JP5649336B2 - 吸収性樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性樹脂粒子の製造方法に関する。
吸収速度に優れた吸収性樹脂粒子として、架橋重合体の内部にシリコーン又は変性シリコーン等の疎水性物質の一部又は全部を含んでなる構造を有してなる吸収性樹脂粒子が開示されており、その製造方法としてシリコーン又は変性シリコーン等の疎水性物質を架橋重合体の重合時又は重合後に混合する製造方法が知られている(特許文献1)。
また、架橋重合体の表面に0.001重量%の疎水性物質が付着してなることで粉体流動性を改善した吸収性樹脂粒子が開示されており、不飽和単量体、内部架橋剤を含む単量体溶液に有機酸多価金属塩を分散させて、架橋重合体を得る製造方法が知られている(特許文献2)。
しかしながら、従来の製造方法により得られる上記の吸収性樹脂粒子や吸水剤では吸収させる液体と接触した以後の時間経過に対する吸収速度(以下、吸収速度パターンと記載する)が適切でない。具体的には、従来の吸収性樹脂粒子は、吸収速度パターンが、(i)初期速く、中期普通、後期普通、(ii)初期遅く、中期普通、後期普通(上記、特許文献2の吸水性樹脂粒子)の吸収性樹脂粒子がある。
これらの吸収性樹脂粒子を吸収性物品(紙おむつ等)に適用したとき吸収性物品に使用されている吸収体において、吸収体の部位により吸収性樹脂の吸収率に偏りが起こり吸収体物品を有効に活用することができず、吸収させる液体の残存している部位ではカブレ等の問題を生じやすい、又は、吸収体の全体において吸収されなかった液体が留まる時間が長くなる。
具体的には前記(i)の吸収性樹脂粒子を使用した場合は、吸収させる液体が接触した部位において液体は吸収性樹脂粒子に接触後初期急激に吸収されるが、液体を吸収した吸収性樹脂粒子は膨潤しゲル状となり吸収されない液体が吸収体において拡散し吸収されることを妨げ、その結果、吸収される液体が接触した部位は吸収性樹脂粒子の吸収率が高く、その他の部位は吸収性樹脂粒子の吸収率が低いという吸収率の偏りが起こる。そして、吸収される液体が接触した部位に、吸収されなかった液体が留まる時間が長くなる。
一方、前記(ii)の吸収性樹脂粒子を使用した場合は、吸収させる液体が接触した部位において液体は吸収性樹脂粒子に接触後、徐々にしか吸収されず、吸収されない液体が吸収性物品において拡散していき、その結果、吸収される液体が接触した部位とその他の部位で吸収性樹脂粒子の吸収率が同等となりやすい。しかし、全体的に吸収速度が遅く、吸収体の全体において吸収されなかった液体が留まる時間が長くなる。
そして、吸収されなかった液体が留まる時間が長い部位において、その部位に接触する着用者の皮膚がカブレ等の問題を生じやすくなるといった問題がある。
特開2005−097569号公報 特開2004−261796号公報
従来の吸水性樹脂粒子を用いた吸収性物品(紙おむつ等)は、液体を完全に吸収することができず、吸収できなかった液体が装着者の皮膚にふれ、カブレ等の問題を起こしやすかった。そして、このようなカブレ等の問題がない吸収性物品、これに使用し得る吸収性樹脂粒子が強く望まれていた。
本発明の目的は特定の吸収速度パターンを有する吸収性樹脂粒子を得ることができる製造方法を提供すること、すなわち、吸収速度パターンが初期遅く、中期普通、後期早くの吸収性樹脂粒子の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の吸収性樹脂粒子の製造方法は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A1)と疎水性物質(C)を含む吸収性樹脂粒子の製造方法であって、下記(1)及び/又は(2)の工程を含み、得られた含水ゲル(B)を乾燥して、含水ゲル(B)を乾燥後に、さらに疎水性物質(C)を添加する工程を含む、吸収性樹脂粒子を得る製造方法であり、(C)の融点が60〜300℃であることを要旨とする。
(1)(a1)及び/又は(a2)並びに(b)を、水及び(C)の存在下で重合し(A1)及び(C)を含む含水ゲル(B)を製造する工程であって、(A1)の重量を基準として(C)の使用量が0.011〜11.0重量%である工程
(2)(a1)及び/又は(a2)並びに(b)を水の存在下で重合し(A1)を含む含水ゲルを製造し、得られた含水ゲルと(C)とを混合し(A1)及び(C)を含む含水ゲル(B)を製造する工程であって、(A1)の重量を基準として(C)の使用量が0.011〜11.0重量%である工程
本発明の吸収性樹脂粒子の製造方法は。吸収速度パターンが初期遅く、中期普通、後期早くという特定の吸収速度パターンを有する吸収性樹脂粒子を得ることができる。
したがって、本発明の製造方法で得られた吸収性樹脂粒子を吸収性物品(紙おむつ及び生理用ナプキン等)に適用したとき、吸収率の偏りが無く、優れた吸収性能(吸収量及び吸収速度)を発揮しカブレが生じにくい。
膨潤容積測定法による吸収量を測定するための装置全体を模式的に示した正面断面図。 膨潤容積測定法による吸収量を測定するための底付円筒1及び円盤2を模式的に示した側面投影図。 膨潤容積測定法による吸収量を測定するための円盤2を模式的に示した上面図。
水溶性ビニルモノマー(a1)としては特に限定はなく公知{たとえば、特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報、特開2005−95759号公報}のビニルモノマー等が使用できる。
加水分解性ビニルモノマー(a2)は、加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマーを意味し、特に限定はなく公知{たとえば、特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報、特開2005−95759号公報}のビニルモノマー等が使用できる。なお、水溶性ビニルモノマーとは、25℃の水100gに少なくとも100g溶解する性質を持つビニルモノマーを意味する。また、加水分解性とは、50℃の水及び必要により触媒(酸又は塩基等)の作用により加水分解され水溶性になる性質を意味する。加水分解性ビニルモノマーの加水分解は、重合中、重合後及びこれらの両方のいずれでもよいが、得られる吸収性樹脂粒子の分子量の観点等から重合後が好ましい。
これらのうち、吸収特性の観点等から、水溶性ビニルモノマー(a1)が好ましく、さらに好ましくはアニオン性ビニルモノマー、次に好ましくはカルボキシ(塩)基、スルホ(塩)基、アミノ基、カルバモイル基、アンモニオ基又はモノ−、ジ−若しくはトリ−アルキルアンモニオ基を有するビニルモノマー、次に好ましくはカルボキシ(塩)基又はカルバモイル基を有するビニルモノマー、特に好ましくは(メタ)アクリル酸(塩)及び(メタ)アクリルアミド、次に特に好ましくは(メタ)アクリル酸(塩)、最も好ましくはアクリル酸(塩)である。
なお、「カルボキシ(塩)基」は「カルボキシ基」又は「カルボキシレート基」を意味し、「スルホ(塩)基」は「スルホ基」又は「スルホネート基」を意味する。また、(メタ)アクリル酸(塩)はアクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸又はメタクリル酸塩を意味し、(メタ)アクリルアミドはアクリルアミド又はメタクリルアミドを意味する。また、塩としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム及びカルシウム等)塩又はアンモニウム(NH)塩等が含まれる。これらの塩のうち、吸収特性の観点等から、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好ましく、さらに好ましくはアルカリ金属塩、特に好ましくはナトリウム塩である。
水溶性ビニルモノマー(a1)又は加水分解性ビニルモノマー(a2)のいずれかを構成単位とする場合、それぞれ単独で構成単位としてもよく、また、必要により2種以上を構成単位としてもよい。また、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)を構成単位とする場合も同様である。また、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)を構成単位とする場合、これらの含有モル比(a1/a2)は、75/25〜99/1が好ましく、さらに好ましくは85/15〜95/5、特に好ましくは90/10〜93/7、最も好ましくは91/9〜92/8である。この範囲であると、吸収性能がさらに良好となる。
吸収性樹脂粒子の構成単位として、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)の他に、これらと共重合可能なその他のビニルモノマー(a3)を構成単位とすることができる。
共重合可能なその他のビニルモノマー(a3)としては特に限定はなく公知{たとえば、特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報、特開2005−95759号公報}の疎水性ビニルモノマー等が使用でき、下記の(i)〜(iii)のビニルモノマー等が使用できる。
(i)炭素数8〜30の芳香族エチレン性モノマー
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びヒドロキシスチレン等のスチレン、並びにビニルナフタレン及びジクロルスチレン等のスチレンのハロゲン置換体等。
