JP5651916B2 - カラーフィルタ用緑色着色組成物、及びカラーフィルタ - Google Patents

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本発明は、カラー液晶表示装置、カラー撮像管素子等に用いられるカラーフィルタの製造に使用されるカラーフィルタ用緑色着色組成物、及びこれを用いて形成されるカラーフィルタに関するものである。
液晶表示装置は、2枚の偏光板に挟まれた液晶層が、1枚目の偏光板を通過した光の偏光度合いを制御して、2枚目の偏光板を通過する光量をコントロールすることにより表示を行う表示装置であり、ツイストネマチック(TN)型液晶を用いるタイプが主流となっている。液晶表示装置は、2枚の偏光板の間にカラーフィルタを設けることによりカラー表示が可能となり、近年、テレビやパソコンモニタ等に用いられるようになったことから、カラーフィルタに対して高コントラスト化、高明度化の要求が高まっている。
カラーフィルタは、ガラス等の透明な基板の表面に2種以上の異なる色相の微細な帯(ストライプ)状のフィルタセグメントを平行又は交差して配置したもの、あるいは微細なフィルタセグメントを縦横一定の配列で配置したものからなっている。フィルタセグメントは、数ミクロン〜数100ミクロンと微細であり、しかも色相毎に所定の配列で整然と配置されている。
一般的に、カラー液晶表示装置では、カラーフィルタの上に液晶を駆動させるための透明電極が蒸着あるいはスパッタリングにより形成され、更に、その上に液晶を一定方向に配向させるための配向膜が形成されている。これらの透明電極及び配向膜の性能を充分に得るには、その形成を一般に200℃以上、好ましくは230℃以上の高温で行う必要がある。このため、現在、カラーフィルタの製造方法としては、耐光性、耐熱性に優れる顔料を着色剤とする顔料分散法と呼ばれる方法が主流となっている。
しかし、一般に顔料を分散したカラーフィルタは、顔料による光の散乱等により、液晶が制御した偏光度合いを乱してしまうという問題がある。すなわち、光を遮断しなければならないとき(OFF状態)に光が漏れたり、光を透過しなければならないとき(ON状態)に透過光が減衰したりするため、ON状態とOFF状態における表示装置上の輝度の比(コントラスト比)が低いという問題がある。
カラーフィルタの高輝度化、高コントラスト化を実現させるため、これまでは、フィルタセグメント中に含まれる顔料を微細化処理することが行われていた。しかし、単純に顔料(化学反応により製造された粒子径が10〜100μmのクルードと呼ばれるものを、顔料化処理により一次粒子とこれが凝集した二次粒子の混合物にまでしたものである)を様々な微細化処理方法により微細化しても、一次粒子あるいは二次粒子の微細化が進行した顔料は一般に凝集し易く、微細化が進行し過ぎた場合には巨大な塊状の顔料固形物を形成してしまう。更に、微細化の進行した顔料は、樹脂等を含有する顔料担体中へ分散させ、再び顔料の二次粒子をなるべく一次粒子にまで近づけて安定化させようとしても、安定な着色組成物を得ることは非常に困難である。
微細化の進行した顔料を顔料担体に分散させた着色組成物は、往々にして経時で顔料粒子の凝集等により高粘度化し、チキソトロピック性を示すようになる。このような着色組成物の粘度上昇、流動性不良は、製造作業上の問題や製品価値に種々の問題を引き起こす。例えば、カラーフィルタのフィルタセグメントの形成は、一般にモノマー及び樹脂を含む顔料担体に顔料が分散されている着色組成物をガラス基板上にスピンコートすることで行われているが、高粘度、流動性不良の着色組成物を用いるとスピンコート性不良、レベリング不良等により、膜厚の均一な塗膜を得ることができず好ましくない。
一方、前述したようにカラーフィルタに関しては高コントラスト化のみならず、高明度化も要求されている。一般に高い明度を得るためには、顔料を顔料担体中に分散する際に一次粒子にまで近づけ分散体の透明度を上げて、分散体の分光スペクトルに高透過率を持たせることにより、高い明度を得ている。
しかし、カラーフィルタ基板の3原色(赤・緑・青;RGB)の一つであるグリーンは、主顔料として、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料(例えば、C.I.ピグメントグリーン36やC.I.ピグメントグリーン7)を用いることが一般的であるが、ハロゲン化銅フタロシアニンを用いうる限り、高コントラスト比と高明度を両立させることは困難であった。
これらの問題を解決するために、鮮明な色調と広い色表示領域を発揮し高い着色力を持つ色材として、現行のハロゲン化銅フタロシアニン顔料から中心金属を亜鉛に置き換えた、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料が用いられてきている。
特開平10−130547号公報 特開2001−141922号公報 特開2007−204658号公報
しかしながら、ハロゲン化亜鉛フタロシアニングリーン顔料は、ハロゲン化銅フタロシアニングリーン顔料に比べ酸性度が高い。したがって、ハロゲン化亜鉛フタロシアニングリーン顔料は、ハロゲン化銅フタロシアニングリーン顔料に比べ、分散するのが難しい。
分散不良の着色組成物は、往々にして経時で顔料粒子の凝集等により高粘度化し、チキソトロピック性を示すようになる。このような着色組成物の粘度上昇、流動性不良は、製造作業上の問題や製品価値に種々の問題を引き起こす。例えば、カラーフィルタのフィルタセグメントの形成は、一般にモノマー及び樹脂を含む顔料担体に顔料が分散されている着色組成物をガラス基板上にスピンコートすることで行われているが、高粘度、流動性不良の着色組成物を用いるとスピンコート性不良、レベリング不良等により、膜厚の均一な塗膜を得ることができず好ましくない。
本発明の目的は、流動性に優れる安定なカラーフィルタ用緑色着色組成物、並びにそれを用いた明度及びコントラスト比が高いカラーフィルタを提供することである。
前記課題は、少なくともハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を含む緑色顔料成分と、アミン価が35〜100mgKOH/gである塩基性樹脂型分散剤と、樹脂、その前駆体又はそれらの混合物からなる顔料担体と、を含有してなるカラーフィルタ用緑色着色組成物によって解決することができる。
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物の好ましい様態においては、前記塩基性樹脂型分散剤の含有量が、前記緑色顔料成分の全重量を基準として、0.001〜50重量%である。
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物の好ましい様態においては、前記塩基性樹脂型分散剤が、塩基性共重合体ブロック(A)と、顔料担体親和性共重合体ブロック(B)と、からなるブロック共重合体樹脂である。
本発明のカラーフィルタ用緑色組成物の好ましい様態においては、前記ブロック共重合体樹脂が、リビングラジカル重合により得られたブロック共重合体樹脂である。
本発明のカラーフィルタ用緑色組成物の好ましい様態においては、更に、塩基性置換基を有する色素誘導体を含む。
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物の好ましい様態においては、前記塩基性置換基を有する色素誘導体の含有量が、前記緑色顔料成分の全重量を基準として、0.001〜40重量%である。
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物の好ましい様態においては、前記顔料担体を構成する樹脂が、酸価をX(mgKOH/g)とし、重量平均分子量をYとした場合に、下記式(ア)、(イ)、及び(ウ)の条件を同時にすべて満たす樹脂である。
(ア)Y>−750X+51000
(イ)Y>940X−79000
(ウ)Y>8000
又、本発明は、前記カラーフィルタ用緑色着色組成物から形成される緑色フィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタにも関する。
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物は、少なくともハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を含む緑色顔料成分と、アミン価が35〜100mgKOH/gである塩基性樹脂型分散剤と、樹脂、その前駆体又はそれらの混合物からなる顔料担体と、を含有していることで、高流動かつ安定な顔料分散体となり、これを使用することにより、高明度かつ高コントラスト比のカラーフィルタを形成することが可能になる。
特に、前記塩基性樹脂型分散剤が、塩基性共重合体ブロック(A)と、顔料担体親和性共重合体ブロック(B)と、からなるブロック共重合体樹脂である場合に、更に、高いコントラスト比のカラーフィルタを形成しうる顔料分散体となる。
更に、塩基性置換基を有する色素誘導体を含む場合に、初期のコントラスト比が高くなり、経時安定性も良好なものとなる。
まず、好ましい実施の形態を挙げて本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物について詳細に説明する。
なお、本願では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、及び「(メタ)アクリロイルオキシ」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、及び「アクリロイルオキシ及び/又はメタクリロイルオキシ」を表すものとする。
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物は、少なくともハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を含む緑色顔料成分と、アミン価が35〜100mgKOH/gである塩基性樹脂型分散剤と、樹脂、その前駆体又はそれらの混合物からなる顔料担体と、を含む。
(緑色顔料成分)
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物は、少なくともハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を主顔料として含む緑色顔料成分を使用することを特徴としている。
代表的なハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を、カラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、C.I. ピグメントグリーン 58等を挙げることができる。ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を主顔料として使用することによって、他の緑色顔料では得られなかった高い明度を得ることができる。更に、公知の製造方法により得られたものを用いることができる。特に、色材, 67 [9], 547−554 (1994)に記載の方法により、塩基性物質としてn−ヘキシルアミンを用いて測定した場合に、顔料表面の酸性官能基量が、好ましくは100μmol/g以上、更に好ましくは200μmol/g以上のものを用いることができる。
顔料成分には、主顔料であるハロゲン化亜鉛フタロシアニンだけでなく、色調整や補色目的で他の緑色顔料や黄色顔料も併用することができる。
併用することができる他の緑色顔料としては、C.I.ピグメントグリーン 7、10、36、37等の緑色顔料が挙げることができる。又、併用することができる黄色顔料としてはC.I.ピグメントイエロー 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214等の黄色顔料を挙げることができる。
本発明による着色組成物の全不揮発成分中において好ましい顔料成分の濃度としては、充分な色再現性を得る観点から10〜90重量%であり、より好ましくは15〜85重量%であり、最も好ましくは20〜80重量%である。顔料成分の濃度が、10重量%未満になると、十分な色再現性を得ることができず、90重量%を超えると顔料担体の濃度が低くなり、着色組成物の安定性が悪くなる。
特に好ましい顔料の比率としては、例えば、顔料成分の全重量を基準として、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料が50〜100重量%、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料が0〜50重量%、黄色顔料が0〜50重量%である。
