JP5510748B2 - 溶融ガラス移送管 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融ガラスを移送するための貴金属製の溶融ガラス移送管に関し、詳しくは、溶融ガラス中に発生する気泡の低減のために、溶融ガラス移送管を、外管と内管とからなる二重管構造としたものの改良技術に関する。
一般に、例えば薄板ガラスなどのガラス物品を連続的に成形する場合、ガラス溶解室でガラス原料を加熱して溶融ガラスに溶解した後、その溶融ガラスが、清澄工程や撹拌工程などの各種工程を経て成形装置(成形体)へと連続的に供給される。この際、ガラス溶解室で溶解された溶融ガラスは、貴金属製の移送管の内部を流通させることで、成形装置まで移送される(例えば、特許文献1を参照)。
ここで、特許文献2によれば、溶融ガラスを貴金属製の移送管内部に流通させると、その過程で、溶融ガラス中に酸素気泡が発生するとされている。そして、この酸素気泡をそのまま放置していると、成形装置によって成形されるガラス物品中に酸素気泡に起因する欠陥が形成されるという問題が生じ得る。特に、液晶ディスプレイパネルを始めとするフラットパネルディスプレイ用のガラス基板の場合には、高い製品品位が要求されていることから、酸素気泡に起因する欠陥が形成されている場合には要求品位を満たさずに不良品として取り扱わざるを得ない事態を招きやすい。
上記のように溶融ガラス中に酸素気泡が形成される理由は、特許文献2によれば、次のように説明されている。すなわち、貴金属製の移送管の外部環境(例えば、外部環境の水素分圧が低い場合)によっては、貴金属製の移送管を溶融ガラス中の水分に由来する水素が透過して管外へと放出されやすくなる。その結果、溶融ガラス中の水分に由来する酸素濃度が上昇して溶融ガラス中に酸素気泡が生じ、その酸素気泡が原因となってガラス物品に欠陥が生じる。
そのため、ガラス物品の高い品位を維持する上で、溶融ガラス中の酸素気泡を低減すべく、対策を講じることが必要不可欠となる。そこで、例えば、特許文献2には、溶融ガラスを流通させる移送管を、貴金属製の外管(外側の貴金属ジャケット)と、その内部にウェブによって接続された貴金属製の内管(内側の貴金属ジャケット)とからなる二重管構造(二重ジャケット)とし、溶融ガラス中の酸素気泡を低減することが提案されている。
詳細には、外管と内管の間の空間に溶融ガラスを充填させた状態で、ガラス物品の成形に使用される溶融ガラスを内管の内部に流通させる構成となっている。このようにすれば、外管と内管の間の溶融ガラスの存在により、内管の内部を流通する溶融ガラス中の水分に由来する水素が外部に透過するという事態が抑制されるため、内管の内部を流通する溶融ガラス中の水分に由来する水素と酸素のそれぞれの濃度が適正に保たれ、酸素気泡が形成され難くなる。
なお、特許文献2には、移送管で溶融ガラスを移送する際に、外管の両端部に電気加熱回路を接続して移送管を通電加熱することも開示されている。これは、移送管で移送される溶融ガラスを加熱して、移送管内部の溶融ガラスの粘度を適正に維持するためである。
特開2007−145668号公報 特開2003−95663号公報
ところで、特許文献2では、電気加熱回路に接続される外管とリブを介して接続されている内管が管軸方向に連続していることから、電気加熱回路によって外管に通電すると、内管の全長に亘って電流が流れる。そのため、外管と内管がそれぞれ通電加熱されることになる。
しかしながら、外管と内管との間には、リブを介して複雑な閉回路が形成されることから、外管と内管に流れる電流を正確に管理することが困難になる。すなわち、外管と内管の温度管理を厳密に行うことが困難となり、移送管の内部でも温度分布のバラツキが大きくなったり、場合によっては内管が異常加熱されて溶断され、内管の内部に溶融ガラスを流通できないという生産上の致命的な問題が生じるおそれがある。そのため、内管の内部空間を流通させる溶融ガラスの運搬が不安定になって、ガラス物品の成形に不具合を来たす要因となる。
また、外管と内管の双方に電流が流れる構成とすれば、通電領域の断面積が外管のみに電流が流れる場合に比べて相対的に大きくなるので、全体的な抵抗値が減って電流値が増加してしまう。その結果、通電加熱時の消費電力が不当に大きくなり、電力の省力化を図ることが極めて困難となる。
