JP2008107483A - Ovd媒体及びovd媒体が貼付された情報印刷物並びにovd媒体の製造方法 - Google Patents

Ovd媒体及びovd媒体が貼付された情報印刷物並びにovd媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】目視による真偽判定を容易かつ確実に実行でき、さらに偽造品の製造をより困難にする。
【解決手段】光透過性を有する基材11と、基材表面の少なくとも一部の領域に形成され、ストライプ状に交互に配置された複数の凸部と複数の底部からなるレリーフ型の回折格子と、各凸部を構成する両側の傾斜面のうちの少なくとも片側の傾斜面上にそれぞれ形成され、所定の方向へ回折光L21を射出するための複数の光反射層14と、各光反射層14同士の間にそれぞれ形成され、基材11が露出されてなる複数の光透過面15とを備えたOVD媒体10及びOVD媒体が貼付された情報印刷物並びにOVD媒体の製造方法を用いる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、OVD媒体及びOVD媒体が貼付された情報印刷物並びにOVD媒体の製造方法に係り、例えば、目視による真偽判定を容易かつ確実に実行でき、さらに偽造品の製造をより困難にし得るOVD媒体及びOVD媒体が貼付された情報印刷物並びにOVD媒体の製造方法に関する。
近年、商品券や小切手等の有価証券類やクレジットカードやキャッシュカード、IDカード等のカード類、パスポートや免許証等の証明書類(以下、情報印刷物という)の偽造防止策として、通常の印刷物とは異なる視覚効果をもつOVD媒体(Optical Variable Device)を情報印刷物の表面に貼り付ける方式が広く用いられている。
回折格子を用いたOVD媒体は、光を回折させる方向や角度、明るさ等を制御することで、観察する領域に応じて、表示画像を変化させることや、立体像を表示することが可能である。回折格子を用いたOVD媒体は、通常の印刷技術では表現できない指向性のある光沢を有することから、偽造防止策が必要な情報印刷物に貼り付けられているが、より偽造されにくいセキュリティ機能を実現することが求められている。
回折格子のパラメータとしては、(1)回折格子の空間周波数(格子線の間隔)、(2)回折格子の方向(格子線の方向)、(3)回折格子の描画領域、の3つがある。
OVD媒体では、回折格子のパラメータ(1)に応じて、定点に対してその回折格子が光って見える色が変化し、パラメータ(2)に応じて、その回折格子が光って見える方向が変化し、パラメータ(3)に応じて、表示画像(絵柄や文字、記号等)が決定される。
レリーフ型の回折格子としては、図20に示す如き、加工の容易さから一般的に用いられる正弦波状回折格子1や、図21に示す如き、視認性の高さからセキュリティ用途に一層好適なブレーズド格子2が広く知られている。
正弦波状回折格子1は、正弦波状の断面形状を有しており、典型的な格子線間隔が0.5〜2μm程度、格子深さが0.1〜1μm程度となっている。なお、この正弦波状の断面形状を有する回折格子はバイナリー格子と呼ばれている。
一方、ブレーズド格子2は、鋸歯状の断面形状を有しており、典型的な格子線間隔や格子深さがバイナリー格子と同等である。但し、ブレーズド格子2は、垂直方向からの入射光に対し回折角度と傾斜面による光の反射角とが一致した場合、その一致した角度の方向に理論上回折効率が100%である回折光が生じ、他の角度には光が射出されないという光学作用がある。
すなわち、ブレーズド格子2は、バイナリー格子と比較して非常に高い回折効率を得ることができ、また光の進行角度を厳密に制御できることから、前述したように、セキュリティ用途に好適なものとなっている。
この回折格子を用いたOVD媒体の原版を作製する方法としては、電子ビーム露光装置を用い、かつコンピュータ制御により、感光性レジストが塗布された平面状の基板が載置されたX−Yステージを移動させて、基板の表面に回折格子を形成する方法がある(例えば特許文献1、2参照)。
ブレーズド格子の原版の作製においても、電子ビーム露光装置を用い、かつ、コンピュータ制御により、ステージ上に載置された平面状の基板にブレーズド格子の形状を構成していく方法が用いられる。ブレーズド格子の鋸歯状の断面形状を形成するために、例えば、電子線の照射位置に応じて電子ビームの照射時間を変化させたり、照射強度を調整したりして、加工される溝の深さを変化させ、ブレーズド格子の形状を得る方法が提案されている(例えば特許文献3参照)。
ブレーズド格子の他の作製方法としては、複数枚のマスクパターンを用いてイオンビームによりエッチングする方法等が知られている。
いずれのブレーズド格子の作製方法も、バイナリー格子と比較して作製技術の難易度が高いので、作製技術の面においてもセキュリティ用途に適している。
また、回折格子の原版を作製する別の方法としては、非特許文献1に記載のようにレーザーの2光束干渉により干渉縞(回折格子と同義)を露光する方法が知られている。
次に、以上のいずれかの方法により作製されたOVD媒体の原版から、電鋳等の方法により金属製のスタンパーを作製し、この金属製スタンパーを母型として透明基材上に熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂を塗布し、金属製スタンパーを密着させ、熱や光を与えることで樹脂を硬化させ、回折格子を用いたOVD媒体を複製する。
そして、複製されたOVD媒体は通常透明であるので、アルミニウム等の金属や誘電体の薄膜層を真空中で蒸着する等の方法により、回折格子表面に光反射層を設けた後、紙やプラスチックフィルム等の基材上に接着層を介して貼り付けられる。また、必要により、印刷層や、汚れ・傷の防止用の保護層が設けられ、有価証券類やカード類が作製される。
特開平2−72320号公報 米国特許第5,058,992号明細書 特開2000−39508号公報 辻内順平著,「ホログラフィー」,第1版,丸善株式会社,1993年