より好ましくは、顔料成分の全重量を基準として、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料が50〜90重量%、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料が5〜45重量%、黄色顔料が5〜45重量%である。このような顔料の構成比率により色度領域を広げることができる。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を用いた本発明の緑色着色組成物は、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料を用いた緑色着色組成物と同じ色度になるようにガラス基板等に塗工して、塗膜の透過率を測定すると、450nm付近より530nm付近において、銅フタロシアニン顔料を用いた着色組成物の塗膜より高い透過率を示す。特に、透過率のピークにおいては約5%程高い透過率、約90%の値を示している。そのため、カラー液晶表示装置において一般的に使用されているバックライトと組み合わせることで、C.I.ピグメントグリーン36やC.I.ピグメントグリーン7等のハロゲン化銅フタロシアニン顔料を用いた着色組成物では得られなかった高い明度を得ることができる。
本発明の緑色着色組成物に使用する顔料は、ソルトミリング処理を行い、微細化した物を使用することができ、微細化した物を使用することが好ましい。
ソルトミリング処理とは、顔料と水溶性無機塩と水溶性有機溶剤との混合物を、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル等の混練機を用いて、加熱しながら機械的に混練した後、水洗により水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する処理である。水溶性無機塩は、破砕助剤として働くものであり、ソルトミリング時に無機塩の硬度の高さを利用して顔料が破砕され、それにより活性面が生じて、結晶成長がおこると考えられている。従って、混練時は顔料の破砕と結晶成長が同時に起こり、混練条件により得られる顔料の一次粒子径が異なる。
加熱により結晶成長を促進するには、加熱温度が40〜150℃であることが好ましい。加熱温度が40℃未満の場合は、結晶成長が十分に起こらず、顔料粒子の形状が無定形に近くなるため好ましくない。一方、加熱温度が150℃を越える場合は、結晶成長が進みすぎ、顔料の一次粒子径が大きくなるため、カラーフィルタ用着色組成物の着色料としては好ましくない。又、ソルトミリング処理の混練時間は、ソルトミリング処理顔料の一次粒子の粒度分布とソルトミリング処理に要する費用のバランスの点から2〜24時間であることが好ましい。
顔料をソルトミリング処理する際の条件を最適化することにより、1次粒子径が非常に微細であり、又、分布の幅がせまく、シャープな粒度分布をもつ、顔料を得ることができる。
本発明の緑色着色組成物に使用する緑色顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる一次粒子径は、20〜100nmの範囲であることが好ましい。20nmよりも小さくなると有機溶剤中への分散が困難になってしまう。又、100nmよりも大きくなると、十分なコントラスト比を得ることができなくなってしまう。特に好ましい範囲は25〜85nmの範囲である。
ソルトミリング処理に用いる水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化バリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等を用いることができるが、価格の点から塩化ナトリウム(食塩)を用いるのが好ましい。水溶性無機塩は、処理効率と生産効率の両面から、顔料の全重量を基準として、50〜2000重量%用いることが好ましく、300〜1000重量%用いることが最も好ましい。
水溶性有機溶剤は、顔料及び水溶性無機塩を湿潤する働きをするものであり、水に溶解(混和)し、かつ用いる無機塩を実質的に溶解しないものであれば特に限定されない。但し、ソルトミリング時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から、沸点120℃以上の高沸点溶剤が好ましい。例えば、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液状のポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、又は液状のポリプロピレングリコール等が用いられる。水溶性有機溶剤は、顔料の全重量を基準として、5〜1000重量%用いることが好ましく、50〜500重量%用いることが最も好ましい。
ソルトミリング処理する際には、必要に応じて樹脂を添加してもよい。用いられる樹脂の種類は特に限定されず、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、又は天然樹脂で変性された合成樹脂等を用いることができる。用いられる樹脂は、室温で固体であり、水不溶性であることが好ましく、かつ上記有機溶剤に一部可溶であることが、更に、好ましい。樹脂の使用量は、顔料の全重量を基準として、5〜200重量%の範囲であることが好ましい。
(塩基性樹脂型分散剤)
本発明の緑色着色組成物は、顔料成分の主要顔料として、中心金属に亜鉛をもつハロゲン化亜鉛フタロシアニンを用いることを特徴とするが、前記ハロゲン化亜鉛フタロシアニンは、一般的に緑色着色組成物に使用されているハロゲン化銅フタロシアニン顔料と比較すると、中心金属に亜鉛を有している酸性の顔料であり、その顔料表面はマイナス電荷を有する。そのため、顔料分散時に用いる樹脂型分散剤として高いアミン価を有する塩基性の樹脂型分散剤を用いなければ酸性の顔料への吸着が不十分となり、分散体は十分な流動性を得ることができない。
本発明で用いる塩基性樹脂型分散剤の数平均分子量としては、通常500〜50000が好ましく、特に3000〜30000が、更に、好ましい。上記数平均分子量が500未満であると、顔料親和性基による立体反発の効果、顔料担体との相溶性の効果、並びに溶剤を用いた場合の顔料担体及び溶剤との相溶性の効果が少なく、顔料の凝集を防ぐことが困難となり、分散体の粘度が上昇してしまうことがある。又数平均分子量が50000以上であると、分散に必要な樹脂の添加量が多くなり、塗膜中の顔料濃度の低下を招く。
本発明では、アミン価が35〜100mgKOH/gである塩基性樹脂型分散剤を用いる。塩基性樹脂型分散剤のアミン価は、更に、好ましくは50〜75mgKOH/gである。アミン価が35mgKOH/g未満であると、顔料に十分吸着されず分散不良となり、100mgKOH/gを超えると、顔料担体中の酸性成分に対する吸着又は反応により、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料に対する吸着効率が悪くなり、分散不良となる。
アミン価が35〜100mgKOH/gである塩基性樹脂型分散剤は、ビニル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、又はポリアミド系等の様々なタイプの樹脂系が使用できるが、樹脂設計が容易で諸耐性に優れたビニル系モノマー共重合体タイプが好ましく、具体的には、N,N−ジ置換アミノ基含有ビニルモノマー単位と、アルキル(メタ)アクリレートモノマー単位と、その他のビニル系モノマー単位との共重合体樹脂が好適である。
N,N−ジ置換アミノ基含有ビニルモノマー単位としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、又はN,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。これらのモノマー単位は、塩基性基含有モノマー単位として、酸性度が高いハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料へ吸着する。
アルキル(メタ)アクリレートモノマー単位としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、又はラウリル(メタ)アクリレート等の不飽和モノカルボン酸と炭素数1〜18のアルキルアルコールとの反応で得られる(メタ)アクリルエステル類等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。これらのモノマー単位は、顔料担体親和性基として作用する。
その他のビニル系モノマー単位としては、(メタ)アクリロニトリル等のニトロ基含有ビニル系モノマー類、スチレン、α−メチルスチレン、又はベンジル(メタ)アクリレート等のビニル系芳香族モノマー類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、又はポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基含有ビニル系モノマー類、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、又はダイアセトンアクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー類、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、又はジメチロール(メタ)アクリルアミド等のビニル系モノマー類、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、又はN−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアルコキシメチル基含有ビニル系モノマー類、エチレン、プロピレン、又はイソプレン等のオレフィン類、クロロプレン、又はブタジエン等のジエン類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、又はプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類等が挙げられ、適宜目的に応じて使用されるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
アリルアミン等の1級アミノ基含有モノマー単位を有する重合体、又は、ポリエチレンイミン、ポリエチレンポリアミン、ポリキシリレンポリ(ヒドロキシプロピレン)ポリアミン、若しくはポリ(アミノメチル化)エポキシ樹脂等を、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、又は、ポリエーテル樹脂等で変性した櫛形塩基性樹脂型分散剤も挙げることができる。
このような塩基性樹脂型分散剤の市販品としては、例えばビックケミー・ジャパン社のDISPERBYK161、162、163、164、166、167、168、174、182、183、184、185、2000、2050、2150、2163、2164、日本ルーブリゾール社のSOLSPERSE11200、13240、13650、13940、24000、26000、28000、32000、32500、32550、32600、33000、34750、35100、35200、37500,38500,39000,53095、56000、7100、チバ・ジャパン社のEFKA4300、4330、4046、4060、4080等が挙げられる。
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物の塩基性樹脂型分散剤として、特に好ましいのは、塩基性共重合体ブロック(A)と、顔料担体親和性共重合体ブロック(B)とからなるブロック共重合体樹脂である。以下、ブロック共重合体樹脂型塩基性分散樹脂について説明する。
(ブロック共重合体樹脂型塩基性樹脂型分散剤)