(ii)炭素数2〜20の脂肪族エチレンモノマー
アルケン[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等];並びにアルカジエン[ブタジエン及びイソプレン等]等。
(iii)炭素数5〜15の脂環式エチレンモノマー
モノエチレン性不飽和モノマー[ピネン、リモネン及びインデン等];並びにポリエチレン性ビニル重合性モノマー[シクロペンタジエン、ビシクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネン等]等。
その他のビニルモノマー(a3)を構成単位とする場合、その他のビニルモノマー(a3)単位の含有量(モル%)は、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位のモル数に基づいて、0.01〜5が好ましく、さらに好ましくは0.05〜3、次に好ましくは0.08〜2、特に好ましくは0.1〜1.5である。なお、吸収特性の観点等から、その他のビニルモノマー(a3)単位の含有量が0モル%であることが最も好ましい。
架橋剤(b)としては特に限定はなく公知{たとえば、特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報、特開2005−95759号公報}の架橋剤等が使用できる。
これらのうち、吸収特性の観点等から、エチレン性不飽和基を2個以上有する架橋剤が好ましく、さらに好ましくは炭素数2〜10のポリオールのポリ(メタ)アリルエーテル、特に好ましくはトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリロキシエタン及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル、最も好ましくはペンタエリスリトールトリアリルエーテルである。
架橋剤(b)単位の含有量(モル%)は、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位のモル数に基づいて、0.001〜5が好ましく、さらに好ましくは0.005〜3、特に好ましくは0.01〜1である。この範囲であると、吸収特性がさらに良好となる。
疎水性物質(C)の融点は、60〜300℃であり、製造中の疎水性物質(C)の溶融の観点から、好ましくは65〜200℃、さらに好ましくは80〜160℃である。(C)の融点が50℃未満では、疎水性物質(C)の表面量が多くなり、目的の吸収速度パターンが得られない(初期遅く、中期普通、後期普通の吸収速度パターンとなる)。300℃を超えると疎水性物質(C)の内部量が多くなり、目的の吸収速度パターンが得られない(初期速く、中期普通、後期普通の吸収速度パターンとなる)。
疎水性物質(C)としては、炭化水素基を含有する疎水性物質(C1)及びフッ素原子をもつ炭化水素基を含有する疎水性物質(C2)等が含まれる。
炭化水素基を含有する疎水性物質(C1)としては、ポリオレフィン樹脂、ポリオレフィン樹脂誘導体、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン樹脂誘導体、ワックス、長鎖脂肪酸エステル、疎水部及び親水部からなる化合物並びにこれらの2種以上の混合物等が含まれる。
ポリオレフィン樹脂としては、炭素数2〜4のオレフィン{エチレン、プロピレン、イソブチレン及びイソプレン等}を必須構成単量体(オレフィンの含有量はポリオレフィン樹脂の重量に基づいて、少なくとも50重量%)としてなる重量平均分子量1000〜100万の重合体{たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリ(エチレン−イソブチレン)及びイソプレン等}が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂誘導体としては、ポリオレフィン樹脂にカルボキシ基(−COOH)や1,3−オキソ−2−オキサプロピレン(−COOCO−)等を導入した重量平均分子量1000〜100万の重合体{たとえば、ポリエチレン熱減成体、ポリプロピレン熱減成体、マレイン酸変性ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、マレイン酸変性ポリプロピレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、マレイン化ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−酢酸ビニル共重合体のマレイン化物等}が挙げられる。
ポリスチレン樹脂としては、重量平均分子量1000〜100万の重合体等が使用できる。
ポリスチレン樹脂誘導体としては、スチレンを必須構成単量体(スチレンの含有量は、ポリスチレン誘導体の重量に基づいて、少なくとも50重量%)としてなる重量平均分子量1000〜100万の重合体{たとえば、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体及びスチレン−イソブチレン共重合体等}が挙げられる。
ワックスとしては、融点60〜300℃のワックス{たとえば、パラフィンワックス、ミツロウ、カルバナワックス及び牛脂等}が挙げられる。
長鎖脂肪酸エステルとしては、炭素数8〜30の脂肪酸と炭素数1〜12のアルコールとのエステル{ショ糖パルミチン酸モノエステル、ショ糖パルミチン酸ジエステル、ショ糖パルミチン酸トリエステル、ショ糖ステアリン酸モノエステル、ショ糖ステアリン酸ジエステル、ショ糖ステアリン酸トリエステル及び牛脂等}が挙げられる。これらのうち、吸収性物品の耐モレ性の観点等から、ショ糖ステアリン酸モノエステル、ショ糖ステアリン酸ジエステル及びショ糖ステアリン酸トリエステルが好ましく、さらに好ましくはショ糖ステアリン酸モノエステル及びショ糖ステアリン酸ジエステルである。
疎水部及び親水部からなる化合物としては、長鎖脂肪酸及びその塩、長鎖脂肪族アルコールが挙げられる。
長鎖脂肪酸及びその塩としては、炭素数8〜30の脂肪酸{パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ダイマー酸及びベヘニン酸等}が挙げられ、その塩としては亜鉛、カルシウム、マグネシウム又はアルミニウム(以下、Zn、Ca、Mg、Alと略す)との塩{パルミチン酸Ca、パルミチン酸Al、ステアリン酸Ca、ステアリン酸Mg、ステアリン酸Al等}が挙げられる。吸収性物品の耐モレ性の観点等から、ステアリン酸Zn、ステアリン酸Ca、ステアリン酸Mg、ステアリン酸Alが好ましく、さらに好ましくはステアリン酸Mgである。
長鎖脂肪族アルコールとしては、炭素数8〜30の脂肪族アルコール{ステアリルアルコール及びオレイルアルコール等}が挙げられる。吸収性物品の耐モレ性の観点等から、ステアリルアルコールが好ましい。
疎水部及び親水部からなる化合物の融点は、好ましくは60℃〜300℃であり、さらに好ましくは60℃〜200℃であり、特に好ましくは80℃〜160℃である。
また、疎水部及び親水部からなる化合物の解離度は1×10-3〜1×10-20であることが好ましい。
フッ素原子をもつ炭化水素基を含有する疎水性物質(C2)としては、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルアルコール及びこれらの2種以上の混合物等が含まれる。
パーフルオロアルキルカルボン酸としては、フッ素原子数15〜41 、炭素数8〜21のカルボン酸{ヘプタデカフルオロノナン酸、ノナデカフルオロデカン酸及びこれらの金属(アルカリ金属及びアルカリ土類金属等)塩等}が挙げられる。
パーフルオロアルキルアルコールとしては、フッ素原子数17〜41、炭素数9〜20のアルコール{1H,1H−ヘプタデカフルオロ−1−ノナノール、1H,1H−ノナデカフルオロ−1−デカノール等}及びこのアルコールのエチレンオキサイド(アルコール1モルに対して1〜20モル)付加体等が挙げられる。
これらの2種以上の混合物としては、パーフルオロアルキルカルボン酸とパーフルオロアルキルアルコールとの混合物{ヘプタデカフルオロノナン酸と1H,1H−ヘプタデカフルオロ−1−ノナノールとの混合物等}が挙げられる。
疎水性物質(C)のHLB値は、1〜10が好ましく、さらに好ましくは3〜8、特に好ましくは5〜7である。この範囲であると、吸収性物品の耐モレ性がさらに良好となる。なお、HLB値は、親水性−疎水性バランス(HLB)値を意味し、小田法(新・界面活性剤入門、197頁、藤本武彦、三洋化成工業株式会社発行、1981年発行)により求められる。
これらの疎水性物質(C)のうち、吸収性物品の耐モレ性の観点等から、疎水部及び親水部からなる化合物が好ましく、さらに好ましくは長鎖脂肪酸及びその塩であり、特に好ましくはステアリン酸Mg、ステアリン酸Ca、ステアリン酸Zn及びステアリン酸Alである。
疎水性物質(C)は、水及び/又は揮発性溶媒に、溶解及び/又は乳化した形態でも使用できる。揮発性溶媒としては、除去しやすさの観点等から、20℃での蒸気圧(Pa)が0.13〜5.3のものが好ましく、さらに好ましくは0.15〜4.5、特に好ましくは0.23〜3.8のものである。
