JP5635725B2 - 生理活性高分子物質の分離方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生物学、医学、薬学等の分野において有用な蛋白質を、表面に0〜80℃の温度範囲内で水和力が変化する荷電ポリマーを被覆した固定相に水系移動相で特定の条件下で操作することで分離するという新規な蛋白質分離方法に関する。
現在普及している液体クロマトグラフィー技術は、固定相と移動相との組み合わせや分離に係わる相互作用の様式により多種多様にわたる。この技術により、技術的に制約はあるものの生化学分野の医薬品の分離精製、ペプチドや蛋白質、核酸などの分離が行えるようになってきた。そして、遺伝子工学手法により生産される組換え蛋白質などのバイオ医薬への応用が盛んになるにつれ、これらの分離精製技術のさらなる革新が強まりつつある。
現在、生化学分野に広く用いられているクロマトグラフィーとして、イオン交換クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーが挙げられる。イオン交換クロマトグラフィーとは不溶性保持担体表面の電解質を固定相として移動相中に存在する対イオンを可逆的に吸着させることで分離する方法である。保持担体にはシリカ、セルロースやデキストラン、スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体などが良く用いられている。これら担体に通常、スルホン酸基、四級アンモニウム基などのイオン交換基を導入される。溶質は、移動相の水素イオン濃度に応じてカチオン、アニオン、両性イオンに解離し、この溶質をイオン交換カラムに流した時担体表面の逆荷電の交換基に移動相内のイオンと競合して結合し、移動相と固定相表面の間に一定の割合で分配する。イオン交換クロマトグラフィーとは、この結合の強さによりカラム内を移動する速度が異なることを利用して分離するものである。この分配の割合は幾つかの方法により変化させることができる。例えば、移動相中の競合するイオン種の濃度を変える方法、或いは移動相の水素イオン濃度を変化させ、担体表面のイオン交換基のイオン化程度の割合を変化させる方法が挙げられる。すなわち、イオン交換クロマトグラフィーにおいては、移動相のイオン強度や水素イオン濃度を調節することで分離する方法が一般的に行われている。その際、移動相として酸や高塩濃度の緩衝液を用いるために分離対象になる生体成分の活性を損なう問題点があった。
一方、逆相クロマトグラフィーは、疎水性の固定相と極性の移動相からなる方法である。溶質はその疎水性度に応じて移動相と固定相との間で分配され分離される。この場合にも移動相の溶媒の疎水性度を変化させ移動相と固定相との間の分配を変化させ溶出させている。その際、移動相の溶媒として有機溶媒を用いるために分離対象になる生体成分の活性を損なう問題点があった。
生化学分野で有用な医薬品、ペプチド、蛋白質、核酸等の分離はイオン交換クロマトグラフィー技術や逆相クロマトグラフィー技術による方法が一般的である。しかしながら、現行の方法では上述のように分離対象の活性を損なうという問題点があり、そのことは対象物質が本発明のように生理活性を有する高分子物質となると顕著な課題となり、また仮に分離できたとしてもその効率は極めて低く、以前よりさらなる技術改革が望まれていた。
そのような中、国際公開第99/061904号公報では、移動相を水系に固定したままで、固定相表面の有効荷電密度を物理刺激によって変化させられる荷電を有する共重合体を含む充填剤を用いたクロマトグラフィーによって分離する技術を提案している。この方法によれば、イオン交換クロマトグラフィーと逆相クロマトグラフィー等のときのような特殊な移動相を使わずに温度変化だけで分離できるようになり、従って分離したい物質の活性を損なうことなく回収できるようになった。しかしながら、ここで示される分離メカニズムとは、固定相表面に被覆された0〜80℃の温度範囲内で水和力が変化する荷電を有するポリマー鎖が温度変化により収縮、膨潤するわけだが、ポリマー鎖が収縮した際にポリマー鎖内のイオン交換基が隠れ、そのイオン交換基が隠れることによって溶質は固定相表面に保持されず、逆に、ポリマー鎖が膨潤した際にポリマー鎖内のイオン交換基が露出し、そのイオン交換基が露出することによって溶質は固定相表面に保持されるようになるというものであった。