JP5636662B2 - 高周波モジュール - Google Patents

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Description

この発明は、1個のアンテナで複数種類の高周波信号を送受信可能な高周波モジュールに関するものである。
現在、無線通信装置用のフロントエンドモジュールとして、小型化、省スペース化等の要求から、1個のアンテナで高周波信号を送受信する高周波モジュールが多く利用されている。この高周波モジュールでは、スイッチ回路やデュプレクサを用いて、1個のアンテナに対して送信系回路と受信系回路とを接続している。例えば、特許文献1の高周波モジュールでは、アンテナスイッチに対して、送信系回路、受信系回路、およびアンテナを接続し、アンテナスイッチを切り替えることで、送信系回路もしくは受信系回路のいずれかをアンテナに接続する。
さらに、このような高周波モジュールでは、送信系回路に送信信号を増幅するパワーアンプPAが備えられている。また、パワーアンプPAとスイッチ回路もしくはデュプレクサとのインピーダンス整合を行うために、特許文献1に示すように、パワーアンプPAとスイッチ回路との間に、インダクタとキャパシタとを有する整合回路が挿入されている。
そして、このような高周波モジュールは、積層基板に内装した電極パターンや積層基板上に実装した回路素子により回路構成されている。
特開2002−290257号公報
しかしながら、高周波モジュールに備える整合回路のインダクタやキャパシタの個々の回路素子を、特許文献1に示すように積層基板内の電極パターンのみで形成する場合において、パワーアンプPAの特性値を大きく変更するような設計変更が生じると、インダクタやキャパシタが、積層基板内の電極パターンでは形成できない大きさとなることがある。この場合、積層基板自体の形状の設計変更から行わなければならなくなり、設計変更に要する時間が長く、コストも高くなってしまう。
したがって、本発明の目的は、インピーダンス整合可能な範囲すなわち取り得るインピーダンス範囲を従来構成よりも広く取ることができる整合回路を備えた高周波モジュールを実現することにある。
の発明は、複数の回路機能部が接続されることで回路構成され、複数の回路機能部が、積層基板に形成した内層電極、表面電極および裏面電極や、積層基板に実装された実装回路部品により実現される高周波モジュールに関するものである。そして、この高周波モジュールでは、同じ機能を有する実装回路部品と内層電極によりパターン形成された内部形成型回路素子とが並列接続された回路構成を有する整合回路を、複数の回路機能部間に備えている。高周波モジュールは、実装回路部品と内部形成型回路素子との間に、内層電極により形成されたグランド電極を備え、内部形成型回路素子と積層基板の裏面との間に、内層電極により形成された第2のグランド電極を備えている。
この構成では、整合回路を構成する特定の回路素子を、同種の複数の回路素子の並列接続で実現することで、単一の回路素子を用いた場合よりもインピーダンス整合範囲が広くなる。この際、複数の回路素子をそれぞれに異なる形成方法で形成することで、それぞれの形成方法に応じた取り得る電気特性の値や範囲、調整の容易度等の組合わせが可能になる。これにより、同種で且つ同じ形成方法からなる複数の回路素子を用いる場合よりも、フレキシブルな回路素子値(電気特性値)の設定が可能になる。
この構成では、上述の回路素子の組合せ方の具体的な例を示すものであり、実装回路部品と内部形成型回路素子とを用いる。ここで、実装回路部品は、形状を殆どかえることなく、電気特性値を大きく変化させることができる。一方、実装回路部品は、離散的にしか電気特性値を選択できない。また、内部形成型回路素子は、大きく電気特性値を変化させようとすると、積層基板内での必要面積が大きくなり、場合によっては積層基板自身の形状変更も必要となる。一方、内部形成型回路素子は、形成パターンを調整すれば、略連続的に電気特性値を変化させることができる。したがって、これらを用いれば、実装回路部品の利点と内部形成型回路素子の利点とを活用し、それぞれの欠点を解消することもできる。