揮発性溶媒としては、炭素数1〜3のアルコール(メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール等)、炭素数5〜8の炭化水素(ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン及びトルエン等)、炭素数2〜4のエーテル(ジメチルエーテル、ジエチルエーテル及びテトラヒドロフラン等)、炭素数3〜4のケトン(アセトン及びメチルエチルケトン等)、及び炭素数3〜5のエステル(蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル及び炭酸ジエチル等)等が挙げられる。水及び/又は揮発性溶媒を使用する場合、これらの使用量(重量%)は、疎水性物質(C)の重量に基づいて、1〜900が好ましく、さらに好ましくは5〜700、特に好ましくは10〜400である。水及び揮発性溶媒を使用する場合、水の使用量(重量%)は、水及び揮発性溶媒の重量に基づいて、50〜98が好ましく、さらに好ましくは60〜95、特に好ましくは70〜90である。
本発明の製造方法は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A1)と疎水性物質(C)を含む吸収性樹脂粒子の製造方法であって、下記(1)及び/又は(2)の工程を含み、得られた含水ゲル(B)を乾燥して吸収性樹脂粒子を得る製造方法である。
(1)(a1)及び/又は(a2)並びに(b)を、水及び(C)の存在下で重合し(A1)及び(C)を含む含水ゲル(B)を製造する工程であって、(A1)の重量を基準として(C)の使用量が0.011〜11.0重量%である工程
(2)(a1)及び/又は(a2)並びに(b)を水の存在下で重合し(A1)を含む含水ゲルを製造し、得られた含水ゲルと(C)とを混合し(A1)及び(C)を含む含水ゲル(B)を製造する工程であって、(A1)の重量を基準として(C)の使用量が0.011〜11.0重量%である工程
上記(1)及び/又は(2)の工程で、(a1)及び/又は(a2)並びに(b)を重合し、架橋重合体(A)及び(C)を含む含水ゲル(B)を製造する。以下、(1)及び(2)の工程について説明する。
(1)の工程において、(a1)及び/又は(a2)並びに(b)を、水及び(C)の存在下で重合し(A1)及び(C)を含む含水ゲル(B)を製造する。
工程(1)において、水の使用量は疎水性物質の分散性の観点から、(A1)の重量に対して、40〜90重量%が好ましく、さらに好ましくは60〜85重量%である。
工程(1)において、(C)の使用量は、(A1)の重量に対して、0.011〜11.0重量%であり、目的の吸収速度パターン発現の観点から、好ましくは0.015〜5.5重量%、さらに好ましくは0.06〜2.3重量%である。(C)の使用量が0.011重量%未満では、疎水性物質(C)の内部及び表面量が少なくなり、目的の吸収速度パターンが得られない(初期普通、中期普通、後期普通の吸収速度パターンとなる)。11.0重量%を超えると疎水性物質(C)の内部及び表面量が多くなり、目的の吸収速度パターンが得られない(初期遅く、中期普通、後期普通の吸収速度パターンとなる)。
工程(1)において、架橋重合体(A1)は、水及び(C)の存在下で重合することが必須であること以外は、公知の水溶液重合{断熱重合、薄膜重合及び噴霧重合法等;特開昭55−133413号公報等}や、公知の逆相懸濁重合{特公昭54−30710号公報、特開昭56−26909号公報及び特開平1−5808号公報等}と同様にして製造することができる。
工程(1)において、水及び(C)の存在下で重合するには、(a1)及び/又は(a2)並びに(b)と、水及び(C)を重合前に予め混合しておくことで行うことができる。
(a1)及び/又は(a2)並びに(b)と、水及び(C)とを重合前に予め混合する際には、(C)の分散液を使用してもよい。
(C)の分散液を調製する場合、(C)が均一に分散することが好ましく、特開2003−292986等の公知の分散剤を使用することができる。
(C)の混合装置としては、ホモミキサー、バイオミキサー等の比較的攪拌力の高い装置が好ましく使用できる。
工程(1)において、(C)は重合前には、(a1)、(a2)、(b)及び水と均一に混合されている、又は、(C)の分散液を使用することが好ましく、(A1)の重合の進行と共に(C)を析出させながら、(A1)を製造することが好ましい。
(2)の工程において、(a1)及び/又は(a2)並びに(b)を水の存在下で重合し(A1)を含む含水ゲルを製造し、得られた含水ゲルと(C)とを混合し(A1)及び(C)を含む含水ゲル(B)を製造する。
工程(2)において、水の使用量は疎水性物質の混合の観点から、(A1)の重量に対して、20〜90重量%が好ましく、さらに好ましくは30〜80重量%である。
工程(2)において、(C)の使用量は、(A1)の重量に対して、0.011〜11.0重量%であり、目的の吸収速度パターンの発現の観点から、好ましくは0.015〜5.5重量%、さらに好ましくは0.06〜2.3重量%である。(C)の使用量が0.011重量%未満では、疎水性物質(C)の内部及び表面量が少なくなり、目的の吸収速度パターンが得られない(初期普通、中期普通、後期普通の吸収速度パターンとなる)。11.0重量%を超えると疎水性物質(C)の内部及び表面量が多くなり、目的の吸収速度パターンが得られない(初期遅く、中期普通、後期普通の吸収速度パターンとなる)。
工程(2)において、架橋重合体(A1)は、水の存在下で重合することが必須であること以外は、公知の水溶液重合{断熱重合、薄膜重合及び噴霧重合法等;特開昭55−133413号公報等}や、公知の逆相懸濁重合{特公昭54−30710号公報、特開昭56−26909号公報及び特開平1−5808号公報等}と同様にして製造することができる。
工程(2)において、水の存在下で重合し得られた(A1)を含む含水ゲルと(C)とを混合し(A1)及び(C)を含む含水ゲル(B)を製造する。
架橋重合体(A1)を含む含水ゲルと(C)との混合する方法としては、架橋重合体(A1)の重合工程後、(A1)を含む含水ゲルを細断(ミンチ)しながら、(C)を混合する方法が挙げられる。また、含水ゲルと(C)とを混合すればよく、含水ゲルの状態である限り、後の工程である乾燥工程の前半に含水ゲルと(C)とを混合してもよい。
なお、含水ゲルとは、水の含有量がゲルの重量を基準として20〜90重量%であることを意味する。含水ゲルの水の含有量は、疎水性物質(C)の混合の観点から、25〜85重量%が好ましく、さらに好ましくは30〜80重量%である。
(C)の混合装置としては、ベックスミル、ラバーチョッパ、ファーマミル、ミンチ機、衝撃式粉砕機及びロール式粉砕機等の通常の装置が好ましく使用できる。また、含水ゲルの乾燥中に混合する場合、SVミキサー等の混練装置も使用できる。
工程(1)及び(2)において、重合様式としては、目的の吸収速度パターンの発現の観点から、断熱水溶液重合、除熱水溶液重合及び逆相懸濁重合からなる群より選ばれる少なくとも1つの重合様式であることが好ましい。
断熱水溶液重合とは、デュワー瓶等の断熱効果のある重合容器を用いて、自らの重合熱で温度を上昇させ重合を行う水溶液重合である。除熱水溶液重合とは、ジャケット等の除熱効果のある重合容器を用いて除熱をしながら重合を行う水溶液重合である。逆相懸濁重合とは、水溶性モノマーを機械的に攪拌させた溶媒中に滴下する等の方法で懸濁させながら重合を行う重合である。
上記の重合様式は、断熱水溶液重合としては、特公平2−19122号公報、特公昭48−42466号公報、特開昭58−49714号公報、特公昭59−37003号公報等に記載の方法が知られている。除熱水溶液重合としては、特開平10−67805号公報等に記載の方法が知られている。逆相懸濁重合法としては、特開昭56−161408号公報、特開昭57−94011号公報、特開昭57−158209号公報及び特開昭57−198714号公報に記載の方法が知られている。
有機溶媒等を使用する必要がなく生産効率の点で有利なことから、断熱水溶液重合が好ましい。
工程(1)及び(2)において、重合時には、水以外の有機溶媒等の溶媒を使用することができる。
重合によって得られる含水ゲル(B)は、必要に応じて細断することができる。細断後のゲルの大きさ(最長径)は50μm〜10cmが好ましく、さらに好ましくは100μm〜2cm、特に好ましくは1mm〜1cmである。この範囲であると、乾燥工程での乾燥性がさらに良好となる。
細断は、公知の方法で行うことができ、通常の細断装置{たとえば、ベックスミル、ラバーチョッパ、ファーマミル、ミンチ機、衝撃式粉砕機及びロール式粉砕機}等を使用して細断できる。
含水ゲル(B)は、必要により中和できる。
(B)の中和を行う場合には、(B)にアルカリ(D)を混合する。(B)をアルカリで中和する方法としては、(A)の含水ゲルを約1cm以下の小片に細断しながらアルカリ(D)又は(D)の水溶液を添加し混合する方法が挙げられ、上記の細断の際に同時に行うことができる。
アルカリ(D)としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、オニウムカチオンの水酸化物及びオニウムカチオンの炭酸塩が含まれる。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。オニウムカチオンの水酸化物としては、前述のオニウムカチオンの水酸化物が含まれ、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド等が挙げられる。オニウムカチオンの炭酸塩としては、前述のオニウムカチオンの炭酸塩が含まれ、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムモノメチル炭酸塩等が挙げられる。
