実施の形態1.
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、特別図柄の可変表示に同期した飾り図柄の可変表示を行う飾り図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。飾り図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を、例えば上から下に移動するように可変表示する。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L,9C,9Rがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、特別図柄表示器8で第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、特別図柄表示器8は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が進入したり通過したことである。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
演出表示装置9の下方には、始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8での可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、保留記憶数が上限数(例えば4)に達しているときに始動入賞口に遊技球が入賞しても、その始動入賞は無効始動入賞になる。すなわち、その始動入賞は、可変表示の実行条件である始動条件を成立させない。
また、演出表示装置9の表示画面には、保留記憶数を表示する領域(以下、保留記憶表示部18cという。)が設けられている。なお、特別図柄保留記憶表示器18が設けられているので、保留記憶表示部18cは、設けられていなくてもよい。
特別図柄の可変表示は、可変表示の始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
特別図柄表示器8において、特別図柄の可変表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の可変表示結果である停止図柄を停止表示(導出表示)する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。小当りにすることに決定されている場合には、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が導出表示された場合には、遊技状態が、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、小当り図柄が導出表示された場合には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をはずれ図柄にする。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄にする。「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄にする。特別図柄表示器8に15ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(例えば、29秒間)または所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが開始される。15ラウンド大当り状態では、ラウンドの回数は第1回数(例えば、15)である。以下、ラウンドの回数が第1回数である大当り遊技状態を15ラウンド大当り状態ともいう。
また、特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、ラウンドの回数が第2回数(例えば、「2」)である大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)に移行する。また、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドの期間は、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば、0.5秒間)になる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば、「2」)である。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、例えば、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
遊技状態を確変状態に制御することに決定されている場合には、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、例えば、次に可変表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。遊技状態を大当り遊技状態に制御することに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、大当り図柄という。そして、遊技状態を大当り状態に制御しないことに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、はずれ図柄という。
2ラウンド大当り状態が終了した後にも、遊技状態が確変状態(高確率状態)に制御される。2ラウンド大当り状態が終了した後に制御される確変状態を、突然確変(突確)状態ともいう。
特別図柄表示器8に小当り図柄が停止表示された場合には、遊技状態が、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、可変入賞球装置20における開閉板が第2期間(例えば、0.5秒間)開放状態になって大入賞口が開放される。ラウンドの回数は第2回数(例えば、2)である。ただし、2ラウンド大当り状態とは異なり、遊技状態は変更されない。すなわち、小当り遊技状態に制御される前の遊技状態が継続する。ただし、時短状態の終了条件が成立する場合には、遊技状態は通常状態に制御される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態の場合と同様に、その入賞球装置を第1状態に変化させる。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態)に比べて、大当りに決定される確率が高くなっている。例えば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、大当り判定用乱数の値と一致すると大当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、第2始動入賞口14が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、普通図柄当り判定用乱数の値と一致すると当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて多い。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。
演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄(演出図柄)の可変表示を行う。特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。特別図柄表示器8において大当り図柄が停止表示されるときと、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動が開始され、例えば、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の停止図柄が停止表示(導出表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示してもよいし、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて同時に停止図柄を停止表示してもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて停止図柄が導出表示されるまでの期間(可変表示期間=変動時間)で、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。
また、飾り図柄の変動中に、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などによって遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能である。
擬似連演出では、特別図柄の可変表示の開始条件が1回成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて飾り図柄を再び変動(再変動または擬似連変動という。)させる演出表示を、所定回(例えば、最大3回まで)行う。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、右側には、3つの右演出LED85Rが設けられ、左側には、3つの左演出LED85Lが設けられている。右演出LED85Rおよび左演出LED85Lは、特定演出としての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行される場合に点灯したり点滅したりする。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
演出表示装置9の上側には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められるようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(演出表示装置9等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている演出装置としての装飾発光体の一例である。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、特別図柄および飾り図柄の可変表示は、始動入賞口への入賞に対応する。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示(変動表示)する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25や枠側に設けられている枠LED(天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c)等の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および飾り図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED(天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c)などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25、右演出LED85Rおよび左演出LED85Lに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データ(音声データ)が格納されている。音番号データに応じた音声データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
なお、ステップS32において、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄の変動を開始するのではなく、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン決定後の特別図柄変動中処理を示す値(具体的には3)となった(または、表示結果特定コマンド送信処理を示す値(具体的には2)となった)ことにもとづいて、特別図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理を示す値(具体的には4)となったことにもとづいて、特別図柄の変動を停止するようにしてもよい。そのようにすれば、開始フラグおよび終了フラグを不要とすることができ、RAM55の必要容量を低減することができる。
さらに、CPU56は、普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
なお、ステップS33において、開始フラグがセットされたことにもとづいて普通図柄の変動を開始するのではなく、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動中処理を示す値となったことにもとづいて、普通図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄停止処理を示す値となったことにもとづいて、普通図柄の変動を停止するようにしてもよい。そのようにすれば、開始フラグおよび終了フラグを不要とすることができ、RAM55の必要容量を低減することができる。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、擬似連チャンス目、発展チャンス目、突確チャンス目を示す説明図である。例えば、「擬似連」の特定演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図6(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組み合わせに含まれる飾り図柄の組み合わせとして、あらかじめ定められていればよい。
擬似連(擬似連変動)とは、一の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の可変表示(変動表示)が実行されたかのように見せるために、一の始動入賞について決定された変動時間で、全ての図柄表示エリアにおいて図柄(例えば、左中右の飾り図柄)が仮停止する状態と再変動とが所定回実行される変動パターンを意味する。一般に、再変動の繰り返し実行回数(擬似連回数:最初の仮停止前の変動を含む)が多いほど、大当りの信頼度が高くなる。また、擬似連変動を実行した場合に、必ず最終的に何らかのリーチ演出を実行してもよい。さらに、擬似連回数によって、演出の発生割合が変化するようにしてもよい。例えば、再変動の実行回数(再変動回数)が2回(擬似連回数3回)になると「リーチ確定」、再変動回数が3回(擬似連回数4回)になると「スーパーリーチ確定」、再変動回数が4回(擬似連回数5回)になると「大当り確定」となるようなものでもよい。また、仮停止する際の仮停止図柄(停止図柄の組み合わせ)を特定のチャンス目にしてもよい。例えば、「1」「3」「5」のような奇数の並び(奇数目)や「1」「2」「3」のような並び(並び目)のように、一致する停止図柄はないが特徴がある組み合わせ(出目)を提示することによって、擬似連演出をアピールすることができる。また、図柄が仮停止する際もしくは再変動する際、または双方において、特殊な報知演出(表示、音、ランプ(LEDを含む)、可動物等による)を実行すると、擬似連演出を遊技者によりアピールすることができる。
「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えば、リーチ演出において行われる演出表示の導入部分のような所定の演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、あらかじめ定められた特殊組み合わせに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態に所定のリーチ演出が開始される。例えば、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図6(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが仮停止表示されることによって、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、発展チャンス目としてあらかじめ定められた組み合わせの飾り図柄を、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。例えば、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、確定飾り図柄として停止表示される。
さらに、飾り図柄の変動中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば、所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示するような、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様によって、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせ、または、飾り図柄の特殊組み合わせのうち発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、大当りにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、特別図柄表示器8に大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後、リーチ演出が実行された後に、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、飾り図柄が揃って停止表示される。
なお、遊技者は、確変状態になるか否かを、飾り図柄の可変表示結果から認識することはできない。すなわち、大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせは、確変状態に制御されない場合にも確変状態に制御される場合にも同様に使用される。ただし、確変状態に制御される場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(確変図柄)と、確変状態に制御されない場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(非確変図柄)とを別にしてもよいし、確変状態に制御されないときにも確変状態に制御されるときにも同様に大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(大当り図柄)を使用する場合に、遊技機に設けられている演出装置(演出表示装置9、各種LED、スピーカ27等)を用いて確変大当りの発生を報知してもよい。
特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、演出表示装置9に所定のはずれ図柄が停止表示されたり、図6(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかになる停止図柄が停止表示されたり、図6(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかになる停止図柄が停止表示される。なお、突確チャンス目TC1〜TC4は、特殊組み合わせに含まれる飾り図柄の組み合わせとして、あらかじめ定められてる。また、特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、所定のリーチ演出が実行されたり、リーチ演出が実行されずに所定のリーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していること)となる停止図柄が演出表示装置9に停止表示されることがある。特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を、「突確」(「突確大当り」または「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、飾り図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様に飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示されたり、図6(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかの停止図柄が停止表示されたり、所定のリーチの組み合わせとなる停止図柄が停止表示されること。特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出、「小当り」の可変表示態様という。なお、図6(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかの停止図柄は、飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる場合に限り用いられ、可変表示態様が「小当り」となる場合には停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示で突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかの停止図柄が停止表示された場合には、「突確」の可変表示態様で可変表示結果として大当り図柄が導出表示される。
図7は、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応してあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンがある。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンがある。
図8は、可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応してあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−4、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンがある。
図9は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当たり、突然確変大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図10(A)、(B)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図10(A)の左欄に記載されている各数値および図10(B)に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10(A)の右欄に記載されている各数値および図10(B)に記載されている各数値が設定されている。図10(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図10(A),(B)に示すいずれかの大当り判定値または小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、通常大当りもしくは突確大当り)または小当りにすることに決定する。なお、図10(A),(B)に示す「確率」は、大当りまたは小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りまたは小当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄または小当りにするか否か決定するということでもある。