しかしながら、回折格子を用いたOVD媒体はセキュリティ性が求められる多くの情報印刷物に用いられるようになり、技術が広く認知されるのに伴って偽造品の発生が増加する傾向にある。このため、従来のOVD媒体を情報印刷物の表面に貼り付けただけでは、十分な偽造防止効果を発揮できなくなってきている。従って、本発明者の検討によれば、目視による真偽判定を容易かつ確実に実行でき、さらに偽造品の製造をより困難にし得るようなOVD媒体の実現が望まれていると考えられる。
本発明は上記実情を考慮してなされたもので、目視による真偽判定を容易かつ確実に実行でき、さらに偽造品の製造をより困難にし得るOVD媒体及びOVD媒体が貼付された情報印刷物並びにOVD媒体の製造方法を提供することを目的としている。
請求項1に対応する発明は、OVD媒体であって、光透過性を有する基材と、前記基材表面の少なくとも一部の領域に形成され、ストライプ状に交互に配置された複数の凸部と複数の底部からなるレリーフ型の回折格子と、前記各凸部を構成する両側の傾斜面のうちの少なくとも片側の傾斜面上にそれぞれ形成され、所定の方向へ回折光を射出するための複数の光反射層と、前記各光反射層同士の間にそれぞれ形成され、前記基材が露出されてなる複数の光透過面とを備えたOVD媒体である。
また、請求項2に対応する発明は、請求項1に対応するOVD媒体において、前記各光反射層としては、前記各凸部の両側の傾斜面上にそれぞれ形成されており、前記各底部としては、前記基材表面に略平行な平坦面を有するOVD媒体である。
さらに、請求項3に対応する発明は、請求項1に対応するOVD媒体において、前記各光反射層としては、前記各凸部の両側の傾斜面のうちの片側の傾斜面上のみにそれぞれ形成されており、前記各底部としては、前記基材表面に略平行な平坦面を有するOVD媒体である。
また、請求項4に対応する発明は、請求項3に対応するOVD媒体において、前記各光反射層が形成される片側の傾斜面としては、それぞれ反対側の傾斜面よりも緩やかな傾斜を有しており、前記回折格子がブレーズド格子であるOVD媒体である。
さらに、請求項5に対応する発明は、請求項2乃至請求項4のいずれか1項に対応するOVD媒体において、前記各凸部の頂上同士の間隔と、当該各凸部の間の前記平坦面の幅との比率が前記回折格子の一部又は全部において変化しているOVD媒体である。
また、請求項6に対応する発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応するOVD媒体において、前記各凸部の頂上同士の間隔が前記回折格子の一部又は全部において変化していることにより、前記回折光による画像が構成されるOVD媒体である。
さらに、請求項7に対応する発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に対応するOVD媒体において、前記各凸部の頂上に沿った格子線方向が前記回折格子の一部又は全部において変化していることにより、前記回折光による画像が構成されるOVD媒体である。
また、請求項8に対応する発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に対応するOVD媒体が貼付された情報印刷物において、シート状又は平板状の情報印刷基材と、前記情報印刷基材上に印刷形成された印刷層と、前記回折格子が形成された面を前記印刷層に貼り付けるようにして、前記印刷層の一部又は全部に貼付された前記OVD媒体とを備えた、OVD媒体が貼付された情報印刷物である。
さらに、請求項9に対応する発明は、請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか1項に対応するOVD媒体を製造するためのOVD媒体の製造方法において、前記基材上に前記回折格子を形成する工程と、対象とする各凸部の頂上に沿った格子線方向を水平方向としつつ、当該各凸部の形成された面を斜め下方に向ける工程と、前記斜め下方に向いた面に対し、前記各光反射層となる金属膜を真空蒸着法又はスパッタ法により形成する工程とを備えたOVD媒体の製造方法である。
また、請求項10に対応する発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に対応するOVD媒体を製造するためのOVD媒体の製造方法において、前記基材上に前記回折格子を形成する工程と、前記回折格子の形成された面に対し、前記各光反射層が形成される面を露出させ且つ前記各光透過面が形成される面を隠蔽するためのマスク部材を装着する工程と、前記装着されたマスク部材を下方に向けるように、前記基材を保持する工程と、前記回折格子の形成された面に対し、前記マスク部材を介して、前記各光反射層となる金属膜を真空蒸着法又はスパッタ法により形成する工程とを備えたOVD媒体の製造方法である。
(作用)
従って、請求項1に対応する発明は以上のような手段を講じたことにより、レリーフ型の回折格子の各凸部の少なくとも片側の傾斜面上に光反射層を形成し、各光反射層同士の間に基材が露出されてなる光透過面を備えた構造により、OVD媒体を観察する方向を変えることにより、光反射層から射出される回折光による表示と、光透過面を透過した光によるOVD媒体の下面に設けられた印刷画像等の表示とを切り替えて観察することができる。
このような表示切り替え機能を有するOVD媒体は、例えばカラーコピーによる偽造方法や、銀紙を加工する偽造方法によっては、偽造品を製造することができない。
従って、このような表示切り替え機能を有するOVD媒体を偽造防止策に用いることにより、目視による真偽判定を容易かつ確実に実行でき、さらに偽造品の製造をより困難にすることができる。
また、請求項2に対応する発明は、各光反射層が両側の傾斜面上にそれぞれ形成されており、各底部が平坦面を有することにより、請求項1に対応する作用に加え、平坦面の無い凹凸構造と比較して、平坦面がより広い面積で光を透過させるため、OVD媒体の下部の様子をより一層明確に認識することができる。
さらに、請求項3に対応する発明は、各光反射層が片側の傾斜面上のみにそれぞれ形成されており、各底部が平坦面を有することにより、請求項1に対応する作用に加え、光反射層による回折光の表示から光透過面による透過光の表示に切り替えた際に、光透過性を持つ反対側の傾斜面と平坦面とのより広い領域でOVD媒体の下部の様子を観察できる。