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物の塩基性樹脂型分散剤は、顔料に吸着する部位(以下、吸着部と略記する。)と、顔料同士の凝集を防ぎ、分散性を高める効果をもたらす、顔料担体に対する親和性が高い部位(以下、親和性部と略記する。)を有する。ハロゲン化亜鉛フタロシアニンは、酸性度が高いため、親和性部と吸着部とが、ランダムに配列していると、顔料への吸着が不十分となり、分散不良となる。本発明では、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料に対する吸着部である塩基性共重合体ブロック(A)と、顔料担体に対する親和性部である顔料担体親和性共重合体ブロック(B)が、同一分子上に分かれて存在しているブロック共重合体樹脂を樹脂型分散剤として用いることにより、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を、その色特性を損なうことなく、微細かつ低粘度で、しかも安定に分散した緑色着色組成物を提供することができる。
ブロック共重合体樹脂を構成する塩基性共重合体ブロック(A)と、顔料担体親和性共重合体ブロック(B)は、それぞれ様々な樹脂系を選択することができるが、樹脂設計が容易でかつ諸耐性に優れたビニル系共重合体が望ましい。
以下、各共重合体ブロックについて説明する。
<塩基性共重合体ブロック(A)>
塩基性共重合体ブロック(A)の具体例として、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジ置換アミノ基含有ビニル系モノマー単位を有する共重合体、アリルアミン等の1級アミノ基含有モノマー単位を有する重合体、又は、ポリエチレンイミン、ポリエチレンポリアミン、ポリキシリレンポリ(ヒドロキシポロピレン)ポリアミン、ポリ(アミノメチル化)エポキシ樹脂等を挙げることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
この中で、特に、ブロック共重合体の樹脂設計が容易でかつ諸耐性に優れたN,N−ジ置換アミノ基含有ビニル系モノマー単位を有する共重合体が好ましく、この場合、塩基性共重合体ブロック(A)中に含まれるN,N−ジ置換アミノ基含有ビニル系モノマー単位は60〜100重量%、更に好ましくは、80〜100重量%でり、N,N−ジ置換アミノ基含有ビニル系モノマー単位以外のビニル系モノマー単位としては顔料担体親和性共重合体ブロック(B)で説明するビニル系モノマー単位であることが好ましい。
<顔料担体親和性共重合体ブロック(B)>
顔料担体親和性共重合体ブロック(B)は、ブロック共重合体の樹脂設計が容易でかつ諸耐性に優れたビニル系モノマー共重合体であり、更に、ビニル系モノマー単位としてアルキル(メタ)アクリレートを含むことが好ましく、特に顔料担体親和性共重合体ブロック(B)中に60〜100重量%、更に好ましくは、80〜100重量%含む。アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、又はラウリル(メタ)アクリレート等の不飽和モノカルボン酸と炭素数1〜18のアルキルアルコールとの反応で得られる(メタ)アクリルエステル類等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
顔料担体親和性共重合体ブロック(B)には、アミノ基を含むビニル系モノマー単位は0重量%であることが好ましいが、10重量%未満であれば含まれていても構わない。
塩基性共重合体ブロック(A)及び顔料担体親和性共重合体ブロック(B)に含まれても良いその他のビニル系モノマー単位としては、(メタ)アクリロニトリル等のニトロ基含有ビニル系モノマー類、スチレン、α−メチルスチレン、又はベンジル(メタ)アクリレート等のビニル系芳香族モノマー類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、又はポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基含有ビニル系モノマー類、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー類、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、又はジメチロール(メタ)アクリルアミド等のビニル系モノマー類、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、又はN−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアルコキシメチル基含有ビニル系モノマー類、エチレン、プロピレン、又はイソプレン等のオレフィン類;
クロロプレン、又はブタジエン等のジエン類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、あるいは、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
<ブロック共重合体樹脂>
本発明の樹脂型分散剤は、公知の方法で製造することができるが、特に、(1)リビング重合を用いる方法、又は(2)末端に官能基を有する塩基性共重合体ブロック(A)の前駆体(a)と末端に官能基を有する顔料担体親和性共重合体ブロック(B)の前駆体(b)とを反応させるポリマーカップリング法が好ましい。この中で、特に(1)リビング重合を用いた方法が好ましい。
(1)リビング重合法
リビング重合法は、一般的なラジカル重合に起こる副反応が抑制され、更には、重合の成長が均一に起こる為、容易にブロックポリマーや分子量の揃った樹脂を合成できる。
中でも、有機ハロゲン化物、ハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法は、広範囲の単量体に適応できる点、既存の設備に適応可能な重合温度を採用できる点で好ましい。原子移動ラジカル重合法は、下記の参考文献1 〜 8 等に記載された方法で行うことができる。
(参考文献1)Fukudaら、Prog. Polym. Sci. 2004, 29 , 329
(参考文献2)Matyjaszewskiら、Chem.R e v.2001,101,2921
(参考文献3)Matyjaszewskiら、J.Am.Chem.Soc.1995,117,5614
(参考文献4) Macromolecules 1995,28,7901,Science, 1996,272,866
(参考文献5)国際公開第96/30421号パンフレット
(参考文献6)国際公開第97/18247号パンフレット
(参考文献7)特開平9−208616号公報
(参考文献8)特開平8−41117号公報
原子移動ラジカル重合法では、レドックス触媒として銅、ルテニウム、鉄、及びニッケル等の遷移金属錯体を用いて行われる。遷移金属錯体の具体的な例としては、塩化銅(I)、臭化銅(I)等の低原子価のハロゲン化遷移金属が挙げられるが、重合速度をコントロールするために、周知の方法に従って塩化銅(II)や臭化銅(II)等の高原子価の遷移金属を重合系に添加してもよい。
上記金属錯体には有機配位子が使用される。有機配位子は、重合溶媒への可溶性及びレドックス共役錯体の可逆的な変化を可能にするために使用される。金属の配位原子としては、窒素原子、酸素原子、リン原子、及び硫黄原子等が挙げられるが、好ましくは窒素原子又はリン原子である。有機配位子の具体例としては、スパルテイン、2,2’−ビピリジル及びその誘導体、1,10−フェナントロリン及びその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリス(ジメチルアミノエチル)アミン、ヘキサメチル(2−アミノエチル)アミン、トリフェニルホスフィン、並びに、トリブチルホスフィン等が挙げられる。以上の触媒の中で、ハロゲン化銅とテトラエチレンジアミンとを組み合わせて用いて重合するのが重合速度、ブロック樹脂の分子量のコントロールの点で好ましい。
前記の遷移金属と有機配位子とは、別々に添加して重合体中で金属錯体を生成させてもよいし、予め金属錯体を合成して重合系へ添加しても良い。特に、遷移金属が銅の場合、前者の方法が好ましく、ルテニウム、鉄、ニッケルは、後者の方法が好ましい。
予め合成されるルテニウム、鉄、ニッケル錯体の具体例としては、トリストリフェニルホスフィノニ塩化ルテニウム(Ru(Cl)2 (PPh33 、ビストリスフェニルホスフィノニ塩化鉄(Fe(Cl)2(PPh32 )、ビストリスフェニルホスフィノニ塩化ニッケル(N i(Cl)2 (PPh32 )、及びビストリブチルホスフィノニ臭化ニッケル(NiBr2(PBu32)等が挙げられる。
原子移動ラジカル重合法に使用される開始剤としては、公知のものを使用できるが、主に反応性の高い炭素ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物、及びハロゲン化スルホニル化合物等が用いられる。具体的に例示すると、ブロモイソ酪酸エチル、ブロモ酪酸エチル、クロロイソ酪酸エチル、クロロ酪酸エチル、パラトルエンスルホン酸クロライド、ブロモエチルベンゼン、及びクロロエチルベンゼン等である。これらは単独又は併用で用いる。
上記原子移動ラジカル重合において、原子移動ラジカル重合の開始剤は、合成される樹脂の分子量に応じて適宜選択されるが、ラジカル重合性モノマー全量に対し、好ましくは0.001〜10モル% 、より好ましくは0.01〜1モル%の割合で用いられる。
又、遷移金属の使用量は、ハロゲン化物等の形態として、開始剤1モルに対して、好ましくは0.03〜3モル、より好ましくは0.1〜2モルの割合で用いられる。更に、その配位子は、上記の遷移金属(ハロゲン化物等の形態)1モルに対して、通常1〜5モル、好ましくは1.2〜3モルの割合で用いられる。上記原子移動ラジカル重合の開始剤と遷移金属と配位子とをこのような使用割合にすると、リビングラジカル重合の反応性、生成ポリマーの分子量等の点で好適となる。
又、原子移動ラジカル重合の特性上、得られた樹脂の停止末端には活性な炭素−ハロゲン結合を有し、公知の方法でこれを変性して官能基を導入することができる。又官能基を有する重合開始剤により重合を行い、樹脂末端に官能基を導入して種々の反応に利用することができる。
原子移動ラジカル重合は、無溶剤でも進行させることができるし、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、アニソール、メチルエチルケトン、又はシクロヘキサノン等の溶剤の存在下で進行させてもよい。特に重合速度の面からケトン系溶媒が好ましく、特にメチルエチルケトンが好ましい。溶剤を用いる場合、重合速度の低下を防ぐため、重合終了後の溶剤濃度が50重量% 以下となる使用量とするのがよい。無溶剤又は少量の溶剤量でも、重合熱の制御等に関する安全性の問題は特に無く、むしろ溶剤削減によって経済性や環境対策等の面で好適である。
重合条件としては、重合速度や触媒の失活の点から、60〜130℃ の重合温度で、最終的な分子量や重合温度にも依存するが、約1〜100時間の重合時間とすればよい。又、重合反応に際しては、酸素による重合触媒の失活を防ぐ為、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行われるのが望ましい。
又、重合反応終了後、重合反応系を好ましくは0℃ 以下、より好ましくは−78℃ 程度に冷却して反応を停止させ、周知の方法に従って、残存モノマー及び/ 又は溶剤の除去、適当な溶媒中での再沈殿、沈殿したポリマーの濾過は遠心分離、ポリマーの洗浄及び乾燥を行うことができる。必要に応じて周知の方法により重合系に含まれる遷移金属等を除去した後、揮発分を蒸発させることによって、本発明で用いるブロック樹脂を得ることが出来る。除去方法としては、テトラヒドロフラン、トルエン、又はメチルエチルケトン等の有機溶媒で反応混合液を希釈し、水・希塩酸やアミン水溶液等で洗浄、樹脂溶液を陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂に接触させる方法、アルミナ・シリカ若しくはクレーのカラム又はパッドに通す方法、還元剤やハイドロタルサイト類等の吸着剤を加えた後に濾過・遠心分離する方法等がある。処理の簡便さの面から、希釈された樹脂溶液に陽イオン交換樹脂とハイドロタルサイト等の酸吸着剤等を投入攪拌し、イオン交換樹脂と酸吸着剤を濾別して樹脂溶液を得るのが好ましい。
精製処理により樹脂溶液に水分が混入する場合は、本発明で用いるブロック樹脂と硬化剤との反応を阻害する場合があり、水と混和する溶剤を樹脂溶液に添加し、共沸脱水する等の処理で樹脂溶液から水分を除去するのが望ましい。
本発明に使用する原子移動ラジカル重合では、一般的なラジカル重合中に発生する副反応を抑制するために、重合時に添加する原子移動ラジカル重合の開始剤とラジカル重合性モノマーとの仕込み比によって、樹脂の分子量や塩基性共重合体ブロック(A)又は顔料担体親和性共重合体ブロック(B)の比率を自由にコントロールできる。
