本発明の一実施形態に係る録画再生装置について、図面に基づいて説明すれば以下のとおりである。なお、本実施形態に係る録画再生装置は、録画機能および再生機能の他に受信/再生/表示機能を有するテレビジョン受像機として実現されているので、以下ではこれを「テレビ」と呼ぶ。ただし、本発明の適用範囲は、録画機能および再生機能を有する録画再生装置一般に及ぶものであって、テレビに限定されるものではない。
(テレビの構成)
図1は、テレビ1の構成を示すブロック図である。テレビ1は、図1に示すように、外部入力端子101、地上デジタル放送チューナ102、衛星放送チューナ103、録画再生部104、BDドライブ105、映像セレクタ106、映像処理回路107、OSD(On-Screen Display)生成部108、LCD(Liquid Crystal Display)コントローラ109、LCD110、音声セレクタ111、音声処理回路112、アンプ113、スピーカ114、USB(Universal Serial Bus)インターフェース115、ROM116、RAM117、CPU118、赤外線受光部119、カメラ120、および、HDドライブ121を備えている。図1においては、映像信号の経路を実線で、音声信号の経路を1点鎖線で、データや制御信号の経路(バス)を太線で示している。
外部入力端子101は、映像入力端子101aと音声入力端子101bとを含む。映像入力端子101aは、映像信号を入力するためのものであり、例えば、DVI端子である。音声入力端子101bは、音声信号を入力するためのものであり、例えば、S/PDIF端子である。ただし、外部入力端子101は、これに限定されず、映像入力端子101aと音声入力端子101bとが一体化されたHDMI端子などであってもよい。
地上デジタル放送チューナ102は、地上デジタル放送により放送される放送番組を受信するためのチューナである。地上デジタル放送チューナ102は、例えば、受信信号をアナログベースバンド信号に変換するRF部、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換するADC部、デジタルベースバンド信号からMPEG2ストリームを復調する復調部、および、MPEG2ストリームから映像信号および音声信号を復号する復号部により構成することができる。
地上デジタル放送チューナ102により復調されたMPEG2ストリームは、バスを介して録画再生部104に供給される。また、地上デジタル放送チューナ102により復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ106および音声セレクタ111に供給さる。なお、地上デジタル放送チューナ102が何れのチャンネルを復調対象として選択するかは、CPU118により制御される。
なお、地上デジタル放送チューナ102は、異なるチャンネルを介して放送される2つのMPEG2ストリームを同時に復調することが可能なダブルチューナであることが好ましい。この場合、地上デジタル放送チューナ102は、選局対象チャンネルとして選択した第1のチャンネルを介して放送されるMPEG2ストリームを録画再生部104に供給すると共に、そのMPEG2ストリームから復号した映像信号および音声信号を映像セレクタ106および音声セレクタ111に供給する。また、地上デジタル放送チューナ102は、録画対象チャンネルとして選択した第2のチャンネルを介して放送されるMPEG2ストリームを録画再生部104に供給する。
もちろん、本発明に係る地上デジタル放送チューナ102は、ダブルチューナに限定されるものではなく、例えば、シングルチューナであってもよく、3つ以上のチューナを備える複数のチューナであってもよい。地上デジタル放送チューナ102がシングルチューナである場合には、ユーザが放送番組を視聴していないときに限って、放送番組を表すMPEG2ストリームを録画再生部104に供給することができる。また、地上デジタル放送チューナ102が複数のチューナによって構成される場合には、チャンネル毎、放送波毎、又は、視聴者毎(例えば、お父さん、お母さん、及び、子供など)に、異なるチャンネルを介して放送される放送番組を表すMPEG2ストリームを録画再生部104に供給することができる。
衛星放送チューナ103は、衛星放送により放送される放送番組を受信するためのチューナである。衛星放送チューナ103は、例えば、受信信号をアナログベースバンド信号に変換するRF部、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換するADC部、デジタルベースバンド信号からMPEG2ストリームを復調する復調部、および、MPEG2ストリームから映像信号を復号する復号部により構成することができる。
衛星放送チューナ103により復調されたMPEG2ストリームは、録画再生部104に供給される。また、衛星放送チューナ103により復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ106および音声セレクタ111に供給さる。なお、衛星放送チューナ103が何れのチャンネルを介して伝送されるMPEG2データストリームを復調するかは、CPU118により選択される。
なお、本実施形態における衛星放送チューナ103は、地上デジタル放送チューナ102と同様、異なるチャンネルを介して放送される2つの放送番組を同時に受信することが可能なダブルチューナであることが好ましい。
録画再生部104は、録画部104aと再生部104bとを含む。録画部104aは、地上デジタル放送チューナ102および衛星放送チューナ103の何れかからMPEG2ストリームを取得し、取得したMPEG2ストリームを記録装置に書き込む。録画部104aは、テレビ1に内蔵されたBDドライブ105、テレビ1に内蔵されたHDドライブ121、および、USBインターフェース115に接続されたHDドライブ2を、MPEG2ストリームを記録するための記録装置として利用することができる。再生部104bは、記録装置からMPEG2ストリームを読み出し、読み出したMPEG2ストリームから映像信号および音声信号を復号する。再生部104bにより復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ106および音声セレクタ111に供給される。
映像セレクタ106には、上述した4種類の映像信号が供給される。すなわち、(1)外部入力端子101(特に映像入力端子101a)から入力された映像信号、(2)地上デジタル放送チューナ102にて復号された映像信号、(3)衛星放送チューナ103にて復号された映像信号、および、(4)録画再生部104(特に再生部104b)にて復号された映像信号が入力される。映像セレクタ106は、上記(1)〜(4)の映像信号のうちの何れか1つを選択する。映像セレクタ106によって選択された映像信号は、映像処理回路107に供給される。なお、映像セレクタ106が何れの映像信号を選択するかは、CPU118によって制御される。
