JP5653164B2 - 耐水型クリップゲージ - Google Patents
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Description
このような亀裂の伸長伝播の挙動を測定する方法として、破壊靭性疲労試験がある。破壊靭性疲労試験は、標準のコンパクトテンション試験片(以下、「CT試験片」と呼ぶ。また、本明細書中では、試験片とはCT試験片をあらわすものとする。)を用いて行われる。CT試験片は、例えば、米国材料試験協会(ASTM)による基準(たとえば、ASTM E399,E647またはE813)または日本機械学会などによる基準で標準規格により規定される試験片である。図9および図10を用いてASTM E813を例にとってCT試験片について説明する。図10は図9の断面X−Xを示している。
図11に示すように、第1の変位検出レバー121および第2の変位検出レバー122を有するクリップゲージ120を使用する場合には、次の問題があった。たとえば、高温若しくは極低温に、かつ高圧若しくは真空の環境下でCT試験片110を用いて破壊靭性疲労試験を行う際には、CT試験片110を高温若しくは極低温に、又は高圧若しくは真空とすることができる密閉圧力容器内に配置して試験を行う必要がある。この場合、CT試験片110自体は、負荷をかける必要があるため圧力容器内に固定されるが、CT試験片110に負荷がかかるに従って位置が変化するため、クリップゲージ120を圧力容器に固定できず、従って第1の変位検出レバー121および第2の変位検出レバー122をCT試験片110の開口部112に嵌め込むのみでフリーな状態で取り付ける以外にない。しかしながら、このような取り付け方では温度や圧力の変化によりクリップゲージ120の第1の変位検出レバー121および第2の変位検出レバー122が切欠き111の第1のエッジ113および第2のエッジ114から容易に外れる問題があった。
このような問題に対処すべく提案されたものとして、特許文献1(特開2003−329557号公報)に記載されたものがある。
特許文献1に係る発明では、上記問題を解決するため、CT試験片110の切欠き111の開口部変位を直接測定し、また特には高温若しくは極低温に、かつ高圧若しくは真空の環境下でのCT試験片110の測定を常温大気中で行うのと同等の精度で測定可能にしたものであり、さらに、第1のエッジと第2のエッジとの距離で開口部幅が画定される切欠きを有する試験片に引張力を負荷した際の該開口部幅を測定する亀裂開口変位測定器具であって、一端で該第1のエッジに当接する第1検出レバーと、一端で該第2のエッジに当接する第2検出レバーと、該第1検出レバーと該第2検出レバーとの間に挟まれて配置される第1支点部材であって、該第1支点部材と該第1の検出レバーとの当接部および該第1支点部材と該第2検出レバーとの当接部をそれぞれ支点として第1検出レバーと第2検出レバーとをそれぞれ傾斜させうる第1支点部材と、該第1検出レバーの該一端と該第2検出レバーの該一端とが離れるように第1検出レバーと該第2検出レバーとを付勢する付勢手段と、該第1検出レバーの他端と該第2検出レバーの他端との間の距離の変化に対応した電気信号を発生する信号発生手段とを備える亀裂開口変位測定器具により解決するものとしている。
本発明は、上記従来技術および特許文献1の問題点に鑑みてなされたもので、第1の目的とするところは、耐水性に優れたクリップゲージを提供することにあり、
第2の目的とするところは、構造上安定度が良く長期に亘る使用に対しても経年変化が少なく、所期の性能を維持し得るクリップゲージを提供することにあり、第3の目的とするところは、簡素な構成で、極力小型化をも実現し得るクリップゲージを提供することにあり、第4の目的とするところは、電気ノイズなどの外乱ノイズの影響を受け難いクリップゲージを提供することにあり、第5の目的とするところは、耐水性能に優れると共に、高温環境下でも所期の性能を維持したまま第1のエッジと第2のエッジ間の開口部幅を電気信号として正確に検出し得るクリップゲージを提供することにある。
中間には薄肉の起歪部が形成され、この起歪部を挟んで両側に延設された剛生大なる第1および第2の変位導入部が延設された起歪本体と、
先端側に前記第1のエッジに当接する第1のクリップ片が連接され基端側が前記第1の変位導入部に連結される第1の変位伝達部材と、
先端側に前記第2のエッジに当接する第2のクリップ片が連接され基端側が前記第2の変位導入部に連結される第2の変位伝達部材と、
