実施の形態1.
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、特別図柄の可変表示に同期した飾り図柄の可変表示を行う飾り図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。飾り図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を、例えば上から下に移動するように可変表示する。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L,9C,9Rがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、特別図柄表示器8で第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、特別図柄表示器8は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
演出表示装置9の下方には、始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8での可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、保留記憶数を表示する領域(以下、保留記憶表示部18cという。)が設けられている。なお、特別図柄保留記憶表示器18が設けられているので、保留記憶表示部18cは、設けられていなくてもよい(後述する変形例1の場合を除く。)。
特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
特別図柄表示器8において、特別図柄の可変表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の可変表示結果である停止図柄を停止表示(導出表示)する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。小当りにすることに決定されている場合には、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が導出表示された場合には、遊技状態が、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、小当り図柄が導出表示された場合には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をはずれ図柄にする。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄にする。「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄にする。特別図柄表示器8に15ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(例えば、29秒間)または所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが開始される。15ラウンド大当り状態では、ラウンドの回数は第1回数(例えば、15)である。以下、ラウンドの回数が第1回数である大当り遊技状態を15ラウンド大当り状態ともいう。
また、特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、ラウンドの回数が第2回数(例えば、「2」)である大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)に移行する。また、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドの期間は、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば、0.5秒間)になる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば、「2」)である。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、例えば、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
遊技状態を確変状態に制御することに決定されている場合には、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、例えば、次に可変表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。遊技状態を大当り遊技状態に制御することに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、大当り図柄という。そして、遊技状態を大当り状態に制御しないことに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、はずれ図柄という。
2ラウンド大当り状態が終了した後にも、遊技状態が確変状態(高確率状態)に制御される。2ラウンド大当り状態が終了した後に制御される確変状態を、突然確変(突確)状態ともいう。
特別図柄表示器8に小当り図柄が停止表示された場合には、遊技状態が、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、可変入賞球装置20における開閉板が第2期間(例えば、0.5秒間)開放状態になって大入賞口が開放される。ラウンドの回数は第2回数(例えば、2)である。ただし、2ラウンド大当り状態とは異なり、遊技状態は変更されない。すなわち、小当り遊技状態に制御される前の遊技状態が継続する。ただし、時短状態の終了条件が成立する場合には、遊技状態は通常状態に制御される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態の場合と同様に、その入賞球装置を第1状態に変化させる。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態)に比べて、大当りに決定される確率が高くなっている。例えば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、大当り判定用乱数の値と一致すると大当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、第2始動入賞口14が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、普通図柄当り判定用乱数の値と一致すると当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて多い。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。
演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄(演出図柄)の可変表示を行う。特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。特別図柄表示器8において大当り図柄が停止表示されるときと、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動が開始され、例えば、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の停止図柄が停止表示(導出表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示してもよいし、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて同時に停止図柄を停止表示してもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて停止図柄が導出表示されるまでの期間(可変表示期間=変動時間)で、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。
また、飾り図柄の変動中に、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などによって遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、擬似連の特定演出が実行可能である。
擬似連演出では、特別図柄の可変表示の開始条件が1回成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて飾り図柄を再び変動(再変動または擬似連変動という。)させる演出表示を、所定回(例えば、最大3回まで)行う。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、右側には、3つの右演出LED85Rが設けられ、左側には、3つの左演出LED85Lが設けられている。右演出LED85Rおよび左演出LED85Lは、特定演出としての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行される場合に点灯したり点滅したりする。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
演出表示装置9の上側には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、特別図柄および飾り図柄の可変表示は、始動入賞口への入賞に対応する。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示(変動表示)する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25や枠側に設けられている枠LED28等の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および飾り図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25、右演出LED85Rおよび左演出LED85Lに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、擬似連チャンス目、発展チャンス目、突確チャンス目を示す説明図である。例えば、「擬似連」の特定演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図6(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組み合わせに含まれる飾り図柄の組み合わせとして、あらかじめ定められていればよい。
擬似連(擬似連変動)とは、一の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の可変表示(変動表示)が実行されたかのように見せるために、一の始動入賞について決定された変動時間で、全ての図柄表示エリアにおいて図柄(例えば、左中右の飾り図柄)が仮停止する状態と再変動とが所定回実行される変動パターンを意味する。一般に、再変動の繰り返し実行回数(擬似連回数:最初の仮停止前の変動を含む)が多いほど、大当りの信頼度が高くなる。また、擬似連変動を実行した場合に、必ず最終的に何らかのリーチ演出を実行してもよい。さらに、擬似連回数によって、演出の発生割合が変化するようにしてもよい。例えば、再変動の実行回数(再変動回数)が2回(擬似連回数3回)になると「リーチ確定」、再変動回数が3回(擬似連回数4回)になると「スーパーリーチ確定」、再変動回数が4回(擬似連回数5回)になると「大当り確定」となるようなものでもよい。また、仮停止する際の仮停止図柄(停止図柄の組み合わせ)を特定のチャンス目にしてもよい。例えば、「1」「3」「5」のような奇数の並び(奇数目)や「1」「2」「3」のような並び(並び目)のように、一致する停止図柄はないが特徴がある組み合わせ(出目)を提示することによって、擬似連演出をアピールすることができる。また、図柄が仮停止する際もしくは再変動する際、または双方において、特殊な報知演出(表示、音、ランプ(LEDを含む)、可動物等による)を実行すると、擬似連演出を遊技者によりアピールすることができる。また、擬似連変動中の再変動時にステップアップ予告を実行するようにしてもよい。例えば、再変動回数が3回(擬似連回数4回)の場合には、ステップアップ予告における4ステップを実行することができる。ステップアップ予告を併用する場合には、擬似連回数が多くなるにつれて、ステップアップ予告におけるステップ数を増加させることができるので、大当りの信頼度がより高いことを遊技者に認識させることが可能になる。
「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えば、リーチ演出において行われる演出表示の導入部分のような所定の演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、あらかじめ定められた特殊組み合わせに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態に所定のリーチ演出が開始される。例えば、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図6(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが仮停止表示されることによって、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、発展チャンス目としてあらかじめ定められた組み合わせの飾り図柄を、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。例えば、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、確定飾り図柄として停止表示される。
さらに、飾り図柄の変動中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば、所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示するような、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様によって、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。以下、予告演出の一例である「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「メール表示」といった予告演出について説明する。
「キャラクタ表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の図柄表示エリア(例えば、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9R)において飾り図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域における所定位置にあらかじめ用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ画像」の予告演出(ステップアップ予告の演出)では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の図柄表示エリアにおいて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域で、あらかじめ用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われる。なお、「ステップアップ画像」の予告演出では、あらかじめ用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば、所定の順番において最初に表示される演出画像)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させるようにしてもよい。
なお、ステップアップ予告とは、一の始動入賞に対して実行される図柄の可変表示(変動表示)中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ(LEDを含む)、可動物等による)が複数段階に変化するような予告のことである。一般には、変化する回数(ステップ数)が多いほど、大当りの信頼度が高くなる。予告の対象になるのは、大当りやリーチであるが、確変大当り、特定の態様のリーチ、確変への昇格等を予告する演出であってもよい。さらに、ステップ数によって予告の対象が変化するようにしてもよい。例えば、ステップ3まで進むと「リーチ確定」、ステップ4まで進むと「スーパーリーチ確定」、ステップ5まで進むと「大当り確定」となるようなものでもよい。また、予告態様の変化(ステップアップ)は、この実施の形態における異なるキャラクタが順に出現する(図42,図43参照)ことに限られず、1つのキャラクタの液状や色等が変化することであってもよい。つまり、予告する手段(表示、音、ランプ(LEDを含む)、可動物等)の状態が段階的に変化したと遊技者が認識可能であれば、ステップアップ予告は、出現キャラクタが変わっていくことに限られない。
「メール表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の図柄表示エリアにおいて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、例えば、演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示を変更させるような、演出動作が変化する演出表示が行われる。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせ、または、飾り図柄の特殊組み合わせのうち発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、特別図柄表示器8に大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後、リーチ演出が実行された後に、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、飾り図柄が揃って停止表示される。
なお、遊技者は、確変状態になるか否かを、飾り図柄の可変表示結果から認識することはできない。すなわち、大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせは、確変状態に制御されない場合にも確変状態に制御される場合にも同様に使用される。ただし、確変状態に制御される場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(確変図柄)と、確変状態に制御されない場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(非確変図柄)とを別にしてもよいし、確変状態に制御されないときにも確変状態に制御されるときにも同様に大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(大当り図柄)を使用する場合に、遊技機に設けられている演出装置(演出表示装置9、各種LED、スピーカ27等)を用いて確変大当りの発生を報知してもよい。
特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、演出表示装置9に所定のはずれ図柄が停止表示されたり、図6(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかになる停止図柄が停止表示されたり、図6(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかになる停止図柄が停止表示される。なお、突確チャンス目TC1〜TC4は、特殊組み合わせに含まれる飾り図柄の組み合わせとして、あらかじめ定められている。また、特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、所定のリーチ演出が実行されたり、リーチ演出が実行されずに所定のリーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していること)となる停止図柄が演出表示装置9に停止表示されることがある。特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を、「突確」(「突確大当り」または「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、飾り図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様に飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示されたり、図6(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかの停止図柄が停止表示されたり、所定のリーチの組み合わせとなる停止図柄が停止表示されること。特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出、「小当り」の可変表示態様という。なお、図6(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかの停止図柄は、飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる場合に限り用いられ、可変表示態様が「小当り」となる場合には停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示で突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかの停止図柄が停止表示された場合には、「突確」の可変表示態様で可変表示結果として大当り図柄が導出表示される。
図7は、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応してあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図8は、可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応してあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−8、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−4、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−4、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−4、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。
図9は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当たり、突然確変大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別判定用)(2−2)ランダム2−2(MR2−2):リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図10(A)、(B)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図10(A)の左欄に記載されている各数値および図10(B)に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10(A)の右欄に記載されている各数値および図10(B)に記載されている各数値が設定されている。図10(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。なお、以下、大当り判定値と小当り判定値とを、「大当り判定値」とまとめて表現することがある。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図10(A),(B)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、通常大当りもしくは突確大当り)または小当りにすることに決定する。なお、図10(A),(B)に示す「確率」は、大当りまたは小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りまたは小当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄または小当りにするか否か決定するということでもある。
