本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態における遊技機を、図1乃至図3を用いて説明する。なお、本実施の形態においては、遊技機としてパチンコ機を例にとって示す。
図1は本実施の形態における遊技機の正面図であり、図2は、表示画面と垂直な面で切断した断面図である。本実施の形態の遊技機は、筐体300、表示画面301、表示画面302、遊技盤303、表示画面305、打球供給皿306、記憶カード差し込み口307、打球操作ハンドル308、余剰球受皿309、透光性基板310、入力手段であるセンサ304、入力手段を有する表示画面311を含む。
表示画面302を有する表示装置は、第1の透光性電極321と、第2の透光性電極323と、それらの間に介在する発光性物質を有する層322とで構成されており、透光性基板310に設けられている。透光性基板310の遊技者側には入力手段であるセンサ304が設けられている。遊技者側から最も背面にある遊技盤303には、釘312、表示画面301が設けられている。本明細書において、透光性とは少なくとも可視光の波長の領域の光を透過する性質のことである。
透光性電極323、発光性物質を含む層322、透光性電極321、透光性基板310は透光性を有しているので、表示画面301より放射された光325、及び表示画面302から放射された光326aは遮断されず、遊技者の目に届く。よって、遊技者は、図2(B1)で示す前面に配置された表示画面302、図2(B2)で示す背面に配置された表示画面301を同時に視認することができ、図2(C)に示すような表示を見ることができる。遊技者は、前面に表示される表示画面の画像を楽しみながら、背面の遊技盤の状態も確認できる。透光性の表示画面は、複数重なるように設けてもよく、遊技盤にも表示画面を設けることができるので、複雑で多様な表示を行うことができる。表示画面305、表示画面301のように、その表示画面を透過して、視認したい表示や状態がない場合は、表示画面305は、透光性を有していなくてもよい。よって、表示画面305は、片面放射型の表示装置を用いて、非透光性とし、透光性の表示と非透光性の表示を両方遊技者が視認できる遊技機とすることもできる。また詳細は後述するが、表示内容に応じて高階調表示領域の輝度を高めることによって、表示画面の一部の領域の発光強度を強くし、瞬間的に明るく発光させることができる。
また、本実施の形態では、遊技にパチンコ玉とよばれる反射性を有する球を用いる。パチンコ玉は金属製の球状の玉であり、その表面は光沢があり、光を反射する。本実施の形態における遊技機では、金属球を、両面から光326a、光326bを放射して画像を表示する表示画面302と、遊技盤303との間を通過させる。その時、金属球は、表示画面302より放射された光326bを表面で反射する。よって、遊技者は、表示画面302から遊技者側に放射される光326aと、その反射光である金属球からの光327を同時に見るので、遊技機より放射される光は、明るく強度の強い光となる。表示画面302と表示画面305との間を金属球が通過する場合は、さらに表示画面305より放射される光も合わさるので、さらなる強い強度の発光となる。また、金属球は遊技盤に設けられた障害物に衝突しながら移動する。すると表示画面から金属球に放射する光の強度や波長が、金属球の存在する場所によって変化するので、金属球からの反射光の強度や波長も変化する。よって、遊技者に放射される光の強度や波長は瞬時ごとに変化し、遊技者に強い刺激と美感を与える。なお、本実施の形態で図1を用いて示す遊技機はパチンコ機の例であり、その遊技盤の構成などに本発明は限定されない。よって、図1の遊技盤303は遊技者より見て左側のレールを用いて金属球を通過させる構成だが、右側にレールを有して右側から金属球を通過させる構成としてもよい。また、遊技盤303上にさらに突起物などを形成し、金属球が遊技盤上を複雑な動きで通過するように設定してもよい。
本実施の形態では、パチンコ機の例を示すため、反射性を有する球として金属球を用いるが、ピンボールなどにおいて用いる球は必ずしも金属性でなくてもよい。球表面が反射性を有する皮膜などで少なくとも一部覆われていると、球の移動によって、上記のような遊技者に放射される光の強度や波長は瞬時ごとに変化し、遊技者に強い刺激と美感を与える効果が生じ得る。
本実施の形態では、入力手段として、表示画面上にセンサを設ける。センサは、光、熱、音などに反応するセンサなどを用いることができる。本実施の形態では、対象物の情報を読み取るイメージセンサ機能を有するセンサを用いる。遊技機の表示画面にセンサ部を設ける例を図11を用いて説明する。
図11は表示画面を構成する発光素子960を有する表示装置930と、その上部に形成されたセンサ部931である。図11において、表示装置930は透光性基板920上にトランジスタ916、絶縁層912、発光素子960を構成する第1の透光性電極911、発光物質を含む層913及び第2の透光性電極914が設けられており透光性基板921で封止されている。第2の透光性電極914と透光性基板921との間の空間に、充填材を充填してもよい。表示装置930は、両面放射型であり発光素子960から光940、光941が放射される。また、図11において、センサ部は、表示装置930上の透光性基板917上に形成され、P型層952、I型(真性)層953及びN型層954の積層体からなる光電変換素子956と、P型層952に接続された電極951、N型層954に接続された電極955とで構成されている。
本実施の形態では、光源として発光素子960、センサ素子として光電変換素子956を用いる。発光素子960及び光電変換素子956は同一の透光性基板920上に配置されており、発光素子960から発せられる光940は、遊技者などの対象物957において反射し、その反射した光940は光電変換素子956に入射する。そうすると、光電変換素子956の両電極間の電位差は変化し、その変化した電位差に応じて両電極間に電流が流れ、その流れた電流量を検知することで、対象物957の情報を得ることができる。そして、その得られた情報は、発光素子960を用いて表示したり、アラーム音などを発生させたりして伝達することができる。
発光素子960は、対象物の情報を読み取る際の光源としての役割と、画像を表示する役割の2つの役割を果たすことができる。また、イメージセンサ機能を用いる際には通常必要である光源や光散乱板を別個に設ける必要がないため、大幅な薄型化及び軽量化が実現する。
なお、図11では、発光素子と光電変換素子とを同一基板上に形成する場合を図示したが、別基板に形成してもよい。またアクティブ型の表示装置の例を示したが、パッシブ型の表示装置であってもよい。また、一画素に発光素子960及び光電変換素子956を有する場合を図示したが、画素毎に光電変換素子956を設ける必要はなく、読み取る対象物やその用途に従って、複数の画素毎に光電変換素子956を設けてもよい。そうすると、発光素子960の開口率が拡大し、表示機能を用いる場合に明るい画像を提供することができる。
センサ304によって、遊技者の有無を検出することができ、遊技者が在席している時には、表示画面を表示し、遊技者が不在の時には、表示画面の表示を停止することができる。遊技者は、発光による画像表示されていない遊技機を選択すればよいので、空席を簡単に探すことができる。表示装置においても無駄な発光時間を短縮することができるので、発光素子の劣化を遅らせ表示装置の寿命を延ばすことができ、省エネルギーで効率がよい。また、遊技機に故意の誤操作を引き起こすための不正行為を行うために、遊技機に接触したり近づいたりする遊技者を、センサ304によって、検出し、警告等を行うことができる。警告は、強い強度の発光を表示画面で行ったり、表示画面の画像で警告の表示を行ったり、大きなアラーム音などによって行うことができる。また、遊技機にカメラ等の撮像手段を設け、センサ304と連動させることによって、不審者の撮影などを行うこともできる。
また、センサ304の他に、別の入力手段を設けてもよい。入力手段を有する表示画面311は、入力手段としてタッチパネルを有しており、その入力手段によって遊技者は遊技状態を変化させるともできる。例えば、表示画面311に表示された画像を押圧すると、入力手段により情報が入力される。その情報により遊技状態は変化し、遊技状態を検出する検出装置によってその情報は、表示画面302、表示画面301、表示画面305等に反映され、画像を変化させる。
本実施の形態における遊技機を図3のブロック図を用いて説明する。遊技機450は、表示画面452を構成する表示装置451、表示画面452内に設けられる入力手段453、検出手段454、制御手段456、記憶手段459、記憶手段読み取り装置457、記憶手段書き込み装置458を有している。制御手段456は、入力手段453より入力された情報により遊技状態を変化させ、検出手段454によりその変化が検出され、表示装置451の表示画面452の表示画像が変化する。また、本実施の形態で示す遊技機は、記憶手段を有しており、遊技者は自分の遊技状態を記憶手段に記憶させ、再度続きから遊技を実行することができる。記憶手段は、図3の遊技機のように、遊技機450内に設けてもよいし、図1で示す遊技機のように記憶カード等の記憶手段を遊技者が使用時に遊技機に装着してもよい。記憶手段を別途設ける方法であると、容量が大きくても対応でき、また個人で情報の管理ができるため、多くの遊技者が利用する場合には適している。図1で示す記憶カード差し込み口307に挿入された記憶手段459である記憶カードは、記憶手段読み取り装置457により情報が読み取られ、制御手段456によって、表示装置451、表示画面452に伝達され情報が表示される。遊技者が情報を記憶として書き込みたい場合は、記憶手段書き込み装置458によって情報が記憶手段に伝達され記憶される。このように記憶手段を有することにより、遊技者は遊技時間を制限されることなく、十分に時間をかけて、好きな時に遊技を楽しむことができる。