映像処理回路107は、映像セレクタ106から供給された映像信号に画質調整処理を施す。また、映像処理回路107は、映像セレクタ106から供給された映像信号にスケーリング処理を施す。ここで、画質調整処理とは、例えば、映像信号を加工することによって、その映像信号が表す映像の輝度、シャープネス、および、コントラストの少なくとも何れかを変更することを指す。また、スケーリング処理とは、映像信号を加工することによって、その映像信号が表す映像のサイズを相似拡大または相似縮小することを指す。映像処理回路107によって加工された映像信号は、LCDコントローラ109に供給される。なお、映像処理回路107が画質およびサイズをどのように変更するかは、CPU118によって制御される。
OSD生成部108は、CPU118から供給されたOSDデータからOSD画像を生成(レンダリング)する。OSD生成部108が生成するOSD画像としては、後述する電子番組表などが挙げられる。OSDデータとしては、例えば、SVG(Scalable Vector Graphics)を用いることができる。OSD生成部108により生成されたOSD画像は、映像処理回路107から供給された映像信号に重畳され、LCDコントローラ109に供給される。
LCDコントローラ109は、映像処理回路107から供給された映像信号に基づいて、その映像信号が表す映像を表示するようにLCD110を駆動する。また、OSD生成部108からOSD画像が供給されている場合、LCDコントローラ109は、映像処理回路107から供給された映像信号にOSD画像が重畳されたものに基づいて、その映像信号が表す映像を表示するようにLCD110を駆動する。
音声セレクタ111には、上述した4種類の音声信号が供給される。すなわち、(1)外部入力端子101(特に音声入力端子101b)から入力された音声信号、(2)地上デジタル放送チューナ102にて復号された音声信号、(3)衛星放送チューナ103にて復号された音声信号、および、(4)録画再生部104(特に再生部104b)にて復号された音声信号が入力される。音声セレクタ111は、上記(1)〜(4)の音声信号のうちの何れか1つを選択する。
音声セレクタ111によって選択された音声信号は、音声処理回路112に供給される。なお、音声セレクタ111が何れの音声信号を選択するかは、CPU118によって制御される。ただし、映像セレクタ106における映像の選択と、音声セレクタ111における音声の選択とは連動しており、例えば、映像セレクタ106が地上デジタル放送チューナ102から供給された映像信号を選択しているときには、音声セレクタ111も地上デジタル放送チューナ102から供給された音声信号を選択する。
音声処理回路112は、音声セレクタ111から供給された音声信号に音量調整処理を施す。また、音声処理回路112は、音声セレクタ111から供給された音声信号に音質調整処理を施す。ここで、音量調整処理とは、音声信号を加工することによって、その音声信号が表す音声の音量を変更することを指す。また、音質調整処理とは、音声信号を加工することによって、その音声信号が表す音声の周波数特性を変更すること(例えば、低域の強調や高域の強調など)を指す。音声処理回路112によって加工された音声信号は、アンプ113に供給される。なお、音声処理回路112によって音量および音質をどのように変更するかは、CPU118によって制御される。
アンプ113は、音声処理回路112から供給された音声信号に基づいて、その音声信号が表す音声を出力するようにスピーカ114を駆動する。
CPU118は、赤外線受光部119が受信したリモコン信号、および、カメラ120が撮像した画像に応じて上記各部を制御する。赤外線受光部119を用いた制御としては、例えば、地上デジタル放送チューナ102および衛星放送チューナ103の受信チャンネルをリモコン信号に応じて切り替える制御や、映像セレクタ106および音声セレクタ111にて選択する映像信号および音声信号をリモコン信号に応じて切り替える制御などが挙げられる。また、カメラ120を用いた制御としては、例えば、映像処理回路107にて画質をどのように調整するかを、撮像した画像に基づいて特定した視聴者に応じて切り替える制御などが挙げられる。
また、CPU118は、各放送局から提供されるEPG(Electronic Program Guide)データから放送番組テーブルを作成する機能、および、放送番組テーブルと視聴履歴とから推奨番組テーブルを作成する機能を有している。CPU118によって作成される放送番組テーブルと推奨番組テーブルとについては、参照する図面を代えて後述する。なお、各放送局から提供されるEPGデータは、例えば、地上デジタル放送チューナ102又は衛星放送チューナ103を用いて取得してもよいし、図示しないイーサーネット(登録商標)インターフェースを介して、インターネットに接続されたサーバから取得してもよい。
ROM116は、CPU118によって実行されるプログラムなどの固定データが格納される、読み出し可能かつ書き込み不能なメモリである。一方、RAM117は、CPU118が演算のために参照するデータや、CPU118が演算によって生成したデータなどの可変データが格納される、読み出し可能かつ書き込み可能なメモリである。例えば、放送番組テーブルおよび推奨番組テーブルは、このRAM117に格納される。
USBインターフェース115は、USB機器をテレビ1に接続するためのインターフェースである。テレビ1に接続可能なUSB機器としては、HD(ハードディスク)ドライブなどの記録装置が代表的である。本実施形態においては、図1に示すように、USBインターフェース115にHDドライブ2が接続されていることを仮定する。
なお、本実施形態においては、テレビ1に内蔵されたHDドライブ121(内蔵HDドライブ)、USBインターフェース115に接続されたHDドライブ2(外付HDドライブ)、および、テレビ1に内蔵されたBDドライブ105(内蔵BDドライブ)を、録画番組の蓄積に利用する構成を採用しているが、本発明はこれに限定されない。また、テレビ1にBDドライブがUSB接続されている場合、このBDドライブ(外付BDドライブ)を録画番組の蓄積に利用してもよい。また、BDドライブ以外の光ディスクドライブがUSB接続されている場合、この光ディスクドライブを記録媒体を録画番組の蓄積に利用してもよいし、USBフラッシュメモリなどの記録媒体を録画番組の蓄積に利用してもよい。要するに、記録媒体は、録画番組を蓄積が可能であれば、何を用いてもよい。
また、録画番組の蓄積に利用する外部記録装置(本実施形態においてはHDドライブ2)を接続するためのインターフェースも、USBインターフェース115に限定されない。すなわち、USBインターフェース115は、例えば、ATA(Advanced Technology Attachment)、ATAPI(ATA Packet Interface)、IEEE1394、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)、および、LANなどの有線接続用インターフェース、あるいは、IEEE80211などの無線接続用インターフェースに置換することが可能である。SDカードが接続されている場合には、このSDカードを録画番組の蓄積に利用してもよい。要するに、外部記録装置を接続するためのインターフェースは、録画番組を伝送可能なものであれば、何を用いてもよい。