また、請求項4に対応する発明は、回折格子をブレーズド格子としたことにより、請求項3に対応する作用に加え、ブレーズド格子がバイナリー格子と比較して観察位置における回折光の光量が高く、製造も困難であることから、高い偽造防止効果を期待することができる。
さらに、請求項5に対応する発明は、各凸部の頂上同士の間隔と、当該各凸部の間の平坦面の幅との比率が回折格子の一部又は全部において変化していることにより、請求項2〜4のいずれかに対応する作用に加え、光反射層からの回折光成分と、光透過面からの透過光成分との比率を制御することができる。
また、請求項6に対応する発明は、各凸部の頂上同士の間隔が回折格子の一部又は全部において変化していることにより、回折光による画像が構成されるので、請求項1〜5のいずれかに対応する作用に加え、OVD媒体の偽造防止効果をより一層向上させることができ、さらに、意匠性の向上を期待することができる。
さらに、請求項7に対応する発明は、各凸部の頂上に沿った格子線方向が回折格子の一部又は全部において変化していることにより、回折光による画像が構成されるので、請求項1〜6のいずれかに対応する作用に加え、OVD媒体の偽造防止効果をより一層向上させることができ、さらに、意匠性の向上を期待することができる。
また、請求項8に対応する発明は、印刷層の一部又は全部に貼付されたOVD媒体を備えたことにより、請求項1〜7のいずれかに対応する作用を奏する情報印刷物を実現できる。
さらに、請求項9に対応する発明は、各凸部の頂上に沿った格子線方向を水平方向としつつ、当該各凸部の形成された面を斜め下方に向けた状態で、各光反射層となる金属膜を真空蒸着法又はスパッタ法により形成することにより、請求項1,3,4のいずれかに対応する作用を奏するOVD媒体を製造することができる。
また、請求項10に対応する発明は、回折格子の形成された面に、各光反射層が形成される面を露出させ且つ各光透過面が形成される面を隠蔽するためのマスク部材を装着し、このマスク部材を下方に向けた状態で、各光反射層となる金属膜を真空蒸着法又はスパッタ法により形成することにより、請求項1〜7のいずれかに対応する作用を奏するOVD媒体を製造することができる。
以上説明したように本発明によれば、目視による真偽判定を容易かつ確実に実行でき、さらに偽造品の製造をより困難にできる。
以下、本発明の各実施形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るOVD媒体の概略構成を示す斜視図であり、図2は図1のA−A線矢視断面図である。このOVD媒体10は、本実施形態に係る回折格子が形成された領域r1と、この領域r1の格子線glの方向とは異なる格子線方向の回折格子が形成された他の領域r2とを備えている。なお、他の領域r2は、本実施形態の領域r1とは互いに前述した回折格子パラメータ(1)〜(3)のいずれかが異なるものであればよいので、必ずしも格子線glの方向が異なるものでなくてもよい。また、他の領域r2は1つである必要は無く、後述する図13に示すように、任意の複数領域が使用可能となっている。すなわち、本実施形態に係る回折格子が形成される領域r1は、OVD媒体10の全面に形成されるものではなく、偽造防止性を向上させる観点から、他の偽造防止用の領域r2と併用されるように形成されている。
領域r1内のOVD媒体10は、光透過性を有する基材11と、基材11表面の少なくとも一部の領域r1に形成され、ストライプ状に交互に配置された複数の凸部12と複数の底部13からなるレリーフ型の回折格子と、各凸部12を構成する両側の傾斜面12a,12bのうちの少なくとも片側の傾斜面12a上にそれぞれ形成され、所定の方向へ回折光を射出するための複数の光反射層14と、各光反射層14同士の間にそれぞれ形成され、基材11が露出されてなる複数の光透過面15とを備えている。
ここで、各凸部12及び各底部13からなる凹凸構造は、周期的な正弦波状の断面形状を有しており、例えば、典型的な格子線間隔0.5〜2μm程度、格子深さ0.1〜1μm程度の寸法に形成されている。各底部13は、各凸部12間(を溝と見た場合の溝)の最深部を意味しており、本実施形態のように凹凸構造が正弦波状の断面形状を持つ場合、格子線に沿って略線状に配置される。また、各底部13は、以下の各実施形態の場合には、格子線に沿って帯状に配置される。また、各傾斜面12a,12bの境界は凸部12の頂上12tとなっている。凸部12の頂上12tに沿った方向は格子線glの方向となっている。換言すると、OVD媒体10を構成する回折格子は、複数の格子線glが周期性をもって配置された構造となっている。この回折格子の個々の凹凸構造がそれぞれ光反射層14と、光透過面15の組み合わせによって構成されている。
各光反射層14は、各凸部12を構成する片側の傾斜面12a上と、この傾斜面12aに連続して反対側の傾斜面12bの上方から途中の高さまで形成されている。
次に、以上のように構成されたOVD媒体の作用について説明する。
図3に示すように、OVD媒体10においては、例えば垂直に入射光L1が入射した場合、空間周波数(格子線の間隔)及び入射光L1の波長、入射角度によって一意に定められる角度に±n次の回折光L21〜L2n,L2-1〜L2-nが射出される。
+1次回折光L21が射出される位置P1において、OVD媒体10を観察すると、明るく光沢のある回折光L21が観察される。
また、回折光が射出されない、もしくは回折光が少ない位置P2において、OVD媒体10を観察すると、回折光が観察されず、光反射層14の色が認識される。
一方、−1次回折光L2-1が射出される位置P3において、OVD媒体10を観察すると、明るく光沢のある回折光L2-1が観察される。
また、回折光が射出されない位置P4において、OVD媒体10を観察すると、回折光が観察されず、さらに、回折格子の光透過面15を通して、OVD媒体10の下部の様子を観察することができる。