本発明の遊技機は、刺激的な多彩な画像と、表示画面に映し出される入力手段を用いた多様な操作方法によって、自分独自の遊技を楽しむことができ、多いに遊技意欲を高めることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、背面視認性を有する実施の形態1で示した表示画面302を有する表示装置の例を、図9、図13を用いて詳細に説明する。
図9(A)は両面放射型の発光表示装置の上面図であり、基板600上に信号線駆動回路を有する周辺駆動回路領域624、周辺駆動回路領域629、走査線駆動回路を有する周辺駆動回路領域627、周辺駆動回路領域628、画素領域626、接続領域625が設けられており、対向基板601とシール材611によって貼り合わされ封止されている。外部端子接続領域において、端子電極層612が異方性導電層613によってFPC614と接続し、外部と電気的に接続する構造とする。
図9(B)は図9(A)における線A−Bの断面図であり、周辺駆動回路領域にはpチャネル型薄膜トランジスタであるトランジスタ602a、nチャネル型薄膜トランジスタであるトランジスタ602bが設けられ、画素領域には、マルチゲート構造のnチャネル型薄膜トランジスタであるトランジスタ603a、pチャネル型薄膜トランジスタであるトランジスタ603bが設けられている。トランジスタ603bは、透光性電極層607、発光物質を含む層608、透光性電極層609によって構成される発光素子605と電気的に接続している。また、絶縁層606は各画素領域を隔てる隔壁として機能する。透光性電極層609と対向基板601の間の空間には充填材610が充填されている。
図9における表示装置は、背面視認性を有するために、表示に寄与する画素領域で用いられる材料は透光性を有する必要がある。よって、発光素子より放射される光が遮断、吸収されないように、発光素子を構成する電極、発光材料、光の通過領域に形成される絶縁層、基板などにも透光性を有する材料を用いる。しかし、表示を行わない領域においては、透光性を有する材料を用いる必要はなく、画素領域であってもカラーフィルタや色変換層などを用いて、表示の多様化を行うために選択的に光を透過させてもよい。
透光性電極層607、透光性電極層609は、具体的には透明導電膜を用いればよく、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)などを用いることができる。また、金属薄膜であっても膜厚を薄く(好ましくは、5nm〜30nm程度の厚さ)して光を透過可能な状態としておくことで、光を透過することが可能となる。透光性電極層607、透光性電極層609に用いることのできる金属薄膜としては、チタン、タングステン、ニッケル、金、白金、銀、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、およびそれらの合金からなる金属薄膜などを用いることができる。
発光物質を含む層608は、各機能を有する層、具体的には正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などを有する。また各層の境界は必ずしも明確となっておらず、その一部が混在している場合もある。発光物質を含む層の材料は、有機材料(低分子又は高分子を含む)、無機材料、又は有機材料と無機材料の複合材料を用いることができる。以下発光物質を含む層を形成する材料について詳細に述べる。
電荷注入輸送物質のうち、特に電子輸送性の高い物質としては、例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等が挙げられる。また正孔輸送性の高い物質としては、例えば4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:α−NPD)や4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:TPD)や4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(略称:MTDATA)などの芳香族アミン系(即ち、ベンゼン環−窒素の結合を有する)の化合物が挙げられる。
また、電荷注入輸送物質のうち、特に電子注入性の高い物質としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物が挙げられる。また、この他、Alq3のような電子輸送性の高い物質とマグネシウム(Mg)のようなアルカリ土類金属との混合物であってもよい。
電荷注入輸送物質のうち、正孔注入性の高い物質としては、例えば、モリブデン酸化物(MoOx)やバナジウム酸化物(VOx)、ルテニウム酸化物(RuOx)、タングステン酸化物(WOx)、マンガン酸化物(MnOx)等の金属酸化物が挙げられる。また、この他、フタロシアニン(略称:H2Pc)や銅フタロシアニン(CuPc)等のフタロシアニン系の化合物が挙げられる。
発光層は、発光波長帯の異なる発光層を画素毎に形成して、カラー表示を行う構成としても良い。典型的には、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を形成する。この場合にも、画素の光放射側にその発光波長帯の光を透過するフィルターを設けた構成とすることで、色純度の向上や、画素部の鏡面化(映り込み)の防止を図ることができる。フィルターを設けることで、従来必要であるとされていた円偏光版などを省略することが可能となり、発光層から放射される光の損失を無くすことができる。さらに、斜方から画素部(表示画面)を見た場合に起こる色調の変化を低減することができる。
発光物質を含む層に用いることのできる発光材料には様々な材料がある。低分子有機発光材料では、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチル−9−ジュロリジン)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJT)、4−ジシアノメチレン−2−t−ブチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJTB)、ペリフランテン、2,5−ジシアノ−1,4−ビス[2−(10−メトキシ−1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]ベンゼン、N,N’−ジメチルキナクリドン(略称:DMQd)、クマリン6、クマリン545T、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、9,9’−ビアントリル、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)や9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)等を用いることができる。また、この他の物質でもよい。
一方、高分子有機発光材料は低分子に比べて物理的強度が高く、素子の耐久性が高い。また塗布により成膜することが可能であるので、素子の作製が比較的容易である。高分子有機発光材料を用いた発光素子の構造は、低分子有機発光材料を用いたときと基本的には同じであり、陰極側から、陰極、発光層、陽極の順の積層となる。しかし、高分子有機発光材料を用いた発光層を形成する際には、低分子有機発光材料を用いたときのような積層構造を形成させることは難しく、多くの場合2層構造となる。具体的には、陰極側から、陰極、発光層、正孔輸送層、陽極の順の積層構造である。
発光色は、発光層を形成する材料で決まるため、これらを選択することで所望の発光を示す発光素子を形成することができる。発光層の形成に用いることができる高分子系の電界発光材料は、ポリパラフェニレンビニレン系、ポリパラフェニレン系、ポリチオフェン系、ポリフルオレン系が挙げられる。
ポリパラフェニレンビニレン系には、ポリ(パラフェニレンビニレン) [PPV] の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレンビニレン) [RO−PPV]、ポリ(2−(2’−エチル−ヘキソキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン)[MEH−PPV]、ポリ(2−(ジアルコキシフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)[ROPh−PPV]等が挙げられる。ポリパラフェニレン系には、ポリパラフェニレン[PPP]の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレン)[RO−PPP]、ポリ(2,5−ジヘキソキシ−1,4−フェニレン)等が挙げられる。ポリチオフェン系には、ポリチオフェン[PT]の誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)[PAT]、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)[PHT]、ポリ(3−シクロヘキシルチオフェン)[PCHT]、ポリ(3−シクロヘキシル−4−メチルチオフェン)[PCHMT]、ポリ(3,4−ジシクロヘキシルチオフェン)[PDCHT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−チオフェン][POPT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−2,2ビチオフェン][PTOPT]等が挙げられる。ポリフルオレン系には、ポリフルオレン[PF]の誘導体、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)[PDAF]、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)[PDOF]等が挙げられる。