(2)ポリマーカップリング法
ポリマーカップリング法の塩基性共重合体ブロック(A)の前駆体(a)及び顔料担体親和性共重合体ブロック(B)の前駆体(b)の末端の官能基として好ましいものとして、具体的には、カルボキシル基、1級アミノ基、水酸基、及びアルコキシシリル基等が挙げられる。
末端官能基を塩基性共重合体ブロック(A)の前駆体(a)及び顔料担体親和性共重合体ブロック(B)の前駆体(b)に導入する方法としては、上記挙げた官能基とチオール基を有する連鎖移動剤を用いて、ラジカル重合する方法が好ましい。カルボキシル基を有する連鎖移動剤としてはメルカプトプロピオン酸、1級アミノ基を有する連鎖移動剤としてはシステアミン、水酸基を有する連鎖移動剤としてはメルカプトエタノール、アルコキシシリル基を有する連鎖移動剤としては、3−メルカプトプロピルメチルメトキシシラン、及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランがそれぞれ例示できる。
前駆体(a)と、前駆体(b)との反応は、例えば、以下の表1の組合せで公知の反応で可能である。
Figure 0005651916
結合剤のポリイソシアネート化合物としては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4'−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート、又は4,4',4"−トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、ω,ω'−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω'−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω'−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、又は1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、又は1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。又、一部上記ポリイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、水と反応したビュウレット体、イソシアヌレート環を有する3量体等も併用することができる。
結合剤のポリエポキシ化合物としては、少なくとも2個のグリシジル基を有するポリエポキシ化合物が好ましい。具体的には、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、又はペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等の脂肪族ポリエポキシ化合物、ビスフェノールAあるいはビスフェノールFタイプの芳香族ポリエポキシ化合物、テトラグリシジルアミノフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、又は1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等のグリシジルアミン型エポキシ化合物が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
本発明で用いるブロック共重合体型塩基性樹脂型分散剤の数平均分子量としては、通常500〜50000が好ましく、特に3000〜30000が、更に、好ましい。上記数平均分子量が500未満であると、顔料親和性共重合体ブロック(B)による立体反発の効果、顔料担体との相溶性の効果、並びに溶剤を用いた場合の顔料担体及び溶剤との相溶性の効果が少なく、顔料の凝集を防ぐ事が困難となり、分散体の粘度が上昇してしまうことがある。又、数平均分子量が50000以上であると、分散に必要な樹脂の添加量が多くなり、塗膜中の顔料濃度の低下を招く。
又、本発明で用いるブロック共重合体型塩基性樹脂型分散剤のアミン価は、35〜100mgKOH/gであり、更に、好ましくは50〜75mgKOH/gである。アミン価が35mgKOH/g未満であると、顔料に十分吸着されず分散不良となり、100mgKOH/gを超えると、顔料担体中の酸性成分に対する吸着又は反応により、顔料に対する吸着効率が悪くなり、分散不良となる。
塩基性共重合体ブロック(A)と顔料担体親和性共重合体ブロック(B)の構成重量比率及びそれぞれのブロックの数平均分子量は、樹脂型分散剤全体の数平均分子量及びアミン価が、前記の好適な範囲になるように任意に設計できることが好ましい。
本発明の緑色着色組成物において、塩基性樹脂型分散剤の配合量は、顔料成分の全重量を基準として、好ましくは0.001〜50重量%、更に、好ましくは0.1〜30重量%、最も好ましくは0.5〜25重量%である。顔料成分の全重量を基準として樹脂型分散剤の配合量が0.001重量%未満であると分散性が悪くなる場合があり、40重量%を超えると耐熱性、耐光性が悪くなる場合がある。
(顔料担体)
本発明の緑色着色組成物には、顔料成分及び樹脂型分散剤の他に、樹脂、その前駆体又はそれらの混合物からなる顔料担体が含まれる。
本発明の緑色着色組成物に用いる顔料担体は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において分光透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂、その前駆体又はそれらの混合物である。樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び活性エネルギー線硬化性樹脂が含まれ、その前駆体には、活性エネルギー線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマー若しくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、又は2種以上混合して用いることができる。顔料担体は、顔料成分の全重量を基準として、30〜500重量%の量で用いることができる。30重量%未満では、成膜性及び諸耐性が不十分となり、500重量%より多いと顔料濃度が低く、色特性を発現できない。
前記顔料担体を構成する樹脂は、酸価をX(mgKOH/g)とし、重量平均分子量をYとした時、下記式(ア)、(イ)、及び(ウ)の条件を同時にすべて満たす樹脂である事が好ましい。
(ア)Y>−750X+51000
(イ)Y>940X−79000
(ウ)Y>8000
この範囲外であると、顔料表面に吸着している塩基性樹脂型分散剤を、樹脂が剥がしてしまい顔料凝集等の原因により分散不良となってしまう。又、Y≦60000であることが好ましく、Y≦50000であることが、更に、好ましい。Yが60000を超えると後述するアルカリ現像型着色レジストとして用いる場合に現像性不良となってしまうので好ましくない。
前記顔料担体を構成する樹脂が、前記式(ア)、(イ)、及び(ウ)の条件の全てを満足する場合は、良好な酸価範囲であるため、顔料に吸着している樹脂型分散剤と、前記樹脂とが、適度な相互作用を維持する事ができ、また、良好な分子量範囲であるため、担体樹脂の立体障害としての機能を適度に果たすことができるため、良好な分散状態を維持しうるので好ましい。特に、後述する塩基性樹脂型分散剤及び/又は後述する塩基性置換基を有する色素誘導体を、顔料表面に良好に吸着させることができる。逆に、前記顔料担体を構成する樹脂が、前記式(イ)の条件を満足しない場合、顔料表面に吸着している前記塩基性樹脂型分散剤と前記樹脂の相互作用が弱すぎてしまうために顔料凝集等の原因により良好な分散状態を維持することができない。前記式(ウ)の条件を満足しない場合は、前記相互作用が強すぎてしまうため、顔料に吸着している樹脂型分散剤を剥がしてしまい、顔料凝集等の原因により良好な分散状態を維持する事が出来ない。また、前記式(エ)の条件を満足しない場合は、分子量が小さすぎるため、立体障害として前記樹脂が作用せず、顔料凝集等の原因により分散不良となってしまう。又、Y≦60000であることが好ましく、Y≦50000であることが、更に、好ましい。Yが60000を超えると後述するアルカリ現像型着色レジストとして用いる場合に現像性不良となってしまうことがあるので好ましくない。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、又はポリイミド樹脂等が挙げられる。
又、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、又はフェノール樹脂等が挙げられる。
後述するアルカリ現像型着色レジストの形態で用いる場合は、(メタ)アクリル酸共重合体樹脂(アルカリ可溶性アクリル樹脂)等の酸性基を有するアルカリ可溶性樹脂を使用する。ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を良好に分散させるためには、アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)が、10,000〜100,000の範囲であることが好ましく、30,000〜80,000の範囲であることがより好ましい。また数平均分子量(Mn)は、5,000〜50,000の範囲が好ましく、Mw/Mnの値は10以下であることが好ましい。
活性エネルギー線硬化性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、又はアミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子に、イソシアネート基、アルデヒド基、又はエポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、又はスチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。又、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
樹脂の前駆体であるモノマーおよびオリゴマーとしては、例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、又はイソステアリル(メタ)アクリレート等の直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャリブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、又はイソボルニル(メタ)アクリレート等の環状アルキル(メタ)アクリレート類;
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、又はテトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;
(メタ)アクリロキシ変性ポリジメチルシロキサン(シリコーンマクロマー)類;
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、又は3−メチル−3−オキセタニル(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート類;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、又はノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族環を有する(メタ)アクリレート類;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル(メタ)アクリレート、又はポリエチレングリコールモノステアリルエーテル(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート類;
(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタレート、エチレンオキサイド変性コハク酸(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、又はω-カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート等のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート類;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル(メタ)フタレート、
ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、又はグリセロール(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート類;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート,ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、又は2−エチル,2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類、
ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、テトラメチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、テトラメチレンオキサイド変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジアクリル酸亜鉛、エチレンオキサイド変性リン酸トリアクリレート、又はグリセロールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類;
グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、又はジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の三官能以上の多官能(メタ)アクリレート類;
グリセロールトリグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、グリセロールジグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、1,6−ブタンジオールジグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、アルキルグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、アリルグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、フェニルグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、スチレンオキサイド−(メタ)アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、プロピレンオキサド変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、ビスフェノールFジグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、エピクロルヒドリン変性フタル酸―(メタ)アクリル酸付加物、エピクロルヒドリン変性ヘキサヒドロフタル酸―(メタ)アクリル酸付加物、エチレングリコールジグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル−(メタ)アクリル酸付加物、プロピレングリコールジグリシジルエーテル―(メタ)アクリル酸付加物、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル―(メタ)アクリル酸付加物、フェノールノボラック型エポキシ樹脂−(メタ)アクリル酸付加物、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂−(メタ)アクリル酸付加物、又はその他のエポキシ樹脂−(メタ)アクリル酸付加物等のエポキシ(メタ)アクリレート類;
(メタ)アクリロイル変性イソシアヌレート、(メタ)アクリロイル変性ポリウレタン、(メタ)アクリロイル変性ポリエステル、(メタ)アクリロイル変性メラミン、(メタ)アクリロイル変性シリコーン、(メタ)アクリロイル変性ポリブタジエン、又は(メタ)アクリロイル変性ロジン等の(メタ)アクリロイル変性樹脂オリゴマー類;
スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸ビニル、又は(メタ)アクリル酸アリル等のビニル類;
ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、又はペンタエリスリトールトリビニルエーテル等のビニルエーテル類;
(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、又はN−ビニルホルムアミド等のアミド類;あるいは、
アクリロニトリル等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されない。
(色素誘導体)
本発明のカラーフィルタ用着色組成物においては、顔料の分散性を改善する目的で色素誘導体を用いることが出来る。色素誘導体としては、有機顔料、アントラキノン、アクリドン、又はトリアジンに、塩基性置換基、酸性置換基、又は置換基を有していても良いフタルイミドメチル基を導入した化合物があげられる。
本発明においては、中でも塩基性誘導体が好ましく、塩基性誘導体は、下記一般式(1)で示される化合物であり、塩基性基を有する特定母体骨格を有する誘導体である。塩基性基を有する色素誘導体であれば特に限定はないが、下記一般式(1)で示される塩基性基を有するトリアジン環骨格を持った色素誘導体が、好適に使用できる。
一般式(1):
P−Lm
(ただし、一般式(1)中、
Pは、m価の、有機顔料残基、アントラキノン骨格、アクリドン骨格、又はトリアジン骨格であり、
mは、1〜4の整数であり、
Lは、一般式(2)、(3)、及び(4)で示される群から選ばれる置換基である。)
一般式(2):
Figure 0005651916
一般式(3):
Figure 0005651916
一般式(4):
Figure 0005651916
〔ただし、一般式(2)〜(4)中、
Xは、−SO2−、−CO−、−CH2−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHSO2CH2−、又は直接結合であり、
Yは、−NH−、−O−、又は直接結合であり、
nは、1〜10の整数であり、
1は、−NH−、−NR58−Z−NR59−、又は直接結合であり、
58、及びR59は、それぞれ独立に、水素結合、置換基を有しても良い炭素数1〜36いアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜36のアルケニル基、又は置換基を有しても良いフェニル基であり、
Zは、置換基を有しても良いアルキレン基、又は置換基を有しても良いアリーレン基であり、
50、R51は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜30のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜30のアルケニル基、又はR50とR51とが一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む、置換基を有しても良い複素環であり、
52、R53、R54、及びR55は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有しても良い炭素数6〜20のアリーレン基であり、
56は、水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有しても良い炭素数2〜20のアルケニル基であり、
57は、前記一般式(2)、又は(3)で表す置換基であり、
Qは、水酸基、アルコキシル基、上記一般式(2)で示される置換基、又は上記一般式(3)で示される置換基である。〕
一般式(2)〜(4)で示される置換基を形成するために使用されるアミン成分としては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジ ン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニペコチン酸メチル、イソニコペチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエ チルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、又は1−シクロペンチルピペラジン等が挙げられる。
本発明の塩基性置換基を有する顔料誘導体、アントラキノン誘導体、及びアクリドン誘導体は、種々の合成経路で合成することができる。例えば、有機色素、アントラキノン、若しくはアクリドンに一般式(5)〜(8)で示される置換基を導入した後、上記置換基と反応して一般式(2)〜(4)で示される置換基を形成する上記アミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N−メチルピペラジン、ジエチルアミン、又は4−[4−ヒドロキシ−6−[3−(ジブチルアミノ)プロピルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ]アニリン等を反応させることによって得られる。
一般式(5): −SO2Cl
一般式(6): −COCl
一般式(7): −CH2NHCOCH2Cl
一般式(8): −CH2Cl
一般式(5)〜(8)の置換基と上記アミン成分との反応時、一般式(5)〜(8)の置換基の一部が加水分解して、塩素が水酸基に置換したものが混在していてもよい。その場合、一般式(5)、及び一般式(6)は、それぞれ、スルホン酸基、及びカルボン酸基となるが、何れも遊離酸のままでもよく、又、1〜3価の金属又は上記のモノアミンとの塩であってもよい。
又、有機色素がアゾ系色素である場合は、一般式(2)〜(4)で示される置換基をあらかじめジアゾ成分またはカップリング成分に導入し、その後カップリング反応を行うことによってアゾ系顔料誘導体を製造することもできる。
本発明の塩基性基を有するトリアジン誘導体は、種々の合成経路で合成することができる。例えば、塩化シアヌルを出発原料とし、塩化シアヌルの少なくとも1つの塩素に一般式(2)〜(4)で示される置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミンまたはN−メチルピペラジン等を反応させ、次いで塩化シアヌルの残りの塩素と種々のアミンまたはアルコール等を反応させることによって得られる。
本発明の顔料組成物において、塩基置換基を有する色素誘導体の配合量は、顔料成分100重量部に対し、好ましくは1〜50重量部、更に好ましくは3〜30重量部、最も好ましくは、5〜25重量部である。顔料成分100重量部に対し塩基性誘導体が1重量部未満であると分散性が悪くなる場合があり、50重量部を超えると耐熱性、耐光性が悪くなる場合がある。中でも、塩基性置換基にトリアジン構造を持つものが、分散安定性上好ましい。
(分散)
本発明の緑色着色組成物は、少なくともハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を含む顔料成分を、前記塩基性樹脂型分散剤、又は前記塩基性樹脂型分散剤及び前記塩基性置換基を有する色素誘導体と一緒に、前記顔料担体中に、前記三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。又、本発明の緑色着色組成物は、数種類の顔料を別々に顔料担体に分散したものを混合して製造することもできる。
本発明の緑色着色組成物は、更に、光重合開始剤を加えて、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型緑色レジストの形態で調製することができる。アルカリ現像型着色レジストの形態で調製する場合は、顔料担体の一部に酸性基を有するアルカリ可溶性の材料を使用する。
(光重合開始剤)
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化したり、フォトリソグラフ法によりフィルタセグメントを形成する場合は、光重合開始剤等が添加される。光重合開始剤を使用する際の配合量は、顔料成分の全重量を基準として、5〜200重量%であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から10〜150重量%であることがより好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、