図10(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図11(A)〜(F)および図12(G)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別(複数の変動パターンがまとめられたグループであり、1つのグループ内には演出態様が類似するものが集められている。例えば、特定の演出をするかしないかで種類分けしたもの、変動パターンの種類で種類分けしたもの、擬似連の回数で種類分けしたもの等である。)を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、図12(H)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、および大当り種別の判定結果に応じて選択される。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gには、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「通常」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられず、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B、132G(時短状態のときに選択)を比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132F、132Gでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった大当り種別が「突確」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図11(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132DではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132D(「通常」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B,132E(「確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C,132F,132G(「突確」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図13(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、例えば、図13(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに対応した判定値を含む。
図13(A)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Aにおいて判定値が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cにおいても判定値が割り当てられている。図13(B)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Bにおいて判定値が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図11(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Fにおいても判定値が割り当てられている。図13(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Cにおいて判定値が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図12(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gにおいても判定値が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」になる場合と、可変表示結果が「小当り」になる場合で共通の変動パターン種別になっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cや、図11(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132F、図12(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gは、可変表示結果が「小当り」になる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
図14(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブル134A〜134Cを示す説明図である。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、図14(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
例えば、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」または「1」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。また、保留記憶数が「2」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。さらに、保留記憶数が「3」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。保留記憶数が「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図15(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
図15(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aでは、保留記憶数が「0」または「1」である場合に対応して、「1」〜「128」の範囲の値(判定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、「129」〜「215」の判定値がスーパーCA2−2の変動パターン種別に割り当てられ、「216」〜「241」の判定値がスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。
また、保留記憶数が「2」である場合に対応して、「1」〜「170」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられて、「171」〜「220」の判定値がスーパーCA2−2の変動パターン種別に割り当てられ、「221」〜「241」の判定値がスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。
さらに、保留記憶数が「3」である場合に対応して、「1」〜「176」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、「177」〜「230」の判定値がスーパーCA2−2の変動パターン種別に割り当てられ、「231」〜「241」の判定値がスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。
また、保留記憶数が「4」である場合に対応して、「1」〜「182」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、「183」〜「233」の判定値がスーパーCA2−2の変動パターン種別に割り当てられ、「234」〜「241」の判定値がスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。
なお、図14(A)に示す例では、保留記憶数0,1について1つの部分(テーブル)になっているが、全ての保留記憶数(この例では、0,1,2,3,4)のそれぞれに対応する部分(テーブル)を設けてもよい。また、保留記憶数0〜2について1つの部分(テーブル)にするなど、3つ以上の保留記憶数について1つの部分(テーブル)にしてもよい。
また、図15に示す例では、図14(D)を参照すると確変状態や時短状態で使用されることになるリーチHB2−1、リーチHC2−1については、保留記憶数に応じた判定値割り当てはなされていないが、リーチHB2−1、リーチHC2−1についても、保留記憶数に応じた判定値割り当てをしてもよい。すなわち、確変状態や時短状態において使用されるリーチ変動パターン種別判定テーブル(図15(B),(C)参照)でも、保留記憶数に応じて判定値が設定されていてもよい。
図16(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cを示す説明図である。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図17、図18(A)および(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図19および図20は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン138A、138Bを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。はずれ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
図19に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Aでは、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別になる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。このような設定によって、飾り図柄の可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定、および、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7の変動パターンのいずれかにする決定を行い、特定演出となる演出動作を実行することができる。また、非リーチCB1−1の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−1の変動パターンに割り当てられ、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−2の変動パターンに割り当てられている。
図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bでは、ノーマルCA2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、ノーマルPA2−1や、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
さらに、例えば、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類によって、変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−4の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPA3−8の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPB3−4の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
図21は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図21に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。「(H)」は16進数であることを示す。なお、変動パターンXX(XXは整数)は、図7および図8に示された変動パターンのいずれかに対応する。また、変動パターンコマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。また、変動パターンによて変動時間を特定可能であり、変動パターンコマンドは、飾り図柄の変動時間を特定可能なコマンドに相当する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りにするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド(突然確変大当り時以外に送信される。)と大当り開始指定2指定コマンド(突然確変大当り時に送信される。)とがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、突然確変大当り時以外での大当り終了画面を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、突然確変大当り時での大当り終了画面を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り終了画面を表示すること、すなわち小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドC002(H)は、始動入賞が生じたときの判定結果にもとづく通常大当り入賞指定の演出制御コマンド(入賞時判定通常大当り指定コマンド)であり、コマンドC003(H)は、始動入賞が生じたときの判定結果にもとづく確変大当り入賞指定の演出制御コマンド(入賞時判定確変大当り指定コマンド)、コマンドC004(H)は、始動入賞が生じたときの判定結果にもとづく確変大当り入賞指定の演出制御コマンド(入賞時判定突然確変大当り指定コマンド)である。
コマンドC101(H)は、始動入賞が生じたときの判定結果にもとづくノーマルリーチ指定の演出制御コマンド(入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンド)であり、コマンドC102(H)は、始動入賞が生じたときの判定結果にもとづくスーパーリーチ(1)指定の演出制御コマンド(入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンド)であり、コマンドC103(H)は、始動入賞が生じたときの判定結果にもとづくスーパーリーチ(2)指定の演出制御コマンド(入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンド)である。
コマンドC002(H)〜コマンドC103(H)を、入賞時判定結果コマンドということがある。
なお、CPU56は、変動パターン種別として図15(A)に示すノーマルCA2−1を選択したときに、入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンドを送信する。また、変動パターン種別として図15(A)に示すスーパーCA2−2を選択したときに、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンドを送信する。そして、変動パターン種別として図15(A)に示すスーパーCA2−3を選択したときに、入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンドを送信する。
コマンドC2XX(H)は、保留記憶数を指定する演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を減算する場合には保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、保留記憶数を減算するときに、減算後の保留記憶数を保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
また、コマンドE400(H)は、高確率状態(確変状態)から低確率状態(通常状態)になったときに送信されるコマンド(通常状態指定コマンド)であり、コマンドE401(H)は、低確率状態から高確率状態になったときに送信されるコマンド(高確率状態指定コマンド)である。また、コマンドE402(H)は、時短状態になったときに送信されるコマンド(時短状態指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドE400(H)〜コマンドE402(H)を、遊技状態が変化したときに送信するが、飾り図柄の変動開始の度に送信してもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図21に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、変動パターンコマンド、表示結果特定コマンドおよび保留記憶数減算指定コマンドを送信する。そして、可変表示時間(変動時間)が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
図22は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図23は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数をカウントするための保留記憶数カウンタの値が上限値(この実施の形態では4)であるか否かを確認する(ステップS211)。保留記憶数カウンタの値が上限値であれば、処理を終了する。
保留記憶数カウンタの値が上限値になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数(ランダム2−1,2−2,3:図9参照)を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS213)。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム4)も、保存領域に格納するようにしてもよい。また、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタや保留記憶バッファおよび保留記憶数カウンタは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器18における表示数を1増やし(ステップS214)、保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS215)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
また、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(ステップS216)。
図24は、入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理は、始動入賞について、その始動入賞にもとづく特別図柄および飾り図柄の変動が実際に開始される前に、大当りが生ずるか否か判定するとともに変動パターン種別を判定する処理である。
入賞時判定処理において、CPU56は、ステップS213の処理で保存領域に記憶されたランダムRの値を読み出す(ステップS221)。そして、ランダムRの値が大当り判定値(図10(A),(B)参照)のいずれかと一致するか否か確認することによって、発生した始動入賞にもとづいて将来実行される可変表示において大当り図柄が停止表示されるか否か(すなわち、大当りになるか否か)判定する(ステップS222)。ランダムRの値がいずれの判定値とも一致しない場合には、ステップS231に移行する。なお、ステップS222の処理では、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りになるか否かの判定を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りになるか否かの判定を行う。
また、CPU56は、判定対象の始動入賞の以前に発生した始動入賞にもとづく保留記憶が保留記憶バッファ(4つの保存領域)が存在する場合に、その中に通常大当りに対応する乱数値が記憶されているか否かに応じて、確変時大当り判定テーブルと通常時大当り判定テーブルのいずれを使用するのか決めるようにしてもよい。また、CPU56は、常に、通常時大当り判定テーブルを使用するようにしてもよい。その場合には、判定対象の始動入賞の以前に発生した始動入賞にもとづいて通常大当りが発生する場合に、予告を実行したにも関わらず大当りにならないという事態が生ずることを防止できる。
大当りになると判定した場合には、CPU56は、図10(C)に示す大当り種別判定テーブル131において、ステップS213の処理で保存領域に記憶された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)が大当りの種別であると判定する(ステップS223)。
判定結果が確変大当りである場合には、CPU56は、入賞時判定確変大当り指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS224,S225)。また、判定結果が突然確変大当りである場合には、入賞時判定確変大当り指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226,S227)。判定結果が確変大当りでも突然確変大当りでもない場合には、入賞時判定通常大当り指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS228)。
ステップS231では、CPU56は、ステップS213の処理で保存領域に記憶されたランダム2−2を読み出す。そして、CPU56は、図14(A)に示されたリーチ判定テーブル134Aにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)=4に応じた部分を参照して、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチになるか否かを判定する(ステップS232)。