また、本実施形態においては、地上デジタル放送の方式として、MPEG2ストリームを多重化する方式(米国におけるATSC方式や日本におけるISDB−T方式など)を想定しているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、MPEG2ストリームを多重化する代わりに、MPEG4ストリーム等を多重化する方式(欧州におけるDVB−T/DVB−T2方式など)に対しても本発明を適用することができる。後者の場合、復調したMPEG4ストリームをそのまま記録媒体に記録する構成を採用してもよいし、あるいは、復調したMPEG4ストリームをMPEG2ストリームに変換して記録媒体に記録する構成を採用してもよい。
(電子番組表)
次に、テレビ1がLCD110に表示する電子番組表について、図2を参照して説明する。図2は、テレビ1がLCD110に表示する電子番組表30を示した図である。電子番組表30は、放送中および放送予定の放送番組を一覧表示する放送番組欄31に、放送中および放送予定の番組の中からテレビ1が選択した推奨番組を一覧表示する推奨番組欄32を付加したものである。
放送番組欄31は、各チャンネルA〜Eに対応する複数の列31a〜31eにより構成される。これらの列31a〜31eの各々には、そのチャンネルを介して放送される各放送番組を表すセルが時間軸に沿って配列される。例えば、第1の列31aには、チャンネルAを介して放送される各放送番組を表すセルa1〜a3が時間軸に沿って配列され、第2の列31bには、チャンネルBを介して放送される各放送番組を表すセルb1〜b3が時間軸に沿って配列される。放送番組欄31を構成する各セルには、対応する放送番組に関するメタ情報(タイトル、ジャンル、内容等)が表示される。
推奨番組欄32は、各推奨番組を表すセルr1〜r3が時間軸に沿って配列された1つの列により構成される。推奨番組欄32を構成する各セルには、放送番組欄31を構成する各セルと同様、対応する推奨番組に関するタイトル、ジャンル、内容等のメタ情報が表示される。ここで、推奨番組とは、視聴者の嗜好に合致した放送番組として、放送番組欄31に掲載された放送番組の中からテレビ1が選択した番組のことを指す。図2に示す例では、チャンネルAで19時00分から19時30分まで放送される放送番組、チャンネルCで20時00分から20時45分まで放送される放送番組、および、チャンネルBで21時00分から22時00分まで放送される放送番組が選択され、これらの放送番組が、それぞれ、セルR1〜R3に推奨番組として掲載されている。なお、推奨番組は、「常連番組」と呼称されることもある。
テレビ1が推奨番組を選択する方法としては、例えば、以下の(1)又は(2)の方法が挙げられる。ただし、テレビ1が推奨番組を選択する方法は、(1)又は(2)の方法に限定されず、他の公知の方法に置換してもよい。
(1)放送番組欄31に掲載された各放送番組について、その放送番組が前週視聴した番組であるか否かを判定する。そして、前週視聴した番組であると判定した放送番組を、推奨番組として選択する。ここで、放送チャンネルがx、放送日がy曜日、放送開始時刻がt1、放送終了時刻がt2である放送番組が前週視聴した番組であるか否かは、例えば、前週y曜日の時刻t1から時刻t2までの間にチャンネルxが選局されていた時間tが放送時間(t2−t1)の半分以上を占めるか否かによって判定することができる。なお、ここでは、1週前に視聴した番組を推奨番組とする放送を説明したが、1週前に視聴した番組に加え、2週前に視聴した番組、3週前に視聴した番組、…、および、N週前に視聴した番組(すなわち、N週間前までに視聴した放送番組)を推奨番組とする方法を採用してもよい。
(2)放送番組欄31に掲載された各放送番組について、その放送番組の放送チャンネルの視聴頻度、および、その放送番組のジャンルの視聴頻度に応じたスコアを算出する。そして、各時間帯(例えば、0時00分〜1時00分、1時00分〜2時00分、…、および、23時00分〜24時00分の各々)において放送される放送番組の中で最もスコアが高い放送番組を推奨番組として選択する。ここで、放送チャンネルがx、ジャンルがzである放送番組のスコアは、例えば、チャンネルxの視聴頻度とジャンルzの視聴頻度との平均を取ることにより算出することができる。チャンネルxの視聴頻度は、所定の期間内(例えば最近1週間)に視聴した番組の総数をM、そのうち放送チャンネルがxである番組の数をKとすると、例えば、K/Nにより算出することができる。また、ジャンルzの視聴頻度は、所定の期間内(例えば最近1週間)に視聴した番組の総数をM、そのうちジャンルがzである番組の数をLとすると、例えば、L/Nにより算出することができる。
このような電子番組表30の表示を実現するために、テレビ1のCPU118は、EPGデータから放送番組テーブルを作成し、作成した放送番組テーブルをRAM117に格納する。ここで、放送番組テーブルは、電子番組表30の放送番組欄31をコンピュータ読み取り可能なテーブルデータとして表現したものである。また、テレビ1のCPU118は、視聴履歴と放送番組テーブルとから推奨番組テーブルを作成し、作成した推奨番組テーブルをRAM117に格納する。ここで、推奨番組テーブルは、電子番組表30の推奨番組欄32をコンピュータ読み取り可能なテーブルデータとして表現したものである。
推奨番組テーブルの例を下表に示す。下表に示すように、推奨番組テーブルには、各推奨番組ついて、(1)その番組ID、(2)その放送開始時刻、(3)その放送終了時刻、(4)その放送チャンネル、および、(5)そのメタ情報が登録されている。なお、下表において、メタ情報xxxは、電子番組表30の対応するセルr1内に表示される、タイトル、ジャンル、内容等のメタ情報を表す。
CPU118は、電子番組表30の表示を指示するユーザ操作を受け付けると、RAM117に格納された放送番組テーブルと推奨番組テーブルとから電子番組表30を表すOSDデータを作成し、作成したOSDデータをOSD生成部108に提供する。OSD生成部108は、このOSDデータから電子番組表30(OSD画像)をレンダリングする。このようにして、電子番組表30の表示が実現される。
また、テレビ1は、推奨番組を自動的に選局する推奨番組選局機能、および、推奨番組を自動的に録画する推奨番組録画機能を有している。推奨番組選局機能および推奨番組録画機能は、以下に説明するように、上述した推奨番組テーブルに基づいて実現される。なお、推奨番組選局機能および推奨番組録画機能は、それぞれ、「常連番組選局」機能および「常連録画」機能と呼ばれることもある。