なお、正孔輸送性の高分子有機発光材料を、陽極と発光性の高分子有機発光材料の間に挟んで形成すると、陽極からの正孔注入性を向上させることができる。一般にアクセプター材料と共に水に溶解させたものをスピンコート法などで塗布する。また、有機溶媒には不溶であるため、上述した有機発光材料との積層が可能である。正孔輸送性の高分子有機発光材料としては、PEDOTとアクセプター材料としてのショウノウスルホン酸(CSA)の混合物、ポリアニリン[PANI]とアクセプター材料としてのポリスチレンスルホン酸[PSS]の混合物等が挙げられる。
また、発光層は単色又は白色の発光を呈する構成とすることができる。白色発光材料を用いる場合には、画素の光放射側に特定の波長の光を透過するフィルター(着色層)を設けた構成としてカラー表示を可能にすることができる。
白色に発光する発光層を形成するには、例えば、Alq3、部分的に赤色発光色素であるナイルレッドをドープしたAlq3、Alq3、p−EtTAZ、TPD(芳香族ジアミン)を蒸着法により順次積層することで白色を得ることができる。また、スピンコートを用いた塗布法によりELを形成する場合には、塗布した後、真空加熱で焼成することが好ましい。例えば、正孔注入層として作用するポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)を全面に塗布、焼成し、その後、発光層として作用する発光中心色素(1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン(TPB)、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノ−スチリル)−4H−ピラン(DCM1)、ナイルレッド、クマリン6など)ドープしたポリビニルカルバゾール(PVK)溶液を全面に塗布、焼成すればよい。
発光層は単層で形成することもでき、ホール輸送性のポリビニルカルバゾール(PVK)に電子輸送性の1,3,4−オキサジアゾール誘導体(PBD)を分散させてもよい。また、30wt%のPBDを電子輸送剤として分散し、4種類の色素(TPB、クマリン6、DCM1、ナイルレッド)を適当量分散することで白色発光が得られる。ここで示した白色発光が得られる発光素子の他にも、発光層の材料を適宜選択することによって、赤色発光、緑色発光、または青色発光が得られる発光素子を作製することができる。
さらに、発光層は、一重項励起発光材料の他、金属錯体などを含む三重項励起発光材料を用いても良い。例えば、赤色の発光性の画素、緑色の発光性の画素及び青色の発光性の画素のうち、輝度半減時間が比較的短い赤色の発光性の画素を三重項励起発光材料で形成し、他を一重項励起発光材料で形成する。三重項励起発光材料は発光効率が良いので、同じ輝度を得るのに消費電力が少なくて済むという特徴がある。すなわち、赤色画素に適用した場合、発光素子に流す電流量が少なくて済むので、信頼性を向上させることができる。低消費電力化として、赤色の発光性の画素と緑色の発光性の画素とを三重項励起発光材料で形成し、青色の発光性の画素を一重項励起発光材料で形成しても良い。人間の視感度が高い緑色の発光素子も三重項励起発光材料で形成することで、より低消費電力化を図ることができる。
三重項励起発光材料の一例としては、金属錯体をドーパントとして用いたものがあり、第三遷移系列元素である白金を中心金属とする金属錯体、イリジウムを中心金属とする金属錯体などが知られている。三重項励起発光材料としては、これらの化合物に限られることはなく、上記構造を有し、且つ中心金属に周期表の8〜10属に属する元素を有する化合物を用いることも可能である。
以上に掲げる発光物質を含む層を形成する物質は一例であり、正孔注入輸送層、正孔輸送層、電子注入輸送層、電子輸送層、発光層、電子ブロック層、正孔ブロック層などの機能性の各層を適宜積層することで発光物質を含む層を形成することができる。また、これらの各層を合わせた混合層又は混合接合を形成しても良い。発光物質を含む層の層構造は変化しうるものであり、特定の電子注入領域や発光領域を備えていない代わりに、この目的用の電極層を備えたり、発光性の材料を分散させて備えたりする変形は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において許容されうるものである。
本実施の形態における表示装置に用いることができる絶縁性材料は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム(AlN)、酸化窒化アルミニウム(AlON)、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウム(AlNO)または酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜(CN)、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、アルミナ膜、ポリシラザン、その他の無機絶縁性材料を含む物質などがある。また、シロキサン樹脂を用いてもよい。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。また、有機絶縁性材料を用いてもよく、有機材料としては、感光性、非感光性どちらでも良く、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、又はベンゾシクロブテン、低誘電率であるLow k材料を用いることができる。
透光性電極層609を覆うようにして透光性を有するパッシベーション膜を設けることは有効である。パッシベーション膜としては、窒化珪素、酸化珪素、酸化窒化珪素(SiON)、窒化酸化珪素(SiNO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化窒化アルミニウム(AlON)、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウム(AlNO)または酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜(CN)を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層を用いることができる。また、前述のシロキサン樹脂を用いてもよい。
この際、カバレッジの良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、発光物質を含む層の耐熱性が低くでも上方に容易に成膜することができる。DLC膜は、プラズマCVD法(代表的には、RFプラズマCVD法、マイクロ波CVD法、電子サイクロトロン共鳴(ECR)CVD法、熱フィラメントCVD法など)、燃焼炎法、スパッタ法、イオンビーム蒸着法、レーザ蒸着法などで形成することができる。成膜に用いる反応ガスは、水素ガスと、炭化水素系のガス(例えばCH4、C2H2、C6H6など)とを用い、グロー放電によりイオン化し、負の自己バイアスがかかったカソードにイオンを加速衝突させて成膜する。また、CN膜は反応ガスとしてC2H4ガスとN2ガスとを用いて形成すればよい。DLC膜は酸素に対するブロッキング効果が高く、発光物質を含む層の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後に続く封止工程を行う間に発光物質を含む層が酸化するといった問題を防止できる。
シール材611としては、代表的には可視光硬化性、紫外線硬化性または熱硬化性の樹脂を用いるのが好ましい。例えば、ビスフェノールA型液状樹脂、ビスフェノールA型固形樹脂、含ブロムエポキシ樹脂、ビスフェノールF型樹脂、ビスフェノールAD型樹脂、フェノール型樹脂、クレゾール型樹脂、ノボラック型樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、エピビス型エポキシ樹脂、グリシジルエステル樹脂、グリシジルアミン系樹脂、複素環式エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂を用いることができる。なお、シール材で囲まれた領域には充填材610の代わりに、窒素雰囲気下で封止することによって、窒素等を封入してもよい。充填材610は、透光性を有する必要がある。代表的には可視光硬化、紫外線硬化または熱硬化のエポキシ樹脂を用いればよい。また充填材は、液状の状態で滴下し、表示装置内に充填することもできる。