なお、この実施の形態では、CPU56は、ステップS232の処理では、遊技状態が何であるかに関わらず、通常状態に使用されることになっているリーチ判定テーブル134Aを使用する。
リーチになると判定した場合、CPU56は、すなわちランダム2−2の値が「リーチあり」に割り当てられている判定値のいずれかに一致した場合には(ステップS233)、ステップS213の処理で保存領域に記憶されたランダム3を読み出す(ステップS234)。そして、ランダム3の値にもとづいて、図15(A)に示すリーチ用変動パターン判定テーブル135Aにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)=4に応じた部分を参照することによって、変動パターン種別が複数種類のうちのいずれになるのかを判定する(ステップS235)。
CPU56は、変動パターン種別がノーマルCA2−1になる場合には、入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS236,S237)。また、変動パターン種別がスーパーCA2−2になる場合には、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS238,S239)。変動パターン種別がノーマルCA2−1でもスーパーCA2−2でもない場合には、入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS240)。
ステップS235の処理において、CPU56は、まず、変動パターン種別がスーパーCA2−3か否か判定してもよい。その場合、図15(A)に示された保留記憶数=4に応じた部分(テーブル)を参照するので、ランダム3の値が234以上であるか否か判定すればよい。なお、この実施の形態では、スーパーCA2−3は、大当りの信頼度が最も高い変動パターン種別である。このように、大当りの信頼度が最も高い変動パターン種別に対応する判定値を、最大値を含む数値が大きい領域に集中させているので、大当りの信頼度が最も高い変動パターン種別であるか否かの判定は容易である。大当りの信頼度が最も高い変動パターン種別に対応する判定値を、最小値を含む数値が小さい領域に集中させた場合も、やはり、大当りの信頼度が最も高い変動パターン種別であるか否かの判定は容易である。ランダム3の値が所定値以下であるか否かのみ判定すればよいからである。
また、保留記憶数=4に応じたテーブルでは、保留記憶数=0,1,2,3に応じたテーブルと比較すると、判定値の数は最も少ない。また、保留記憶数=0,1,2,3に応じたテーブルにおける判定値の集まり(例えば、保留記憶数=0,1に応じた216〜241)は、保留記憶数=4に応じたテーブルにおける判定値の集まり(234〜241)を包含している。従って、入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンドにもとづいて大当りの信頼度が最も高いリーチに対する予告演出を行ったときには、実際に飾り図柄の変動を開始するときに保留記憶数が4より小さい数であったとしても、大当りの信頼度が最も高いリーチ態様を伴う変動が実行される。
さらに、入賞時判定処理では、はずれと判定された場合にリーチになるか否か判定するときに、大当りの信頼度が最も高い変動パターン種別であるか、それ以外かの判定のみを行うようにしてもよい。そのように構成する場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入賞時判定処理の負担がより軽減する。
なお、保留記憶数=4に応じたテーブルを使用するときに、スーパーCA2−3以外の判定を行う場合には、他の保留記憶数に応じたテーブルにおいて、保留記憶数=4に応じたテーブルにおける判定値の集まりを包含しているか否か判断する必要がある。例えば、図14(A)に示されたリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aにおいて、ノーマルCA2−1について判定を行う場合には、保留記憶数=4の部分(テーブル)では判定値は1〜182であるのに対して、保留記憶数=0,1の部分(テーブル)では判定値は1〜128であり、129〜182の判定値はスーパーCA2−2に割り当てられている。よって、ノーマルCA2−1について判定を行う場合には、判定値は1〜182のうちのどの範囲(この例では、1〜128:最も判定値が少ない判定値の集まりなので)を入賞時判定処理においてノーマルCA2−1に対応させるべきかを判断する必要がある。同様に、スーパーCA2−2について判定を行う場合には、保留記憶数=4の部分(テーブル)では判定値は183〜233であるが、他の保留記憶数に応じたテーブルでは判定値の範囲は異なっている。図14(A)に示されたリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aを例にすると、スーパーCA2−2には、183〜215(いずれの保留記憶数でもスーパーCA2−2に対応する範囲)を対応させるべきであり、その判断は、スーパーCA2−3の場合と比較すると複雑である。その他の場合でも、保留記憶数=4のテーブルにおけるスーパーCA2−3についての判定以外の判定では、同様に、全ての保留記憶数に応じたテーブルにおいて判定値が共通するか否か判断する必要がある。
なお、この実施の形態では、CPU56は、ステップS235の処理では、遊技状態が何であるかに関わらず、通常状態で使用されることになっているリーチ用変動パターン判定テーブル135Aを使用する。
また、この実施の形態では、始動入賞が発生したときに入賞時判定処理を実行するが、入賞時判定処理は、始動入賞が発生した時点よりも後に実行するようにしてもよい。例えば、始動入賞が発生した時点から所定時間経過後に実行したり、特別図柄および飾り図柄の変動を開始するときに実行したりするなど、変動開始前であって保留記憶が存在する(保留記憶数が0でない)ときに実行すればよい。
また、CPU56は、ステップS216の処理を実行した後、図22に示すステップS311の処理でオンであると判定された方の始動口スイッチとは異なる始動口スイッチ(例えば、第1始動口スイッチ13aに対して第2始動口スイッチ14a)の検出信号がオン状態になっているか否か判定し、オン状態であれば、あらためてステップS211移行の処理を実行するようにしてもよい。
図14(A)〜(C)に示すように、リーチ判定テーブル134Aにおける保留記憶数が4でリーチありに割り当てられている判定値の数は、他の保留記憶数に対応してリーチありに割り当てられている判定値の数よりも少ない。換言すれば、保留記憶数が4である場合のリーチ発生確率は、他の場合よりも低い。具体的には、リーチ判定テーブル134Aにおける保留記憶数が4でリーチありに割り当てられている全ての判定値は、他の保留記憶数に対応してリーチありに割り当てられている判定値に包含されている。例えば、リーチ判定テーブル134Aにおける保留記憶数が4でリーチありに割り当てられている判定値は231〜239であるが、リーチ判定テーブル134Aにおける保留記憶数が3でリーチありに割り当てられている判定値は221〜239であり、231〜239は、221〜239に包含されている。また、図14(B)に示すリーチ判定テーブル134Bにおける保留記憶数が0〜4でリーチありに割り当てられている判定値は230〜239であって、やはり、231〜239を包含している。他のいずれの部分も、リーチ判定テーブル134Aにおける保留記憶数が4でリーチありに割り当てられている判定値である231〜239を包含している。
よって、ステップS232の処理で「リーチあり」と判定した場合には、変動開始時にあらためてリーチとするか否か決定するときに、遊技状態がいずれであっても、また保留記憶数の値がどのような値になっていても、必ず「リーチあり」に決定される。
この実施の形態で、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて、始動入賞にもとづく飾り図柄の変動(可変表示)が開始される前に、リーチになることを予告する演出が実行されるが、リーチになることを予告する演出を実行したにもかかわらずリーチにならないという事態は生じない。
なお、この実施の形態では、保留記憶数が4(上限数)でリーチありに割り当てられている判定値の数が、他の保留記憶数に対応してリーチありに割り当てられている判定値の数よりも少ないので、ステップS232の処理で保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)=4に応じた部分を参照するが、リーチありに割り当てられている判定値の数が、上限数以外の保留記憶数に対応して最も少なく設定されている場合には、その保留記憶数に応じた部分を参照して、リーチ状態になるか否かの判定を行う。
上述したように、変動パターン種別としてスーパーCA2−3が選択された場合には、ノーマルCA2−1やスーパーCA2−2が選択された場合に比べて、大当りの信頼度が高い変動パターンが選択される割合が高い。例えば、図11(A)に示すように、大当り時には、スーパーCA3−3が選択される割合は、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2が選択される割合よりも高い。そして、図17に示すように、変動パターン種別としてスーパーCA3−3が選択された場合には、変動パターンとしてスーパーPB3−1〜PB3−4が選択される。また、図20を参照すると、はずれと判定された場合にリーチにするときには、変動パターン種別としてスーパーCA2−3が選択されたときにのみ、スーパーPB3−1〜PB3−4が選択される。従って、この実施の形態では、スーパーCA2−3が大当りの期待度が高い変動パターン種別(リーチ種別)になっている。
また、図15(A)〜(C)に示すように、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aにおける保留記憶数が4でスーパーCA2−3に割り当てられている判定値の数は、他の保留記憶数に対応してスーパーCA2−3に割り当てられている判定値の数よりも少ない。換言すれば、保留記憶数が4である場合の大当り信頼度が高いリーチ発生確率は、他の場合よりも低い。具体的には、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aにおける保留記憶数が4でスーパーCA2−3に割り当てられている全ての判定値(234〜241)は、他の保留記憶数に対応してスーパーCA2−3に割り当てられている判定値に包含されている。
従って、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて、始動入賞にもとづく飾り図柄の変動(可変表示)が開始される前に、大当りの信頼度が高いリーチ(スーパーCA2−3の変動パターン種別に含まれる変動パターンによる)になることを予告する演出が実行される場合に、大当りの信頼度が高いリーチになることを予告する演出を実行したにもかかわらず大当りの信頼度が高いリーチにならないという事態は生じない。
なお、この実施の形態では、スーパーCA2−2が選択された場合にも大当りの信頼度が低くないスーパーリーチ演出が実行されることもあるが(図20参照)、スーパーCA2−1の場合と同様に、スーパーCA2−2にスーパーリーチ演出を割り当てないようにしてもよい。
また、大当りの信頼度が高い変動パターンが、はずれの場合に使用される割合よりも高い割合で大当りになるときに使用される変動パターンであるように、変動パターンテーブルにおいて、各変動パターンに対する判定値を割り当てるようにしてもよい。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている乱数値(ランダムRおよびランダム2−1)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域に格納されているランダムRの値が大当り判定値(図10(A),(B)参照)のいずれかと一致するか否か確認する。一致した場合には、ステップS71に移行する(ステップS54)。なお、ステップS54の処理が大当り判定の処理である。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りとすることに決定されている場合に、大当り遊技を開始するときにリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS55)。一致しない場合には、ステップS75に移行する。一致した場合には、小当りフラグをセットした後(ステップS60)、ステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10(C)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(ステップS72)。乱数バッファ領域に格納されている大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。なお、例えば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされて場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突確」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」または「確変」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図26は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図12(H)に示すテーブル選択規則に従って、遊技状態にもとづいて大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。なお、CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。
小当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図13(D)に示すテーブル選択規則に従って、小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択する(ステップS93,S94)。そして、ステップS101に移行する。
大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかにもとづいて、図14(D)に示すテーブル選択規則に従って、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択する(ステップS95)。また、乱数バッファ領域に格納されているランダム2−2を読み出すことによってランダム2−2を抽出する(ステップS96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかにおける現時点の保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチするか否かと、リーチしない場合の演出の種別またはリーチする場合のリーチの種別を決定する(ステップS97)。なお、ステップS97の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS53の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチすることに決定した場合には、ステップS97の処理で決定されたリーチの種別(リーチHA2−1、リーチHB2−1またはリーチHC2−1)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかにおけるその時点の保留記憶数に応じた部分(テーブル)を選択する(ステップS99)。リーチしないことに決定した場合には、ステップS97の処理で決定された演出の種別(非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択する(ステップS100)。そして、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値にもとづいて、ステップS92、S94、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
なお、CPU56は、ステップS100の処理で非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aを選択した場合には、ステップS102の処理で、その時点の保留記憶数に対応するテーブル(非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおける保留記憶数=0,1の部分、保留記憶数=2の部分、保留記憶数==3の部分、または保留記憶数=4の部分)を参照して変動パターン種別を決定する。
また、この実施の形態では、通常状態において選択される非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aのみにおいて保留記憶数に対応する複数のテーブルが設けられているが、他の遊技状態における非リーチ用変動パターン種別判定テーブルにおいても保留記憶数に対応する複数のテーブルが設けられていてもよいし、非リーチ変動パターン用判定テーブルにおいて、保留記憶数に対応する複数のテーブルが設けられていてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A〜137C、はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bのうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(ステップS104)。なお、ステップS213の処理でランダム4も保存領域に格納する場合には、保存領域からランダム4の値を読み出す。そして、抽出したランダム4の値にもとづいて、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、決定した変動パターンに対応した演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図27は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図21参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、確変大当りとすることに決定されているときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。突然確変大当りとすることに決定されているときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。確変大当りとすることにも突然確変大当りとすることにも決定されていないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
CPU56は、ステップS116の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、保留記憶数を1減算することを指定する保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における表示結果特定コマンド格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図29は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りがセットされていない場合には、ステップS138に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、突然確変大当りとすることに決定されている場合には大当り開始2指定コマンドを送信し、そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、突然確変大当りとすることに決定されているか否かは、大当り種別を示すデータにもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
ステップS138では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS139)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短フラグをリセットする(ステップS140,S141)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS142)。
次いで、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS143)。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS144)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS145)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS146)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS147)。
図30は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。開放回数カウンタは、特別図柄停止処理において、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応する値にセットされる前に、大当りの種別に応じて設定されている。そして、CPU56は、は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。例えば、15ラウンド大当りの場合には最大時間は29秒であり、突然確変大当り場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS415)。
図31および図32は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10)になっているか否か確認する(ステップS434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS441)。なお、インターバル期間は、例えば5秒である。突然確変大当りや小当りのときは15R大当りより短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大当り種別を示すデータが突然確変大当りを示すデータであるときに、大当り終了2指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS442,S444)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS445)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS446)。