上述したように本実施形態によれば、レリーフ型の回折格子の各凸部12の少なくとも片側の傾斜面12a上に光反射層14を形成し、各光反射層14同士の間に基材11が露出されてなる光透過面15を備えた構造により、OVD媒体10を観察する方向を変えることにより、光反射層14から射出される回折光による表示と、光透過面15を透過した光によるOVD媒体10の下面に設けられた印刷画像等の表示とを切り替えて観察することができる。
このような表示切り替え機能を有するOVD媒体10は、例えばカラーコピーによる偽造方法や、銀紙を加工する偽造方法によっては、偽造品を製造することができない。
従って、このような表示切り替え機能を有するOVD媒体10を偽造防止策に用いることにより、目視による真偽判定を容易かつ確実に実行でき、さらに偽造品の製造をより困難にすることができる。
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態に係るOVD媒体の構成を説明するための断面図であり、具体的には図1のA−A線矢視断面図であって、図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分について主に述べる。なお、以下の各実施形態も同様にして重複した部分の説明を省略する。
すなわち、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、各光反射層14が、各凸部14の両側の傾斜面12b、12b上にそれぞれ形成されており、各底部13が、基材11表面に略平行な平坦面16を有する構成となっている。
換言すると、OVD媒体10は、格子線glを構成する凸部12と、平坦面16とが交互に配置された構成を有しており、凸部12の片側の傾斜面12aと、反対側の傾斜面12bとの両者には光反射層14が形成されている。
次に、以上のように構成されたOVD媒体の作用について説明する。
図5に示すように、OVD媒体10においては、例えば垂直に入射光L1が入射した場合、空間周波数(格子線の間隔)及び入射光L1の波長、入射角度によって一意に定められる角度に±n次の回折光L21〜L2n,L2-1〜L2-nが射出される。
+1次回折光L21が射出される位置P1において、OVD媒体10を観察すると、明るく光沢のある回折光が観察される。
また、回折光が射出されない、もしくは回折光が少ない位置P2において、OVD媒体10を観察すると、回折光が観察されず、光反射層14の色が認識される。
一方、+1次回折光L21が射出される位置P3において、OVD媒体10を観察すると、+1次回折光とほぼ同等の光量の、−1次回折光L2-1が観察される。
一方、この回折格子パターンを垂直上方から観察すると、回折光が観察されず、平坦面16を透過した光によって回折格子パターンの下部の状況を観察することができる。
上述したように本実施形態によれば、各光反射層14が両側の傾斜面12a,12b上にそれぞれ形成されており、各底部13が平坦面16を有することにより、第1の実施形態と同様の効果に加え、平坦面の無い凹凸構造と比較して、平坦面16がより広い面積で光を透過させるため、OVD媒体10の下部の様子をより一層明確に認識することができる。
(第3の実施形態)
図6は本発明の第3の実施形態に係るOVD媒体の構成を説明するための断面図であり、具体的には図1のA−A線矢視断面図である。
本実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、各光反射層14が、各凸部12の両側の傾斜面12a,12bのうちの片側の傾斜面12a上のみにそれぞれ形成されており、各底部13が基材11表面に略平行な平坦面16を有する構成となっている。
換言すると、OVD媒体10は、凸部12の片側の傾斜面12aが光反射層14を備え、反対側の傾斜面12b及び平坦面16が光透過面15となっている。
次に、以上のように構成されたOVD媒体の作用について説明する。
図7に示すように、OVD媒体10においては、例えば垂直に入射光L1が入射した場合、空間周波数(格子線の間隔)及び入射光L1の波長、入射角度によって一意に定められる角度に±n次の回折光L21〜L2n,L2-1〜L2-nが射出される。
+1次回折光L21が射出される位置P1において、OVD媒体10を観察すると、明るく光沢のある回折光が観察される。
また、回折光が射出されない、もしくは回折光が少ない位置P2において、OVD媒体10を観察すると、回折光が観察されず、光反射層14の色が認識される。
一方、位置P3では、各凸部12の他方の傾斜面12bが光反射層14を有しない分、+1次回折光よりも光量が低いものの、−1次回折光L2-1が観察される。
また、回折光が射出されない位置P4において、OVD媒体10を観察すると、凸部12の他方の傾斜面12b及び平坦面16が光透過性を有するため、回折光も光反射層14の色も認識されることなく、OVD媒体10の下面からの透過光を認識することができる。
上述したように本実施形態によれば、各光反射層14が片側の傾斜面12a上のみにそれぞれ形成されており、各底部13が平坦面16を有することにより、第1の実施形態の効果に加え、光反射層14による回折光の表示から光透過面15による透過光の表示に切り替えた際に、光透過性を持つ傾斜面12bと平坦面16とのより広い領域でOVD媒体の下部の様子を観察できる。
なお、各凸部12に設ける各光反射層14は、図5に示すように全面に設けてもよく、図7に示すようにどちらか一方の傾斜面12aであってもよい。また、各凸部12に部分的に光反射層14を設けた場合であっても、回折光量が低下し回折光による表示が暗くなったり、回折光による表示とOVD媒体の下部の表示の切り替えが多少不鮮明になるものの、前述した表示切り替え機能を発揮することができる。
(第4の実施形態)
図8は本発明の第4の実施形態に係るOVD媒体の構成を説明するための断面図であり、具体的には図1のA−A線矢視断面図である。
ここで、凹凸構造の間に形成される平坦面の広さを場所によって変化させることで、より偽造防止効果の高いOVD媒体を実現することができる。
本実施形態は、第2又は第3の実施形態の変形例であり、各凸部12の頂上12t同士の間隔dと、当該各凸部12の間の平坦面16の幅wとの比率が回折格子の一部又は全部において変化している構成となっている。