本実施の形態で用いることのできる基板としては、透光性を有する基板であればよく、ガラス基板、石英基板、シリコン基板等を用いることができる。また、折り曲げることができる(フレキシブル)基板である可撓性基板を用いることもできる。可撓性基板は、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等からなるプラスチック基板等が挙げられる。また、フィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどからなる)、繊維質な材料からなる紙(透光性を有するもの)、フィルム(ポリエステル、ポリアミド、無機蒸着フィルム、紙類等)などを用いることもできる。
本実施の形態における表示装置に用いることができる導電性材料は、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al、Ta、Mo、Cd、Zn、Fe、Ti、Si、Ge、Zr、Ba等から選ばれた元素、又は前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成すればよい。また、前記元素の混合物を用いてもよい。
上記材料を用いた絶縁層、導電層の形成方法は、蒸着法、PVD法、CVD法、プラズマCVD法、スパッタリング法、印刷法、スプレー法、スピン塗布法、液滴吐出法などを用いて形成することができる。所望の形状への加工が必要な際は、マスクを用いてドライエッチング法、又はウェットエッチング法を用いて加工すればよい。導電層は電界めっき法、無電界めっき法、リフロー法、ダマシン法などを用いて形成してもよい。
トランジスタは、必要とされる機能を有すものであれば、どのような構成で設けてもよい。半導体層も非晶質半導体(アモルファス半導体)、結晶性半導体、多結晶半導体、微結晶半導体(セミアモルファス半導体)など様々な半導体を用いることができ、ペンタセンなどの有機化合物を用いて有機トランジスタを形成してもよい。
非晶質半導体としては、代表的には水素化アモルファスシリコン、結晶性半導体としては代表的にはポリシリコンなどがあげられる。ポリシリコン(多結晶シリコン)には、800℃以上のプロセス温度を経て形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂高温ポリシリコンや、600℃以下のプロセス温度で形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂低温ポリシリコン、また結晶化を促進する元素などを添加し結晶化させたポリシリコンなどを含んでいる。もちろん、半導体の一部に結晶相を含む半導体を用いることもできる。
本実施の形態では、絶縁性を有する基板上にトップゲート構造のプレーナ型の薄膜トランジスタを設けた例を示しているが、順スタガ型やボトムゲート構造の逆スタガ型等の構造でトランジスタを形成することも可能である。本実施の形態に限定されず、薄膜トランジスタはチャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造でも、二つ形成されるダブルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。また、周辺駆動回路領域の薄膜トランジスタも、シングルゲート構造、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。あるいはチャネル領域の上下にゲート絶縁膜を介して配置された2つのゲート電極層を有する、デュアルゲート型やその他の構造においても適用できる。
本実施の形態における図9のトランジスタは、結晶性半導体を用い、半導体層上には、ゲート絶縁層を介してゲート電極層が設けられる。ゲート電極層は、単層構造、又は積層構造を有することができる。半導体層中には不純物元素を添加することによって不純物領域が形成される。不純物領域は、その濃度を制御することにより高濃度不純物領域及び低濃度不純物領域とすることができる。このように低濃度不純物領域を有する薄膜トランジスタ(以下、TFTともいう)を、LDD(Lightly doped drain)構造と呼ぶ。また低濃度不純物領域は、ゲート電極と重なるように形成することができ、このようなTFTを、GOLD(Gate Overlapped LDD)構造と呼ぶ。本実施の形態では、トランジスタ602a、トランジスタ602b、トランジスタ603bをGOLD構造で形成している。またTFTの極性は、不純物領域にリン(P)等を用いることによりn型となり、p型とする場合は、ボロン(B)等を添加すればよい。
図13に、半導体層に非晶質半導体を用いたトランジスタにより構成された表示装置の例の断面図を示す。図13の表示装置は、図9(B)の表示装置において、トランジスタ603a、トランジスタ603bを、それぞれトランジスタ683a、トランジスタ683bに変更した例であり、その他の構成は同様である。トランジスタ683a及びトランジスタ683bは、逆スタガ構造の薄膜トランジスタであり、半導体層として非晶質半導体である非晶質珪素膜を用いている。また、トランジスタ683a及びトランジスタ683bは、ソース領域、ドレイン領域の機能を有する一導電型を有する半導体層が設けられている。トランジスタ683a、トランジスタ683bは、一導電型を有する半導体層として、n型を付与する不純物元素であるリンを有する半導体層を有しており、nチャネル型の薄膜トランジスタである。しかし、一導電型を有する半導体層としてp型を付与する不純物元素であるボロン等を有する半導体層を形成すれば、pチャネル型の薄膜トランジスタとすることができる。また、図13の表示装置のように、層間絶縁層を有さない構成となっていてもよい。
本実施の形態では、上記のような回路で形成するが、本発明はこれに限定されず、周辺駆動回路としてICチップを前述したCOG方式やTAB方式によって実装したものでもよい。また、ゲート線駆動回路、ソース線駆動回路は複数であっても単数であっても良い。
また、本発明の表示装置において、画面表示の駆動方法は特に限定されず、例えば、点順次駆動方法や線順次駆動方法や面順次駆動方法などを用いればよい。代表的には、線順次駆動方法とし、時分割階調駆動方法や面積階調駆動方法を適宜用いればよい。また、表示装置のソース線に入力する映像信号は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよく、適宜、映像信号に合わせて駆動回路などを設計すればよい。
さらに、ビデオ信号がデジタルの表示装置において、画素に入力されるビデオ信号が定電圧(CV)のものと、定電流(CC)のものとがある。ビデオ信号が定電圧のもの(CV)には、発光素子に印加される電圧が一定のもの(CVCV)と、発光素子に印加される電流が一定のもの(CVCC)とがある。また、ビデオ信号が定電流のもの(CC)には、発光素子に印加される電圧が一定のもの(CCCV)と、発光素子に印加される電流が一定のもの(CCCC)とがある。
本実施の形態で示したような図9の背面視認性の表示装置を用いた遊技機であると、遊技者は前面に表示される表示画面の画像を楽しみながら、背面の遊技盤の状態も確認できる。透光性の表示画面は、複数重なるように設けてもよく、遊技盤にも表示画面を設けることができるので、複雑で多様な表示を行うことができる。よって、本発明の遊技機は、刺激的な多彩な画像と、表示画面に映し出される入力手段を用いた多様な操作方法によって、自分独自の遊技を楽しむことができ、多いに遊技意欲を高めることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態における遊技機を、図4を用いて説明する。なお、本実施の形態においては、遊技機としてスロットルマシンを例にとって示す。
本実施の形態で示す遊技機は、筐体400、表示部401、画像403a及び画像403bを有する表示画面402、入力手段であるタッチパネル407、操作ハンドル404、表示画面405、カメラ406を含む(図4(A)参照。)。
本発明では、表示画面上に設けられ情報が遊技機に入力できる方法であれば、どのような入力手段を用いてもよい。入力手段として、タッチパネルを用いることができる。タッチパネルには、光方式、超音波方式、静電容量方式、電磁誘導方式、画像認識方式、抵抗膜方式など数種の方式がある。光方式は、パネル表面において、縦横に発光ダイオード(LED)などを用いて、光(赤外線)を投受させ、その投受光が遮断された位置を検出する。超音波方式は、超音波振動素子によりパネル表面に、表面弾性波を伝え、パネル振動による強度変化を計算し、振動の中心となる位置を検出する。静電容量方式は、指などが接触することによるパネル表面の電気容量の変化を検出する。電位誘導方式は、磁界を発生できる特殊な操作器具(ペンなど)をパネルに接触させることで、パネル側でその電磁エネルギーを受け取り、ペンの位置を検出する。画像認識方式は、パネル近くに配置されたカメラ等で、接触する画像を撮影し、画像解析から接触位置と、接触したことを判断、検出する。抵抗膜方式は、電極間に抵抗膜を挟んだ構造で、指などで押圧すると、縦横に直交する電極が接触して通電し、その電子的信号を受け取り、位置を検出する。
本発明は上記どの方式の入力手段を用いてもよいが、本実施の形態では、抵抗膜方式のタッチパネルを入力手段として用いる。本実施の形態で用いる入力手段の断面図を図10に示す。入力手段であるタッチパネル407は、透光性基板340上に電極層342、ドットスペーサ345が設けられ、対向する透光性基板341にも電極層343が設けられている。透光性基板340と透光性基板341とは、電極層が向かい合うように貼り合わせ材であるシール材346によって貼り合わされている(図10(A)参照。)。配線層347は外部回路に接続する。透光性基板340はフィルムなどの可撓性の基板であり、遊技者の指348の押圧により図10(B)のように変形する。透光性基板340の変形により電極層343も変形し、電極層342と接触し、通電する。その電子的信号を受け取ることによって、領域350が検出される。
