JP5652708B2 - 溶融ガラス移送管 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融ガラスを流通させる溶融ガラス移送管の改良技術に関する。
一般に、例えば薄板ガラスなどのガラス物品を連続的に成形する場合、ガラス溶解室でガラス原料を加熱して溶融ガラスに溶解した後、その溶融ガラスが、清澄工程や撹拌工程などの各種工程を経て成形装置(成形体)へと連続的に供給される。この際、ガラス溶解室で溶解された溶融ガラスは、溶融ガラス移送管の内部空間(内部通路)を流通することで、成形装置まで移送される(例えば、特許文献1を参照)。
この溶融ガラス移送管としては、例えば、特許文献2に開示されているように、耐熱性や耐酸化性の観点から白金や白金合金などからなる貴金属管で、溶融ガラスの流通路を構成したものが利用される。
そして、同文献によれば、溶融ガラスを貴金属管の内部に流通させると、その過程で溶融ガラス中に酸素気泡が発生するとされている。貴金属管の内部を流通する溶融ガラスは、製品となるガラス物品の成形に利用されるものであるので、この溶融ガラス中に酸素気泡が発生したまま放置していると、最終的に成形されるガラス物品中に酸素気泡に起因する欠陥が形成されるという問題が生じ得る。
特に、液晶ディスプレイパネルを始めとするフラットパネルディスプレイ用のガラス基板の場合には、高い製品品位が要求されるため、酸素気泡に起因する欠陥が形成されている場合には要求品位を満たさずに不良品として取り扱わざるを得ない事態を招きやすい。
上記のように溶融ガラス中に酸素気泡が形成される理由は、特許文献2には、次のように説明されている。すなわち、貴金属管の外部環境(例えば、外部環境の水素分圧が低い場合)によっては、貴金属管を溶融ガラス中の水分に由来する水素が透過して管外へと放出されやすくなる。その結果、貴金属管内を流通する溶融ガラス中の水分に由来する酸素濃度が上昇して酸素気泡が生じ、その酸素気泡が原因となってガラス物品に欠陥が生じ得る。
そのため、ガラス物品の高い品位を維持する上で、溶融ガラス中の酸素気泡を低減すべく、対策を講じることが必要不可欠となる。そこで、溶融ガラスを流通させる貴金属管(ガラス搬送白金管)の外周面を耐火物で包囲し、貴金属管と耐火物との間に形成される充填空間に溶融ガラスを充填する対策が講じられる場合がある。このようにすれば、貴金属管と耐火物との間の充填空間に存在する溶融ガラスにより、貴金属管の内部を流通する溶融ガラス中の水分に由来する水素が外部に透過する事態が抑制されることから、貴金属管の内部を流通する溶融ガラス中に酸素気泡が形成され難くなる。
特開2007−145668号公報 特表2006−522001号公報
ところで、上記の充填空間に溶融ガラスを充填すると、貴金属管の外周面が全周に亘って溶融ガラスで覆われる。この際、貴金属管の外周面を覆う溶融ガラスの厚みが、所期の厚みよりも薄くなれば、貴金属管の内部を流通する溶融ガラスに由来する水素透過を防止する効果が不十分になると考えられる。
しかしながら、耐火物の内部空間で貴金属管を適切に位置決めすることは困難であることから、貴金属管が耐火物の内部空間内で中心から半径方向に偏倚しやすい。特に、貴金属管は、溶融ガラスを流通させる過程で、熱変形(主として膨張)を来たすこともあり、この場合には貴金属管の偏倚が顕著になる。そして、このように貴金属管の位置が偏倚すると、貴金属管が偏倚した側の充填空間が極端に狭くなる。その結果、溶融ガラスの厚みが不当に薄くなって、貴金属管の内部を流通する溶融ガラスから水素透過が多く発生するおそれがある。
以上の実情に鑑み、本発明は、耐火物の内部空間において、貴金属管の位置が半径方向で不当に偏倚する事態を確実に防止し、貴金属管の内部空間からの水素透過を確実に防止することを技術的課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明は、貴金属管と、前記貴金属管の外周面を包囲して前記貴金属管の外周面との間に溶融ガラスの充填空間を形成する耐火物とを備え、前記充填空間に溶融ガラスを充填した状態で、前記貴金属管の内部空間に、ガラス物品を成形するための溶融ガラスを流通させる溶融ガラス移送管において、前記貴金属管の外周面にその周方向に沿って連続する環状リブが形成されるとともに、前記環状リブに対応する位置で前記充填空間に管軸方向に連通する連通部を形成した状態で、前記貴金属管が前記環状リブを介して前記耐火物の内周面で支持されていることに特徴づけられる。