含水ゲル(B)を乾燥して、吸収性樹脂粒子を得る。
乾燥して水を留去した後の水分(重量%)は、吸収性樹脂粒子の重量に基づいて、0〜20が好ましく、さらに好ましくは1〜10、特に好ましくは2〜9、最も好ましくは3〜8である。この範囲であると、吸収性能及び乾燥後の吸収性樹脂粒子の壊れ性がさらに良好となる。
(A1)の重合時に水以外の有機溶媒等の溶媒を重合時に使用する場合、重合後に溶媒を留去することが好ましい。留去後の有機溶媒の含有量(重量%)は、吸収性樹脂粒子の重量に基づいて、0〜10が好ましく、さらに好ましくは0〜5、特に好ましくは0〜3、最も好ましくは0〜1である。である。この範囲であると、吸収性樹脂粒子の吸収性能(特に保水量)がさらに良好となる。
なお、水分及び有機溶媒の含有量は、赤外水分測定器{(株)KETT社製JE400等:120±5℃、30分、加熱前の雰囲気湿度50±10%RH、ランプ仕様100V、40W}により加熱したときの加熱前後の測定試料の重量減量から求められる。
含水ゲル(B)の乾燥及び溶媒を留去する方法としては、80〜230℃の温度の熱風で乾燥(留去)する方法、100〜230℃に加熱されたドラムドライヤー等による薄膜乾燥法、(加熱)減圧乾燥法、凍結乾燥法、赤外線による乾燥法、デカンテーション及び濾過等が適用できる。
(B)を乾燥する際の温度は、疎水性物質(C)を溶融させる観点から、60〜300℃が好ましく、さらに好ましくは65〜200℃である。
本発明の製造方法は、含水ゲル(B)を乾燥後に、さらに疎水性物質(C)を添加する工程を含んでいてもよく、目的の吸収速度パターンの発現の観点から、含んでいることが好ましい。
乾燥後にさらに添加する(C)の量は、表面の疎水性物質(C)の存在量の観点から、架橋重合体(A1)の重量を基準として、0.001〜1.0重量%が好ましく、さらに好ましくは0.005〜0.5重量%、次にさらに好ましくは0.01〜0.3重量%である。
吸収性樹脂粒子は、乾燥後に粉砕することができる。粉砕方法については、特に限定はなく、通常の粉砕装置{たとえば、ハンマー式粉砕機、衝撃式粉砕機、ロール式粉砕機及びシェット気流式粉砕機}等が使用できる。
吸収性樹脂粒子は、必要によりふるい分け等により粒度調整できる。
吸収性樹脂粒子の重量平均粒子径(μm)は、100〜800が好ましく、さらに好ましくは200〜700、次に好ましくは250〜600、特に好ましくは300〜500、最も好ましくは350〜450である。この範囲であると、吸収性能がさらに良好となる。
なお、重量平均粒子径は、ロータップ試験篩振とう機及び標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いて、ペリーズ・ケミカル・エンジニアーズ・ハンドブック第6版(マックグローヒル・ブック・カンバニー、1984、21頁)に記載の方法で測定される。すなわち、JIS標準ふるいを、上から1000μm、850μm、710μm、500μm、425μm、355μm、250μm、150μm、125μm、75μm及び45μm、並びに受け皿の順等に組み合わせる。最上段のふるいに測定粒子の約50gを入れ、ロータップ試験篩振とう機で5分間振とうさせる。各ふるい及び受け皿上の測定粒子の重量を秤量し、その合計を100重量%として各ふるい上の粒子の重量分率を求め、この値を対数確率紙{横軸がふるいの目開き(粒子径)、縦軸が重量分率}にプロットした後、各点を結ぶ線を引き、重量分率が50重量%に対応する粒子径を求め、これを重量平均粒子径とする。
また、微粒子の含有量は少ない方が吸収性能が良好となるため、全粒子に占める106μm以下(好ましくは150μm以下)の微粒子の含有量は3重量%以下が好ましく、さらに好ましくは1重量%以下である。微粒子の含有量は、上記の重量平均粒径を求める際に作成するプロットを用いて求めることができる。
吸収性樹脂粒子は、必要に応じて、表面架橋剤により表面架橋処理を行うことができる。表面架橋剤としては、公知{特開昭59−189103号公報、特開昭58−180233号公報、特開昭61−16903号公報、特開昭61−211305号公報、特開昭61−252212号公報、特開昭51−136588号公報及び特開昭61−257235号公報等}の表面架橋剤{多価グリシジル、多価アルコール、多価アミン、多価アジリジン、多価イソシアネート、シランカップリング剤及び多価金属等}等が使用できる。これらの表面架橋剤のうち、経済性及び吸収特性の観点から、多価グリシジル、多価アルコール及び多価アミンが好ましく、さらに好ましくは多価グリシジル及び多価アルコール、特に好ましくは多価グリシジル、最も好ましくはエチレングリコールジグリシジルエーテルである。
表面架橋処理をする場合、表面架橋剤の使用量(重量%)は、表面架橋剤の種類、架橋させる条件、目標とする性能等により種々変化させることができるため特に限定はないが、吸収特性の観点等から、水溶性ビニルモノマー(a1)、加水分解性ビニルモノマー(a2)及び架橋剤(b)の重量に基づいて、0.001〜3が好ましく、さらに好ましくは0.005〜2、特に好ましくは0.01〜1である。
表面架橋処理をする場合、表面架橋処理の方法は、公知{たとえば、特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報、特開2005−95759号公報}の方法が適用できる。
吸収性樹脂粒子の見掛け密度(g/ml)は、0.54〜0.70が好ましく、さらに好ましくは0.56〜0.65、特に好ましくは0.58〜0.60である。この範囲であると、吸収性能がさらに良好となる。なお、見掛け密度は、JIS K7365:1999に準拠して、25℃で測定される。
吸収性樹脂粒子の形状については特に限定はなく、不定形破砕状、リン片状、パール状及び米粒状等が挙げられる。これらのうち、紙おむつ用途等での繊維状物とのからみが良く、繊維状物からの脱落の心配がないという観点から、不定形破砕状が好ましい。
本発明の製造方法により得られる吸収性樹脂粒子において、疎水性物質(C)は、架橋重合体(A1)の重量に基づいて、吸収性樹脂粒子の内部に0.01〜10.0重量%存在することが好ましく、さらに好ましくは、0.08〜5.0重量%、さらに好ましくは0.1〜1.0重量%存在することである。
また、本発明の製造方法により得られる吸収性樹脂粒子において、疎水性物質(C)は、架橋重合体(A1)の重量に基づいて、吸収性樹脂粒子の表面に0.001〜1.0重量%存在することが好ましく、さらに好ましくは、0.005〜0.5重量%、さらに好ましくは0.01〜0.1重量%存在することである。
そして、(C)の吸収性樹脂粒子の内部の存在量及び表面の存在量は、同時の上記の範囲を満たすことが好ましい。
上記の範囲であると、吸収性物品の耐カブレ性に優れるため好ましい。
(C)の吸収性樹脂粒子の内部の存在量を多くしたい場合には、前述の工程(1)及び/又は(2)において使用する(C)の量を多くすることで調製でき、少なくしたい場合には、工程(1)及び/又は(2)において使用する(C)の量を少なくすることで調製できる。また、工程(1)及び/又は(2)において使用する(C)の融点を前記の範囲内で低いものを用いると多くなり、高いものを用いると少なくなる。
(C)の吸収性樹脂粒子の表面の存在量を多くしたい場合には、工程(1)及び/又は(2)において使用する(C)の融点を前記の範囲内で高いものを用いると多くなり、低
いものを用いると少なくなる。また、含水ゲル(B)を乾燥後に、さらに添加する(C)量を調整することでも調製できる。
なお、表面に存在する疎水性物質の含有量は下記の方法で測定される。内部に存在する疎水性物質の含有量は疎水性物質の合計の含有量から表面の疎水性物質の含有量を引いたものとする。
<疎水性物質の含有量の測定法>
ガラス製のビーカーに吸収性樹脂粒子1重量部と有機溶媒(有機溶媒100重量部に、少なくとも0.01重量部の疎水性物質を25℃〜110℃で溶かすことができる有機溶媒。なおこの溶かすことができる温度を溶解温度とする。)1000重量部を加え、溶解温度で24時間放置し、疎水性物質の抽出液を得る。この抽出液を濾紙を用いて濾過し、事前に秤量したガラス製のビーカーに採取した後、溶媒を蒸発させた後、秤量する。濾過液蒸発後の重量から事前に秤量したビーカーの重量をひいたものを100倍する。濾紙上に残った抽出後のサンプルを用いて、同様の操作を2回くり返し、3回の抽出で得られた蒸発乾固物の合計量を表面に存在する疎水性物質の含有量(重量%)とする。
本発明で得られる吸収性樹脂粒子はさらに表面に無機質粉末をコーティングすることもできる。無機質粉末としては、親水性無機物粒子及び疎水性無機粒子等が含まれる。
親水性無機物粒子としては、ガラス、シリカゲル、シリカ及びクレー等の粒子が挙げられる。
疎水性無機物粒子としては、炭素繊維、カオリン、タルク、マイカ、ベントナイト、セリサイト、アスベスト及びシラス等の粒子が挙げられる。
これらのうち、親水性無機粒子が好ましく、最も好ましいのはシリカである。
親水性無機粒子及び疎水性無機粒子の形状としては、不定形(破砕状)、真球状、フィルム状、棒状及び繊維状等のいずれでもよいが、不定形(破砕状)又は真球状が好ましく、さらに好ましくは真球状である。