本実施の形態においても、実施の形態1の表示画面301のように、表示画面402、表示画面405は、透光性を有している。タッチパネル407も透光性を有しているので、表示画面402より放射された光、及び表示部401から放射された光は遮断されず、遊技者の目に届く。よって、遊技者は、前面に配置された表示画面402、背面に配置された表示部401を同時に視認することができる。遊技者は、前面に表示される表示画面の画像を楽しみながら、背面の遊技の状態も確認できる。透光性の表示画面は、複数重なるように設けてもよく、複雑で多様な表示を行うことができる。
本実施の形態における遊技機は、表示画面405の背面にカメラ406を具備している。カメラ406は、表示画面405の表示画像と、遊技者を同じ写真内に撮影することができる。遊技者は、入力手段によってカメラ406を操作し、遊技状態が「大当たり」など記念に残したい状況になった場合に、いつでも写真を撮影することができる。また、カメラ406によって撮影した画像を、表示画面402などに表示するようにしてもよい。
また、表示画面には入力手段を設け、その入力手段によって遊技者は遊技状態を変化させることができる。例えば、表示画面402に表示された画像403aを押圧すると、入力手段により情報が入力される。その情報により遊技状態は変化し、遊技状態を検出する検出装置によってその情報は、表示画面402、表示画面405等に反映され、画像を変化させる。また、本実施の形態の遊技機はスロットルマシンなので、遊技者は、3個所の変化する表示部401の画像を遊技者が任意に停止させ、停止した時に表示されている画像を、3個所において一定の決まりに合うように揃えることを目的とする。よって、通常は固定されている操作点(操作ボタンなど)の入力手段を、表示画面上に可動して設けることにより、より遊技機の難易度に幅ができ、遊技者に合わせた設定を行うことができる。また、表示画面上に複数操作点を設置する事も可能であり、停止、と動作などしか選択できなかった操作項目に、表示の動作速度や、表示の明るさの設定などを加えることができ、遊技者は、遊技の進行中に自由に操作できるため、より強い刺激を受け、臨場感が増す。また詳細は後述するが、表示内容に応じて高階調表示領域の輝度を瞬間的に高めることによって、表示画面の一部の領域の発光強度をより強く明るく発光させることができる。
タッチパネルの他に、実施の形態1で示したセンサのような別の入力手段を設けてもよい。センサを用いた入力手段により、遊技機周囲、遊技者の状態を検出し、遊技機の使用効率を高めたり、不正行為などに対する防犯を行ったりすることができる。
また、本実施の形態の遊技機において、回転開始手段と、回転停止手段を設け、表示部401は、図4(B)のように回転する構造となっている。図4(B)に、表示部401の詳細図を示す。表示部401は、表示画面を有する表示装置412と、表示装置412を支持し、回転手段により回転させる支持体411で構成されており、矢印413で示すように回転する。本実施の形態では表示装置412の有する表示画面も透光性であり、より多彩な表示を行う。この表示装置412を回転させ、回転する表示画面にその回転角に同期して画像を切り替えて表示することにより、表示部401に3次元画像を表示することができる。よって、遊技者は、表示画面402に表示される2次元画像と、その背面には表示部401による3次元画像とを同時に視認でき、一層迫力のあるリアルな画像により遊技を楽しむことができる。表示部401の表示装置412は、遊技者の操作により任意のタイミングで停止され、遊技者に2次元の画像を表示するので、遊技者は決定した画像の確認をその都度行うことができる。
表示装置412に裏表両方から光を放射し、表示を行う両面放射型の表示パネルを用いると、一つの表示装置(表示パネル)でよいので軽量化であるため、回転させる電力を低減することができる、風力によって回転させることもできるなどの利点がある。また両面放射型の表示装置では裏表2つの画面を1つの表示装置(表示パネル)で駆動させるため、低消費電力とすることもできる。
また、表示装置412は表示画面の裏表両方に表示を行う両面放射型であればよいので、その表示画面は非透光性でもよく、2つの片面放射型の表示装置を光の非放射面同士を貼り合わせて、両面放射型の表示装置としたものも用いることができる。2つの片面放射型の表示装置を貼り合わせる場合は、精度良く貼り合わせる必要がある。
よって、本発明の遊技機は、刺激的な多彩な画像と、表示画面に映し出される入力手段を用いた多様な操作方法によって、自分独自の遊技を楽しむことができ、多いに遊技意欲を高めることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態における遊技機を、図5を用いて説明する。なお、本実施の形態においては、遊技機としてパチンコ機を例にとって示す。
遊技者にとって、遊技機に多様性があることは刺激的であり、そのような遊技機は、遊技者を飽きさせない。しかし、遊技機の遊技盤や本体ごと頻繁に新しくするのはコスト的に無理がある。本実施の形態では、遊技機の外装を、服を着せ替えるように変化させ、遊技者の遊技意欲を高めるものである。
図5(A)は、遊技機本体であり、遊技盤、操作ハンドルなどを含む遊技機500はその中に備え付けの表示画面501、表示画面502を有している。遊技機500は実施の形態1で示した遊技機と同様な構成となっている。
図5(B)及び図5(C)に遊技機500に装着することができる、装飾部を示す。装飾部も発光する表示画面によって構成される。また、表示画面は、透光性でも非透光性でもよく、可変表示でも不変表示でもよい。本実施の形態では、図5(B)の装飾部において、表示画面510は、不変表示であり、花柄が発光によって表示され、点滅したり、光の強度が変化したり様々な形態で発光することができる。表示画面512は可撓性フィルム上に形成された表示画面であり、発光するフィルムが遊技場内に設置された送風機などによる風により、発光しながらはためいて遊技者に美感を与える。送風機は、発光による表示装置に生じる熱を冷却する効果もある。表示画面511は、可変表示の表示画面であり、遊技者にさらなる情報や視覚的刺激を与えることができる。このような装飾部を遊技機500に装着することにより、より遊技者にとって、遊技意欲が高められる魅力的な遊技機515とすることができる(図5(D)参照。)。
図5(C)においても、装飾部は発光する表示画面によって構成されている。表示画面520は、王冠や星などがデザインされた表示画面であり、点滅したり、光の強度が変化したり様々な形態で発光することができる。また、表示画面521は、表示画面512と同様に可撓性フィルム上に形成された表示画面であり、透光性を有しているので、風にはためいて遊技盤前面に移動しても遊技者の視野を妨げず、その表示画像によって、より遊技者を楽しませることができる。このような装飾部を遊技機500に装着することにより、より遊技者にとって、遊技意欲が高められる魅力的な遊技機525とすることができる(図5(E)参照。)。図5の装飾部は例であり、本発明はそれに限定されない。装飾部は、自由なデザインでその対象となる遊技者の年齢層、性別などや、遊技の内容、季節等に合わせて適宜設定すればよい。
装飾部は、実施の形態2で示した表示装置のように形成すればよいが、比較的頻繁に、取りかえることを考慮すると、低コストで作製できる方が好ましい。印刷法、スプレー法、スピン塗布法、液滴吐出法などを用いて形成すると、選択的に導電層、絶縁層、発光層などが形成することができるため工程が簡略化し、低コスト化できる。
本実施の形態では、装飾部を表示画面502前面には設けない構成を示したが、透光性の表示画面を重ねるように設けても良い。また、表示画面前面に、液状やジェル状の、透過する光の波長や強度を変化させるような物質を有するカバーを設けて、より複雑な表示を行ってもよい。
よって、本発明の遊技機は、刺激的な多彩な画像と、表示画面に映し出される入力手段を用いた多様な操作方法によって、自分独自の遊技を楽しむことができ、多いに遊技意欲を高めることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態1乃至4で示す表示装置に用いることができる、表示内容に応じて階調を高める場合について説明する。
図6(A)には、表示装置の画素部105及び駆動回路部108のシステムブロック図を示す。画素部105では、信号線112及び走査線110が交差している。画素部105は、複数の画素を有し、各画素となる信号線112と、走査線110との交点には、スイッチング素子が設けられている。スイッチング素子により発光素子の電位を制御することができる。なお本発明の画素部は、このようなアクティブ型に限定されず、パッシブ型の構成を有してもよい。パッシブ型は、各交点にスイッチング素子がないため、工程が簡便であり、開口率を高めることができる。
駆動回路部108は、制御回路102、信号線駆動回路103、走査線駆動回路104を有する。制御回路102、画素部105の表示内容に応じて、階調制御を行う機能を有しており、例えば画素部105の表示内容に応じて、画素部105の任意箇所の階調を高める機能を有する。具体的には、制御回路102では、信号線112へ供給する電位を高める信号が生成され、該信号は、コントローラ109に入力される。その結果、信号線112と走査線110との交点に設けられた発光素子は、通常より高輝度な発光を行い、高階調表示を行うことができる。
