JP5650352B2 - エネルギを用いた処置具 - Google Patents

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Description

この発明は、処置対象の生体組織にエネルギを付加してその生体組織を処置するための処置具に関する。
例えばUS 2010/0042101 A1, US 2008/0195091 A1, US 2009/0270852 A1及び特開2003-79633号公報には開閉可能な処置部を有し、生体組織を処置部に挟みこんで処置することが可能な処置具が開示されている。
一般に、開閉可能な処置部を有する処置具で生体組織を保持した状態でエネルギを生体組織に付加して生体組織を処置したとき、生体組織から水蒸気や体液等の流体が生じる。このような流体は高温であるため、処置部の外側に流れると、生体組織に熱的損傷を引き起こす。このため、例えばUS 2010/0042101 A1, US 2008/0195091 A1, US 2009/0270852 A1に開示された処置具の処置部では、電極等のエネルギ放出部の外縁を囲うように処置部に溝を形成し、その溝により形成される空間に流体を流入させるようにしている。
しかしながら、より多くの流体を流入させるため溝幅を大きくすると、処置部を閉じて生体組織を保持したときに、生体組織がその溝に入り込んだりして、流体の流入を妨げ易くなる可能性がある。
一方、溝に生体組織が入り込むのを防止するように、処置部から溝を除去してしまうと、処置部の外側に熱を持った流体を逃がし易くなる可能性がある。
この発明は、開閉可能な処置部で生体組織を保持して生体組織にエネルギを加えて生体組織を処置したときに生体組織から発する流体を十分に流入させることが可能な溝を有しつつ、生体組織の処置後に処置部を開いたときに生体組織が溝内に配置されることを防止可能な処置具を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る、処置対象の生体組織にエネルギを付加してその生体組織を処置するための処置具は、周辺組織を含む処置対象の生体組織を保持及び解放可能なように、互いに対して相対的に開閉可能な1対のジョーと、前記1対のジョーの少なくとも一方に設けられ処置対象の生体組織にエネルギを放出可能なエネルギ放出部と、前記ジョーと前記エネルギ放出部との間に配設され、前記エネルギ放出部から前記ジョーへの電気の流れを遮断する電気絶縁性を有する絶縁部と、前記ジョーに設けられた外縁部と、前記エネルギ放出部が設けられたジョーのうち他方のジョーに対向する側、前記エネルギ放出部、前記絶縁部及び前記外縁部により協働して形成され、前記エネルギ放出部から放出されたエネルギにより処置対象の生体組織から生じた流体を流し込む流路と、前記流路に流体を流し込むための入口を確保しながら前記流路の少なくとも一部を覆うように前記流路に配置され、処置対象の生体組織の周辺組織が前記流路に入り込むのを防止するように生体組織を支持する支持部とを有する処置部を備えている。
図1は、第1の実施の形態に係るエネルギを用いた処置システムを示す概略図である。 図2は、第1の実施の形態に係る治療処置システムの概略的なブロック図である。 図3は、第1の実施の形態に係る処置システムのエネルギ源の高周波エネルギ出力回路及び発熱部材駆動回路からのエネルギの出力状態を示す概略図である。 図4Aは、第1の実施の形態に係る処置システムの処置具の処置部を閉じた状態の概略的な斜視図である。 図4Bは、第1の実施の形態に係る処置システムの処置具の処置部を開いた状態の概略的な斜視図である。 図5Aは、第1の実施の形態に係る処置システムの処置具の処置部を閉じた状態の図4A中の面5Aで切断した位置の概略的な断面斜視図である。 図5Bは、第1の実施の形態に係る処置システムの処置具の処置部を閉じた状態の図4A中の面5Bで切断した位置の概略的な断面斜視図である。 図6Aは、第1の実施の形態に係る処置システムの処置具の第1の処置部を第2の処置部側から見た状態を示す概略的な平面図である。 図6Bは、第1の実施の形態に係る処置システムの処置具の第1の処置部の図6A中の6B−6B線に沿う概略的な横断面図である。 図6Cは、第1の実施の形態に係る処置システムの処置具の第1の処置部の図6A中の6C−6C線に沿う概略的な横断面図である。 図7は、第1の実施の形態に係る処置システムの処置具の処置部で生体組織を保持した状態でエネルギ放出部からある所定の出力でエネルギを出力して生体組織を処置したときのカバー84の幅方向中央かつ軸方向中央における時間tに対する温度Tの変化を表したものであり、断熱層を設けた場合(実線)と設けなかった場合(破線)の両者を比較して示す概略的なグラフである。 図8Aは、第1の実施の形態に係る処置具がバイポーラタイプであることを示す概略図である。 図8Bは、第1の実施の形態に係る処置具がモノポーラタイプであることを示す概略図である。 図9Aは、第1の実施の形態の変形例に係る処置システムの処置具の処置部を閉じた状態の概略的な斜視図である。 図9Bは、第1の実施の形態の変形例に係る処置システムの処置具の処置部を開いた状態の概略的な斜視図である。 図10Aは、第1の実施の形態の変形例に係る処置システムの処置具の処置部を閉じた状態の図9A中の面10Aで切断した位置の概略的な断面斜視図である。 図10Bは、第1の実施の形態の変形例に係る処置システムの処置具の処置部を閉じた状態の図9A中の面10Bで切断した位置の概略的な断面斜視図である。 図11Aは、第1の実施の形態の変形例に係る処置システムの処置具の第1の処置部を第2の処置部側から見た状態を示す概略的な平面図である。 図11Bは、第1の実施の形態の変形例に係る処置システムの処置具の第1の処置部の図11A中の11B−11B線に沿う概略的な横断面図である。 図11Cは、第1の実施の形態の変形例に係る処置システムの処置具の第1の処置部の図11A中の11C−11C線に沿う概略的な横断面図である。 図12は、第2の実施の形態に係るエネルギを用いた処置システムを示す概略図である。 図13Aは、第2の実施の形態に係る処置システムの処置具の本体側処置部と離脱側処置部とを係合し、本体側処置部に対して離脱側処置部を離隔させて開いた状態を示す概略的な縦断面図である。 図13Bは、第2の実施の形態に係る処置システムの処置具の本体側処置部と離脱側処置部とを係合し、本体側処置部に対して離脱側処置部を近接させた閉じた状態を示す概略的な縦断面図である。 図13Cは、第2の実施の形態に係る処置システムの処置具の本体側処置部の表面を示す概略図である。 図14Aは、第2の実施の形態に係る処置システムの処置具の本体側処置部の図13A中の符号14Aで示す位置を拡大した状態を示す概略的な縦断面図である。 図14Bは、第2の実施の形態に係る処置システムの処置具の本体側処置部の図13A中の符号14Bで示す位置を拡大した状態を示す概略的な縦断面図である。 図15Aは、第2の実施の形態に係る処置システムの処置具の離脱側処置部の図13A中の符号15Aで示す位置を拡大した状態を示す概略的な縦断面図である。 図15Bは、第2の実施の形態に係る処置システムの処置具の離脱側処置部の図13A中の符号15Bで示す位置を拡大した状態を示す概略的な縦断面図である。
