JP5654257B2 - 液体供給装置及び液体供給方法 - Google Patents
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Description
また、押下ポンプ式液体供給装置の設置安定性が低いという問題がある。
その理由について、以下に図面を用いて説明する。
押下部材310、吸上げ機構320及び吸上げパイプ330の内部には、吐出口311から吸上げパイプ330の液体浸漬側の端部まで連通する液体流路が形成されている。
次に、押下部材310を押し下げる。これにより、吸上げ機構320が作動し、液体用容器150内に収容された液体400が吸上げパイプ330及び吸上げ機構320を通じて吐出口311から所定量吐出される。
そのため、押下ポンプ式液体供給装置100の設置により、流し台500の作業スペースが狭くなるという問題がある。また、その結果、食器洗浄等の作業効率が低下することが懸念される。
特に、食品製造業等に使用される業務用の液体供給装置としては、大量の液体を収容した大型の液体供給装置を使用する傾向にあり、この問題は特に顕著である。
傾斜面や凹凸面となった水平でない作業台に押下ポンプ式液体供給装置を設置した場合には、押下ポンプ式液体供給装置が不安定になって倒れたり、作業台から落下したりするおそれもある。
このように、押下ポンプ式液体供給装置では、設置安定性が低いという問題がある。
そして、押下ポンプ式液体供給装置が倒れたり、作業台から落下したりした場合には、液体用容器内に収納された液体が外部に漏れることがあり、食器等の作業対象物の汚染が引き起こされることが懸念される。
上記液体用容器を床面から離間した所定の高さの位置に保持する設置高さ保持機構と、
上記所定の高さの位置に保持された上記液体用容器に収容された液体を流すための液体供給管と、
上記液体供給管に流された液体を所定量吐出させるための液体吐出機構とを備えることを特徴とする。
また、作業台に設置する必要がないので、従来の押下ポンプ式液体供給装置のように、使用時に液体供給装置が作業台上で倒れたり、元の位置から移動して作業台から落下したりするおそれがない。さらに、作業台が水平でなくとも、液体供給装置を作業場所に設置することができる。
それゆえ、設置安定性の高い液体供給装置とすることができる。
作業場所の壁に引っ掛け治具を設けておき、上記引っ掛け治具に上記溝部又は貫通孔を引っ掛けることによって液体用容器をを所定の高さの位置に保持させることができる。
このような液体供給装置では、例えば、吐出量の異なる複数種類の液体吐出機構を使用することにより、必要とされる液体量に応じて液体吐出機構を使い分けることができる。そのため、一つの液体供給装置で少量の液体供給を行うことも、大量の液体供給を行うこともできる。
また、液体供給管の分岐の数に応じて、複数の作業者で液体供給装置を同時に使用することができる。
なお、本発明でいう少量とは、例えば、0.1〜5.0ml/分のことをいい、大量とは、5.0〜1000.0ml/分のことをいう。
液体吐出機構がローラークランプであると、片手で操作することにより液体を連続的に吐出させることができるし、液体を精度よく供給することもできる。
液体吐出機構がコックであると、コックをひねることにより連続的に液体を吐出させることができる。また、液体吐出機構がポンプであると、液体を断続的に供給することができる。液体吐出機構がスプレーガンであると、トリガーを引くことにより液体を断続的に吐出させることができるし、先端部に形成された噴射孔の形状によっては、霧状等の任意の形状に液体を吐出させることもできる。
ローラークランプを使用すると、片手で操作することにより液体を連続的に吐出させることができるし、液体を精度よく供給することもできる。また、ポンプを使用すると、液体を断続的に供給することができる。そのため、必要とされる液体量に応じて、ローラークランプとポンプとを使い分けることができる。
液体用容器に供給管保持部が備え付けられていると、液体供給装置の不使用時には、供給管保持部で液体供給管を保持することにより、液体供給管をコンパクトに収納することができる。
このような液体貯蔵容器保持機構を備えていると、液体貯蔵容器をその注ぎ口を下方に向けて液体貯蔵容器保持機構に保持させるだけで液体用容器に液体を注ぐことができるため、液体を液体用容器に収容させる際の作業性を高めることができる。
また、液体貯蔵容器内に液体を残すことなく液体用容器に液体を注ぐことができる。