無機質粉末の含有量(重量%)は、架橋重合体(A1)の重量に基づいて、0.01〜3.0が好ましく、さらに好ましくは0.05〜1.0、次に好ましくは0.1〜0.8、特に好ましくは0.2〜0.7、最も好ましくは0.3〜0.6である。この範囲であると、吸収性物品の耐カブレ性がさらに良好となる。
本発明で得られる吸収性樹脂粒子には、他の添加剤{たとえば、公知(特開2003−225565号、特開2006−131767号等)の防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、芳香剤、消臭剤及び有機質繊維状物等}を含むこともできる。これらの添加剤を含有させる場合、添加剤の含有量(重量%)は、架橋重合体(A1)の重量に基づいて、0.001〜10が好ましく、さらに好ましくは0.01〜5、特に好ましくは0.05〜1、最も好ましくは0.1〜0.5である。
本発明で得られる吸収性樹脂粒子1g当たりの生理食塩水に対する膨潤容積測定法において、膨潤容積が5mlに達するまでの時間(t1)と、膨潤容積が40mlに達するまで時間(t2)の比(t2/t1)は5〜20が好ましく、さらに好ましくは5〜15であり、最も好ましくは5〜10である。また、t1は20秒〜60秒であることが好ましく、さらに好ましくは20秒〜50秒、最も好ましくは30秒〜40秒である。
この範囲であると吸収性物品の耐カブレ性がさらに良好になる。疎水性物質(C)の含有量、吸収性樹脂粒子の見掛け密度、吸収性樹脂粒子の重量平均粒径等を前記好ましい範囲に調整することで、膨潤容積測定法による吸収量を好ましい範囲に調整できる。
なお、膨潤容積測定法は、25±2℃、湿度50±10%の室内で、図1に示す装置を用いて行う測定法である。なお、使用する生理食塩水の温度は25℃±2℃である。
図1に示した装置はアクリル製の底付円筒1とアクリル製の円盤2からなる。
底付円筒1は、内径81mm、長さ35mmの円筒の一方の開口部に底があり、残りの一方は開口している底付円筒である。
アクリル製の円盤2は、外径80.5mm、厚さ12mmの円盤である。円盤2は、直径70.5mm、深さ4mmの円形状のくぼみが円盤の中心と円の中心が一致する位置にある。そして円盤2には、円形状のくぼみ部分に、取手として、長さ13mm、外径15mmの円柱が、円盤2の中心と円柱の底面の中心が一致する位置にある。
さらに、円盤2は、直径2mmの穴64個が放射状にあいたものである(図3参照)。円盤2の穴について説明する。穴は、円盤の八等分線上に円盤の中心から10mmの位置から30mmの位置の間に直径2mmの穴が5個ずつ5mmの等間隔に存在する(計40個)。それに加え、上記の等分線から22.5°傾いた八等分線上に円盤の中心から20mmの位置から30mmの位置の間に直径2mmの穴が3個ずつ5mmの等間隔に存在する(計24個)。
そして、円盤2の重量は、60g±5gである。
<膨潤容積の測定法>
垂直に立てた底板付円筒1内に150〜850μmの粒子径にふるい分けした測定試料2.50g(含水率は8.0%以下)を秤量し、底板付円筒1の底部にほぼ均一な厚みになるように投入し、円盤2を円柱の取手が上になるように載せ、厚み計(例えばMitutoyo社製デジマチックインジケータ ID−F150)を用いて円筒の底面から円盤の取手の上面までの距離を測定する。このとき、デジマチックインジケータの測定棒の重み(140g±10g)と取手付円盤2の重みにより吸収性樹脂粒子にかかる圧力は3.9±0.3g/cmとなる。次に、デジマッチクインジケーターの厚みの表示を0にする。引き続いて生理食塩水120mlを2秒以内に底付円筒1内に投入する。
この投入開始の時間を0とし、投入開始から時間経過により円盤2が上昇した距離H(cm)を連続データとして記録する。吸収性樹脂粒子1g当たりの膨潤容積(ml)を以下の式により計算することで、時間に対する膨潤容積変化のデータを得る。このデータから、膨潤容積が5mlに達するまでの時間(t1)と膨潤容積が40mlに達するまでの時間(t2)を求める。同じ測定を5回行い、その平均値を測定値とする。
Figure 0005649336
本発明で得られる吸収性樹脂粒子の保水量(g/g)は、吸収性物品の耐カブレ性の観点から、28〜45が好ましく、さらに好ましくは32〜40、特に好ましくは34〜38である。なお、吸収性樹脂粒子の保水量は以下の方法により測定される。
<吸収性樹脂粒子の保水量の測定法>
目開き63μm(JIS Z8801−1:2006)のナイロン網で作成したティーバッグ(縦20cm、横10cm)に測定試料1.00gを入れ、生理食塩水(食塩濃度0.9重量%)1,000ml中に無撹拌下、1時間浸漬した後、15分間吊るして水切りした。その後、ティーバッグごと、遠心分離器にいれ、150Gで90秒間遠心脱水して余剰の生理食塩水を取り除き、ティーバックを含めた重量(h1)を測定し次式から保水量を求める。なお、使用した生理食塩水及び測定雰囲気の温度は25℃±2℃とする。
測定試料を用いない以外は上記と同様にして、遠心脱水後のティーバックの重量を測定し(h2)とする。
保水量(g/g)=(h1)−(h2)
本発明で得られる吸収性樹脂粒子は、繊維状物と共に吸収体とすることができる。吸収体の構造及び製造方法等は、公知のもの{特開2003−225565号公報、特開2006−131767号公報及び特開2005−097569号公報等}と同様である。また、この吸収体は吸収性物品{紙おむつや生理用ナプキン等}を構成することが好ましい。吸収性物品の製造方法等は、公知のもの{特開2003−225565号公報、特開2006−131767号公報及び特開2005−097569号公報等}と同様である。
本発明で得られる吸収性樹脂粒子を、繊維状物と共に吸収体とする場合、吸収性樹脂粒子と繊維の重量比率(吸収性樹脂粒子の重量/繊維の重量)40/60〜70/30が好ましく、さらに好ましくは50/50〜60/40である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、特に定めない限り、部は重量部、%は重量%を示す。
<実施例1>
断熱効果のある重合容器(デュワー瓶)中で、水溶性ビニルモノマー(a1−1){アクリル酸}155部(2.15モル部)、架橋剤(b1){ペンタエリスリトールトリアリルエーテル}0.6225部(0.0024モル部)、疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部、ポリオキシエチレンドデシルエーテル(エチレンオキサイド12モル)2部及び脱イオン水340.27部を攪拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.62部、2%アスコルビン酸水溶液1.1625部及び2%の2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]水溶液2.325部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が90℃に達した後、90±2℃で約5時間重合することにより含水ゲルを得た。
次にこの含水ゲル502.27部をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら48.5%水酸化ナトリウム水溶液128.42部を添加して混合し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルを通気型バンド乾燥機{150℃、風速2m/秒}で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、目開き150及び710μmのふるいを用いて150〜710μmの粒度に調整することにより、乾燥体粒子を得た。この乾燥体粒子100部を高速攪拌(細川ミクロン製高速攪拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテルの2%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)の5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、150℃で30分間静置して表面架橋することにより、吸収性樹脂粒子(1)を得た。
<実施例2>
「水溶性ビニルモノマー(a1−1){アクリル酸}155部(2.15モル部)」を「水溶性ビニルモノマー(a1−2){72モル%の中和率のアクリル酸ナトリウム}188.9部」に変更し、且つ含水ゲルに48.5%水酸化ナトリウム水溶液128.42部を添加しないこと以外、実施例1と同様にして、吸収性樹脂粒子(2)を得た。
<実施例3>
水溶性ビニルモノマー(a1−1){アクリル酸}155部(2.15モル部)、過硫酸カリウム0.005部、亜硫酸ナトリウム0.005部、疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部、ポリオキシエチレンドデシルエーテル(エチレンオキサイド12モル)2部及び脱イオン水340.27部を攪拌・混合した後、反応温度は20℃、反応時間は60分で予備重合反応させ、粘り気のある予備共重合物を得た。この予備共重合物と0.1部のアゾビスイソブチロニトリル、架橋剤(b1){ペンタエリスリトールトリアリルエーテル}0.6225部を混合した後、厚さ約3cmの薄膜状にし、紫外線照射燈にて、紫外線(波長220〜380nm)を約70℃にて上記薄膜状混合物に40秒(照射度は7.1J/cm)照射して架橋重合反応を行わせて含水ゲルを得た。