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための形態について説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態について図1から図7を用いて説明する。
図1に示すように、この実施の形態に係る、エネルギを用いた処置システム10は、処置具(エネルギ処置具)12と、処置具12にエネルギを付与するエネルギ源14とを有する。エネルギ源14には処置具12に付与するエネルギのON/OFFを切り替えるペダル16aを有するフットスイッチ16が接続されている。処置具12とエネルギ源14との間は複数のリード線や信号線が束ねられた第1ケーブル18aにより電気的に接続され、エネルギ源14とフットスイッチ16との間は複数のリード線や信号線が束ねられた第2ケーブル18bにより電気的に接続されている。フットスイッチ16はペダル16aの操作等によりエネルギ源14に信号を入力することが可能であり、エネルギ源14はフットスイッチ16のペダル16aの操作等に基づいて処置具12に付与するエネルギを制御可能である。
図2に示すように、エネルギ源14は、制御部22と、高周波エネルギ出力回路24と、発熱部材駆動回路26と、表示部28と、スピーカ30とを有する。
ここで、エネルギ源14の高周波エネルギ出力回路24は、処置具12の後述するエネルギ放出部62,64(電極132)に高周波エネルギを付与してエネルギ放出部62,64間に保持された生体組織を発熱させ、その熱エネルギで生体組織を変性させるように、制御部22で制御される。エネルギ源14の発熱部材駆動回路26は、エネルギ放出部62,64(発熱部材(抵抗加熱ヒータ)82)にエネルギを供給して発熱させて、その熱(熱エネルギ)を電極132に伝熱して、生体組織に熱(熱エネルギ)を伝熱させて生体組織を脱水するように、制御部22で制御される。すなわち、この実施の形態に係る処置具12は、生体組織に熱エネルギを作用させて生体組織の処置を行う。
表示部28は、エネルギ源14の状態を表示したり、各種の設定をしたりする際に用いられるように、例えばタッチパネルが用いられることが好ましい。また、スピーカ30は高周波エネルギ出力回路24や発熱部材駆動回路26からの出力のON/OFFを音によって知らせることができるように制御される。
エネルギ源14の制御部22は、処置具12の後述するエネルギ放出部62,64(電極132)を用いた高周波エネルギ(熱エネルギ)、及び、後述するエネルギ放出部62,64(発熱部材134)を用いた熱エネルギを生体組織に付与する際にその供給時間等を制御することが可能である。制御部22は、フットスイッチ16のペダル16aの押し下げにより、図3に示すように高周波エネルギ出力回路24を制御して適宜の高周波エネルギを時間t1だけ出力して出力を停止させた後、スピーカ30を制御して音を発して高周波エネルギを用いた処置を終了したことを術者に知らせる。また、制御部22は、高周波エネルギを用いた処置を行った後、発熱部材駆動回路26を制御して適宜の熱エネルギを時間t2だけ出力して出力を停止させた後、スピーカ30を制御して音を発して後述する発熱部材134,84を用いた処置を終了したことを術者に知らせる。なお、高周波エネルギを用いた処置から熱エネルギを用いた処置に切り替える時間t3は0でも良いし、例えば数秒等、適宜の時間を採っても良い。
制御部22は、表示部28での設定により、高周波エネルギ出力回路24で適宜の高周波エネルギを時間t1だけ出力する設定を、エネルギ放出部62,64を用いて計測可能な生体組織の生体情報(例えばインピーダンスや位相差等)の変化を用いて高周波エネルギを出力する設定に切り替えても良く、両者(時間及び生体情報)の一方が早く到達した時点で高周波エネルギの出力を停止するようにしても良い。
図1に示すように、処置具12は、生体組織を処置する処置部42と、挿入部44と、操作部46とを有する。処置部42は、第1の処置部42aと、第2の処置部42bと、第1及び第2の処置部42a,42bを開閉させる開閉動作部42cとを有する。開閉動作部42cについては周知技術であるのでここでの説明を省略する。
図4Aから図5Bに示すように、処置部42は、生体組織の保持部としての開閉可能な1対のジョー(第1及び第2のジョー)52,54と、ジョー52,54に配設されたエネルギ放出部(第1及び第2のエネルギ放出部)62,64と、ジョー52,54とエネルギ放出部62,64との間に配設された中間介在部(第1及び第2の中間介在部)72,74とを有する。このうち、第1のジョー52、第1のエネルギ放出部62及び第1の中間介在部72は第1の処置部42aを形成する。なお、詳細には説明しないが、第2のジョー54に配設された第2のエネルギ放出部64及び第2の中間介在部74は、第1のジョー52に配設された第1のエネルギ放出部62及び第1の中間介在部72と同様に形成されていることが好ましい。このため、第2のジョー54、第2のエネルギ放出部64及び第2の中間介在部74は第2の処置部42bを形成する。すなわち、具体的な説明は省略するが、図5A及び図5Bに示すように、第2の処置部42bは、第1のジョー52と同様に形成された第2のジョー54と、第1のエネルギ放出部62と同様に形成された第2のエネルギ放出部64と、第1の中間介在部72と同様に形成された第2の中間介在部74とを有する。
この実施の形態では、図4Bから図5B中にエネルギ放出部62,64が平板状であるものとして描いているが、種々の形状が許容される。
図4Aに示す第1及び第2のジョー52,54の開閉、すなわち、第1及び第2の処置部42a,42bの開閉は、図1に示す操作部46の開閉レバー46aで操作される。開閉レバー46aが操作されると、例えば挿入部44の内部に配置されたワイヤやロッド等の公知の手段により第1及び第2のジョー52,54が開閉される。なお、第1及び第2のジョー52,54は片方だけが動くようにしても良いし、両方が動くようにしても良い。すなわち第1及び第2のジョー52,54は相対的に開閉可能である。この実施の形態では第1及び第2のジョー52,54のうち、一方(第1のジョー52)に対して他方(第2のジョー54)を動くようにした例について説明する。
図6Aから図6Cに示すように、第1のジョー52は、主体部82と、カバー84とを有する。なお、主体部82は生体組織の保持力を確保するため例えばステンレス鋼材等の硬質材で形成されていることが好ましい。カバー84は耐熱性、電気絶縁性を有する金属材、セラミックスや樹脂材等、種々の素材で形成可能である。
主体部82は、その横断面が略矩形状に形成されている。この主体部82のうち、他のジョー54に対向する側には、後述する流路120の一部として形成された凹部(溝部)92が長手方向に沿って並設されている。凹部(第1のチャンネル)92の基端は開口し、凹部92は主体部82の先端で閉塞され又は互いに連通している。凹部92は主体部82の外縁の近傍に形成されている。
カバー84は主体部82のうち他のジョー54に対向する側とは反対側にある。主体部82とカバー84との間には、主体部82からカバー84への熱伝導を抑制する断熱層86が形成されている。断熱層86は真空であることが好ましいが、空気が入っていても良いし、種々の断熱材(耐熱性及び電気絶縁性を有する素材が好ましい)が埋設されていても良い。