このような構成によれば、貴金属管の外周面にその周方向に沿って連続的に環状リブが形成されていることから、貴金属管の外周面の全周囲が、環状リブの外方への突出寸法に応じて、耐火物の内周面から所定距離以上離れることになる。そのため、耐火物の内部空間において、貴金属管の位置が極端に偏倚することがなく、貴金属管の全周に亘って適正な充填空間を形成することができる。
上記の構成において、前記環状リブが、前記貴金属管の外周面に一体的に形成されていることが好ましい。
このようにすれば、貴金属管の管軸方向における環状リブの厚みを薄くしても、環状リブを貴金属管の外周面に確実に固定することができる。そのため、環状リブを薄肉にしても、貴金属管の安定した支持態様を維持することが可能となる。そして、このように環状リブの薄肉化を図れば、貴金属管の外周面における溶融ガラスとの非接触領域を最小限に抑えることが可能となり、貴金属管の内部からの水素透過を防止する上で非常に有利となる。
上記の構成において、前記貴金属管の外周面と、前記耐火物の内周面とが、同心円上に配置されていることが好ましい。なお、ここでいう「同心円上」には、幾何学的な同心円に限られるものではなく、実質的に同心円とみなせる場合をも含む(以下、同様)。
このようにすれば、貴金属管の外周面を、略一定の厚みを有する溶融ガラスで覆うことができるため、貴金属管の内部空間からの水素透過を防止する効果にばらつきが生じ難くなる。
上記の構成において、前記環状リブの外径が対応する前記耐火物の内周面の内径よりも小さく、前記環状リブの下方部を支持する前記耐火物の内周面が部分的に上方に隆起しており、その隆起部で前記環状リブを上方に押し上げて支持して前記貴金属管の外周面を前記耐火物の内周面と同心円上に配置し、前記連通部が前記環状リブの外周縁と前記耐火物の内周面との間の隙間によって構成されていてもよい。
このようにすれば、環状リブに管軸方向に連通する貫通孔を設けなくても、貴金属管の外周面を耐火物の内周面と同心円上に配置しつつ、充填空間に連通部を簡単に形成することができる。
上記の構成において、前記耐火物の内周面にその周方向に沿って環状凹部を設け、前記環状凹部に前記環状リブの外周縁を含む一部を収容するようにしてもよい。
このようにすれば、環状リブの外周縁の一部が環状凹部に収容されるので、貴金属管の管軸方向の位置ずれを確実に防止することが可能となる。なお、熱によって貴金属管に生じる膨張変形などの熱変形が大きい場合には、耐火物の内周面には、環状凹部を設けずに、貴金属管の熱変形による管軸方向の移動を許容する構成としてもよい。
この場合、前記耐火物の内周面のうち、前記環状凹部の形成位置を除く領域と、前記貴金属管の外周面との間の離間距離が、1mm以上30mm以下であることが好ましい。
すなわち、耐火物の内周面のうち、環状凹部の形成位置を除く領域と、貴金属管の外周面との間の離間距離が、1mm未満であると、貴金属管の外周面を覆う溶融ガラスの厚みが、貴金属管の内部空間を流通する溶融ガラスからの水素透過を防止する上で不十分になるおそれがある。また、30mmを越えると、貴金属管の外周面を覆う溶融ガラスの厚みが水素透過の防止効果との関係から必要以上に厚くなりすぎるおそれがある。したがって、当該離間距離は、上記数値範囲であることが好ましく、この範囲であれば、貴金属管の外周面を覆う溶融ガラスが、貴金属管の内部空間を流通する溶融ガラスからの水素透過を防止する上で無駄のない最適な厚みとなる。
上記の構成において、前記耐火物が、前記充填空間に溶融ガラスとなるガラス原料を投入するためのガラス原料投入部を有することが好ましい。
このようにすれば、充填空間に充填される溶融ガラスが耐火物の目地などに吸収されて減少した場合などに、ガラス原料投入部を通じて、充填空間に溶融ガラスとなるガラス原料を適宜補充することができる。
上記の構成において、前記耐火物が、前記充填空間に存在する溶融ガラスを外部に排出するための溶融ガラス排出部を有することが好ましい。
このようにすれば、充填空間に存在する溶融ガラス排出部を通じて排出し、当該空間に新しい溶融ガラスを適宜補充することができる。
上記の構成において、前記貴金属管は、例えば、白金又は白金合金で形成されている。