またコントローラ109は、該制御回路102からの信号を信号線駆動回路103、及び走査線駆動回路104に入力する機能を有している。なお上述のように、発光素子が通常より高輝度な発光を行う場合、高階調表示以外の領域であるグレー表示領域の階調を低くし、よりコントラストを高めることができる。例えば、発光素子へ供給される電流を少なくするため、発光素子へ接続される電源線の電位を高くする。
その結果、表示内容に応じた高階調表示を、画素部105の任意の箇所において、行うことができる。
図6(C)に示すように信号線駆動回路103は、シフトレジスタ131、第1のラッチ132、第2のラッチ133、レベルシフタ134、バッファ135として機能する回路を有する。レベルシフタ134には、スタートパルス(SSP)等の信号が、第1のラッチ132にはビデオ信号等のデータ(DATA)が、第2のラッチ133にはラッチ(LAT)信号等がそれぞれ入力される。なお、本発明の信号線駆動回路はこれに限定されない。
図6(B)に示すように走査線駆動回路104は、シフトレジスタ141、レベルシフタ142、バッファ143として機能する回路を有する。シフトレジスタ141にはゲートスタートパルス(GSP)、ゲートクロック信号(GCK)等の信号が入力される。なお、本発明の走査線駆動回路はこれに限定されない。
このような信号線駆動回路103、走査線駆動回路104、画素部105は、同一基板状に設けられた半導体素子によって形成することができる。例えば、ガラス基板に設けられた薄膜トランジスタを用いて形成することができる。また、信号線駆動回路103や走査線駆動回路104は、ICチップを用いて、基板上に実装することもできる。
このように、本発明は制御回路102により、表示内容に応じて、高階調表示を行うことができる表示装置を提供することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本実施の形態1乃至5における表示装置が有することのできる画素の等価回路について、図8を用いて説明する。
図8(A)は、画素の等価回路の一例を示したものであり、信号線712、電源線715、走査線710それらの交点に発光素子708、トランジスタ703、711、容量素子704を有する画素の等価回路である。
このような等価回路において、信号線112には信号線駆動回路から、映像信号が入力される。トランジスタ711は、スイッチング用トランジスタと呼び、走査線710に入力される選択信号に従って、トランジスタ703のゲートへの、該映像信号の電位の供給を制御することができる。トランジスタ703は、駆動用トランジスタと呼び、該映像信号の電位に従って、発光素子708への電流の供給を制御することができる。供給される電流に伴う発光素子の発光状態により、表示を行うことができる。容量素子704は、トランジスタ703のゲート・ソース間の電圧を保持することができる。なお、図8(A)では、容量素子704を図示したが、トランジスタ703のゲート容量や他の寄生容量で賄うことが可能な場合には、設けなくてもよい。
図8(B)は、図8(A)に示した画素の等価回路に、新たに走査線719、トランジスタ718を設けた画素の等価回路である。
トランジスタ718は、消去用トランジスタと呼び、トランジスタ703のゲートとソースを同電位とし、強制的に発光素子708に電流が流れない状態を作ることができる。そのため、時間階調表示において、全画素に映像信号が入力され終わる前に、次に映像信号を入力することができ、デューティー比を高くすることができる。
図8(C)は、図8(B)に示した画素の等価回路に、新たにトランジスタ725と、配線726を設けた画素の等価回路である。トランジスタ725は、そのゲートの電位が、配線726によって固定されている。そして、トランジスタ703とトランジスタ725は、電源線715と発光素子708との間に直列に接続されている。よって図8(C)では、トランジスタ725により発光素子708に供給される電流の値が制御され、トランジスタ703により発光素子708への該電流の供給の有無が制御できる。
以上、図8(A)(B)(C)に示した画素の等価回路は、デジタル方式で駆動させることができる。デジタル方式で駆動させる場合、各駆動用トランジスタに多少の電気特性ばらつきがあっても、スイッチング素子として使用するため、問題にならない。
本発明の表示装置が有する画素の等価回路は、デジタル方式であっても、アナログ方式であっても駆動させることができる。例えば図8(D)に示す画素の等価回路は、信号線712、電源線715、走査線710、それらの交点に発光素子708、トランジスタ711、720、721、容量素子704を有する。図8(D)において、トランジスタ720、721はカレントミラー回路を構成しており、p型のトランジスタからなる。このような画素の等価回路では、デジタル方式の場合、信号線712からデジタルビデオ信号が入力され、時間階調により発光素子708に供給される電流の値が制御される。またアナログ方式の場合、信号線712からアナログビデオ信号が入力され、その値に応じて発光素子708に供給される電流の値が制御される。アナログ方式で駆動させる場合、低消費電力化を図ることができる。
以上のような画素において、信号線712、電源線715、配線726には、信号線駆動回路から信号が入力される。また走査線710、719には、走査線駆動回路から信号が入力される。信号線駆動回路や走査線駆動回路は、単数、又は複数設けることができる。例えば、画素部705を介して第1の走査線駆動回路、第2の走査線駆動回路を設けることができる。
また図8(A)に示す画素において、図8(B)を用いて説明したように、強制的に発光素子708に電流が流れない状態を作ることができる。例えば、第1の走査線駆動回路により、発光素子708が点灯するタイミングで、トランジスタ711を選択し、第2の走査線駆動回路により発光素子708へ強制的に電流が流れないような信号を走査線710に供給する。強制的に電流が流れないような信号(Write Erase Signal)とは、発光素子708の第1の電極と、第2の電極とが同電位となるための電位を与える信号である。このように、駆動方法によっても、強制的に発光素子708に電流が流れない状態を作ることができ、デューティー比を高めることができる。
消去用トランジスタであるトランジスタ718の代わりに、消去ダイオード2211を用いた場合の画素構成の例を図12に示す。選択トランジスタ2101、駆動トランジスタ2103、消去ダイオード2211、発光素子2104が配置されている。選択トランジスタ2101のソースとドレインは各々、信号線2105と駆動トランジスタ2103のゲートに接続されている。選択トランジスタ2101のゲートは、第1ゲート線2107に接続されている。駆動トランジスタ2103のソースとドレインは各々、電源線2106と発光素子2104に接続されている。消去ダイオード2211は、駆動トランジスタ2103のゲートと第2ゲート線2117に接続されている。
保持容量2102は、駆動トランジスタ2103のゲート電位を保持する役目をしている。よって、駆動トランジスタ2103のゲートと電源線2106の間に接続されているが、これに限定されない。駆動トランジスタ2103のゲート電位を保持できるように配置されていればよい。また、駆動トランジスタ2103のゲート容量などを用いて、駆動トランジスタ2103のゲート電位を保持できる場合は、保持容量2102を省いても良い。
動作方法としては、第1ゲート線2107を選択して、選択トランジスタ2101をオン状態にして、信号線2105から信号を保持容量2102に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ2103の電流が制御され、第1電源線2106から、発光素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる。
信号を消去したい場合は、第2ゲート線2117を選択(ここでは、高い電位にする)して、消去ダイオード2211がオンして、第2ゲート線2117から駆動トランジスタ2103のゲートへ電流が流れるようにする。その結果、駆動トランジスタ2103がオフ状態になる。すると、第1電源線2106から、発光素子2104を通って、第2電源線2108には、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
信号を保持しておきたい場合は、第2ゲート線2117を非選択(ここでは、低い電位にする)しておく。すると、消去ダイオード2111がオフするので、駆動トランジスタ2103のゲート電位は保持される。
なお、消去ダイオード2111は、整流性がある素子であれば、どのようなものでもよい。PN型ダイオードでもよいし、PIN型ダイオードでもよいし、ショットキー型ダイオードでもよいし、ツェナー型ダイオードでもよい。
また、トランジスタを用いて、ダイオード接続(ゲートとドレインを接続)して、用いても良い。本実施の形態では、消去ダイオード2211として、ダイオード接続したトランジスタを用いている。ここでは、Nチャネル型を用いているが、これに限定されない。Pチャネル型を用いても良い。
