散乱性粒子や気泡を分散配置している。これらの光散乱性粒子や気泡が反射手段7031に相当する。こうすることによっても、反射手段7031は、異なる方向(ここでは水平方向と水平方向に交わる方向)から入射した光を反射して、入射した光の輝度に応じて所定の意匠7097の全部又は一部を所定方向に出現させる。すなわち、図17(a)に示すように、側方発光手段709が点灯して大当りランプ207が消灯した状態では、遊技者側の所定方向に所定の意匠7097が出現し、図17(c)に示すように、側方発光手段709が消灯して大当りランプ207が点灯した状態では、遊技者側の所定方向に所定の意匠7097の一部が出現する。すなわち、反射手段7031は、所定の意匠7097の一部を除いた意匠7098を出現させるものである。さらに言い換えれば、反射手段7031は、所定の意匠7097とは異なる意匠7098を出現させるものである。
次いで、第7実施形態のパチンコ機について説明する。第7実施形態のパチンコ機では、大当りランプ207の代わりに移動光源が設けられている。この移動光源は、本発明にいう第2照射手段の一例に相当する。
図18は、第7実施形態のパチンコ機100における移動光源と側方発光手段との光学的関係を示す図である。図18(a)には、側方発光手段709も移動光源も共に非点灯の状態の遊技盤200が示されており、その右側の同図(b)には、同図(a)のA−A’断面図が示されている。図18(a)に示すように、演出装置206の上部、すなわち装飾図柄表示装置208よりも上部には、左右方向に水平に延びたレール部材217が設けられている。移動光源219は、このレール部材217に案内されて遊技盤200の左右方向に移動する。図18(a)に示す移動光源219は、レール部材217の中央付近、すなわち移動領域の中央付近に位置している。なお、移動光源219が消灯している状態で側方発光手段709が発光すると、遊技者側の所定方向には、図8(a)に示す所定の意匠(本発明にいう第一の意匠の一例に相当)が出現する。
図18(c)には、側方発光手段709が非点灯であり、移動領域の右端に位置する移動光源219が点灯した状態の遊技盤200が示されており、同図(d)には、同図(c)のB−B’断面図が示されている。図18(c)に示す移動光源219は、反射手段7031から最も離れた位置(第1の位置)にある。言い換えれば、側方発光手段709、あるいはその側方発光手段709の照射領域から最も離れた位置にある。この第1の位置で移動光源219が点灯すると、わずかな光が反射手段7031に到達し、移動光源219からの光の一部が反射手段7031によって反射され、遊技者側の所定方向には所定の意匠の一部7091’(本発明にいう第二の意匠の一例に相当)が出現する。この図18でも、光を用いた意匠は、輝度が高い部分ほど濃い色で表されている。
図18(e)には、側方発光手段709が非点灯であり、移動領域の左端に位置する移動光源219が点灯した状態の遊技盤200が示されており、同図(f)には、同図(e)のC−C’断面図が示されている。図18(e)に示す移動光源219は、反射手段7031から最も近い位置(第2の位置)にある。この第2の位置で移動光源219が点灯すると、十分な光が反射手段7031に到達し、移動光源219からの光の多くが反射手段7031によって反射され、遊技者側の所定方向には所定の意匠7091の一部、場合によっては所定の意匠7091の全部が出現する。
この第7実施形態では、移動光源219は位置によらず、常に同じ明るさで発光する。移動光源219の明るさ(輝度)が同じであっても、その移動光源の位置(照射位置)によって、反射手段7031に照射される光量が異なるため、出現する意匠が異なる。光源の位置、光源から照射される光の指向性(光の向き)、光源の明るさ等によっても意匠の視認性は異なるが、移動可能な光源(ここでは移動光源219)による照射により意匠が視認可能となる場合、少なくとも光源が所定の位置から光の照射を行う場合、遊技者に視認可能となる意匠は、側方発光手段709から光が照射された場合に視認可能となる意匠の一部が欠けたものになる。なお、光源が備えられる移動可動物(ここでは移動光源219)を、当否判定(抽選)による所定役の当選等の契機に基づいて移動させるようにしてもよい。例えば、当否判定結果が当りの場合には上記第2の位置まで移動光源219を移動させて第2の位置で移動光源219を発光させ、当否判定結果がハズレの場合には、上記第1の位置まで移動光源219を移動させて第1の位置で移動光源219を発光させるようにしてもよい。
以上説明したように、第7実施形態では、第2照射手段の一例に相当する側方発光手段709がが移動可能に備えられ、第1の位置における照射と第2の位置における照射とで、第二の意匠の視認状態を変更可能なものにする。こうすることでも、光を用いて、変化に富んだ多彩な演出を行うことができる。