図10(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図11(A)〜(F)および図12(G)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、図12(H)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、および大当り種別の判定結果に応じて選択される。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gには、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「通常」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられず、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B、132G(時短状態のときに選択)を比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132F、132Gでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった大当り種別が「突確」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図11(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132DではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132D(「通常」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B,132E(「確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C,132F,132G(「突確」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図13(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、例えば、図13(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに対応した判定値を含む。
図13(A)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Aにおいて判定値が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cにおいても判定値が割り当てられている。図13(B)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Bにおいて判定値が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図11(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Fにおいても判定値が割り当てられている。図13(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Cにおいて判定値が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図12(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gにおいても判定値が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」になる場合と、可変表示結果が「小当り」になる場合で共通の変動パターン種別になっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cや、図11(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132F、図12(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gは、可変表示結果が「小当り」になる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
図14(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブル134A〜134Cを示す説明図である。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、図14(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
例えば、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。また、保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。さらに、保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図15(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
例えば、図15(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aでは、リーチHA2−1にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「128」の範囲の値(判定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、それ以外の値がスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。また、リーチHA2−2にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「170」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「182」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。リーチHA2−1には、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aによって、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される判定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、保留記憶数が「3」や「4」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。これらの設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図16(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cを示す説明図である。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図17、図18(A)および(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図19および図20は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン138A、138Bを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。はずれ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
図19に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Aでは、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別になる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。このような設定によって、飾り図柄の可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定、および、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7の変動パターンのいずれかにする決定を行い、特定演出となる演出動作を実行することができる。また、非リーチCB1−1の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−1の変動パターンに割り当てられ、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−2の変動パターンに割り当てられている。
そして、非リーチCA1−4の変動パターン種別に対して、図16(A)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおいて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1に対して「217」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−2に対して「230」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−3に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−4に対して「239」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられている。また、非リーチHA1−1に対して、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「204」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−2に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「1」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「217」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−3に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「2」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「220」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「3」および「4」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「230」の範囲の判定値が割り当てられている。従って、保留記憶数が「1」や「2」である場合には、保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「3」や「4」である場合には、保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
図7に例示した変動パターンでは、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は16.70秒であり、「イントロ」の特定演出が実行される非リーチPA1−6の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は10.20秒であり、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される非リーチPA1−7の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は9.25秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特別図柄の変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特別図柄の変動時間に比べて長くなっている。そして、保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。また、保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。よって、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bでは、ノーマルCA2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
さらに、例えば、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類によって、変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−4の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPA3−8の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPB3−4の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
図21は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図21に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。「(H)」は16進数であることを示す。なお、変動パターンXX(XXは整数)は、図7および図8に示された変動パターンのいずれかに対応する。また、変動パターンコマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。また、変動パターンによって変動時間を特定可能であり、変動パターンコマンドは、飾り図柄の変動時間を特定可能なコマンドに相当する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りにするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド(突然確変大当り時以外に送信される。)と大当り開始指定2指定コマンド(突然確変大当り時に送信される。)とがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、突然確変大当り時以外での大当り終了画面を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、突然確変大当り時での大当り終了画面を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り終了画面を表示すること、すなわち小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドC2XX(H)は、保留記憶数を指定する演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を減算する場合には保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、保留記憶数を減算するときに、減算後の保留記憶数を保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図21に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、変動パターンコマンド、表示結果特定コマンドおよび保留記憶数減算指定コマンドを送信する。そして、可変表示時間(変動時間)が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
図22は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図23は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数をカウントするための保留記憶数カウンタの値が上限値(この実施の形態では4)であるか否かを確認する(ステップS211)。保留記憶数カウンタの値が上限値であれば、処理を終了する。
保留記憶数カウンタの値が上限値になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数(ランダム2,5,6:図6参照)を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS213)。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタや保留記憶バッファおよび保留記憶数カウンタは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器18における表示数を1増やし(ステップS214)、保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS215)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域に格納されているランダムRの値が大当り判定値(図10(A),(B)参照)のいずれかと一致するか否か確認する。一致した場合には、ステップS71に移行する(ステップS54)。なお、ステップS54の処理が大当り判定の処理である。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りとすることに決定されている場合に、大当り遊技を開始するときにリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS55)。一致しない場合には、ステップS75に移行する。一致した場合には、小当りフラグをセットした後(ステップS60)、ステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10(C)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(ステップS72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。なお、例えば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされて場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突確」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」または「確変」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図12(H)に示すテーブル選択規則に従って、遊技状態にもとづいて大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。なお、CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。
小当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図13(D)に示すテーブル選択規則に従って、小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択する(ステップS93,S94)。そして、ステップS101に移行する。
大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかにもとづいて、図14(D)に示すテーブル選択規則に従って、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択する(ステップS95)。また、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(ステップS96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチするか否かと、リーチしない場合の演出の種別またはリーチする場合のリーチの種別を決定する(ステップS97)。なお、ステップS97の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS53の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチすることに決定した場合には、ステップS97の処理で決定されたリーチの種別(リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1またはリーチHC2−1)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択する(ステップS99)。リーチしないことに決定した場合には、ステップS97の処理で決定された演出の種別(非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択する(ステップS100)。そして、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値にもとづいて、ステップS92、S94、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A〜137C、はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bのうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(ステップS104)。そして、抽出したランダム4の値にもとづいて、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、決定した変動パターンに対応した演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図26は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図21参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。突然確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。確変大当りフラグも突然確変大当りフラグもセットされていないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
CPU56は、ステップS116の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、保留記憶数を1減算することを指定する保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における表示結果特定コマンド格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りがセットされていない場合には、ステップS138に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、突然確変大当りとすることに決定されている場合には大当り開始2指定コマンドを送信し、そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、突然確変大当りとすることに決定されているか否かは、大当り種別を示すデータにもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
ステップS138では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS139)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短フラグをリセットする(ステップS140,S141)。