中間介在部72は例えば耐熱性、電気絶縁性を有する金属材、セラミックスや樹脂材等、種々の素材で形成可能である。中間介在部72の一部はエネルギ放出部62と主体部82との間に配設されている。中間介在部72は、エネルギ放出部62と主体部82との間に配設された略矩形板状のベース(絶縁部)102と、第1のジョー52の主体部82の縁部及びカバー84の縁部のそれぞれに当接される当接部104aを有する外縁部104と、ベース102と外縁部104との間を適宜の間隔で離散的に連結する複数の連結部(生体組織支持部)106とを有する。連結部106は後述する流路120上に配置されるように形成されている。すなわち、図6Aに示すように、軸方向に沿って配設された連結部106間には開口(第2のチャンネル)108が形成されている。言い換えると、主体部82の凹部92上には、連結部106と開口108とが互い違いに配設されている。なお、連結部106間にはそれぞれ開口(空間)108が形成されているので、生体組織から発生した流体をエネルギ放出部62の上側から開口108を通して主体部82の凹部92に流すことができる。
また、複数の連結部106は、第1及び第2の処置部42a,42b間に生体組織を保持したときに、保持した生体組織が凹部92内に入り込むのを防止するように生体組織を支持することができる。
エネルギ放出部62は主体部82の凹部92間の領域に配置されている。エネルギ放出部62と中間介在部72の外縁部104との間には空間(第3のチャンネル)112が形成されている。このため、生体組織から発せられる流体をエネルギ放出部62と中間介在部72の外縁部104との間の空間112に流入させることができる。
そして、図6Aから図6Cに示すように、エネルギ放出部62と中間介在部72の外縁部104との間の空間112と、中間介在部72のベース102と外縁部104との間の開口108と、主体部82の凹部92とが協働して、生体組織から発せられる流体の流路120を形成している。
ここで、図6B及び図6Cに示すように、エネルギ放出部62と中間介在部72の外縁部104との間には、生体組織から発せられる流体を流す空間112が形成されているが、中間介在部72のベース102と外縁部104との間には連結部106が形成されているので、連結部106を通して主体部82の凹部92に直接流体を流入させることはない。しかしながら、連結部106間には開口(空間)108が形成されているので、連結部106から開口(空間)108を通して主体部82の凹部92内に生体組織から発せられる流体を流入させることができる。また、連結部106のうち、第2の処置部42bに近接する側の表面は、エネルギ放出部62の表面(生体組織保持面)62aよりも遠い位置にある。このため、生体組織から発生させた流体を連結部106の空間112(他の処置部42b)側の表面106aから開口108を通して凹部92内に流入させることができる。
そして、中間介在部72の連結部106は、対向するエネルギ放出部62,64の表面62a,64a間、かつ、外縁部104間に生体組織を保持したときに、生体組織自体が連結部106の表面106a上に配置されて支持されるので、中間介在部72の開口108から主体部82の凹部92に入り込むことが極力防止される。
図6B及び図6Cに示すように、第1のジョー52に配設されたエネルギ放出部62は、高周波電極132と、高周波電極132に配設された発熱部材134とを有する。詳細には説明しないが、第2のジョー54に配設されたエネルギ放出部64は、第1のジョー52に配設されたエネルギ放出部62と同様に形成されていることが好ましい。
発熱部材134は複数の発熱素子を用いても良く、また、プレート状のヒータを用いても良い。発熱部材134が複数の発熱素子であれば電極132の裏面に配置あるいは埋設され、プレート状のヒータであれば電極132の裏面に配置されることが好ましい。発熱部材134は電極132の長手方向や長手方向に直交する方向に長いバー形状を有することも好適である。
図7中の実線は本実施形態に係る処置部42で生体組織を保持した状態でエネルギ放出部62,64からある所定の出力でエネルギを出力して生体組織を処置したときの、カバー84の表面(例えばカバー84の表面の幅方向中央、かつ、軸方向中央)における時間tに対する温度Tの変化を表したものである。ここでは比較のため、図7中に破線で示す、断熱層86を設けずに、第1のジョー52の主体部82のうち、第2のジョー54に対して反対側に耐熱性及び電気絶縁性を有する樹脂材製のカバー84を密着させた状態のカバー84の表面(例えばカバー84の表面の幅方向中央、かつ、軸方向中央)の温度変化を合わせて示す。
図7によると、断熱層86として空気層がカバー84と主体部82との間に形成されている場合、断熱層86が形成されていない場合に比べて温度が上がり難いことが見てとれる。したがって、処置対象の生体組織の外側の周辺組織に処置部42から熱的な影響を及ぼすのを防止できる。
なお、エネルギ放出部62の表面62aには、処置部42を閉じたときに、エネルギ放出部62,64の対向する表面62a,64a間を一定の距離を保つように、電気絶縁性を有するとともに耐熱性を有する突起122が形成されている。このため、処置部42を閉じたときに、エネルギ放出部62,64の表面62a,64a同士が接触することが防止されている。なお、突起122はエネルギ放出部62,64のうち一方に形成されていても良いし、両方に形成されていても良い。また、突起122は図6Aに示すようにエネルギ放出部62のうち操作部46に対して遠位側の先端部に形成されていても良いし、図示しないが操作部46に対して近位側の基端部に形成されていても良く、両方に形成されていても良い。
次に、この実施の形態に係る、接合対象の生体組織にエネルギを付加してその生体組織を処置するための処置システム10の作用について説明する。
例えば接合したい生体組織に処置部42を対峙させる。この状態で操作部46の開閉レバー46aを操作してエネルギ放出部62,64の表面62a,64a間で処置対象の生体組織を保持する。このように、第1及び第2の処置部42a,42bで処置対象の生体組織及びその周辺組織を保持したとき、処置対象の生体組織はエネルギ放出部62,64の表面62a,64aにそれぞれ密着した状態に配置される。また、処置対象の生体組織の周辺組織は外縁部104間に密着した状態に保持される。
なお、第1及び第2の処置部42a,42bで生体組織を保持したとき、第1の処置部42aの空間112内には処置対象の生体組織の周辺組織の一部が入り込む。そして、連結部106の表面106aは空間112を通して配設された周辺組織が隣接した開口108から凹部92に入り込まないように支持している。このように、第1及び第2の処置部42a,42bで生体組織を保持したとき、第1の処置部42aの外縁部104には、処置対象の生体組織の周辺組織が押圧された状態で保持されている。このとき、処置対象の生体組織及びその周辺組織、第1のジョー52に設けられた外縁部104、流路120及びエネルギ放出部62の保持面62aで囲った部位は閉じられている。