以上、本発明をパチンコ機(弾球遊技機)に適用させた例について詳細に説明したが、本発明の遊技台は、これに限るものではなく、例えば、メダルや遊技球(パチンコ球)を使用する回胴遊技機(スロットマシン)にも適用可能である。すなわち、本実施形態で説明したパチンコ機100は、ぱちんこ(1種+1種)であるが、他のぱちんこ(例えば、1種、2種、3種、1種+2種等)でもよく、スロット等(パロット、じゃん球)でもよい。
図19は、本発明を適用可能なスロットマシンの一例を示す図である。
本発明に係る遊技台は、図19に示す「複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール1002と、リールの回転を指示するためのスタートレバー1004と、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタン1006と、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(リール停止制御処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(入賞判定処理)と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段(メダル払出処理1008)と、に加え、抽選手段の抽選結果に基づいて演出を実行する演出手段1010を備えたスロットマシン1000」にも好適である。
図20は、本発明を実際に適用したスロットマシンの一例を示す図である。
図20に示すスロットマシン800では、タイトルパネル部801を透光性部材で構成し、透光性部材の表面あるいは裏面に反射手段を設けるとともに、その透光性部材の側方に側方発光手段709を設け、さらに、図20(a)に示すように、透光性部材よりも遊技者とは反対側(背面側)に背面光源803を配置している。このスロットマシン800では、遊技状態に応じて、図20(a)に示すように、側方発光手段709と背面光源803の両方を消灯したり、同図(b)に示すように、背面光源803のみを点灯したり、あるいは同図(c)に示すように、側方発光手段709のみを点灯することで、上述した各実施形態と同様の効果が得られる。
また、表示窓部802や操作部805等に透過性部材を設け、上記と同様な構成にしてもよい。特に、スロットマシン800と呼ばれる遊技台ではストップボタンの操作順序やタイミングによって、払い出されるメダルの量に差がつくゲーム性を備えているのが一般的であり、このため、図20に示すように、表示窓部802を介して視認可能に設けられた左リール803a、中リール803b、右リール803cそれぞれに対応して、反射手段と側方発光手段の組を設け、遊技制御部によって決定されたそれぞれのリールを停止すべき順序に応じて、側方発光手段を発光させて、遊技者にリールの停止順番を示唆する意匠を出現させるようにしてもよい。また、リール上に描かれた図柄のうち、狙うべき図柄を示唆したい場合などは、表示窓部802を透過性部材で構成し、側方発光手段を発光させて、リール図柄に対応した図柄の意匠を、表示窓部802の左端に出現させるようにして、狙うべき図柄を示唆することが可能である。
図21は、本発明を実際に適用したスロットマシンの他の一例の一部分を示す図である。
図21に示す例では、「BIG BONUS」という文字の意匠が、反射手段が側方発光手段からの光を反射して出現させる意匠であり、「REGULAR」という文字の意匠が、背面光源からの光によって出現させる意匠である。図21(a)は、側方発光手段も背面光源も消灯している状態を示す図であり、同図(b)は、背面光源のみが点灯した状態を示す図である。この同図(b)に示すように、背面光源からの光の一部が反射手段で反射されて、「BIG BONUS」という文字の意匠のうちの「BONUS」という文字の意匠は、輝度は低いものの出現するが、「BIG」という文字の意匠は、背面光源から離れているため、ここでは出現していない。「BONUS」という文字は、スロットマシンにおける当否判定(内部抽選)の結果に関する第2識別情報の一例に相当し、「BONUS」という文字の意匠は、本発明にいう第二の意匠の一例に相当する。同図(c)は、側方発光手段のみが点灯した状態を示す図であり、「BIG BONUS」という文字の意匠が出現し、「REGULAR」という文字の意匠は出現していない。「BIG BONUS」という文字は、スロットマシンにおける当否判定(内部抽選)の結果に関する第1識別情報の一例に相当し、「BIG BONUS」という文字の意匠は、本発明にいう第一の意匠の一例に相当する。このように、背面光源と側方発光手段の点灯を切り替えることで、報知する情報を変えることができる。
図22は、本発明を適用可能なその他の例を示す図である。
本発明の遊技台は、図22(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2008で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2009が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。同図(c)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