次いで、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS142)。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS143)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS144)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。例えば、15ラウンド大当りの場合には最大時間は29秒であり、突然確変大当りまたは小当りの場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS415)。
図30および図31は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10)になっているか否か確認する(ステップS434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS441)。なお、インターバル期間は、例えば5秒である。突然確変大当りや小当りのときは15R大当りより短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大当り種別を示すデータが突然確変大当りを示すデータであるときに、大当り終了2指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS442,S444)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS445)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS446)。
CPU56は、大当り種別を示すデータが突然確変大当りを示すデータでない場合には、大当り終了1指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS444)。そして、ステップS445に移行する。
図32は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS451)。大入賞口制御タイマの値が0でない場合には(ステップS452)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になった場合には、大当り種別を示すデータが確変大当りまたは突然確変大当りを示すデータであるときには、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS453,S454)。また、大当り種別を示すデータが確変大当りでも突然確変大当りを示すデータでもないときには、遊技状態を時短状態に移行させるために時短フラグをセットし(ステップS455)、時短回数カウンタに100を設定する(ステップS456)。なお、ステップS454,S455の処理では、遊技状態が時短状態であるとき(時短フラグがセットされているとき)に突然確変大当りとなった場合には確変フラグおよび時短フラグをセットし、遊技状態が非時短状態であるとき(時短フラグがセットされていないとき)に突然確変大当りとなった場合には確変フラグのみをセットするようにしてもよい。
また、大当りフラグをリセットし(ステップS457)、RAM55における大当り種別を示すデータをクリア(0にする)する(ステップS458)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS459)。
次に、変動中に実行される演出の具体例を、図33〜図48の説明図を参照して説明する。図33は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合、特定演出が実行されないとき、「擬似連」の特定演出が実行されるとき、「滑り」の特定演出が実行されるとき、および「発展チャンス目終了」の特定演出が実行されるときの演出制御用マイクロコンピュータ100の制御による演出表示装置9における表示動作例を示す説明図である。変動パターン指定コマンドによって、非リーチPA1−1の変動パターンが指定されたときには、図33(C1),(C2)に示すような特定演出は実行されない。非リーチPA1−4の変動パターンが指定されたときには、図33(E1)〜(E4)に示すような「滑り」の特定演出が実行される。非リーチPA1−5の変動パターンが指定されたときには、図33(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」の特定演出が実行される。非リーチPA1−7の変動パターンが指定されたときには、図33(F1)〜(F6)に示すような「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される。
図33(A)に示す例は、例えば、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で飾り図柄の変動が開始される。その後、図33(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
特定演出が実行されない場合や「滑り」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の飾り図柄が決定されたことに対応して、図33(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われる。なお、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンであれば、特定演出パターンが常に滑りTP1−1に決定され(図60(A)参照)、「右」の図柄表示エリア9Rで飾り図柄を高速に再変動させる「滑り」の特定演出が実行される。よって、「左」の図柄表示エリア9Lに停止表示する飾り図柄は、「滑り」の特定演出によっては変更されない。また、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄の組合せが左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6として決定されたことに対応して、図33(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われる。「擬似連」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の飾り図柄が決定されたときには、図33(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われる。
その後、特定演出が実行されない場合には、例えば、図33(C1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図33(C2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組合せとなる飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき、「右」の図柄表示エリア9Rや「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示される飾り図柄は、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
「擬似連」の特定演出が実行される場合には、例えば、図33(D1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図33(D2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)することによって、擬似連チャンス目GC6となる飾り図柄が停止表示される。このときには、例えば、飾り図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行ってから、図33(D3)に示すように全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rで飾り図柄を再び変動させる。その後、例えば、図33(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組み合わせとなる飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「滑り」の特定演出が実行される場合には、例えば、図33(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「5」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図33(E2)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで飾り図柄を高速に再変動させる。その後、図33(E3)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の飾り図柄になるように、停止表示させる飾り図柄を変更させる。ここで、図33(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで仮停止表示される飾り図柄は、例えば、決定された右最終停止図柄FZ1−2にもとづいて決定される(図58(A)参照)。その後、例えば、図33(E4)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組み合わせとなる飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、例えば、図33(F1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図33(F2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cにも「7」の飾り図柄を停止表示(仮停止表示)する。すなわち、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄が仮停止表示される。このときには、例えば、図33(F3)に示すように、仮停止表示された飾り図柄が一定方向に回転するような演出表示が行われ、続いて図33(F4)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる発展が生じることを遊技者に期待させるような演出表示が行われる。ここで、図33(F4)に示すような演出表示から仮停止表示されている飾り図柄が反転する方向に回転すれば、リーチ状態となる発展が生じることになる。この例では、リーチ状態となる発展が生じることなく、例えば、図33(F5)に示すように、回転状態にあった仮停止表示された飾り図柄が元に戻るような演出表示が行われてから、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図34は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、「イントロ」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示す説明図である。例えば、変動パターン指定コマンドによって、非リーチPA1−6の変動パターンが指定されたときには、図34に示すような「イントロ」の特定演出が実行される。例えば、図34(A)に示すように、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば、図34(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「3」の飾り図柄が停止表示(仮停止表示)され、「右」の図柄表示エリア9Rで「2」の飾り図柄が停止表示(仮停止表示)されるとともに、「中」の図柄表示エリア9Cに相当する表示位置に、キャラクタ画像CH1が表示される。なお、キャラクタ画像CH1は、後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった場合に実行されるリーチ演出で、演出画像として出現するものであればよい。
また、図34(C)に示すように、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、図34(D)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の図柄表示エリア9Lでは「4」の飾り図柄への更新表示が、「右」の図柄表示エリア9Rでは「3」の飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。また、例えば、図34(E)に示すように、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで更新表示された飾り図柄をさらに更新させるような演出表示が行われてから、図34(F)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の図柄表示エリア9Lでは「2」の飾り図柄への更新表示が、「右」の図柄表示エリア9Rでは「1」の飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。そして、図34(G)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、図34(H)〜(K)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lでは「2」の飾り図柄が仮停止表示され、「右」の図柄表示エリア9Rでは「1」〜「3」の飾り図柄が所定順序で更新表示される。その後、「右」の図柄表示エリア9Rでは、例えば、図34(L)に示すように飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、図34(M)に示すように「3」の飾り図柄が仮停止表示される。こうして「イントロ」の特定演出が終了すると、例えば、図34(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、非リーチの組み合わせとなる飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図35は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合において、「イントロ」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示す説明図である。変動パターン指定コマンドによって、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンのいずれかが指定されたときには、図35に示すような「イントロ」の特定演出が実行される。図35に示す表示動作例では、図35(A)〜(L)の部分において、図34(A)〜(L)に示す演出表示と同様の演出表示が行われる。その後、「右」の図柄表示エリア9Rでは、例えば、図35(M)に示すように「2」の飾り図柄が仮停止表示されることによって、「左」の図柄表示エリア9Lで仮停止表示されている飾り図柄と揃って、可変表示状態がリーチ状態となる。「イントロ」の特定演出が終了すると、例えば、図35(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、可変表示状態がリーチ状態となったことに対応したリーチ演出などが開始され、その後にリーチの組み合わせとなる飾り図柄や、大当りの組み合わせとなる飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。
図36〜図38は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」以外である場合の表示動作例を示す説明図である。図36(A)に示す例では、例えば、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で飾り図柄の変動が開始される。その後、図36(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、例えば、変動パターンがスーパーPA4−2であるときのように、「滑り」の特定演出が実行される場合には、図36(C1)〜(C3)に示すように、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rで飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。また、例えば、変動パターンがスーパーPA4−4であるときのように、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、図36(D1)〜(D5)に示すように、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。その後、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで「6」の飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることによって、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になる。さらに、例えば、変動パターンがスーパーPC4−1であるときのように、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合には、図36(E1)〜(E6)に示すように、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、発展チャンス目HC6となる飾り図柄の組合せを停止表示(仮停止表示)した後、仮停止表示されている飾り図柄が反転する方向に回転するような演出表示が行われた後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になる。
図36(C3)や図36(D5)に示すようリーチ状態となった場合には、図37(A)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける飾り図柄の変動速度が低下する。そして、変動パターンがノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8のいずれかであるときなどには、図37(B)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字が「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行われる。なお、図37(B)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「はずれ」となる場合には、例えば、図37(H)に示すように「5」を示す数字が「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の図柄表示エリア9Cで「5」を示す数字の飾り図柄を停止表示させるといった「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字以外の飾り図柄を停止表示させることなどによって、リーチはずれ組合せを構成する飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。リーチ演出α1〜リーチ演出α2やリーチ演出β1が実行される場合には、図37(C)に示すように、低下していた「中」の図柄表示エリア9Cにおける飾り図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。リーチ演出β1では、図37(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出α1またはリーチ演出α2である場合には、図37(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図37(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出α1では、図37(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。図37(G)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「はずれ」となる場合には、リーチはずれ組合せを構成する飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出α2では、図37(H)および(I)に示すように、2段階目の演出表示に進む。
図37(I)に示すように2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出α2であれば、図38(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。なお、可変表示結果が「はずれ」になる場合には、表示されている飾り図柄が変更されず、リーチはずれ組合せを構成する飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了させる。
図39は、ミッション演出の一例を示す説明図である。ここでは、3分以内に「3」でリーチが発生することをミッションにする場合を例にする(図39(a)参照)。
この例では、まず、左中右の飾り図柄が変動することが示されている(図39(b)参照)。次いで、左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄のみが変動する(図39(c)参照)。次に、右図柄も停止表示され、中図柄は変動し(図39(d)参照)、はずれ図柄が導出表示される(図39(e)参照:はずれの場合)。
その後、左中右の飾り図柄が変動し(図39(f)参照)、左図柄が停止表示され(図39(g)参照)、次いで右図柄が停止表示される(図39(h)参照)。なお、大当りである場合には、「3」の図柄によるリーチ演出画面が表示される。
図39に示す例では、ミッションの期間(この例では、3分)が経過するまでミッションは達成されず(図39(i)参照)、ミッション期間が終了したことを示す画面が表示されている(図39(j)参照)。
図40は、ミッションが成功した場合の演出の一例を示す説明図である。ここでは、3分以内に「3」でリーチが発生することをミッションにする場合を例にする(図40(a)参照)。
この例では、左中右の飾り図柄が変動した後(図示せず)、左図柄が停止表示されることが示されている(図40(b)参照)。次いで、右図柄が停止表示される(図40(c)参照)。次に、はずれ図柄が導出表示される(図40(d)参照)。その後、左中右の飾り図柄が変動した後、左図柄が停止表示される(図40(e)参照)。次いで、右図柄が停止表示される(図40(f)参照)。次に、はずれ図柄が導出表示される(図40(g)参照)。
その後、左中右の飾り図柄が変動し(図示せず)、左図柄が停止表示される(図40(h)参照)。次いで、右図柄が停止表示される(図40(i)参照)。図40(i)には、「3」でリーチになった例が示されている。すなわち、ミッションが達成された例が示されている。そこで、演出表示装置9に、ミッションが達成されたことを報知する画像が表示されている(図40(j)参照)。
図41は、ミッション演出の他の例を示す説明図である。ここでは、3分以内に「3」でリーチが発生することをミッションにする場合を例にする(図41(a)参照)。
この例では、左中右図柄のうちの一つ(右図柄とする。)が演出表示装置9に表示されない場合の例を示す。まず、左図柄および中図柄が変動し(図41(b)参照)、左図柄が停止表示されたリーチ状態になることが示されている(図41(c)参照)。なお、この例では、右図柄が表示されていないので、左図柄が停止表示されるとリーチ状態になる。しかし、導出表示される表示結果ははずれである(図41(d)参照)。また、ミッションは達成されていない。
その後、左中の飾り図柄が変動し(図41(e)参照))、左図柄が停止表示されたリーチ状態になる(図41(f)参照)。しかし、導出表示される表示結果ははずれである(図41(g)参照)。また、ミッションは達成されていない。
その後、左中の飾り図柄が変動し(図41(h)参照))、左図柄が停止表示されたリーチ状態になる(図41(i)参照)。図41(i)には、「3」でリーチになった例が示されている。すなわち、ミッションが達成された例が示されている。そこで、演出表示装置9に、ミッションが達成されたことを報知する画像が表示される(図41(j)参照)。