本発明のように溶質を高分子物質とした場合、溶質の分子自身が嵩高く、上述のような固定相表面に保持させようとしても、溶質分子及び固定相表面の高分子鎖のお互いが嵩高く、効率良く保持できない問題点があった。そして、この国際公開第99/061904号公報には、このことを解決する方法については何ら示されていなかった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解決することを目的にしてなされたものである。すなわち、本発明は、生化学分野において有用な生理活性高分子物質を効率良く分離できるシステムを提供することを目的とする。また、本発明は、その方法を利用した生理活性高分子物質の精製、分取方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは上記の課題を解決すべく種々の観点から検討および開発を行った。その結果、生理活性高分子物質の分離を、移動相として中性で低塩濃度の緩衝液を用い、固定相表面に0〜80℃の温度範囲内で水和力が変化する荷電を有するポリマーを被覆し、そのポリマー鎖の温度変化による収縮、膨潤により当該固定相表面の有効荷電密度を変えられる充填剤を用いることで生理活性高分子物質を分離させられるようになることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
本発明は、移動相として中性で低塩濃度の緩衝液を用い、固定相表面に0〜80℃の温度範囲内で水和力が変化する荷電を有するポリマーを被覆し、そのポリマー鎖の温度変化による収縮、膨潤により当該固定相表面の有効荷電密度を変えられる充填剤を用いて、固定相表面のポリマー鎖を収縮させることでその生理活性高分子物質を保持させ、ポリマー鎖を膨潤させることで生理活性高分子物質を脱着させることを特徴とする生理活性高分子物質の分離方法に関するものである。本発明は、また、この生理活性高分子物質の分離方法を利用した、生理活性高分子物質の精製、分取方法を提供する。
本発明で示される技術は従来技術にはなかった新規な方法による生理活性高分子物質の分離方法である。本発明により、生化学分野において有用な生理活性を有する高分子物質の活性を損ねることもなく効率良く分離できるようになる。
本発明は、生理活性を有する高分子物質の分離方法を提供するものである。本発明で対象となる物質は、生理活性を有する高分子物質であれば特に限定されるものではないが、例えば、ペプチド、蛋白質、核酸等が挙げられる。その中で、特に蛋白質は3次元構造を有した高分子物質であるため本発明の対象物質として好適なものとなる。本発明において、その蛋白質は特に限定されないが、本発明が荷電を有する固定相表面を利用した分離方法であるため、酸性蛋白質、もしくは塩基性蛋白質が好ましい。ここで示す酸性蛋白質、もしくは塩基性蛋白質とはそれぞれ一般的なもので良く、具体的には、酸性蛋白質として、アルブミン、ビメンチン、アンキリン3、アクチン、ミオシン等が挙げられ、塩基性蛋白質として、リゾチーム、ヘモグロビンβ鎖、カタラーゼ、アネキシン、エズリン等が挙げられるが特に限定されるものではない。
本発明は、上述のような生理活性高分子物質を、中性で低塩濃度の緩衝液を移動相とし、固定相表面に0〜80℃の温度範囲内で水和力が変化する荷電を有するポリマーを被覆し、そのポリマー鎖の温度変化による収縮、膨潤により固定相表面の有効荷電密度を変えられる充填剤を用いて、固定相表面のポリマー鎖を収縮させることで当該生理活性高分子物質を保持させ、ポリマー鎖を膨潤させることで当該生理活性高分子物質を脱着させる操作を行なうことで分離を行なうものである。本発明で用いられる緩衝液とは無機塩類を含む水溶液であって、有機溶媒を含まないものを意味する。具体的には、リン酸緩衝液、トリスバッファ−、塩化アンモニウム緩衝液等が挙げられるが、通常利用される緩衝液であれば特に制約されるものではない。その無機塩類の濃度は5〜50mMが良く、好ましくは10〜40mMが良く、さらに好ましくは15〜35mMが良い。移動相の無機塩類の濃度が5mMより低いと、溶質である生理活性物質の活性を損ねる問題があり、またクラマトグラフィー固定相表面のイオン交換基の解離度が高くなり、固定相表面へ溶質が強固に吸着してしまい、その後の操作で固定相表面から溶質を剥がすことが困難となり好ましくない。逆に、無機塩類の濃度が50mMより高くなるとクラマトグラフィー固定相表面のイオン交換基の解離度が低くなり、固定相表面への溶質の保持が困難となり、最終的に溶質を分離することが困難となり好ましくない。