さらに、外管と内管がそれぞれ管軸方向に連続していることから、内管の内部空間と、外管の内周面と内管の外周面との間の空間とが、それぞれ独立した空間となっている。そのため、移送管の始動時などに、空の移送管内に溶融ガラスを充填する際に、その2つの独立した空間に、別々に溶融ガラスを充填する必要があり、作業性が非常に悪い。
以上の実情に鑑み、本発明は、貴金属製の二重管構造を備えた溶融ガラス移送管において、通電加熱時における溶融ガラスの温度管理の容易化、及びその通電加熱に要する電力の省力化を図りつつ、移送管の始動時などの空の状態における溶融ガラスの充填効率を向上させることを技術的課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明は、貴金属製の外管と、管軸方向に連通する開口部を有する複数のリブによって前記外管の内周面に接続された貴金属製の内管とからなる二重管構造を備え、前記外管の内周面と前記内管の外周面との間の空間に溶融ガラスを充填させた状態で、前記外管を通電加熱しながら前記内管の内部空間に溶融ガラスを流通させる溶融ガラス移送管において、前記内管が、管軸方向で複数に分断されて不連続となっており、その分断された個々の内管が、前記リブを介して前記外管に支持されていることに特徴づけられる。
このような構成によれば、内管が管軸方向で複数に分断されて不連続となっていることから、管軸方向に隣接する個々の内管の間には空隙が形成される。そのため、分断された個々の内管がリブを介して外管に支持されていたとしても、外管の通電加熱時に、隣接する内管の間に直接電流が流れない。その結果、外管の通電加熱時には、主として外管に電流が流れるため、内管が通電加熱され難くなる。したがって、外管に流れる電流を管理するだけで、通電加熱時における溶融ガラスの温度管理を簡単且つ正確に行うことが可能となる。また、外管の通電加熱時に、内管に実質的に電流が流れないため、不必要な電力消費を抑え、通電加熱時に供給する電力の省力化を図ることもできる。更に、管軸方向に隣接する内管の間には上述のように空隙が形成されているため、移送管の始動時などにおいて、空の移送管に溶融ガラスを充填する際には、この空隙を介して溶融ガラスを流通させることができる。そのため、内管の内部空間と、外管の内周面と内管の外周面との間の空間にそれぞれ別々に溶融ガラスを充填させなくても、両空間に空隙を介して効率よく溶融ガラスを充填でき、作業効率の向上を図ることが可能となる。
上記の構成において、前記外管が、その内周面と前記内管の外周面との間の空間に存在する溶融ガラス中に含まれる気泡を除去するための気体排出部を有することが好ましい。
このようにすれば、外管の内周面と内管の外周面との間の空間に存在する溶融ガラス中に含まれる気泡を除去することができる。そのため、外管の通電加熱による熱伝導が、断熱性能を有する気泡に阻害されることなく、内管の内部空間を流通する溶融ガラスを効率よく加熱することが可能となる。
上記の構成において、前記外管の外周面が、溶融ガラスで覆われていることが好ましい。
このようにすれば、外管の内周面と内管の外周面との間の空間に存在する溶融ガラスの水分に由来する水素が、外管の外方に透過する割合を低減することができる。
上記の構成において、前記外管が、前記外管の内周面と前記内管の外周面との間の空間に存在する溶融ガラスを排出するための溶融ガラス排出部を有することが好ましい。
このようにすれば、外管の内周面と内管の外周面との間の空間に存在する溶融ガラスを、溶融ガラス排出部を通じて排出し、当該空間に新しい溶融ガラスを適宜補充することができる。
上記の構成において、前記内管の内部空間の溶融ガラスの流速が、前記外管の内周面と前記内管の外周面との間の空間の溶融ガラスの流速よりも速くなるように構成されていることが好ましい。なお、外管の内周面と前記内管の外周面との間の空間の溶融ガラスの流速には、当該空間の溶融ガラスが停滞している場合、すなわち、実質的に零となる場合も含む。
このようにすれば、外管の内周面と内管の外周面との間の空間に溶融ガラスを充填させた状態で、内管の内部空間に溶融ガラスを流通させている場合に、管軸方向に隣接する分断された内管の間の空隙を溶融ガラスが往来し難くなる。特に、内管の内部空間に流通され且つガラス製品の成形に利用される溶融ガラス中に、外管の内周面と内管の外周面との間の空間に存在する溶融ガラスが侵入する割合を効果的に低減することができる。