図42および図43は、ミッション演出のさらに他の例を示す説明図である。ここでは、3分以内に、ステップアップ予告におけるステップ3(第3段階)が発生することをミッションにする場合を例にする(図42(a)参照)。なお、この実施の形態では、ステップアップ予告の第1段階(ステップ1)の演出は「おたまじゃくし」が表示される演出であり、ステップアップ予告の第2段階(ステップ2)の演出は「足の生えたおたまじゃくし」が表示される演出であり、ステップアップ予告の第3段階の演出は「かえる」が表示される演出であるとする。また、ステップアップ予告の第3段階(ステップ3)は、第1段階および第2段階が順に終了した後に実行されるとする。
この例では、まず、左中右の飾り図柄が変動し(図42(b)参照)、変動中に、ステップアップ予告の第1段階の画像(おたまじゃくし)が演出表示装置9に表示されることが示されている(図42(c)参照)。すなわち、ステップアップ予告の第1段階の演出が実行されている。次いで、ステップアップ予告の第2段階の画像(足の生えたおたまじゃくし)が演出表示装置9に表示される(図42(d)参照)。その状態で、左図柄および右図柄が順次停止表示される(図42(e),(f)参照)。そして、中図柄が導出表示される(図42(g)参照:はずれの場合)。
その後、左中右の飾り図柄が変動し(図42(h)参照)、変動中に、ステップアップ予告の第1段階の画像(おたまじゃくし)が演出表示装置9に表示される(図42(i)参照)。すなわち、ステップアップ予告の第1段階の演出が実行されている。次いで、ステップアップ予告の第2段階の画像(足の生えたおたまじゃくし)が演出表示装置9に表示される(図42(j)参照)。さらに、ステップアップ予告の第3段階の画像(かえる)が演出表示装置9に表示される(図43(k)参照)。よって、ミッションは達成されたことになり、演出表示装置9に、ミッションが達成されたことを報知する画像が表示される(図43(l)参照)。
なお、図42および図43には、第1段階〜第3段階の画像の各々が一時的に表示される例が示されているが、次段階に移行するまで表示を継続するようにしてもよい。
図44および図45は、ミッション演出のさらに他の例を示す説明図である。図39〜図43に示す例では、ミッションが提示される期間を時間(例えば、3分)で規定したが、ここでは、ミッションが提示される期間を飾り図柄の変動回数で規定する。具体的には、10回の変動中に「3」でリーチが発生することをミッションにする場合を例にする(図44(a)参照)。
この例では、まず、左中右の飾り図柄が変動することが示されている(図44(b)参照)。次いで、左図柄が停止表示され、中図柄および右図柄のみが変動する(図44(c)参照)。次に、右図柄も停止表示され、中図柄は変動し(図44(d)参照)、はずれ図柄が導出表示される(図44(e)参照:はずれの場合)。
その後、左中右の飾り図柄が変動し(図44(f)参照)、左図柄が停止表示され(図44(g)参照)、次いで右図柄が停止表示される(図44(h)参照)。そして、はずれ図柄が導出表示される(図44(i)参照:はずれの場合)。なお、大当りである場合には、「3」の図柄によるリーチ演出画面が表示される。
図44および図45に示す例では、ミッションの期間(この例では、10回の変動の期間)が経過するまでミッションは達成されず(図44(j)および図45(k)参照)、ミッション期間が終了したことを示す画面が表示されている(図45(l)参照)。
図46は、ミッション演出のさらに他の例を示す説明図である。ここでは、10回の変動中に「擬似連」演出が発生することをミッションにする場合を例にする(図46(a)参照)。
この例では、まず、左中右の飾り図柄が変動することが示されている(図46(b)参照)。次いで、左図柄が停止表示され(図示せず)、右図柄も停止表示され、中図柄は変動し(図46(c)参照)、はずれ図柄が導出表示される(図46(d)参照:はずれの場合)。図46(b)〜(d)に示す飾り図柄の変動は、擬似連演出を伴わない変動パターンによる変動である。
その後、左中右の飾り図柄が変動している状態から(図46(e)参照)、左中右の全ての飾り図柄が仮停止表示される(図46(f)参照)。すなわち、擬似連演出が開始される。なお、仮停止している状態では、飾り図柄は揺れ変動(飾り図柄が、上下方向や左右方向に短い距離に亘って往復するように移動表示される変動)している。図46では、左中右の飾り図柄の近傍に示されている曲線によって飾り図柄が揺れ変動していることが示されているが、図46に示されている曲線は、演出表示装置9に実際に表示されている訳ではない。また、この例では、ミッションが達成されたことになるので、演出表示装置9に、ミッションが達成されたことを報知する画像が表示される(図46(g)参照)。また、大当り図柄が導出表示された例も示されている(図46(h)参照)。
図47および図48は、ミッション演出のさらに他の例を示す説明図である。ここでは、10回の変動中に擬似連演出が実行され、さらに2回目の仮停止時に表示される仮停止図柄として「5」「5」「6」が表示されることをミッションにする場合を例にする(図47(a)参照)。
この例では、まず、左中右の飾り図柄が変動することが示されている(図47(b)参照)。次いで、左図柄が停止表示され(図示せず)、右図柄も停止表示される(図47(c)参照)。そして、はずれ図柄が導出表示される(図47(d)参照:はずれの場合)。図47(b)〜(d)に示す飾り図柄の変動は、擬似連演出を伴わない変動パターンによる変動である。
その後、左中右の飾り図柄が変動している状態から(図47(e)参照)、左中右の全ての飾り図柄が仮停止表示される(図47(f)参照)。すなわち、擬似連演出が開始される。仮停止図柄は「1」「1」「2」である。飾り図柄が仮停止表示されている状態(仮停止状態)から、再び変動する(図47(g)参照)。すなわち、1回の飾り図柄の変動中における再変動が開始される。そして、左中右の全ての飾り図柄が仮停止表示される(図47(h)参照)。仮停止図柄は「2」「2」「3」である。従って、ミッションは達成されていない。飾り図柄が仮停止表示されている状態(仮停止状態)から、再び変動する(図47(i)参照)。すなわち、再変動が再び開始される。そして、左中右の全ての飾り図柄が導出表示される(図47(j)参照)。
その後、左中右の飾り図柄が変動している状態から(図48(k)参照)、左中右の全ての飾り図柄が仮停止表示される(図48(l)参照)。すなわち、擬似連演出が開始される。仮停止図柄は「2」「2」「3」である。飾り図柄が仮停止表示されている状態(仮停止状態)から、再び変動する(図48(n)参照)。すなわち、1回の飾り図柄の変動中における再変動が開始される。そして、左中右の全ての飾り図柄が仮停止表示される(図48(e)参照)。仮停止図柄は「5」「5」「6」である。従って、ミッションが達成されたことになる。そこで、演出表示装置9に、ミッションが達成されたことを報知する画像が表示される(図48(p)参照)。また、大当り図柄が導出表示された例も示されている(図48(q)参照)。
次に、擬似連の演出中に実行されるLEDによる演出を説明する。図49は、LEDによる演出を説明するための説明図である。図49(A)に示す擬似連TP2−1のパターンでは、それぞれの再変動(初回変動を除く。)の期間中に、3つの左演出LED85Lのうち点灯されるものが1つずつ増えていくように制御される。ただし、擬似連TP2−1のパターンでは、仮停止期間は1回設けられている(再変動は1回)ので、実際には、1つの左演出LED85Lと1つの右演出LED85Rとが点灯する状態のみが発生しうる。
図49(B)に示す擬似連TP2−2のパターンでは、それぞれの再変動(初回変動を除く。)の期間中に、3つの右演出LED85Rのうち点灯されるものが1つずつ増えていくように制御される。
図49(C)に示す擬似連TP2−3のパターンでは、それぞれの再変動(初回変動を除く。)の期間中に、3つの左演出LED85Lおよび3つの右演出LED85Rのうち点灯されるものが1つずつ増えていくように制御される。例えば、「1つ点灯」では、1つの左演出LED85Lと1つの右演出LED85Rとが点灯する。
なお、再変動の期間中に、LEDは点滅するように制御されてもよいし、表示色が変わるように制御されてもよい。
図49に示すように、LED演出に関して、擬似連TP2−3のパターンは、擬似連TP2−1のパターンと擬似連TP2−2のパターンとが組合わされたパターンに相当する。擬似連TP2−3のパターンは、擬似連TP2−1のパターンおよび擬似連TP2−2のパターンよりも、大当りにすることに決定されているときに選択されやすい。すなわち、擬似連TP2−3のパターンによる擬似連演出が実行されるときには、擬似連TP2−1のパターンおよび擬似連TP2−2のパターンによる擬似連演出が実行されるときに比べて、飾り図柄の表示結果が大当り図柄になる割合が高くなっている。例えば、図60(B)に示す特定演出パターン判定テーブルにおいて、はずれのときにのみ用いられる(図17〜図20参照)スーパーPA3−4,PA3−3に対して擬似連TP2−3が割り当てられることになる数値(121〜150)は比較的少ないが、大当りのときにのみ用いられる(図17〜図20参照)スーパーPB4−4,PB4−8に対して擬似連TP2−3が割り当てられることになる数値(51〜150)は比較的多い。
このように、この実施の形態では、LED演出の違いによって擬似連演出の種類を増やすようにし、さらに、他の種類の演出の種類が組み合わされた擬似連演出が、大当りにすることに決定されているときに選択されやすいように構成されている。すなわち、大当り遊技状態に制御されることに関する信頼度に連動した再変動演出が実行され、再変動演出による演出効果をより向上させることができる。
なお、この実施の形態では、擬似連TP2−1のパターンでは1回の再変動が行われ、擬似連TP2−2のパターンでは2回の再変動が行われ、擬似連TP2−3のパターンでは3回の再変動が行われるが、擬似連TP2−1,TP2−2,TP2−3における再変動回数を同じにしてもよい。また、再変動回数を、1回以上の任意の回数にしてもよい。
また、後述するように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、変動パターンコマンドで擬似連演出を伴う変動パターン(非リーチPA1−5,スーパーPA3−4,スーパーPB3−4,スーパーPA4−4,スーパーPA4−8,スーパーPB4−4,特殊PG1−3:図7および図8参照)を指定された場合に、再変動回数を決定しているが、すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100が擬似連の演出パターンを擬似連TP2−1,TP2−2,TP2−3のいずれにするか決定しているが(図76におけるステップS552,S553参照)、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、再変動回数を決定するようにしてもよい。
例えば、擬似連演出を伴う変動パターン(非リーチPA1−5,スーパーPA3−4,スーパーPA3−8,スーパーPB3−4,スーパーPA4−4,スーパーPA4−8,スーパーPB4−4,特殊PG1−3)の各々についてあらかじめ再変動回数が定められている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、変動パターンを決定することによって、再変動回数も決定することになる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、擬似連演出を伴う変動パターン(非リーチPA1−5,スーパーPA3−4,スーパーPB3−4,スーパーPA4−4,スーパーPA4−8,スーパーPB4−4,特殊PG1−3)を選択した後、所定の乱数等を用いて、あらためて再変動回数を決定するようにしてもよい。その場合には、はずれにするときに使用される非リーチPA1−5,スーパーPA3−4,スーパーPA3−8,スーパーPB3−4(図7参照)については、大当りにするときに使用されるスーパーPA4−4,スーパーPA4−8,スーパーPB4−4,特殊PG1−3(図8参照)に比べて、少ない再変動回数を決定する。また、変動パターンコマンドとして、擬似連演出を伴う変動パターン(非リーチPA1−5,スーパーPA3−4,スーパーPA3−8,スーパーPB3−4,スーパーPA4−4,スーパーPA4−8,スーパーPB4−4,特殊PG1−3)の各々について再変動回数が異なる変動パターンコマンドを用いるか、または、擬似連演出を伴う変動パターン(非リーチPA1−5,スーパーPA3−4,スーパーPA3−8,スーパーPB3−4,スーパーPA4−4,スーパーPA4−8,スーパーPB4−4,特殊PG1−3)の変動パターンコマンドとともに、再変動回数を指定するための変動パターンコマンドを用いる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560が再変動回数を決定する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図76におけるステップS552,S553の処理において、再変動回数を決定するための処理を実行しない。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図50は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S707の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。また、保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS707)。そして、ステップS702に移行する。
図51および図52は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている飾り図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧1指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS649)。そして、ステップS611に移行する。
図53は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図53に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1〜SR4−3、第1〜第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−1〜SR6−3、予告パターン種別判定用の乱数SR7、第1〜第3予告パターン判定用の乱数SR8−1〜SR8−3を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。
滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合や「発展チャンス目」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全てまたは一部において仮停止表示させる飾り図柄を決定するために用いられる乱数である。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1〜SR4−3は、「擬似連」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる仮停止図柄の組み合わせを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数である。
第1〜第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−1〜SR6−3は、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」の特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられる。第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2は、「擬似連」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられる。第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3は、「イントロ」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられる。
予告パターン種別判定用の乱数SR7は、予告演出を実行するか否かを決定し、予告演出を実行する場合における予告パターン種別をあらかじめ用意された複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。第1〜第3予告パターン判定用の乱数SR8−1〜SR8−3は、予告パターンをあらかじめ用意された複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。例えば、第1予告パターン判定用の乱数SR8−1は、「キャラクタ表示」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられる。第2予告パターン判定用の乱数SR8−2は、「ステップアップ画像」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられる。第3予告パターン判定用の乱数SR8−3は、「メール表示」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられる。ミッション決定用の乱数SR9は、ミッションの提示を開始するか否か決定するために用いられる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図54に示すように、ミッションを開始する場合のミッションの種類とミッションを開始しないことのそれぞれに対応するミッション判定値が設定されたミッション決定用テーブルが格納されている。
図54において、「変動10回以内」とは、飾り図柄の変動が5回実行される間にミッションを達成すべきことを示す。「変動20回以内」とは、飾り図柄の変動が20回実行される間にミッションを達成すべきことを示す。つまり、この実施の形態では、ミッションが所定回の連続する飾り図柄の変動の間にミッションを達成すべきことが遊技者に報知される。しかし、例えば、所定時間(例えば、10分)が経過する間にミッションを達成すべきことを遊技者に報知するようにしてもよい。
また、図54において、「3の図柄でリーチを出せ」とは、左右の飾り図柄が「3」「3」で停止することによってリーチとなる状態を発生させることを示す。「ステップ3の予告を出せ」とは、ステップアップ予告演出における第3段階の予告演出が実行される状態を発生させることを示す。「擬似連を出せ」とは、擬似連演出が実行される状態を発生させることを示す。「擬似連の2回目で「5」「5」「6」で止めろ」とは、擬似連演出における2回目の仮停止時の停止図柄が「5」「5」「6」である状態を発生させることを示す。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、所定の非リーチの組み合わせや発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図55(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが含まれている。図55(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図55(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図55(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、図56に示すような左右出目判定テーブル161が含まれ、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR127LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR127LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図55(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組み合わせがリーチの組み合わせや大当り組み合わせ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、図55(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組み合わせが、あらかじめ定められた飾り図柄の組み合わせとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。例えば、リーチの組み合わせや大当り組み合わせ以外であっても、図6(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図6(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8となる部分、図6(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらに、図57に示すような一定の非リーチの組み合わせとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や発展チャンス目HC1〜HC8、突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、これらのチャンス目と類似する一定の非リーチの組み合わせとはならないようにすることができる。
図55(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dは、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合に「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rでの最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6となる停止図柄の組み合わせを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、発展チャンス目HC1〜HC8に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図58(A)および図58(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図58(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図58(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチはずれ組み合わせを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差によって、特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示する場合に、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。決定された図柄差に応じて、「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、大当り組み合わせや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図59(A),(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163Cが含まれている。図59(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、大当り図柄となる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「1」、「2」、「3」、「4」、「6」、「7」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図59(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定飾り図柄の組み合わせを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、突確チャンス目TC1〜TC4に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば、図60(A)〜(C)に示す特定演出パターン判定テーブル164A〜164Cが含まれている。図60(A)に示す特定演出パターン判定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1にもとづいて、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−6、スーパーPA4−2、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図7および図8を参照)に応じて、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値と比較される数値(判定値)であって、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