以上のように本発明によれば、貴金属管の外周面にその周方向に沿って連続的に環状リブが形成されているので、貴金属管が、耐火物の内周面に極端に接近することがない。そのため、耐火物の内部空間において貴金属管の位置が半径方向に不当に偏倚する事態を確実に防止することができる。したがって、貴金属管の外周面を溶融ガラスで適正に覆うことができ、貴金属管の内部空間を流通する溶融ガラスの水素濃度が低下するのを可及的に低減することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る溶融ガラス移送管を備えた板ガラスの製造装置の構成を示す図である。 本実施形態に係る溶融ガラス移送管の縦断面図である。 図2のA−A断面図である。 本発明の第2実施形態に係る溶融ガラス移送管の軸直角断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る溶融ガラス移送管を備えた板ガラスの製造装置の構成を示す図である。この製造装置1は、上流端に配置された溶解室2の下流側に、上流側から順に、清澄室3、撹拌槽4、および溶融ガラスG1の粘度調整を主として行う容積部であるポット5を備えている。そして、溶解室2と清澄室3の間、清澄室3と撹拌槽4の間、及び撹拌槽4とポット5の間が、それぞれ連結管6,7,8によって連結されている。更に、ポット5の下部には、下方に移行するに連れて径が漸次縮小する流路面積絞り部9が形成され、この流路面積絞り部9の下流端に小径管10が接続されると共に、この小径管10の下流側には、途中に曲成部11を有する大径管12が通じている。この大径管12の下流端部13から成形体14に溶融ガラスG1が供給され、この成形体14にて溶融ガラスG1が板状の形態とされる。したがって、この実施形態では、溶解室2から成形体14へ至るまでの流通路(清澄室3、撹拌槽4、ポット5、及び連結管6,7,8など)が、溶融ガラス移送管を構成する。
成形体14は、断面が略くさび形をなし、オーバーフローダウンドロー法を実行するものであって、次のようにして溶融ガラスG1を板状形態に成形する構成とされている。まず、成形体14の上部に形成されたオーバーフロー溝(図示省略)に溶融ガラスG1を連続供給し、この溶融ガラスG1をオーバーフロー溝から溢れさせて成形体14の両側の側壁面に沿って流下させる。そして、その流下させた溶融ガラスG1をそれぞれ成形体14の下頂部で融合させて一枚の板状形態にする。その後、この形態の板状ガラス成形物が固化した段階で、これを引張りローラが挟持しつつ下方に引き抜くことにより、最終的に製品となるべき板ガラスが得られる。なお、このように製造された板ガラスは、例えば、厚みが0.1〜1.0mmであって、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ、有機EL照明、太陽電池などの基板や保護カバーに利用される。
溶融ガラス移送管は、例えば連結管6を例にとって説明すると、図2に示すように、成形体14に供給する溶融ガラスG1を内部空間S1に流通させる貴金属管(例えば、白金や白金合金管など)15と、この貴金属管15の外周面を包囲して貴金属管15の外周面との間に溶融ガラスG2の充填空間S2を形成する耐火物(例えば、アルミナ質耐火物や、ジルコニア質耐火物など)16とを備えている。そのため、貴金属管15の外周面は、充填空間(貴金属管15の外周面と耐火物16の内壁との間の空間)S2に充填された溶融ガラスG2により覆われた状態となっている。このようにすれば、貴金属管15の内部空間S1に存在する溶融ガラスG1の水分に由来する水素が、貴金属管15の外方に透過する割合を低減することができる。なお、この実施形態では、溶融ガラス移送管を構成するその他の部分(例えば、清澄室3、撹拌槽4、ポット5、及び連結管7,8など)も、貴金属管の外周面を耐火物が包囲して、貴金属管と耐火物との間に溶融ガラスの充填空間が形成されており、基本的な構成態様は連結管6と同様とする。
連結管6における貴金属管15の外周面には、周方向に沿って連続する環状リブ17が溶接などによって一体的に形成されており、貴金属管15が環状リブ17を介して耐火物16の内周面によって支持されている。詳細には、この実施形態では、環状リブ17の外周縁を含む一部が、耐火物16の内周面にその周方向に沿って形成された環状凹部18に収容されている。そして、このように環状リブ17によって、貴金属管15の外周面を耐火物16の内周面から離間して支持した状態で、貴金属管15の外周面と耐火物16の内周面とが、実質的に同心円上に配置されている。そして、耐火物16の内周面における環状凹部18の非形成面19と、貴金属管15の外周面との間の離間距離D1は、1mm以上30mm以下に設定されている。