この構成では、実装回路部品と内部形成型回路素子との間にグランド電極が配置されることで、実装回路部品の外装電極と内部形成型回路素子との間のアイソレーションを確保できる。これにより、さらに高精度なインピーダンス整合が可能になる。
この構成では、内部形成型回路素子における積層基板の裏面側に第2のグランド電極が配置されることで、高周波モジュールが実装される基板上の電極と、内部形成型回路素子と間のアイソレーションを確保できる。また、内部形成型回路素子がグランド電極と第2のグランド電極とで、積層方向に沿って挟まれることで、内部形成型回路素子と、積層基板内の他の回路素子や積層基板上に実装された他の実装回路部品とのアイソレーションも確保できる。これにより、さらに高精度なインピーダンス整合が可能になる。
た、この発明の高周波モジュールの実装回路部品には、該実装回路部品の電気特性値が内部形成型回路素子の電気特性値よりも大きいものが用いられている。
この構成では、より具体的な実装回路部品と内部形成型回路素子との使用方法を示すものである。そして、実装回路部品の電気特性値を大きくし、内部形成型回路素子の電気特性値を小さくすることで、実装回路部品で概略の電気特性値を設定し、内部形成型回路素子で詳細な電気特性値を設定できる。これにより、上述の実装回路部品と内部形成型回路素子と利点を効果的に利用し、欠点を解消しながら、高精度なインピーダンス整合が可能になる。
た、この発明の高周波モジュールの内部形成型回路素子は、積層基板の表面よりも裏面に近い側の内層電極により形成されている。
この構成では、内部形成型回路素子が積層基板の裏面近傍に配置されることで、積層基板からなる高周波モジュールとしてのグランドや入出力端と内部形成型回路素子との間の配線距離が短くなる。これにより、当該配線による寄与インダクタを抑圧でき、高精度なインピーダンス整合が可能になる。
た、この発明の高周波モジュールの実装回路部品と内部形成型回路素子はキャパシタである。そして、内部形成型回路素子のキャパシタの一方の対向電極を、グランド電極もしくは前記第2のグランド電極の少なくともいずれか一方で兼用している。
この構成では、実装回路部品や内部形成型回路素子を、具体的にキャパシタとした場合について示している。そして、内部形成型回路素子のキャパシタを形成する対向電極に、上述のグランド電極や第2のグランド電極を用いることで、積層基板をより小型化することができる。
た、この発明の高周波モジュールにおける実装回路部品の実装される領域と内部形成型回路素素子の形成される領域とは、積層基板を表面側から見て、少なくとも一部が重なり合う位置にある。そして、グランド電極が重なり合う領域を含むように形成されている。
この構成では、実装回路部品と内部形成型回路素子との積層基板における具体的位置関係を示している。そして、積層基板を平面視して(表面側から見て)、これらを少なくとも部分的に一致させることで、実装回路部品と内部形成型回路素子との間の配線パターンを短くできる。これにより、当該配線パターンによる寄与インダクタを抑圧できる。さらに、実装回路部品と内部形成型回路素子との間にグランド電極が配置されることで、上述のように、実装回路部品の外装電極と内部形成型回路素子とのアイソレーションを確保できる。これにより、さらに高精度なインピーダンス整合が可能になる。
た、この発明の高周波モジュールは、内部形成型回路素子の実装回路部品側に、内層電極により形成された第3のグランド電極を備える。そして、グランド電極と第3のグランド電極との間には、内層電極により形成された実装回路部品および内部形成型回路素子とは異なる種類の電気回路素子を備える。
この構成では、積層基板における実装回路部品の実装される表面とグランド電極との間に、第3のグランド電極を形成し、グランド電極と第3のグランド電極との間に、他の電気回路素子を形成する。そして、このような構成とすれば、グランド電極および第3のグランド電極により、当該他の電気回路素子と、実装回路部品や内部形成型回路素子との間のアイソレーションを確保できる。例えば、上述のように実装回路部品や内部形成型回路素子をキャパシタとし、他の電気回路素子をインダクタとして、整合回路を形成した場合、当該インダクタと各キャパシタとの間のアイソレーションを確保できる。これにより、インダクタのインダクタンスと、各キャパシタのキャパシタンスとを高精度に設定でき、高精度なインピーダンス整合が可能になる。