上記の構成において、前記外管及び前記内管は、例えば、白金又は白金合金から形成される。
以上のように本発明によれば、貴金属製の外管と内管からなる二重管構造を備えた溶融ガラス移送管において、内管が管軸方向で複数に分断されて不連続となっていることから、外管の通電加熱時における溶融ガラスの温度管理の容易化と、その通電加熱に要する電力の省力化を同時に達成することができる。しかも、分断された内管の相互間に形成される空隙を利用して、移送管の始動時等において、空の移送管に対して効率よく溶融ガラスを充填することができる。
本発明の一実施形態に係る溶融ガラス移送管を備えた板ガラスの製造装置の構成を示す図である。 本実施形態に係る溶融ガラス移送管の縦断面図である。 本実施形態に係る溶融ガラス移送管の横断面図である。 本実施形態に係る溶融ガラス移送管の変形例を示す横断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る溶融ガラス移送管を備えた板ガラスの製造装置の構成を示す図である。この製造装置1は、上流端に配置された溶解室2の下流側に、清澄室3を介して撹拌槽4が通じており、この撹拌槽4に、その下流側で溶融ガラスGの粘度調整を主として行う容積部であるポット5が通じている。更に、ポット5の下部には、下方に移行するに連れて径が漸次縮小する流路面積絞り部6が形成され、この流路面積絞り部6の下流端に小径管7が接続されると共に、この小径管7の下流側には、途中に曲成部8を有する大径管9が通じている。そして、この大径管9の下流端部10から成形体11に溶融ガラスGが供給され、この成形体11にて溶融ガラスGが板状の形態とされる。
成形体11は、この実施形態では、断面が略くさび形をなし、オーバーフローダウンドロー法を実行するものであって、次のようにして溶融ガラスGを板状形態に成形する構成とされている。まず、成形体11の上部に形成されたオーバーフロー溝(図示省略)に溶融ガラスGを連続供給し、この溶融ガラスGをオーバーフロー溝から溢れさせて成形体11の両側の側壁面に沿って流下させる。そして、その流下させた溶融ガラスGをそれぞれ成形体11の下頂部で融合させて一枚の板状形態にする。その後、この形態の板状ガラス成形物が固化した段階で、これを引張りローラで挟持しつつ下方に引き抜くことにより、最終的に製品となるべき板ガラスが得られる。なお、このように製造された板ガラスは、例えば、厚みが0.1〜1.0mmであって、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ、有機EL照明、太陽電池などの基板や保護カバーに利用される。
そして、溶解室2と清澄室3の間、清澄室3と撹拌槽4の間、及び撹拌槽4とポット5の間が、溶融ガラス移送管12,13,14によって連結されている。なお、これら溶融ガラス移送管12,13,14は、実質的に同一の構成を備えているので、以下では、溶解室2と清澄室3との間を接続する溶融ガラス移送管12を例にとって具体的な構成を説明する。
図2に示すように、溶融ガラス移送管12は、貴金属製の外管15と、この外管15の内部に収容された貴金属製の内管16とからなる二重管構造を備えている。内管16と外管15を構成する貴金属としては、例えば、白金又は白金合金が挙げられる。
内管16は、管軸方向で複数に分断されて不連続となっている。その分断された個々の内管16は、それぞれリブ17を介して外管15の内周面に接続された状態で、外管15に支持されている。
リブ17は、各内管16の外周面の管軸方向の所定位置(例えば、各内管16の管軸方向中央部)に1つずつ設けられており、図3に示すように、内管16の外周面の管軸方向の同一位置で、その全周を包囲するように円板状に形成されている。更に、各リブ17は、管軸方向に連通する開口部を形成する貫通孔17aを有している。この貫通孔17aは、図示例では、リブ17の円周方向に間隔(例えば、等間隔)をおいて複数形成されている。なお、リブ17の開口部は、貫通孔17aに限定されるものではなく、例えば、図4に示すように、内管16の外周面に円周方向に間隔を置いてリブ17を形成し、その円周方向に隣接するリブ17の間の空隙で、管軸方向に連通する開口部を構成してもよい。ここで、図3及び図4では、説明の便宜上、耐火物18の図示は省略している。