さらには、同図(d)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインタネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
また、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
ところで、側方から入射された光を前方に反射させることで所定の絵柄を表示する導光板を前面枠のガラス板間に複数枚備え、該導光板に光を入射する発光手段の点灯状態を切り換えることで、遊技盤上の構成に制限を受けない演出表示を行うことが考えられる。しかしながら、異なる絵柄を表示するには、反射手段の設けられた導光板を複数枚備えることが必要になる。
ここで、図6に示す外側ガラス701と内側ガラス704との間に以下のような構成を採用してもよい。内側ガラス704側に導光板や面発光ガラス等の光拡散手段を設け、その拡散手段の側方から光を入射させる。光拡散手段よりも外側(遊技者側)には、透過型の液晶表示装置を設け、その液晶表示装置よりもさらに外側には、光を前方(遊技者側)へ直進させるための偏光板を配置し、その偏光板と外側ガラス701との間には、RGBのカラーフィルタを設けた構成としてもよい。
以上説明した各実施形態やその変形例では、反射手段にも注目を集めることができ、少ない構成で大きな領域を使った演出の実行が可能である。
また、反射手段の反射度合いのみならず、反射手段及び背面光源(大当りランプ270等)等の第2照射手段が備えられる領域により第2照射手段から照射された光が反射される際の入射角を変更することで、特定の意匠の視認状態が変化するように構成しても良い。
さらに、背面光源等の第2照射手段による反射手段への光の照射量を調整できる構成を備えていても良い。例えば、第2照射手段の輝度を制御によって調整できるようにしてもよい。従来、光源からの照射を目立たせるために高輝度の照射が行われる場合があった。しかし、高すぎる輝度は遊技の妨げになる恐れがあった。これまで説明した各実施形態やその変形例においては、反射手段を備えたことにより、高輝度の光を照射することで遊技台を装飾しつつも、遊技者側に照射される光は反射手段により調整することができる。つまり、反射手段を目隠しや輝度調整の手段として用いることも可能である。
また、図12を用いて説明したごとく、いわゆるパトランプ等の回転ランプ205により照射される光の照射範囲を調整できる構成を備えていても良い。
また、上述したように、不正行為対策として、反射手段と背面光源等の第2照射手段との距離が、予め定められたものとは異なる状態になった場合に所定の位置における視認状態が変化するように構成していても良い。
また、背面光源等の第2照射手段を複数備え、全方位から反射手段に対して光を照射することで、第一の意匠と第二の意匠を同一にすることができる場合がある。
さらに、第2照射手段によって照射される光の色と、側方発光手段709等の第1照射手段によって照射される光の色とを異ならせても良い。
また、意匠の出現方向は、遊技台の前面に向かう方向であることが好ましいが、この方向に限定されることはない。
また、側方発光手段709等の第1照射手段の光の照射により所定の意匠を出現させる直前に、背面光源等の第2照射手段の光の照射により特定の意匠を出現させるようにしてもよい。なお、この場合、第1照射手段が光を照射している最中に第2照射手段が光を照射するか否かは自由であり、上記所定の意匠の存在の示唆のために第2照射手段の光の照射を行う態様であってもよい。
さらに、背面光源等の第2照射手段を複数備え、所定の第1の位置に備えられた第2照射手段からの光の照射と、所定の第2の位置に備えられた第2照射手段からの光の照射とでは特定の意匠の視認状態が異なるようにしてもよい。この場合、第1の位置に備えられた第2照射手段からの光の照射により視認可能となる特定の意匠と、第2の位置に備えられた第2照射手段からの光の照射により視認可能となる特定の意匠とを異ならせても良いことは勿論である。例えば、図21における例においては、第1の位置に備えられた第2照射手段からの光の照射により「BO」が視認可能となり、第2の位置に備えられた第2照射手段からの光の照射により「NUS」が視認可能となるように構成しても良いし、「BON」と、「NUS」のように一部が重複するように構成しても良い。