CPU56は、大当り種別を示すデータが突然確変大当りを示すデータでない場合には、大当り終了1指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS444)。そして、ステップS445に移行する。
図33は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS451)。大入賞口制御タイマの値が0でない場合には(ステップS452)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になった場合には、大当り種別を示すデータが確変大当りまたは突然確変大当りを示すデータであるときには、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS453,S454)。また、高確率状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う(ステップS455)。そして、ステップS459に移行する。
大当り種別を示すデータが確変大当りでも突然確変大当りを示すデータでもないときには、遊技状態を時短状態に移行させるために時短フラグをセットし(ステップS456)、時短回数カウンタに100を設定する(ステップS457)。また、時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う(ステップS458)。そして、ステップS459に移行する。なお、ステップS454,S456の処理では、遊技状態が時短状態であるとき(時短フラグがセットされているとき)に突然確変大当りとなった場合には確変フラグおよび時短フラグをセットし、遊技状態が非時短状態であるとき(時短フラグがセットされていないとき)に突然確変大当りとなった場合には確変フラグのみをセットするようにしてもよい。
ステップS459では、大当りフラグをリセットし、RAM55における大当り種別を示すデータをクリア(0にする)する(ステップS460)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS461)。
次に、予告演出について説明する。図34は、予告演出の一例を示す説明図である。図34(A)には、演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100)が、入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンドを受信したことにもとづいて実行される予告演出が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定ノーマルリーチコマンドを受信した場合に、飾り図柄の変動中における所定の時期に、演出表示装置9に星型の画像9aを表示することによって、予告演出を実行する。
図34(B)には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンドを受信したことにもとづいて実行される予告演出が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンドを受信した場合に、飾り図柄の変動中における所定の時期に、演出表示装置9に2つの星型の画像9bを表示することによって、予告演出を実行する。
図34(C)には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンドを受信したことにもとづいて実行される予告演出が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンドを受信した場合に、飾り図柄の変動中における所定の時期に、演出表示装置9に3つの星型の画像9cを表示することによって、予告演出を実行する。
図34(D)には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、入賞時判定通常大当り指定コマンドを受信したことにもとづいて実行される予告演出が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定通常大当り指定コマンドを受信した場合に、飾り図柄の変動中における所定の時期に、演出表示装置9に星型の画像9dを表示することによって、予告演出を実行する。なお、画像9dの表示色は、画像9a,9b,9cの表示色とは異なる。
図34(E)には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、入賞時判定確変大当り指定コマンドを受信したことにもとづいて実行される予告演出が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定確変大当り指定コマンドを受信した場合に、飾り図柄の変動中における所定の時期に、演出表示装置9に2つの星型の画像9eを表示することによって、予告演出を実行する。なお、画像9eの表示色は、画像9a,9b,9cの表示色とは異なる。
図34(F)には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、入賞時判定突然確変大当り指定コマンドを受信したことにもとづいて実行される予告演出が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定突然確変大当り指定コマンドを受信した場合に、飾り図柄の変動中における所定の時期に、演出表示装置9に3つの星型の画像9fを表示することによって、予告演出を実行する。なお、画像9fの表示色は、画像9a,9b,9cの表示色とは異なる。
なお、画像9a,9b,9c,9d,9e,9fは、それぞれ、短い期間において表示される。また、この実施の形態では、画像9a,9b,9c,9d,9e,9fが表示されるときに、スピーカ27から予告演出のための効果音が出力される。
また、画像9a,9b,9c,9d,9e,9fの表示による予告演出は、予告対象の演出(リーチ演出や大当り図柄の停止表示)が行われる飾り図柄の可変表示が開始される以前に実行される可変表示中に実行されるのであるが、複数回の可変表示において、画像9a,9b,9c,9d,9e,9fの表示による予告演出が実行されることがある。複数回の可変表示で予告演出が実行されることを、連続予告が実行されるという。すなわち、複数回の可変表示に亘る予告演出を連続予告(または連続予告演出)という。
なお、この実施の形態では、連続予告演出が実行される場合に、複数回の可変表示において同じ種類の演出が実行されるが(図41〜図43参照)、それぞれの可変表示において異なる演出を実行するようにしてもよい。また、連続予告演出の種類を1種類にしてもよい。すなわち、予告の対象がいずれであっても、同じ連続予告演出が実行されるようにしてもよい。そのようにした場合には、大当りの期待度が低いリーチ(例えば、ノーマルリーチ)を対象として予告演出を実行するようにしても、大当りに対する期待感を遊技者に持続させることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100が、入賞時判定結果コマンド(入賞時判定はずれ指定コマンド、入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンド、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンド、入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンド、入賞時判定通常大当り指定コマンド、入賞時判定確変大当り指定コマンド、および入賞時判定突然確変大当り指定コマンド)の受信に応じて、複数種類の演出内容(この例では、画像9a,9b,9c,9d,9e,9f)から、例えば乱数を用いた抽選によって、使用する演出内容を決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、予告演出は画像表示と音演出とによって実行されるが、予告演出を、演出表示装置9における画像表示、スピーカ27を用いた音演出、およびランプやLEDによる演出のいずれか1つ以上によって実行することができる。また、この実施の形態では、予告演出が実行される期間である予告期間は短い(例えば、予告演出が実行されうる可変表示の最短期間よりも短い。)が、予告演出に演出表示装置9における画像表示の演出が含まれない場合には、予告期間が可変表示の最短期間よりも長い場合であっても、遊技者に違和感を与えないようにすることができる。音演出およびランプやLEDによる演出は、演出態様は異なるものの、可変表示が実行されていない期間でも実行されうるからである。
また、連続予告演出として、擬似連チャンス目を使用してもよい。その場合、例えば、連続予告演出が実行される複数回の各々の飾り図柄の変動(可変表示)において、擬似連チャンス目を停止表示する。
図35は、連続予告が実行される場合の演出内容を説明するための説明図である。なお、図35には、予告対象の演出が行われる飾り図柄の可変表示が開始される以前に実行される全ての可変表示において予告演出が実行される例が示されているが、一部の可変表示(1回の可変表示の場合もあり)において予告演出が実行される場合がある。
図35に示すように、それぞれの飾り図柄の変動中において、予告演出に使用される画像が、可変表示開始時点から所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると表示開始される。なお、表示期間は短い期間(例えば、0.8秒)である。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図36は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S706の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。そして、ステップS702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファ(RAMに形成されている。)に保存されている。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。コマンド解析処理では、演出制御用CPU101が、コマンド受信バッファに保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図21参照)であるのか解析する。
図37〜図39は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、保留記憶表示部18cにおける点灯個数を、保留記憶数指定コマンドにおけるEXTデータ(2バイト目)で示される数にする(ステップS626)。また、RAMに記憶されている保留記憶数を保留記憶数指定コマンドにおけるEXTデータ(2バイト目)で示される値にする(ステップS627)。
受信した演出制御コマンドが保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS628)、演出制御用CPU101は、保留記憶表示部18cにおける点灯個数を1減らす(ステップS629)。また、RAMに記憶されている保留記憶数を−1する(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている飾り図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧1指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS635)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS636)。受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS637)、演出制御用CPU101は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS638)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS639)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS640)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS642)。
受信した演出制御コマンドが低確率状態指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、特別状態フラグをリセットする(ステップS652)。また、受信した演出制御コマンドが高確率状態指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、特別状態フラグをセットする(ステップS654)。また、受信した演出制御コマンドが時短状態指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、特別状態フラグをセットする(ステップS656)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、低確率状態指定コマンド(コマンドE400(H))、高確率状態指定コマンド(コマンドE401(H))および時短状態指定コマンド(コマンドE402(H))を、飾り図柄の変動開始の度に送信するように構成されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、低確率状態指定コマンドの受信に応じて、演出表示装置9の表示画面における背景画像を低確率状態時のものにして、高確率状態指定コマンドの受信に応じて、演出表示装置9の表示画面における背景画像を高確率状態時のものにする制御を行う。
また、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果コマンド(入賞時判定はずれ指定コマンド、入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンド、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンド、入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンド、入賞時判定通常大当り指定コマンド、入賞時判定確変大当り指定コマンド、または入賞時判定突然確変大当り指定コマンド)であれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、その入賞時判定結果コマンドを、RAMに形成されている入賞時判定結果コマンド格納領域に格納する(ステップS662)。また、入賞時判定結果コマンド受信フラグをセットする(ステップS663)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS670)。そして、ステップS611に移行する。
図40は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図40に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、予告演出決定用の乱数SR2、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1〜SR4−3、第1〜第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−1〜SR6−3を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。
予告演出決定用の乱数SR2は、予告演出を実行するか否かと、実行する場合の予告演出の種類を決定するために用いられる乱数である。
滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合や「発展チャンス目」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全てまたは一部において仮停止表示させる飾り図柄を決定するために用いられる乱数である。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1〜SR4−3は、「擬似連」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる仮停止図柄の組み合わせを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数である。
第1〜第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−1〜SR6−3は、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」の特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられる。第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2は、「擬似連」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられる。第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3は、「イントロ」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられる。
図41〜図43は、保留記憶数と予告演出の実行回数の関係の一例を示す説明図である。図41〜図43に示す関係に従う予告演出決定テーブルが、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに格納されている。従って、以下、図41〜図43に示すものを予告演出決定テーブルということがある。予告演出決定テーブルには、入賞時判定結果コマンドのそれぞれに応じたテーブルが含まれている。演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果コマンドに応じたテーブルを用いて、予告演出を実行するか否かと、実行する場合の予告演出の種類を決定する。
なお、この実施の形態では、予告演出を実行するか否かと実行する場合の予告演出の種類とを、1種類の乱数およびテーブルを用いて決定するが、予告演出を実行するか否かを決定するための乱数およびテーブルと、予告演出の種類を決定するための乱数およびテーブルと別にしてもよい。また、予告演出を実行するか否かを決定する処理を実行せず、入賞時判定結果コマンドを受信したら、常に、予告演出を実行することにしてもよい。
また、予告演出の種類は図41〜図43に示す予告A〜Fであるが、予告A〜Fは、図34(A)〜(F)に示された予告演出に相当する。
図41(A)は、入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンドに応じたテーブルを示し、図41(B)は、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンドに応じたテーブルを示し、図41(C)は、入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンドに応じたテーブルを示す。図42(D)は、入賞時判定通常大当り指定コマンドに応じたテーブルを示し、図42(E)は、入賞時判定確変大当り指定コマンドに応じたテーブルを示し、図43(F)は、入賞時判定突然確変大当り指定コマンドに応じたテーブルを示す。
なお、この実施の形態では、図41〜図43に示す予告演出決定テーブルを用いた予告演出の決定処理は、飾り図柄の可変表示を開始できるか否か判定する処理よりも先に実行される。具体的には、入賞時判定結果コマンドが受信されたと確認したときに実行される。よって、予告演出の決定処理を実行するときに保留記憶数が1であるということは、次に実行される可変表示についての入賞時判定の判定結果が入賞時判定結果コマンドで通知され、その入賞時判定結果コマンドにもとづいて予告演出の決定処理を実行する場合であることを意味する。この実施の形態では、予告の対象である演出が実行される可変表示中では予告演出を実行しないので、保留記憶数が1であるときには、実行回数は0(すなわち、予告演出を実行しない。)である。
図41〜図43に示すように、この実施の形態では、入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンドを受信した場合には、乱数の値が29または124(予告判定値)に一致すれば予告演出が実行可能であり、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンドを受信した場合には、乱数の値が7〜17または18〜27(予告判定値)に一致すれば予告演出が実行可能である。そして、入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンドを受信した場合には、乱数の値が7〜17、18〜27、105〜115または116〜126(予告判定値)に一致すれば予告演出が実行可能である。
また、入賞時判定通常大当り指定コマンドを受信した場合には、乱数の値が7〜17または18〜87(予告判定値)に一致すれば予告演出が実行可能である。入賞時判定確変大当り指定コマンドを受信した場合には、乱数の値が7〜17、18〜27、105〜115または116〜126(予告判定値)に一致すれば予告演出が実行可能である。入賞時判定突然確変大当り指定コマンドを受信した場合には、乱数の値が7〜17、38〜67、85〜105または106〜126(予告判定値)に一致すれば予告演出が実行可能である。
なお、実行回数が2回以上の場合が「連続予告」に相当し、実行回数が1回の予告演出を通常予告演出ということがある。
また、予告演出決定用の乱数SR2に一致する予告判定値が予告演出決定テーブルに存在しない場合が(例えば、図41(A)に示すテーブルにおいて、1〜28、30〜123および125〜126は存在しない。)、予告演出を実行しないことに相当するが、この実施の形態では、予告の対象である演出が実行される可変表示以前に行われる可変表示において予告演出を実行であっても、実行回数が0に決定される場合がある。例えば、図41(A),(B)および図42(A)における保留記憶数=2で実行回数が0の場合である。その場合も、予告演出を実行しないことに決定する場合に相当する。