また、上記液体貯蔵容器保持機構は、上記液体用容器内に設けられた、上記液体供給管側が凸であり、底面に穴が空いたすり鉢状の部材であることが望ましい。
貯蔵容器保持機構がこのような部材であると、液体貯蔵容器が液体入りパウチである場合に特に好適に液体貯蔵容器を保持することができる。
また、液体用容器内に上記メッシュが設けられていると、液体用容器に液体を容易に収容させることができる。例えば、開口が形成された液体入りパウチをメッシュ上に置くことにより、液体用容器の液体供給管側の領域に液体を落下させて液体用容器に液体を収容することができる。液体が落下し尽くした空のパウチは、メッシュから引き上げるだけで容易に回収できる。
また、上記メッシュの形状は、上記液体供給管側が凸であるすり鉢状であることが望ましい。液体供給管側が凸であるすり鉢状のメッシュであると、液体入りパウチをメッシュ上に安定して置くことができる。
このような形態であっても、本発明の作用効果を好適に享受することができる。
その詳細については、後述する第六実施形態で説明する。
なお、本明細書において、液体用容器の底部近傍とは、溶剤が収容された液体用容器の底部を上向きにした際に、圧抜き管の他端が液体の液面よりも上に位置する部位のことをいう。
液体用容器に蓋が取り付けられていて液体用容器が密閉されていると、圧抜き管を蓋に接続しないで液体を吐出させた場合には、吐出させた液体の体積に応じて液体用容器がへこんで変形することがある。
しかしながら、上記圧抜き管が蓋に接続されていると、吐出させた液体の体積に応じて、液体用容器の外部から内部へ圧抜き管を通じて空気が供給されるので、液体用容器の変形を防止することができる。
また、液体用容器が床面から離間した所定の高さの位置に保持されているので、使用時に液体用容器(液体供給装置)が作業台上で倒れたり、作業台から落下したりするおそれがなく、操作毎に確実に液体を吐出させることができる。
このような液体供給方法では、必要に応じて適量の液体を即座に供給することができる。
上記工程を経ることにより、液体貯蔵容器をその注ぎ口を下方に向けて液体貯蔵容器保持機構に保持させるだけで液体用容器に液体を注ぐことができるため、液体を液体用容器に収容させる際の作業性を高めることができる。
また、液体貯蔵容器内に液体を残すことなく液体用容器に液体を注ぐことができる。
上記工程を経ることにより、液体用容器に液体を容易に収容することができる。
液体が落下し尽くした空のパウチは、メッシュから引き上げるだけで容易に回収できる。
本発明の液体供給方法では、所定量の液体を吐出させることができる。また、液体を吐出させても、食器洗浄作業等の作業効率が低下しにくい。さらに、液体供給装置が作業台上で倒れたり、元の位置から移動して作業台から落下したりするおそれがなく、操作毎に確実に液体を吐出させることができる。
以下、本発明の液体供給装置及び液体供給方法の一実施形態である第一実施形態について説明する。
図1(a)は、本発明の液体供給装置の一例を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示す液体供給装置のA−A線断面図である。
図1(a)に示す液体供給装置1は、液体用容器10と、設置高さ保持機構11と、液体供給管12と、液体吐出機構13とを備える。
液体用容器10の形状は、略直方体形状であり、その背面には溝部11aからなる設置高さ保持機構11が設けられている。
溝部の形状は、壁に設けられた引っ掛け治具に引っ掛けることができる形状であれば特に限定されるものではなく、引っ掛け治具の形状に応じて任意に設計することができる。
液体供給管12は、内部を液体が流通可能であって、合成樹脂等からなり柔軟性を有している。また、液体供給管12は、長さ方向中央付近で2本に分岐している。
以下、液体供給管12のうち、液体用容器10に接続する側の端部から分岐するまでの管を元管12aともいい、分岐した一方の管を第一の分岐管12bともいい、分岐した他方の管を第二の分岐管12cともいう。
液体供給管12の内径が、1.0〜28.0mmであると、液体供給管12内を液体が適度な流速で流れるので、液体吐出機構13の操作により、適量の液体が即座に供給される。
一方、液体供給管12の内径が、1.0mm未満であると、液体供給管12内を流れる液体400の流速が遅くなり、適量の液体を吐出させるのに時間を要することがある。また、内径が、28.0mmを超えると、液体供給管12内を流れる液体の流速が速くなりすぎて、液体が余分に吐出されてしまうことがある。
