JP5650577B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1の作業機は、電源と、車体に搭載され電源の投入によって始動するエンジンと、該エンジンが作動状態にあるときに作動信号を出力する作動信号発生器と、該作動信号器から作動信号が出力される間の時間を計数し、その計数時間が予め設定された作業機用消耗品類の交換時間に達したときに交換指示信号を出力する交換指示タイマと、該交換指示タイマから交換指示信号が出力されたときに作業者に交換時期に達したことを報知する報知器とから構成されている。
請求項1に係る作業機では、点検項目の点検時期に関する情報を記憶する点検時期記憶手段と、前記点検時期が到来したことを報知する点検時期報知手段とを備えており、前記点検時期報知手段は、報知を自動的に解除する自動解除モードと、報知を手動で解除する手動解除モードと切り替え可能に備え、前記点検時期記憶手段は、予め記憶されている点検時期に関する情報を書き換え可能となっていることを特徴とする。
請求項3に係る作業機では、前記点検項目の点検実績を記憶する点検実績記憶手段と、前記点検実績を出力する点検実績出力手段とを備えていることが好ましい。
本発明の最も好ましい技術的手段は以下の通りである。
本発明の作業機は、操作に関する情報を表示可能な表示装置と、前記表示装置の表示を制御する制御部と、点検項目の点検時期に関する情報を記憶する点検時期記憶手段を有する記憶部とを備え、前記制御部は、点検時期が到来したことを報知する点検時期報知手段を備え、前記点検時期記憶手段は、予め記憶されている点検時期に関する情報を書き換え可能とされており、前記点検時期報知手段は、前記点検時期が到来した場合に、前記表示装置の画面表示を、前記操作に関する情報を表示している状態から、前記点検時期が到来したことを報知する情報を表示する状態に切り替えるように構成され、前記点検時期報知手段は、前記点検時期が到来したことを報知する情報の表示を自動的に解除する自動解除モードと、手動で解除する手動解除モードとを備えていることを特徴とする。
前記表示装置は、前記自動解除モードと前記手動解除モードとのいずれかを選択する画面を備えていることを特徴とする。
前記点検時期報知手段は、前記点検時期が到来したことを報知する場合に、前記表示装置の画面に到来した点検時期を表示すると共に、前記点検時期の表示後に当該点検時期を迎えた点検項目を表示することを特徴とする。
また、作業機は、前記点検項目の点検実績を記憶する点検実績記憶手段と、前記点検実績を出力する点検実績出力手段とを備えており、前記点検実績記憶手段は、前記点検時期の到来を報知した時の時期を前記点検実績とは別に記憶し、前記点検実績出力手段は前記点検実績及び点検時期の到来を報知した時の時期を出力することを特徴とする。
前記自動解除モードは、エンジン始動操作を所定回数行った際に報知を自動的に解除するものであることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、点検時期の到来の報知(お知らせ)を多様化するメンテナンス形態に対応して解除することができ、しかも、多様化するメンテナンス形態に対応して点検時期が到来したことも適切に知らせることができる。
請求項2に係る発明によれば、いつでも必要に応じて点検間隔(点検のインターバル)を変更することができる。
請求項4に係る発明によれば、作業機のエンジン始動操作を行うだけで点検時期の到来のお知らせを解除することができる。
[第1実施形態]
本発明の作業機1は、予め設定された点検時期が到来したことを報知することによって、点検を行い易くしたものである。まず、作業機1の全体構成について説明する。
図13は、作業機のメンテナンス管理システムにおける作業機1の一例を示したものである。図13に示すように、作業機1は、走行装置2と、走行装置2の上部に配置された旋回体3とを備えている。
旋回体3は、走行装置2上に旋回ベアリング11を介して上下方向の旋回軸回りに左右旋回自在に支持された旋回台12と、旋回台12の前部に備えられた作業装置13(掘削装置)とを有している。旋回台12上には、エンジン,ラジエータ,運転席9,燃料タンク,作動油タンク,キャビン14等が設けられている。運転席9は、キャビン14により囲まれている。運転席9の周囲には、作業機1に関する様々な情報を表示する表示装置25が設けられている。
ブーム18は、その基部側がスイングブラケット17の左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着されることによって、上下揺動自在に支持されている。アーム19は、ブーム18の先端側で左右方向の軸心廻りに回動自在に枢着されることによって、前後揺動自在に支持されている。バケット20は、アーム19の先端側にスクイ・ダンプ動作可能に設けられている。