以上の説明では、『当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態(例えば、非大当り遊技状態)から該第一の有利度よりも前記有利度が高い第二の有利度である第二の制御状態(例えば、大当り遊技状態)に制御状態を移行させる遊技台において、透光性材料から形成され、第一面(例えば、前側面703a)と該第一面に対向した第二面(例えば、後側面703b)を有する透光性部材(703)と、前記透光性部材の第一面と第二面の間に光を照射する第1照射手段(例えば、側方発光手段709)と、前記透光性部材に設けられ、前記第1照射手段から照射された光を所定の方向(例えば、遊技者側)に向けて反射させることで該所定の方向に所定の第一の意匠(例えば、図8に示す所定の意匠7091)を出現させる反射手段(7031)と、前記第1照射手段の照射方向とは異なる方向から前記反射手段に光を照射する第2照射手段(例えば、大当りランプ207)とを備え、前記反射手段は、前記第2照射手段から照射された光も前記所定の方向に向けて反射させることで該所定の方向に前記第一の意匠の少なくとも一部を含む第二の意匠(例えば、図8に示す所定の意匠7091の一部)を出現させることを特徴とする遊技台。』の説明がなされている。
例えば、前記第一面はおもて面(遊技者側面)であり、前記第二面は裏面であてもよい。また、例えば、前記第1照射手段も前記第2照射手段も、所定の発光体(光源)から発せられた光を反射して所定の照射方向に照射する鏡であってもよいし、発光体(光源)そのものであってもよい。さらに、前記反射手段は、前記第一面および前記第二面のいずれか一方の面に形成されたものであってもよく、例えば、前記第二面が裏面である場合には、該裏面に形成されたものであってもよい。また、前記反射手段は、前記第一面と前記第二面の間に設けられたものであってもよく、例えば、積層構造のものであってもよい。さらに、前記反射手段は、レンズ形状のものであってよい。また、前記第二の意匠は、前記第一の意匠の少なくとも一部からなる、形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であってもよい。
この遊技台によれば、変化に富んだ多彩な演出の実行により遊技者の興趣を向上させることができる場合がある。また、上記第2照射手段からの光を反射させることで、透光性部材に反射手段が設けられていることを遊技者に示唆しつつ、第1照射手段からの光を反射させた際には、第2照射手段による照光実行時と反射手段の視認状態を異ならせることができるため、遊技者を驚嘆させることができる場合がある。
また、上記第1照射手段と上記第2照射手段の照射状態の切り替えに合わせ、遊技者の視点位置によっても反射手段の視認状態が変化するため、複雑な制御等により表示内容を変更させなくても多彩な演出の実行が可能となる。
またこれまでの説明においては、『前記反射手段(7031)は、前記第二の意匠として、前記第一の意匠(例えば、図17に示す所定の意匠7097)の少なくとも一部を除いた意匠(例えば、図17に示す意匠7098)を出現させるものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
すなわち、前記反射手段は、前記第二の意匠として、前記第一の意匠とは異なる意匠を出現させるものであってもよい。
この遊技台によれば、所定方向から反射手段を視認した場合において、照射状態に応じて所定の形状が全て見える場合と、一部のみが見える場合とに切り替えることができ、第2照射手段の照射により、透光性部材に反射手段が設けられていることを示唆することができる場合がある。
またこれまでの説明においては、『前記反射手段(7031)は、前記第一の意匠として、前記当否判定の結果に関する第1識別情報(例えば、図21に示す「BIG BONUS」という文字の意匠)を表す意匠を出現させ、前記第二の意匠として、前記当否判定の結果に関する第2識別情報(例えば、図21に示す「BONUS」という文字の意匠)を表す意匠を出現させるものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
すなわち、この態様では、側方以外からの照光により反射手段によって特定の情報を表示させることを意図的に行う。
この遊技台によれば、上記反射手段が固定的に備えられたものであっても、その反射手段を用いて複数の識別情報の報知が可能となり、処理負荷を増大させることなく多彩な演出の実行が可能となる。
ここで、前記第2識別情報は、前記第1識別情報とは全く異なる情報であってもよいし、一部が同じ情報であってもよいし、全く同じ情報であってもよい。
また、前記反射手段は、前記第一の意匠および第二の意匠として、不正に関する情報を表す意匠や、故障に関する情報を表す意匠や、装飾を表す意匠を出現させるものであってもよい。
またこれまでの説明においては、『前記反射手段(7031)は、第2照射手段(例えば、図16に示す背面光源201)の光軸(例えば、光軸201L)に対して所定の角度をもった姿勢であるときには前記第二の意匠(例えば、図16に示す「非常事態」という赤色の文字の意匠7096’)を出現させず、該所定の角度とは異なる角度をもった姿勢であるときには前記第二の意匠を出現させるものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
この遊技台によれば、不正行為が行われたかもしれない情報を見落とされないように伝えることができる。