液体吐出機構13は、例えば、ローラークランプ、コック、ポンプ、スプレーガン等からなり、未操作時には液体の流出を停止させ、操作時には所定量の液体を吐出することができる。ここでは、液体供給管12の第一の分岐管12bにローラークランプ13Aが取り付けられており、第二の分岐管12cの先端にポンプ13Bが接続されている。
そのため、供給管通路の閉側端部にローラー13bが位置する場合には、ローラー13bの外周部と供給管通路との間に空間がほとんど形成されないが、ローラー13bを開側端部に回転移動させるにつれ、ローラー13bの外周部と供給管通路との間の空間が徐々に広がり、ローラー13bが開側端部まで移動した状態では、ローラー13bの外周部と供給管通路との間に第一の分岐管12bの外径程度の充分な空間が形成されることになる。
供給管通路の閉側端部では、ローラー13bの外周部と供給管通路との間の空間が狭く、第一の分岐管12bが押しつぶされて液体の吐出が停止する。
しかしながら、ローラー13bを開側端部に回転移動させるにつれ、ローラー13bの外周部と供給管通路との間の空間が徐々に広がり、押しつぶされた状態の第一の分岐管12bが次第に開放されて液体の流量が上昇する。
そして、ローラー13bが開側端部まで移動しきった状態では、ローラー13bの外周部と供給管通路との間に充分な空間が形成されるので、液体の最大流量が確保される。
ポンプ13Bは、第一及び第二の逆止弁を内部に有するシリンダー13cとピストン13dとからなり、シリンダー13cの吸入口は第一の逆止弁を介して第二の分岐管12cに連結しており、シリンダー13cの吐出口は第二の逆止弁を介してノズル13eに連結している。第一の逆止弁は、第二の分岐管12cからシリンダー13c内に液体を移送可能であるが、逆方向への液体の移送は防止可能である。また、第二の逆止弁は、シリンダー13cからノズル13eに液体を移送可能であるが、逆方向への液体の移送を防止可能である。
従って、ピストン13dを引くと第二の分岐管12cからシリンダー13cに液体が吸入され、ピストン13dを押すと吸入された液体がノズル13eに圧送され、ノズル13eから吐出される。
また、内容積の異なるシリンダーを種々選択することにより、液体の吐出量を調整してもよい。ポンプの内容積(吐出量)は、0.1〜5.0mlである。
スプレーガンを使用すると、トリガーを引くことにより、噴射孔から液体を断続的に吐出させることができる。また、噴射孔の形状によっては、霧状等の任意の形状に液体を吐出させることもできる。
また、コックを使用すると、コックをひねることにより連続的に液体を吐出させることができる。
液体供給管12が複数本に分岐している場合、分岐管ごとに内径が異なっていてもよく、全て同じ内径であってもよい。但し、分岐管ごとにそれぞれ異なる種類の液体吐出機構を取り付ける場合には、分岐管ごとに内径が異なっていることが好ましい。
少量の液体を吐出させるための液体吐出機構を取り付ける場合には、内径が小さい分岐管を使用することにより、精度よく少量の液体を吐出させることができる。
一方、大量の液体を吐出させるための液体吐出機構を接続する場合には、内径が大きい分岐管を使用することにより、大量の液体を素早く吐出させることができる。
供給管保持部16は、J字形状であって、金属や合成樹脂等の材質からなる。
液体供給装置1の不使用時には、供給管保持部16に液体供給管12を引っ掛けることにより、供給管保持部16で液体供給管12を保持することができる。これにより、液体供給管12をコンパクトに収納することができる。
液体用容器10内には、液体供給管側が凸であり、底面に穴が空いたすり鉢状の部材18が設けられている。
このすり鉢状の部材18が液体貯蔵容器保持機構に相当する。
すり鉢状の部材18は、液体用容器10と一体形成された部材であってもよく、液体用容器10の中に別部材として固定された部材であってもよい。
本実施形態の液体供給装置に使用することができる液体貯蔵容器としては、液体入りパウチが挙げられる。
図2は、液体入りパウチを用いて液体を液体用容器内に注ぐ様子の一例を模式的に示す斜視図である。
図2で使用する液体入りパウチ15aの形状は、平面視した形状が平行四辺形状であり、鋭角となっている部分の近傍を切り取って開口することによって液体注ぎ口19aを形成できるようになっている。
図2には液体注ぎ口19aを形成して液体入りパウチ15aを液体貯蔵容器保持機構に保持させた状態を示している。
すなわち、作業者は、液体入りパウチに液体注ぎ口を形成して液体注ぎ口を下方に向けて液体貯蔵容器保持機構に保持させるだけで液体用容器に液体を注ぐことができるため、液体を液体用容器に収容させる際の作業性を高めることができる。