このようにすれば、貴金属管15の外周面の全周囲が、環状リブ17の外径側への突出寸法D2に応じて、耐火物16の内周面から所定の距離以上離間する。そのため、耐火物16の内部空間において、貴金属管15の位置が極端に偏倚することがなく、貴金属管15の全周に亘って適正な充填空間S2を形成することができる。また、環状リブ17は貴金属管15の外周面に一体的に形成されているので、貴金属管15の管軸方向に必要以上に分厚くしなくても、耐火物16の内部空間で貴金属管15を確実に支持することができる。そのため、貴金属管15の外周面が充填空間S2に充填された溶融ガラスG2と非接触となる領域を可及的に低減することができる。したがって、貴金属管15の外周面を溶融ガラスG2で適正に覆うことができ、貴金属管15の内部空間S1を流通し、ガラス物品の成形に利用される溶融ガラスG1中から水素が透過する割合を可及的に低減できる。
なお、環状リブ17は、溶接などで貴金属管15の外周面に固定せずに、貴金属管15の外周面に単に外嵌された状態であってもよい。また、耐火物16の内周面に形成された環状凹部18は適宜省略し、耐火物16の内周面を凹凸のない円筒面としてもよい。
図3に示すように、環状リブ17は、充填空間S2に管軸方向に連通する連通部を形成するために、貫通孔20を有している。この貫通孔20は、図示例では、環状リブ17の周方向に間隔(例えば、等間隔)を置いて複数形成されている。
更に、図2に示すように、貴金属管15の外周面には、鍔状の電極21,22,23が設けられている。これら電極21〜23の相互間に図示しない電源が接続されて貴金属管15が通電され、貴金属管15の内部空間S1を流通する溶融ガラスG1が加熱される。この際、充填空間S2に存在する溶融ガラスG2も同時に加熱される。
耐火物16には、充填空間S2に、溶解した後に溶融ガラスG2となるガラス原料(例えば、ガラスを粉砕したガラスカレットなど)Gaを供給するためのガラス原料投入口24が設けられている。なお、このガラス原料投入口24は、耐火物16の複数個所に設けられていてもよい。また、溶解室2に接続されている連結管6の場合には、充填空間S2に溶解室2から直接的に溶融ガラスG2を充填するようにしてもよい。
貴金属管15には、充填空間S2に存在する溶融ガラスG2を排出するための溶融ガラス排出管25が設けられている。この溶融ガラス排出管25は、図示しないが、その流路を適宜開閉できる構成となっている。具体的には、例えば、溶融ガラス排出管25を通電加熱することで、溶融ガラス排出管25の内部で固化して流路を閉鎖している固化ガラスを再度溶解し、その流路を開放する構成とされている。なお、溶融ガラス排出管25は、貴金属管15の複数個所に設けられていてもよい。
図4は、本発明の第2実施形態に係る溶融ガラス移送管の要部を示す軸直角断面図である。なお、図4は、図3に示す断面図と同一位置における断面図とする。第2実施形態に係る溶融ガラス移送管が、第1実施形態に係る溶融ガラス移送管と相違するところは、環状リブ17の外径D3を耐火物の内周面に形成された環状凹部18の底面の内径D4よりも小さくした点、環状リブ17の下方部を支持する耐火物16の内周面を部分的に上方に隆起させて隆起部26を形成した点、及び、連通部を貫通孔20ではなく、環状リブ17の外周縁と耐火物16の内周面との間の隙間S3によって構成した点にある。
詳細には、環状リブ17は、隆起部26によって上方に持ち上げられた状態で支持されている。換言すれば、隆起部26を形成しない場合では、環状リブ17の外周縁の中心は、耐火物16の内周面の曲率中心よりも下方側に位置することになるが、隆起部26で環状リブ17を上方に持ち上げて支持することで、環状リブ17の外周縁の中心が上方に移行する。そして、この隆起部26の突出寸法により環状リブ17の上昇幅を調整することで、貴金属管15の外周面と耐火物16の内周面とを同心円上に配置することができる。このとき、上述のように、環状リブ17の外周縁の外径は、耐火物16の内周面よりも小さく設定されているので、環状リブ17の外周縁と、耐火物16の内周面との間に、環状の隙間S3が形成される。したがって、環状リブ17に管軸方向に連通する貫通孔20を設けなくても、貴金属管15の外周面を耐火物16の内周面と同心円上に配置しつつ、充填空間S2に連通部を簡単に形成することができる。