本発明で用いられる中性の緩衝液とは、pHが6.5〜7.5が良く、好ましくは6.8〜7.2が良く、さらに好ましくは7.0が良い。固定相表面に導入されるイオン交換基がカチオン性のものであるとき、緩衝液のpHが6.5より低くなるとイオン交換基の解離度が高くなり、固定相表面へ溶質が強固に吸着してしまい、その後の操作で固定相表面から溶質を剥がすことが困難となり好ましくない。逆に、pHが7.5より高くなるとクラマトグラフィー固定相表面のイオン交換基の解離度が低くなり、固定相表面への溶質の保持が困難となり、最終的に溶質を分離することが困難となり好ましくない。同様に、固定相表面に導入されるイオン交換基がアニオン性のものであるとき、緩衝液のpHが7.5より高くなるとイオン交換基の解離度が高くなり、固定相表面へ溶質が強固に吸着してしまい、その後の操作で固定相表面から溶質を剥がすことが困難となり好ましくない。逆に、pHが6.5より低くなるとクラマトグラフィー固定相表面のイオン交換基の解離度が低くなり、固定相表面への溶質の保持が困難となり、最終的に溶質を分離することが困難となり好ましくない。
本発明で示す、温度変化により固定相表面のイオン交換基周辺の物性やポリマー鎖構造を変化させることは、例えば担体表面に温度応答性ポリマーを導入することで達成される。本発明に示す技術とは、表面に0〜80℃の温度範囲内で水和力が変化する荷電を有するポリマーが被覆された固定相が必要である。その0〜80℃の温度範囲内で水和力が変化するポリマーとしては温度応答性ポリマーが挙げられ、特に限定されるわけではないが、このようなポリマーとしては、例えば、特開平2−211865号公報に記載されているポリマーが挙げられる。具体的には、例えば、以下のモノマーの単独重合または共重合によって得られる。使用し得るモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド化合物、N−(若しくはN,N−ジ)アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体、またはビニルエーテル誘導体が挙げられ、コポリマーの場合は、これらの中で任意の2種以上を使用することができる。更には、上記モノマー以外のモノマー類との共重合、ポリマー同士のグラフトまたは共重合、あるいはポリマー、コポリマーの混合物を用いてもよい。また、ポリマー本来の性質を損なわない範囲で架橋することも可能である。
この中で、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)は32℃に下限臨界温度を有するので、このポリマーで化学修飾した固定相表面はこの臨界温度で親水性/疎水性の表面物性を大きく変化させるため、これをクロマトグラフィーの充填剤の表面にグラフトもしくはコーティングして使用した場合、試料に対する保持力が温度によって変化させられる結果、溶出液の組成を変化させずに保持挙動を温度によってコントロールすることができるようになる。下限臨界温度を32℃以上にするためには、イソプロピルアクリルアミドよりも親水性のモノマーであるアクリルアミド、メタクリル酸、アクリル酸、ジメチルアクリルアミド、ビニルピロリドンなどの親水性のコモノマーをN−イソプロピルアクリルアミドと共重合させることによって調整することが可能である。また、下限臨界温度を32℃以下にしたいときは、疎水性モノマーであるスチレン、アルキルメタクリレート、アルキルアクリレートなどとの疎水性のコモノマーとの共重合によって調整することができる。
また、ポリジエチルアクリルアミドの下限臨界温度は、約30℃〜32℃であり、この温度を境として親水性/疎水性に表面物性が変化し、前述のポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)の場合と同様に、試料に対する保持力を温度によって調整することができる。本発明で利用される新規なクロマトグラフィー用担体は、化学修飾或いはポリマーの被覆によって作製される。
