JP5651957B2 - 画像表示体 - Google Patents
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例えば特許文1に示すような、直線状の凸部または凹部からなり異方性の光散乱性を有する構造を用いて、凸部または凹部の方向の異なる2種の構造で画像を形成したセキュリティデバイスが知られている。これによれば視覚を変化させることでネガポジが反転して見えるという視覚効果が得られ、単なる印刷画像と異なるため容易に複製することが困難となる。
そこで本発明では、複数のセキュリティデバイスを組み合わせることにより高度なセキュリティを発現することのできる画像表示体とすることを課題とする。
画素1と画素2は互いに直線状の凸部及び/又は凹部の方向が異なることを特徴とする画像表示体とする。
とする画像表示体とする。
図1は本発明の概要を示す概略図である。(a)は概略図で(b)は特定の視角から認識できる画像を示した図で、(c)は別の視角から認識できる画像を示した図である。
画像表示体1は表示部1と表示部2を有する。(b)に示すように特定の視角から見た場合、色相1と色相2のコントラスト差、色差により画像が認識できる。そして視角を変化させた場合、(c)に示すように、表示部1は色相1と色相2が反転した画像として認識でき、表示部2は全く異なる画像として認識できる。このように規則的な画像変化の中に不規則な画像変化が紛れることにより、この画像表示体を不正に複製しようとした場合、不規則な画像変化まで正確にトレースすることが困難となるため、真贋判定用途として好適に用いることができる。
ここで、視角の変化は、水平方向での変化や垂直方向での変化や水平及び垂直方向の変化が想定される。これらは画像の設計により任意に設定することができる。
また、表示部が文字または記号で表される場合、不規則な変化をする文字または記号の割合が文字または記号全体の20%以内、好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内である。
指向性の散乱パターンとしては、方向の揃った複数の直線状の凸部及び/又は凹部から構成された異方性散乱領域を用いることができる。
この異方性散乱領域は直線状の凸部及び/又は凹部に直交する方向から見た場合、最大の光散乱性能を示し、散乱光が認識でき白っぽく見える。そして直線状の凸部及び/又は凹部と平行な方向から見た場合、最小の光散乱性能を示し、凸部及び/又は凹部を形成する材料の色味として見える。
これらを組み合わせることで視角を変化させた時に異なる画像として認識できる表示部2を形成することができる。
画素全体に対し、画素3及び/又は画素4の割合は30%以下であることが好ましい。これ以上であると、視角を変えたときに大部分が色相1と色相2の反転として見え、一部が異なるために異なる画像として認識できるようになることから、表示部1の画像変化に紛れやすくなるため好ましい。
例えば、樹脂からなる基材や、基材上に形成した熱可塑性の樹脂層にエンボス加工などにより表面の凹凸形状を形成するができる。そしてさらに、蒸着法、スパッタリング法などにより金属薄膜を形成することができる。
また、基材上に金属箔を貼り合せてその上からエンボス加工などにより表面の光散乱性凹凸形状を形成することもできる。
金属箔または金属薄膜を有することで方向に依存した光散乱性能の大小の差が大きくなりコントラスト差が大きくなるため好ましい。
金属薄膜、金属箔に用いることができる金属してはAl、Ag、Cu、Au、Ni等様々なものを用いることができる。コスト、光線反射特性等の点からAlを好ましく用いることができる。
表面の凹凸形状は光透過性の樹脂層にエンボス加工などで表面凹凸を形成してその上に透過性材料を形成してもよいし、透過性材料を形成した後にエンボス加工などで表面に凹凸形状を形成してもよい。
スタンパとしては、例えば凹凸構造上にニッケルもしくはクロムなどの金属を電鋳により堆積させ、剥離することにより複製、殖版したものを用いることができる。なお、凹凸が逆となる場合は、もう一度複版することにより、要求の型が取ることができる。
エッチング液を用いて表面をエッチングする製法する場合、例えば結晶度合いがランダムに異なっている結晶性基材を用いてエッチングすることができる。この場合、部分的にエッチングレートが異なるため、ランダムな凹凸形状の形成ができる。またランダムなパターンを有するマスクを用いてエッチングしてもよい。
なお、凹凸構造の形成はこれらに限るものではなく、他の方法を用いてもよい。
異方性の回折格子パターンとしては、特定の方向から回折光を確認できる回折構造を有するものを用いることができる。
表示部は回折格子からなる単位画素を含む画素を用いて形成することができる。このとき、単位画素を2種用い、それぞれ回折格子の方向が異なるものか、回折格子の空間周波数が異なるものや、これらの組み合わせを用いることができる。