図60(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2にもとづいて、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Bは、非リーチPA1−5、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、特殊PG1−3の変動パターンの「擬似連」の特定演出が実行される変動パターンに応じて、第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2の値と比較される数値(判定値)であって、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
擬似連TP2−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において飾り図柄を仮停止表示させてから再変動(擬似連変動)させる全再変動表示動作が、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに1回行われる。擬似連TP2−2の特定演出パターンでは、確定飾り図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が2回行われる。擬似連TP2−3の特定演出パターンでは、確定飾り図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が3回行われる。従って、この実施の形態では、特定演出パターン判定テーブル164Bを用いて特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定することによって、擬似連変動の実行回数を決定することができる。
図60(C)に示す特定演出パターン判定テーブル164Cは、「イントロ」の特定演出が実行される場合に、第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3にもとづいて、特定演出パターンをイントロTP3−1〜イントロTP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Cは、非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7の変動パターンといった、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターン(図7および図8を参照)に応じて、第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)であって、イントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、例えば、前回演出値が1〜3のいずれであるかに応じて、複数種類の演出動作に対応したイントロTP3−1〜イントロTP3−3の各特定演出パターンに対する第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の割り当てが異なっている。前回演出値は、「イントロ」の特定演出における特定演出パターンがイントロTP3−1に決定された場合に1に設定され、イントロTP3−2に決定された場合に2に設定され、イントロTP3−3に決定された場合に3に設定される。そして、前回演出値が1であるときには、イントロTP3−1に対して第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。前回演出値が2であるときには、イントロTP3−2に対して第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられず、前回演出値が3であるときには、イントロTP3−3に対して第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、非リーチPA1−6の変動パターンに応じて「イントロ」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「イントロ」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図61(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば、図61(E)に示すようなテーブル選択規則に従って、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、飾り図柄を再変動させる図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、仮停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従って飾り図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−4となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図62(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。全再変動表示動作の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となり、3回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「3」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Dは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる停止図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「3」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。なお、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図60(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bの設定にもとづいて特定演出パターンが擬似連TP2−1に決定され、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が1回だけであることから、仮停止図柄決定テーブル167Cや仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。変動パターンが特殊PG1−3である場合には、図60(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bの設定にもとづいて特定演出パターンが擬似連TP2−1または擬似連TP2−2に決定され、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が多くとも2回であることから、仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。
図62(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図62(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。図62(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組み合わせが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。図62(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dは、仮停止図柄決定テーブル167Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組み合わせが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−3の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。
仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図63に示すように、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の各特定演出パターンによる擬似連変動の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図64に示す仮停止図柄決定テーブル168が含まれている。仮停止図柄決定テーブル168は、「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組み合わせによって構成される発展チャンス目HC1〜HC8に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、図65に示す予告パターン種別判定テーブル170が含まれている。予告パターン種別判定テーブル170は、予告パターン種別判定用の乱数SR7にもとづいて、予告パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン種別判定テーブル170は、変動パターンが非リーチPA1−1、非リーチPA1−2、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1のいずれかである場合や、非リーチPA1−3である場合、非リーチPA1−4である場合、非リーチPA1−6、非リーチPB1−2、非リーチPC1−2、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3のいずれかである場合、これらの変動パターン以外の変動パターンである場合に応じて、予告パターン種別判定用の乱数SR7の値と比較される数値(判定値)であって、予告なし、または、予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別に対応するデータ(判定値)を含む。
予告パターン種別判定テーブル170では、変動パターンが非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3の「イントロ」の特定演出が実行される変動パターン(図7および図8を参照)である場合に対応して、予告パターン種別判定用の乱数SR7に対応する判定値が全て予告なしに割り当てられている。そのため、「イントロ」の特定演出が実行される場合には、予告演出となる演出動作の実行が制限される。「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動を開始させた後、短時間のうちに特定演出における演出表示が開始され、予告演出が行われる場合には、実行期間に重複が生じる。そこで、予告パターン種別判定テーブル170では、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターンである場合には常に予告なしとなるように予告パターン種別判定用の乱数SR7の値と比較される数値(判定値)を割り当てることによって、「イントロ」の特定演出と実行期間が重複する予告演出は実行しないようにすることができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、予告パターンを複数種類のいずれに決定するためのテーブルとして、例えば、図66〜図68に示す予告パターン判定テーブル171A〜171Cが含まれている。予告パターン判定テーブル171Aは、予告パターン種別が予告CY1に決定されたときに、第1予告パターン判定用の乱数SR8−1にもとづいて、予告なし、または、予告パターンを予告YP1−1〜予告YP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Aは、変動パターンに応じて、第1予告パターン判定用の乱数SR8−1の値と比較される数値(判定値)であって、予告なし、または、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「キャラクタ表示」の予告演出における演出表示が行われる。「キャラクタ表示」の予告演出では、予告YP1−1〜予告YP1−4の各予告パターンに対応するキャラクタ画像を、演出表示装置9の表示領域に表示させる。
予告パターン判定テーブル171Bは、予告パターン種別が予告CY2に決定されたときに、第2予告パターン判定用の乱数SR8−2にもとづいて、予告なし、または、予告パターンを予告YP2−1〜予告YP2−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Bは、変動パターンに応じて、第2予告パターン判定用の乱数SR8−2の値と比較される数値(判定値)であって、予告なし、あるいは、予告YP2−1〜予告YP2の予告パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
予告YP2−1〜予告YP2−3の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「ステップアップ画像」の予告演出(ステップアップ予告演出)における演出表示が行われる。「ステップアップ画像」の予告演出では、あらかじめ用意された複数種類の演出画像のいずれかを演出表示装置9の表示領域に表示させた後、予告YP2−1〜予告YP2−3の各予告パターンに対応して、所定の順番に従って複数種類の演出画像を切り替えて表示すること、または、演出画像の切り替えが行われないことがある。
予告パターン判定テーブル171Cは、予告パターン種別が予告CY3に決定されたときに、第3予告パターン判定用の乱数SR8−3にもとづいて、予告なし、または、予告パターンを予告YP3−1〜予告YP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Cは、変動パターンに応じて、第3予告パターン判定用の乱数SR8−3の値と比較される数値(判定値)であって、予告なし、または、予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「メール表示」の予告演出における演出表示が行われる。「メール表示」の予告演出では、一例として、操作ボタン(この場合には、遊技機に操作ボタンが設けられる。)の操作を促す演出画像を演出表示装置9の表示領域に表示させた後、操作ボタンが操作されたことに応じて、予告YP3−1〜予告YP3−3の各予告パターンに対応した演出画像を表示させ、操作ボタンが操作されなければ、各予告パターンに対応した演出画像の表示が行われない。このように、「メール表示」の予告演出では、操作ボタンが操作されたことに応じて演出動作が変化する。
図68に示す予告パターン判定テーブル171Cでは、特定演出が実行される非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンに対応して、「1」〜「170」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。また、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも少ない個数の判定値が、予告なしに割り当てられている。例えば、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4の変動パターンに対応して、「1」〜「160」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。その他のリーチ状態となる変動パターンでは、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となるか否かや、リーチの種類(ノーマルまたはスーパー)によって、第3予告パターン判定用の判定値の割り当てが異なっている。また、特定演出が実行されない非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1の変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも多い個数の判定値が、予告なしに割り当てられている。すなわち、「1」〜「190」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。このような設定によって、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて予告演出を実行する割合が低くなるとともに、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて予告演出を実行する割合が高くなる。また、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)の高い予告演出を実行する割合が高くなり、飾り図柄の可変表示態様がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて信頼度の高い予告演出を実行する割合が低くなる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、例えば、図69(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180、図69(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181、図70に示す各種演出制御パターンテーブル182が含まれている。図69(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における飾り図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各図柄変動制御パターンは、例えば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されている。図柄変動制御パターンのデータの集まりを、プロセステーブルという。
図69(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181には、複数種類の予告パターンのそれぞれに対応して、例えば、予告演出における演出表示動作といった、予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各予告演出制御パターンは、例えば、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されている。
予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンのそれぞれに対応して、予告CYP1−1〜予告CYP1−4の予告演出制御パターンが格納されている。予告CYP1−1の予告演出制御パターンは、予告YP1−1の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101を表示させる演出制御パターンである。予告CYP1−2の予告演出制御パターンは、予告YP1−2の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101とキャラクタ画像MC102を表示させる演出制御パターンである。予告CYP1−3の予告演出制御パターンは、予告YP1−3の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101とキャラクタ画像MC103を表示させる演出制御パターンである。予告CYP1−4の予告演出制御パターンは、予告YP1−4の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101〜MC103を表示させる演出制御パターンである。
また、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP2−1〜予告YP2−3の予告パターンのそれぞれに対応して、予告CYP2−1〜予告CYP2−3の予告演出制御パターンが格納されている。予告CYP2−1の予告演出制御パターンは、予告YP2−1の予告パターンに対応して、第1段階の演出画像(例えば、「おたまじゃくし」)を表示させ、演出画像の切り替えを行わずに、予告演出を終了する演出制御パターンである。予告CYP2−2の予告演出制御パターンは、予告YP2−2の予告パターンに対応して、第1段階の演出画像(例えば、「おたまじゃくし」)を表示させ、その演出画像を第2段階の演出画像(例えば、「足の生えたおたまじゃくし」)に切り替えた後に、予告演出を終了する演出制御パターンである。予告CYP2−3の予告演出制御パターンは、予告YP2−3の予告パターンに対応して、第1段階の演出画像(例えば、「おたまじゃくし」)を表示させ、その演出画像を第2段階の演出画像(例えば、「足の生えたおたまじゃくし」)に切り替え、さらに第3段階の演出画像(例えば、「かえる」)に切り替えた後に、予告演出を終了する演出制御パターンである。
さらに、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP3−1の予告パターンに対応して予告CYP3−1−1および予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンが格納され、予告YP3−2の予告パターンに対応して予告CYP3−2−1および予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンが格納され、予告YP3−3の予告パターンに対応して予告CYP3−3−1および予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンが格納されている。予告CYP3−1−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−1の予告パターンに対応して、操作ボタンの操作が検出される以前における演出画像を表示させる演出制御パターンである。予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−1の予告パターンに対応して、操作ボタンの操作が検出された後における演出画像を表示させる演出制御パターンである。予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−2の予告パターンに対応して、操作ボタンの操作が検出される以前における演出画像を表示させる演出制御パターンである。予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−2の予告パターンに対応して、操作ボタンの操作が検出された後における演出画像を表示させる演出制御パターンである。予告CYP3−3−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−3の予告パターンに対応して、操作ボタンの操作が検出される以前における演出画像を表示させる演出制御パターンである。予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−3の予告パターンに対応して、操作ボタンの操作が検出された後における演出画像を表示させる演出制御パターンである。