本発明の固定相表面に被覆されているポリマーは温度を変えることで水和、脱水和を起こすものであり、その温度域は0℃〜80℃、好ましくは10℃〜50℃、さらに好ましくは20℃〜45℃である。80℃を越えると移動相が水であるので蒸発等の作業性が悪くなり好ましくない。また、0℃より低いと移動相が凍結する場合があり、やはり好ましくない。
本発明で使用される固定相表面のポリマーは荷電されたものである。その荷電を与える方法は特に限定されないが、通常、固定相表面に被覆されるポリマー鎖を合成する際、例えば、上述したような温度応答性ポリマーを合成する際、イオン性モノマーも含めて共重合する方法が良い。その結果としては、アミノ基を有するポリマーの構成単位としてジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、アミノアルキル(メタ)アクリレート、アミノスチレン、アミノアルキルスチレン、アミノアルキル(メタ)アクリルアミド、アルキルオキシアルキルトリメチルアンモニウム塩、(メタ)アクリルアミドアルキルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。また、カルボキシル基を有するポリマーの構成単位としてアクリル酸、メタクリル酸、スルホン酸を有するポリマーの構成単位として(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸等が挙げられる。
被覆を施される固定相の支持体としては、クロマトグラフィーの担体に用いられるシリカ、多糖類、ガラス、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等をはじめとして、一般に形態付与が可能である物質、例えば、上記以外の高分子化合物、セラミックス類など全て用いることができる。
固定相表面へポリマーを導入するための化学修飾法は表面グラフト法とラジカル重合法を用いることができる。表面グラフト法は一定の大きさの温度応答性高分子を始めに合成して、担体に接合する方法であるのに対して、ラジカル重合法では担体表面上でモノマーから重合させ高分子を構築する方法である。表面グラフト法に比較し、担体表面に密に温度応答性高分子を導入することが可能である。担体表面の疎水性度を増大させ、保持時間をコントロールしやすくなる。また、担体表面でのシリカゲルとの相互作用による非特異的吸着を抑えることができる。固定相表面へのポリマーの被覆方法は、具体的には、例えば、特開平2−211865号公報に記載されている方法に従って良く、特に限定されるものではない。すなわち、かかる被覆は、基材と上記モノマーまたはポリマーを、シランカップリング剤によるカップリング反応、熱反応、電子線照射(EB)、γ線照射、紫外線照射、プラズマ処理、コロナ処理、有機重合反応等が挙げられる。
本発明は移動相を緩衝液に固定したまま、固定相の表面のイオン交換基周辺の物性や構造を物理刺激により、制御して表面のイオン交換基の荷電を調節することによって分離を行うものである。即ち、本発明によれば、外部温度を固定相表面のポリマー鎖が収縮するようにしたときでもイオン交換基が固定相表面に表出し、分離する生体成分はイオン交換基との相互作用し、イオン交換クロマトグラフィーのモードで分離する。外部温度を変化させ、固定相表面のポリマー鎖が膨潤すると、固定相表面の荷電に変化ないが、固定相表層のポリマー鎖が嵩高くなり、溶質が高分子量の場合、相互作用が弱まり、その結果、固定表面に溶質が保持できなくなる。外部温度により担体表面の状態を可逆的に変えられ、本発明のような生理活性を有する高分子物質の分離ができるようになる。以上のように、本発明で示すところの技術とは、従来技術とは全く異なるメカニズムからなるものである。また、そのメカニズムは、本発明が対象とする生理活性高分子物質に好適なものであることも判明した。
本発明で示す生理活性高分子物質の分離方法は、上述のような液体クロマトグラフィーによる分析に利用できるだけではなく、生体から抽出したような生理活性高分子物質を精製する手段として、或いは分取する手段としても有効である。