ユーザによって、リモコンに備えられている、テレビ1の推奨番組選局機能を有効にするボタン(以降、推奨番組選局ボタンと呼称する)が押されると、テレビ1は、推奨番組選局機能を有効にする。推奨番組選局機能を実現するために、CPU118は、地上デジタル放送チューナ102の選局対象チャンネルを推奨番組テーブルに基づいて切り替える。具体的には、推奨番組テーブルに登録された各推奨番組の放送開始時刻と現在時刻tとを定期的に比較する。そして、現在時刻tがある推奨番組の放送開始時刻に達した時点で、地上デジタル放送チューナ102の選局対象チャンネルを、その推奨番組の放送チャンネルに切り替える。
表1に示した例に即して言うと、19時00以降、推奨番組選局機能が有効化されて続けている場合、CPU118は、19時00分になったら地上デジタル放送チューナ102の選局対象チャンネルをチャンネルAに切り替え、20時00分になったら地上デジタル放送チューナ102の選局対象チャンネルをチャンネルCに切り替え、21時00分になったら地上デジタル放送チューナ102の選局対象チャンネルをチャンネルBに切り替える。これにより、推奨番組テーブルに登録された各推奨番組が自動的に選局される。
また、19時00分〜19時30分の間にリモコンの自動選局ボタンがおされ、推奨番組選局機能が有効化された場合には、CPU118は、推奨番組選局機能が有効化された時点で地上デジタル放送チューナ102の選局対象チャンネルをチャンネルAに切り替える。また、CPU118は、20時00分〜20時45分の間にリモコンの自動選局ボタンがおされ、推奨番組選局機能が有効化された場合には、推奨番組選局機能が有効化された時点で地上デジタル放送チューナ102の選局対象チャンネルをチャンネルCに切り替える。さらに、CPU118は、21時00分〜22時00分の間にリモコンの自動選局ボタンがおされ、推奨番組選局機能が有効化された場合には、推奨番組選局機能が有効化された時点で地上デジタル放送チューナ102の選局対象チャンネルをチャンネルBに切り替える。
なお、自動選局モードは、1つの推奨番組が終了した時点で終了する構成を採用してもよいし、リモコンの自動選局解除ボタンが押されるまで継続される構成を採用してもよい。
また、推奨番組録画機能を実現するために、CPU118は、地上デジタル放送チューナ102の録画対象チャンネルを推奨番組テーブルに基づいて切り替えると共に、録画部104aに自動録画開始指示および自動録画停止指示を与える。より具体的に言うと、CPU118は、推奨番組テーブルに登録された各推奨番組の放送開始時刻と現在時刻tとを定期的に比較する。そして、現在時刻tがある推奨番組の放送開始時刻に達した時点で、録画部104aに自動録画開始指示を与える。また、現在時刻tがその推奨番組の放送終了時刻に達した時点で、録画部104aに自動録画停止指示を与える。
表1に示した例に即して言えば、CPU118は、19時00分になったら、録画部104aに自動録画開始指示を与える。そして、19時30分になったら、録画部104aに自動録画停止指示を与える。また、CPU118は、20時00分になったら、録画部104aに自動録画開始指示を与える。そして、20時45分になったら、録画部104aに自動録画停止指示を与える。また、CPU118は、21時00分になったら、録画部104aに自動録画開始指示を与える。そして、21時00分になったら、CPU118は、録画部104aに自動録画停止指示を与える。これにより、推奨番組テーブルに登録された各推奨番組が自動的に録画される。
なお、録画部104aは、自動録画する推奨番組を表すMPEG2ストリームを、HDドライブ121に設けられた自動録画用ディレクトリに書き込むように設定されている。また、録画部104aは、手動録画する放送番組を表すMPEG2ストリームを、HDドライブ121に設けられた手動録画用ディレクトリに書き込むように設定されている。つまり、自動録画された推奨番組を表すMPEG2データは、HDドライブ121の自動録画用ディレクトリに格納され、手動録画された放送番組を表すMPEG2データは、HDドライブ121の手動録画用ディレクトリに格納される。
ここで、手動録画とは、ユーザにより指定された期間に渡って、ユーザにより選択されたチャンネルにて放送される放送番組を録画する録画態様のことを指す。本実施形態においては、リモコンの録画開始ボタン(RECボタン)が押下されてから、リモコンの録画停止ボタン(STOPボタン)が押下されるまでの期間、選局対象チャンネルとして選択されたチャンネルにて放送される放送番組を録画することによって、手動録画が実現される。すなわち、手動録画においては、録画開始ボタンの押下によって録画期間の始期が指定され、録画停止ボタンの押下によって録画期間の終期が指定される。また、録画開始ボタンの押下に先行して行われる、リモコンの選局ボタン(テンキーまたはチャンネルアップ/ダウンボタン)の押下によって、録画対象チャンネルが指定される。
(録画機能)
テレビ1は、上述したように、地上デジタル放送チューナ102および衛星放送チューナ103が受信した放送番組を録画する録画機能を有している。以下、テレビ1が有する録画機能について、図1および図3を参照して説明する。なお、以下では、地上デジタル放送チューナ102が受信した放送番組を録画する録画機能について説明するが、衛星放送チューナ103が受信した放送番組を録画する録画機能についても同様に実現することができる。
図1に示すように、録画再生部104は、録画部104aおよび再生部104bにより構成されている。また、録画部104aは、図示しない手動録画用バッファ、自動録画用バッファ、および、書込処理部を含み、再生部104bは、図示しない読出処理部、再生用バッファ、および復号部を含むように構成されている。
手動録画用バッファは、地上デジタル放送チューナ102から供給されるMPEG2ストリームのうち、地上デジタル放送チューナ102が選局対象チャンネルとして選択したチャンネルを介して放送されるMPEG2ストリームを蓄積するためのバッファである。手動録画される放送番組を表すMPEG2ストリームは、この手動録画用バッファに蓄積される。
自動録画用バッファは、地上デジタル放送チューナ102から供給されるMPEG2ストリームのうち、地上デジタル放送チューナ102が録画対象チャンネルとして選択したチャンネルを介して放送されるMPEG2ストリームを蓄積するためのバッファである。自動録画される推奨番組を表すMPEG2ストリームは、この自動録画用バッファに蓄積される。
書込処理部は、手動録画用バッファに蓄積されたMPEG2ストリーム、および、自動録画用バッファに蓄積されたMPEG2ストリームを、HDドライブ121に書き込むための手段である。
CPU118から手動録画開始指示が与えられると、録画部104aに含まれる書込処理部は、手動録画用バッファに蓄積されたMPEG2ストリームを手動録画用ディレクトリに書き込むためのライトコマンドをHDドライブ121に発行すると共に、手動録画用バッファに蓄積されたMPEG2ストリームをHDドライブ121に転送する。書込処理部は、このような処理を、CPU118から手動録画停止指示が与えられるまで繰り返す。これにより、放送番組の手動録画が実現される。