4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、又は2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤;
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、又はベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤;
ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、又は4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤;
チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、又は2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤;
2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、又は2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤;
ボレート系光重合開始剤;
カルバゾール系光重合開始剤;あるいは、
イミダゾール系光重合開始剤等が用いられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
上記光重合開始剤は、単独あるいは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、又は4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
増感剤を使用する際の配合量は、着色組成物中に含まれる光重合開始剤の配合重量を基準として、3〜60重量%であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から5〜50重量%であることがより好ましい。
(分散助剤)
顔料成分を顔料担体中に分散する際には、適宜、本発明の樹脂型顔料分散剤以外に界面活性剤等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を顔料担体中に分散してなる緑色着色組成物を用いた場合には、分光透過率の高いカラーフィルタが得られる。
界面活性剤としては、例えば、
ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、又はポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;
ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、又はポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;
アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;あるいは、
アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、又はアルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
更に、本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物には、顔料を充分に顔料担体中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために溶剤を含有させ、「緑色インキ」や「緑色レジストインキ」の形態で使用することができる。
(溶剤)
前記溶剤として、インキやレジストインキ製造に通常使用されている以下の溶剤を使用することができる。
これらの溶剤としては、例えば、1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3-メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、又は二塩基酸エステル等が挙げられ、これらを単独で若しくは混合して用いるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。溶剤は、顔料成分の全重量を基準にして、800〜4000重量%の量で用いることができる。この範囲外では、下記に述べるような、適正な粘度に調節することが困難で、目的とする均一な膜厚のカラーフィルタを得ることができない。
本発明のカラーフィルタ用緑色着色組成物は、分散直後の粘度(25℃における回転数60rpmの粘度)が2〜100mPa・s、分散直後のチキソインデックス(25℃における回転数6rpmの粘度と60rpmの粘度の比)が1.4以下、10℃の条件で3ヶ月保存した後の経時粘度増加率(分散直後の25℃における回転数60rpmの粘度を基準にした時の、分散後10℃の条件で3ヶ月保存した25℃における回転数60rpmの粘度増加率)が20%未満であることが、好ましい。分散特後の粘度が2mPa・s未満、若しくは100mPa・sを超えると、又は分散直後のチキソインデックスが1.4を超えると、又は経時粘度増加率が20%以上になると、塗布均一性が保てず、目的とする均一な膜厚のカラーフィルタを得ることができない。なお、粘度及びチキソインデックスは、例えば、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて測定することができる。
(貯蔵安定剤)
又、本発明の緑色着色組成物は、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。
貯蔵安定剤としては、例えば、
ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、又はジエチルヒドロキシアミン等の4級アンモニウムクロライド類;
乳酸、又はシュウ酸などの有機酸類;
前記有機酸のメチルエステル類;
t−ブチルピロカテコール等のカテコール類;
トリフェニルホスフィン、テトラエチルホスフィン、又はテトラフェニルフォスフィン等の有機ホスフィン類;あるいは、
亜リン酸塩類等が挙げられる。
(粗大粒子や塵の除去)
本発明の緑色着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、又はメンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、更に、好ましくは0.5μm以上の粗大粒子及び混入した塵の除去を行うことが好ましい。粗大粒子が存在すると、カラーフィルタに異物が残り、実用上の問題が生じるだけでなく、塗布工程において、配管やノズルに異物が詰まり、製造上の重大な問題が生じる。このように緑色着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは、緑色着色組成物に含まれる粒子は、0.3μm以下である(SEMによる粒子径) 。
また、平均分散粒子径としては、明度やコントラスト比を高くするには0.05〜0.2μmが好ましく、0.06〜0.15μmであると、さらに明度やコントラスト比が高く出来るのでより好ましい。
(カラーフィルタの製造)
本発明のカラーフィルタは、印刷法又はフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。更に、印刷技術の発展により高い寸法精度及び平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。又、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成する場合は、前記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストとして調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、又はロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤又はアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレー等により現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。更に、着色レジストの重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、前記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、又は水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、又はトリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。又、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、前記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタは、前記方法の他に電着法、又は転写法等により製造することができるが、本発明の着色組成物はいずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。
又、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめフィルタセグメントを形成しておき、このフィルタセグメントを所望の基板に転写させる方法である。
(カラーフィルタ)
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、少なくとも1つの青色フィルタセグメント、及び少なくとも1つの緑色フィルタセグメントを具備し、前記少なくとも1つの緑色フィルタセグメントは、本発明カラーフィルタ用着色組成物を用いて形成される。
赤色フィルタセグメントは、通常の赤色着色組成物を用いて形成することができる。赤色着色組成物には、例えばC.I.ピグメントレッド 7、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、122、146、168、177、178、184、185、187、200、202、208、210、246、254、255、264、270、272、279等の赤色顔料が用いられる。
赤色着色組成物には、C.I.ピグメントオレンジ 43、71、73等の橙色顔料及び/又はC.I.ピグメントイエロー 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214等の黄色顔料を併用することができる。
又、青色フィルタセグメントは、通常の青色着色組成物を用いて形成することができる。青色着色組成物には、例えばC.I.ピグメントブルー 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料が用いられる。又青色着色組成物には、C.I.ピグメントバイオレット 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。又、Mn及びMwは、それぞれ、数平均分子量及び重量平均分子量を意味する。
(塩基性樹脂型分散剤の平均分子量)
塩基性樹脂型分散剤の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、装置としてHLC−8320GPC(東ソー株式会社製)を用い、カラムとして SUPER−AW3000を使用し、溶離液として30mMトリエチルアミン及び10mM LiBrのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を用いて測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)である。
(塩基性樹脂型分散剤のアミン価)
塩基性樹脂型分散剤のアミン価は、ASTM D 2074の方法に準拠し、測定した全アミン価(mgKOH/g)を固形分換算した値である。
(顔料担体を構成する樹脂の平均分子量)
顔料担体の樹脂として用いたアクリル樹脂の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)である。