前記第1の変位導入部と前記第2の変位導入部との間に前記起歪部を囲繞するようにして、一端部が前記第1の変位導入部に水密に固着連結され、他端部が前記第2の変位導入部に水密に固着連結されてなる金属製であって且つ可撓性を有するカバー部材と、
前記起歪部に添着され前記起歪部に生じる曲げひずみに応じた電気信号を出力するひずみゲージと、
前記ひずみゲージにゲージリードを介して接続されひずみゲージからの出力信号を前記第2の変位導入部を介して外部に取出すための電気ケーブルと、
前記第2の変位導入部と前記電気ケーブルとの間を気密に封止する封止手段と、
を有し、
前記第1のクリップ片と前記第2のクリップ片との間の距離の変位を前記第1の変位伝達部材と、前記第2の変位伝達部材を介して、前記第1の変位導入部と前記第2の変位導入部を介して前記起歪部に伝達する構成とし、
前記第1および第2の変位伝達部材は、変位伝達方向にはそれぞれ薄肉の弾性を有する板状であって、基端側からまたは中間から先端側に向かうにつれて板面側から見て先細となる形状を呈する第1の変位伝達板および前記第2の変位伝達板としたことを特徴としている。
また、請求項3に係る発明の耐水型クリップゲージは、上記第1〜第4の目的を達成するために、前記カバー部材は、薄肉の円筒状の金属製のケースで構成されてなることを特徴としている。
また、請求項4に係る発明の耐水型クリップゲージは、上記第1〜第4の目的を達成するために、前記封止手段は、前記第2の変位導入部の内部に形成された中空部と前記ケーブルとの間に順次嵌入されるOリング、座金、リングナットおよびこれらを押圧固定するリングナットより構成されてなることを特徴としている。
また、請求項6に係る発明の耐水型クリップゲージは、上記第1〜第4の目的を達成するために、前記第1の変位導入部の端部には、前記クリップゲージ自体を他の保持部材に取り付けるための保持部材取付部を備えていることを特徴としている。
また、請求項7に係る発明の耐水型クリップゲージは、上記第1〜第5の目的を達成するために、前記電気ケーブルは、ふっ素樹脂ケーブルよりなり、その外側を電気ケーブル保護用フレキシブルチューブおよび/または金属製チューブで被包されてなることを特徴としている。
中間には薄肉の起歪部が形成され、この起歪部を挟んで両側に延設された剛生大なる第1および第2の変位導入部が延設された起歪本体と、
先端側に前記第1のエッジに当接する第1のクリップ片が連接され基端側が前記第1の変位導入部に連結される第1の変位伝達部材と、
先端側に前記第2のエッジに当接する第2のクリップ片が連接され基端側が前記第2の変位導入部に連結される第2の変位伝達部材と、
前記第1の変位導入部と前記第2の変位導入部との間に前記起歪部を囲繞するようにして、一端部が前記第1の変位導入部に水密に固着連結され、他端部が前記第2の変位導入部に水密に固着連結されてなる金属製であって且つ可撓性を有するカバー部材と、
前記起歪部に添着され前記起歪部に生じる曲げひずみに応じた電気信号を出力するひずみゲージと、
前記ひずみゲージにゲージリードを介して接続されひずみゲージからの出力信号を前記第2の変位導入部を介して外部に取出すための電気ケーブルと、
前記第2の変位導入部と前記電気ケーブルとの間を気密に封止する封止手段と、
を有し、
前記第1のクリップ片と前記第2のクリップ片との間の距離の変位を前記第1の変位伝達部材と、前記第2の変位伝達部材を介して、前記第1の変位導入部と前記第2の変位導入部を介して前記起歪部に伝達する構成とし、
前記第1および第2の変位伝達部材は、変位伝達方向にはそれぞれ薄肉の弾性を有する板状であって、基端側からまたは中間から先端側に向かうにつれて板面側から見て先細となる形状を呈する第1の変位伝達板および前記第2の変位伝達板としたので、第1に、耐水性に優れたクリップゲージを提供することができ、第2に、構造上、機械的に摺接する部分が無く、ヒステリシスおよび非直線性が極めて小さく、経年変化が少なく長期に亘る使用においても、所期の性能、精度を維持することが可能で、第3に、簡素な構成で、極力小型化が可能で、第4に、外乱ノイズの影響を受け難く、第1のエッジと第2のエッジ間の開口部幅を電気信号として正確に検出し得る耐水型クリップゲージを提供することができる。
また、請求項3に係る発明によれば、前記カバー部材は、薄肉の円筒状の金属製のケースで構成されてなるので、請求項1に係る発明と同様の効果を奏する耐水型クリップゲージを提供することができる。