2つの単位画素の回折格子の方向が異なる場合、水平方向の視角変化に伴って各々の回折光が認識できるようにすることができる。2つの単位画素の回折格子の空間周波数が異なる場合、画像を形成している平面に対して垂直方向の視角変化に伴って各々の回折光が認識できるようにすることができる。また、2つの単位画素の回折格子の方向が異なる場合、画像を形成した面内で回転させた角度に対しての視角変化に伴って各々の回折光が認識できるようにすることができる。ここで、適切な空間周波数と回折格子の方向により画素を形成し、各々の回折光が同様の見え方をするように設計する。
これらを組み合わせることで視角を変化させた時に異なる画像として認識できる表示部2を形成することができる。
画素全体に対し、画素C及び/又は画素Dの割合は30%以下であることが好ましい。これ以上であると、視角を変えたときに大部分が色相1と色相2の反転として見え、一部が異なるために異なる画像として認識できるようになることから、表示部1の画像変化に紛れやすくなるため好ましい。
例えば、樹脂からなる基材や、基材上に形成した熱可塑性の樹脂層にエンボス加工などにより表面の凹凸状の回折構造を形成するができる。そしてさらに、蒸着法、スパッタリング法などにより金属薄膜を形成することができる。
また、基材上に金属箔を貼り合せてその上からエンボス加工などにより表面の凹凸状の回折構造を形成することもできる。
金属箔または金属薄膜を有することで回折光の強度が増すため好ましい。
金属薄膜、金属箔に用いることができる金属してはAl、Ag、Cu、Au、Ni等様々なものを用いることができる。コスト、光線反射特性等の点からAlを好ましく用いることができる。
表面の凹凸状の回折構造は光透過性の樹脂層にエンボス加工などで凹凸状の回折構造を形成してその上に透過性材料を形成してもよいし、透過性材料を形成した後にエンボス加工などで表面に凹凸状の回折構造を形成してもよい。
スタンパとしては、例えば凹凸構造上にニッケルもしくはクロムなどの金属を電鋳により堆積させ、剥離することにより複製、殖版したものを用いることができる。なお、凹凸が逆となる場合は、もう一度複版することにより、要求の型が取ることができる。
なお、凹凸構造の形成はこれらに限るものではなく、他の方法を用いてもよい。
2・・・表示部1
3・・・表示部2
4・・・色相1
5・・・色相2
6・・・画素1
7・・・画素2
8・・・画素3
9・・・画素4
10・・画素a
11・・画素b
12・・画素A
13・・画素B
14・・画素C
15・・画素D
Claims (2)
- 特定の視角から色相1と色相2より認識できる画像を有する表示部1と、
特定の視角から色相1と色相2より認識できる画像を有する表示部2を備え、
視角を変化させることで表示部1の画像は色相1と色相2が反転した画像となって視認されると共に、表示部2の画像は色相1と色相2の配置が変化して見えて異なる画像として認識され、
前記表示部1は、方向の揃った複数の直線状の凸部及び/又は凹部から構成された異方性散乱領域からなる画素1と方向の揃った複数の直線状の凸部及び/又は凹部から構成された異方性散乱領域からなる画素2から形成されてなり、
前記表示部2は、方向の揃った複数の直線状の凸部及び/又は凹部から構成された異方性散乱領域からなる画素1と方向の揃った複数の直線状の凸部及び/又は凹部から構成された異方性散乱領域からなる画素2と、さらに方向がランダムである複数の直線状の凸部及び/又は凹部から構成された等方性散乱領域からなる画素3及び/又は非散乱性領域からなる画素4から形成されてなり、
画素1と画素2は互いに直線状の凸部及び/又は凹部の方向が異なることを特徴とする画像表示体。 - 表示部1と表示部2の合計に対し表示部2の割合が20%以内であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示体。
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JP2010003683A JP5651957B2 (ja) | 2010-01-12 | 2010-01-12 | 画像表示体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010003683A JP5651957B2 (ja) | 2010-01-12 | 2010-01-12 | 画像表示体 |
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Family
ID=44460263
Family Applications (1)
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JP2010003683A Active JP5651957B2 (ja) | 2010-01-12 | 2010-01-12 | 画像表示体 |
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2010
- 2010-01-12 JP JP2010003683A patent/JP5651957B2/ja active Active
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