次にこの含水ゲル502.27部をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら48.5%水酸化ナトリウム水溶液128.42部を添加して混合し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルを通気型バンド乾燥機{150℃、風速2m/秒}で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、目開き150及び710μmのふるいを用いて150〜710μmの粒度に調整することにより、乾燥体粒子を得た。この乾燥体粒子100部を高速攪拌(細川ミクロン製高速攪拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテルの2%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)の5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、150℃で30分間静置して表面架橋することにより、吸収性樹脂粒子(3)を得た。
<実施例4>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部、ポリオキシエチレンドデシルエーテル(エチレンオキサイド12モル)2部」を「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部及びポリオキシエチレンドデシルエーテル(エチレンオキサイド12モル)2部を予め水5部に分散させて得られた疎水性物質水分散液」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、吸収性樹脂粒子(4)を得た。
<実施例5>
ポリオキシエチレンドデシルエーテル(エチレンオキサイド12モル)を使用しないこと以外、実施例1と同様にして、吸収性樹脂粒子(5)を得た。
<実施例6>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−2){ショ糖ステアリン酸モノエステル}1.9部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、吸収性樹脂粒子(6)を得た。
<実施例7>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−3){ベヘン酸}1.9部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、吸収性樹脂粒子(7)を得た。
<実施例8>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−4){ステアリン酸}1.9部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、吸収性樹脂粒子(8)を得た。
<実施例9>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−5){ラウリン酸カルシウム}1.9部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、吸収性樹脂粒子(9)を得た。
<実施例10>
断熱効果のある重合容器(デュワー瓶)中で、水溶性ビニルモノマー(a1−1){アクリル酸}155部(2.15モル部)、架橋剤(b1){ペンタエリスリトールトリアリルエーテル}0.6225部(0.0024モル部)及び脱イオン水340.27部を攪拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.62部、2%アスコルビン酸水溶液1.1625部及び2%の2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]水溶液2.325部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が90℃に達した後、90±2℃で約5時間重合することにより含水ゲルを得た。
次にこの含水ゲル502.27部をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら48.5%水酸化ナトリウム水溶液128.42部を添加して混合し、引き続き疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部を添加して混合し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルを通気型バンド乾燥機{150℃、風速2m/秒}で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、目開き150及び710μmのふるいを用いて150〜710μmの粒度に調整することにより、乾燥体粒子を得た。この乾燥体粒子100部を高速攪拌(細川ミクロン製高速攪拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテルの2%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)の5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、150℃で30分間静置して表面架橋することにより、吸収性樹脂粒子(10)を得た。
<実施例11>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−4){ステアリン酸}1.9部」に変更したこと以外、実施例10と同様にして、吸収性樹脂粒子(11)を得た。
<実施例12>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−5){ラウリン酸カルシウム}1.9部」に変更したこと以外、実施例10と同様にして、吸収性樹脂粒子(12)を得た。
<実施例13>
シグマ型羽根を2本有するジャケット付きステンレス製双腕型ニーダー(小池鉄工株式会社製)に蓋をつけた反応容器中で、水溶性ビニルモノマー(a1−1){アクリル酸}155部(2.15モル部)、架橋剤(b1){ペンタエリスリトールトリアリルエーテル}0.6225部(0.0024モル部)及び脱イオン水340.27部を、ジャケットに30℃の水を循環させ内容物の液温を30℃に保ったまま、攪拌羽根にて攪拌・混合した。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、撹拌羽根を40rpmで撹拌しながら、1%過酸化水素水溶液0.62部、2%アスコルビン酸水溶液1.1625部及び2%の2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]水溶液2.325部を添加・混合して重合を開始させた。内容物の温度上昇により重合開始を確認した時点で攪拌羽根を停止し、ジャケットにより除熱しながら内容物の温度が50℃になるまで、撹拌を停止した状態でジャケットにより30℃循環で保持した。内容物の温度が50℃を越えた時点(この時点で重合系は流動性を失い、ゲル状を呈していた。)で攪拌羽根を回転させて内容物のゲルを粒子状に解砕しながら重合を継続した。この時の内温の最高到達温度は60℃であった。ジャケット温度を30℃から60℃に上昇させて、続いて60分間、ゲルを解砕しながら60℃以上に保持し重合することにより含水ゲルを得た。
次にこの含水ゲル502.27部をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら48.5%水酸化ナトリウム水溶液128.42部を添加して混合し、引き続き疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部を添加して混合し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルを通気型バンド乾燥機{150℃、風速2m/秒}で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、目開き150及び710μmのふるいを用いて150〜710μmの粒度に調整することにより、乾燥体粒子を得た。この乾燥体粒子100部を高速攪拌(細川ミクロン製高速攪拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテルの2%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)の5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、150℃で30分間静置して表面架橋することにより、吸収性樹脂粒子(13)を得た。
<実施例14>
・準備工程
アクリル酸145.4部を9.4部の水で希釈し、20〜30℃に冷却しつつ25%の水酸化ナトリウム水溶液242.3部を加えて中和した。この溶液にエチレングリコールジグリシジルエーテルを0.09部、次亜リン酸ソーダ1水和物を0.0146部、疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部、ポリオキシエチレンドデシルエーテル(エチレンオキサイド12モル)2部及び過硫酸カリウムを0.0727部を溶解させ、モノマー水溶液(1)を得た。