また、請求項5に係る発明によれば、前記ひずみゲージは、前記起歪板の表面および裏面であって、前記第1および第2の変位伝達部材の延設方向にそれぞれ直交する面に少なくとも4枚添着され、フルブリッジを構成されてなるので、請求項1に係る発明と同様の効果を奏する耐水型クリップゲージを提供することができる。
また、請求項6に係る発明によれば、前記第1の変位導入部の端部には、前記クリップゲージ自体を他の保持部材に取り付けるための保持部材取付部を備えているので、請求項1に係る発明と同様の効果を奏する耐水型クリップゲージを提供することができる。
また、請求項7に係る発明によれば、前記電気ケーブルは、ふっ素樹脂ケーブルよりなり、その外側を電気ケーブル保護用フレキシブルチューブおよび/または金属製チューブで被包されてなるので、請求項1に係る発明がそうする効果に加えて、高温環境下でも所期の精度を維持したまま第1のエッジと第2のエッジ間の開口部幅を電気信号として正確に検出し得る耐水型クリップゲージを提供することができる。
図1(a)、(b)および(c)は、本発明の第1の実施の形態に係る耐水型クリップゲージの構成を示すもので、このうち、図1(a)は、図1(c)のX−X線矢視方向断面図であり、図1(b)は、図1(c)のY−Y線矢視方向断面図であり、図1(c)は、平面図であり、図2(a)、(b)および(c)は、上記第1の実施の形態に係る外観構成を示すもので、図2(a)は、左側面図、図2(b)は、正面図、図2(c)は、平面図である。
先ず、始めに、図1と図2に示された耐水型クリップゲージに組込まれた起歪本体について、図3(a)、(b)および(c)を用いて説明する。
図3(a)、(b)および(c)において、起歪本体1は、中間部には薄肉に形成された起歪部2と、この起歪部2を挟んで両側に延設された剛性大なる第1の変位導入部3と第2の変位導入部4を有する。
第1の変位導入部3の端部〔図3(b)においては、上端部〕には、後述するクリップゲージ自体を他の保持部材(図示しない固定部)に取付けるための保持部材取付部としての雌ねじ穴3aが形成されている。
後で詳しく説明する封止手段としてのOリング用の凹溝、リングナット用のねじ部等が形成されている。
起歪部2には、後で具体的に説明するひずみゲージSG1〜SG4が、その表裏に亘って、少なくとも4枚、接着、スパッタリング、蒸着、融着等のいずれかの手段により添着されている。
また、第1および第2の変位導入部3および4は、薄肉とされた起歪部2の板面に平行に沿って、互いに平行に削成してなる平面部3bおよび4bが形成されている。
次に、図1(a)〜(c)において、起歪本体1の第1の変位導入部3および第2の変位導入部4には、起歪部2の板面に対して垂直方向に延設される第1の変位伝達部材としての第1の変位伝達板5および第2の変位伝達部材としての第2の変位伝達板6のそれぞれの基端部が変位板押さえ13および14に挟まれた状態で、Uナット7および8により連結固定されている。
上記第1の変位伝達板5および第2の変位伝達板6の先端部には、図9にて示した第1のエッジ113および第2のエッジ114に当接する第1のクリップ片9および第2のクリップ片10が、十字穴付き皿小ねじ11および12によってそれぞれ連結固定されている。
尚、第1および第2のクリップ片9および10は、図4にその先端部〔図2(b)のA部〕を拡大して示すような寸法および角度を示すように形成されているものとする。
本発明において第2の変位導入部4の先端(図1の下端)側には、電気ケーブル16との間を気密に封止するための封止手段17が配設されている。
即ち、この封止手段17として、第2の変位導入部4の下端に、Oリング18が嵌入する凹溝19と他のOリング20や座金22が嵌入する凹溝21と、リングナット23が螺合するねじ部が形成されている。
電気ケーブル16の外周と凹溝21との間に、Oリング20、座金22が挟められた状態で、リングナット23をねじ込んで、電気ケーブル16と第2の変位導入部4の下端部との封止が実現される。
次いで、第2の変位導入部4の下端部外周に、ホース接続部24を、下方から上方に向けて嵌合させ、さらに、そのホース接続部24の外側に、固定金具25を下方挿入し、固定金具25の内部に形成した雌ねじ部を、第2の変位導入部4の外周に形成した雄ねじ部と螺合させて組付ける。
このフレキシブルチューブ26の基端は、固定金具27に挿通され、ホース接続部24とが溶接により固着され、且つ、固定金具27と固定金具25との間も溶接により固着一体化されている。