以下に、本発明を実施例に基づいて更に詳しく説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
正荷電固定相表面を、下記2段階を経て作製した。
1−a)アミノプロピルシリカゲルへ重合開始剤の導入するために下記の化合物を使用した。
アミノプロピルシリカゲル 5g
V−501[4,4’−アゾビス(4−シアノバレリン酸(4,4’−azobis(4−cyanovaleric acid)(分子量:280・28)] 3.5g(12.5mmol)
EEDQ[N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(N−Ethoxycarbonyl−2−ethoxy−1,2−dihydroquinoline)(分子量:247.30)] 6.18g(25.0mmol)
それぞれのものを上述の割合で配合し、V−501に対しEEDQを縮合剤として使用し、これらをDMF 50mlに溶解させ、その中にアミノプロピルシリカゲルを分散させることで反応させた。これを遮光下で30分間N(窒素)ガスでバブリングし、その後完全にN置換し、N風船をつけて室温で6時間反応させた。反応後、ろ過してからDMFで洗浄した。これによりシリカゲル表面に重合開始剤を導入した。
1−b)正荷電固定相表面の形成のために下記の化合物を使用した。
1−aで作製したV−501結合シリカゲル4g
IPAAm 10g
BIS[N,N’−メチレン−ビス(アクリルアミド)(N,N’−Methylene−bis(acrylamide))(分子量:154.17)] 0.27g
DMAEMA IPAAmに対してモル比で84.5:10となる量
BMA IPAAmに対してモル比で84.5:4.5となる量
上述の量で1−aで作製したV−501結合シリカゲル、IPAAm、BISをEtOH200mlに溶解させた。DMAEMAならびにBMAを添加し、これを遮光下で1時間Nバブリングした。その後、完全にN置換し、N風船をつけて70℃(油浴)で5時間反応させた。これにより正荷電を持つPIPAAm表面のゲル層を形成した。反応後、ろ過してからメタノールと水で洗浄した。これを充填剤として減圧乾燥してデシケーターに保存した。これをステンレスカラムに充填して分析に用いた。
正荷電ゲル(ポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA))で修飾したシリカゲル担体を充填したカラムを用いて、下記の分離条件で負荷電蛋白質であるアルブミン(albumin)を分離した。
(分離条件)カラムとしてポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA)(85.5:10:4.5)ハイドロゲル修飾シリカを充填したカラム、移動相としてNaPO/NaHPO緩衝液pH=7.0、イオン強度=33.4mMを用いた。結果を図1、並びに図2に示す。正荷電ゲル(ポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA))を充填したカラムでは、イオン強度33.4mMの移動相を用いたとき、10℃ではアルブミンを保持しなかったが、40℃でアルブミンを保持した。40℃で保持されたアルブミンはカラム温度を10℃に冷却することで溶出した。これにより、本発明の技術によればアルブミンの分離が可能であることが分かる。
比較例1
移動相のイオン強度の変化による分析能の変化を検討するため、正荷電ゲル(ポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA))を被覆したシリカゲル担体を充填したカラムを用いて、下記の分離条件でアルブミン(albumin)の分離に関する比較を行った。
(分離条件)カラムとしてポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA)(85.5:10:4.5)ハイドロゲル修飾シリカを充填したカラム、移動相としてNaPO/NaHPO緩衝液pH=7.0、イオン強度=66.7mMを用いた。結果を図3に示す。正荷電ゲル(ポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA))を充填したカラムでは、イオン強度66.7mMの移動相を用いたとき、10℃と40℃いずれの温度でもアルブミンを保持せず分離ができなかった。