また、パウチ内に液体を残すことなく液体用容器に液体を注ぐことができる。
図3で示す液体入りパウチ15bの形状は、平面視した形状が、短辺と長辺を有する長方形の第1の短辺上の一点を始点とし、上記長方形の第1の長辺上の一点を終点とする線である傾斜線によって上記長方形を切断してなる形状であり、さらに、平面視した形状において他の部位の幅に比べて幅が狭い部位である注ぎ口部を有する形状である。
図2に示す液体入りパウチ15aを用いる場合と同様に、液体注ぎ口19bを下方に向け、すり鉢状の部材18の底面の穴に差し込んで、液体入りパウチ15bを落下しないように保持させることによって、液体入りパウチ15bに収容された液体を液体用容器10内に注ぐことができる。
また、液体貯蔵容器は、液体入りパウチに限定されるものではなく、液体入りのビンやプラスチック容器等であっても良い。
本実施形態の液体供給方法は、上述した本実施形態の液体供給装置を用いて液体を供給する液体供給方法であって、上記液体用容器内に液体が収容された上記液体供給装置を準備する工程と、上記設置高さ保持機構を用いて床面から離間した所定の高さの位置に上記液体用容器を設置する工程と、上記液体吐出機構を操作して所定量の液体を吐出させる工程とを行う。
また、液体用容器が床面から離間した所定の高さの位置に保持されているので、液体用容器(液体供給装置)が作業台上で倒れたり、作業台から落下したりするおそれがなく、操作毎に確実に液体を吐出させることができる。
具体的には、次のようにして行う。
液体用容器10内に液体が収容されていない液体供給装置1を用意する。
次に、液体吐出機構13から液体が流出しないよう液体吐出機構13を閉じた状態で、液体入りパウチ(図2及び図3を参照)の液体注ぎ口を下方に向け、すり鉢状の部材18の底面の穴に差し込んで、液体入りパウチを落下しないように保持させることによって、液体入りパウチに収容された液体を液体用容器10内に注ぐ。
これにより、液体用容器10の底面の穴から液体供給管12内に液体が流れる。
そして、液体供給管12内に流れ込んだ液体は、液体吐出機構13で停止し、液体供給管12内が液体で満たされる。
具体的には、設置高さ保持機構11の溝11aを、作業台近傍の壁510に取り付けられた断面L字形状の板材である引っ掛け部材510aに引っ掛ける。
液体吐出機構13としてローラークランプ13Aを使用する場合には、ローラー13bを供給管通路の閉側端部から開側端部へと回転移動させることにより、第一の分岐管12bの端部から液体を連続的に吐出させることができる。
この際、供給管通路の閉側端部から開側端部の間で、ローラー13bの位置を変更することにより、液体の吐出量を精度よく調整することができる。また、ローラー13bを片手で操作することにより、両手で操作せずとも所定量の液体を吐出させることができる。
なお、液体吐出機構13からの液体の吐出を停止させると、次回の使用時まで液体用容器10内で残りの液体が保管される。
以下、本発明の液体供給装置及び液体供給方法の一実施形態である第二実施形態について図面を用いて説明する。
図4(a)は、本発明の液体供給装置の別の一例を模式的に示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)に示す液体供給装置の蓋を開けた状態を模式的に示す斜視図である。
図2には、液体供給管12の一部のみを示しており、液体吐出機構の図示は省略している。
また、供給管保持部16の構成も図1に示す液体供給装置1と同様である。
すなわち、液体供給装置2では、液体用容器20がその上面に開閉可能な蓋22を備えており、蓋22の内側には、V字状に対向する1対の部材28が形成されている。
蓋22は、蝶番23を介して開閉可能となっており図4(b)に示すように蓋22を開けと、V字状に対向する1対の部材28が現れるようになっている。
上記V字状に対向する部材とは、それぞれがコの字形状である一対の部材であり、蓋22を開けた際に上方が広く下方が狭くなるように、蓋の正面から見て斜めに配置されている。
V字状に対向する1対の部材28には、図2及び図3に示すような液体入りパウチ(液体貯蔵容器)の液体注ぎ口を下方に向けて、液体入りパウチを引っ掛けて保持させることができる。
なお、液体供給装置2では、液体貯蔵容器保持機構は蓋22の内面に設けられているため、液体用容器20内にすり鉢状の部材は設けられていない。