このような構成からなる封止手段17によれば、電気ケーブル16と第2の変位導入部4との間から水分(湿気)の起歪部2側への侵入が阻止させることができ、併せて、電気ケーブル16がフレキシブルチューブ26によって、高温にさらされることがなく、且つ、電気ケーブル16自体も高温(170℃前後)に晒されても材質が劣化しないふっ素樹脂ケーブルを用いているので、高温環境下でも所期の精度をもって、第1のクリップ片9と第2のクリップ片の間隔を検出(計測)することが可能となる。
上記の如く構成された第1の実施の形態に係るクリップゲージの作用につき、説明する。
先ず、第1の実施の形態に係るクリップゲージにおいて、第1のクリップ片9および第2のクリップ片10を、図9に示す第1のエッジ113および第2のエッジ114に当接し、その状態で、クリップゲージを、適切な保持部材に対し、保持部材取付部としての雌ねじ穴3aを介して固定保持する。
このうち、右側面に添着されたひずみゲージSG2とSG4を図5に示すように、ブリッジ回路の対辺に回路挿入され、左側面に添着されたひずみゲージSG1とSG3は、その隣接する対辺にそれぞれ回路挿入されてフルブリッジ回路が形成されている。
従って、起歪部2が図3(b)上で、右側に膨出するように円弧状に変形するのをひずみゲージSG1〜SG4が検知して、その出力端から結果的にクリップ片9、10間の距離、即ち、CT試験片110(図9参照)の第1エッジ113と第2エッジ114との間の開口部幅に正確に対応した電気信号が、図5に示すブリッジ回路28の出力端から取り出し得ることとなる。
このブリッジ回路28へのブリッジ電源の供給およびブリッジ回路28から出力される検出信号の取り出しは、電気ケーブル16を介して行われる。
図6(a)、(b)および(c)に示す第2の実施形態に係るクリップゲージは、第1の実施の形態とは、殆どの点において共通性を有するが、特に差異点としては、第1に、第1の変位伝達部材としての第1の変位伝達板35と、第2の変位伝達部材としての第2の変位伝達板36が寸法的に小さく設定されており且つ、平面から見た形状が、左半分は、同一幅に形成され、右半分は、先端に行くにつれて先細に形成されている点である。
差異点の第2としては、封止手段37が簡易化されており、第2の変位導入部4の下端の内部に形成された凹溝38と電気ケーブル16の外周との間に、グランドパッキン39と座金40を介挿した状態で、リングナット41を第2の変位導入部4の外周に形成された雄ねじ部に螺合することで、水密(耐水)構造とした点である。
また、差異点の第3としてとしては、電気ケーブル16が金属製のフレキシブルチューブで、保護されておらず、いわゆる高温型のクリップゲージとはなっている点である。
この参考の実施の形態と、第1の実施の形態とは、殆ど共通しているが、特に、第1および第2の変位伝達部材が板状でなく、第1の変位伝達パイプ45および第2の変位伝達パイプ46のようにパイプ状とした点が異なっている。
また、第1および第2のクリップ片および48は、それぞれ第1および第2の変位伝達パイプ45および46の先端部にそれぞれ2本ずつの十字穴付き皿小ねじ49によって固定されている。
この参考の実施の形態の場合、第1および第2の変位伝達パイプ45および46が板状でなく、パイプ状で剛性が高いので、変形(撓む)することがない第1および第2のクリップ片47および48間の開口部幅の変動を拡大して起歪部2に伝達することができる特徴がある。
また、電気ケーブル16は、比較的耐熱性のあるふっ素樹脂で被覆されたケーブルである上、その外周を金属製のフレキシブルチューブ26でカバーで覆われているので、高温(例えば、170℃程度)の環境下でも、CT試験片の開口部間の距離を正確に検出することができる。
また、ひずみゲージSG1〜SG4等の電子回路素子が、金属製のベローズ15によって覆われ、電気ケーブル16が金属製のフレキシブルホース26で覆われてシールドされているので、電気ノイズ(外乱ノイズ)の影響を受けることなく、安定性のよい測定を可能としている。
尚、本発明は、上述し且つ図示したものに限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。
例えば、第1〜第2の実施の形態に係るクリップゲージは、第1の変位導入部3と第2の変位導入部4との間に固着連結されるカバー部材としてベローズ15を用いる構成としているが、このベローズ15を用いることなく、薄肉の金属の円筒体を用いることができる。