また、この実施の形態では、予告の対象である演出が実行される可変表示以前にn回の可変表示が実行されるが、nよりも少ない回数の可変表示において予告演出を実行することに決定される場合がある。保留記憶数が3や4(予告演出は2回または3回実行可能)で実行回数が1の場合である。その場合には、演出制御用CPU101は、n回の可変表示のうちの後に実行される可変表示において予告演出を実行するように制御する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、所定の非リーチの組み合わせや発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかになる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図44(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが記憶されている。図44(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図44(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図44(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図45に示すような左右出目判定テーブル161が記憶され、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR127LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR127LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図44(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組み合わせがリーチの組み合わせや大当り組み合わせ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、図44(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組み合わせが、あらかじめ定められた飾り図柄の組み合わせとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。例えば、リーチの組み合わせや大当り組み合わせ以外であっても、図6(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図6(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8となる部分、図6(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらに、図46に示すような一定の非リーチの組み合わせとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や発展チャンス目HC1〜HC8、突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、これらのチャンス目と類似する一定の非リーチの組み合わせとはならないようにすることができる。
図44(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dは、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合に「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rでの最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6となる停止図柄の組み合わせを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、発展チャンス目HC1〜HC8に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図47(A)および図47(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが記憶されている。図47(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図47(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチはずれ組み合わせを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差によって、特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示する場合に、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。決定された図柄差に応じて、「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、大当り組み合わせや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図48(A),(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163Cが記憶されている。図48(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、大当り図柄となる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「1」、「2」、「3」、「4」、「6」、「7」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図48(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定飾り図柄の組み合わせを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、突確チャンス目TC1〜TC4に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、特定演出パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば、図49(A)〜(C)に示す特定演出パターン判定テーブル164A〜164Cが記憶されている。図49(A)に示す特定演出パターン判定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1にもとづいて、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−6、スーパーPB3−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図7および図8を参照)に応じて、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値と比較される数値(判定値)であって、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
図49(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2にもとづいて、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Bは、非リーチPA1−5、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、特殊PG1−3の変動パターンの「擬似連」の特定演出が実行される変動パターンに応じて、第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2の値と比較される数値(判定値)であって、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
擬似連TP2−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において飾り図柄を仮停止表示させてから再変動(擬似連変動)させる全再変動表示動作が、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに1回行われる。擬似連TP2−2の特定演出パターンでは、確定飾り図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が2回行われる。擬似連TP2−3の特定演出パターンでは、確定飾り図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が3回行われる。従って、この実施の形態では、特定演出パターン判定テーブル164Bを用いて特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定することによって、擬似連変動の実行回数を決定することができる。
図49(C)に示す特定演出パターン判定テーブル164Cは、「イントロ」の特定演出が実行される場合に、第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3にもとづいて、特定演出パターンをイントロTP3−1〜イントロTP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Cは、非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3の変動パターンといった、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターン(図7および図8を参照)に応じて、第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)であって、イントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、例えば、前回演出値が1〜3のいずれであるかに応じて、複数種類の演出動作に対応したイントロTP3−1〜イントロTP3−3の各特定演出パターンに対する第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の割り当てが異なっている。前回演出値は、「イントロ」の特定演出における特定演出パターンがイントロTP3−1に決定された場合に1に設定され、イントロTP3−2に決定された場合に2に設定され、イントロTP3−3に決定された場合に3に設定される。そして、前回演出値が1であるときには、イントロTP3−1に対して第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。前回演出値が2であるときには、イントロTP3−2に対して第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられず、前回演出値が3であるときには、イントロTP3−3に対して第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、非リーチPA1−6の変動パターンに応じて「イントロ」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「イントロ」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図50(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが記憶されている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば、図50(E)に示すようなテーブル選択規則に従って、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、飾り図柄を再変動させる図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、仮停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−4となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図51(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dが記憶されている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。全再変動表示動作の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となり、3回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「3」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Dは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる停止図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「3」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。なお、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図49(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bの設定にもとづいて特定演出パターンが擬似連TP2−1に決定され、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が1回だけであることから、仮停止図柄決定テーブル167Cや仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。変動パターンが特殊PG1−3である場合には、図49(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bの設定にもとづいて特定演出パターンが擬似連TP2−1または擬似連TP2−2に決定され、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が多くとも2回であることから、仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。
図51(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図51(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。図51(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組み合わせが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。図51(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dは、仮停止図柄決定テーブル167Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組み合わせが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−3の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。
仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図52に示すように、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の各特定演出パターンによる擬似連変動の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
演出制記憶されている決定テーブルには、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図53に示す仮停止図柄決定テーブル168が記憶されている。仮停止図柄決定テーブル168は、「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組み合わせによって構成される発展チャンス目HC1〜HC8に対応するデータ(判定値)を含む。
図54は、図36に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、予告判定処理(ステップS810)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態または小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図55は、ステップS810の予告判定処理を示すフローチャートである。予告判定処理において、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果コマンド(入賞時判定はずれ指定コマンド、入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンド、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンド、入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンド、入賞時判定通常大当り指定コマンド、入賞時判定確変大当り指定コマンド、または入賞時判定突然確変大当り指定コマンド)を受信したことを示す入賞時判定結果コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS671)。
入賞時判定結果コマンド受信フラグがセットされていない場合には処理を終了する。
演出制御用CPU101は、入賞時判定結果コマンド受信フラグがセットされている場合には、入賞時判定結果コマンド受信フラグをリセットする(ステップS672)。また、特別状態フラグがセットされている場合には処理を終了する(ステップS673)。また、予告実行フラグがセットされている場合には処理を終了する(ステップS674)。
特別状態フラグは、遊技状態が特別状態(この例では、確変状態または時短状態)である場合にセットされている(図38参照)。また、予告実行フラグは、入賞時判定結果コマンドが送信されたことにもとづいて予告演出を実行することに決定されたときにセットされ、予告の対象である演出(リーチ演出や大当り図柄の停止表示)を実行する飾り図柄の可変表示の直前に実行される可変表示の終了時にリセットされる。
この実施の形態では、特別状態では予告演出を実行しない(ステップS673参照)。すなわち、特別状態では予告演出の実行は禁止される。しかし、演出制御用CPU101は、特別状態において、連続予告演出(実行回数が2回以上である予告演出)の実行を禁止し、通常予告演出(実行回数が1回である予告演出)は実行可能であるように制御してもよい。
また、演出制御用CPU101は、予告実行フラグがセットされているか否かの判定結果にもとづいてステップS675以降の処理を実行するので、一旦予告演出を実行することに決定された場合には、予告の対象である演出(リーチ演出や大当り図柄の停止表示)を実行する飾り図柄の可変表示の直前に実行される可変表示が終了するまで、ステップS675以降の処理(入賞時判定結果コマンドが送信されたことにもとづいて予告演出を実行するか否か決定する処理)を実行しない。
特別状態フラグも予告実行フラグもセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、予告演出決定用の乱数SR2を抽出する(ステップS675)。そして、予告演出決定用の乱数SR2が、図41〜図43に示された予告演出決定テーブルのうち、受信されている入賞時判定結果コマンドに対応するテーブルを選択し、選択したテーブルに設定されている予告判定値のいずれかに一致するか否か判定することによって、予告演出を実行するか否かと、実行する場合の実行回数とを決定する(ステップS676)。
なお、ステップS676の処理では、RAMに記憶されている保留記憶数の値に応じて実行回数が決定される。
演出制御用CPU101は、予告演出することに決定した場合には(ステップS677)、実行回数と予告演出の種類とをRAMに記憶する(ステップS678)。なお、予告演出の種類は、予告A〜Fのいずれかである(図41〜図43参照)。
また、演出制御用CPU101は、(保留記憶数−実行回数−1)の値を、予告開始前変動回数としてRAMに記憶する(ステップS679)。また、予告実行フラグをセットする(ステップS680)。
例えば、保留記憶数が4であり実行回数が3である場合には、予告開始前変動回数として0(保留記憶数−実行回数−1)が記憶される。その場合には、次回の飾り図柄の可変表示から連続予告演出が実行される。また、保留記憶数が4であり実行回数が1である場合には、予告開始前変動回数として2(保留記憶数−実行回数−1)が記憶される。その場合には、次回の可変表示および次々回の可変表示では予告演出は実行されず、3回目の可変表示(判定の元になった入賞時判定結果コマンド(始動入賞が生じたときに送信される)に対応する保留記憶にもとづいて開始される可変表示の直前に実行される可変表示、すなわち、予告の対象の演出が実行される可変表示の直前に実行される可変表示において、予告演出(この例では、通常予告演出)が実行される。
図56は、図54に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図57〜図59は、図54に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、RAMの変動パターンコマンド格納領域から、受信した変動パターンコマンドを読み出す(ステップS510)。
そして、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(ステップS511)。はずれとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。なお、はずれとすることに決定されているときに使用される変動パターンは大当りとすることに決定されているときには使用されず、大当りとすることに決定されているときに使用される変動パターンはずれとすることに決定されているときには使用されないように構成されている場合には、受信した変動パターンコマンドによって、はずれとすることに決定されているか否か判定するようにしてもよい。はずれとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS512)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドによって指定された変動パターンが、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS513)。例えば、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが非リーチPA1−7の変動パターンであれば(図7および図8参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定される。
「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS514)。ステップS506の処理では、図44(D)に示された最終停止図柄決定テーブル160Dを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することによって発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6の組み合わせを飾り図柄の停止図柄として決定する。