この状態でフットスイッチ16のペダル16aを足で押し下げた状態を維持すると、エネルギ源14の制御部22は高周波エネルギ出力回路24からエネルギ放出部62,64間の生体組織にエネルギを付与する。このため、高周波エネルギにより生じた熱エネルギ(ジュール熱)によりエネルギ放出部62,64の表面62a,64a間の生体組織を発熱させる。そして、生体組織を熱エネルギにより変性させた後、エネルギ放出部62,64へのエネルギの供給を停止する。なお、エネルギ源14の制御部22は、エネルギ放出部62,64間の生体組織が所定時間t1だけエネルギを与えた後、高周波エネルギ出力回路24からのエネルギの出力を停止させる。
ここで、エネルギの出力開始から所定時間t1が経過したときには、フットスイッチ16のペダル16aを押し下げている場合であっても、エネルギ源14はエネルギ放出部62,64へのエネルギの供給を停止する。一方、所定時間t1の経過前にペダル16aから足を放した場合、エネルギ源14はその放したときからエネルギ放出部62,64へのエネルギの供給を停止する。
このように、エネルギ放出部62,64の表面62a,64a間の処置対象の生体組織を発熱させると、表面62a,64aに接触又は密着した生体組織から水蒸気(気体)及び体液(液体)等の流体が生じる。このとき、処置対象の生体組織及びその周辺組織、外縁部104、流路120、及び、エネルギ放出部62の表面62aで囲った部位は閉じた空間として形成されているので、その内部圧力は高められる。このため、流体はエネルギ放出部62の表面62a、すなわち、処置対象の生体組織の表面に沿って流路120の空間112に向かって流れ、空間112内に流入する。
このように、生体組織、外縁部104、流路120、及び、エネルギ放出部62の表面62aで囲った部位の内部圧力は、高められている。このため、流体の一部は外縁部104を伝って処置部42の内側から外側に向かって流れようとする。
ここで、流路120はエネルギ放出部62の保持面62aからエネルギ放出部62の厚さ、中間介在部72のベース102の厚さ、及び、第1のジョー52の主体部82の凹部92の深さを合わせた深さに形成されている。すなわち、流路120は、例えばベース102が存在せずエネルギ放出部62の厚さ及び主体部82が協働して流路が形成されているだけの場合に比べて深く形成されている。このため、処置部42aの軸方向及び幅方向に直交する方向の大きさを変えることなく、流路120の容積を大きくすることができる。したがって、生体組織から生じた流体のうち多くを流路120の空間112、開口108を通してより確実に流路120の最奥の凹部92まで流入させることができる。
そして、流路120内の奥(凹部92内)まで流入させた流体は、例えばベース102が存在せずエネルギ放出部62の厚さと主体部82だけの場合に比べて、流路が処置部42aの軸方向及び幅方向に直交する方向により深く形成されているので、流体を確実に流路120内から出し難くすることができる。すなわち、入り口を狭く、奥行き(深さ方向)を広く形成しているので、一旦流体を流路120に流入させると、流路120から出し難くすることができる。また、連結部106は流体を流路120内に閉じ込めておく蓋の役割を果たす。このため、連結部106により流体をより確実に流路120内に閉じ込めておくことができる。したがって、処置部42の外部に流体が流出するのを極力防止できる。
なお、空間112内に入り込み、連結部106の表面により支持された処置対象の生体組織の周辺組織は、特にエネルギ放出部62(高周波電極132)に近接した部位ほど高周波エネルギの影響を受ける。このため、空間112に入り込んだ周辺組織のうち、エネルギ放出部62に近接した一部の組織が処置対象の生体組織と一緒に処置される。また、エネルギ放出部62の表面62aの生体組織から発生した流体は周辺組織の温度よりも高く、流体が生体組織及びその周辺組織の表面に沿って移動するので、空間112内に入り込み、連結部106の表面により支持された周辺組織はサーマルスプレッドの影響を受け易い。しかしながら、外縁部104で周辺組織をしっかりと保持するので、外縁部104の内側端部が、流体が外側に移動するのを防止する障壁部の機能を発揮する。このため、流体は流路120内に流入し、処置部42の外部に流出するのを防止できる。
そして、フットスイッチ16のペダル16aを足で押し下げた状態を維持すると、高周波エネルギ出力回路24からのエネルギの出力を停止させた後、適宜の時間(図3中の時間t3)経過後(0秒でも良い)に時間t2の間だけ発熱部材駆動回路26からエネルギを出力し発熱部材144を発熱させる。このため、発熱部材144の熱(熱エネルギ)が電極132に伝熱されて、エネルギ放出部62の表面62aで生体組織を脱水することができる。このときも、処置対象の生体組織から流体が発生し、その流体が周辺組織を介して処置部42の外部に向かって流れようとするが、上述したように流体が流路120内に流入し、かつ、外縁部104で周辺組織が押圧されることにより流体が外部に流出するのを防止してサーマルスプレッドが抑制される。
これら一連の処置において、第2の処置部42bと処置対象の生体組織及びその周辺組織との間も同様に処置されるので、ここでの説明を省略する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下のことが言える。
流路120を第1の処置部42aの厚さ方向により大きくなるように形成したので、第1の処置部42aの幅方向を大きくすることなく、流路120の容積を大きくすることができる。このため、エネルギによる処置によって生体組織から生じた流体のうち、より多くの流体を流路120内に流入させることができ、周辺組織を伝って処置部42の外側に放熱されるのを極力防止できる。
また、第1及び第2の処置部42a,42b間に処置対象の生体組織及びその周辺組織を保持したときに、連結部106で周辺組織を保持できるので、周辺組織が開口108を通して凹部92内に入り込むのを防止できる。
また、この実施の形態のジョー52には、断熱層86を形成したので、例えば流体が流路120の最奥の凹部92まで流れ込み、ジョー52の主体部82に伝熱したとしても、断熱層86が形成されているので、処置部42のうち厚さ方向の外側に流体による熱が放熱されるのを極力防止できる。
この実施の形態では、処置具12が図8Aに示すバイポーラタイプの処置具である場合について説明したが、図8Bに示すモノポーラタイプの処置具として用いても良い。図8Bに示す場合、対極板Rを患者Pに取り付けた状態で処置を行う。すなわち、エネルギ放出部62,64を用いた生体組織の処置は、モノポーラタイプ及びバイポーラタイプのいずれでも良い。また、本実施の形態に係る処置具12をモノポーラタイプとして使用する場合、1対のジョー52,54に配置されたエネルギ放出部62,64のうち一方のエネルギ放出部にのみ高周波エネルギを付与するようにしても良い。なお、図8A及び図8Bに示す状態のように、エネルギ放出部62,64として板状のヒータを用いることも好ましい。
[第1の実施の形態の第1の変形例]
次に、第1の実施の形態の第1の変形例について図9Aから図11Cを用いて説明する。この変形例は、第1の実施の形態の変形例である。
図9に示すように、第1の処置部42aのうち、第2の処置部42bに対向する位置には、エネルギ放出部62、中間介在部72のベース102及び第1のジョー52の主体部82により協働してカッタ案内溝152が形成されている。カッタ案内溝152は絶縁性を有する。第2の処置部42bのうち、第1の処置部42aに対向する位置には、エネルギ放出部64、中間介在部74のベース102及び第2のジョー54により協働してカッタ案内溝154が形成されている。