ここで、CPU118が手動録画開始指示を与えるタイミングは、録画開始ボタンが押下されたことを示すリモコン信号を検出した時点である。一方、CPU118が手動録画停止指示を与えるタイミングは、録画停止ボタンが押下されたことを示すリモコン信号を検出した時点である。ただし、録画停止ボタンが押下されたことを示すリモコン信号を検出した時点で手動録画停止指示を与える構成に代えて、手動録画の対象となる放送番組の放送終了時に録画停止指示を与える構成を採用してもよい。なお、手動録画の対象となる放送番組の放送終了時は、上述した放送番組テーブルを参照することにより特定可能である。
一方、CPU118から自動録画開始指示が与えられると、録画部104aに含まれる書込処理部は、自動録画用バッファに蓄積されたMPEG2ストリームを自動録画用ディレクトリに書き込むためのライトコマンドをHDドライブ121に発行すると共に、自動録画用バッファに蓄積されたMPEG2ストリームをHDドライブ121に転送する。書込処理部は、このような処理を、CPU118から自動録画停止指示が与えられるまで繰り返す。これにより、推奨番組の自動録画が実現される。
ここで、CPU118が自動録画開始指示を与えるタイミングは、自動録画の対象となる推奨番組の放送開始時である。一方、CPU118が自動録画停止指示を与えるタイミングは、自動録画の対象となる推奨番組の放送終了時である。なお、自動録画の対象となる推奨番組の放送開始時および放送終了時は、上述した推奨番組テーブルを参照することによって特定可能である。
なお、CPU118は、手動録画開始指示を書込処理部に与える際に、録画の対象となる放送番組のタイトル(EPGデータに基づいて特定可能)と録画開始時刻とを、その放送番組の番組IDに関連付けて手動録画番組テーブルに記録する。また、手動録画停止指示を書込処理部に与える際に、録画停止時刻を、録画の対象となる放送番組の番組IDに関連付けて手動録画番組テーブルに記録する。同様に、CPU118は、自動録画指示を書込処理部に与える際に、録画の対象となる放送番組(推奨番組)のタイトルと録画開始時刻とを、その放送番組の番組IDに関連付けて自動録画番組テーブルに記録する。また、自動録画停止指示を書込処理部に与える際に、録画停止時刻を、録画の対象となる放送番組(推奨番組)の番組IDに関連付けて自動録画番組テーブルに記録する。手動録画番組テーブルおよび自動録画番組テーブルは、例えば、RAM117に格納され、後述する録画番組リストを表示する際にCPU118によって参照される。
ところで、選局対象チャンネルとして録画対象チャンネルと同一のチャンネルが選択されている状態で、録画開始ボタンが押下される場合がある。すなわち、推奨番組を自動録画している最中に、その推奨番組の録画開始を指示する録画開始指示が与えられる場合がある。
このような場合、書込処理部は、推奨番組を表すMPEG2ストリームを手動録画用ディレクトリと自動録画用ディレクトリとの両方に重複記録する。このような重複記録は、例えば、手動録画用バッファに蓄積されたMPEG2ストリームをHDドライブ121の手動録画用ディレクトリに書き込む処理と、自動録画用バッファに蓄積されたMPEG2ストリームをHDドライブ121の自動録画用ディレクトリに書き込む処理とを交互に繰り返すことによって実現することができる。
図3は、自動録画中の推奨番組の手動録画がユーザによって指示された場合の自動録画期間と手動録画期間とを示すタイミングチャートである。図3(a)は、録画停止ボタン押下時t2に手動録画を停止する場合を示し、図3(b)は、推奨番組の放送終了時t3に手動録画を停止する場合を示す。何れの場合においても、自動録画は、推奨番組の最初(放送開始時t0)から最後(放送終了時t3)まで行われるのに対し、手動録画は推奨番組の途中(録画開始ボタン押下時t1)から行われる。このような推奨番組の録画態様を、以下では「ダブル録画」と呼称する。
このように自動録画中の推奨番組の手動録画がユーザによって指示されるケースとしては、以下の2つが想定される。第1のケースは、視聴中の推奨番組が自動録画されていることを知らずに録画開始ボタンを押下するケースである。このケースでは、推奨番組の全部を後で視聴することをユーザが望んでいる可能性が高い。第2のケースは、視聴中の推奨番組が自動録画されていることを知りながら録画開始ボタンを押下するケースである。このケースでは、推奨番組の一部(録画開始ボタンを押下した後に放送される部分)を後で視聴することをユーザが望んでいる可能性が高い。
図3に示すダブル録画を行えば、第1のケースおよび第2のケースの双方において、ユーザのニーズに応えることができる。つまり、自動録画用ディレクトリに格納されたMPEG2データを再生することによって、推奨番組の全部を後で視聴したいというユーザのニーズに応え、手動録画用ディレクトリに格納されたMPEG2データを再生することによって、推奨番組の一部を後で視聴したいというユーザのニーズに応えることができる。
(再生機能)
テレビ1は、上述したようにHDドライブ121に録画された放送番組(以下では「録画番組」とも呼称する)を再生する再生機能を有している。以下、テレビ1が有する再生機能について、図4〜図6を参照して説明する。
図4は、再生対象とする録画番組をユーザに選択させるために、テレビ1がLCD110に表示する録画番組リストを例示する図である。図4(a)および図4(b)に示すように、録画番組リスト40には、手動録画タブ41aと自動録画タブ41bとが設けられている。
ユーザが手動録画タブ41aを選択した場合、テレビ1は、手動録画された各録画番組(手動録画用ディレクトリに格納されたMPEG2データに対応)のタイトルを、録画時間と共に録画番組リスト40内に一覧表示する。図4(a)は、このときに表示される録画番組リスト40を示す。図4(a)に示す録画番組リスト40において注目すべきは、自動録画も行われた録画番組のタイトル(図4(a)の例では「映画1」)が、手動録画のみが行われた他の録画番組のタイトルと識別可能に表示されている点である。これにより、ユーザは、どの録画番組が自動録画されているのか、すなわち、どの録画番組が最初から再生可能であるかを容易に認識することができる。なお、「自動録画も行われた録画番組」とは、ダブル録画された推奨番組のことに他ならない。
なお、図4(a)に示した例では、自動録画も行われた録画番組のタイトルに特別なアイコン(図4(a)の例では笑顔のアイコン)を付すことによって、これを手動録画のみが行われた録画番組のタイトルと区別する構成を採用しているが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、自動録画も行われた録画番組のタイトルの表示態様(文字色、背景色、フォント、ウェイトなど)を特別なものにすることによって、これを手動録画のみが行われた録画番組のタイトルと区別する構成を採用してもよい。
