JP5640831B2 - 圧縮ひずみ測定装置付回転機械及び工作機械 - Google Patents
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Description
又、この予圧荷重は、前記被加工物の加工精度に結び付く、前記主軸の回転精度を確保する為、適正範囲に維持されている必要がある。従って、前記工作機械が前記荷重測定装置を備えているか否かに拘らず、前記予圧荷重が適正範囲に維持されているかを見張る為に、この予圧荷重を測定できる様にする必要がある。
尚、本発明に関連する他の先行技術文献として、下記の特許文献2がある。
このうちの回転機械は、使用時にも回転しない静止部材と、使用時に回転する回転部材と、これら静止部材と回転部材との互いに対向する周面同士の間に組み付けられた、それぞれが予圧を付与された複数の転がり軸受とを備える。又、前記回転部材の一部には、これら各転がり軸受に付与された予圧荷重を受けて、軸方向の圧縮ひずみを生じる、弾性部材が嵌合支持されている。
又、前記両エンコーダは、前記回転部材の一部で前記弾性部材を軸方向両側から挟む2箇所位置に、この弾性部材の軸方向の圧縮ひずみが変化する事に伴って軸方向に相対変位(遠近動)する状態で嵌合支持されている。そして、それぞれがこの回転部材と同心の円筒状の被検出面を有している。又、これら両被検出面の特性は、円周方向に関して交互に変化している。又、これら両被検出面のうちの少なくとも一方の被検出面に存在する、円周方向に隣り合う互いに異なる特性同士の境界は、当該被検出面の軸方向(前記回転部材の軸方向)に対して傾斜している。
又、前記両センサは、それぞれの検出部を前記両エンコーダの被検出面に対向させた状態で、前記静止部材に支持されている。そして、前記両エンコーダの被検出面のうちで自身の検出部が対向する部分の特性変化に対応して出力信号を変化させる。
又、前記演算器は、前記両センサの出力信号同士の間の位相差に基づいて、前記弾性部材の軸方向の圧縮ひずみを求める機能を有する。
特に、請求項5に記載した発明の場合には、前記回転機械として、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した圧縮ひずみ測定装置付回転機械を備える。
又、請求項2に記載した発明の構成を採用すれば、前記弾性部材の軸方向の圧縮ひずみに基づいて、前記予圧荷重を求める事ができる。
又、請求項3に記載した発明の構成を採用すれば、前記回転部材の変位と、この回転部材に作用する荷重とを測定できる。又、これら変位や荷重を測定する為に使用するエンコーダ及びセンサを、前記両エンコーダ及び前記両センサとは別個に設ける場合に比べて、部品点数の減少に伴う小型化及び低コスト化を図れる。又、前記何れか一方のセンサの出力信号から取得した情報に基づいて前記変位を求める際に利用する第一の関係と、この変位に基づいて前記荷重を求める際に利用する第二の関係とを、それぞれ前記予圧荷重の変化に合わせて補正できる。この為、この予圧荷重が変化する事に拘らず、前記変位及び荷重を精度良く求める事ができる。
図1〜3は、請求項1〜2、4、5に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例は、回転機械である、工作機械の主軸装置4と、1対のエンコーダ5a、5bと、1対のセンサユニット6a、6bと、図示しない演算器とを備える。
このうちの主軸装置4は、静止部材であるハウジング7の内径側に、回転部材である主軸8を、それぞれが予圧を付与された4個のアンギュラ玉軸受9a〜9dにより回転自在に支持すると共に、電動モータ10により、前記主軸8を回転駆動自在としている。
又、前記演算器は、後述する様に、前記両センサ21a、21bの出力信号を利用して、前記内輪15cの軸方向の圧縮ひずみと、前記各アンギュラ玉軸受9a〜9dに付与されている予圧荷重とを算出する機能を有する。
図4〜5は、請求項1〜5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、内輪15cを軸方向両側から挟む位置に配置した、1対のエンコーダ5c、5dの被検出面の特性変化パターンが、上述した第1例の場合と異なる。即ち、本例の場合、前記両エンコーダ5c、5dの被検出面には、それぞれが1対ずつの凹溝22a、22bから成る、複数の特性変化組み合わせ部23、23を、円周方向に関して等ピッチに配置している。これら各特性変化組み合わせ部23、23を構成する、前記両凹溝22a、22bの、前記両被検出面の軸方向に対する傾斜角度は、絶対値が互いに等しく、且つ、正負の符号(傾斜方向)が互いに逆になっている。