図示しないカッタはカッタ案内溝152,154内に対して挿脱可能である。カッタは図1に示す操作部46のカッタ移動レバー46bに図示しないロッドを介して連結されている。このため、カッタ移動レバー46bを操作することにより挿入部44の軸方向に沿って、カッタを所定の範囲内で案内することができる。すなわち、カッタは、カッタの先端を第1及び第2のジョー52,54の間の位置に配置した状態と、カッタの先端を第1及び第2のジョー52,54の間から挿入部44の内部に引き込んだ状態との間を移動させることができる。このため、処置対象の生体組織にエネルギ放出部62,64からエネルギを付加して処置を行った後、カッタ移動レバー46bを操作して、カッタの先端を第1及び第2のジョー52,54の基端側から第1及び第2のジョー52,54の先端側まで移動させることにより、処置対象の生体組織を切断することができる。
なお、カッタ案内溝152,154は、流路120と同様に生体組織から発生した流体を入れる機能を有する。
また、第1の処置部42aの外縁部104のうち、第2の処置部42bの中間介在部74の外縁部104に当接及び離隔する位置には、冷却管路(冷却部)162が形成されている。冷却管路162には冷媒を循環可能である。なお、第2の処置部42bの外縁部104のうち、第1の処置部42aの中間介在部72の外縁部104に当接及び離隔する位置には、冷媒を循環可能な冷却管路(冷却部)162が形成されていることが好ましい。このため、例えば保持面62a,64a間に生体組織を保持し中間介在部72,74間に周辺組織を保持して、エネルギ放出部62,64からエネルギを放出するとともに、冷却管路162に冷媒を循環させて周辺組織を冷やすことによって、サーマルスプレッドをより効果的に抑制できる。
なお、図11B及び図11Cに示す冷却管路162は保持面62aにエネルギ放出部が設けられていない場合、形成されていなくても良い。
また、外縁部104の外周面に熱伝導性が良好な板を配置し、その板に冷却管路162の熱を伝熱することによって、外縁部104により押圧される周辺組織の全体を冷やすようにしても良い。
図11Aから図11Cに示すように、この変形例では、第1の実施の形態で説明した連結部(生体組織支持部)106及び開口108の代わりに、空間112と凹部92とを連通する多数の開口174を有する網状部材(生体組織支持部)172が配設されている。ここで、網状部材172は編み込むことにより開口174が形成されている場合に加えて、多数の真っ直ぐな開口174が形成されている場合を含む。なお、図11B及び図11C中に示す開口174は真っ直ぐな状態に形成している例である。
網状部材172のうち空間112(他の処置部42b)側の表面172aは、周辺組織を支持できる。網状部材172の開口174は流体を空間112から凹部92内に流し込むための通路として機能する。すなわち、網状部材172は流路120に流体を流し込むための入口(開口174)を確保しながら流路120の少なくとも一部を覆うように配置され、処置対象の生体組織の周辺組織が流路120の奥側(凹部92)に入り込むのを防止するように生体組織を支持することができる。ここで、開口174はエネルギ放出部62と外縁部104との間の空間112の幅よりも小さく形成されている。このように、流体の入り口を狭く、奥行き(深さ方向)を広く形成しているので、一旦流体を流路120に流入させると、流路120から出し難くすることができる。また、網状部材172は流体を流路120内に閉じ込めておく蓋の役割を果たす。このため、網状部材172により流体をより確実に流路120内に閉じ込めておくことができる。
他の構造や作用は第1の実施の形態で説明した構造や作用と同様であるので、ここでの説明を省略する。
なお、中間介在部72のうち、ベース102と外縁部104との間の部材は、第1の実施の形態では連結部106及び開口108について、第1の実施の形態の第1の変形例では開口174を有する網状部材172について説明したが、流体を凹部92内に通すことができ、かつ、周辺組織を支持できる構造であれば上述した他の構造も許容される。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図12から図15Bを用いて説明する。この実施の形態は各変形例を含む第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。
ここでは、エネルギ処置具として、例えば腹壁を通して、もしくは腹壁外で処置を行うための、サーキュラタイプの処置具(エネルギ処置具)212を例にして説明する。この実施の形態では、バイポーラ型の処置具212について説明するが、図6Bに示す対極板Rを用いることによってモノポーラ型のエネルギ処置具として形成しても良い。
図13に示すように、エネルギを用いた処置システム10は、処置具(エネルギ処置具)212と、処置具212にエネルギを付与するエネルギ源14と、フットスイッチ16とを有する。
処置具212は、ハンドル222と、シャフト224と、開閉可能な処置部226とを備えている。ハンドル222には、ケーブル18aを介してエネルギ源14が接続されている。
ハンドル222には、保持部開閉ノブ232と、カッタ駆動レバー234が配設されている。保持部開閉ノブ232は、ハンドル222に対して回転可能である。この保持部開閉ノブ232をハンドル222に対して例えば右回りに回転させると、処置部226の後述する離脱側処置部(離脱側把持部)244が本体側処置部(本体側把持部)242に対して離隔(図14A参照)し、左回りに回転させると、離脱側処置部244が本体側処置部242に対して近接する(図14B参照)。
図13に示すように、シャフト224は、円筒状に形成されている。このシャフト224は、生体組織への挿入性を考慮して、適度に湾曲されている。もちろん、シャフト224が真っ直ぐに形成されていることも好適である。
シャフト224の先端には、処置部226が配設されている。図14A及び図14Bに示すように、処置部226は、シャフト224の先端に形成された本体側処置部(第1の保持部材、第1のジョー)242と、この本体側処置部242に着脱可能な離脱側処置部(第2の保持部材、第2のジョー)244とを備えている。本体側処置部242に対して離脱側処置部244が閉じた状態では、本体側処置部242及び離脱側処置部244の外縁部242a,244aが互いに対して対向した状態に近接し、又は、互いに当接している。このため、円環状の外縁部242aは円環状の外縁部244aと対向し、処置対象の生体組織の周辺組織を保持する保持部(第2の保持部)を形成する。
図14A及び図14Bに示すように、本体側処置部242は、円筒体252と、フレーム254と、通電用パイプ256とを備えている。これら円筒体252及びフレーム254は、絶縁性を有する。円筒体252は、シャフト224の先端に連結されている。フレーム254は、円筒体252に対して固定された状態で配設されている。