次いで、撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、シクロヘキサン624部を入れ、これにソルビタンモノステアレート1.56部を添加して溶解させた後、撹拌しつつ窒素置換した。
ひきつづき、反応容器内の内容物を70℃まで昇温した後、70℃に保ったまま、モノマー水溶液(1)397部を6.6部/分で60分間かけて滴下した。その後、75℃で30分熟成して、吸収性樹脂前駆体(1)を含むゲルの分散液を得た。
この後、吸収性樹脂前駆体(1)を含む水溶液から、水及びシクロヘキサンを共沸によって含水率が約20%(赤外水分計(FD−100型、Kett社製、180℃、20分で測定)となるまで除去した。30℃に冷却し撹拌を停止すると、樹脂粒子が沈降したので、デカンテーションにより、樹脂粒子とシクロヘキサンとを分離した。さらに、この樹脂粒子を110℃で樹脂粒子の含水率が20%以下になるまで乾燥した。この樹脂粒子80部にエチレングリコールジグリシジルエーテル1%水溶液0.013部をスプレーし、更に80℃で1時間表面架橋反応を実施した。その後、更に110℃にて乾燥させることにより、吸収性樹脂粒子(14)を得た。
<実施例15>
・準備工程
アクリル酸145.4部を9.4部の水で希釈し、20〜30℃に冷却しつつ25%の水酸化ナトリウム水溶液242.3部を加えて中和した。この溶液にエチレングリコールジグリシジルエーテルを0.09部、次亜リン酸ソーダ1水和物を0.0146部、疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部、ポリオキシエチレンドデシルエーテル(エチレンオキサイド12モル)2部及び過硫酸カリウムを0.0727部を溶解させ、モノマー水溶液(1)を得た。
次いで、撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、シクロヘキサン624部を入れ、これにソルビタンモノステアレート1.56部を添加して溶解させた後、撹拌しつつ窒素置換した。
ひきつづき、反応容器内の内容物を70℃まで昇温した後、70℃に保ったまま、モノマー水溶液(1)397部を6.6部/分で60分間かけて滴下した。その後、75℃で30分熟成して、吸収性樹脂前駆体(1)を含むゲルの分散液を得た。
この後、吸収性樹脂前駆体(1)を含む水溶液から、水及びシクロヘキサンを共沸によって含水率が約20%(赤外水分計(FD−100型、Kett社製、180℃、20分で測定)となるまで除去した。30℃に冷却し撹拌を停止すると、樹脂粒子が沈降したので、デカンテーションにより、樹脂粒子とシクロヘキサンとを分離した。さらに、この樹脂粒子を110℃で樹脂粒子の含水率が20%以下になるまで乾燥した。この樹脂粒子80部にエチレングリコールジグリシジルエーテル1%水溶液0.013部をスプレーし、更に80℃で1時間表面架橋反応を実施した。その後、更に110℃にて乾燥し、粉体状吸収性樹脂を得た。この粉体状吸収性樹脂粒子に疎水性物質(C−1){ステアリン酸、粒子径8μm}0.024部を添加してベンチ式ニーダー(HITACHI社製PNV−1)を用いて80℃で30分撹拌させることにより、吸収性樹脂粒子(15)を得た。
<実施例16>
・準備工程
アクリル酸145.4部を9.4部の水で希釈し、20〜30℃に冷却しつつ25%の水酸化ナトリウム水溶液242.3部を加えて中和した。この溶液にエチレングリコールジグリシジルエーテルを0.09部、次亜リン酸ソーダ1水和物を0.0146部及び過硫酸カリウムを0.0727部を溶解させ、モノマー水溶液(1)を得た。
次いで、撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、シクロヘキサン624部を入れ、これにソルビタンモノステアレート1.56部を添加して溶解させた後、撹拌しつつ窒素置換した。
ひきつづき、反応容器内の内容物を70℃まで昇温した後、70℃に保ったまま、モノマー水溶液(1)397部を6.6部/分で60分間かけて滴下した。その後、75℃で30分熟成して、吸収性樹脂前駆体(1)を含むゲルの分散液を得た。
この後、吸収性樹脂前駆体(1)を含む水溶液から、水及びシクロヘキサンを共沸によって含水率が約20%(赤外水分計(FD−100型、Kett社製、180℃、20分で測定)となるまで除去した。30℃に冷却し撹拌を停止すると、樹脂粒子が沈降したので、デカンテーションにより、樹脂粒子とシクロヘキサンとを分離し、疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部を添加して混合し、ベンチ式ニーダー(HITACHI社製PNV−1)を用いて、この樹脂粒子を110℃で樹脂粒子の含水率が20%以下になるまで乾燥した。この樹脂粒子80部にエチレングリコールジグリシジルエーテル1%水溶液0.013部をスプレーし、更に80℃で1時間表面架橋反応を実施した。その後、更に110℃にて乾燥し、粉体状吸収性樹脂を得た。この粉体状吸収性樹脂粒子に疎水性物質(C−1){ステアリン酸、粒子径約8μm}0.024部を添加してベンチ式ニーダー(HITACHI社製PNV−1)を用いて80℃で30分撹拌させることにより、吸収性樹脂粒子(16)を得た。
<比較例1>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−6){プロピオン酸}1.9部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の吸収性樹脂粒子(17)を得た。
<比較例2>
断熱効果のある重合容器(デュワー瓶)中で、水溶性ビニルモノマー(a1−1){アクリル酸}155部(2.15モル部)、架橋剤(b1){ペンタエリスリトールトリアリルエーテル}0.6225部(0.0024モル部)及び脱イオン水340.27部を攪拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.62部、2%アスコルビン酸水溶液1.1625部及び2%の2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]水溶液2.325部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が90℃に達した後、90±2℃で約5時間重合することにより含水ゲルを得た。
次にこの含水ゲル502.27部をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら48.5%水酸化ナトリウム水溶液128.42部を添加して混合し、引き続き、疎水性物質(C−7){シリコーンビーズ(東芝シリコーン社製:トスパール平均粒径2μm)}1.9部を添加して混合し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルを通気型バンド乾燥機{150℃、風速2m/秒}で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、目開き150及び710μmのふるいを用いて150〜710μmの粒度に調整することにより、乾燥体粒子を得た。この乾燥体粒子100部を高速攪拌(細川ミクロン製高速攪拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテルの2%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)の5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、150℃で30分間静置して表面架橋することにより、比較用の吸収性樹脂粒子(18)を得た。
<比較例3>
断熱効果のある重合容器(デュワー瓶)中で、水溶性ビニルモノマー(a1−1){アクリル酸}155部(2.15モル部)、架橋剤(b1){ペンタエリスリトールトリアリルエーテル}0.6225部(0.0024モル部)及び脱イオン水340.27部を攪拌・混合しながら3℃に保った。この混合物中に窒素を流入して溶存酸素量を1ppm以下とした後、1%過酸化水素水溶液0.62部、2%アスコルビン酸水溶液1.1625部及び2%の2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]水溶液2.325部を添加・混合して重合を開始させた。混合物の温度が90℃に達した後、90±2℃で約5時間重合することにより含水ゲルを得た。
次にこの含水ゲル502.27部をミンチ機(ROYAL社製12VR−400K)で細断しながら48.5%水酸化ナトリウム水溶液128.42部を添加して混合し、細断ゲルを得た。さらに細断ゲルを通気型バンド乾燥機{150℃、風速2m/秒}で乾燥し、乾燥体を得た。乾燥体をジューサーミキサー(Oster社製OSTERIZER BLENDER)にて粉砕した後、目開き150及び710μmのふるいを用いて150〜710μmの粒度に調整することにより、乾燥体粒子を得た。この乾燥体粒子100部を高速攪拌(細川ミクロン製高速攪拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテルの2%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)の5部をスプレー噴霧しながら加えて混合し、150℃で30分間静置して表面架橋することにより、表面架橋粒子を得た。この表面架橋粒子100部に対し疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部を混合することで比較用の吸収性樹脂粒子(19)を得た。