但し、金属製の円筒体の場合、起歪部2への変位を拘束しないように、第1および第2の変位伝達板の基端側の第1および第2の変位導入部と金属製の円筒体と連接する中間にダイヤフラムを介在させることで変位を吸収する構造とすることもできる。
2 起歪部
3 第1の変位導入部
3a 雌ねじ穴
3b 平面部
4 第2の変位導入部
4a ケーブル引出孔
4b 平面部
5 第1の変位伝達板
6 第2の変位伝達板
7、8 Uナット
9 第1のクリップ片
10 第2のクリップ片
11、12 十字穴付き皿小ねじ
13、14 変位板押さえ
15 ベローズ
15a ベローズ取付金具
16 電気ケーブル
17 封止手段
18 Oリング
19、21、38 凹溝
20 Oリング
22 座金
23 リングナット
24 ホース接続部
25 固定金具
26 フレキシブルチューブ
27 固定金具
28 ブリッジ回路
35 第1の変位伝達板
36 第2の変位伝達板
37 封止手段
39 グランドパッキン
40 座金
41 リングナット
45 第1の変位伝達パイプ
46 第2の変位伝達パイプ
47 第1のクリップ片
48 第2のクリップ片
49 十字穴付き皿小ねじ
SG1〜SG4 ひずみゲージ
Claims (7)
- 第1のエッジと第2のエッジの間隔で開口部幅が画定される切欠きを有する試験片に引張力を負荷した際の前記開口部幅を測定するクリップゲージにおいて、
中間には薄肉の起歪部が形成され、この起歪部を挟んで両側に延設された剛生大なる第1および第2の変位導入部が延設された起歪本体と、
先端側に前記第1のエッジに当接する第1のクリップ片が連接され基端側が前記第1の変位導入部に連結される第1の変位伝達部材と、
先端側に前記第2のエッジに当接する第2のクリップ片が連接され基端側が前記第2の変位導入部に連結される第2の変位伝達部材と、
前記第1の変位導入部と前記第2の変位導入部との間に前記起歪部を囲繞するようにして、一端部が前記第1の変位導入部に水密に固着連結され、他端部が前記第2の変位導入部に水密に固着連結されてなる金属製であって且つ可撓性を有するカバー部材と、
前記起歪部に添着され前記起歪部に生じる曲げひずみに応じた電気信号を出力するひずみゲージと、
前記ひずみゲージにゲージリードを介して接続されひずみゲージからの出力信号を前記第2の変位導入部を介して外部に取出すための電気ケーブルと、
前記第2の変位導入部と前記電気ケーブルとの間を気密に封止する封止手段と、
を有し、
前記第1のクリップ片と前記第2のクリップ片との間の距離の変位を前記第1の変位伝達部材と、前記第2の変位伝達部材を介して、前記第1の変位導入部と前記第2の変位導入部を介して前記起歪部に伝達する構成とし、
前記第1および第2の変位伝達部材は、変位伝達方向にはそれぞれ薄肉の弾性を有する板状であって、基端側からまたは中間から先端側に向かうにつれて板面側から見て先細となる形状を呈する第1の変位伝達板および前記第2の変位伝達板としたことを特徴とする耐水型クリップゲージ。 - 前記カバー部材は、金属製のベローズで構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の耐水型クリップゲージ。
- 前記カバー部材は、薄肉の円筒状の金属製のケースで構成されてなることを特徴とする請求項1に記載のクリップゲージ。
- 前記封止手段は、前記第2の変位導入部の内部に形成された中空部と前記ケーブルとの間に順次嵌入されるOリング、座金、リングナットおよびこれらを押圧固定するリングナットより構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の耐水型クリップゲージ。
- 前記ひずみゲージは、前記起歪板の表面および裏面であって、前記第1および第2の変位伝達部材の延設方向にそれぞれ直交する面に少なくとも4枚添着され、フルブリッジを構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の耐水型クリップゲージ。
- 前記第1の変位導入部の端部には、前記クリップゲージ自体を他の保持部材に取り付けるための保持部材取付部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の耐水型クリップゲージ。
- 前記電気ケーブルは、ふっ素樹脂ケーブルよりなり、その外側を電気ケーブル保護用フレキシブルチューブおよび/または金属製チューブで被包されてなることを特徴とする請求項1に記載の耐水型クリップゲージ。
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