更に、図2に示すように、外管15の周囲は、耐火物18に覆われている。そして、外管15の外周面にもリブ19が設けられており、このリブ19によって、外管15が補強されると共に、耐火物18の内部に対して位置決めされている。図3に示すように、この外管15のリブ19も、管軸方向に連通する開口部を形成する貫通孔19aを有している。なお、この外管15のリブ19の開口部も貫通孔19aに限定されるものではなく、例えば、図4に示すように、外管15の外周面に円周方向に間隔を置いてリブ19を形成し、その円周方向にリブ19の間の空隙で、管軸方向に連通する開口部を構成してもよい。
そして、図2に示すように、板ガラスを製造する際には、外管15の内周面と内管16の外周面との間の空間S2に溶融ガラスGを充填させた状態で、内管16の内部空間S1に板ガラスの製造に利用する溶融ガラスGを流通させる。この理由は、内管16の外部の水素分圧を適正に保ち、空間S1を流通する溶融ガラスGから水素が外部に透過するのを防止するためである。
更に、この実施形態では、外管15の外周面と耐火物18の内壁との間の空間S3にも、溶融ガラスGが充填されており、外管15の外周面が溶融ガラスGで覆われた状態となっている。このようにすれば、外管15の内周面と内管16の外周面との間の空間S2に存在する溶融ガラスGの水分に由来する水素が、外管15の外方に透過する割合を低減できる。
このように溶融ガラスGを流通させる間、外管15の所定位置に設けられた電極20,21,22の間に接続された電源23,24により外管15を通電加熱し、溶融ガラスGの粘度を適正に維持するようになっている。
ここで、内管16は、上述のように、管軸方向で複数に分断されて不連続となっていることから、管軸方向に隣接する個々の内管16の間には、空隙S4が形成される。その結果、分断された個々の内管16が、リブ17を介して外管15に接続されていても、外管15の通電加熱時に、分断された個々の内管16の間に直接電流が流れることがない。そのため、外管15の通電加熱時には、主として外管15に電流が流れることから、内管16が通電加熱されることがなくなる。したがって、内管16の異常加熱などによる加熱不良が生じ難く、外管15に流れる電流による外管15の加熱状態を主として管理するだけで、通電加熱時における溶融ガラスGの温度管理を簡単且つ正確に行うことができる。なお、リブ17は、個々の内管16毎に管軸方向の1箇所のみに取り付けられていることが好ましい。
また、外管15の通電加熱時に、内管16に実質的に電流が流れないため、不必要な電力消費を抑え、通電加熱時に供給する電力の省力化を図ることもできる。
更に、板ガラスの製造装置1の始動時などにおいて、空の移送管12に溶融ガラスGを充填する際には、管軸方向に隣接する分断された内管16の間に形成される空隙S4を介して溶融ガラスGを流通させることができる。そのため、内管16の内部空間S1と、外管15の内周面と内管16の外周面との間の空間S2にそれぞれ別々に溶融ガラスGを充填させなくても、両空間S1,S2に空隙S4を介して効率よく溶融ガラスGを充填でき、作業効率の向上を図ることができる。
なお、隣接する内管16の間の空隙S4の間隔(管軸方向寸法)は、板ガラスの製造時において、内管16の内部空間S1と、外管15の内周面と内管16の外周面との間の空間S2との相互間で溶融ガラスGが流通しない程度に設定されていることが好ましく、具体的には、例えば10〜30mm程度であることが好ましい。もちろん、この場合でも、板ガラスの製造装置1の始動時など、溶融ガラスGの流速が板ガラスの製造時に比べて遅い場合には、隣接する内管16の間の空隙S4を通じて溶融ガラスGを、空間S1と、空間S2との間で流通させることは可能である。
また、板ガラスの製造時では、内管16の内部空間S1の溶融ガラスGの流速が、外管15の内周面と内管16の外周面との間の空間S2の溶融ガラスGの流速よりも速くなるように設定されている。このようにすれば、溶融ガラスGの流速差により、隣接する内管16の間の空隙S4を溶融ガラスGが流通する事態を確実に防止できる。なお、空間S2の溶融ガラスGは、内管16の外側の水素分圧を適正に保つことを目的として配置されるものであるので、空間S2の溶融ガラスGは、停留した状態で流速が実質的に零となっていてもよい。同様の理由から、外管15の外周面と耐火物18の内壁との間の空間S3に存在する溶融ガラスGの流速も、実質的に零となっていてもよい。