ステップS513の処理で「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチにならない飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS515)。ステップS515の処理では、図44(A)に示された最終停止図柄決定テーブル160Aを使用テーブルとして選択する。次いで、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することによって左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図44(B)に示された最終停止図柄決定テーブル160Bを使用テーブルとして選択する。続いて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−2の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することによって右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。また、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせにもとづいて、図45に示された左右出目判定テーブル161を参照することによって、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれになるか判定する。次いで、図44(C)に示された最終停止図柄決定テーブル160Cを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値と左右出目タイプDC1−1とにもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することによって中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
ステップS515の処理において、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することによって、飾り図柄の停止図柄がリーチの組み合わせや大当りの組み合わせになることがない。また、リーチの組み合わせや大当りの組み合わせ以外であっても、図6(A)に示された擬似連チャンス目GC1〜GC8、図6(B)に示された発展チャンス目HC1〜HC8、図6(C)に示された突確チャンス目TC1〜TC4、および図46に示されたような一定の非リーチの組み合わせになることもない。
ステップS512の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチの組み合わせを構成する飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS516)。ステップS516の処理では、図47(A)に示された最終停止図柄決定テーブル162Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することによって左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図47(B)に示された最終停止図柄決定テーブル162Bを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することによって左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。演出制御用CPU101は、決定した図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する。
以上のように、ステップS516の処理では、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄を決定する。次いで、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する。
はずれとすることに決定されていない場合には(ステップS511)、演出制御用CPU101は、突確または小当りに決定されているか否か判定する(ステップS521)。突確または小当りに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンド(図21参照)が格納されているか否かによって判定される。突確または小当りに決定されている場合には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであるか否か判定する(ステップS523)。図8に示されたように、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンは、いずれも、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする変動パターンである。ステップS523の処理で特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、ステップS513に移行し、演出制御用CPU101は、ステップS514またはステップS515の処理で、最終停止図柄となる飾り図柄を決定する。
なお、ステップS523において特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS513の処理において、変動パターン指定コマンドによって、指定された変動パターンが特殊PG1−4の変動パターンであれば(図8を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定することになる。また、突然確変大当りとするときに使用される特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンの場合に、発展チャンス目等を仮停止図柄にして、所定の突確出目を最終停止表示するようにしてもよい。また、突然確変大当りとするときにリーチ変動が行われる場合に、リーチ態様になった後、飾り図柄を突確チャンス目に差し替えるようにしてもよい。
ステップS523の処理で、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターン以外であると判定した場合には、演出制御用CPU101は、指定された変動パターンが特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであるか否か判定する(ステップS524)。変動パターンが特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合には、ステップS516に移行する。
ステップS524の処理で特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターン以外であると判定した場合には、指定された変動パターンは特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかになる。図8に示されたように、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンは、いずれも、飾り図柄の表示結果を突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかにするような変動パターンである。よって、演出制御用CPU101は、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかが指定された場合には、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する飾り図柄の最終停止図柄を決定する(ステップS525)。ステップS525の処理では、演出制御用CPU101は、図48(C)に示された最終停止図柄決定テーブル163Cを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することによって突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組み合わせを最終停止図柄として決定する。
突確および小当りに決定されていない場合には(ステップS521)、大当りの組み合わせの飾り図柄の最終停止図柄を決定する(ステップS522)。ステップS522の処理では、演出制御用CPU101は、図48(A)に示された最終停止図柄決定テーブル163Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することによって大当り図柄となる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組み合わせを最終停止図柄として決定する。
ステップS514,S515,S516のいずれかの処理を実行した後、または、ステップS522,S525のいずれかの処理を実行した後に、演出制御用CPU101は、特定演出設定処理を実行する(ステップS517)。
図60は、特定演出設定処理を示すフローチャートである。特定演出設定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出を含まない変動パターンであるか否か判定する(ステップS551)。特定演出を含まない変動パターンであれば、特定演出設定処理を終了する。
特定演出を含む変動パターンである場合には、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」のいずれかであるか否か判定する(ステップS552)。「滑り」、「擬似連」、「イントロ」の特定演出のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを使用テーブルとして選択する(ステップS553)。「滑り」の特定演出である場合には、図49(A)に示された特定演出パターン判定テーブル164Aを選択し、「擬似連」の特定演出である場合には、図49(B)に示された特定演出パターン判定テーブル164Bを選択し、「イントロ」の特定演出である場合には、図49(C)に示された特定演出パターン判定テーブル164Cを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS554)。「滑り」の特定演出である場合には、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR6−1の値にもとづいて、ステップS552の処理で選択した特定演出パターン判定テーブル164Aを参照することによって特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。「擬似連」の特定演出である場合には、第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR6−2の値にもとづいて、ステップS552の処理で選択した特定演出パターン判定テーブル164Bを参照することによって特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定する。「イントロ」の特定演出である場合には、第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値を抽出する。また、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、演出制御バッファ設定部194に記憶されている前回演出値を読み出す。そして、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、抽出した乱数SR6−3の値と前回演出値とにもとづいて、変動パターンが非リーチPA1−6以外である場合には、抽出した乱数SR6−3の値にもとづいて、特定演出パターン判定テーブル164Cを参照することによって、特定演出パターンをイントロTP3−1〜イントロTP3−3のいずれかに決定する。
演出制御用CPU101は、特定演出が「イントロ」である場合には(ステップS555)、ステップS554の処理で決定したイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに応じて、特定演出パターン判定テーブル164Cにおける前回演出バッファ更新設定値で、前回演出値を更新する(ステップS556)。例えば、ステップS554の処理でイントロTP3−1の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を1に更新する。ステップS554の処理でイントロTP3−2の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を2に更新する。また、ステップS554の処理でイントロTP3−3の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を3に更新する。
ステップS556の処理を実行することによって、「イントロ」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、演出動作の種類ごとに用意されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンのいずれかに決定する毎に、決定されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに対応する前回演出値に更新される。すなわち、「イントロ」の特定演出における演出動作を複数種類のいずれかに決定する毎に、決定された演出動作の種類を、前回演出値として更新可能に記憶する。そして、ステップS554の処理では、非リーチPA1−6の変動パターンである場合に、前回演出値を読み出して図49(C)に示されたような特定演出パターン判定テーブル164Cを用いた判定を行うことによって、前回演出値として記憶されている演出動作の種類と同一種類の演出動作は実行しないように、特定演出パターンを決定することができる。
ステップS552の処理で、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」以外であると判定した場合、ステップS555の処理で特定演出が「イントロ」以外であると判定した場合、およびステップS556の処理を実行した場合には、演出制御用CPU101は、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」のいずれかであるか否か判定する(ステップS557)。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」以外の特定演出であれば、特定演出設定処理を終了する。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」の特定演出のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、特定演出において仮停止表示させる仮停止図柄を決定する(ステップS558)。
ステップS558の処理では、演出制御用CPU101は、「滑り」の特定演出である場合に、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンにもとづいて、図50(E)に示されたテーブル選択規則に従って、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択する。また、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR3の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することによって右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかになる飾り図柄を決定する。
演出制御用CPU101は、「擬似連」の特定演出である場合には、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンにもとづいて、擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連TP2−1の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連TP2−2の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定し、擬似連TP2−3の特定演出パターンである場合には定数Mを「3」に設定する。また、決定した仮停止図柄の組み合わせ数を示す変数Nに「0」を設定する。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図51(A)に示された仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択し、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図51(B)に示された仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択する。また、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−1の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bとのうちのいずれかを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせ(第1回目の仮停止時の仮停止図柄)を決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図51(C)に示された仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択する。また、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−2の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせ(第2回目の仮停止時の仮停止図柄)を決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図51(D)に示された仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する。また、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−3の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル167Dを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3(第3回目の仮停止時の仮停止図柄)の組み合わせを決定する。
「発展チャンス目」の特定演出である場合には、演出制御用CPU101は、図53に示された仮停止図柄決定テーブル168を使用テーブルとして選択する。また、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR3の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル168を参照することによって、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組み合わせを決定する。
特定演出処理を実行した後、演出制御用CPU101は、変動パターンが擬似連変動の変動パターンであるか否か確認する(ステップS531)。擬似連変動の変動パターンでない場合には、ステップS534に移行する。擬似連変動の変動パターンである場合には、再変動回数カウンタに、初回変動(最初の仮停止前の変動)を示す「1」を設定する(ステップS532)。また、再変動時間タイマに、初回変動時間(変動開始時から初回の仮停止時までの時間)に相当する値を設定する(ステップS533)。そして、ステップS534に移行する。
ステップS534において、演出制御用CPU101は、予告実行フラグがセットされているか否か確認する。予告実行フラグがセットされていない場合には、ステップS541に移行する。予告実行フラグがセットされている場合には、予告開始前変動回数が0であるか否か確認する(ステップS535)。予告開始前変動回数が0でない場合には、予告開始前変動回数の値を−1し(ステップS536)、ステップS541に移行する。
予告開始前変動回数が0である場合には、演出制御用CPU101は、変動開始時(可変表示開始時)から予告演出開始時までの時間に相当する値を、予告開始タイマにセットし(ステップS537)、実行回数の値を−1する(ステップS538)。そして、ステップS541に移行する。
ステップS541では、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび予告演出の種類に応じたプロセステーブルを選択する。予告演出を実行しない場合には、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS542)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、および演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS543)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
図61は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データおよびランプ制御実行データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(飾り図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における飾り図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で飾り図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データに設定されている態様で発光体の点滅を制御する。
図61に示すプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。また、プロセステーブルは、予告演出のパターンにも応じて用意されている。