本実施形態の液体供給方法は、液体用容器内に液体が収容された液体供給装置を準備する工程において、液体貯蔵容器(液体入りパウチ等)に収容された液体を液体用容器に注ぐために液体貯蔵容器を保持させる場所が異なる他は、第一実施形態の液体供給方法と同じであるため、その詳細な説明を省略する。
以下、本発明の液体供給装置及び液体供給方法の一実施形態である第三実施形態について図面を用いて説明する。
図5は、本発明の液体供給装置の別の一例を模式的に示す斜視図である。
図5に示す液体供給装置3は、略直方体形状の液体用容器30の背面に、貫通孔31が設けられている。液体供給装置3の構成は、設置高さ保持機構として貫通孔31を備えている他は、図1に示す液体供給装置1の構成と同様である。
本実施形態の液体供給方法では、設置高さ保持機構を用いて床面から離間した所定の高さの位置に液体用容器30を設置する工程において、設置高さ保持機構である貫通孔31を、作業台近傍の壁510に取り付けられた棒状の引っ掛け部材510bに引っ掛ける。
なお、貫通孔31を引っ掛け部材510bに引っ掛ける際に、液体用容器30を傾ける必要があるため、液体用容器を設置する工程は液体を液体用容器に収容させる工程の前に行うことが望ましい。
その他の工程は第一実施形態の液体供給方法と同じであるため、その詳細な説明を省略する。
以下、本発明の液体供給装置及び液体供給方法の一実施形態である第四実施形態について図面を用いて説明する。
図6(a)は、本発明の液体供給装置の別の一例を模式的に示す斜視図であり、図6(b)は、図6(a)に示す液体供給装置のB−B線断面図である。
図6(a)及び図6(b)には、液体入りパウチを用いて液体を液体用容器に注ぐ様子を示している。
メッシュ48は、所定の間隔で網目が形成された、伸縮可能な金網、合成繊維網、樹脂網等からなり、液体供給管12側が凸となるすり鉢状の形状を有している。
メッシュ48は、液体用容器40の内面と止め具又は接着剤等によって接合されていることが好ましい。
液体入りパウチ15aをメッシュ48の上に置く際には、液体注ぎ口19aをすり鉢状のメッシュ48の最も凸になっている部分の近傍に置くことが好ましい。
なお、液体入りパウチ15aから液体が全て落下し尽くしたならば、空のパウチをメッシュから引き上げて回収すればよい。
その他の工程は第一実施形態の液体供給方法と同じであるため、その詳細な説明を省略する。
以下、本発明の液体供給装置及び液体供給方法の一実施形態である第五実施形態について図面を用いて説明する。
図7は、本発明の液体供給装置の別の一例を模式的に示す斜視図である。
図7に示す液体供給装置5では、設置高さ保持機構は、液体用容器50の背面ではなく底面に設けられている。
その他の構成は図1に示す液体供給装置1の構成と同様である。
この有底孔51の形状に応じた棒状部材59を床面から立設させておき、棒状部材59を有底孔51に差し込むことによって、液体用容器50を床面から離間した所定の高さの位置に保持させることができる。
液体用容器の底面に突出部を設けた場合は、床面から立設させる棒状部材の上面に上記突出部の形状に応じた凹部を設けておくことによって、上記突出部と上記凹部を勘合させて、液体用容器を床面から離間した所定の高さの位置に保持させることができる。
本実施形態の液体供給方法では、設置高さ保持機構を用いて床面から離間した所定の高さの位置に液体用容器50を設置する工程において、床面から立設させた棒状部材59に設置高さ保持機構である有底孔51を差し込む。
その他の工程は第一実施形態の液体供給方法と同じであるため、その詳細な説明を省略する。
以下、本発明の液体供給装置及び液体供給方法の一実施形態である第六実施形態について図面を用いて説明する。
図8は、本発明の液体供給装置の別の一例を模式的に示す斜視図である。
図8に示す液体供給装置6は、液体用容器220と、液体供給管222と、液体吐出機構223を備えている。図8には、液体用容器220に液体400が収容された状態を示している。
把手220eの両端部は、上面部220cにそれぞれ結合しており、把手220eの中央部は、上面部220cから離間しており、上記中央部と上面部220cとの間には空間が形成されている。そのため、把手220eの中央部を握ることにより、液体用容器220を把持することができる。
液体用容器220の内容積は、300.0〜8000.0mlである。
蓋224は、円盤状の底板と底板の周縁部から立設された側板とからなる有底円筒形状を有している。また、その内径は、10.8〜84.0mmであり、注ぎ口220dの外径と同一であり、外径は、12.8〜86.0mmである。蓋224の高さ(側板の長さ)は、5.0〜30.0mmである。