一方、ユーザが自動録画タブ41bを選択した場合、テレビ1は、自動録画された各録画番組(自動録画用ディレクトリに格納されたMPEG2データに対応)のタイトルを、録画時間と共に録画番組リスト40内に一覧表示する。図4(b)は、このときに表示される録画番組リスト40を示す。図4(b)に示す録画番組リスト40において注目すべきは、手動録画も行われた録画番組のタイトル(図4(b)の例では「映画1」)が、自動録画のみが行われた他の録画番組のタイトルと識別可能に表示されている点である。これにより、ユーザは、どの録画番組が途中から再生可能であるかを容易に認識することができる。なお、「手動録画も行われた録画番組」とは、ダブル録画された推奨番組のことに他ならない。
なお、図4(b)に示した例では、手動録画も行われた録画番組のタイトルに特別なアイコン(図4(b)の例では笑顔のアイコン)を付すことによって、これを自動録画のみが行われた録画番組のタイトルと区別する構成を採用しているが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、手動録画も行われた録画番組のタイトルの表示態様(文字色、背景色、フォント、ウェイトなど)を特別なものにすることによって、これを自動録画のみが行われた録画番組のタイトルと区別する構成を採用してもよい。
図5は、録画番組リスト40内に一覧表示されたタイトルの何れかが選択された場合にテレビ1がLCD110に表示するダイアログを例示する図である。
ユーザが図4(a)に示す録画番組リスト40からダブル録画された推奨番組のタイトルを選択した場合、テレビ1は、図5(a)に示すダイアログ50を表示する。このダイアログ50には、その番組の自動録画が行われていること、および/または、その番組を最初から再生可能であることを示すメッセージが含まれる。また、このダイアログ50には、手動録画用ディレクトリに格納されたMPEG2データを利用してその番組を途中から再生することを指示するための手動録画番組ボタンと、自動録画用ディレクトリに格納されたMPEG2データを利用してその番組を最初から再生することを指示するための自動録画番組ボタンとが設けられている。
一方、ユーザが図4(b)に示す録画番組リスト40からダブル録画された推奨番組のタイトルを選択した場合、テレビ1は、図5(b)に示すダイアログ50を表示する。このダイアログ50には、その番組の手動録画が行われていること、および/または、その番組が途中(録画ボタン押下時に録画された箇所)から再生可能であることを示すメッセージが含まれる。また、このダイアログ50には、自動録画用ディレクトリに格納されたMPEG2データを利用してその番組を最初から再生することを指示するための自動録画番組ボタンと、手動録画用ディレクトリに格納されたMPEG2データを利用してその番組を途中から再生することを指示するための手動録画番組ボタンとが設けられている。
図6は、テレビ1が録画番組を再生する再生方法を示すフローチャートである。図6に示すフローチャートに含まれる各ステップについて説明すれば以下のとおりである。
テレビ1は、図4に示す録画番組リスト40を表示し、再生対象とする録画番組をユーザに選択させる(ステップS1)。
具体的には、図4に示す録画番組リスト40を表示するためのOSDデータを生成し、生成したOSDデータをOSD生成部108に提供する。そして、OSD生成部108が、CPU118から取得したOSDデータから録画番組リスト40をレンダリングし、レンダリングした録画番組リスト40をLCD110にOSD表示する。なお、CPU118は、上述した手動録画番組テーブルを参照することによって、図4(a)に示した録画番組リスト40を表示するためのOSDデータを生成することができる。また、上述した自動録画番組テーブルを参照することによって、図4(b)に示した録画番組リスト40を表示するためのOSDデータを生成することができる。録画番組リスト40がLCD110に表示された状態で、CPU118は、LCD110上に表示された録画番組リスト40に含まれるタイトルの中から、再生対象とする録画番組のタイトルを選択するユーザ操作を待ち受ける。
次に、テレビ1は、ステップS1にて選択されたタイトルに対応する録画番組がダブル録画された推奨番組であるか否かを判定する(ステップS2)。
具体的には、ステップS1にて選択されたタイトルが図4(a)に示す録画番組リスト40の中から選択されたものである場合、CPU118は、ステップS1にて選択されたタイトル(または、手動録画番組テーブルにおいてそのタイトルに関連付けられた番組ID)が自動録画番組テーブルに登録されているか否かをチェックする。そして、ステップS1にて選択されたタイトルが自動録画番組テーブルに登録されていれば、ダブル録画された推奨番組であると判定し、そうでなければ、ダブル録画された推奨番組でないと判定する。一方、ステップS1にて選択されたタイトルが図4(b)に示す録画番組リスト40の中から選択されたものである場合、CPU118は、ステップS1にて選択されたタイトル(または、自動録画番組テーブルにおいてそのタイトルに関連付けられた番組ID)が手動録画番組テーブルに登録されているか否かをチェックする。そして、ステップS1にて選択されたタイトルが手動録画番組テーブルに登録されていれば、ダブル録画された推奨番組であると判定し、そうでなければ、ダブル録画された推奨番組でないと判定する。
ステップS1にて選択されたタイトルがダブル録画された推奨番組のものでない場合(ステップS2においてNo)、テレビ1は、ステップS1にて選択されたタイトルに対応する録画番組を再生する(ステップS3)。
具体的には、ステップS1にて選択されたタイトルが図4(a)に示す録画番組リスト40の中から選択されたものである場合、CPU118は、HDドライブ121の手動録画用ディレクトリに蓄積されたMPEG2データの中から、ステップS1にて選択されたタイトルに対応する録画番組を表すMPEG2データを特定し、特定したMPEG2データを再生部104bに通知する。一方、ステップS1にて選択されたタイトルが図4(b)に示す録画番組リスト40の中から選択されたものである場合、CPU118は、HDドライブ121の自動録画用ディレクトリに蓄積されたMPEG2データの中から、ステップS1にて選択されたタイトルに対応する録画番組を表すMPEG2データを特定し、特定したMPEG2データを再生部104bに通知する。そして、再生部104bは、通知されたMPEG2データをHDドライブ121から読み出し、読み出したMPEG2データから映像信号および音声信号を復号する。
ステップS3においては、ステップS1にて選択されたタイトルが自動録画された録画番組のものであれば、自動録画用ディレクトリに格納されたMPEG2データに基づいて、選択されたタイトルに対応する録画番組が最初(放送開始時に録画された箇所)から再生され、ステップS1にて選択されたタイトルが手動録画された録画番組のものであれば、手動録画用ディレクトリに格納されたMPEG2データに基づいて、選択されたタイトルに対応する録画番組が途中(録画開始ボタンが押下された時点で録画された箇所)から再生されることになる。