(顔料担体の樹脂の酸価)
顔料担体の樹脂として用いたアクリル樹脂の酸価は、JIS K 0070の電位差滴定法に準拠し、測定した酸価(mgKOH/g)を固形分換算した値である。
次に、実施例に先立ち、実施例及び比較例に用いた樹脂型分散剤、その溶液、市販樹脂型分散剤溶液、アクリル樹脂、その溶液について説明する。
(樹脂型分散剤1の合成とその溶液の調製)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン70部、n−ブチルアクリレート76.0部、スパルテイン2.8部、ブロモイソ酪酸エチル1.9部を仕込み窒素気流下で40℃に昇温した。塩化第一銅 1.1部を投入し、75℃まで昇温して重合を開始した。3時間重合後、重合溶液をサンプリングし、重合の固形分から重合収率が95%以上である事を確認し、N、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート24.0部、及びMEK30.0部を添加し、更に、重合を行った。2時間後重合溶液の固形分から重合収率が97%以上であるのを確認し、室温に冷却して重合を停止した。得られた樹脂溶液100部をメチルエチルケトン100部で希釈し、カチオン交換樹脂「ダイアイオン PK228LH(三菱化学(株)製)」60部を添加し室温で1時間攪拌し、更に、中和剤として「キョーワード500SN(協和化学工業(株)製)」を部添加し30分攪拌を行った。濾過によりカチオン交換樹脂と吸着剤を取り除く事で重合触媒の残渣を取り除いた。更に、樹脂溶液を濃縮しエチレングリコールモノメチルエーテルアセテートに置換して不揮発分が40重量%の樹脂型分散剤1(Mn=10200、Mw=12200、アミン価86mgKOH/g)の溶液を得た。
(樹脂型分散剤2の合成とその溶液の調製)
前記合成例1と同様の方法でメチルエチルケトン70部、n−ブチルアクリレート75.0部、メチルメタクリレート10.0部、スパルテイン2.3部、ブロモイソ酪酸エチル1.6部を仕込み、塩化第一銅0.9部を投入して重合を開始した。3時間重合後、N、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート15.0部、及びMEK30.0部を添加し、更に、2時間重合を行った。この後、上記合成例1と同様の重合触媒の残渣を取り除き操作をして不揮発分が40重量%の樹脂型分散剤2(Mn=11900、Mw=13200、アミン価54mgKOH/g)の溶液を得た。
(樹脂型分散剤3の合成とその溶液の調製)
上記合成例1と同様の方法でメチルエチルケトン70部、エチルアクリレート45.0部、メチルメタクリレート43.0部、スパルテイン3.3部、ブロモイソ酪酸エチル2.8部を仕込み、塩化第一銅1.4部を投入して重合を開始した。3時間重合後、N、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート12.0部、及びMEK30.0部を添加し、更に、2時間重合を行った。この後、上記合成例1と同様の重合触媒の残渣を取り除き操作をして不揮発分が40重量%の樹脂型分散剤3(Mn=7000、Mw=8500、アミン価43mgKOH/g)の溶液を得た。
(樹脂型分散剤4の合成とその溶液の調製)
上記合成例1と同様の方法でメチルエチルケトン70部、n−ブチルアクリレート71.0部、スパルテイン2.8部、ブロモイソ酪酸エチル1.9部を仕込み、塩化第一銅1.4部を投入して重合を開始した。3時間重合後、N、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート29.0部、及びMEK30.0部を添加し2時間重合を行った。この後、上記合成例1と同様の重合触媒の残渣を取り除き操作をして不揮発分が40重量%の樹脂型分散剤4(Mn=10000、Mw=12000、アミン価105mgKOH/g)の溶液を得た。
(樹脂型分散剤5の合成とその溶液の調製)
上記合成例1と同様の方法でメチルエチルケトン70部、n−ブチルアクリレート66.0部、スパルテイン2.8部、ブロモイソ酪酸エチル1.9部を仕込み、塩化第一銅1.4部を投入して重合を開始した。3時間重合後、N、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート34.0部、及びMEK30.0部を添加し、更に、2時間重合を行った。この後、上記合成例1と同様の重合触媒の残渣を取り除き操作をして不揮発分が40重量%の樹脂型分散剤5(Mn=9800、Mw=12000、アミン価121mgKOH/g)の溶液を得た。
(市販樹脂型分散剤溶液の調製)
市販の樹脂型分散剤であるビックケミー・ジャパン社製BYK161、163、164、167、174、184、2000、2050、日本ルーブリゾール社製SOLSPERSE34750、56000、チバ・ジャパン社製EFKA4330、4046、4060、4080は、それぞれ、不揮発分が40%未満のものについては減圧乾燥により、不揮発分を60%以上にしてから、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いて不揮発分40重量%溶液に調製し、市販樹脂型分散剤の溶液として使用した。
(アクリル樹脂Aの合成とその溶液の調製)
反応容器にシクロヘキサノン800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で、スチレン80.0部、メタクリル酸40.0部、N,N−メチルメタクリレート85.0部、n−ブチルメタクリレート95.0部、及びアゾビスイソブチロニトリル10.0部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
滴下後、更に、100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル2.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、更に、100℃で1時間反応を続けて、重量平均分子量が約30000、酸価が87mgKOH/gのアクリル樹脂Aのシクロヘキサノン溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に、不揮発分が20重量%になるようにエチレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してアクリル樹脂Aの溶液を調製した。
(アクリル樹脂B〜Pの合成とそれらの溶液の調製)
下記表2に示されたモノマー組成、開始剤量(アゾビスイソブチロニトリル量)で上記アクリル樹脂Aの合成方法と同様にアクリル樹脂B〜Pの合成を行ない、それらの溶液を調製した。又、合成された樹脂の酸価、重量平均分子量を表2に示した。
Figure 0005651916
表2中の略称の説明
スチレン:スチレン(重量部)
MA :メタクリル酸(重量部)
MMA :メチルメタクリレート(重量部)
nBMA:n−ブチルメタクリレート(重量部)
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル(重量部)
酸価(mgKOH/g)
分子量:重量平均分子量
(ア)式:(ア)Y>−750X+51000
(イ)式:(イ)Y>940X−79000
(ウ)式:(ウ)Y>8000
X:樹脂の酸価(mgKOH/g)
Y:樹脂の重量平均分子量)
次に顔料の一次粒径測定方法ならびに顔料の調製方法について説明する。
(一次粒子径測定法)
顔料の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)の電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定した。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料粒子の粒径とした。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の立方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とした。
(緑色顔料1の調製)
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン58)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次にこの混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、190部の緑色顔料1を得た。TEM(透過型電子顕微鏡)により求めた一次粒子径は50nmであった。
(緑色顔料2の調製)
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン58)をハロゲン化銅フタロシアニン緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン7)に置き換えた以外は緑色顔料1の調製と同様にして緑色顔料2を得た。TEM(透過型電子顕微鏡)により求めた一次粒子径は60nmであった。
[実施例1]緑色レジスト材1の調製
緑色顔料1(C.I.pigment green 58)11.0部、上記市販樹脂型分散剤の溶液の調製方法に従い調製したSOLSPERSE−56000溶液2.5部、上記アクリル樹脂Aの溶液を40.0部、及びエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート46.5部の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し緑色顔料分散体を作製した。
次いで、上記緑色顔料分散体60.0部、上記アクリル樹脂Aの溶液11.0部、トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)4.2部、光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュアー907」)1.2部、増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」)0.4部、及びエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート23.2部の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型緑色レジスト材1を得た。
[実施例2〜24]緑色レジスト材2〜24の調製
表3に示した、上記樹脂型分散剤の溶液、色素誘導体、上記アクリル樹脂の溶液を用い
て実施例1に示した方法と同様にしてアルカリ現像型レジスト材2〜24を得た。又、表
4に樹脂型分散剤のタイプ(ブロック型か非ブロック型のいずれか)を示した。
ただし、実施例1、2、4〜14、および20〜24は参考例である。
Figure 0005651916
Figure 0005651916
[実施例25]緑色レジスト材25の調製
緑色顔料1(C.I.pigment green 58)10.0部、SOLSPERSE−56000の樹脂溶液(不揮発分40重量%)2.5部、下記一般式(9):
Figure 0005651916
で示される塩基性官能基を有する色素誘導体1.0部、上記アクリル樹脂Aの溶液40.0部、及びエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート46.5部の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し緑色顔料分散体を作製した。
次いで、上記緑色顔料分散体60.0部、上記アクリル樹脂Aの溶液11.0部、トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)4.2部、光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュアー907」)1.2部、増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」)0.4部、及びエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート23.2部の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型緑色レジスト材25を得た。
[実施例26〜48]緑色レジスト材26〜48の調製