また、蓋224の内側の側板部分には、雄ねじ構造が形成されており、液体用容器220の上面部220cのうちで、蓋224の内側の側板部分と接触する蓋取付部位220fには、上記雄ねじ構造に対応する形状の雌ねじ構造が形成されている。
図8に示した状態では、蓋224が蓋取付部位220fに螺合している。そのため、蓋224は、蓋取付部位220fから外れにくく、蓋224と蓋取付部位220fとの間からは、液体400が漏れない。
また、蓋224が取り付けられていることにより、液体用容器220内には、異物が入りにくく、異物により液体400が汚染されにくい。
液体供給管222及び液体吐出機構223の構成については、第一実施形態の液体供給装置1に係る液体供給管12及び液体吐出機構13の構成と同様であるので、説明を省略する。
なお、ここでは、分岐していない液体供給管222を使用しており、液体吐出機構223としてスプレーガンを使用している。但し、第一実施形態と同様に、液体供給管222は複数本に分岐していてもよく、液体吐出機構223はローラークランプ、ポンプ、コック等であってもよい。
圧抜き管225については、空気が内部を流通することができるものであれば特に限定されず、例えば、直径(内径)0.1〜5.0mm、長さ5.0〜500.0mmの合成樹脂製の管状体を使用してもよい。
また、蓋224には、圧抜き管225も取り付けられており、圧抜き管225の一端は液体用容器220の外で開放されており、圧抜き管225の他端は上記液体用容器220内の底面部220a近傍に位置している。
液体用容器220をU字状治具211に引っ掛けることによって、液体用容器220を床面から離間した所定の高さの位置に保持させることができる。
以下、図8に示す本実施形態の液体供給装置を使用して液体を供給する方法を工程順に説明する。
まず、準備した液体充填済み液体用容器220の既存の蓋を外す。
そして、液体吐出機構223を備える液体供給管222が第一の貫通孔224aに挿通されており、圧抜き管225が第二の貫通孔224bに挿通された蓋224を用意し、液体用容器220の蓋取付部位220fに蓋224を螺合させる。
具体的には、壁面501に設けられたU字状治具211に、液体供給管222及び液体吐出機構223を上から通し、液体用容器220の把手220e部分をU字状治具211に当接させて液体用容器220をU字状治具211の上に設置する。
このようにして、設置高さ保持機構を用いて床面から離間した所定の高さの位置に液体用容器220を設置する。
本実施形態では、液体吐出機構223としてスプレーガンを使用しているので、トリガーを引くことにより、液体を断続的に吐出させることができる。
また、圧抜き管225が蓋224に取り付けられているので、吐出させた液体の体積に応じて、液体用容器220の外部から内部へ圧抜き管225を通じて空気が供給される。そのため、液体用容器220がへこんで変形することはない。
なお、液体400を使い切ったならば、液体用容器220をU字状治具211から持ち上げて取り外せばよい。
以下、本発明の液体供給装置及び液体供給方法の一実施形態である第七実施形態について図面を用いて説明する。
図9及び図10は、それぞれ本発明の液体供給装置の別の一例を模式的に示す斜視図である。
図9に示す液体供給装置7には、図1に示す液体吐出機構1に加えて吊り下げ機構71が設けられている。
吊り下げ機構71は針金からなり、作業台近傍の壁に取り付けられた棒状の引っ掛け部材(図示せず)に吊り下げ機構71を引っ掛けることによって液体用容器10を床面から離間した所定の高さの位置に設置させることができる。
図1に示す液体供給装置1と同様に溝部11aを壁510に設けられた引っ掛け治具510aに引っ掛けるとともに吊り下げ機構71を別の引っ掛け部材に引っ掛けておくことによって、2ヶ所で液体用容器の重量を支えることができるため、設置安定性が向上する。
また、地震等により片方の引っ掛けが外れた場合でも液体用容器が落下することを防止することができるため、安全性が向上する。
液体貯蔵容器引っ掛け部88は、下方に伸び先端部が屈曲した2本の棒状部材からなり、液体貯蔵容器(液体入りパウチ)を上記2本の棒状部材に引っ掛けることができるようになっている。
本実施形態の液体供給方法では、設置高さ保持機構を用いて床面から離間した所定の高さの位置に液体用容器を設置する工程において、同時に吊り下げ機構を用いて液体用容器を設置してもよく、また、液体用容器内に液体が収容された液体供給装置を準備する工程において、液体供給装置8に備えられた液体貯蔵容器保持機構を用いて液体を収容させてもよい。その他の工程は第一実施形態の液体供給方法と同じであるため、その詳細な説明を省略する。