詳しくは、OVD媒体10は、3つの領域ra,rb,rcにそれぞれ等しい間隔dで配置されたOVD媒体の凸部12と平坦面16を備えている。ここで、各凸部12は、略正三角形状の断面形状を有し、両側の傾斜面12a,12bが互いに同様の斜面となってている。片側の傾斜面12aには光反射層14が形成されており、反対側の傾斜面12bは、光透過面15となっている。
各凸部12間の平坦面16は、領域ra,rb,rcごとに異なる幅wa,wb,wcを有しており、この幅wa,wb,wcに対応して凸部12の幅(d−wa,d−wb,d−wc)も変化している。領域raの平坦面16が最も広い幅waを有し、領域rcの平坦面16が最も狭い幅wcを有している。
各凸部12の頂上12t同士の間隔dと、当該各凸部12の間の平坦面16の幅wa,wb,wcとの比率は、以下のように領域ra,rb,rc毎に変化している(wa/d>wb/d>wc/d)。
次に、以上のように構成されたOVD媒体の作用について説明する。
図9に示すように、例えば垂直上方位置P5からOVD媒体10を観察した場合、領域raについては、OVD媒体10の下面からの透過光Laの割合が高く、光反射層14からの反射光の割合は低くなる。
一方、領域rcについては、OVD媒体10の下面からの透過光Lcの割合が低く、光反射層14からの反射光の割合が高くなる。
このように、平坦面16の幅wa,wb,wcを変化させることにより、上方の観察位置P5に到達する反射光成分と透過光成分との比率を制御することができる。
上述したように本実施形態によれば、各凸部12の頂上12t同士の間隔dと、当該各凸部12の間の平坦面15の幅wa,wb,wcとの比率が回折格子の一部又は全部において変化していることにより、第2又は第3の実施形態と同様の効果に加え、平坦面16の幅wa,wb,wcに応じて、光反射層14からの回折光成分と、光透過面15からの透過光成分との比率を制御することができる。これにより、観察条件やOVD媒体の領域ごとに透過光量を変化させることが可能となり、OVD媒体10の下面に印刷層を有する情報印刷物を配置した場合、印刷層の情報を明確に表示でき、あるいは意図的に不鮮明に表示できるので、偽造防止効果を更に向上させることができる。
なお、本実施形態は、第2又は第3の実施形態(略正弦波断面形状の凸部12をもつバイナリー格子)に限らず、光透過面15が平坦面16を含む構成であれば、以下の第5の実施形態(非対称三角形断面形状の凸部をもつブレーズド格子)のように、任意の実施形態に適用することができる。
(第5の実施形態)
図10は本発明の第5の実施形態に係るOVD媒体の構成を説明するための断面図であり、具体的には図1のA−A線矢視断面図である。
本実施形態は、第3の実施形態の変形例であり、各光反射層14が形成される片側の傾斜面12aは、それぞれ反対側の傾斜面12bよりも緩やかな傾斜を有しており、回折格子がブレーズド格子となっている。なお、ブレーズド格子は、任意の一方向にのみ強い回折光を射出し、それ以外の方向へはほとんど回折光を射出させないという特性がある。
詳しくは、本実施形態に係るブレーズド格子は、緩やかな傾斜面12a及び相対的に急峻な傾斜面12bからなる非対称の各凸部12と、各凸部12間に平坦面16からなる底部13を備えた構造となっている。緩やかな傾斜面12a上には、光反射層14が形成されている。急峻な傾斜面12b及び平坦面16は、光透過面15となっている。
次に、以上のように構成されたOVD媒体の作用について説明する。
図11に示すように、ブレーズド格子においては、緩やかな斜面12aが光反射層14を有し、急峻な斜面12bが光透過面15となっている。
よって、観察位置P1において、OVD媒体10を観察すると、各光反射層14から非常に輝度が高く光沢の強い回折光L2が射出される。一方、回折光が射出されない位置P4において、OVD媒体10を観察すると、OVD媒体10の下面からの透過光によって情報印刷物の印刷層の情報等を認識することができる。
上述したように本実施形態によれば、回折格子をブレーズド格子としたことにより、第3の実施形態と同様の効果に加え、ブレーズド格子がバイナリー格子と比較して観察位置P1における回折光L2の光量が高く、製造も困難であることから、高い偽造防止効果を期待することができる。
(第6の実施形態)
図12は本発明の第6の実施形態に係るOVD媒体の構成を示す模式図である。
本実施形態は、第1〜第5の実施形態の変形例であり、各凸部12の頂上12t同士の間隔dが回折格子の一部又は全部において変化していることにより、回折光L2による画像が構成されるものである。また、各凸部12の頂上12tに沿った格子線gl方向が回折格子の一部又は全部において変化していることにより、回折光による画像が構成されるものである。
すなわち、本実施形態は、OVD媒体10を構成する回折格子の「空間周波数(格子線glの間隔d)」及び「格子線方向」のいずれか一方又は両方を変化させた領域を形成することにより、回折格子によって画像G1を表現するものである。例えば、図12に示すように、任意の自由形状から成る領域に空間周波数、格子線方向glが異なる回折格子が形成されることにより、表示画像G1を表示する方式を実現することができる。また、このように様々な回折格子で画像G1を表現することにより、OVD媒体10の偽造防止効果を向上できる。さらに、OVD媒体10による画像と、下面の印刷等による画像とを全く異なる絵柄とする方式や、あるいは関連性のある絵柄にする方式により、意匠性の向上を期待することができる。
上述したように本実施形態によれば、基材11表面の領域毎に、回折格子の空間周波数、格子線方向を変化させた構成により、回折光による絵柄や文字、記号等の画像を表現するので、第1〜第5の実施形態の効果に加え、OVD媒体の偽造防止効果をより一層向上させることができ、さらに、意匠性の向上を期待することができる。
(第7の実施形態)
図13は本発明の第7の実施形態に係るOVD媒体の構成を示す模式図である。