このように表示装置が有する画素の等価回路は、多くの形態をとることができ、本実施の形態は、実施の形態1乃至5それぞれの遊技機の有する表示装置に適用することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、グレー表示の領域において、発光素子へ供給する電圧又は電流の値を制御するシステム及び構造について説明する。なお発光素子750へ供給する電圧又は電流は、第1の電極751と、第2の電極752と電位差によって決定することができる。本実施の形態では、第2の電極752を各発光素子で共有するため、第1の電極751の電位を制御する場合で説明するが、これに限定されるものではなく、第2の電極752の電位を制御してもよい。
図7(A)に示すように、制御回路102は、フレームメモリ180を有しており、映像信号101は、フレームメモリ180に保存される。フレームメモリ180は、例えば1フレーム分の映像信号を保存することができる。保存された映像信号、つまり映像情報を、判定回路181が高階調表示を行うか否か判断する。このとき、高階調表示を行う場合は、映像信号101が中間階調領域になだらかに分布しているのではなく、高階調領域と、低階調領域とに分かれて分布しているため、この分布の程度により、高階調表示を行うか否かを判断することができる。また加えて、多く分布する高階調領域の階調数と、低階調領域の階調数との差の程度により、高階調表示を行うか否かを判断することができる。高階調表示を行うと判断する輝度分布の基準は、使用者や設計者により決定すればよい。
判定回路181により、高階調表示を行うと判断されると、変換回路182により、映像信号の階調数が変換され、コントローラ109を介して信号線駆動回路103に入力される。表示装置は各発光素子750へ供給する電流量を制御することにより、画素部105の任意の箇所に対して、高階調表示を行うことができる。そのため高階調表示を行う領域の階調数を高め、グレー表示を行う領域の階調数を低めるように、階調数は変換される。高められた階調数に応じた信号は、信号線駆動回路103から信号線112に入力され、発光素子の第1の電極751の電位を、高くなるように制御すればよい。このとき、高くする電位は、第1乃至第3の電位というように、複数の電位状態となるようにしてもよい。勿論、単数の電位状態であってもよい。また低められた階調数に応じた信号が、信号線駆動回路103から信号線112に入力されると、発光素子の第1の電極751の電位は低くなるように制御される。その結果、発光素子750は、表示内容に応じて、所定の画素が有する発光素子の輝度を高めることができる。
別の形態であるが第2の電極752の電位を制御する場合、第2の電極752は発光素子750で共有されるため、全発光素子における第2の電極752の電位が同様に制御されてしまう。具体的には、高階調表示を行うため、全発光素子の第2の電極752の電位は、下げるように制御される。そのため、高階調表示以外であるグレー表示領域においては、選択的に発光素子の第2の電極752の電位を下げるように制御する。その結果、高階調表示を行わないグレー表示領域の輝度が上昇することを防止できる。
勿論、第2の電極752を発光素子750で共有することなく、所望の形状に加工し、それぞれ第2の電極752の電位を制御することにより、信号線112の電位の制御を行わなくともよい。
具体的には、図7(B)に示すような、第1の電極751と、第2の電極752との間に設けられた発光物質を含む層753のモデル図を用いて説明する。上述のように高階調表示を行うとき、所定の領域のみ(図7(B)では、端の領域のみ)が高階調表示を行う場合、高階調表示を行う領域に設けられた発光物質を含む層753が高電位となるように、信号線112からの信号によって、第1の電極751の電位を制御する。
また別の形態として、図7(C)に示すように、共有された第2の電極752の電位を制御して高階調表示を行う場合、全発光素子の第2の電極752の電位が低電位にとなるため、その他の領域の輝度を維持するため、選択的に第1の電極751の電位を低電位とする。
以上の結果、所定の領域のみ高階調表示を行うことができ、その他の領域では輝度上昇が防止された表示を行うことができる。
このような制御方法は、アナログ方式の表示の場合、適用することができる。なおデジタル方式の表示の場合、上記のようなグレー表示を行う領域においては、点灯時間を短くするように制御すればよい。例えば消去用トランジスタを用いて、発光素子750を強制的に消去させればよい。
このようにして、発光素子へ供給する電圧、又は電流を制御し、その輝度自体を高めた高階調表示を行うことができる。またグレー表示においては、その階調を低くすることができる。本実施の形態を、実施の形態1乃至4で示すそれぞれの遊技機の表示装置に適用することによって、表示内容に応じて階調を高めるといった効果を奏することができる。
なお本実施の形態では、アクティブ型の表示装置を用いて説明したが、パッシブ型の表示装置であっても、表示内容に応じて高階調表示領域の輝度を高めることができる。
(実施の形態8)
本発明の発光素子には本実施の形態では、本発明の発光素子に適用することのできる他の構成を、図14及び図15を用いて説明する。
エレクトロルミネセンスを利用する発光素子は、発光材料が有機化合物であるか、無機化合物であるかによって区別され、一般的に、前者は有機EL素子、後者は無機EL素子と呼ばれている。
無機EL素子は、その素子構成により、分散型無機EL素子と薄膜型無機EL素子とに分類される。前者は、発光材料の粒子をバインダ中に分散させた電界発光層を有し、後者は、発光材料の薄膜からなる電界発光層を有している点に違いはあるが、高電界で加速された電子を必要とする点では共通である。なお、得られる発光のメカニズムとしては、ドナー準位とアクセプター準位を利用するドナー−アクセプター再結合型発光と、金属イオンの内殻電子遷移を利用する局在型発光とがある。一般的に、分散型無機ELではドナー−アクセプター再結合型発光、薄膜型無機EL素子では局在型発光である場合が多い。
本発明で用いることのできる発光材料は、母体材料と発光中心となる不純物元素とで構成される。含有させる不純物元素を変化させることで、様々な色の発光を得ることができる。発光材料の作製方法としては、固相法や液相法(共沈法)などの様々な方法を用いることができる。また、噴霧熱分解法、複分解法、プレカーサーの熱分解反応による方法、逆ミセル法やこれらの方法と高温焼成を組み合わせた方法、凍結乾燥法などの液相法なども用いることができる。
固相法は、母体材料と、不純物元素又は不純物元素を含む化合物を秤量し、乳鉢で混合、電気炉で加熱、焼成を行い反応させ、母体材料に不純物元素を含有させる方法である。焼成温度は、700〜1500℃が好ましい。温度が低すぎる場合は固相反応が進まず、温度が高すぎる場合は母体材料が分解してしまうからである。なお、粉末状態で焼成を行ってもよいが、ペレット状態で焼成を行うことが好ましい。比較的高温での焼成を必要とするが、簡単な方法であるため、生産性がよく大量生産に適している。
液相法(共沈法)は、母体材料又は母体材料を含む化合物と、不純物元素又は不純物元素を含む化合物を溶液中で反応させ、乾燥させた後、焼成を行う方法である。発光材料の粒子が均一に分布し、粒径が小さく低い焼成温度でも反応が進むことができる。
発光材料に用いる母体材料としては、硫化物、酸化物、窒化物を用いることができる。硫化物としては、例えば、硫化亜鉛(ZnS)、硫化カドミウム(CdS)、硫化カルシウム(CaS)、硫化イットリウム(Y2S3)、硫化ガリウム(Ga2S3)、硫化ストロンチウム(SrS)、硫化バリウム(BaS)等を用いることができる。また、酸化物としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化イットリウム(Y2O3)等を用いることができる。また、窒化物としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)等を用いることができる。さらに、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)等も用いることができ、硫化カルシウム−ガリウム(CaGa2S4)、硫化ストロンチウム−ガリウム(SrGa2S4)、硫化バリウム−ガリウム(BaGa2S4)、等の3元系の混晶であってもよい。
局在型発光の発光中心として、マンガン(Mn)、銅(Cu)、サマリウム(Sm)、テルビウム(Tb)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、ユーロピウム(Eu)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)などを用いることができる。なお、電荷補償として、フッ素(F)、塩素(Cl)などのハロゲン元素が添加されていてもよい。
一方、ドナー−アクセプター再結合型発光の発光中心として、ドナー準位を形成する第1の不純物元素及びアクセプター準位を形成する第2の不純物元素を含む発光材料を用いることができる。第1の不純物元素は、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、アルミニウム(Al)等を用いることができる。第2の不純物元素としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)等を用いることができる。