フレーム254は、その中心軸が開口されている。このフレーム254の開口された中心軸Cには、通電用パイプ256がフレーム254の中心軸Cに沿って所定の範囲内で移動可能に配設されている。この通電用パイプ256は、保持部開閉ノブ232を回転させると、図14A及び図14Bに示すように、例えばボールネジ(図示せず)の作用により所定の範囲内を移動可能である。この通電用パイプ256には、離脱側処置部244の後述する通電用シャフト282のコネクト部282aが係脱可能なように、径方向内方に突出する突起256aが形成されている。
図14Aから図14Cに示すように、円筒体252とフレーム254との間には、カッタ案内溝(空間)266が形成されている。このカッタ案内溝266には、円筒状のカッタ262が配設されている。このカッタ262の基端部は、シャフト224の内側に配設されたカッタ用プッシャ264の先端部に接続されている。カッタ262は、カッタ用プッシャ264の外周面に固定されている。図示しないが、このカッタ用プッシャ264の基端部はハンドル222のカッタ駆動レバー234に接続されている。このため、ハンドル222のカッタ駆動レバー234を操作すると、カッタ用プッシャ264を介してカッタ262が移動する。
このカッタ用プッシャ264とフレーム254との間には、第1の流体通気路(流体通路)268aが形成されている。そして、シャフト224またはハンドル222には、第1の流体通気路268aを通した流体を外部に排出する流体放出口(図示せず)が形成されている。
図14A及び図14Bに示すように、円筒体252の先端は電気絶縁性を有するとともに耐熱性を有する素材で形成されている。すなわち、円筒体252の先端には絶縁部252aが形成されている。この実施の形態では絶縁部252aは円筒体252と一体であるとして説明するが、別体であっても良い。円筒体252の先端には、出力部材やエネルギ放出部として、第1の高周波電極272と複数の発熱部材274とが配設されている。
第1の高周波電極272は、カッタ262が配設されたカッタ案内溝266の外側に配設されている。第1の高周波電極272は、カッタ案内溝266と同様に円環状に形成されている。この第1の高周波電極272には、第1の通電ライン272aの先端が固定されている。第1の通電ライン272aは、本体側処置部242、シャフト224、ハンドル222を介してケーブル18aに接続されている。
発熱部材274は、図14Aから図14Cに示すように、適当な間隔おきに第1の高周波電極272の裏面に固定されている。発熱部材274には、ヒータ用通電ライン274aの先端が固定されている。このヒータ用通電ライン274aは、本体側処置部242、シャフト224、ハンドル222を介してケーブル18aに接続されている。
なお、発熱部材274は1つ又は複数の板状ヒータが用いられることも好適である。
第1の高周波電極272の外側には、円環状に流体放出溝276が形成されている。この流体放出溝276は、第1の流体通気路268aに連通されている。この流体放出溝276の外側には、第1の高周波電極272の表面よりも突出した位置に上述した外縁部242aが形成されている。すなわち、本体側処置部242の外縁部242aは、第1の高周波電極272の表面よりも離脱側処置部244の後述するヘッド部284に近接されている。このため、外縁部242aの内側(第1の高周波電極272に近接した側)の端部(最上端)243aは、蒸気等の流体が流体放出溝276よりも外側に逃げるのを防止する障壁部(ダム)の役割を果たす。
図13Cに示すように、本体側処置部242の高周波電極272と外縁部242aとの間、すなわち、流体放出溝276には、生体組織を支持し生体組織が流体放出溝276内に入り込むのを防止する環状の支持部(生体組織支持部)278が形成されている。支持部278は、外縁部242aから径方向内方に突出した突出部278aと、突出部278aに隣接した開口(第2のチャンネル)278bとが周方向に沿って交互に配置されている。図14Aに示すように、突出部278aは外縁部242aに一体的に形成され、外縁部242aの内周面から径方向内方に突出している。図14Bに示す開口278bは流体放出溝276を通してカッタ案内溝266及び第1の流体通気路268aに連通している。
突出部278aのうち、離脱側処置部244に近接した側の面は、外縁部242aのうち離脱側処置部244の外縁部244aに対する対向面、及び、高周波電極272の保持面273よりもシャフト224及びハンドル222に近接する位置にある。すなわち、電極272と外縁部242aとの間には空間(第3のチャンネル)279が形成されている。そして、突出部278aのうち離脱側処置部244に近接した側の面に流れた流体は隣接する開口278bから流体放出溝276に流される。
なお、電極272と外縁部242aとの間の空間(第3のチャンネル)279及び開口(第2のチャンネル)278bと、流体放出溝(第1のチャンネル)276とが協働して、生体組織から発せられる流体の流路280を形成している。
離脱側処置部244は、コネクト部282aを有する通電用シャフト282と、ヘッド部284とを備えている。通電用シャフト282は、断面が円形状で、一端が先細に形成され、他端はヘッド部284に固定されている。コネクト部282aは、通電用パイプ256の突起256aに係合可能な凹溝状に形成されている。通電用シャフト282のコネクト部282a以外の部分の外表面は、コーティング等により絶縁されている。
図15A及び図15Bに示すように、ヘッド部284は円筒体252の先端に対向する位置が電気絶縁性を有するとともに耐熱性を有する素材で形成されている。すなわち、ヘッド部284は絶縁部284aを形成する。この実施の形態では絶縁部284aはヘッド部284と一体であるとして説明するが、別体であっても良い。ヘッド部284には、出力部材やエネルギ放出部として、第2の高周波電極286が配設されている。すなわち、ヘッド部284には、本体側処置部242の第1の高周波電極272に対向するように、第2の高周波電極286が配設されている。この第2の高周波電極286には、第2の通電ライン286aの一端が固定されている。第2の通電ライン286aの他端は通電用シャフト282に電気的に接続されている。
高周波電極272,286同士は互いに対向し、処置対象の生体組織の保持面(第1の保持部)273,287として用いられる。このため、電極272,286の保持面273,287間で生体組織を保持した状態で電極272,286に高周波エネルギを付与したとき、生体組織を発熱させた熱エネルギにより変性させることができる。また、電極272は良好な熱伝導性を有する素材で形成されている。このため、発熱部材274を発熱させたとき、その熱(熱エネルギ)は電極272に伝熱され、さらにその熱(熱エネルギ)を電極272の保持面273に接触させた生体組織に伝熱することができる。このため、保持面273,287は生体組織の処置面としても機能する。なお、この実施の形態では、電極286の裏面に発熱部材を配置していないが、電極286を良好な熱伝導性を有する素材で形成し、電極286の裏面に発熱部材を配置し、発熱部材で発生させた熱を電極286に伝熱させるようにしても良い。
ヘッド部284に配設された第2の高周波電極286の内側には、カッタ262の先端の刃を受けるように、円環状にカッタ受部288が形成されている。一方、第2の高周波電極286の外側には、円環状に流体放出溝290が形成されている。この流体放出溝290の外側には、第2の高周波電極286の表面よりも突出した位置に上述した外縁部244aが形成されている。すなわち、離脱側処置部244の外縁部244aは、第2の高周波電極286の表面よりも本体側処置部242に近接されている。このため、外縁部244aの内側(第2の高周波電極286に近接した側)の端部245aは、蒸気等の流体が流体放出溝290よりも外側に逃げるのを防止する障壁部(ダム)の役割を果たす。