図62は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。図62に示すように、演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って演出制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9やLED等の発光体を制御する処理を繰り返すことによって、1回の飾り図柄の変動中の演出が実現される。なお、この実施の形態では、飾り図柄の変動に関わる画像データは、プロセステーブルには設定されていない。また、音演出に関わる音番号データは、プロセステーブルには設定されていない。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS544)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS545)。なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU101は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDP109がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。その後、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS546)。
なお、演出制御用CPU101は、画像データをVRAMの所定領域に書き込む場合に、実際には、例えば、Vブランク割込にもとづくVブランク割込処理で画像データをVRAMに書き込む制御を行う。従って、演出制御用CPU101は、RAMの所定領域にVRAMに書き込むデータを一時保存し、Vブランク割込処理でRAMの所定領域のデータをVRAMに書き込む制御を行う。Vブランク割込は、演出表示装置9に供給される垂直同期信号の周期と同周期でVDP109が発生する割込である。例えば、演出表示装置9の画面変更周波数(フレーム周波数)が30Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は33.3msであり、フレーム周波数が60Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は16.7msである。この例では、Vブランク割込処理でVRAMにデータを書き込むが、他の処理において、VRAMにデータを書き込むようにしてもよい。他の処理は、例えば、演出制御用が内蔵するタイマにもとづくタイマ割込や、飾り図柄変動中処理である。なお、他の処理においてVRAMにデータを書き込む処理を実行する場合には、例えば定期的に、実行周期とVブランク割込の周期との同期を取るための処理を実行することが好ましい。
図63および図64は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS860A,S860B,S860C)。また、再変動時間タイマが動作中であれば(タイムアウトしていなければ)、再変動時間タイマの値を−1する(ステップS860D)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS861)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS862)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS863)。また、その次に設定されている表示制御実行データおよびランプ制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS864)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしていれば(ステップS865)、演出制御用CPU101は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切替時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS866)。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御装置9において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および飾り図柄が表示される。そして、変動制御タイマを再セットする(ステップS867)。すなわち、変動制御タイマを再スタートさせる。
また、演出制御用CPU101は、再変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS870)。再変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、ステップS874に移行する。再変動時間タイマがタイムアウトしている場合には、演出制御用CPU101は、再変動回数カウンタに設定されている値(1、2または3)に応じて、ステップS558の処理で決定した仮停止図柄を演出表示装置9における「左」の図柄表示エリア、「中」の図柄表示エリア、および「右」の図柄表示エリアに停止表示させる制御を行う(ステップS871)。また、再変動時間タイマに、次回の仮停止時までの時間に相当する値を設定する(ステップS872)。また、再変動回数カウンタの値を+1する(ステップS873)。そして、ステップS874に移行する。
ステップS874では、演出制御用CPU101は、予告開始タイマが動作中か否か確認し、動作中であれば、予告開始タイマの値を−1する(ステップS875)。そして、予告開始タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS876)。予告開始タイマがタイムアウトしている場合には、RAMに記憶されている予告の種類(予告A〜Fのいずれか)に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS877)。そして、ステップS878に移行する。
音声出力基板70において、音声合成用IC703は、入力された音番号データに応じた音声データを音声データROM704から読み出し、音声データにもとづく音声信号を出力する。なお、予告の種類に応じた音番号データに応じた音声信号の出力期間は短時間である(図34に示された画像9a〜9fの表示時間と同程度の時間)。
また、予告開始タイマがタイムアウトしたときに、予告の種類に応じた予告演出用の画像(画像9a〜9fのいずれか)が演出表示装置9に表示されるが、予告演出用の画像を表示する制御は、ステップS864の制御で実現される。すなわち、予告演出を実行する場合には、飾り図柄の変動(可変表示)開始時に、予告の種類に応じたプロセステーブルが選択されているが(図59におけるステップS541参照)、そのプロセステーブルには、予告開始タイマがタイムアウトする時点で予告演出用の画像の画像データが出力され、所定期間、表示が継続するようにプロセスタイマ設定値および表示制御実行データが設定されている。
ステップS878では、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS880)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS879)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS880)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
図65は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS881)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS890に移行する。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS889で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ開始していない段階であるので、再度ステップS882〜S889の飾り図柄の停止図柄を表示する処理等を実行することなく、ステップS890に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、予告実行フラグがセットされているか否か確認する(ステップS882)。予告実行フラグがセットされていない場合には、ステップS885に移行する。予告実行フラグがセットされている場合には、RAMに記憶されている実行回数が0になっているか否か確認する(ステップS883)。実行回数が0になっている場合には、予告実行フラグをリセットする(ステップS884)。
予告実行フラグがセットされていて実行回数が0になっているということは、予告演出を実行することに決定され実行回数が決定された後、実行回数分の予告演出が実行されたことを意味する。そこで、予告実行フラグをリセットして、新たに受信した入賞時判定結果コマンドにもとづいて予告演出を実行するか否か決定できる状態にする。なお、演出制御用CPU101は、予告演出の対象の飾り図柄の変動(リーチになることの予告であればリーチ変動、大当りになることの予告であれば表示結果を大当り図柄にする変動)が終了するまで、予告実行フラグをリセットしないようにしてもよい。そのように構成すれば、確実に、予告演出の対象の飾り図柄の変動において新たな始動入賞にもとづく連続予告演出が開始されないようにすることができる。
そして、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS885)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS886)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS886の処理で小当り図柄または大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS887)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS888)。
ステップS886の処理で小当り図柄または大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS889)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS890)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS891)、ファンファーレ演出に応じた音番号データを音声出力基板70の音声合成用IC703に出力する(ステップS892)。また、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS893)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS894)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS895)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS896)。
以上に説明したように、この実施の形態では、遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560)は、飾り図柄の変動パターンを決定する際に、まず、変動パターン種別を決定し、決定された変動パターン種別に属する複数の変動パターンから、実際に使用する変動パターンを選択する。そして、始動入賞が生じたときに、その始動入賞にもとづいて将来実行される飾り図柄の変動(可変表示)においてリーチ演出が実行されるか否か判定し、判定結果にもとづいて、その始動入賞にもとづいて実行される飾り図柄の可変表示の前に実行される1回または複数回の可変表示中に、その始動入賞にもとづいて実行される飾り図柄の可変表示において実行される演出(リーチ演出や大当り図柄の停止表示)に対する予告演出を行う。従って、飾り図柄の変動が開始される前に予告演出が実行され、遊技者の期待感を高めることができる。
また、この実施の形態では、図14に示すように保留記憶数に応じてリーチになる確率を変更することによって無効始動入賞の発生とリーチの作動率の低下を抑える効果を得ているが、入賞時判定において、最も少ない個数の判定値が割り当てられているリーチ決定テーブルを用いてリーチ状態とするか否かを判定し、その判定結果にもとづいて予告を実行することによって、そのような効果を維持しつつ、遊技者に不審感(予告されたにもかかわらずリーチが発生しないような場合に生ずる不審感)を与えないようにすることができる。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果コマンドにもとづいて予告演出を実行することに決定した場合には、予告演出の実行が完了した後に(連続予告の場合には全ての予告演出の実行が完了した後に)、新たに受信した入賞時判定結果コマンドにもとづいて予告演出を実行するか否か決定する処理(予告決定処理)を実行可能にしたが、予告演出を実行することに決定した後、予告演出の実行が完了する前でも、新たに受信した入賞時判定結果コマンドにもとづく予告決定処理を実行可能にしてもよい。
例えば、入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンド、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンドまたは入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンドの受信にもとづく予告決定処理で予告演出を実行することに決定した後、予告演出の実行が完了する前に、入賞時判定通常大当り指定コマンド、入賞時判定確変大当り指定コマンドまたは入賞時判定突然確変大当り指定コマンドを受信した場合には、受信したときに新たに予告決定処理を実行し、予告演出を実行することに決定した場合には、その決定結果にもとづいて、予告演出を実行するようにしてもよい。そのように構成した場合には、最初の予告決定処理で連続予告を実行することに決定されたときに途中で(例えば、実行回数3回のうち1回の実行しかなされない状態で)連続予告が終了することになるが、最初の予告決定処理で予告すると決定されたときに将来的にリーチにならないということはないので、連続予告が中断しても問題はない。また、予告演出の実行が完了する前に、入賞時判定通常大当り指定コマンド、入賞時判定確変大当り指定コマンドまたは入賞時判定突然確変大当り指定コマンドを受信した場合に、その時点から、新たに連続予告演出を行うようにしてもよい。その場合には、実質的に、新たに開始された連続予告演出における実行回数とそれ以前の実行回数との和の回数の連続予告演出が実行されることになる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞が生じたときに、始動入賞にもとづいて開始される可変表示においてリーチ演出が実行されるか否か判定する際に、実際に可変表示が開始されるときに使用するリーチ判定テーブル(図14参照)と同じテーブルを用いて判定処理を行う。リーチ判定テーブルには、保留記憶数に応じて、リーチ判定値が設定されているが、リーチ判定値は、保留記憶数=4に対応する部分において、最も少ない数のリーチ判定値が設定されている。また、保留記憶数=4に対応する部分において設定されているリーチ判定値は、他の保留記憶数に対応する部分において設定されているリーチ判定値に包含されている。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞が生じたときに、保留記憶数=4に対応する部分およびリーチ判定用乱数を用いて、リーチになるか否か判定する。よって、始動入賞が生じたときにリーチになると判定された場合には、実際に可変表示が開始されるときにリーチ演出を実行するか否か決定する際に保留記憶数が幾つであっても、必ず、リーチ演出を実行することに決定される。なお、始動入賞が生じたときに用いられるリーチ判定用乱数の値と、可変表示が開始されるときに用いられるリーチ判定用乱数の値とは同じである。
従って、始動入賞が生じたときの判定にもとづいてリーチになることを予告する予告演出を実行したにもかかわらずリーチ演出が出現しないという事態が発生することは防止される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞が生じたときに、その始動入賞にもとづいて将来実行される飾り図柄の変動(可変表示)において特定のリーチ演出(この実施の形態では、大当りの期待度が高いリーチ演出)が実行されるか否か判定し、判定結果にもとづいて、その始動入賞にもとづいて実行される飾り図柄の可変表示の前に実行される1回または複数回の可変表示中に、その始動入賞にもとづいて実行される飾り図柄の可変表示において実行される演出(すなわち特定のリーチ演出)に対する予告演出を行う。従って、飾り図柄の変動が開始される前に予告演出が実行され、遊技者の期待感を高めることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞が生じたときに、始動入賞にもとづいて開始される可変表示において特定のリーチ演出が実行されるか否か判定する際に、実際に可変表示が開始されるときに使用するリーチ変動パターン種別判定テーブル(図15参照)と同じテーブルを用いて判定処理を行う。リーチ変動パターン種別判定テーブルには、保留記憶数に応じて、判定値が設定されているが、判定値は、保留記憶数=4に対応する部分において、特定のリーチ演出が実行される複数の変動パターンが属する変動パターン種別(図15に示す例では、スーパーCA2−3)に対して、最も少ない数の判定値が設定されている。また、保留記憶数=4に対応する部分において設定されている判定値は、他の保留記憶数に対応する部分において設定されている判定値に包含されている。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞が生じたときに、保留記憶数=4に対応する部分および変動パターン種別判定用乱数を用いて、変動パターン種別を判定する。よって、始動入賞が生じたときに、特定のリーチ演出が実行されると判定された場合(具体的には、特定のリーチ演出が実行される複数の変動パターンが属する変動パターン種別から変動パターンを選択することになると判定された場合)には、実際に可変表示が開始されるときにリーチ演出の種類を決定する際に保留記憶数が幾つであっても、必ず、特定のリーチ演出を実行することに決定される。なお、始動入賞が生じたときに用いられる変動パターン種別判定用乱数の値と、可変表示が開始されるときに用いられる変動パターン種別判定用乱数の値とは同じである。
従って、始動入賞が生じたときの判定にもとづいて特定のリーチ演出(この例では、大当りの信頼度が高いリーチ演出)が実行されることを予告する予告演出を実行したにもかかわらず特定のリーチ演出が出現しないという事態が発生することは防止される。
また、この実施の形態では、予告演出が実行される予告期間は短い期間(例えば、0.8秒)であるが、特別状態(確変状態および時短状態)では予告演出を実行しないので、変動時間がより短い変動パターン(図7に示す例では、非リーチPC1−2等)が使用されうる状態で予告演出が開始され、予告演出が完了しないうちに変動時間が経過してしまうことを生じさせないようにすることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果コマンドにもとづく予告演出を実行したが、それ以外に、遊技制御用マイクロコンピュータ560による変動開始時の決定結果(大当りとするか否かやリーチとするか否か)にもとづく予告演出も実行するようにしてもよい。その場合、予告演出としてステップアップ予告(1回の飾り図柄の可変表示(変動表示)中に実行され、特に予告の態様(表示、音、ランプ(LEDを含む)、可動物等による)が複数段階に変化するような予告)を実行してもよい。なお、入賞時判定結果コマンドにもとづく予告演出と、変動開始時の決定結果にもとづく予告演出とをともに実行することに決定された場合には、いずれかを実行しないように制御することが好ましい。
なお、この実施の形態では、連続予告演出でも通常予告演出でも予告期間は短いが、より長い期間に亘って連続予告演出を実行するようにしてもよい。例えば、複数回の可変表示(変動)に亘って2.5秒間継続する予告演出(連続予告演出の一種)を実行するようにしてもよい。その場合には、特別状態では連続予告演出の実行を禁止することによって、連続予告演出が完了しないうちに新たに変動を開始できなくなる(保留記憶数が0になる)ことを生じさせないようにすることができる。例えば、図7に示す例では、通常状態において最短の変動時間は1.50秒(非リーチPA1−3の場合)で2回の可変表示の変動時間の和は3.0秒であるから、2.5秒間継続する予告演出を完了させることができる。しかし、時短状態では変動時間が0.8である可変表示が実行される可能性があるので、2回の可変表示の変動時間の和が1.6秒になることがあり、その場合には、2.5秒間継続する予告演出を完了させることができない。
また、この実施の形態では、特別状態で使用される非リーチ変動パターンが、通常状態で用いられる非リーチ変動パターンに対して短縮された状態になっているが、リーチ変動パターンについても、特別状態で使用されるものが、通常状態で用いられるものに対して短縮された状態になっていてもよい。また、保留記憶数が所定値を越えると変動時間が短縮されるように構成され、特別状態では、通常状態に比べて所定値が小さくなっている場合に、特別状態では連続予告演出の実行を禁止するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当りに関する入賞時判定結果コマンドとして、入賞時判定通常大当り指定コマンド、入賞時判定確変大当り指定コマンドおよび入賞時判定突然確変大当り指定コマンドの3種類のコマンドを使用したが、大当りに関する入賞時判定結果コマンドを1種類にしてもよい。その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りの種類に関わらず、始動入賞が生じたときの大当りの判定結果にもとづいて、大当りになる可変表示が開始される前に、複数種類の大当りに共通する大当り予告演出を実行することになる。さらに、リーチに関する予告について、入賞時判定ノーマルリーチ指定コマンド、入賞時判定スーパーリーチ(1)指定コマンドおよび入賞時判定スーパーリーチ(2)指定コマンドの3種類のコマンドを使用したが、リーチに関する入賞時判定結果コマンドを1種類にしてもよい。その場合には、リーチの種類に関わらず共通のリーチ予告演出を実行することになる。
なお、この実施の形態では、連続予告演出は、予告の対象となる飾り図柄の変動中では実行されないが、すなわち、連続予告演出が実行される複数回の変動(可変表示)に予告の対象となる変動は含まれなかったが、予告の対象となる飾り図柄の変動を、連続予告演出が実行される複数回の変動に含めてもよい。そのように構成する場合に、演出制御用CPU101は、大当りの連続予告の対象となった変動の開始時に受信した表示結果特定コマンドがはずれを示していた場合に、その変動中では連続予告演出が実行されないように制御(連続予告演出が終了するように制御)してもよい。
実施の形態2.