表5に示した、上記樹脂型分散剤の溶液、上記色素誘導体、上記アクリル樹脂の溶液を
用いて、実施例25に示した方法と同様にしてアルカリ現像型レジスト材26〜48を得
た。
ただし、実施例25、26、28〜38、および44〜48は参考例である。
Figure 0005651916
[実施例49]緑色レジスト材49の調製
緑色顔料1(C.I.pigment green 58)10.0部、SOLSPERSE−56000溶液(不揮発分40重量%)2.5部、下記一般式(10):
Figure 0005651916
で示される、アンカー部がベンズイミダゾロンである塩基性官能基を有するトリアジン環骨格を持った色素誘導体1.0部、上記アクリル樹脂Aの溶液40.0部、及びエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート46.5部の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し緑色顔料分散体を作製した。
次いで、上記緑色顔料分散体60.0部、上記アクリル樹脂Aの溶液11.0部、トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)4.2部、光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュアー907」)1.2部、増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」)0.4部、及びエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート23.2部の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型緑色レジスト材49を得た。
[実施例50〜72]緑色レジスト材50〜72の調製
表6に示した、上記樹脂型分散剤の溶液、上記色素誘導体、及び上記アクリル樹脂の溶
液を用いて実施例49に示した方法と同様にしてアルカリ現像型レジスト材50〜72を
得た。
ただし、実施例49、50、52〜62、および68〜72は参考例である。
Figure 0005651916
[比較例1〜15]緑色レジスト材73〜87の調製
実施例1で用いたSOLSPERSE−56000の溶液の代わりに、表7に示した分散剤の溶液(不揮発分40重量%)を用いた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材73〜87を得た。
Figure 0005651916
[比較例16]緑色レジスト材88の調製
緑色顔料1(C.I.pigment green 58)の代わりに、緑色顔料2(C.I.pigment green 36)を用いた以外は、実施例3と同様にしてアルカリ現像型レジスト材88を得た。
(評価方法)
得られたアルカリ現像型レジスト材1〜88を用いて、流動性を評価するために、粘度特性を、又、明度、コントラスト比(CR)の評価をするために明度、コントラスト比を、又、安定性を評価するために経時コントラスト比変化率、経時粘度増加率を下記の方法で測定を行った。
(粘度特性の測定法)
得られたアルカリ現像型レジスト材の粘度は、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて回転数20rpmにおける粘度を測定した。更に、回転数が6rpmと60rpmにおける粘度の比(チキソインデックスと呼び、値が大きいほどチキソトロピックス性が高い)を求め、チキソトロピック性の評価を行った。
(経時粘度増加率の測定法)
得られたアルカリ現像型レジスト材を調製した翌日の初期粘度と、40℃で1週間、経時促進させた経時粘度をE型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃において回転数20rpmという条件で測定した。このようにして測定した初期粘度と、経時粘度を下式に当てはめ、経時粘度増加率を測定した。
[経時粘度増加率]=(経時粘度/初期粘度)×100
(明度の測定法)
得られたアルカリ現像型レジスト材をスピンコータにより、回転数を変えて乾燥膜厚がCIE表色系のおける色度yが0.62、0.6、0.58となるように3点の塗布基板を作製した。塗布後80℃で30分、熱風オーブンで乾燥したのち、それぞれ膜厚を測定し、3点のデータから色度yが0.6における明度を一次相関法で求めた。色度は顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて行った。
(塗膜のコントラスト比の測定法)
明度の測定に用いた基板により、3点のデータから色度yが0.6におけるコントラスト比を一次相関法で求めた。色度は顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて行った。
塗膜のコントラスト比の測定装置と値の算出法について、下記図1を用いて説明する。
液晶ディスプレー用バックライト・ユニット(7)から出た光は、偏光板(6)を通過して偏光され、ガラス基板(5)上に塗布された着色組成物の乾燥塗膜(4)を通過し、偏光板(3)に到達する。偏光板(6)と偏光板(3)の偏光面が平行であれば、光は偏光板(3)を透過するが、偏光面が直行している場合には光は偏光板(3)により遮断される。しかし、偏光板(6)によって偏光された光が着色組成物の乾燥塗膜(4)を通過するときに、顔料粒子による散乱等が起こり、偏光面の一部にずれを生じると、偏光板が平行のときは偏光板(3)を透過する光量が減り、偏光板が直行のときは偏光板(3)を一部光が透過する。この透過光を偏光板上の輝度として測定し、偏光板が平行のときの輝度と、直行のときの輝度との比(コントラスト比)を算出した。
(コントラスト比)=(平行のときの輝度)/(直行のときの輝度)
従って、着色組成物の乾燥塗膜(4)の顔料により散乱が起こると、平行のときの輝度が低下し、かつ直行のときの輝度が増加するため、コントラスト比が低くなる。
なお、輝度計(1)としては色彩輝度計(トプコン社製「BM−5A」)、偏光板としては偏光板(日東電工社製「NPF−G1220DUN」)を用いた。なお、測定に際しては、不要光を遮断するために、測定部分に1cm角の孔を開けた黒色のマスク(2)を当てた。
(コントラスト比の経時変化率の測定法)
又、得られたアルカリ現像型レジスト材を40℃で七日間静置し、初期CRに対する経時七日静置後のCRの変化率を求めた。(下式参照)
経時CR変化率=(経時七日静置後CR)/(初期CR)
この経時コントラスト比の変化率が、90%以上であれば実用レベルに耐えうる。好ましくは、95%以上である。この範囲を超えると、保存安定性に劣り、カラーフィルタ用緑色着色組成物として成立しなくなる。
(最大透過率の測定法)
最大透過率は、明度測定に用いた塗布基板を用いて行った。顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて色度を測定した後、色度yが0.6における最大透過率を一次相関法で求めた。
次に実施例1〜72及び比較例1〜16で得られた緑色レジスト材の分散粒子径の測定方法と調製方法について説明する。
(分散粒子径測定)
分散粒子径は測定する原理、装置、試料調製方法、パラメータ設定等の条件により同じものを測定しても同じ結果は得られないことがあるが、本発明においては動的光散乱法(FFTパワースペクトル法)により測定を行っている。
動的光散乱法(FFTパワースペクトル法)を採用した日機装社のマイクロトラックUPA-EX150を用い、粒子透過性を吸収モード、粒子形状を非球形とし、D50を平均径とした。測定用の希釈溶剤は分散体に使用した溶剤をそれぞれ用い、超音波で処理したサンプルについて調製直後に測定した。
(SEMによる粒子径)
顔料のSEMによる粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)の電子顕微鏡写真から最大粒子の大きさを直接計測する方法で測定した。具体的には、写真に50個の顔料粒子を撮影し、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料粒子の粒子径とし、その最大となるものを小数点以下1桁の有効数字で表した。
上記のようにして得られたレジストのチキソインデックス、粘度、経時粘度増加率、コントラスト比(CR)、コントラスト比(CR)の経時比変化率、明度、最大透過率、分散粒子径および、SEMによる分散粒子径の結果を表8〜11に示す。
Figure 0005651916
CR:コントラスト比
Figure 0005651916
CR:コントラスト比
Figure 0005651916
CR:コントラスト比
Figure 0005651916
CR:コントラスト比
実施例1〜72(緑色レジスト材1〜72)のように、アミン価が35〜100mgKOH/gである塩基性樹脂型分散剤を使用した時、流動性が良く、経時保存安定性に優れ、高明度,高コントラスト比、高透過率を達成する緑色着色組成物を得ることができる。
前記樹脂型分散剤が、塩基性共重合ブロック(A)と、顔料担体親和性共重合ブロック(B)とからなるブロック共重合体樹脂である場合、更に、高コントラスト比となる。
更に、塩基性官能基を有する色素誘導体を前記樹脂型分散剤と併用すると、初期コントラスト比が高くなり、粘度特性、経時安定性も概ね良好となる。その上、更に、Xを酸価、Yを平均分子量としたとき、(ア)Y>−750X+51000、且つ(イ)Y>940X−79000、且つ(ウ)Y>8000の条件を同時にすべて満たす顔料担体を構成する樹脂を使用すると、最も良好な緑色着色組成物を得ることが出来る。
これに対し、比較例1〜15(緑色レジスト材73〜88)では、流動性、保存安定性が共に劣悪で、コントラスト比、透過率の低い緑色着色組成物となる。又、比較例16では、ハロゲン化銅フタロシアニングリーンを使用しているため、明度の劣る緑色着色組成物となる。
コントラスト比を測定するための測定装置の概念図である。
符号の説明
(1) 輝度計
(2) マスク
(3) 偏光板
(4) 着色組成物乾燥塗膜
(5) ガラス基板
(6) 偏光板
(7) バックライト・ユニット

Claims (7)

  1. 少なくともハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を含む緑色顔料成分と、アミン価が50〜100mgKOH/gであり、かつ塩基性共重合体ブロック(A)と、顔料担体親和性共重合体ブロック(B)と、からなるブロック共重合体樹脂である塩基性樹脂型分散剤(ただし、さらに酸価が0を超える分散剤、および親溶媒性を有するAブロック及び窒素原子を含む官能基を有するBブロックからなるブロック共重合体であり、そのアミン価が80mgKOH/g以上150mgKOH/g以下(有効固形分換算)である分散剤を除く)と、樹脂(ただし、オキセタニル基を有する繰り返し単位の含有量が70質量%以上である重合体を除く)、その前駆体又はそれらの混合物からなる顔料担体と、を含有してなるカラーフィルタ用緑色着色組成物。
  2. 前記塩基性樹脂型分散剤の含有量が、前記緑色顔料成分の全重量を基準として、0.001〜50重量%であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用緑色着色組成物。
  3. 前記ブロック共重合体樹脂が、リビングラジカル重合により得られたブロック共重合体樹脂である請求項1または2記載のカラーフィルタ用緑色着色組成物。
  4. 更に、塩基性置換基を有する色素誘導体を含有してなる請求項1〜3いずれか記載のカラーフィルタ用緑色着色組成物。
  5. 前記塩基性置換基を有する色素誘導体の含有量が、顔料成分100重量部に対し、1〜50量部である請求項4記載のカラーフィルタ用緑色着色組成物。
  6. 前記顔料担体を構成する樹脂が、酸価をX(mgKOH/g)とし、重量平均分子量をYとした場合に、下記式(ア)、(イ)、及び(ウ)の条件を同時にすべて満たす樹脂である、請求項1〜5いずれか記載のカラーフィルタ用緑色着色組成物。
    (ア)Y>−750X+51000
    (イ)Y>940X−79000
    (ウ)Y>8000
  7. 請求項1〜6いずれか記載のカラーフィルタ用緑色着色組成物から形成される緑色フィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
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