図70に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されている。各演出制御パターンには、例えば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が時系列的に設定されている。
図71は、図50に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図72は、図71に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図73および図74は、図71に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、ミッション中か否か(ミッションが提示されているか否か)判定する(ステップS501)。具体的には、ミッション中フラグがセットされているか否か判定する。ミッション中であれば、ステップS508に移行する。ミッション中でなければ、ミッション決定用乱数を抽出する(ステップS502)。そして、ミッション決定用テーブル(図54参照)にもとづいて、ミッションを開始するか否かと、開始する場合のミッションの種類を決定する(ステップS503)。なお、ミッション中とは、演出表示装置9に、ミッションを示す画像が表示されている期間中であるということである。
ミッションを開始しないことに決定した場合には、ステップS511に移行する(ステップS504)。ミッションを開始することに決定した場合には、ミッションの内容をRAMに記憶し(ステップS505)、ミッション回数カウンタにミッション回数(ミッションを継続する飾り図柄の変動回数に相当:図54参照)をセットする(ステップS506)。また、ミッション中フラグをセットする(ステップS507)。そして、RAMに記憶されているミッションの内容に応じたミッションを演出表示装置9に表示する(ステップS508)。例えば、ミッションの内容が「3の図柄でリーチを出せ」であれば、演出表示装置9にその旨を表示する。
そして、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(ステップS511)。はずれとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、「擬似連を出せ」のミッションが提示されている期間中であるか否か判定する(ステップS512)。例えば、ステップS507の処理でセットされたミッション中フラグおよびステップS505の処理でRAMに記憶されたミッション内容を確認することによって判定できる。
「擬似連を出せ」のミッション中である場合には、飾り図柄の変動パターンを、擬似連演出なしの非リーチの変動パターンに変更する(ステップS513)。具体的には、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータを、擬似連演出なしの非リーチの変動パターンを示すデータに変更する。
ステップS513の処理によって、「擬似連を出せ」のミッション中である場合に、大当りにならないにも関わらず、擬似連演出が実行されることが防止される。つまり、大当りにならない場合に擬似連演出が実行されると、一応、ミッションが達成されたことになるが、大当りが発生しないので、ミッション成功の報知をしたのでは、遊技者が不審感を抱くおそれがある。そこで、そのような事態にならないように、はずれにすることに決定されている場合には、「擬似連を出せ」のミッション中では擬似連演出が実行されないように制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS514)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドによって指定された変動パターンが、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS515)。例えば、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが非リーチPA1−7の変動パターンであれば(図7および図8参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定される。
「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS516)。ステップS506の処理では、図55(D)に示された最終停止図柄決定テーブル160Dを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することによって発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6の組み合わせを飾り図柄の停止図柄として決定する。
ステップS515の処理で「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチにならない飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS517)。ステップS517の処理では、図55(A)に示された最終停止図柄決定テーブル160Aを使用テーブルとして選択する。次いで、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することによって左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図55(B)に示された最終停止図柄決定テーブル160Bを使用テーブルとして選択する。続いて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−2の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することによって右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。また、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせにもとづいて、図56に示された左右出目判定テーブル161を参照することによって、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれになるか判定する。次いで、図55(C)に示された最終停止図柄決定テーブル160Cを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値と左右出目タイプDC1−1とにもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することによって中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
ステップS517の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することによって、飾り図柄の停止図柄がリーチの組み合わせや大当りの組み合わせになることがない。また、リーチの組み合わせや大当りの組み合わせ以外であっても、図6(A)に示された擬似連チャンス目GC1〜GC8、図6(B)に示された発展チャンス目HC1〜HC8、図6(C)に示された突確チャンス目TC1〜TC4、および図57に示されたような一定の非リーチの組み合わせになることもない。
ステップS514の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチの組み合わせを構成する飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS518)。ステップS518の処理では、図58(A)に示された最終停止図柄決定テーブル162Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することによって左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図58(B)に示された最終停止図柄決定テーブル162Bを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することによって左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。演出制御用CPU101は、決定した図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する。
以上のように、ステップS518の処理では、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄を決定する。次いで、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する。
また、演出制御用CPU101は、「3の図柄でリーチを出せ」のミッション中であって(ステップS519)、大当りとすることに決定されていない場合には、ステップS518の処理でリーチ図柄(リーチの停止図柄)として「3」「3」(「左」および「右」の飾り図柄)が決定されているときには、リーチ図柄を「3」「3」以外に変更するリーチ図柄変更処理を実行する(ステップS520)。なお、この実施の形態では、飾り図柄の変動を開始する前にリーチ図柄変更処理を実行するが、飾り図柄の変動中(例えば、リーチ図柄を停止表示するとき)にリーチ図柄変更処理を実行するようにしてもよい。
はずれとすることに決定されていない場合には(ステップS511)、演出制御用CPU101は、突確または小当りに決定されているか否か判定する(ステップS531)。突確または小当りに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンド(図21参照)が格納されているか否かによって判定される。突確または小当りに決定されている場合には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであるか否か判定する(ステップS533)。図8に示されたように、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンは、いずれも、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする変動パターンである。ステップS533の処理で特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、ステップS515に移行し、演出制御用CPU101は、ステップS516またはステップS517の処理で、最終停止図柄となる飾り図柄を決定する。
なお、ステップS533において特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS515の処理において、変動パターン指定コマンドによって、指定された変動パターンが特殊PG1−4の変動パターンであれば(図8を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定することになる。
ステップS533の処理で、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターン以外であると判定した場合には、演出制御用CPU101は、指定された変動パターンが特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであるか否か判定する(ステップS534)。図8に示されたように、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンは、いずれも、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行う変動パターンである。よって、演出制御用CPU101は、ステップS534の処理で特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであると判定した場合には、ステップS518の処理で、リーチの組み合わせを構成する最終停止図柄となる飾り図柄を決定する。
ステップS534の処理で特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターン以外であると判定した場合には)、指定された変動パターンは特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかになる。図8に示されたように、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンは、いずれも、飾り図柄の表示結果を突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかにするような変動パターンである。よって、演出制御用CPU101は、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかが指定された場合には、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する飾り図柄の最終停止図柄を決定する(ステップS535)。ステップS535の処理では、演出制御用CPU101は、図59(C)に示された最終停止図柄決定テーブル163Cを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することによって突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組み合わせを最終停止図柄として決定する。
突確および小当りに決定されていない場合には(ステップS531)、大当りの組み合わせの飾り図柄の最終停止図柄を決定する(ステップS532)。ステップS532の処理では、演出制御用CPU101は、図59(A)に示された最終停止図柄決定テーブル163Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することによって大当り図柄となる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組み合わせを最終停止図柄として決定する。
ステップS516,S517,S518のいずれかの処理を実行した後、または、ステップS532,S535のいずれかの処理を実行した後に、演出制御用CPU101は、特定演出設定処理を実行する(ステップS521)。また、予告演出設定処理を実行する(ステップS522)。
図76は、特定演出設定処理を示すフローチャートである。特定演出設定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出を含まない変動パターンであるか否か判定する(ステップS551)。特定演出を含まない変動パターンであれば、特定演出設定処理を終了する。
特定演出を含む変動パターンである場合には、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」のいずれかであるか否か判定する(ステップS552)。「滑り」、「擬似連」、「イントロ」の特定演出のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを使用テーブルとして選択する(ステップS553)。「滑り」の特定演出である場合には、図60(A)に示された特定演出パターン判定テーブル164Aを選択し、「擬似連」の特定演出である場合には、図60(B)に示された特定演出パターン判定テーブル164Bを選択し、「イントロ」の特定演出である場合には、図60(C)に示された特定演出パターン判定テーブル164Cを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS554)。「滑り」の特定演出である場合には、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR6−1の値にもとづいて、ステップS552の処理で選択した特定演出パターン判定テーブル164Aを参照することによって特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。「擬似連」の特定演出である場合には、第2特定演出パターン判定用の乱数SR6−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR6−2の値にもとづいて、ステップS552の処理で選択した特定演出パターン判定テーブル164Bを参照することによって特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定する。「イントロ」の特定演出である場合には、第3特定演出パターン判定用の乱数SR6−3の値を抽出する。また、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、演出制御バッファ設定部194に記憶されている前回演出値を読み出す。そして、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、抽出した乱数SR6−3の値と前回演出値とにもとづいて、変動パターンが非リーチPA1−6以外である場合には、抽出した乱数SR6−3の値にもとづいて、特定演出パターン判定テーブル164Cを参照することによって、特定演出パターンをイントロTP3−1〜イントロTP3−3のいずれかに決定する。
演出制御用CPU101は、特定演出が「イントロ」である場合には(ステップS555)、ステップS554の処理で決定したイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに応じて、特定演出パターン判定テーブル164Cにおける前回演出バッファ更新設定値で、前回演出値を更新する(ステップS556)。例えば、ステップS554の処理でイントロTP3−1の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を1に更新する。ステップS554の処理でイントロTP3−2の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を2に更新する。また、ステップS554の処理でイントロTP3−3の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を3に更新する。
ステップS556の処理を実行することによって、「イントロ」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、演出動作の種類ごとに用意されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンのいずれかに決定する毎に、決定されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに対応する前回演出値に更新される。すなわち、「イントロ」の特定演出における演出動作を複数種類のいずれかに決定する毎に、決定された演出動作の種類を、前回演出値として更新可能に記憶する。そして、ステップS554の処理では、非リーチPA1−6の変動パターンである場合に、前回演出値を読み出して図60(C)に示されたような特定演出パターン判定テーブル164Cを用いた判定を行うことによって、前回演出値として記憶されている演出動作の種類と同一種類の演出動作は実行しないように、特定演出パターンを決定することができる。
ステップS552の処理で、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」以外であると判定した場合、ステップS555の処理で特定演出が「イントロ」以外であると判定した場合、およびステップS556の処理を実行した場合には、演出制御用CPU101は、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」のいずれかであるか否か判定する(ステップS557)。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」以外の特定演出であれば、特定演出設定処理を終了する。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」の特定演出のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、特定演出において仮停止表示させる仮停止図柄を決定する(ステップS558)。
ステップS558の処理では、演出制御用CPU101は、「滑り」の特定演出である場合に、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンにもとづいて、図61(E)に示されたテーブル選択規則に従って、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択する。また、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR3の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することによって右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかになる飾り図柄を決定する。
演出制御用CPU101は、「擬似連」の特定演出である場合には、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンにもとづいて、擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連TP2−1の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連TP2−2の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定し、擬似連TP2−3の特定演出パターンである場合には定数Mを「3」に設定する。また、決定した仮停止図柄の組み合わせ数を示す変数Nに「0」を設定する。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図62(A)に示された仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択し、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図62(B)に示された仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択する。また、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−1の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bとのうちのいずれかを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせ(第1回目の仮停止時の仮停止図柄)を決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図62(C)に示された仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択する。また、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−2の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせ(第2回目の仮停止時の仮停止図柄)を決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図62(D)に示された仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する。また、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−3の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル167Dを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3(第3回目の仮停止時の仮停止図柄)の組み合わせを決定する。