図6は、請求項1〜5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、内輪15cを軸方向両側から挟む位置に配置した、1対のエンコーダ5c、5bのうち、一方(図6の左方)のエンコーダ5cとして、上述の図4〜5に示した第2例と同様のものを使用し、他方(図6の右方)のエンコーダ5bとして、前述の図2〜3に示した第1例と同様のものを使用している。
2 センサ
3 凹部
4 主軸装置
5a〜5d エンコーダ
6a、6b センサユニット
7 ハウジング
8 主軸
9a〜9d アンギュラ玉軸受
10 電動モータ
11a〜11d 外輪
12a〜12c 外輪間座
13 段部
14 抑え蓋
15a〜15d 内輪
16 内輪間座
17 段部
18 ナット部材
19 凹溝
20a、20b ホルダ
21a、21b センサ
22a、22b 凹溝
23 特性変化組み合わせ部
Claims (5)
- 回転機械と、1対のエンコーダと、1対のセンサと、演算器とを備え、
このうちの回転機械は、使用時にも回転しない静止部材と、使用時に回転する回転部材と、これら静止部材と回転部材との互いに対向する周面同士の間に組み付けられた、それぞれが予圧を付与された複数の転がり軸受とを備えたものであり、前記回転部材の一部には、これら各転がり軸受に付与された予圧荷重を受けて軸方向の圧縮ひずみを生じる弾性部材が嵌合支持されており、
前記両エンコーダは、前記回転部材の一部で前記弾性部材を軸方向両側から挟む2箇所位置に、この弾性部材の軸方向の圧縮ひずみが変化する事に伴って軸方向に相対変位する状態で嵌合支持されていて、それぞれがこの回転部材と同心の円筒状の被検出面を有し、且つ、これら両被検出面の特性を、円周方向に関して交互に変化させると共に、これら両被検出面のうちの少なくとも一方の被検出面に存在する、円周方向に隣り合う互いに異なる特性同士の境界を、当該被検出面の軸方向に対して傾斜させており、
前記両センサは、それぞれの検出部を前記両エンコーダの被検出面に対向させた状態で、前記静止部材に支持されていて、前記両エンコーダの被検出面のうちで自身の検出部が対向する部分の特性変化に対応して出力信号を変化させるものであり、
又、前記演算器は、前記両センサの出力信号同士の間の位相差に基づいて、前記弾性部材の軸方向の圧縮ひずみを求める機能を有するものである
圧縮ひずみ測定装置付回転機械。 - 前記演算器は、前記弾性部材の軸方向の圧縮ひずみとこの弾性部材を構成する材料の弾性係数とに基づく応力の計算を行う事により、前記予圧荷重を求める機能を有する、請求項1に記載した圧縮ひずみ測定装置付回転機械。
- 前記演算器が、前記両センサのうちの何れか一方のセンサの出力信号から取得した情報と前記回転部材の変位との間に成立する第一の関係を利用して、前記情報に基づいてこの変位を求めると共に、この変位と前記回転部材に作用する荷重との間に成立する第二の関係を利用して、前記求めた変位に基づいて前記荷重を求める機能と、前記求めた予圧荷重に基づいて、前記第一の関係及び前記第二の関係を補正する機能とを有している、請求項2に記載した圧縮ひずみ測定装置付回転機械。
- 前記弾性部材が、前記各転がり軸受を構成する回転輪のうちの何れか1つの回転輪であると共に、前記両エンコーダのうちの少なくとも一方のエンコーダが、前記各回転輪のうちで、軸方向に隣り合う、前記弾性部材となる回転輪と他の回転輪との間に挟持される間座として機能している、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した圧縮ひずみ測定装置付回転機械。
- 回転機械を備えた工作機械であって、
この回転機械が、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した圧縮ひずみ測定装置付回転機械である、工作機械。
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