負荷電ハイドロゲル表面の形成のために下記の化合物を使用した。
実施例1−aで作製したV−501結合シリカゲル 4g、
IPAAm 10g
BIS 0.27g、
AA[アクリル酸] IPAAmに対してモル比で84.5:10になる量、
BMA IPAAmに対してモル比で84.5:4.5になる量
上述の量で1−aで作製したV−501結合シリカゲル、IPAAm、BISならびにBMAを添加し、これを遮光下で1時間Nバブリングした。その後完全にN置換し、N風船をつけて70℃(油浴)で5時間反応させた。これにより正荷電を持つPIPAAm表面のゲル層を形成した。反応後ろ過してからメタノールと水で洗浄した。これを充填剤として減圧乾燥してデシケーターに保存した。これをステンレスカラムに充填して分析に用いた。
負荷電ゲル(ポリ(IPAAm−co−AA−co−BMA))で修飾したシリカゲル担体を充填したカラムを用いて、下記の分離条件で正荷電タンパク質であるリゾチーム(lysozyme)を分離した。
(分離条件)カラムとしてポリ(IPAAm−co−AA−co−BMA)(85.5:10:4.5)ハイドロゲル修飾シリカを充填したカラム、移動相としてNaPO/NaHPO緩衝液pH=7.0、イオン強度=33.4mMを用いた。負荷電ゲル(ポリ(IPAAm−co−AA−co−BMA))を充填したカラムでは、イオン強度33.4mMの移動相を用いたとき、10℃ではリゾチームを保持しなかったが、40℃でリゾチームを保持した。これにより、リゾチームの分離が可能となった。これにより、本発明の技術によればリゾチームの分離が可能であることが分かる。
比較例2
ハイドロゲル表面の形成のために下記の化合物を使用した。
実施例1−aで作製したV−501結合シリカゲル 4g
IPAAm 10g、BIS 0.27g
BMA IPAAmに対してモル比で95:5になる量
上述の量で、実施例1−aで作製したV−501結合シリカゲル、IPAAm、BISをEtOH 200mlに溶解させた。BMAを添加し、これを遮光下で1時間Nバブリングした。その後完全にN置換し、N風船をつけて70℃(油浴)で5時間反応させた。これによりPIPAAm表面のゲル層を形成した。反応後ろ過してからメタノールと水で洗浄した。これを充填剤として減圧乾燥してデシケーターに保存した。これをステンレスカラムに充填して分析に用いた。
比較例3
分離担体に於ける荷電の有無による分析能の変化を検討するため、ハイドロゲル(ポリ(IPAAm−co−BMA))で修飾したシリカゲル担体を充填したカラムを用いて、下記の分離条件でアルブミン(albumin)の分離に関する比較を行った。
(分離条件)カラムとしてポリ(IPAAm−co−BMA)(95:5)ハイドロゲル修飾シリカを充填したカラム、移動相としてNaPO/NaHPO緩衝液pH=7.0、イオン強度=33.4mMを用いた。結果を図4に示す。ハイドロゲル(ポリ(IPAAm−co−BMA))を充填したカラムでは、イオン強度33.4mMの移動相を用いたとき、10℃と40℃いずれの温度でもアルブミンを保持せず分離ができなかった。
移動相のイオン強度の変化による分析能の変化を検討するため、正荷電ゲル(ポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA))で修飾したシリカゲル担体を充填したカラムを用いて、下記の分離条件で負荷電タンパク質であるアルブミン(albumin)を分離した。
(分離条件)カラムとしてポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA)(85.5:10:4.5)ハイドロゲル修飾シリカを充填したカラム、移動相としてNaPO/NaHPO緩衝液pH=7.0.イオン強度=25.0mMを用いた。正荷電ゲル(ポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA))を充填したカラムでは、イオン強度10.0mMの移動相を用いたとき、10℃ではアルブミンを保持しなかったが、40℃でアルブミンを保持した。これにより、本発明の技術によればアルブミンの分離が可能であることが分かる。