さらに、流体放出溝290は、ヘッド部284及び通電用シャフト282の流体放出路290aに連通されている。この流体放出路290aは、通電用パイプ256の第2の流体通気路(流体通路)268bに連通している。シャフト204又はハンドル202には、第2の流体通気路268bを通した流体を外部に排出する流体放出口(図示せず)が形成されている。
離脱側処置部244の高周波電極286と外縁部244aとの間、すなわち、流体放出溝290には、生体組織を支持し生体組織が流体放出溝290内に入り込むのを防止する環状の支持部292が形成されている。支持部292は、外縁部244aから径方向内方に突出した突出部292aと、突出部292aに隣接した開口(第2のチャンネル)292bとが周方向に沿って交互に配置されている。図15Aに示すように、突出部292aは外縁部244aに一体的に形成され、外縁部244aの内周面から径方向内方に突出している。図15Bに示す開口292bは流体放出溝290を通して第2の流体通気路268bに連通している。
突出部292aのうち、本体側処置部242に近接した側の面は、外縁部244a及び保持面287よりもシャフト224及びハンドル222に離隔した位置にある。すなわち、電極286と外縁部244aとの間には空間(第3のチャンネル)293が形成されている。そして、突出部292aのうち本体側処置部242に近接した側の面に流れた流体は隣接する開口292bから流体放出溝290に流される。
なお、電極286と外縁部244aとの間の空間(第3のチャンネル)293及び開口(第2のチャンネル)292bと、流体放出溝(第1のチャンネル)290とが協働して、生体組織から発せられる流体の流路294を形成している。
なお、通電用パイプ256は、シャフト224及びハンドル222を介してケーブル18aに接続されている。このため、通電用パイプ256の突起256aに離脱側処置部244の通電用シャフト282のコネクト部282aが係合されると、第2の高周波電極286と通電用パイプ256とが電気的に接続される。
次に、この実施の形態に係る治療処置システム10の作用について説明する。
術者は、予めエネルギ源14の表示部28(図2及び図12参照)を操作して、治療処置システム10の出力条件を設定しておく。具体的には、高周波エネルギ出力の設定電力Pset[W]、熱エネルギ出力の設定温度Tset[℃]、生体組織のインピーダンスZの閾値Z1,Z2等を設定しておく。
図13Bに示すように、本体側処置部242を離脱側処置部244に対して閉じた状態で例えば腹壁を通して腹腔内に外科用処置具212の処置部226及びシャフト224を挿入する。外科用処置具212の本体側処置部242と、離脱側処置部244とを処置対象の生体組織に対して対峙させる。
本体側処置部242及び離脱側処置部244で処置対象の生体組織を把持するため、ハンドル222の把持部開閉ノブ232を操作する。このとき、ハンドル222に対して例えば右回りに回動させる。すると、図13Aに示すように、通電用パイプ256をシャフト224のフレーム254に対して先端部側に移動させる。このため、本体側処置部242と離脱側処置部244との間が開き、離脱側処置部244を本体側処置部242から離脱させることができる。
そして、処置したい生体組織を本体側処置部242の第1の高周波電極272と離脱側処置部244の第2の高周波電極286との間に配置する。離脱側処置部244の通電用シャフト282を本体側処置部242の通電用パイプ256に挿入する。この状態で、ハンドル222の把持部開閉ノブ232を例えば左回りに回動させる。このため、離脱側処置部244が本体側処置部242に対して閉じる。このようにして、処置対象の生体組織を本体側処置部242と離脱側処置部244との間で保持する。このように、処置部242,244で処置対象の生体組織及びその周辺組織を保持したとき、処置対象の生体組織は電極272,286の表面273,287にそれぞれ密着した状態に配置される。また、処置対象の生体組織の周辺組織は外縁部242a,244a間に密着した状態に保持される。
なお、処置部242,244で生体組織を保持したとき、処置対象の生体組織が保持面273,287に保持されるとともに、本体側処置部242の流路280の空間279内には処置対象の生体組織の周辺組織の一部が入り込み、離脱側処置部244の流路294の空間293内には処置対象の生体組織の周辺組織の一部が入り込む。そして、突出部278aの表面は空間279を通して配設された周辺組織が隣接した開口278bから流体放出溝276に入り込まないように支持している。このように、処置部242,244で生体組織を保持したとき、処置部242,244の外縁部242a,244aには、処置対象の生体組織の周辺組織が押圧された状態で保持されている。
この状態で、フットスイッチ216のペダル216aを操作し、エネルギ源14からケーブル18aを介して第1の高周波電極272及び第2の高周波電極286にそれぞれエネルギを供給する。このため、本体側処置部242の第1の高周波電極272と離脱側処置部244の第2の高周波電極286との間の生体組織がジュール熱により加熱される。
生体組織が加熱されるにつれて、生体組織から流体(液体(血液)及び/又は気体(水蒸気))が放出される。このとき、生体組織から放出された流体を、本体側処置部242のカッタ案内溝266及び流路280に流入させるとともに離脱側処置部244の流路294に流入させる。そして、本体側処置部242のカッタ案内溝266及び流路280に流入させた流体は、カッタ案内溝266から第1の流体通気路268aを通してシャフト224に例えば吸引して流す。また、離脱側処置部244の流路294に流入させた流体は、ヘッド部284及び通電用シャフト282の流体放出路290aから通電パイプ256の第2の流体通気路268bを通してシャフト224に例えば吸引して流す。
ここで、流路280,294は電極272,286の保持面273,287から電極272,286の厚さ、処置部242,244の外縁部242a,244aから径方向内方に突出した突出部278a,292aの中心軸Cに平行な方向の高さ(厚さ)、及び、流体放出溝(凹部)276,290の深さを合わせた深さに形成されている。すなわち、流路280,294は、例えば突出部278a,292aが存在せず電極272,286の厚さ及び流体放出溝(凹部)276,290が協働して流路が形成されているだけの場合に比べて深く形成されている。このため、処置部242,244の径方向の大きさを変えることなく、流路280,294の容積を大きくすることができる。したがって、生体組織から生じた流体のうち多くを流路280,294の空間279,293、開口278b,292bを通してより確実に流路280,294の流体放出溝276,290の最奥部分まで流入させることができる。また、生体組織から生じた流体のうち、流路280,294の空間279,293を通して突出部278a,292aの表面を流れた流体は開口278b,292bを通して流路280,294の流体放出溝276,290の最奥部分まで流入させることができる。