この発明によれば、従来よりも広く且つフレキシブルなインピーダンス整合可能範囲を有する整合回路を、容易に設定することできる。これにより、高周波モジュールを構成する特定の回路機能部の大幅な特性変更が生じても、この特定の回路機能部を他の回路機能部に接続するためのインピーダンス整合(例えば、パワーアンプPAをデュプレクサやスイッチ回路に接続するためのインピーダンス整合)が容易となる。この結果、高精度にインピーダンス整合された高周波モジュールを実現できる。
本発明の実施形態に係る高周波モジュール1の回路図である。 本発明の実施形態に係る高周波モジュール1の積層図である。
本発明の実施形態に係る高周波モジュールについて、図を参照して説明する。
図1は本実施形態の高周波モジュール1の回路図であり、図2は当該高周波モジュール1の積層図である。
本実施形態の高周波モジュール1の通信信号入力ポートRFinにはSAWフィルタSAWが接続されている。SAWフィルタSAWは、通信信号の周波数帯域を通過帯域とし、他の周波数帯域を阻止域とする。このSAWフィルタSAWは、高周波モジュール1を構成する積層基板の表面に実装される実装回路部品からなる。SAWフィルタSAWの通信信号入力ポートRFinと反対側の端部は、パワーアンプPAに接続されている。
パワーアンプPAは、例えばアンプが二段構成されている。初段のアンプA1の入力端は、SAWフィルタSAWに接続されており、初段のアンプA1の出力端は、インダクタLpを有する段間整合回路を介して終段のアンプA2の入力端に接続されている。
初段のアンプA1には、駆動電源入力ポートVcc1から、インダクタLc1を介して駆動電圧が印加される。このインダクタLc1の駆動電源入力ポートVcc1側は、キャパシタCc1によりグランドに接続されている。これらインダクタLc1およびキャパシタCc1は、初段のアンプA1への駆動電圧の伝達系としての機能のみでなく、上述の初段のアンプA1と終段のアンプA2との間に接続されたインダクタLpとともに、段間整合回路の一部としても機能する。
終段のアンプA2の出力端は、整合回路10に接続されている。終段のアンプA2には、駆動電源入力ポートVcc2から、インダクタLc2を介して駆動電圧が印加される。このインダクタLc2の駆動電源入力ポートVcc2側は、キャパシタCc2によりグランドに接続されている。これらインダクタLc2およびキャパシタCc2は、終段のアンプA2への駆動電圧の伝達系としての機能のみでなく、後述する整合回路10の一部としての機能を有してもよい。このようなパワーアンプPAは、高周波モジュール1を構成する積層基板の表面に実装される実装回路部品からなる。また、各駆動電圧の伝達系は、積層基板に形成された電極パターンや、積層基板の表面に実装される実装回路部品からなる。
整合回路10は、インダクタLse、キャパシタCsh,Cseを有する。インダクタLseの一方端は、パワーアンプPAの終段のアンプA2の出力端に接続されている。このインダクタLseは、積層基板の内層電極を所定パターンに形成することで実現される。なお、本実施形態では、インダクタLseは、内層電極パターンで形成する場合を示したが、実装回路部品で形成し、積層基板の表面に実装してもよい。しかしながら、本実施形態のように、高周波モジュールのパワーアンプPAとカプラCPLやデュプレクサDPXとの間のインピーダンス整合には、キャパシタCshを調整することが多い。したがって、インダクタLseは殆ど調整せず、調整しても極小さいインダクタンスの変更であるので、内層電極パターンにより実現することが、より現実的である。そして、このような構成とすれば、実装部品数を低減でき、積層基板の表面の設計自由度が向上するとともに、低コスト化が可能になる。