「発展チャンス目」の特定演出である場合には、演出制御用CPU101は、図64に示された仮停止図柄決定テーブル168を使用テーブルとして選択する。また、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR3の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル168を参照することによって、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組み合わせを決定する。
図77は、予告演出設定処理(ステップS516)の一例を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、図65に示された予告パターン種別判定テーブル170を使用テーブルとして選択する(ステップS591)。また、予告パターン種別判定用の乱数SR7の値を抽出する(ステップS592)。そして、抽出した乱数SR7の値にもとづいて、予告パターン種別判定テーブル170を参照することによって、変動パターンに応じて、予告なし、または予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別のいずれかに決定する(ステップS593)。予告なしに決定した場合には、予告演出設定処理を終了する。
予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別のいずれかに決定した場合には、演出制御用CPU101は、決定した予告パターン種別に応じて、図66に示された予告パターン判定テーブル171Aと、図67に示された予告パターン判定テーブル171Bと、図68に示された予告パターン判定テーブル171Cとのうちのいずれかを使用テーブルとして選択する(ステップS595)。ステップS593の処理で予告CY1の予告パターン種別に決定した場合には、予告パターン判定テーブル171Aを選択し、予告CY2の予告パターン種別に決定した場合には、予告パターン判定テーブル171Bを選択し、予告CY3の予告パターン種別に決定した場合には、予告パターン判定テーブル171Cを選択する。そして、予告パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS596)。
ステップS596の処理では、演出制御用CPU101は、予告パターン種別を予告CY1に決定した場合には、第1予告パターン判定用の乱数SR8−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR8−1の値にもとづいて、ステップS595の処理で選択した予告パターン判定テーブル171Aを参照することによって、予告なし、または予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンのいずれかに決定する。
演出制御用CPU101は、予告パターン種別を予告CY2に決定した場合には、第2予告パターン判定用の乱数SR8−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR8−2の値にもとづいて、ステップS595の処理で選択した予告パターン判定テーブル171Bを参照することによって、予告なし、または予告YP2−1〜予告YP2−3の予告パターンのいずれかに決定する。
演出制御用CPU101は、予告パターン種別を予告CY3に決定した場合には、第3予告パターン判定用の乱数SR8−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR8−3の値にもとづいて、ステップS595の処理で選択した予告パターン判定テーブル171Cを参照することによって、予告なし、または予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンのいずれかに決定する。
ステップS521,S522の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、演出制御パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS523)。
また、演出制御用CPU101は、変動パターンが擬似連変動の変動パターンであるか否か確認する(ステップS539)。擬似連変動の変動パターンでない場合には、ステップS542に移行する。擬似連変動の変動パターンである場合には、再変動回数カウンタに、初回変動(最初の仮停止前の変動)を示す「1」を設定する(ステップS540)。また、再変動時間タイマに、初回変動時間(変動開始時から初回の仮停止時までの時間)に相当する値を設定する(ステップS541)。そして、ステップS542に移行する。
ステップS542では、演出制御用CPU101は、予告演出をすることに決定されているか否か確認する。予告演出をすることに決定されている場合には、予告開始タイマに、予告演出を開始するまでの時間に相当する値をセットする(ステップS543)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンやステップS554の処理で決定した特定演出パターンに応じて、図69(A)に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。また、ステップS596の処理で決定した予告パターンに対応して、図69(B)に示された予告演出制御パターンテーブル181に格納されている複数種類の予告演出制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS544)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS545)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS546)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS547)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS548)。なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU101は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDP109がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。その後、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS549)。
なお、演出制御用CPU101は、画像データをVRAMの所定領域に書き込む場合に、実際には、例えば、Vブランク割込にもとづくVブランク割込処理で画像データをVRAMに書き込む制御を行う。従って、演出制御用CPU101は、RAMの所定領域にVRAMに書き込むデータを一時保存し、Vブランク割込処理でRAMの所定領域のデータをVRAMに書き込む制御を行う。Vブランク割込は、演出表示装置9に供給される垂直同期信号の周期と同周期でVDP109が発生する割込である。例えば、演出表示装置9の画面変更周波数(フレーム周波数)が30Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は33.3msであり、フレーム周波数が60Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は16.7msである。この例では、Vブランク割込処理でVRAMにデータを書き込むが、他の処理において、VRAMにデータを書き込むようにしてもよい。他の処理は、例えば、演出制御用が内蔵するタイマにもとづくタイマ割込や、飾り図柄変動中処理である。なお、他の処理においてVRAMにデータを書き込む処理を実行する場合には、例えば定期的に、実行周期とVブランク割込の周期との同期を取るための処理を実行することが好ましい。
また、この実施の形態では、ミッションの有無、およびミッションの達成/未達成に関わらず、ステップS544の処理で、変動パターンに対応したプロセステーブルを選択し、飾り図柄の変動中の演出制御は選択されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って実行されている(飾り図柄を実際に変動表示させる処理および停止図柄を表示するための制御を除く。)。そして、プロセスデータに従う処理、および変動開始時に決定された停止図柄(仮停止図柄を含む)等が、ミッション演出と整合しない場合には、停止図柄の変更等の処理を行う(後述するステップS877A,S878や図90に示す変形例3におけるステップS892A参照)。しかし、演出制御用CPU101は、ステップS544の処理で、ミッション中において、大当りとすることに決定されている場合には、ミッションの達成に対応したプロセステーブルを選択するようにしてもよい。
例えば、「擬似連を出せ」のミッション中に、大当りとすることに決定された場合には、演出制御用CPU101は、ステップS544の処理で、一旦選択したプロセステーブルを、擬似連演出の変動パターンに応じたプロセステーブルに変更したりする。そのように制御することによって、飾り図柄変動中処理において、ミッションを満たす演出である条件充足演出を容易に実行することができる。つまり、飾り図柄変動中処理において、強制的にミッションを満たす演出を実行するために複雑な制御を行わなくて済む。
図78は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の表示演出の画像データ(飾り図柄以外の画像データ)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている画像データにもとづく画像(例えば、キャラクタ画像や背景画像)を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図79は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。図79に示すように、演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って演出制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9、LED等の発光体(左演出LEDLおよび右演出LED85Rを含む。)、およびスピーカ27を制御する処理を繰り返すことによって、1回の飾り図柄の変動中の演出が実現される。なお、この実施の形態では、飾り図柄の変動に関わる画像データは、プロセステーブルには設定されていない。
図80〜図82は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS860A,S860B,S860C)。また、予告開始タイマが動作中であれば(タイムアウトしていなければ)、予告開始タイマの値を−1する(ステップS860D)。また、再変動時間タイマが動作中であれば(タイムアウトしていなければ)、再変動時間タイマの値を−1する(ステップS860E)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS861)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS862)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS863)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS864)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしていれば(ステップS865)、演出制御用CPU101は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切替時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS866)。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御装置9において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および飾り図柄が表示される。そして、変動制御タイマを再セットする(ステップS867)。すなわち、変動制御タイマを再スタートさせる。
また、演出制御用CPU101は、再変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS871)。再変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、ステップS881に移行する。再変動時間タイマがタイムアウトしている場合には、演出制御用CPU101は、「擬似連を出せ」のミッション中であるか否か確認する(ステップS872)。「擬似連を出せ」のミッション中である場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に、ミッションを達成したことを示す画像を表示する制御を行う(ステップS873)。すなわち、ミッションを達成したことを示す画像の画像データをVRAMに書き込む。そして、ステップS879に移行する。
「擬似連を出せ」のミッション中でない場合には、演出制御用CPU101は、「擬似連の2回目で止めろ」のミッション中であるか否か確認する(ステップS874)。「擬似連の2回目で止めろ」のミッション中でない場合には、ステップS879に移行する。「擬似連の2回目で止めろ」のミッション中である場合には、再変動回数カウンタの値が2になっているか否か確認する(ステップS875)。再変動回数カウンタの値が2になっていない場合には、ステップS879に移行する。再変動回数カウンタの値が2になっている場合には、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS876)。
演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されている場合には、ステップS558の処理で決定した第2回目の仮停止時の仮停止図柄を、「5」「5」「6」に変更する(ステップS876,S877A)。また、演出表示装置9に、ミッションを達成したことを示す画像を表示する制御を行う(ステップS877B)。大当りとしないことに決定されている場合には、ステップS558の処理で決定した第2回目の仮停止時の仮停止図柄が「5」「5」「6」であれば、「5」「5」「6」以外の飾り図柄の組み合わせに変更する(ステップS876,S878)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、「擬似連の2回目で556で止めろ」のミッション中であって、大当りとすることに決定されていない場合には、第2回目の仮停止時の仮停止図柄が「5」「5」「6」であれば、「5」「5」「6」以外の飾り図柄の組み合わせに変更するが、飾り図柄の変動を開始するときに、大当りとすることに決定されていない場合であって第2回目の仮停止時の仮停止図柄が「5」「5」「6」に決定された場合には、第2回目の仮停止図柄を「5」「5」「6」以外に変更する仮停止図柄変更処理を実行するようにしてもよい。そのように制御する場合には、例えば図76に示された特定演出設定処理において、2回目の仮停止図柄として「5」「5」「6」が決定されているときには、2回目の仮停止図柄を「5」「5」「6」以外に変更する仮停止図柄変更処理を実行する。
ステップS879では、再変動回数カウンタに設定されている値(1、2または3)に応じて、ステップS558の処理で決定した仮停止図柄(または、ステップS877A,S878の処理で変更された仮停止図柄)を演出表示装置9における「左」の図柄表示エリア、「中」の図柄表示エリア、および「右」の図柄表示エリアに停止表示させる制御を行う。また、再変動時間タイマに、次回の仮停止時までの時間に相当する値を設定する(ステップS880A)。また、再変動回数カウンタの値を+1する(ステップS880B)。そして、ステップS881に移行する。
ステップS881では、演出制御用CPU101は、予告開始タイマがタイムアウトしたか否か確認する。予告開始タイマがタイムアウトしている場合には、実行している予告演出がステップアップ予告であるか否か確認する(ステップS882)。ステップアップ予告でない場合には、予告演出を開始する制御を行い(ステップS883)、ステップS901に移行する。ステップアップ予告である場合には、今回のステップの予告演出を開始する制御を行い(ステップS885)、次のステップがある場合には(ステップS886)、予告演出開始タイマに、次の予告演出開始タイミングまでの時間に相当する値をセットする(ステップS887)。そして、ステップS901に移行する。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS886で次ステップなしと判定した場合に、大当りとすることに決定されているときには、強制的に第3段階(ステップ3)の演出を実行するようにしてもよい。
ステップS901では、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS903)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS902)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS903)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
図83は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS921)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS941に移行する。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS925で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS922〜S936の飾り図柄の停止図柄を表示する処理等を実行することなく、ステップS941に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS922)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS923)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS923の処理で小当り図柄または大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS924)、ミッション中フラグがセットされているときには(ステップS931)、ミッション回数カウンタの値を−1し(ステップS932)、ミッション回数カウンタの値が0になったら(ステップS933)、ミッション中フラグをリセットする(ステップS934)。また、ミッションを常時表示している場合には、演出表示装置9からミッションの画像を消去する制御を行う(ステップS935)。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS936)。
ステップS923の処理で小当り図柄または大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、ミッション中フラグがセットされているときには(ステップS925)、大当りでない場合(小当りの場合)には、ミッション回数カウンタの値を−1し(ステップS926、S927)、ミッション回数カウンタの値が0になったら(ステップS928)、ステップS929に移行する。ミッション回数カウンタの値が0になっていない場合には、ステップS941に移行する。
ステップS929では、ミッション中フラグをリセットする。また、ミッションを常時表示している場合には、演出表示装置9からミッションの画像を消去する(ステップS930)。そして、ステップS941に移行する。
ステップS941では、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または小当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS942)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS943)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、ステップS943の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図21参照)には、「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブル(図70参照)を選択し、小当りまたは突確大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドを受信しているとき:図21参照)は、「2回開放遊技開始報知(突確・小当り共通)」に対応するプロセステーブル(図70参照)を選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS944)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS945)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS946)。
以上に説明したように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態に制御すると決定されている場合に、ミッションを満たす演出(ミッションを達成する演出)を実行可能であり、ミッションとして、擬似連演出の変動パターンによって飾り図柄の変動が行われているときに満たされる条件をミッションとして提示するので、単に再変動演出(擬似連演出)とミッション演出との双方をそれぞれ実行することに止まらず、再変動演出とミッション演出とを効果的に組み合わせて、演出効果をさらに向上させることができる。
なお、この実施の形態では、擬似連演出の変動パターンによって飾り図柄の変動が行われているときに満たされる条件として、擬似連演出の変動パターンによる飾り図柄の変動が行われること(「擬似連を出せ」)や、仮停止図柄(「擬似連の2回目で「5」「5」「6」で止める」)を例にしたが、擬似連演出の変動パターンによって飾り図柄の変動が行われているときに満たされる条件として、他の条件(例えば、変動中に3回止めろ」)を用いてもよい。
また、この実施の形態では、ステップアップ予告演出に関わるミッションとして、ステップアップ予告演出におけるステップ(「ステップ3の予告を出せ」)を例にしたが、ステップアップ予告演出に関わるミッションはステップを出現されることに限定されず、ステップアップ予告演出中に現れる他の演出をミッションにしてもよい。例えば、ステップアップ予告演出の種類が複数ある場合に、特定のステップアップ予告演出が実行されることをミッションにしてもよい。一例として、ステップアップ予告演出において、あるステップ(例えば、第1番目のステップ)で演出表示装置9に表示される特定のキャラクタ画像があり、キャラクタ画像の形状等は同じであるが、絵柄を異ならせる(例えば、キャラクタの着衣している服の絵柄を異ならせる)ことによって複数のステップアップ予告演出を実現するように構成され、大当りとするときには、一方の絵柄(例えば桜柄)のキャラクタ画像の方が他の絵柄(例えば青のみ)のキャラクタ画像よりも高い割合で選択される(使用される)ように制御される場合に、ミッションを、大当りとするときに高い割合で選択される方の絵柄を出せ(すなわち、「桜柄を出せ」)とするようにしてもよい。
また、この実施の形態のように、ミッションを、特定種類の変動パターン(例えば、擬似連演出の変動パターン)、予告演出に関わるもの(例えば、ステップアップ予告演出)、特定のリーチ図柄(例えば、「3」の図柄でリーチを出せ)にするだけでなく、飾り図柄の変動中に出現しうる他の演出(例えば、特定のキャラクタ画像)にしてもよい。
また、この実施の形態では、ミッションの期間として、主として変動回数を例にしたが、ミッションの期間を時間で規定してもよい(例えば、3分)。その場合には、演出制御用CPU101は、図75に示されたステップS506の処理に代えて、RAMに形成されるミッション中タイマに、ミッションの期間の時間に相当する値をセットする。また、演出制御用CPU101は、飾り図柄変動中処理において、図83に示されたステップS932の処理に代えて、ミッション中タイマの値を−1する。そして、図83に示されたステップS933の処理に代えて、ミッション中タイマの値がタイムアップ(値が0になった)したか否か確認し、タイムアップしていたら、ステップS934,S935の処理を行う。