なお、本発明は、上記の第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、種々の形態で実施することができる。例えば、上記の実施形態では、溶融ガラス移送管をオーバーフローダウンドロー法によって板ガラスを製造する製造装置に組み込んだ場合を説明したが、スロットダウンドロー法などの他のダウンドロー法によって板ガラスを製造する製造装置に組み込んでもよい。
また、上記の第1及び第2実施形態では、貴金属管15として単管のものを例示したが、貴金属管15は、内管と外管とからなる二重管構造としてもよい。この場合、ガラス製品の製造に使用される溶融ガラスは、内管の内部空間を流通させ、内管と外管の間の空間に充填される溶融ガラスは、貴金属管と耐火物との間の充填空間に充填される溶融ガラスと同様に、水素透過を防止するために利用する。
また、上記の第2実施形態では、耐火物16の内周面に設けられた環状凹部18の一部領域に隆起部26を形成する場合を説明したが、環状凹部18を設けない場合に、耐火物16の内周面の一部領域に隆起部を形成し、貴金属管15の外周面と耐火物16の内周面とを同心円上に配置しつつ、環状リブ17の外周縁の外方側に連通部となる隙間を形成してもよい。
1 板ガラスの製造装置
2 溶解室
3 清澄室
4 撹拌槽
5 ポット
6,7,8 連結管
14 成形体
15 貴金属管
16 耐火物
17 環状リブ
18 環状凹部
19 環状凹部の非形成面
20 貫通孔
21,22,23 電極
24 ガラス原料投入口
25 溶融ガラス排出管
26 隆起部
G1,G2 溶融ガラス
Ga ガラス原料
S1 貴金属管の内部空間
S2 貴金属管の外周面と耐火物の内周面との間の充填空間

Claims (7)

  1. 貴金属管と、前記貴金属管の外周面を包囲して前記貴金属管の外周面との間に溶融ガラスの充填空間を形成する耐火物とを備え、前記充填空間に溶融ガラスを充填した状態で、前記貴金属管の内部空間にガラス物品を成形するための溶融ガラスを流通させる溶融ガラス移送管において、
    前記貴金属管の外周面にその周方向に沿って連続する環状リブが形成されるとともに、前記環状リブに対応する位置で前記充填空間に管軸方向に連通する連通部を形成した状態で、前記貴金属管が前記環状リブを介して前記耐火物の内周面で支持されており、
    前記環状リブの外径が対応する前記耐火物の内周面の内径よりも小さく、前記環状リブの下方部を支持する前記耐火物の内周面が部分的に上方に隆起しており、その隆起部で前記環状リブを上方に押し上げて支持して前記貴金属管の外周面を前記耐火物の内周面と同心円上に配置し、
    前記連通部が前記環状リブの外周縁と前記耐火物の内周面との間の隙間によって構成されていることを特徴とする溶融ガラス移送管。
  2. 前記環状リブが、前記貴金属管の外周面に一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶融ガラス移送管。
  3. 前記耐火物の内周面にその周方向に沿って環状凹部を設け、前記環状凹部に前記環状リブの外周縁を含む一部を収容することを特徴とする請求項1又は2に記載の溶融ガラス移送管。
  4. 前記耐火物の内周面のうち、前記環状凹部の形成位置を除く領域と、前記貴金属管の外周面との間の離間距離が、1mm以上30mm以下であることを特徴とする請求項に記載の溶融ガラス移送管。
  5. 前記耐火物が、前記充填空間に溶融ガラスとなるガラス原料を投入するためのガラス原料投入部を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の溶融ガラス移送管。
  6. 前記耐火物が、前記充填空間に存在する溶融ガラスを外部に排出するための溶融ガラス排出部を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の溶融ガラス移送管。
  7. 前記貴金属管が、白金又は白金合金で形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の溶融ガラス移送管。
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