キャパシタCshは、インダクタLseの他方端をグランドに接続する。キャパシタCshは、キャパシタCmとキャパシタCeとの並列回路からなる。キャパシタCmは、実装回路部品からなり、積層基板の表面に実装されている。一方、キャパシタCeは、積層基板の内層電極パターンにより形成されている。このように、キャパシタCm,Ceを別の形成方法で実現することで、それぞれの利点を効果的に活用し、それぞれの欠点を解消しながら、キャパシタCshのキャパシタンスを決定することができる。
すなわち、実装回路部品のキャパシタCmは、形状を殆どかえることなく、キャパシタンスを大きく変化させることができる。一方、実装回路部品のキャパシタCmは、予め別途成形された個別部品であるので、個別部品毎に設定された離散的なキャパシタンスしか選択できない。
また、内層電極パターンによる内部形成型回路素子のキャパシタCeは、大きくキャパシタンスを変化させようとすると、積層基板内での必要面積が大きくなり、場合によっては積層基板自身の形状変更も必要となる。一方、内部形成型回路素子のキャパシタCeは、形成パターンを調整すれば、略連続的にキャパシタンスを変化させることができる。
このような特徴を利用し、実装回路部品のキャパシタCmのキャパシタンスを、並列回路によるキャパシタCshの概略的インダクタンスとなるように設定する。そして、内部形成型回路素子のキャパシタCeのキャパシタンスを、並列回路によるキャパシタCshとして必要なキャパシタンスと、実装回路部品のキャパシタCmのキャパシタンスとの差分値に設定する。これにより、整合回路10としてのキャパシタCshのキャパシタンスを、広範囲且つ高精度に実現できる。さらに、キャパシタCshのキャパシタンスを変更する際に、小さなキャパシタンスの変更であれば、実装回路部品のキャパシタCmを変更することなく、内部形成型回路素子のキャパシタCeの形成パターンを微調整しさえすればよい。一方、大きなキャパシタンスの変更であれば、実装回路部品のキャパシタCmを変更して、内部形成型回路素子のキャパシタCeの形成パターンを微調整すればよく、積層基板自体の外形形状や積層パターンを含む大幅な設計変更を行わなくてもよい。これにより、整合回路10で実現する整合用のインピーダンスの変更を、従来よりも容易に行うことができる。
整合回路10は、さらにキャパシタCseを備える。キャパシタCseは、インダクタLseの他方端、すなわち、インダクタLseにおけるキャパシタCshの接続端と、カプラCPLとを接続する。キャパシタCseは、実装回路部品もしくは内層電極パターンにより実現され、本実施形態では、実装回路部品により実現される。なお、整合回路10は、少なくとも上述のインダクタLseとキャパシタCshを備えればよく、当該キャパシタCseは省略することもできる。
カプラCPLは、積層基板の内層電極により形成された主線路CPLmと、副線路CPLsとを備える。主線路CPLmの一方端は整合回路10のキャパシタCseに接続され、他方端はデュプレクサDPXの送信信号入力ポートに接続されている。副線路CPLsの一方端は局部出力ポートCLxに接続され、他方端は図示しない抵抗器を介してグランドに接続されている。
デュプレクサDPXは、送信信号入力ポートと、受信信号出力ポートRxと、アンテナ入出力ポートANTを備える。このデュプレクサDPXは、高周波モジュール1を構成する積層基板の表面に実装される、例えばSAWデュプレクサ等の実装回路部品からなる。デュプレクサDPXの送信信号入力ポートは、カプラCPLの主線路CPLmに接続されている。受信信号出力ポートは、当該高周波モジュール1が、図示しない他のマザー回路基板等に実装されることで、図示しない後段の受信部や復調部に接続される。
デュプレクサDPXのアンテナ入出力ポートANTには、上述のマザー回路基板等を介して図示しないアンテナが接続される。また、アンテナ入出力ポートANTは、インダクタLoを介してグランドに接続されている。このインダクタLoは、実装回路部品もしくは内層電極パターンで実現することができ、本実施形態では内層電極パターンで実現している。