移動相のpHの変化による分析能の変化を検討するため、正荷電ゲル(ポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA))で修飾したシリカゲル担体を充填したカラムを用いて、下記の分離条件で負荷電タンパク質であるアルブミン(albumin)を分離した。
(分離条件)カラムとしてポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA)(85.5:10:4.5)ハイドロゲル修飾シリカを充填したカラム、移動相としてNaPO/NaHPO緩衝液pH=7.5、イオン強度=33.4mMを用いた。正荷電ゲル(ポリ(IPAAm−co−DMAEMA−co−BMA))を充填したカラムでは、イオン強度33.4mMの移動相を用いたとき、10℃ではアルブミンを保持しなかったが、40℃でアルブミンを保持した。これにより、本発明の技術によればアルブミンの分離が可能であることが分かる。
本発明で示される分離方法であれば、生理活性を有する高分子物質の活性を損ねることもなく効率良く分離できるようになる。この方法に従えば、生理活性を有する高分子物質の精製、分取も可能となり、本発明は、生物学、医学、薬学等の分野において極めて有用な発明である。
実施例2に示す正荷電固定相表面でアルブミンを分離した際のようすを示すものである。 実施例2に示す正荷電固定相表面でアルブミンを分離した際のようすを示すものである。 比較例1に示す正荷電固定相表面でアルブミンを分離した際のようすを示すものである。 比較例3に示すハイドロゲル固定相表面でアルブミンを分離した際のようすを示すものである。

Claims (6)

  1. ペプチド、蛋白質及び核酸から選択される生理活性高分子物質の分離方法であり、当該分離方法が移動相としてpHが6.5〜7.5であり、塩濃度が5〜50mMである緩衝液を用い、固定相表面に0〜80℃の温度範囲内で水和力が変化する荷電を有する温度応答性ポリマーを被覆し、そのポリマー鎖の温度変化による収縮、膨潤により当該固定相表面の有効荷電密度を変えられる充填剤を用いて、固定相表面のポリマー鎖を収縮させる温度域で当該生理活性高分子物質を固定相表面に保持させ、その後、温度を固定相表面のポリマー鎖を膨潤させる領域へ変えることで、当該生理活性高分子物質を固定相表面から脱着させることを特徴とする生理活性高分子物質の分離方法であって、荷電を有する温度応答性ポリマーが荷電を有するポリアルキルアクリルアミドの共重合物であり、当該ポリアルキルアクリルアミドの共重合物における温度応答性ポリマーを形成するモノマーが、(メタ)アクリルアミド化合物、N−(若しくはN,N−ジ)アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体、又はビニルエーテル誘導体から選択される、ことを特徴とする前記生理活性高分子物質の分離方法
  2. 生理活性高分子物質が酸性蛋白質、又は塩基性蛋白質である、請求項1記載の生理活性高分子物質の分離方法。
  3. 生理活性高分子物質がアルブミン、ビメンチン、アンキリン3、アクチン、ミオシンから選ばれた酸性蛋白質、又はリゾチーム、ヘモグロビンβ鎖、カタラーゼ、アネキシン、エズリンから選ばれた塩基性蛋白質である、請求項2記載の生理活性高分子物質の分離方法。
  4. ポリアルキルアクリルアミドが、ポリ−(N−イソプロピルアクリルアミド)、及び/またはポリ−(N,N−ジエチルアクリルアミド)である、請求項1〜3のいずれか1項記載の生理活性高分子物質の分離方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の生理活性高分子物質の分離方法を利用した、生理活性高分子物質の精製方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載の生理活性高分子物質の分離方法を利用した、生理活性高分子物質の分取方法。
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