さらに、前記反射手段は、前記第2照射手段との位置関係が変化することで、所定方向から視認可能な前記第二の意匠を変化させるものであってもよい。すなわち、前記第二の意匠の、形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合を変化させるものであってもよい。
またこれまでの説明においては、『第1の位置(例えば、図14に示す遊技釘間Wの位置)から第2の位置(例えば、図14に示す遊技釘間Wよりも下方の位置)へ移動自在に構成された可動物(例えば、遊技球B)を備え、前記可動物は、前記第1の位置において、前記第2照射手段(例えば、図14に示す演出ランプ203)が前記反射手段(7031)に照射する光の少なくとも一部を遮蔽し、前記第2の位置において、前記第2照射手段が前記反射手段に照射する光を遮蔽しないことを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
この遊技台によれば、可動物の動作により影を作ることで所定の意匠の視認を更に変化させつつ、且つ、可動物を動作しても、第1照射手段により、所定の意匠を遊技者に正しく見せることができる場合がある。
以上の記載では、
『 複数の図柄表示手段と、
光透過性を少なくとも有する光透過手段[例えば、透光性部材703]と、
前記光透過手段に光を少なくとも照射可能な発光手段[例えば、側方発光手段709]と、
前記光透過手段よりも奥側に移動領域が設けられた可動手段[例えば、遮蔽装置246]と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一つは、第一の図柄表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一つは、第二の図柄表示手段[例えば、第1特別図柄表示装置212や第2特別図柄表示装置214]であり、
前記第一の図柄表示手段は、第一の領域に少なくとも設けられた手段であり、
前記第二の図柄表示手段は、第二の領域に少なくとも設けられた手段であり、
前記光透過手段は、前記第一の図柄表示手段よりも手前側に少なくとも設けられた手段であり、
前記光透過手段における第三の領域[例えば、反射手段7031]は、少なくとも発光領域であり、
前記発光領域とは、前記発光手段から照射された光によって、手前側に向かって少なくとも発光可能な領域のことであり、
前記第三の領域は、前記第一の領域の手前の領域であり、
前記第三の領域は、前記第二の領域の手前の領域とは異なる領域であり、
前記可動手段は、前記第三の領域によって一部がオーバーラップされる位置まで移動可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、
『 前記可動手段は、前記第三の領域によって一部がオーバーラップされない位置にも移動可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記可動手段は、前記第一の領域と前記第三の領域との間の領域において、少なくとも移動可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記発光手段は、前記可動手段が初期位置に存在している状態で、前記光透過手段に光を少なくとも照射可能な手段であり、
前記発光手段は、前記可動手段が前記初期位置以外の位置に存在している状態であっても、前記光透過手段に光を少なくとも照射可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の図柄表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]は、装飾図柄の変動を少なくとも表示可能な手段であり、
前記第二の図柄表示手段[例えば、第1特別図柄表示装置212や第2特別図柄表示装置214]は、特別図柄の変動を少なくとも表示可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記発光手段は、前記第一の図柄表示手段が前記装飾図柄の変動を表示している状態で、前記光透過手段に光を少なくとも照射可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第三の領域によって、前記光透過手段に意匠[例えば、意匠7091]が形成される、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
透過性材料から形成された透過性部材と、
前記透過性部材の側方から該透過性部材の端面に光を照射する第1発光手段と、
前記透過性部材に所定の形状で設けられ、前記第1発光手段から照射された光に基づいて前記所定の形状からなる所定の模様を所定の方向に出現させる反射手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第1発光手段の備えられた前記透過性部材の側方とは異なる領域に、前記反射手段に光を照射する第2発光手段を備え、前記反射手段は、前記第2発光手段から照射された光に基づき、前記所定の模様の少なくとも一部からなる特定の模様を前記所定の方向に出現させることを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台において、