以上のような構成とすることで、送信系回路にパワーアンプPAを含む高周波モジュール1を実現することができる。そして、パワーアンプPAとカプラCPLとの間に、実装回路部品のキャパシタCmと内部形成型回路素子のキャパシタCeとの並列回路を有する整合回路10を備えることで、パワーアンプPAとカプラCPLとのインピーダンス整合を高精度に行うことができる。また、パワーアンプPAの特性変更があった場合で、その特性変更が大きくても小さくても、すなわち整合のためのインピーダンスの変化が大きくても小さくても、容易にインピーダンス整合を行うことができる。
なお、上述の説明では、信号ラインとグランドとの間に接続されるキャパシタを例に説明したが、信号ラインとグランドとの間に接続されるインダクタや、信号ラインに挿入されるキャパシタやインダクタに対して、同様の構成を用いることもできる。
次に、高周波モジュール1を構成する積層回路基板の積層構成について、図2を参照して、より具体的に説明する。
高周波モジュール1を形成する積層基板は、12層の誘電体層が積層された構造からなる。なお、図2は、積層基板の表面の層を第1層として、裏面側にむかって層番号が増加し、積層基板の裏面の層を第12層とする積層図であり、以下ではこの層番号に準じて説明する。また、図2において、各層で記載されている○印は、導電性のビアホールを示し、当該ビアホールにより積層方向に列ぶ各層の電極間の導電性が確保されている。
積層基板の表面に対応する第1層の表面側には、実装ランド群が形成されており、実装部品であるSAWフィルタSAW、パワーアンプPA、デュプレクサDPXや、キャパシタCm、Cseが所定の位置関係で実装されている。この際、キャパシタCmとキャパシタCseとは近接する位置に実装されている。これにより、回路的に隣接して接続するキャパシタCmとCseとの間の配線パターンを短くすることができ、当該配線パターンによる寄与インダクタを抑圧することができる。
第2層にはグランド電極および引き回し電極が形成されている。この際、グランド電極GND(本発明の「第3のグランド電極」に相当する。)は、SAWフィルタSAWの形成領域、パワーアンプPAの形成領域、デュプレクサDPXの形成領域で、且つ、これらの回路素子が他の回路素子に接続する端子を除く、略全ての領域を含むように形成されている。これにより、これらSAWフィルタSAW、パワーアンプPA、デュプレクサDPXのグランドを確保し、これら回路素子とグランドとの間の浮遊容量を抑圧することができる。また、このようなグランド電極を形成することで、第3層以下の下層の回路素子と、SAWフィルタSAW、パワーアンプPA、デュプレクサDPXとの間のアイソレーションを確保することができる。
第3層には、配線パターンが形成されるとともに、インダクタLoを構成する配線電極パターンおよびカプラCPLの主線路CPLmを構成する配線電極パターンが形成されている。この際、カプラCPLの主線路CPLmの配線電極パターンは、積層基板を平面視して、接続端を除いて、副線路CPLsを除く他の回路素子や配線電極パターンと重ならないように形成されている。
第4層には、インダクタLoを構成する配線電極パターンが形成されている。
第5層には、グランド電極GNDが形成されている。このグランド電極(本発明の「第3のグランド電極」に相当する。)は、上述の第2層のSAWフィルタSAW直下のグランド電極およびパワーアンプPA直下のグランド電極とを含み、これらの間となる領域をも含む形状で形成されている。
第6層には、インダクタLoを構成する配線電極パターンが形成されるとともに、インダクタLseを構成する配線電極パターンが形成されている。この際、インダクタLseの配線電極パターンは、積層基板を表面側から平面視して、キャパシタCm,Cseの実装位置に近接する領域に形成されている。さらに、配線電極パターンの一部は、インダクタLseが接続するパワーアンプPAのグランド電極の形成領域と重なるように形成されている。これにより、インダクタLseとキャパシタCm,Cseとの間の配線パターンや、インダクタLseとパワーアンプPAとの間の配線パターンが短くなり、配線パターンによる不要な寄与インダクタを抑圧できるとともに、インダクタLseとパワーアンプPAとの不要な結合を防止でき、アイソレーションを確保できる。