ステップS1にて選択されたタイトルがダブル録画された推奨番組のものである場合(ステップS3においてYes)、テレビ1は、図5に示すダイアログ50を表示し、自動録画された方(以下「自動録画番組」とも呼称する)を再生するか手動録画された方(以下「手動録画番組」とも呼称する)を再生するかをユーザに選択させる(ステップS4)。
具体的には、CPU118が、図5に示すダイアログ5を表示するためのOSDデータを生成し、生成したOSDデータをOSD生成部108に提供する。この際、ステップS1にて選択されたタイトルが図4(a)に示す録画番組リスト40の中から選択されたものである場合には、図5(a)に示すダイアログ50を表示するためのOSDデータを生成する。一方、ステップS1にて選択されたタイトルが図4(b)に示す録画番組リスト40の中から選択されたものである場合には、図5(b)に示すダイアログ50を表示するためのOSDデータを生成する。そして、OSD生成部108が、CPU118から取得したOSDデータからダイアログ50をレンダリングし、レンダリングしたダイアログ50をLCD110にOSD表示する。ダイアログ50がLCD110に表示された状態で、CPU118は、LCD110上に表示されたダイアログ50において自動録画番組ボタンまたは手動録画番組ボタンを押下するユーザ操作を待ち受ける。
ステップS4にてユーザが手動録画番組の再生を選択した場合、テレビ1は、ステップS1にて選択されたタイトルに対応する録画番組を途中(録画開始ボタンが押下された時点で録画された箇所)から再生する(ステップS5)。
具体的には、CPU118が、HDドライブ121の手動録画用ディレクトリに蓄積されたMPEG2データの中から、ステップS1にて選択されたタイトルに対応する録画番組を表すMPEG2データを特定し、特定したMPEGデータを再生部104bに通知する。再生部104bは、通知されたMPEG2データをHDドライブ121から読み出し、読み出したMPEG2データから映像信号および音声信号を復号する。
ステップS4にてユーザが自動録画番組の再生を選択した場合、テレビ1は、ステップS1にて選択されたタイトルに対応する録画番組を、最初(放送開始時に録画された箇所)から再生する(ステップS6)。
具体的には、CPU118が、HDドライブ121の自動録画用ディレクトリに蓄積されたMPEG2データの中から、ステップS1にて選択されたタイトルに対応する録画番組を表すMPEG2データを特定し、特定したMPEGデータを再生部104bに通知する。再生部104bは、通知されたMPEG2データをHDドライブ121から読み出し、読み出したMPEG2データから映像信号および音声信号を復号する。
(削除機能)
また、テレビ1は、自動録画番組又は手動録画番組を削除する指示を受け付ける削除ボタンが押下されたことを示すリモコン信号を検出すると、自動録画番組及び手動録画番組の少なくとも何れか一方を削除する。
ここでは、ダブル録画された番組のうち、自動録画番組が選択された状態で削除ボタンが押下された場合の削除処理を例に挙げて説明する。まず、削除ボタンが押下されたことを示すリモコン信号を検出すると、CPU118は、自動録画番組を削除するか、自動録画番組及び手動録画番組を削除するか否かを問い合わせる削除選択画面のOSDデータを生成し、生成したOSDデータをOSD生成部108に提供する。そして、OSD生成部108が、CPU118から取得したOSDデータから削除選択画面をレンダリングし、レンダリングした削除選択画面をLCD110にOSD表示する。
CPU118は、削除選択画面に従って行われるユーザの選択操作をリモコン信号によって受け付ける。ユーザが自動録画番組の削除を選択すると、CPU118は、HDドライブ121の自動録画用ディレクトリに蓄積されたMPEG2データの中から、選択された自動録画番組に対応する録画番組を表すMPEG2データを特定し、特定したMPEGデータを削除するようHDドライブ121に通知する。
ユーザが自動録画番組及び手動録画番組の削除を選択すると、CPU118は、まず、HDドライブ121の自動録画用ディレクトリに蓄積されたMPEG2データの中から選択された手動録画番組に対応する録画番組を表すMPEG2データを特定する。次に、CPU118は、手動録画用ディレクトリに蓄積されたMPEG2データの中から選択された、自動録画番組と同時にダブル録画された手動録画番組に対応する録画番組を表すMPEG2データを特定する。CPU118は、特定した2つのMPEGデータを削除するようHDドライブ121に通知する。
(変形例1)
自動録画中の推奨番組の手動録画がユーザによって指示された場合、自動録画と手動録画とを並列的に実行する構成(ダブル録画)について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、自動録画と手動録画とを並列的に実行する構成(ダブル録画)に代えて、手動録画を実行している間、自動録画を一時停止する構成(リレー録画)を採用してもよい。後者の構成について、以下、図7〜図8を参照して説明する。
図7は、自動録画中の推奨番組の手動録画がユーザによって指示された場合の自動録画期間と手動録画期間とを示すタイミングチャートである。図7(a)は、録画停止ボタン押下時t2に手動録画を停止する場合を示し、図7(b)は、推奨番組の放送終了時t3に自動録画を停止する場合を示す。何れの場合においても、放送開始時t0から手動録画開始時t1までの期間で自動録画が行われる。また、図7(a)に示す録画停止ボタン押下時t2で手動録画を停止する場合には、手動録画停止時t2から放送終了時t3までの期間でも自動録画が行われる。
このような構成を採用することによって、手動録画と自動録画とが重複して行われることによる記録容量の浪費をなくすことができる。
手動録画を実行している間、自動録画を一時停止する構成を採用する場合に好適な、自動録画番組の再生方法(リレー再生)を表すフローチャートを図8に示す。図6に示すフローチャートにおけるステップS6として、図8に示す自動録画番組の再生方法を採用することによって、図6に示すフローチャートは図7(a)に示す変形例に好適なものとなる。なお、ステップS1にて表示する録画番組リスト40およびステップS4にて表示するダイアログ50は、本変形例においても、図4〜図5に示したものを用いればよい。
図8に示すフローチャートに含まれる各ステップについて説明すれば以下のとおりである。
CPU118は、HDドライブ121の自動録画用ディレクトリに蓄積されたMPEG2データの中から、再生対象とする録画番組を表すMPEG2データを特定し、特定したMPEG2データを再生部104bに通知する。そして、再生部104bは、通知されたMPEG2データをHDドライブ121から読み出し、読み出したMPEG2データから映像信号および音声信号を復号する(ステップS61)。