本発明の液体供給装置における設置高さ保持機構としては、上述した形態の他に、液体用容器の背面から突出した突出部や、背面に設置されたコネクタ等の形態が挙げられる。
液体用容器の背面に突出部を設けた場合には、壁に対応する形状の溝部等を設けておくことによって、液体用容器を床面から離間した所定の高さの位置に設置することができる。
また、ここでいうコネクタとは、片方がオス、片方がメスとなっている部材のことを意味し、液体用容器の背面にオスとなる部材を設けた場合は壁にメスとなる部材を設ける。反対に、液体用容器の背面にメスとなる部材を設けた場合は壁にオスとなる部材を設ける。
コネクタによる接続の方法は特に限定されるものではないが、例えば、押し込むことによってバネの作用によって接続される形式のものや、双方にネジが切ってありネジによって接続される形式のものが挙げられる。
その場合には、蓋と蓋取付部位とを、例えば、粘着テープ、ねじ、ベルト等の固定部材により固定すればよい。
また、供給管保持部は、回転軸を中心として液体供給管を巻き取ることのできるホースリール等であってもよい。
このような実施形態では、第一の面ファスナーと第二の面ファスナーとを接着することにより、液体供給管を液体用容器の側面部に保持することができる。これにより、液体供給装置の不使用時には、液体供給管を所定の位置にコンパクトに収納することが可能となる。そのため、垂れ下がった液体供給管が作業者にぶつかったりすること等がなく、液体供給管が作業の妨げになることはない。
また、液体吐出機構の吐出口の位置が液体用容器に収容された液体の液面の位置より高くなるように、液体用容器の側面部に液体供給管を保持することが好ましい。仮に、液体吐出機構が破損した場合であっても、液体供給管から液体が流出しつづけることがないからである。
具体的には、大量の液体供給を行うための液体吐出機構を備える第一の液体供給装置と、少量の液体供給を行うための液体吐出機構を備える第二の液体供給装置とを準備しておき、大量の液体供給を行う場合には、第一の液体供給装置を使用して所定量の液体を吐出させればよく、少量の液体供給を行う場合には、第二の液体供給装置を使用して所定量の液体を吐出させればよい。
10、20、30、40、50、220 液体用容器
11、31、51、211 設置高さ保持機構
12、220 液体供給管
13、223 液体吐出機構
16、226 供給管保持部
18、88 液体貯蔵容器保持機構
Claims (14)
- 液体を収容するための液体用容器と、
前記液体用容器を床面から離間した所定の高さの位置に保持する設置高さ保持機構と、
前記所定の高さの位置に保持された前記液体用容器に収容された液体を流すための液体供給管と、
前記液体供給管に流された液体を所定量吐出させるための液体吐出機構と、
液体が貯蔵されており液体注ぎ口を備えている液体貯蔵容器である液体入りパウチを、前記液体注ぎ口を下方に向けて前記液体用容器に液体を注ぐことのできる位置で保持するための液体貯蔵容器保持機構とを備えており、
前記液体用容器は、その上面に開閉可能な蓋を備えており、前記液体貯蔵容器保持機構は、前記液体用容器の蓋の内側に形成された、V字状に対向する1対の部材であることを特徴とする液体供給装置。 - 液体を収容するための液体用容器と、
前記液体用容器を床面から離間した所定の高さの位置に保持する設置高さ保持機構と、
前記所定の高さの位置に保持された前記液体用容器に収容された液体を流すための液体供給管と、
前記液体供給管に流された液体を所定量吐出させるための液体吐出機構と、
液体が貯蔵されており液体注ぎ口を備えている液体貯蔵容器である液体入りパウチを、前記液体注ぎ口を下方に向けて前記液体用容器に液体を注ぐことのできる位置で保持するための液体貯蔵容器保持機構とを備えており、
前記液体貯蔵容器保持機構は、下方に伸び先端部が屈曲した2本の棒状部材からなる液体貯蔵容器引っ掛け部と一体化した針金からなる吊り下げ機構であることを特徴とする液体供給装置。 - 前記設置高さ保持機構は、前記液体用容器の背面に設けられた溝部又は貫通孔である請求項1又は2に記載の液体供給装置。
- 前記液体供給管は複数本に分岐しており、各前記液体供給管にはそれぞれ異なる種類の液体吐出機構が設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の液体供給装置。