第7層には、インダクタLoを構成する配線電極パターン、インダクタLseを構成する配線電極パターン、カプラCPLの副線路CPLsを構成する配線電極パターンがそれぞれ形成されている。この際、カプラCPLの副線路CPLsを構成する配線電極パターンは、上述の第3層に形成した主線路CPLmを構成する配線電極パターンに対向する位置に形成されている。これにより、主線路CPLmと副線路CPLsとが所定の結合量で結合するカプラCPLを実現することができる。この際、このカプラCPLの形成領域の上層側には他の回路素子が配置されておらず、下層側にはグランド電極GNDしか形成されていないので、カプラCPLが他の回路素子と結合することなく、カプラCPLのアイソレーションを確保することができる。
第8層には、インダクタLoを構成する配線電極パターン、インダクタLseを構成する配線電極パターン、カプラCPLの副線路CPLsを構成する配線電極パターン、および引き回しの配線パターンが形成されている。
第9層には、平面視した略全面に亘りグランド電極GNDが形成されている。この際、グランド電極GND(本発明の「第1のグランド電極」に相当する。)は、整合回路10のインダクタLseの形成領域やキャパシタCmの実装領域を含むように形成されている。なお、このグランド電極GNDは、キャパシタCeの一方の対向電極としても機能する。
第10層には、引き回しパターンが形成されるとともに、キャパシタCeの他方の対向電極となる略方形状で所定面積の電極パターンが形成されている。
第11層には、第9層と同様に、略全面に亘りグランド電極GNDが形成されている。このグランド電極GND(本発明の「第2のグランド電極」に相当する。)も、キャパシタCeの一方の対向電極として機能する。このような構造とすることで、キャパシタCeの各対向電極をグランド電極GNDとは個別に形成しなくても、グランドに一方端が接続するキャパシタCeを実現できる。これにより、キャパシタCeの一方端がグランドに接続する回路を低背化して小型に形成することができる。また、キャパシタCeとグランドとの間に寄与インダクタも浮遊キャパシタも発生せず、キャパシタCeのキャパシタンスを高精度に設定することができる。特に、このキャパシタCeは、整合回路10の並列回路のキャパシタCshにおける微調整用のキャパシタであるので、当該構造を用いるが有効に作用する。
さらに、第9層のグランド電極GNDと第11層のグランド電極GNDとで、キャパシタCeを挟み込んだ構造となるので、キャパシタCeが他の回路素子に結合せず、キャパシタCeのアイソレーションを確保できる。例えば、キャパシタCeと、実装回路部品であるキャパシタCmの外装電極との間に第9層のグランド電極GNDが介在することで、キャパシタCm,Ce間の結合を防止できる。また、第6層から第8層に形成されるインダクタLseとキャパシタCeとの間に第9層のグランド電極GNDが介在することで、インダクタLseとキャパシタCeとの結合を防止できる。これにより、これら各素子のそれぞれのアイソレーションを確保でき、高精度な電気特性値(インダクタであればインダクタンス、キャパシタであればキャパシタンス)を設定できる。
さらに、キャパシタCeが形成される第9層〜第11層は、12層からなる積層基板の底面を除く最下層の領域である。したがって、高周波モジュール1のグランド電極GNDが他のマザー回路基板に実装される外部接続用電極が形成された第12層に極近い。これによっても、浮遊キャパシタを抑圧することができる。また、このようなキャパシタCeの位置では、キャパシタCeがマザー回路基板の配線パターン等に近接するが、第11層のグランド電極GNDを備えることで、キャパシタCeとマザー回路基板の配線パターン等との結合も防止できる。
積層基板の裏面に相当する第12層には、側辺に沿って、高周波モジュール1として上述の各ポートに対応する外部接続用電極が配列形成されている。この際、アンテナ入出力ポートANTに対応する外部接続用電極が形成された一辺には、他にはグランド電極GNDのみが形成されている。また、局部出力ポートCPLに対応する外部接続用電極群が形成された一辺には、他にはグランド電極GNDのみが形成されている。また、これらの辺と異なる辺には、受信信号出力ポートRxに対応する外部接続用電極、および駆動電源入力ポートVcc1,Vcc2に対応する外部接続用電極が形成されており、受信信号出力ポートRxに対応する外部接続用電極と、駆動電源入力ポートVcc1,Vcc2に対応する外部接続用電極との間には、グランド電極GNDが形成されている。