ドナー−アクセプター再結合型発光の発光材料を固相法を用いて合成する場合、母体材料と、第1の不純物元素又は第1の不純物元素を含む化合物と、第2の不純物元素又は第2の不純物元素を含む化合物をそれぞれ秤量し、乳鉢で混合した後、電気炉で加熱、焼成を行う。母体材料としては、上述した母体材料を用いることができ、第1の不純物元素又は第1の不純物元素を含む化合物としては、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、硫化アルミニウム(Al2S3)等を用いることができ、第2の不純物元素又は第2の不純物元素を含む化合物としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、硫化銅(Cu2S)、硫化銀(Ag2S)等を用いることができる。焼成温度は、700〜1500℃が好ましい。温度が低すぎる場合は固相反応が進まず、温度が高すぎる場合は母体材料が分解してしまうからである。なお、粉末状態で焼成を行ってもよいが、ペレット状態で焼成を行うことが好ましい。
また、固相反応を利用する場合の不純物元素として、第1の不純物元素と第2の不純物元素で構成される化合物を組み合わせて用いてもよい。この場合、不純物元素が拡散されやすく、固相反応が進みやすくなるため、均一な発光材料を得ることができる。さらに、余分な不純物元素が入らないため、純度の高い発光材料が得ることができる。第1の不純物元素と第2の不純物元素で構成される化合物としては、例えば、塩化銅(CuCl)、塩化銀(AgCl)等を用いることができる。
なお、これらの不純物元素の濃度は、母体材料に対して0.01〜10atom%であればよく、好ましくは0.05〜5atom%の範囲である。
薄膜型無機ELの場合、電界発光層は、上記発光材料を含む層であり、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着(EB蒸着)法等の真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相成長法(PVD)、有機金属CVD法、ハイドライド輸送減圧CVD法等の化学気相成長法(CVD)、原子エピタキシ法(ALE)等を用いて形成することができる。
図14(A)乃至(C)に発光素子として用いることのできる薄膜型無機EL素子の一例を示す。図14(A)乃至(C)において、発光素子は、第1の電極層50、電界発光層51、第2の電極層53を含む。
図14(B)及び図14(C)に示す発光素子は、図14(A)の発光素子において、電極層と電界発光層間に絶縁層を設ける構造である。図14(B)に示す発光素子は、第1の電極層50と電界発光層52との間に絶縁層54を有し、図14(C)に示す発光素子は、第1の電極層50と電界発光層52との間に絶縁層54a、第2の電極層53と電界発光層52との間に絶縁層54bとを有している。このように絶縁層は電界発光層を狭持する一対の電極層のうち一方の間にのみ設けてもよいし、両方の間に設けてもよい。また絶縁層は単層でもよいし複数層からなる積層でもよい。
また、図14(B)では第1の電極層50に接するように絶縁層54が設けられているが、絶縁層と電界発光層の順番を逆にして、第2の電極層53に接するように絶縁層54を設けてもよい。
分散型無機ELの場合、粒子状の発光材料をバインダ中に分散させ膜状の電界発光層を形成する。粒子状に加工する。発光材料の作製方法によって、十分に所望の大きさの粒子が得られない場合は、乳鉢等で粉砕などによって粒子状に加工すればよい。バインダとは、粒状の発光材料を分散した状態で固定し、電界発光層としての形状に保持するための物質である。発光材料は、バインダによって電界発光層中に均一に分散し固定される。
分散型無機ELの場合、電界発光層の形成方法は、選択的に電界発光層を形成できる液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷など)、スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法などを用いることもできる。膜厚は特に限定されることはないが、好ましくは、10〜1000nmの範囲である。また、発光材料及びバインダを含む電界発光層において、発光材料の割合は50wt%以上80wt%以下とするよい。
図15(A)乃至(C)に発光素子として用いることのできる分散型無機EL素子の一例を示す。図15(A)における発光素子は、第1の電極層60、電界発光層62、第2の電極層63の積層構造を有し、電界発光層62中にバインダによって保持された発光材料61を含む。
本実施の形態に用いることのできるバインダとしては、絶縁材料を用いることができ、有機材料や無機材料を用いることができ、有機材料及び無機材料の混合材料を用いてもよい。有機絶縁材料としては、シアノエチルセルロース系樹脂のように、比較的誘電率の高いポリマーや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ化ビニリデンなどの樹脂を用いることができる。また、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、オキサゾール樹脂(ポリベンゾオキサゾール)等の樹脂材料を用いてもよい。また、を用いることもでき、例えば光硬化型などを用いることができる。これらの樹脂に、チタン酸バリウム(BaTiO3)やチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)などの高誘電率の微粒子を適度に混合して誘電率を調整することもできる。
バインダに含まれる無機絶縁材料としては、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸素及び窒素を含む珪素、窒化アルミニウム(AlN)、酸素及び窒素を含むアルミニウムまたは酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化チタン(TiO2)、BaTiO3、SrTiO3、チタン酸鉛(PbTiO3)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、ニオブ酸鉛(PbNbO3)、酸化タンタル(Ta2O5)、タンタル酸バリウム(BaTa2O6)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、ZnSその他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。有機材料に、誘電率の高い無機材料を含ませる(添加等によって)ことによって、発光材料及びバインダよりなる電界発光層の誘電率をより制御することができ、より誘電率を大きくすることができる。
作製工程において、発光材料はバインダを含む溶液中に分散されるが本実施の形態に用いることのできるバインダを含む溶液の溶媒としては、バインダ材料が溶解し、電界発光層を形成する方法(各種ウエットプロセス)及び所望の膜厚に適した粘度の溶液を作製できるような溶媒を適宜選択すればよい。有機溶媒等を用いることができ、例えばバインダとしてシロキサン樹脂を用いる場合は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEAともいう)、3−メトシキ−3メチル−1−ブタノール(MMBともいう)などを用いることができる。
図15(B)及び図15(C)に示す発光素子は、図15(A)の発光素子において、電極層と電界発光層間に絶縁層を設ける構造である。図15(B)に示す発光素子は、第1の電極層60と電界発光層62との間に絶縁層64を有し、図15(C)に示す発光素子は、第1の電極層60と電界発光層62との間に絶縁層64a、第2の電極層63と電界発光層62との間に絶縁層64bとを有している。このように絶縁層は電界発光層を狭持する一対の電極層のうち一方の間にのみ設けてもよいし、両方の間に設けてもよい。また絶縁層は単層でもよいし複数層からなる積層でもよい。
また、図15(B)では第1の電極層60に接するように絶縁層64が設けられているが、絶縁層と電界発光層の順番を逆にして、第2の電極層63に接するように絶縁層64を設けてもよい。
図14における絶縁層54、図15における絶縁層64のような絶縁層は、特に限定されることはないが、絶縁耐性が高く、緻密な膜質であることが好ましく、さらには、誘電率が高いことが好ましい。例えば、酸化シリコン(SiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化チタン(TiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、窒化シリコン(Si3N4)、酸化ジルコニウム(ZrO2)等やこれらの混合膜又は2種以上の積層膜を用いることができる。これらの絶縁膜は、スパッタリング、蒸着、CVD等により成膜することができる。また、絶縁層はこれら絶縁材料の粒子をバインダ中に分散して成膜してもよい。バインダ材料は、電界発光層に含まれるバインダと同様な材料、方法を用いて形成すればよい。膜厚は特に限定されることはないが、好ましくは10〜1000nmの範囲である。
本実施の形態で示す発光素子は、電界発光層を狭持する一対の電極層間に電圧を印加することで発光が得られるが、直流駆動又は交流駆動のいずれにおいても動作することができる。
上記の発光素子を有する表示装置を本発明の遊技機に適宜具備することができ、多彩な画像を表示することができる。よって、本発明の遊技機は、刺激的な多彩な画像と、表示画面に映し出される入力手段を用いた多様な操作方法によって、自分独自の遊技を楽しむことができ、多いに遊技意欲を高めることができる。