図2に示すように、表示装置25は、例えば、作業機1に搭載された様々な機器(単に機器ということがある)の情報を表示したり、機器の点検時期(メンテナンス時期)が到来したことを報知したり、機器の各種設定を行うための情報を表示したりするものである。
制御部28には、作業機1に搭載された様々な機器の信号(情報)や入力部26からの信号が入力される。詳しくは、制御部28には、例えば、燃料センサから出力された燃料残量、水温センサから出力されたエンジン冷却水の水温、エンジンオイルの油圧の低下を検出するエンジンオイル圧力スイッチ、エンジン回転数、入力部26から出力された各種入力信号が入力される。
固定表示部31は、警告注意ランプ31aと、オイルランプ31bと、バッテリーランプ31cと、走行ランプ31dとを備えている。警告注意ランプ31aは、作業機1の動作時において、点灯することにより注意や警告を促すランプである。オイルランプ31bは、点灯することによりエンジンオイルの不足を示すランプである。バッテリーランプ31cは、点灯することによりバッテリーの電力不足を示すランプである。走行ランプ31dは、点灯することにより作業機1が高速で走行していることを示すランプである。
例えば、ボタンスイッチSW1は、作業機1の各種設定を行うものであり、ボタンスイッチSW2は、作業モードを吊り下げの作業モードにするためのものである。また、ボタンスイッチSW3は、作業装置13のアーム17の揺動範囲を制限設定するためのものであり、ボタンスイッチSW4は、ユーザに可変表示部30によって一定の案内(インホメーション)をするためのものである。最後に、ボタンスイッチSW5は、可変表示部30の表示を切り替えるためのものである。各ボタンスイッチSWは、上述した機能を有するものに限らず、その他の機能を有するものであってもよい。
具体的には、エンジンが動作して当該エンジンの回転数が制御部28に入力されると、当該制御部28は、稼動時間をカウントアップして、当該稼動時間を既に稼動している過去の稼動時間に加算することで累積稼動時間を求める。そして、制御部28で求められた累積稼動時間が累積稼動時間記憶手段33に送られて、当該累積稼動時間が累積稼動時間記憶手段33に記憶される。
図3に示すように、点検時期記憶手段34は、点検設定記憶テーブルから構成されている。点検設定記憶テーブル34は、各点検項目の最初の点検時間と、各点検項目の定期点検の間隔(点検間隔、即ち、点検インターバル)と、2回目以降の定期点検を算出するに際して最初の点検時間を用いるか否かのフラグ(0:無、1:有)とが保持されている。
アドレス100〜102には、複数の点検項目のうち、「エンジンオイル」についての点検時期に関する情報が保持されている。アドレス100には、作業機1の製造後初めてエンジンオイルを点検する時点の時間がアワメータという形で保持され、製造後初めてエンジンオイルを点検する時間は、アワメータにおける500時間である。
図3に示すように、フラグが「1」である場合、最初のエンジンオイルの点検時期はアドレス100で設定された500時間であり、2回目以降の点検時期は、アドレス101で設定された500時間ごとに、1000時間、1500時間、2000時間となる。
このような記憶部29は、必ずしも表示装置25に備えられなくてもよく、表示装置25から切り離して別体としてもよいし、例えば、作業機1のメインECU(電子制御ユニット)の記憶装置に組み込まれても構わない。
図1に示すように、制御部28は、表示装置25の動作全体を制御するものであって、点検時期報知手段40と、点検時期変更手段42とを備えている。これら、検時期報知手段40と、点検時期変更手段42とは、制御部28に格納されたプログラム等から構成されている。
このように、点検時期報知手段40によれば、点検時期が到来すれば、その旨を表示装置25に表示するため、作業機1の使用者や所有者などは、作業機1の点検時期を容易に把握することができる。
そこで、本発明では、点検時期報知手段40は、報知を自動的に解除する自動解除モードと、報知を手動で解除する手動解除モードと切り替え可能に備えたものとしている。
図5は、点検時期報知手段40における自動解除モードと、手動解除モードとの切り替えを示したものである。
作業機1のエンジンを始動するエンジンキーを運転席に配置したシリンダ(エンジンを始動させるためのキーシリンダ)に挿入して、ボタンスイッチSW5を押したまま、キーシリンダをオフからオンの状態することによって、図5(a)に示す「自動/手動切り替え画面」を表示装置25(可変表示部30)に表示させる。そして、自動/手動切り替え画面では、自動解除モードを選択するための「自動」という文字と、手動解除モードを選択するための「手動」が表示される。