そして、これら各ポートに対応する外部接続用電極群の形成パターンの中央領域には、グランド電極GNDが形成されている。
このような配置パターンで、外部接続用電極を形成することで、アンテナ入出力ポートANT、局部出力ポートCPL、受信信号出力ポートRx、駆動電源入力ポートVcc1,Vcc2のアイソレーションを確保することができる。
以上のような積層構造とすることで、上述の高周波モジュール1を積層基板で小型に実現することができる。
1−高周波モジュール、10−整合回路

Claims (6)

  1. 複数の回路機能部が接続されることで回路構成され、前記複数の回路機能部が、積層基板に形成した複数の内層電極、表面電極、裏面電極、および前記積層基板に実装された実装回路部品により実現される高周波モジュールであって、
    同じ機能を有する前記実装回路部品と、前記複数の内層電極の何れかによりパターン形成された内部形成型回路素子とが並列接続された回路構成を有する整合回路を、前記複数の回路機能部間に備え、
    前記実装回路部品と前記内部形成型回路素子との間には、前記複数の内層電極の一つにより形成された第1のグランド電極が形成され、
    前記内部形成型回路素子と前記積層基板の裏面との間には、前記複数の内層電極の一つにより形成された第2のグランド電極が形成されている、
    高周波モジュール。
  2. 複数の回路機能部が接続されることで回路構成され、前記複数の回路機能部が、積層基板に形成した複数の内層電極、表面電極、裏面電極、および前記積層基板に実装された実装回路部品により実現される高周波モジュールであって、
    同じ機能を有する前記実装回路部品と、前記複数の内層電極の何れかによりパターン形成された内部形成型回路素子とが並列接続された回路構成を有する整合回路を、前記複数の回路機能部間に備え、
    前記実装回路部品側にある前記複数の内層電極の一つにより形成された第1のグランド電極と、
    前記積層基板の裏面側にある前記複数の内層電極の一つにより形成された第2のグランド電極と、
    を備え、
    前記実装回路部品と前記内部形成型回路素子とはキャパシタであり、
    前記内部形成型回路素子のキャパシタは、前記第1のグランド電極と前記第2のグランド電極との間に形成された前記複数の内層電極の一つ、及び、前記第1のグランド電極又は前記第2のグランド電極の少なくともいずれか一方を用いて形成されている、高周波モジュール。
  3. 前記実装回路部品には、該実装回路部品の電気特性値が前記内部形成型回路素子の電気特性値よりも大きいものが用いられている、請求項1又は2に記載の高周波モジュール。
  4. 前記内部形成型回路素子は、前記積層基板の表面よりも裏面に近い側の内層電極により形成されている、請求項1から3の何れかに記載の高周波モジュール。
  5. 前記実装回路部品の実装される領域と前記内部形成型回路素子の形成される領域とは、前記積層基板を表面側から見て、少なくとも一部が重なり合う位置にあり、
    前記第1のグランド電極が該重なり合う領域を含むように形成されている、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の高周波モジュール。
  6. 前記内部形成型回路素子の前記実装回路部品側に、前記複数の内層電極の一つにより形成された第3のグランド電極を備え、
    前記第1のグランド電極と前記第3のグランド電極との間の前記複数の内層電極の一つにより形成された前記実装回路部品および前記内部形成型回路素子とは異なる種類の電気回路素子を備える、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の高周波モジュール。
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