本実施形態は、第6の実施形態の変形例であり、基材11表面をマトリクス状に分割した各領域r1,r2,r3,…において、各凸部12の頂上12t同士の間隔dが回折格子の一部又は全部において変化していることにより、回折光L2による画像が構成されるものである。また、これら各領域r1,r2,r3,…において、各凸部12の頂上12tに沿った格子線gl方向が回折格子の一部又は全部において変化していることにより、回折光による画像が構成されるものである。
すなわち、本実施形態は、OVD媒体10を構成するマトリクス状の分割領域r1,r2,r3,…毎に固有の空間周波数、格子線方向をもつ回折格子を配置して画像G2を表示するものである。
このようなOVD媒体10に対し、照明光が入射することで、回折格子から様々な方向に様々な色の光が射出し、所定の観察位置において画像G2が観察される。また、このように様々な回折格子で画像G2を表現することにより、第6の実施形態と同様に、偽造防止効果を向上でき、さらに、意匠性の向上を期待することができる。
上述したように本実施形態によれば、基材11表面をマトリクス状に分割した領域r1,r2,r3,…毎に、回折格子の空間周波数、格子線方向を変化させた構成により、第1〜第5の実施形態の効果に加え、回折光による絵柄や文字、記号等の画像を表現するので、OVD媒体の偽造防止効果をより一層向上させることができ、さらに、意匠性の向上を期待することができる。
(第8の実施形態)
図14は本発明の第8の実施形態に係る情報印刷物の構成を示す平面図であり、図15は図14のB−B線矢視断面図である。
本実施形態は、第1〜第7の実施形態の応用例であり、各実施形態のうちの任意の実施形態のOVD媒体10を貼り付けた情報印刷物20となっている。但し、OVD媒体10は、図14に示したような矩形のものに限らず、円形や楕円形のもの、情報印刷物20上を横断又は縦断するような帯状のもの、情報印刷物の全面を覆い尽くすようなものなど様々な形態のものが貼付可能となっている。
ここで、情報印刷物20は、シート状又は平板状の基材(情報印刷基材)21と、基材21上に印刷形成された印刷層22と、回折格子が形成された面を印刷層22に貼り付けるように接着層23を介して、印刷層22の一部(又は全部)に貼付されたOVD媒体10と、OVD媒体10上に形成された保護層24とを備えている。
基材21は、例えば、紙もしくはプラスチック板、プラスチックフィルム等のシート状や平板状の基材が使用可能となっている。なお、情報印刷物20がクレジットカードやIDカード等の場合、基材21の反りを防止するための反り防止層や、印刷のインクの密着性を高めるためのインク密着層が設けられることもある。さらに基材21上に別途磁気フィルム層等が設けられることもある。基材21が紙である場合にも、必要に応じて様々な機能を有する層が設けられる。
印刷層22は、情報印刷物20の用途に応じて、任意の絵柄や文字、記号等の情報が使用可能となっている。
接着層23は、例えば、予めOVD媒体10の回折格子側の面に形成されてもよく、情報印刷物20の印刷層22上に形成されてもよい。
保護層24は、OVD媒体10を傷や汚れから保護するための層であり、必須ではないので省略してもよい。
次に、以上のように構成された情報印刷物の作用について説明する。
情報印刷物20においては、OVD媒体10が光透過面15を通してOVD媒体10下方の印刷層22を表示するので、印刷層に描かれた絵柄や文字、記号等の情報を視認でき、印刷層22の意匠性が損なわれることや意匠上の制約を低減することができる。
補足すると、従来のOVD媒体では、全面が光反射層である回折格子からなることから、OVD媒体の直下の印刷層を一切視認できないので、OVD媒体の直下には文字や、周囲の部分から連続している絵柄などをデザインすることは適さない。
一方、本実施形態の情報印刷物20においては、OVD媒体10の光透過面15を通して直下の印刷層22を視認できるので、意匠上の制約を低減することができる。
これに加え、図6に示すOVD媒体10の場合は特に、回折光による立体像の表示に適している。すなわち、図6に示すOVD媒体10は、凸部12の片側の傾斜面12aを光反射層とし、反対側の傾斜面12b及び平坦面16を光透過面15とした場合、+n次の回折光が観察される位置(例えば観察位置P1等)から観察した場合に限り、回折光による明るい画像が表示されるので、奥行き感のある立体像の表示に適している。
一般に、回折格子で表現される立体像は、人物の胸像や動物等のキャラクター、企業のロゴマーク等が多く、それらは天地方向が予め定められ、観察する角度も予め決まっている。そして、それ以外の角度で立体像を観察することは一般的に稀である。
そこで、立体像を観察する角度において、観察者の視界に入る格子線の凹凸構造の面には光反射層14を設け、観察者の視界に入らない側の面には光透過面15を配置することが好ましい。
これにより、例えば図16に示すように、情報印刷物20の天地方向と立体像G3を観察する角度が同じ場合、OVD媒体10の領域には光反射層14から射出された回折光L2による立体像G3が観察されるようにすることができる。逆に図17に示すように、情報印刷物20の天地方向を逆さまにして観察した場合には、OVD媒体10の領域には光透過面15を通して印刷層22の絵柄や文字等が観察されるようにすることができる。
このような情報印刷物20によれば、OVD媒体10の直下の印刷層22の絵柄を観察できる角度が立体像G3の天地方向の情報により容易に判断できるため、真偽判定に不慣れな者でも確実に真偽判定を行うことができる。
上述したように本実施形態によれば、印刷層の一部又は全部に貼付されたOVD媒体を備えたことにより、第1〜第7の実施形態の効果を有する情報印刷物を実現することができる。また、OVD媒体10直下の印刷層22に描かれた絵柄や文字、記号等の情報を視認できるので、印刷層22の意匠性が損なわれることや意匠上の制約を低減することができる。
特に、図6に示したOVD媒体10を貼り付ける場合、光反射層14による立体像G3の表示と、光透過面15による印刷層22の表示との切り替えに適した情報印刷物を実現することができる。