そして、流路280,294内の奥(流体放出溝(凹部)276,290内)まで流入させた流体は、例えば電極272,286の厚さと流体放出溝(凹部)276,290だけの場合に比べて流路が処置部242,244の径方向に直交する方向により深く形成されているので、流体を確実に流路280,294内から出し難くすることができる。すなわち、入り口を狭く、奥行き(深さ方向)を広く形成しているので、一旦流体を流路280,294に流入させると、流路280,294から出し難くすることができる。また、突出部278a,292aは流体放出溝276,290内に流入させた流体を流路280,294内に閉じ込めておく蓋の役割を果たす。このため、突出部278a,292aにより流体をより確実に流路280,294内に閉じ込めておくことができる。したがって、処置部226の外部に流体が流出するのを極力防止できる。
このように、生体組織から流体が放出されている間は、その流体を流路280,294内に流入させ続ける。このため、生体組織から温度が上昇した状態で放出された流体によってサーマルスプレッドが生じることを防止し、処置対象でない部分に影響を与えることを防止することができる。
インピーダンスZが閾値Z1よりも大きくなったと判断した場合、制御部22から発熱要素駆動回路26に信号が伝達される。そして、発熱要素駆動回路26は、発熱部材274の温度が予め設定した温度Tset[℃]、例えば100[℃]〜300[℃]の温度になるように発熱部材274に電力を供給する。このため、本体側処置部242及び離脱側処置部244の電極272,286の間に把持された生体組織は、発熱部材274から熱伝導により第1の高周波電極272に伝熱し、その熱で第1の高周波電極272に密着した生体組織の表面側から内部に向かって生体組織を凝固させる。
次に、制御部22は、高周波エネルギ出力回路24でモニタしている生体組織のインピーダンスZが予め設定した閾値Z2以上になったか判断する。インピーダンスZが閾値Z2よりも小さいと判断した場合、発熱部材274にエネルギを与え続ける。一方、インピーダンスZが閾値Z2以上になったと判断した場合、制御部22はスピーカ30からブザーを発するとともに、高周波エネルギ及び熱エネルギの出力を停止させる。このため、治療処置システム10を用いた生体組織の処置が完了する。
このように、第1及び第2の高周波電極272,286及び発熱部材274によって生体組織が連続的(略円環状の状態)に変性される。
そして、ハンドル222のカッタ駆動レバー234を操作すると、カッタ262が本体側処置部242のカッタ案内溝266から突出して、離脱側処置部244のカッタ受部288に向かって移動する。カッタ262の先端に刃があるので、処置された生体組織が円弧状や円形状などに切断される。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
本体側処置部242に環状に第1の高周波電極272及び発熱部材274を配置し、離脱側処置部244に環状に第2の高周波電極286を配置して処置を行うことができる。このため、本体側処置部242と離脱側処置部244との間の生体組織を略円環状に処置することができる。
流路280,294を処置部242,244の厚さ方向(中心軸Cに平行な方向)により大きくなるように形成したので、処置部242,244の径方向の大きさを大きくすることなく、流路280,294の容積を大きくすることができる。このため、エネルギによる処置によって生体組織から生じた流体のうち、より多くの流体を流路280,294内に流入させることができ、周辺組織を伝って処置部242,244の外側に放熱されるのを極力防止できる。
また、処置部242,244間に処置対象の生体組織及びその周辺組織を保持したときに、突出部278a,292aで周辺組織を保持できるので、周辺組織が開口278b,292bを通して流体放出溝276,290内に入り込むのを防止できる。
この実施の形態では、突出部278a,292a及び開口278b,292bを環状に交互に配置する例について説明したが、第1の実施の形態の変形例で説明した網状部材を用いても良い。
これまで、いくつかの実施形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。

Claims (6)

  1. 処置対象の生体組織にエネルギを付加してその生体組織を処置するための処置具であって、
    周辺組織を含む処置対象の生体組織を保持及び解放可能なように、互いに対して相対的に開閉可能な1対のジョーと、
    前記1対のジョーの一のジョーに設けられ前記処置対象の生体組織にエネルギを放出可能なエネルギ放出部と、
    前記一方のジョーと前記エネルギ放出部との間に配設され、前記エネルギ放出部から前記一方のジョーへの電気の流れを遮断する電気絶縁性を有するベースと、
    前記一方のジョーのうち前記エネルギ放出部の外縁側に設けられて、前記1対のジョーを閉じたときに前記処置対象の生体組織の前記周辺組織を保持する外縁部と、
    前記一方のジョーの前記外縁部に沿って設けられ、前記エネルギ放出部と前記外縁部との間にあって、前記エネルギ放出部から放出された前記エネルギにより、前記処置対象の生体組織から生じた流体を流入させる溝部と、
    前記一方のジョーの前記外縁部に沿って前記溝部上に設けられ、前記外縁部と前記エネルギ放出部との間に空間を形成するチャンネルと、
    前記溝部上に設けられ、前記ベースと前記外縁部との間を離散的に連結する連結部と、前記連結部間に形成され前記生体組織から発生する流体を前記チャンネルを通して前記溝部に流入させる開口とを有することによって、前記開口を通して前記溝部に流入させた前記流体を前記連結部で前記溝部内に閉じ込め、前記生体組織を支持する支持部と
    を有する処置部を具備する、処置具。
  2. 請求項1に記載の処置具であって、
    前記溝部は、記エネルギ放出部からのエネルギの出力により生体組織から発生する流体が集められ、
    前記支持部は、前記溝部の流路を確保しつつ、前記溝部を覆うように設けられ、
    記チャンネルは、前記溝部及び前記支持部の前記開口の流路を確保するように形成されている、処置具。
  3. 請求項1に記載の処置具であって、
    前記支持部は、前記連結部により、前記1対のジョーの間に前記生体組織を保持したときに前記生体組織が前記溝部に入り込むのを防止するように前記生体組織を支持する、処置具。
  4. 請求項1に記載の処置具であって、
    前記支持部は、前記溝部を網状部材で覆うように形成されている、処置具。
  5. 請求項1に記載の処置具であって、
    前記一方のジョーは、前記エネルギ放出部が配置された主体部と、前記主体部のうち前記エネルギ放出部が配置された側と反対側に配置され前記主体部を覆うカバーとを有し、
    前記主体部と前記カバーとの間に断熱層が形成されている、処置具。
  6. 請求項1に記載の処置具であって、
    前記支持部の表面は、前記一方のジョーに対して対となる他方のジョーに対し前記エネルギ放出部の表面よりも遠い位置にある、処置具。
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