外管15には、その内周面と内管16の外周面との間の空間S2の溶融ガラスG中に含まれる気泡を除去するための気体排出管25が設けられるとともに、この空間S2に存在する溶融ガラスGを排出するための溶融ガラス排出管26が設けられている。前者の気体排出管25を利用すれば、空間S2に存在する溶融ガラスG中に含まれる気泡を除去することができるため、外管15の通電加熱による熱伝導が、断熱性能を有する気泡に阻害されることなく、内管16の内部空間S1を流通する溶融ガラスGを効率よく加熱することが可能となる。また、後者の溶融ガラス排出管26を利用すれば、空間S2に存在する溶融ガラスGを、適宜排出して空間S2に新しい溶融ガラスGを補充することができる。なお、溶融ガラス排出管26は、図示しないが、流路を適宜開閉できる構成となっている。具体的には、例えば、溶融ガラス排出管26を通電加熱することで、溶融ガラス排出管26の内部で固化して流路を閉鎖している固化ガラスを再度溶解し、その流路を開放する構成とされている。これら気体排出管25及び溶融ガラス排出管26は、外管15の複数個所に設けられていてもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の形態で実施することができる。例えば、上記の実施形態では、溶融ガラス移送管をオーバーフローダウンドロー法によって板ガラスを製造する製造装置に組み込んだ場合を説明したが、スロットダウンドロー法などの他のダウンドロー法によって板ガラスを製造する製造装置に組み込んでもよい。
また、上記実施形態では、外管15の外周面を溶融ガラスGで覆う構成を説明したが、この溶融ガラスGは、外管15の外部へと透過する水素量などに応じて適宜省略することができる。
1 板ガラスの製造装置
2 溶解室
3 清澄室
4 撹拌槽
5 ポット
11 成形体
12 溶融ガラス移送管
15 外管
16 内管
17 リブ
17a 貫通孔
18 耐火物
19 リブ
19a 貫通孔
20,21,22 電極
23,24 電源
25 気体排出管
26 溶融ガラス排出管
G 溶融ガラス

Claims (6)

  1. 貴金属製の外管と、管軸方向に連通する開口部を有する複数のリブによって前記外管の内周面に接続された貴金属製の内管とからなる二重管構造を備え、前記外管の内周面と前記内管の外周面との間の空間に溶融ガラスを充填させた状態で、前記外管を通電加熱しながら前記内管の内部空間に溶融ガラスを流通させる溶融ガラス移送管において、
    前記内管が、管軸方向で複数に分断されて不連続となっており、その分断された個々の内管が、前記リブを介して前記外管に支持されていることを特徴とする溶融ガラス移送管。
  2. 前記外管が、その内周面と前記内管の外周面との間の空間に存在する溶融ガラス中に含まれる気泡を除去するための気体排出部を有することを特徴とする請求項1に記載の溶融ガラス移送管。
  3. 前記外管の外周面が、溶融ガラスで覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶融ガラス移送管。
  4. 前記外管が、その内周面と前記内管の外周面との間の空間に存在する溶融ガラスを排出するための溶融ガラス排出部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶融ガラス移送管。
  5. 前記内管の内部空間の溶融ガラスの流速が、前記外管の内周面と前記内管の外周面との間の空間の溶融ガラスの流速よりも速いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶融ガラス移送管。
  6. 前記外管及び前記内管が、白金又は白金合金から形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の溶融ガラス移送管。
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