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態として、第1、第3〜第5の実施形態に係るOVD媒体を製造するための製造方法について説明する。なお、ここでは、第1、第3〜第5の実施形態に係るOVD媒体のうち、第3の実施形態に係るOVD媒体10を代表例に挙げて製造方法を述べる。但し、他の第1,第4,第5の実施形態に係るOVD媒体10も、OVD媒体10の全ての領域で格子線方向が互いに同一であれば、同様に実施できることは言うまでもない。
始めに、基材11上に回折格子を形成する。この回折格子は、例えば前述した特許文献1〜3又は非特許文献1記載の方法により形成することができる。
続いて図18に示すように、真空蒸着装置内において、対象とする各凸部12の頂上12tに沿った格子線gl方向を水平方向としつつ、当該各凸部12の形成された面を斜め下方に向ける。
これにより、各凸部12のうち、片側の傾斜面12aが下方のルツボ31内の蒸着用素材32に対向し、反対側の傾斜面12bが下方の蒸着用素材32から隠蔽されるように配置される。
しかる後、斜め下方に向いた面に対し、蒸着用素材32を加熱、気化させる。これにより、各凸部12の片側の傾斜面12aに対し、各光反射層14となる金属膜が真空蒸着法により形成される。また、反対側の傾斜面12bは、蒸着用素材32から隠蔽された位置にあるので、金属膜が形成されず、光透過面15となる。
蒸着の完了により、光反射層14と光透過面15とが交互に配置されたOVD媒体10が製造される。
上述したように本実施形態によれば、各凸部12の頂上12tに沿った格子線gl方向を水平方向としつつ、当該各凸部12の形成された面を斜め下方に向けた状態で、すなわち回折格子の形成された面を蒸着用素材32に対して斜めに配置した状態で、光反射層14となる金属膜を真空蒸着法で形成することにより、第1、第3〜第5の実施形態の効果を有するOVD媒体10を製造することができる。また、複数の傾斜面12aに光反射層14をまとめて形成することができるので、高い製造効率を実現することができる。
なお、本実施形態は、真空蒸着法に限らず、スパッタ法でも同様に実施でき、同様の効果を得ることができる。なお、スパッタ法においても、回折格子を形成した基材11を同様に配置し、真空中でターゲット物質あるいは陰極にイオンを衝撃させ、ターゲット物質あるいは陰極の表面からとび出した原子を、片側の傾斜面12aに堆積させればよい。このようにスパッタ法を用いても、反対側の傾斜面12bは、ターゲット物質あるいは陰極から隠蔽された位置にあるので、金属膜が形成されず、光透過面15となる。従って、スパッタの完了により、光反射層14と光透過面15とが交互に配置されたOVD媒体10を製造することができる。
(第10の実施形態)
次に、本発明の第10の実施形態として、第1〜第7の実施形態に係るOVD媒体を製造するための製造方法について説明する。なお、ここでは、第1〜第7の実施形態に係るOVD媒体のうち、第3の実施形態に係るOVD媒体10を代表例に挙げて製造方法を述べる。但し、マスク部材33の開口スリット33aを光透過面15に対応させることにより、他の第1,第2,第4〜第6の実施形態に係るOVD媒体10をも製造できることは言うまでもない。
始めに、前述同様に、基材11上に回折格子を形成する。続いて図19に示すように、回折格子の形成された面に対し、各光反射層14が形成される面を露出させ且つ各光透過面15が形成される面を隠蔽するためのマスク部材33を装着(密着固定)する。
しかる後、真空蒸着装置においては、装着されたマスク部材33を下方に向けるように、基材11を保持する。これにより、各凸部12のうち、片側の傾斜面12aが下方のルツボ31内の蒸着用素材32に対向し、反対側の傾斜面12bが下方の蒸着用素材32から隠蔽されるように配置される。
しかる後、真空蒸着装置においては、回折格子の形成された面に対し、蒸着用素材32を加熱、気化させる。これにより、気化した蒸着用素材32がマスク部材33の開口スリット33aを通過するので、各凸部12の片側の傾斜面12aに対し、各光反射層14となる金属膜が真空蒸着法により形成される。また、反対側の傾斜面12bは、マスク部材33により蒸着用素材32から隠蔽された位置にあるので、金属膜が形成されず、光透過面15となる。
蒸着の完了により、光反射層14と光透過面15とが交互に配置されたOVD媒体10が製造される。
上述したように本実施形態によれば、回折格子の形成された面に、各光反射層14が形成される面を露出させ且つ各光透過面15が形成される面を隠蔽するための開口スリット33aを有するマスク部材33を密着固定し、このマスク部材33を下方に向けた状態で、光反射層14となる金属膜を真空蒸着法で形成することにより、第1〜第7の実施形態の効果を有するOVD媒体10を製造することができる。また、複数の傾斜面12aに光反射層14をまとめて形成することができるので、高い製造効率を実現することができる。
また、前述同様に、本実施形態は、真空蒸着法に限らず、スパッタ法でも同様に実施でき、同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態は、所望の光透過面15に対応した開口スリット33aを有するマスク部材33を用いることにより、第9の実施形態とは異なり、OVD媒体10の全ての領域で格子線方向が必ずしも同一でない場合でも、実施することができる。
なお、本願発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、本願発明における「レリーフ型の回折格子」は、入射した光を回折させ射出する機能を有するものとして述べており、同様の機能を有するレリーフ型のホログラムや干渉縞構造についても、本願発明の「レリーフ型の回折格子」に包含されるものとする。