また、飾り図柄に変動開始時に、ミッションが達成されたことになるが大当りにならないという状況(不整合)が生ずることを防止するために、図73におけるステップS512,S513や図74におけるステップS519,S520に例示されたように、ミッション達成に関わる演出が選択された場合に演出を変更する(実質的に、ミッション達成に関わる演出が選択されないようにする。)制御を行ったが、不整合の発生を防止するために、ミッションに関わる演出を実行する場合に、あらかじめ、決定されているミッションの内容に応じて演出の選択を制限する(例えば、擬似連演出を選択しないようにしたり、特定に仮停止図柄を選択しないようにしたり、ステップアップ予告演出を選択しないようにしたりする。)ようにしてもよいし、ミッションの内容に関わらず演出を選択した後に、大当りにすることに決定されているか否か確認し、はずれにすることに決定されているときには、選択された演出を変更する(ステップS512,S513やステップS519,S520の処理と同様の処理を実行)ようにしてもよい。
また、この実施の形態の遊技機は、「メール表示」の予告演出(メール予告)も実行可能に構成されているが、メール予告における特定の演出をミッションにしてもよい。上記のように、メール予告では、一例として、操作ボタンの操作を促す演出画像を演出表示装置9の表示領域に表示させた後、操作ボタンが操作されたことに応じて、予告演出に対応した演出画像(特定の演出に相当)を表示させ、操作ボタンが操作されなければ、各予告演出に対応した演出画像の表示が行われない。一例として、演出表示装置9の表示領域に、「封筒」の画像を表示するとともに、「操作ボタン押下」の文字画像を表示し、操作ボタンの押下に応じて、大当りの信頼度が高いことに対応しているメール内容(例えば、大当りの発生を想起させる文章(例えば「チャンス」))を表示したり、大当りの信頼度が低いことに対応している表示態様(例えば、飾り図柄の表示態様をリーチ状態にするのみ、「封筒」の画像を消去するのみ)を表示したりすることが可能に構成されている場合に、すなわち、操作ボタンの押下に応じて、複数の演出態様のいずれかにより演出が行われるように構成されている場合に、複数の演出態様のいずれか(例えば、大当りの発生を想起させる文章(例えば「チャンス」))を表示させること)をミッションにする。メール予告では、遊技者が操作ボタンを操作したことに応じて演出動作が変化するので、演出効果をさらに向上させることができる。なお、メール予告に関するミッション演出を実行する場合に、演出制御用CPU101は、はずれにすることに決定されている場合には、操作ボタンが操作されても、特定の演出を実行しないようにする。
以下、変形例を説明する。図85は、変形例1を説明するための説明図である。変形例1では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連演出の変動パターンによって飾り図柄の変動が行われているときに、保留記憶表示部18cの保留記憶数を示す画像の表示態様を変化させる制御を行う。
図85に示す例では、飾り図柄の左中右図柄が停止している状態(図85(a)参照)から、まず、擬似連演出を伴わない変動パターンによる飾り図柄の変動(図85(b)〜(d)参照)が実行されて最終停止図柄が導出表示された(図85(e)参照)後、すなわち、擬似連演出を伴わない変動パターンによる飾り図柄の変動が1回実行された後、擬似連演出が実行される状態が示されている。なお、図85(b)には、保留記憶表示部18cに表示されている保留記憶について所定演出が実行されていることが示され、その後、図85(c)に示すように、保留記憶数が1減らされて保留記憶表示部18cの表示が1減る。具体的には、保留記憶数が4であって、4番目(最も右)の保留記憶について所定演出が実行されている。
図85(b)には、4番目の保留記憶について所定演出が実行されているが、所定演出は、保留記憶数に応じた保留記憶について実行される。すなわち、例えば、保留記憶数が4であれば、4番目の保留記憶について実行されるということである。また、この例では、所定演出は、保留記憶を示す画像のサイズが縮小表示されるような演出である。
図85(e)〜(f)には、擬似連演出を伴う変動パターン(擬似連変動パターン)における初回変動(最初の仮停止する前の変動)が実行されている様子が示されている。初回変動では、図85(e)に示すように、保留記憶表示部18cに表示されている保留記憶について所定演出が実行される。その後、図85(g)に示すように、保留記憶数が1減らされて保留記憶表示部18cの表示が1減る。また、飾り図柄の左中右図柄が仮停止した(図85(g)参照)後、再変動が実行されている(図85(h),(i)参照)。その後、飾り図柄の左中右図柄が再び仮停止する(図85(j)参照)。
再変動中において、保留記憶表示部18cの表示に関して、所定演出が実行されている(図85(h)参照)。しかし、再変動では、保留記憶表示部18cの表示が減らされることはない。保留記憶数は1回の変動につき1減らされるが、初回変動時に既に減らされているからである。従って、保留記憶表示部18cの表示態様は、図85(i)に示すように、元の態様(変動開始時の態様:この例では、変動開始時の表示のサイズと同サイズ)に戻される。
図85に例示された演出では、擬似連演出の変動パターンによって飾り図柄の変動が行われる場合に、変動開始直後に本来の保留記憶数減少表示演出(保留記憶数が実際に1減らされる(表示が実際に消去される)表示演出)が実行された後(図85(d)〜(f)参照)、変動時間が経過する前の再変動中に、保留記憶数の表示が小さくなった(図85(h)参照)後に元の大きさに戻るような演出が実行される。そして、演出制御用CPU101は、保留記憶数の表示が小さくなるときに、保留記憶数の表示は徐々に小さく表示されるように制御するのであるが(図88におけるステップS977等参照)、最も小さくなったときには、消去はしないが遊技者には視認困難な程度のサイズにまで縮小する。遊技者には視認困難な程度にまで縮小するので、遊技者に、あたかも消去したかのような印象(保留記憶数が1減ったかのような印象)を与える。すなわち、擬似連変動中の再変動を、1回の変動表示であるかのように遊技者に見せることによって、擬似連演出の興趣を豊富にすることができる。
図86は、変形例1における飾り図柄変動開始処理の一部を示すフローチャートである。基本的な処理は、図73〜図75に示された処理と同じであるが、この例では、演出制御用CPU101は、変動時間タイマおよび変動制御タイマに所定値をセットしたときに(ステップS547,S548)、保留記憶数保存領域に保存されているデータに応じた保留記憶の表示(保留記憶表示部18cにおける表示)を縮小する制御を行う(ステップS548A:図85(b)等参照)。保留記憶数保存領域に保存されているデータに応じた保留記憶の表示とは、保留記憶表示部18cにおける保留記憶の表示(最大4個の表示)において、保留記憶数保存領域に保存されているデータがn(nは、1〜4のいずれか)である場合のn番目の表示(左からn番目の表示)である。また、保留縮小中タイマに、保留記憶の表示を縮小制御する期間を示すt1(例えば、2秒)を設定する(ステップS548B)。
さらに、受信した変動パターンコマンドが示す変動パターンが擬似連変動の変動パターンである場合には、第2表示態様変更待ちタイマに、再変動中に実行される所定演出(図85(h)参照)を開始するまでの時間であるt2に相当する値を設定する(ステップS548C)。第2表示態様変更待ちタイマは、所定演出の開始時点、すなわち、保留記憶表示部18cの1つの保留表示を第1表示態様から第2表示態様に変更する時点までの時間を決めるためのタイマに相当する。その他の処理は、図73〜図75に示された処理と同じである。なお、保留記憶の表示を縮小制御する期間を示すt1は、所定演出(図85(h)参照)を開始するまでの時間であるt2よりも短い時間に決められている。
図87および図88は、演出制御メイン処理における保留記憶表示制御処理(ステップS707)を示すフローチャートである。保留記憶表示制御処理において、演出制御用CPU101は、保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)が保存されている保留記憶数保存領域のデータが、保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているか否か確認する(ステップS951)。保留記憶数保存領域のデータが保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっていない場合には、ステップS954に移行する。
保留記憶数保存領域のデータが保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているということは、新たな保留記憶数指定コマンドを受信したことを意味する。なお、電源投入時には、ステップS701の初期化処理によって、保留記憶数カウンタの値は0になっている。
保留記憶数保存領域のデータが保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっている場合、演出制御用CPU101は、保留記憶表示部18cにおける丸印の表示個数を1増やす(ステップS952)。また、保留記憶数保存領域のデータを、保留記憶数カウンタにセットする(ステップS953)。なお、演出制御用CPU101は、第1表示態様(具体的には、縮小されていないサイズ)で、増やされた丸印を表示する。
ステップS954では、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動中であるか否か確認する。飾り図柄の変動中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値によって確認される。飾り図柄の変動中でなければ、処理を終了する。
飾り図柄の変動中であれば、再変動における所定演出(図85(h)参照)の開始時点を決めるための第2表示態様変更待ちタイマが動作中であるか否か確認する(ステップS955)。第2表示態様変更待ちタイマが動作中であれば、第2表示態様変更待ちタイマの値を1減らす(ステップS956)。そして、第2表示態様変更待ちタイマがタイムアウトしている(値が0になっている)か否か確認する(ステップS957)。第2表示態様変更待ちタイマがタイムアウトしている場合には、演出制御用CPU101は、保留記憶数保存領域に保存されているデータに応じた保留記憶の表示を縮小する制御を行う(ステップS958:図85(h)等参照)。また、擬似連保留縮小中タイマに、再変動演出において保留記憶の表示を縮小制御する期間を示すt1(例えば、2秒)を設定する(ステップS959)。
次に、演出制御用CPU101は、保留縮小中タイマが動作中であるか否か確認する(ステップS961)。保留縮小中タイマが動作中であるか否かは、タイマの値が0でない(0でなければ動作中)か否かによって確認される。また、保留縮小中タイマは図86に示された飾り図柄変動開始処理におけるステップS538Bの処理で設定されている。保留縮小中タイマが動作中でない場合には、ステップS971に移行する。
保留縮小中タイマが動作中である場合には、演出制御用CPU101は、保留縮小中タイマの値を1減らす(ステップS962)。そして、保留縮小中タイマがタイムアウトした場合には(ステップS963)、保留記憶表示部18cにおける縮小されている保留記憶の表示を消去する制御を行う(ステップS964)。ステップS964の処理が実行されると、演出表示装置9の表示状態は、図85(c)に示された状態(擬似連演出を伴わない場合)や図85(f)に示された状態(擬似連演出を伴う場合)になる。なお、擬似連演出を伴う場合には、第2表示態様変更待ちタイマが動作中であるが、この時点では、第2表示態様変更待ちタイマはタイムアウトしていない。第2表示態様変更待ちタイマはタイムアウトすると、演出表示装置9の表示状態は、図85(h)に示された状態になる(ステップS957,S958参照)。その後、擬似連保留縮小中タイマがタイムアウトすると、演出表示装置9の表示状態は、図85(i)に示された状態になる(ステップS973,S974参照)。
保留縮小中タイマがタイムアウトしていない場合には、保留縮小中タイマの値が所定値減ったことを確認した場合には、縮小されている保留記憶の表示をさらに縮小する制御を行う(ステップS965)。
保留縮小中タイマの値が所定値減ったことを確認した場合とは、例えば、タイマの値が250(0.5秒に相当)減ったことを確認したということである。ステップS965の処理を実行することによって、保留記憶表示部18cにおける保留記憶の表示は、段階的にではあるが、徐々に縮小されることになる。
ステップS971では、演出制御用CPU101は、擬似連保留縮小中タイマが動作中であるか否か確認する。擬似連保留縮小中タイマが動作中であるか否かは、タイマの値が0でない(0でなければ動作中)か否かによって確認される。擬似連保留縮小中タイマが動作中でない場合には、処理を終了する。
擬似連保留縮小中タイマが動作中である場合には、演出制御用CPU101は、擬似連保留縮小中タイマの値を1減らす(ステップS972)。そして、擬似連保留縮小中タイマがタイムアウトした場合には(ステップS973)、縮小されている保留記憶の表示を元に戻す制御を行う(ステップS974)。すなわち、保留記憶表示部18cの表示態様は、図85(i)に示すように、元の態様(変動開始時の態様:この例では、変動開始時の表示のサイズと同サイズ)に戻される。
擬似連保留縮小中タイマがタイムアウトしていない場合には、擬似連保留縮小中タイマの値が所定値減ったことを確認したときに、縮小されている保留記憶表示部18cにおける保留記憶の表示をさらに縮小する制御を行う(ステップS977)。
擬似連保留縮小中タイマの値が所定値減ったことを確認した場合とは、例えば、タイマの値が250(0.5秒に相当)減ったことを確認したということである。ステップS977の処理を実行することによって、保留記憶表示部18cにおける保留記憶の表示は、段階的にではあるが、徐々に縮小されることになる。
変形例1では、保留表示を第1表示態様で保留記憶表示部18cに表示させ、飾り図柄の変動開始に対応して、いずれか1つの保留表示の表示態様を第1表示態様から第1表示態様とは異なる第2表示態様に変更した後、保留表示を消去する。また、飾り図柄の変動における仮停止後の再変動の開始に対応して、いずれか1つの保留表示の表示態様を第1表示態様から第2表示態様に変更した後第1表示態様に戻すので、保留記憶表示部18cにおける所定の表示態様による表示演出から元の表示態様に戻る際に、再変動演出がなされていることを遊技者に気付かせることができ、再変動演出による演出効果を向上させて遊技の興趣を向上させることができる。
なお、変形例1では、擬似連演出を含む変動パターンにおいて、常に所定演出(第2表示態様の演出)が実行されるように構成されているが、所定演出が実行されない場合があってもよい。そのように構成する場合には、例えば、乱数を用いて所定演出を実行するか否か決定すればよい。また、所定演出(第2表示態様の演出)を実行するか否か決定するように構成する場合に、演出制御用CPU101が、大当りにすることに決定されている場合と、はずれにすることに決定されている場合とで、所定演出(第2表示態様の演出)を実行する割合を変えるようにしてもよい。その場合、大当りにすることに決定されている場合に、はずれにすることに決定されている場合に比べて、高い割合で所定演出(第2表示態様の演出)を実行することに決定してもよいし、低い割合で所定演出(第2表示態様の演出)を実行することに決定してもよい。
また、変形例1では、所定演出は最初の再変動時(最初の仮停止後の変動)に実行されているが、他の回の再変動時に実行されてもよいし、任意の複数回の再変動時に実行されてもよいし、全ての回の再変動時に実行されてもよい。
また、変形例1では、図85(b),(c)に例示されたように、保留表示の表示態様が徐々に縮小される所定演出が実行された後に保留表示が消去される演出が常に実行されるが、そのような演出は、常には実行されなくてもよい。すなわち、飾り図柄の変動が開始されるときに、そのような演出が実行される場合があったり、実行されない場合があったりしてもよい。
また、変形例1では、再変動中における所定演出として、保留記憶の表示態様が徐々に縮小される演出が実行されたが、消去はしないが遊技者には視認困難なようにするための方法は保留記憶数の表示のサイズを小さくしていくことに限られず、保留記憶の表示態様が徐々に薄くなる(例えば、徐々に透明に近づけて背景との識別を困難にする)ように表示演出がなされ、その後に元の濃さに戻すようにしてもよい。その場合に、薄くなる速度として複数種類の速度を用いるようにしてもよい。複数種類の速度を用いる場合には、大当りになる信頼度に応じて速度を変えるようにしてもよい。
次に、変形例2を説明する。上記の実施の形態では、擬似連演出の変動パターンによって飾り図柄の変動が実行されるときに、図76に示されたステップS558の処理において、擬似連時仮停止図柄決定用の乱数(SR4−1,SR4−2,SR4−3)を用いて、図6(A)に示された複数種類の仮停止図柄(特定のチャンス目)からランダムに、第1仮停止図柄(第1回目の仮停止時の仮停止図柄)、第2仮停止図柄(第2回目の仮停止時の仮停止図柄)、第3仮停止図柄(第3回目の仮停止時の仮停止図柄)を決定した。
変形例2では、決定されたチャンス目を仮停止表示する前に、チャンス目ではない左中右の飾り図柄の組み合わせを仮停止表示し、仮停止表示されている左中右の飾り図柄のうち1つ以上の図柄を滑り変動させて、チャンス目を仮停止表示する。
図89は、変形例2を説明するための説明図である。図89に示す例では、飾り図柄の左中右図柄が停止している状態(図89(a)参照)から、まず、擬似連演出を伴わない変動パターンによる飾り図柄の変動(図89(b)参照)が実行されて最終停止図柄が導出表示された(図85(c)参照)後、すなわち、擬似連演出を伴わない変動パターンによる飾り図柄の変動が1回実行された後、擬似連演出が実行される状態が示されている。
図89(d)〜(j)には、擬似連変動パターンによって飾り図柄の変動が行われている状態の一例が示されている。擬似連変動パターンによる飾り図柄の変動における初回変動(最初の仮停止する前の変動)が実行され(図89(d)参照)、まず、チャンス目(図6参照)ではない左中右の飾り図柄の組み合わせが仮停止表示される(図89(e)参照)。
図89に示す例では、次いで、右図柄が滑り変動して、チャンス目「1」「1」「2」が仮停止表示された状態に変化する(図89(g),(g)参照)。
そして、左中右の飾り図柄は再び再変動し(図89(h)参照)、チャンス目(図6参照)ではない左中右の飾り図柄の組み合わせが仮停止表示される(図89(i)参照)。次いで、右図柄が滑り変動して、チャンス目「3」「3」「4」が仮停止表示された状態に変化する(図89(i),(j)参照)。
なお、図89に示す例では、滑り変動してチャンス目に変化するような演出は最初の再変動時(最初の仮停止後の変動)および2回目の再変動時に実行されているが、他の回(3回目等)の再変動時に実行されてもよいし、任意の複数回の再変動時に実行されてもよいし、全ての回の再変動時に実行されてもよい。また、滑り変動する図柄は右図柄に限られない。
図89に示すような演出を実行する場合、演出制御用CPU101は、飾り図柄変動中処理において(図80〜図82参照)、再変動開始タイマがタイムアウトすると(ステップS871)、ステップS879の処理において、再変動カウンタの値に応じた仮停止図柄(ミッション中でない場合には図76に示すステップS558の処理で決定されている仮停止図柄)すなわち図6に示されたチャンス目のいずれかを表示することに代えて、右図柄はチャンス目を構成しない左中右の飾り図柄の組み合わせ(はずれ目)を表示する制御を行う。
なお、演出制御用CPU101は、図89に例示されているように、図57に示された最終停止図柄から除外される左中右の飾り図柄の組み合わせのうち、チャンス目に類似する飾り図柄の組み合わせ(図89(e)に示す例では「1」「1」「8」)をはずれ目として選択する。しかし、図57に示された最終停止図柄から除外される左中右の飾り図柄の組み合わせ以外からはずれ目を選択するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、はずれ目を表示したときに、滑り変動の時間を計測するためのタイマ(滑り時間タイマ)に所定時間(例えば、1秒)に相当する値を設定する。また、飾り図柄変動中処理において、その滑り時間タイマの値が0でない場合には、滑り時間タイマの値を−1する。そして、滑り時間タイマの値が所定値だけ減る毎に、演出表示装置9の表示画面における「右」の図柄表示エリア9Rに表示されている右図柄を、はずれ目を構成する右図柄に近づいた図柄(図柄が示す数が近い数の図柄)に変化させる。そして、滑り時間タイマがタイムアウトした(値が0になった)ときに、「右」の図柄表示エリア9Rに、はずれ目を構成する右図柄を表示させる制御を行う。
上記の実施の形態では、擬似連演出における図柄の仮停止時には、チャンス目が仮停止表示される。従って、チャンス目ではない左中右の飾り図柄の組み合わせが導出表示(最終停止表示)された場合には、擬似連演出の変動パターンは終了し、最終停止図柄が導出表示されたことになる。
変形例2では、仮停止時に、まず、チャンス目ではない左中右の飾り図柄の組み合わせが仮停止表示される。すると、遊技者は、その時点で、擬似連演出が終了したと判断する可能性が高い。しかし、変形例2では、その後に仮停止図柄が本来のチャンス目に変更されるので、遊技者は、擬似連演出が継続していることを再認識する。従って、変形例2による演出によって、擬似連演出の興趣(特に、擬似連演出を含まない変動パターンによる演出と関連するような演出の興趣)をより高くすることになる。
次に、変形例3について説明する。上記の実施の形態では、大当りとする場合にのみ、第3段階まで予告演出が実行されるステップアップ予告演出の実行が可能であった(図67において、予告YP2−3に数値が割り当てられている変動パターンは大当りにするときにのみ選択される変動パターン:図17〜図20参照)。
変形例3では、はずれにする場合にも、予告YP2−3を選択可能にする。例えば、図67に示された予告パターン判定テーブル171Bにおいて、大当りにしない場合にも用いられる変動パターンについても、予告YP2−3に数値を割り当てる。
その場合には、飾り図柄変動中処理において、図90に示すように、ステップアップ予告である場合には(ステップS882)、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告の種類が予告YP2−3であり(ステップS884)、「ステップ3の予告を出せ」のミッション中であれば(ステップS891)、大当りとすることに決定されている場合には、ステップ3の予告演出を開始する制御を行う(ステップS892A,S893)。また、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に、ミッションを達成したことを示す画像を表示する制御を行う(ステップS892B)。なお、大当りとすることに決定されていない場合(はずれの場合)には、ステップ3の予告演出を開始しない。
予告YP2−3は、第1段階から第3段階(ステップ3)の演出までが実行されるステップアップ予告演出である。しかし、「ステップ3の予告を出せ」のミッション中であって大当りとしない場合には、演出制御用CPU101は、第3段階の演出を実行しないように制御する。「ステップ3の予告を出せ」のミッション中である場合に、大当りにならないにも関わらず、ステップ3の予告演出が実行されることが防止される。つまり、大当りにならない場合にステップ3の予告演出が実行されると、一応、ミッションが達成されたことになるが、大当りが発生しないので、ミッション成功の報知をしたのでは、遊技者が不審感を抱くおそれがある。そこで、そのような事態にならないように、はずれにすることに決定されている場合には、「ステップ3の予告を出せ」のミッション中ではステップ3の予告が実行されないように制御する。
ステップ3の予告演出を開始するときでない場合(ステップ1またはステップ2の予告演出を開始するとき)には、今回のステップの予告演出を開始する制御を行い(ステップS885)、次のステップがある場合には、予告演出開始タイマに、次の予告演出開始タイミングまでの時間に相当する値をセットする(ステップS887)。そして、ステップS901に移行する。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。