例えば、この実施形態では、点検時期が到来した状態において表示装置30に点検完了の指示をしていない状態では、キーシリンダをオフからオンにする毎に図4に示すような点検時期が到来したお知らせを可変表示部30に表示することとなっている。
つまり、自動解除モードでは、エンジン始動操作によるキーシリンダのオン・オフの回数をカウントしていき、カウント値が予め定められた所定回数に達すると、自動的に点検時期の到来のガイダンスを終了する。言い換えれば、自動解除モードは、後述するように、点検した者が表示装置25の点検確認画面にしたがって点検完了を意図的に指示しなくても、単に、通常使用するためにエンジン始動操作(キーシリンダのオン・オフ)を行うだけで、点検時期の到来の表示を解除することができる。
点検時期変更手段42は、点検時期記憶手段34に記憶された点検時期に関する情報を更新することによって点検時期を変更するものである。この実施形態では、点検時期変更手段42は、外部からの指示によって、記憶部29の点検設定記憶テーブル34の「定期点検の間隔」が更新され、これにより、点検時期を変更するものである。
例えば、図8に示すように、外部端末32からエンジンオイルの定期点検の間隔を450時間として表示装置25に送信すると、点検時期変更手段42は、図8に示す点検設定記憶テーブル34のエンジンオイルに対応するアドレス101に保持された「エンジンオイル 定期点検の間隔」の値を500から450に更新する。
第2実施形態では、作業機1に点検実績を記憶でき、その点検実績を出力できるようにしたものである。
図9及び図10に示すように、記憶部29は、累積稼動時間記憶手段33及び点検時期記憶手段34の他に、点検実績記憶手段35を有している。
アドレス265には、点検設定記憶テーブル34によってエンジンオイルの点検時期の報知(警告)を表示部27にて行った回数(サービスアワメータ表示回数)を記憶するもので、後述するように、点検が完了(点検完了)すると零にクリアされる。アドレス266には、前回の点検時期を報知したとき(警告をしたとき)のアワメータがサービスアワメータとして保持されている。
本実施形態では、「a回前」〜「c回前」が示す値のうち最も古い値を判定して更新するようにしている。このようにすれば、上記の例においては、アドレス259とアドレス260の値以外を更新する必要がないので、点検実績テーブル35の更新が容易となる。
エアクリーナエレメントに関する値のうち、アドレス277〜280に保持される値が0となっているが、これは、アワメータ1000時間(日付2010年6月15日)の「a回前」以降、定期点検時期が訪れていないか、定期点検が実施されていないことを意味している。
点検実績出力手段41は、点検実績、即ち、記憶部29に格納されている点検実績テーブル35のデータを外部端末32や表示装置25に出力するものである。点検設定出力手段44は、点検設定、即ち、記憶部29に格納されている点検設定記憶テーブル34のデータを外部端末32や表示装置25に出力するものである。
点検実績を出力したり、定期点検の間隔を変更するには、まず、外部端末32と外部端末32と表示装置25(制御部35)とがデータ通信できるようにする。
外部端末32から制御部28にデータ送信の要求をすると、点検実績出力手段41は、外部端末32からのデータ送信の要求に応じて点検実績テーブル35のデータを外部端末32に送信する。同様に、外部端末32から制御部28にデータ送信の要求があると、点検設定出力手段44は、点検設定記憶テーブル34の「最初の点検時間」、「定期点検の間隔」を外部端末32に送信する。なお、外部端末32を作業機1に接続すると、作業機1から上述した以外のデータも取得することができるようになっている。
図11及び図12は、外部端末32の表示画面に表示されるメンテナンス情報37を示している。
「超過時間」は、点検時期を超過した時間数であり、「交換間隔(hr)」に表示された値から算出された定期点検時期と現在のアワメータとを比較し、算出された点検時期を超過した時間数を表示する。
「実施」は、定期点検(交換)を実施した部位に対して、交換完了を示すチェックマークを入れる欄である。
「交換手順」は、該当する部位の交換手順を説明する画面を表示するために押すボタンである。
「更新」は、「実施」の欄にチェックマークを入れた後、又は「交換間隔(hr)」の値を変更した後に押すことで、現在表示中のメンテナンス情報表示画面の内容を更新するためのボタンである。この「更新」ボタンが押されると、外部端末32は、表示装置25の制御部28の点検実績出力手段に点検実績テーブル35の更新を指示し、点検時期変更手段に点検設定記憶テーブル34の更新を指示する。
図11(a)を具体的に説明する。例えば、メンテナンス情報37のNo.1に関して、エンジンオイルの「交換時間(hr)」は、点検設定記憶テーブル34に保持された値から、500となっている。「交換履歴(前回)」は、点検実績テーブル35に保持された値から、アワメータ(hr)が490、年月日が2009/11/29となっている。