前記反射手段は、前記第2発光手段から照射された光に基づき、前記所定の模様の少なくとも一部を除いた特定の模様を前記所定の方向に出現させることを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1又は2に記載の遊技台において、
前記所定の模様は抽選結果に関する第1識別情報からなり、前記特定の模様は該抽選結果に関する第2の識別情報からなることを特徴とする遊技台。
ここで、抽選結果のみに限らず、不正に関する情報やただの装飾等の遊技に関連する情報であってもよい。
(付記4)
付記1乃至3に記載の遊技台において、
前記反射手段と、前記第2発光手段と、の位置関係が、予め定められたものと異なった場合に前記特定の模様が視認可能となることを特徴とする遊技台。
この態様では、それぞれの位置関係に変化があったことに基づいて特定の模様を視認させることで、位置関係が正しくないことを遊技者に報知することができる。
(付記5)
付記1乃至4に記載の遊技台において、
第1の位置から第2の位置へ移動自在に構成された可動物を備え、
前記可動物は、前記第1の位置において、前記第2発光手段が前記反射手段に照光する光の少なくとも一部を遮蔽し、前記第2の位置において、前記第2発光手段が前記反射手段に照光する光を遮蔽しないことを特徴とする遊技台。
(付記6)
遊技領域が設けられた遊技盤と、
前記遊技盤の前側に設けられ、前記遊技領域を少なくとも臨む透過領域と、
前記透過領域を介して前側から画像を視認させることが可能な画像表示手段と、
前記透過領域へ光を照射可能な発光手段と、
を備えた遊技台であって、
前記画像表示手段は、装飾図柄の変動表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記画像表示手段は、該画像表示手段の一部の表示領域である第一の表示領域に、変動中の装飾図柄を少なくとも表示可能なものであり、
前記透過領域には、方向変更手段が少なくとも設けられており、
前記方向変更手段は、前記発光手段により照射された光の進行方向を、少なくとも前側へ変更可能なものであり、
前記方向変更手段は、第一の照射領域に向けて前記光の進行方向を、少なくとも変更可能なものであり、
前記方向変更手段は、第二の照射領域に向けて前記光の進行方向を、少なくとも変更可能なものであり、
前記第一の照射領域は、少なくとも一部が、前記第一の表示領域における少なくとも一部の領域の前側となる照射領域であり、
前記第二の照射領域は、大きさが、前記第一の照射領域とは異なる照射領域であり、
前記第二の照射領域は、前記第一の表示領域の前側からずれた照射領域である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記7)
付記6に記載の遊技台であって、
前記透過領域は、前記光を第三の照射領域に少なくとも導くことが可能なものであり、
前記第三の照射領域は、前記方向変更手段によって前記光の進行方向が変更されずに該光が導かれる領域である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記8)
付記7に記載の遊技台であって、
前記遊技領域には、遊技球が転動可能な転動領域が設けられており、
前記第三の照射領域の少なくとも一部は、前記転動領域における少なくとも一部の領域の前側に設けられたものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記9)
付記6乃至付記8のうちいずれか1に記載の遊技台であって、
可動領域の内部を移動可能な可動体を備え、
前記可動領域の少なくとも一部は、前記画像表示手段の少なくとも一部の前側であり、
前記第一の照射領域の少なくとも一部は、前記可動領域における少なくとも一部の領域の前側であり、
前記第二の照射領域は、前記可動体の可動領域とは別の領域の前側である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記10)
付記6乃至付記9のうちいずれか1に記載の遊技台であって、
複数の前記発光手段(以下、「複数の発光手段」という。)のうちの少なくとも一つの発光手段は、第一の発光手段であり、
前記複数の発光手段のうちの少なくとも一つの発光手段は、第二の発光手段であり、
前記第一の照射領域は、前記第一の発光手段により照射された光が前記方向変更手段によって変更されることで照射される領域であり、
前記第二の照射領域は、前記第二の発光手段により照射された光が前記方向変更手段によって変更されることで照射される領域である、
ことを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した各実施形態やその変形例や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の実施形態や変形例や付記に適用してもよい。