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るOVD媒体の概略構成を示す斜視図である。 同実施形態における図1のA−A線矢視断面図である。 同実施形態における作用を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るOVD媒体の構成を説明するための断面図である。 同実施形態における作用を説明するための模式図である。 本発明の第3の実施形態に係るOVD媒体の構成を説明するための断面図である。 同実施形態における作用を説明するための模式図である。 本発明の第4の実施形態に係るOVD媒体の構成を説明するための断面図である。 同実施形態における作用を説明するための模式図である。 本発明の第5の実施形態に係るOVD媒体の構成を説明するための断面図である。 同実施形態における作用を説明するための模式図である。 本発明の第6の実施形態に係るOVD媒体の構成を示す模式図である。 本発明の第7の実施形態に係るOVD媒体の構成を示す模式図である。 本発明の第8の実施形態に係る情報印刷物の構成を示す平面図である。 同実施形態における図14のB−B線矢視断面図である。 同実施形態における作用を説明するための模式図である。 同実施形態における作用を説明するための模式図である。 本発明の第9の実施形態に係るOVD媒体の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の第10の実施形態に係るOVD媒体の製造方法を説明するための模式図である。 一般的な正弦波状回折格子の構成を示す断面図である。 一般的なブレーズド格子の構成を示す断面図である。
符号の説明
10…OVD媒体、11,21…基材、12…凸部、12a,12b…傾斜面、12t…頂上、13…底部、14…光反射層、15…光透過面、16…平坦面、20…情報印刷物、22…印刷層、23…接着層、24…保護層、31…ルツボ、32…蒸着用素材、33…マスク部材、33a…開口スリット、r1,r2,r3…領域、gl…格子線、P1〜P4…位置、L1…入射光、L2,L21〜L2n,L2-1〜L2-n…回折光、d…間隔、wa〜wc…幅、La…Lc…透過光、G1〜G3…画像。

Claims (10)

  1. OVD媒体であって、
    光透過性を有する基材と、
    前記基材表面の少なくとも一部の領域に形成され、ストライプ状に交互に配置された複数の凸部と複数の底部からなるレリーフ型の回折格子と、
    前記各凸部を構成する両側の傾斜面のうちの少なくとも片側の傾斜面上にそれぞれ形成され、所定の方向へ回折光を射出するための複数の光反射層と、
    前記各光反射層同士の間にそれぞれ形成され、前記基材が露出されてなる複数の光透過面と
    を備えたことを特徴とするOVD媒体。
  2. 請求項1に記載のOVD媒体において、
    前記各光反射層は、前記各凸部の両側の傾斜面上にそれぞれ形成されており、
    前記各底部は、前記基材表面に略平行な平坦面を有することを特徴とするOVD媒体。
  3. 請求項1に記載のOVD媒体において、
    前記各光反射層は、前記各凸部の両側の傾斜面のうちの片側の傾斜面上のみにそれぞれ形成されており、
    前記各底部は、前記基材表面に略平行な平坦面を有することを特徴とするOVD媒体。
  4. 請求項3に記載のOVD媒体において、
    前記各光反射層が形成される片側の傾斜面は、それぞれ反対側の傾斜面よりも緩やかな傾斜を有しており、前記回折格子はブレーズド格子であることを特徴とするOVD媒体。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のOVD媒体において、
    前記各凸部の頂上同士の間隔と、当該各凸部の間の前記平坦面の幅との比率が前記回折格子の一部又は全部において変化していることを特徴とするOVD媒体。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のOVD媒体において、
    前記各凸部の頂上同士の間隔が前記回折格子の一部又は全部において変化していることにより、前記回折光による画像が構成されることを特徴とするOVD媒体。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のOVD媒体において、
    前記各凸部の頂上に沿った格子線方向が前記回折格子の一部又は全部において変化していることにより、前記回折光による画像が構成されることを特徴とするOVD媒体。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のOVD媒体が貼付された情報印刷物において、
    シート状又は平板状の情報印刷基材と、
    前記情報印刷基材上に印刷形成された印刷層と、
    前記回折格子が形成された面を前記印刷層に貼り付けるようにして、前記印刷層の一部又は全部に貼付された前記OVD媒体と
    を備えたことを特徴とする、OVD媒体が貼付された情報印刷物。
  9. 請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか1項に記載のOVD媒体を製造するためのOVD媒体の製造方法において、
    前記基材上に前記回折格子を形成する工程と、
    対象とする各凸部の頂上に沿った格子線方向を水平方向としつつ、当該各凸部の形成された面を斜め下方に向ける工程と、
    前記斜め下方に向いた面に対し、前記各光反射層となる金属膜を真空蒸着法又はスパッタ法により形成する工程と
    を備えたことを特徴とするOVD媒体の製造方法。
  10. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のOVD媒体を製造するためのOVD媒体の製造方法において、
    前記基材上に前記回折格子を形成する工程と、
    前記回折格子の形成された面に対し、前記各光反射層が形成される面を露出させ且つ前記各光透過面が形成される面を隠蔽するためのマスク部材を装着する工程と、
    前記装着されたマスク部材を下方に向けるように、前記基材を保持する工程と、
    前記回折格子の形成された面に対し、前記マスク部材を介して、前記各光反射層となる金属膜を真空蒸着法又はスパッタ法により形成する工程と
    を備えたことを特徴とするOVD媒体の製造方法。
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