再生部104bが自動録画番組の再生を開始すると、CPU118は、再生部104bによる自動録画番組の再生時間tを監視する(ステップS62)。そして、再生時間tが放送開始時刻t1と手動録画開始時刻t2との時間差T(図8参照)に達すると(ステップS62においてNo)、CPU118は、HDドライブ121の手動録画用ディレクトリに蓄積されたMPEG2データの中から、再生対象とする録画番組を表すMPEG2データを特定し、特定したMPEG2データを再生部104bに通知する。そして、再生部104bは、通知されたMPEG2データをHDドライブ121から読み出し、読み出したMPEG2データから映像信号および音声信号を復号する(ステップS63)。
また、CPU118は、自動録画番組をリレー再生する際に、リレー再生される手動録画番組に対応するMPEG2データを、手動録画ディレクトリから自動録画ディレクトリに移動させることによって、自動録画番組と手動録画番組とを合わせた1つの録画番組としてもよい。なお、リレー再生される手動録画番組に対応するMPEG2データを、手動録画ディレクトリから自動録画ディレクトリに移動させる替わりに、自動録画ディレクトリに複製してもよい。
また、テレビ1は、削除ボタンが押下されたことを示すリモコン信号を検出すると、自動録画番組及び手動録画番組の少なくとも何れか一方を削除する。
ここでは、リレー録画された番組のうち、自動録画番組が選択された状態で削除ボタンが押下された場合の削除処理を例に挙げて説明する。まず、削除ボタンが押下されたことを示すリモコン信号を検出すると、CPU118は、自動録画番組を削除するか、自動録画番組及び手動録画番組を削除するか否かを問い合わせる画面削除選択画面のOSDデータを生成し、生成したOSDデータをOSD生成部108に提供する。そして、OSD生成部108が、CPU118から取得したOSDデータから削除選択画面をレンダリングし、レンダリングした削除選択画面をLCD110にOSD表示する。
以降、ダブル録画された番組の削除処理と同様の処理を行うため、説明を省略する。
(変形例2)
自動録画中の推奨番組の手動録画がユーザによって指示された場合、自動録画によって得られるMPEG2データとは別に、手動録画によって得られるMPEG2データを記録する構成を説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、手動録画によって得られるMPEG2データを記録する代わりに、手動録画の開始トリガーとなる録画開始指示が与えられた時刻、および/または、手動録画の停止トリガーとなる録画停止指示が与えられた時刻を記録する構成を採用しても。後者の構成について、以下、図9〜図10を参照して説明する。
図9は、自動録画中の推奨番組の手動録画がユーザによって指示された場合の自動録画期間および記録時刻を示すタイミングチャートである。
図9(a)は、録画開始指示が与えられたタイミング、すなわち、録画開始ボタン押下時t1、および、録画停止指示が与えられたタイミング、すなわち、録画停止ボタン押下時t2を記録する場合を示し、図9(b)は、録画開始ボタン押下時t1のみを記録する場合を示す。なお、録画開始ボタン押下時t1および録画停止ボタン押下時t2は、例えば、xx時xx分xx秒というような絶対時刻で記録してもよいし、放送開始時t0を基準とする相対時刻で記録してもよい。また、録画開始ボタン押下時t1および録画停止ボタン押下時t2は、例えば、録画の対象となる放送番組の番組IDと関連付けて手動録画番組テーブルに記録しておけばよい。
手動録画によって得られるMPEG2データを記録しなくても、図9に示すように、録画開始ボタン押下時t1および/または録画停止ボタン押下時t2を記録しておけば、手動録画によって得られるMPEG2データを記録する場合と同様に、推奨番組を途中から(録画開始時t1に録画された箇所から)再生することができる。
録画開始ボタン押下時t1を記録しておく構成を採用する場合に好適な、手動録画番組の再生方法を表すフローチャートを図10に示す。図6に示すフローチャートにおけるステップS5として、図10に示す手動録画番組の再生方法を採用することによって、図6に示すフローチャートは図9(a)に示す変形例に好適なものとなる。なお、ステップS1にて表示する録画番組リスト40およびステップS4にて表示するダイアログ50は、本変形例においても、図4〜図5に示したものを用いればよい。
図10に示すフローチャートに含まれる各ステップについて説明すれば以下のとおりである。
CPU118は、手動録画番組テーブルに登録された録画開始ボタン押下時の中から、再生対象とする放送番組の番組IDに関連付けられた録画開始ボタン押下時t1を読み出す(ステップS51)。ここでは、録画開始ボタン押下時として、再生対象とする放送番組の放送開始時を基準とする相対時刻で記録された録画ボタン押下時t1[秒]を読み出すものとする。
次に、CPU118は、HDドライブ121の自動録画用ディレクトリに蓄積されたMPEG2データの中から、再生対象とする放送番組を表すMPEG2データを特定し、特定したMPEG2データを再生部104bに通知する。この際、CPU118は、再生対象とする放送番組をt1秒目から再生するよう再生部104bに指示する。そして、再生部104bは、通知されたMPEG2データをHDドライブ121から読み出し、読み出したMPEG2データに基づいて、再生対象とする放送番組をt1秒目から再生する(ステップS52)。
また、テレビ1は、削除ボタンが押下されたことを示すリモコン信号を検出すると、自動録画番組及び録画開始ボタン押下時以降に自動録画された録画番組の少なくとも何れか一方を削除する。
ここでは、自動録画番組が選択された状態で削除ボタンが押下された場合の削除処理を例に挙げて説明する。CPU118は、削除ボタンが押下されたことを示すリモコン信号を検出すると、録画番組を全て削除するか、録画開始ボタン押下時以前に自動録画された録画番組を削除するか否かを問い合わせる削除選択画面のOSDデータを生成し、生成したOSDデータをOSD生成部108に提供する。そして、OSD生成部108が、CPU118から取得したOSDデータから削除選択画面をレンダリングし、レンダリングした削除選択画面をLCD110にOSD表示する。
以降、ダブル録画された番組の削除処理と同様の処理を行うため、説明を省略する。
(プログラム、記憶媒体)
テレビ1の各ブロックは、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、テレビ1は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるテレビ1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、テレビ1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークを介してテレビ1に供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE80211無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
なお、ここで開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。