<比較例4>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を添加しないこと以外、比較例3と同様にして、比較用の吸収性樹脂粒子(20)を得た。
<比較例5>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を添加しないこと以外、実施例13と同様にして、比較用の吸収性樹脂粒子(21)を得た。
<比較例6>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−6){プロピオン酸}1.9部」に変更したこと以外、実施例13と同様にして、比較用の吸収性樹脂粒子(22)を得た。
<比較例7>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−7){シリコーンビーズ}1.9部」に変更したこと以外、実施例13と同様にして、比較用の吸収性樹脂粒子(23)を得た。
<比較例8>
実施例13の「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を添加しないこと以外、実施例13と同様にして、粉体状吸収性樹脂を得た。この粉体状吸収性樹脂粒子に疎水性物質(C−1){ステアリン酸、粒子径約8μm}1.9部を添加してベンチ式ニーダー(HITACHI社製PNV−1)を用いて80℃で30分撹拌させることにより、吸収性樹脂粒子(24)を得た。
<比較例9>
準備工程で、「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を添加しないこと以外、実施例14と同様にして、比較用の吸収性樹脂粒子(25)を得た。
<比較例10>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−6){プロピオン酸}1.9部」に変更したこと以外、実施例14と同様にして、比較用の吸収性樹脂粒子(26)を得た。
<比較例11>
「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を「疎水性物質(C−7){シリコーンビーズ}1.9部」に変更したこと以外、実施例14と同様にして、比較用の吸収性樹脂粒子(27)を得た。
<比較例12>
準備工程で「疎水性物質(C−1){ステアリン酸Mg、体積平均粒径8μm}1.9部」を添加しないこと以外、実施例14と同様にして、粉体状吸収性樹脂を得た。この粉体状吸収性樹脂粒子に疎水性物質(C−1){ステアリン酸、粒子径約8μm}1.9部を添加してベンチ式ニーダー(HITACHI社製PNV−1)を用いて80℃で30分撹拌させることにより、吸収性樹脂粒子(28)を得た。
実施例1〜16及び比較例1〜12で得た吸収性樹脂粒子について、測定した物理的性質{重量平均粒子径、見掛け密度}及び性能評価結果{膨潤体積測定法、保水量}を表1に示す。なお、%は架橋重合体の重量に基づく、含有量(重量%)を示す。
Figure 0005649336
表1から判るように、本発明の吸収性樹脂粒子(実施例1〜15)は、比較例1〜12の吸収性樹脂粒子に比べ、吸収速度t1が20〜60秒で、t2/t1が5〜20の範囲にあるため、吸収速度パターンが適切である。
引き続き、吸収速度パターンが適切であると、吸収性物品に適用したとき、どのような吸収特性を示すか評価した。実施例1〜15及び比較例1〜12で得た吸収性樹脂粒子を用いて、以下のようにして、吸収性物品(紙おむつ)を調製し、SDME法による表面ドライネス値を評価し、この結果を表2に示した。
<吸収性物品(紙おむつ)の調製1>
フラッフパルプ100部と評価試料{吸収性樹脂粒子}100部とを気流型混合装置{株式会社オーテック社製パッドフォーマー}で混合して、混合物を得た後、この混合物を坪量約500g/mとなるように均一にアクリル板(厚み4mm)上に積層し、5kg/cmの圧力で30秒間プレスし、吸収体を得た。この吸収体を10cm×40cmの長方形に裁断し、各々の上下に吸収体と同じ大きさの吸水紙(坪量15.5g/m、アドバンテック社製、フィルターペーパー2番)を配置し、さらにポリエチレンシート(タマポリ社製ポリエチレンフィルムUB−1)を裏面に、不織布(坪量20g/m、旭化成社製エルタスガード)を表面に配置することにより紙おむつ(1)を調製した。吸収性樹脂粒子と繊維の重量比率(吸収性樹脂粒子の重量/繊維の重量)は50/50であった。
<吸収性物品(紙おむつ)の調製2>
「フラッフパルプ100部と評価試料{吸収性樹脂粒子}100部」を「フラッフパルプ80部と評価試料{吸収性樹脂粒子}120部」に変更したこと以外、吸収性物品(紙おむつ)の調製1と同様にして、紙おむつ(2)を調整した。吸収性樹脂粒子と繊維の重量比率(吸収性樹脂粒子の重量/繊維の重量)は60/40であった。
<SDME法による表面ドライネス値>
SDME(Surface Dryness Measurement Equipment)試験器(WK system社製)の検出器を十分に湿らした紙おむつ{人工尿(塩化カリウム0.03重量%、硫酸マグネシウム0.08重量%、塩化ナトリウム0.8重量%及び脱イオン水99.09重量%)の中に紙おむつを浸し、60分放置して調製した。}の上に置き、0%ドライネス値を設定し、次に、SDME試験器の検出器を乾いた紙おむつ{紙おむつを80℃、2時間加熱乾燥して調製した。}の上に置き100%ドライネスを設定し、SDME試験器の校正を行った。次に、測定する紙おむつの中央に金属リング(内径70mm、長さ50mm)をセットし、人工尿80mlを注入し、人工尿を吸収し終えたら{人工尿による光沢が確認できなくなるまで}、直ちに金属リングを取り去り、紙おむつの中央及びその左右{紙おむつ40cmの端から10cmの等間隔に3箇所}にSDME検出器を3つ載せて、表面ドライネス値の測定を開始し、測定開始から5分後の値をそれぞれ表面ドライネス値(1−1){中央}、表面ドライネス値(1−2){左}、表面ドライネス値(1−3){右}とした。
なお、人工尿、測定雰囲気及び放置雰囲気は、25±5℃、65±10%RHで行った。
Figure 0005649336
表2から判るように、本発明の製造方法で得られた吸収性樹脂粒子を使用した吸収性物品は、比較用の吸収性樹脂粒子を使用した吸収性物品に比べ、表面ドライネス値(1−1)、(1−2)、(1−3)に偏りがなく優れていた。すなわち、本発明の製造方法で得られた吸収性樹脂粒子は、吸収性物品に適用したとき、特定の吸収速度パターンであるため、優れた吸収特性であった。したがって、本発明の吸収性樹脂粒子を適用した吸収性物品を使用しても、カブレ等の心配がないことが容易に予測される。
本発明の製造方法で得られた吸収性樹脂粒子は、吸収性樹脂粒子と繊維状物とを含有してなる吸収体に適用でき、この吸収体を備えてなる吸収性物品{紙おむつ、生理用ナプキン及び医療用保血剤等}に有用である。また、ペット尿吸収剤、携帯トイレ用尿ゲル化剤、青果物用鮮度保持剤、肉類・魚介類用ドリップ吸収剤、保冷剤、使い捨てカイロ、電池用ゲル化剤、植物・土壌用保水剤、結露防止剤、止水剤、パッキング剤及び人工雪等の種々の用途にも使用できる。
本発明の製造方法は、上記の用途に用いる吸収性樹脂粒子を製造することができる。
1 底付円筒
2 取手付き円盤
3 吸収性樹脂粒子
4 デジマチックインジケーターの厚み測定用の棒
5 デジマチックインジケーターの厚み表示部
6 デジマチックインジケータの台

Claims (3)

  1. 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A1)と疎水性物質(C)を含む吸収性樹脂粒子の製造方法であって、下記(1)及び/又は(2)の工程を含み、得られた含水ゲル(B)を乾燥して、含水ゲル(B)を乾燥後に、さらに疎水性物質(C)を添加する工程を含む、吸収性樹脂粒子を得る製造方法であり、(C)の融点が60〜300℃である吸収性樹脂粒子の製造方法。
    (1)(a1)及び/又は(a2)並びに(b)を、水及び(C)の存在下で重合し(A1)及び(C)を含む含水ゲル(B)を製造する工程であって、(A1)の重量を基準として(C)の使用量が0.011〜11.0重量%である工程
    (2)(a1)及び/又は(a2)並びに(b)を水の存在下で重合し(A1)を含む含水ゲルを製造し、得られた含水ゲルと(C)とを混合し(A1)及び(C)を含む含水ゲル(B)を製造する工程であって、(A1)の重量を基準として(C)の使用量が0.011〜11.0重量%である工程
  2. 工程(1)又は(2)の重合様式が、断熱水溶液重合、除熱水溶液重合及び逆相懸濁重合からなる群より選ばれる少なくとも1つの重合様式である請求項1に記載の吸収性樹脂粒子の製造方法。
  3. 疎水性物質(C)が架橋重合体(A1)の重量を基準として吸収性樹脂粒子の内部に0.01〜10.0重量%存在し、かつ吸収性樹脂粒子の表面に0.001〜1.0重量%存在する請求項1又は2に記載の吸収性樹脂粒子の製造方法。
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