第1の実施の形態(実施の形態1)では、特別状態において予告演出の実行を禁止する制御は、演出制御用マイクロコンピュータ100において実行されたが、特別状態において予告演出の実行を禁止する制御を遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するようにしてもよい。
図66は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が特別状態において予告演出の実行を禁止する制御を行う第2の実施の形態(実施の形態2)における入賞時判定処理を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、図24に示された第1の実施の形態における入賞時判定処理に対して、ステップS220の判定処理が追加されている。
すなわち、CPU56は、入賞時判定処理において、確変フラグまたは時短フラグがセットされている場合には、ステップS221〜S240の処理を実行しない。従って、特別状態(確変状態および時短状態)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞時判定結果コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信しない。
図67は、第2の実施の形態における演出制御用CPU101が実行する予告判定処理を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、図55に示された第1の実施の形態における予告判定処理から、ステップS673の処理が削除されている。すなわち、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果コマンドを受信した場合には、遊技状態を判断することなく、予告演出を実行するか否か判定する処理等(ステップS675〜S680)を実行する。
第2の実施の形態では、特別状態では遊技制御用マイクロコンピュータ560から入賞時判定結果コマンドが送信されることないので、演出制御用CPU101が遊技状態を判断しなくても、特別状態において、入賞時判定結果(始動入賞が生じたときの判定の結果)にもとづいて予告演出が実行されることがない。すなわち、第1の実施の形態の場合と同様の予告演出に関する演出制御が実現される。
第2の実施の形態では、予告演出に関わる演出制御コマンドの送信機会を低減することができ、コマンドにもとづいて実行される予告をより確実に実行することができる。すなわち、第1の実施の形態では、遊技状態を示すコマンド(通常状態指定コマンド、高確率指定コマンドおよび時短状態指定コマンド)が、信号線におけるノイズ等に起因して演出制御用CPU101が認識する遊技状態が正規の遊技状態と変わってしまった場合には、特別状態において予告演出が実行されるおそれがあるが、第2の実施の形態では、そのようなおそれはない。また、第2の実施の形態において、演出制御用CPU101は、高確率状態において入賞時判定結果コマンドを受信した場合には、そのコマンドの受信を無視するようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記に示した各実施の形態では、以下の(1)〜(7)に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
(1)始動領域(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、飾り図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば、演出表示装置9)を備え、可変表示装置における識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、識別情報の可変表示を開始するときに、特定遊技状態に制御するか否かを決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS54の処理を実行する部分)と、事前決定手段によって特定遊技状態に制御しないことに決定されたことにもとづいて、識別情報の表示状態をリーチ状態とするか否かをリーチ決定用乱数を用いて決定するリーチ決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS96〜S97の処理を実行する部分)と、事前決定手段による決定結果とリーチ決定手段による決定結果とに応じて、可変表示パターン種別決定用乱数を用いて、識別情報の可変表示パターン種別を複数種類のいずれかに決定する可変表示パターン種別決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS101,S102の処理を実行する部分)と、可変表示パターン種別決定手段により決定された可変表示パターン種別に含まれる可変表示パターンの中から識別情報の可変表示の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS104,S105の処理を実行する部分)と、可変表示パターン決定手段の決定にもとづいて、識別情報の可変表示の制御を行う可変表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS706の演出制御プロセス処理を実行する部分)と、始動領域を遊技媒体が通過したが未だ開始されていない可変表示(例えば、保留記憶数として記憶されている数の可変表示に相当)について、少なくともリーチ決定用乱数として抽出された乱数値および可変表示パターン種別決定用乱数として抽出された乱数値を所定の上限数(例えば、4)を限度として記憶する保留記憶手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、RAM55の保留記憶バッファにおける保存領域)と、始動領域を遊技媒体が通過したときに、リーチ決定用乱数として抽出された乱数値を用いて識別情報の表示状態がリーチ状態になるか否かを判定するとともに、可変表示パターン種別決定用乱数として抽出された乱数値を用いて識別情報の可変表示パターン種別を判定する始動判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS233,S235の処理を実行する部分)と、始動判定手段による判定の対象となった遊技媒体の通過にもとづく可変表示が開始される以前に実行される可変表示において、始動判定手段の判定結果にもとづいて当該判定の対象となった識別情報の可変表示パターン種別に対応する予告を実行する予告実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS810の予告判定処理の判定結果にもとづいてステップS864,S877処理を実行する部分)とを備えるように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、始動領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて識別情報の可変表示が開始される前に、当該可変表示の可変表示パターン種別を対象とする予告を実行することができるとともに、可変表示パターンの選択率を容易に変更することができる効果がある。
(2)保留記憶手段の記憶数のそれぞれに対応して、可変表示パターン種別決定用乱数と比較される値であって複数の可変表示パターン種別の各々に割り当てられた複数の判定値が設定された可変表示パターン種別決定テーブル(例えば、図15に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル)を備え、可変表示パターン種別決定手段は、保留記憶手段の記憶数に対応した可変表示パターン種別決定テーブルを用いて(例えば、ステップS103の処理で図15に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブルを使用して)可変表示パターン種別を決定し、始動判定手段は、複数設けられた可変表示パターン種別決定テーブルのうち、特定の可変表示パターン種別(例えば、スーパーCA2−3)に最も少ない個数の判定値が割り当てられている可変表示パターン種別決定テーブル(例えば、図15(A)における保留記憶数=4のテーブル)を用いて可変表示パターン種別を判定するように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、保留記憶手段の記憶数に応じた予告を実行することができる上に、可変表示パターン種別にもとづく予告を実行したにも関わらず、その可変表示パターン種別に属する可変表示パターンで演出が実行されないということが防止され、遊技者に不審感を抱かせないようにすることができる。
(3)可変表示パターン種別決定用乱数と比較される値であって各々の可変表示パターン種別に割り当てられた複数の判定値が設定された可変表示パターン種別決定テーブルを備え(例えば、図15に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル)、可変表示パターン種別決定テーブルは、保留記憶手段の記憶数に対応して複数設けられ(図15(A)における保留記憶数に応じた4つのテーブル)、保留記憶手段の記憶数の上限数に対応する可変表示パターン種別決定テーブル(例えば、図15(A)における保留記憶数=4のテーブル)において、特定遊技状態に制御することに決定されたときに決定される割合が高い特定の可変表示パターン種別(例えば、スーパーCA2−3)には、他の可変表示パターン種別決定テーブルにおける特定の可変表示パターン種別に割り当てられている判定値の個数よりも少ない個数の判定値が割り当てられ(図15(A)参照)、始動判定手段は、保留記憶手段の記憶数の上限数に対応する可変表示パターン種別決定テーブル(例えば、図15(A)における保留記憶数=4のテーブル)を用いて可変表示パターン種別を判定するように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、可変表示パターン種別にもとづく予告を実行したにも関わらず、その可変表示パターン種別に属する可変表示パターンで演出が実行されないということが防止され、遊技者に不審感を抱かせないようにすることができる。
(4)保留記憶手段の記憶数が所定の1または複数の数であるときに、当該記憶数が他の数であるときに比べて、識別情報の可変表示開始時から可変表示終了時までの可変表示時間を短縮する制御を行う遊技機であって、可変表示パターン決定手段は、識別情報の変動を開始するときに、保留記憶手段の記憶数に関して、その時点における保留記憶手段の記憶数のみにもとづいて可変表示パターンを決定する(例えば、ステップS100の処理で非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aを選択した場合には、ステップS102の処理で、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおいて、その時点の保留記憶数に対応するテーブルを用いて変動パターン種別が決定されたことにもとづいて、ステップS105の処理で変動パターンを決定する。)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、可変表示の作動率を設計値からかけ離れないようにすることができる。
(5)所定の条件が成立すると遊技状態を可変表示時間が短縮される特別遊技状態(例えば、確変状態や時短状態)に制御する遊技機であって、予告実行手段は、遊技状態が特別遊技状態でないときに(図55におけるステップS673参照)、複数回の識別情報の可変表示に亘って予告を行う連続予告を実行するように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、可変表示時間が短くて予告が完了しないうちに可変表示が終了してしまって演出が不自然になることを防止することができる。
(6)所定の条件が成立すると遊技状態を可変表示時間が短縮される特別遊技状態に制御する遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段が送信するコマンドにもとづいて演出装置の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、始動判定手段は遊技制御手段に含まれ、予告実行手段は演出制御手段に含まれ、遊技制御手段は、遊技状態が特別遊技状態であるか否かに関わらず、始動判定手段が判定を行ったときに判定結果を特定可能な判定結果特定コマンドを送信し(図24参照)、演出制御手段は、遊技状態が特別遊技状態であるときには、判定結果特定コマンドが送信されても予告を実行しない(図55におけるステップS673参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、遊技制御手段が予告を実行するか否か判定する処理をなくすことができ、遊技制御手段の予告に関する処理負担を増大させないようにすることができる。
(7)所定の条件が成立すると遊技状態を可変表示時間が短縮される特別遊技状態に制御する遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段が送信するコマンドにもとづいて演出装置の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、始動判定手段は遊技制御手段に含まれ、予告実行手段は演出制御手段に含まれ、遊技制御手段は、遊技状態が特別遊技状態でないときにのみ、始動判定手段が判定を行ったときの判定結果を特定可能な判定結果特定コマンドを送信する(例えば、図66に示す入賞時判定処理において、確変フラグも時短フラグもセットされていないときにのみ入賞時判定結果コマンドを送信することが可能になる。)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、不要なコマンドの送信機会を低減することができ、コマンドにもとづいて実行される予告をより確実に実行することができる。