エンジンオイルは、このように交換時期を迎えているので、「交換警報」に「スパナ」マークの警告が表示される。
このように、外部端末32は、点検実績テーブル35から点検実績を取得することができると共に、点検設定記憶テーブル34から点検における各種設定値を取得することができる。また、外部端末32は、作業機1に更新指示によって、作業機1に保持されている点検実績テーブル35と点検設定記憶テーブル34を更新することができる。
以上、点検実績テーブル35に点検履歴(点検実績)が記憶されているため、外部端末32を用いれば、作業機1に対応した点検履歴(点検実績)を容易に確認することができる。例えば、作業機1がレンタル会社の「A社」に販売されて、A社にて当該作業機1が複数のユーザにレンタルされた後、この作業機1がA社とは異なるB社に転売されたとしても、点検実績テーブル35に保存された点検履歴を見れば、過去のA社で行われた点検の状況を転売先のB社においても容易に把握することができる。作業機1が繰り返し転売されたとしても、当該作業機1の点検履歴を把握することができる。
表示装置25のボタンスイッチSW等を操作すると、可変表示部30が図2等に示した通常画面からメンテナンス情報37を表示するメンテナンス情報表示画面に切り替わる。そして、可変表示部30に表示されたメンテナンス情報表示画面を見ながら、複数のボタンスイッチSWを操作することによって、メンテナンス情報37の「実施」の欄にチェックマークを入れたり、「更新」ボタンなどを押すことによって、第1実施形態の外部端末32と同じ動作を表示装置25に行わせることができる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 走行装置
3 旋回体
4 走行体
5 ドーザ
9 運転席
11 旋回ベアリング
12 旋回台
13 作業装置
14 キャビン
16 支持ブラケット
17 スイングブラケット
18 ブーム
19 アーム
20 バケット
21 バケットシリンダ
22 ブームシリンダ
23 アームシリンダ
25 表示装置
26 入力部
27 表示部
28 制御部
29 記憶部
30 可変表示部
31 固定表示部
32 外部端末
33 動作情報
34 点検時期記憶手段(点検設定記憶テーブル)
35 点検実績記憶手段(点検実績テーブル)
37 メンテナンス情報
40 点検時期報知手段
41 点検実績出力手段
42 点検時期変更手段
43 点検時期算出手段
44 点検設定出力手段
SW ボタンスイッチ
Claims (5)
- 操作に関する情報を表示可能な表示装置と、前記表示装置の表示を制御する制御部と、点検項目の点検時期に関する情報を記憶する点検時期記憶手段を有する記憶部とを備え、前記制御部は、点検時期が到来したことを報知する点検時期報知手段を備え、前記点検時期記憶手段は、予め記憶されている点検時期に関する情報を書き換え可能とされており、
前記点検時期報知手段は、前記点検時期が到来した場合に、前記表示装置の画面表示を、前記操作に関する情報を表示している状態から、前記点検時期が到来したことを報知する情報を表示する状態に切り替えるように構成され、
前記点検時期報知手段は、前記点検時期が到来したことを報知する情報の表示を自動的に解除する自動解除モードと、手動で解除する手動解除モードとを備えていることを特徴とする作業機。 - 前記表示装置は、前記自動解除モードと前記手動解除モードとのいずれかを選択する画面を備えていることを特徴とする請求項1に記載の作業機。
- 前記点検時期報知手段は、前記点検時期が到来したことを報知する場合に、前記表示装置の画面に到来した点検時期を表示すると共に、前記点検時期の表示後に当該点検時期を迎えた点検項目を表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の作業機。
- 前記点検項目の点検実績を記憶する点検実績記憶手段と、前記点検実績を出力する点検実績出力手段とを備えており、
前記点検実績記憶手段は、前記点検時期の到来を報知した時の時期を前記点検実績とは別に記憶し、前記点検実績出力手段は前記点検実績及び点検時期の到来を報知した時の時期を出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の作業機。 - 前記自動解除モードは、エンジン始動操作を所定回数行った際に報知を自動的に解除するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の作業機。
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