- 前記液体吐出機構として、前記液体供給管に取り付けられたローラークランプを少なくとも1つ備えている請求項1〜4のいずれかに記載の液体供給装置。
- 前記液体吐出機構として、前記液体供給管の先端に接続されたコック、ポンプ又はスプレーガンのうちの少なくとも1種を備えている請求項1〜5のいずれかに記載の液体供給装置。
- 前記液体供給管は2本に分岐しており、うち1本の液体供給管にはローラークランプが取り付けられており、もう1本の液体供給管の先端にはポンプが接続されている請求項4に記載の液体供給装置。
- 前記液体用容器は、前記液体供給管を前記液体用容器の側面部に保持する供給管保持部を備えている請求項1〜7のいずれかに記載の液体供給装置。
- 前記液体用容器内に、前記液体用容器内の領域を前記液体供給管側の領域とその他の領域に区切るメッシュが設けられている請求項1〜8のいずれかに記載の液体供給装置。
- 前記メッシュの形状が、前記液体供給管側が凸であるすり鉢状である請求項9に記載の液体供給装置。
- 液体供給装置を用いて液体を供給する液体供給方法であって、
前記液体供給装置は、
液体を収容するための液体用容器と、
前記液体用容器を床面から離間した所定の高さの位置に保持する設置高さ保持機構と、
前記所定の高さの位置に保持された前記液体用容器に収容された液体を流すための液体供給管と、
前記液体供給管に流された液体を所定量吐出させるための液体吐出機構と、
液体が貯蔵されており液体注ぎ口を備えている液体貯蔵容器である液体入りパウチを、前記液体注ぎ口を下方に向けて前記液体用容器に液体を注ぐことのできる位置で保持するための液体貯蔵容器保持機構とを備えており、
前記液体用容器は、その上面に開閉可能な蓋を備えており、前記液体貯蔵容器保持機構は、前記液体用容器の蓋の内側に形成された、V字状に対向する1対の部材であり、
前記液体用容器内に液体が収容された前記液体供給装置を準備する工程と、
前記設置高さ保持機構を用いて床面から離間した所定の高さの位置に前記液体用容器を設置する工程と、
前記液体吐出機構を操作して所定量の液体を吐出させる工程とを含み、
前記液体用容器に液体が収容された前記液体供給装置を準備する工程は、
液体が貯蔵されており液体注ぎ口を備えている液体入りパウチを準備する工程と、
前記液体入りパウチを、その注ぎ口を下方に向けて前記液体貯蔵容器保持機構に保持させることによって、前記液体入りパウチ内の液体を前記液体用容器内に注ぐ工程とを含むことを特徴とする液体供給方法。 - 液体供給装置を用いて液体を供給する液体供給方法であって、
前記液体供給装置は、
液体を収容するための液体用容器と、
前記液体用容器を床面から離間した所定の高さの位置に保持する設置高さ保持機構と、
前記所定の高さの位置に保持された前記液体用容器に収容された液体を流すための液体供給管と、
前記液体供給管に流された液体を所定量吐出させるための液体吐出機構と、
液体が貯蔵されており液体注ぎ口を備えている液体貯蔵容器である液体入りパウチを、前記液体注ぎ口を下方に向けて前記液体用容器に液体を注ぐことのできる位置で保持するための液体貯蔵容器保持機構とを備えており、
前記液体貯蔵容器保持機構は、下方に伸び先端部が屈曲した2本の棒状部材からなる液体貯蔵容器引っ掛け部と一体化した針金からなる吊り下げ機構であり、
前記液体用容器内に液体が収容された前記液体供給装置を準備する工程と、
前記設置高さ保持機構を用いて床面から離間した所定の高さの位置に前記液体用容器を設置する工程と、
前記液体吐出機構を操作して所定量の液体を吐出させる工程とを含み、
前記液体用容器に液体が収容された前記液体供給装置を準備する工程は、
液体が貯蔵されており液体注ぎ口を備えている液体入りパウチを準備する工程と、
前記液体入りパウチを、その注ぎ口を下方に向けて前記液体貯蔵容器保持機構に保持させることによって、前記液体入りパウチ内の液体を前記液体用容器内に注ぐ工程とを含むことを特徴とする液体供給方法。 - 前記液体供給管は複数本に分岐しており、各前記液体供給管にはそれぞれ異なる種類の液体吐出機構が設けられており、
前記異なる種類の液体吐出機構を使い分けることによって、少量の液体供給及び大量の液体供給を一つの液体供給装置で行う請求項11又は12に記載の液体供給方法。 - 前記設置高さ保持機構を壁に設けられた引っ掛け治具に引っ掛けるとともに、前記吊り下げ機構を別の引っ掛け部材に引っ掛けておくことによって、2ヶ所で前記液体用容器の重量を支える請求項12に記載の液体供給方法。
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