JP5635717B1 - 連続鋳造用鋳型 - Google Patents

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【課題】 鋼の連続鋳造に供される鋳型の使用回数増に伴う熱変形を抑制し、鋳片ワレ等の欠陥を少なくする鋳型を提供する。【解決手段】 鋳型の材料には通常銅又は銅合金が使用されるが本願発明では銅の鋳造に常用されている黒鉛を主体に構成する。黒鉛基体の鋳型壁面及び水冷面とも金属被覆し、鋳型壁面では溶鋼と黒鉛との反応を防ぎ、水冷面では黒鉛の含水による劣化を防ぐ。黒鉛の特徴である低熱膨張率に起因する形状安定性を保持するとともに必要強度を得るよう両面の被覆厚さを特定する。被覆金属はNi,Co,Cu,Crの一種以上とする。逆向きの予備湾曲を設けて鋳込み中の湾曲を相殺する。【選択図】 図1

Description

本発明は鋼の連続鋳造に用いられる鋳型に関するものである。
鋼の連続鋳造における鋳型は伝熱性の大きい銅を材料とし、上下開口の管状に形成され、外面が水冷されるように構成されている。上方から鋳込まれた溶鋼は鋳型内壁に接して冷却・凝固し鋳片の外皮が形成される。該鋳片は下方へ連続的に引き抜かれ、後続のスプレイ装置を通過して冷却され凝固終了に至る。
この間鋳片品質は冷却条件に大きく影響される。鋳片表面のタテワレ、ヨコワレ、ヒビワレ、シワ、ヘコミ、表皮下のタテワレ、内部ワレ、断面の菱形変形等は主に鋳型部位における冷却不適切が原因とされている。鋳型起因の最悪は外皮の破損による溶鋼漏出(ブレイクアウト)である。
上記欠陥対策のため鋳型の形状改良(例:上下傾斜、隅部形状・曲率)、壁面の性状改良(例:メッキ、微細凹凸形成)、潤滑の改良(例:溶融粉末潤滑、鋳型振動条件)、鋳型内溶鋼攪拌による冷却の均等化等種々の改良がなされてきた。
適切な形状の鋳型が適切な鋳込条件で使用され所定品質が維持されていても鋳型の使用回数が大きくなると適正条件からずれが生じ、何らかの欠陥が発生し増加してくる。状況を見て鋳型が交換される。通常耐用回数は数10〜数100回である。外された鋳型は廃棄又は補修・再使用される。
鋳型の耐久化は単に鋳型コストだけでなく、製品品質と生産能率の両面に対して無視できない課題となっている。
使用回数増に伴う鋳型の損傷の内容は主に変形、磨耗、肌荒れである。変形は内部ワレその他多くの欠陥を誘発する。発生した内部ワレは手入れ不能であって損害が大きい。
変形は主に鋳型の不均一熱膨張に起因する。鋳型壁温度は鋳込面直下部位では溶鋼に接して最高になっており約200〜400℃、鋳型外面では水冷により約100〜150℃である。
該部位直上では鋳型の上下振動により溶鋼とは接触と離反を反復して熱負荷が周期変動し前記部位と異なる熱影響を受ける。
該接触部位より下方では外皮の形成とその収縮により鋳型との離反(空隙の形成)が位置的不均等に発生し、熱負荷が急減して該部位とまた大きく異なる。これらの不均一熱膨張により歪んでいる。
使用中の鋳型は内外面温度差に上下3段の熱負荷の差異が加わって歪んだ状態が維持され、さらに金属クリープ現象が使用回数につれ徐々に集積されて特異な変形が進行する。
使用後の形状はマクロ的には各面とも平面であったものが鋳込面直下部位を中心にした内向き凸状に変形している。使用中は内面膨張により一層内向き凸型に変形していると推測される。
該変形の性状は主にビレットに使用される管状鋳型(チューブ・モールド)で典型的であるがブルームやスラブに使用される板組立鋳型(プレート・モールド)でも同様である。円管鋳型では鋳型断面のわずかな歪みでもタテワレが発生し易い。
鋳型の使用回数に伴う変形を抑制する先行例を検討する。
第1に、銅塊から切り出したブロック鋳型(厚肉)では変形が少なく品質管理に有利であったが、高価であること、修正加工により断面が徐々に拡大する等の問題があり今日ではビームブランク以外には使用されていない。
特許文献1にはビレット用薄肉管状鋳型の熱変形を抑制する方法が開示されている。それによると、鋳型壁を2層構造に構成し、外壁は従来同様の金属の管状であるが内壁はタイル状の金属ピースを隙間を設けて貼り合わせ、熱膨張を吸収(半減)して変形を抑制している。問題は、マクロの変形は抑制されるが、熱歪みは温度勾配と厚さに比例するものであり、厚さ半減の2層にしても実質的に各部の歪みは従来同等である。その上隙間形成による潤滑性の低下・付着の発生が危惧される。
特許文献2にCuの連続鋳造において特殊な黒鉛鋳型の例が開示されている。黒鉛は耐熱性、伝熱性、潤滑性、形状安定性等に優れ、CuやAlとの化学反応も無いので該金属の鋳込の鋳型材料として常用されている。黒鉛の特徴の一つは熱膨張係数が極めて小さく熱変形が生じないことである。該文献の発明では黒鉛と反応する金属例えばCr,V等を含む銅合金の連続鋳造において、反応防止のため黒鉛鋳型壁面にCu等の金属メッキを施すと記されている。必要厚さは言及されていない。
特許文献3にはCuの連続鋳造において使用される黒鉛鋳型に特殊な工夫が見られる。通常水冷冷却ケースを鋳型背面に接触させて鋳型を冷却するが、鋳型に水冷孔を形成して直接冷却する。冷却の強化と均一性が得られる。その際鋳型の破損時に溶銅と冷却水との接触による爆発を避けるため水冷孔内面に金属メッキを施すことが記載されている。これは参考になる技術である。
鋼の連続鋳造では約1500℃の高温に耐え、且つ大きな鋳造能率を支えるには銅製の水冷鋳型が当然とされ、他方黒鉛鋳型では鋼に溶解するため開発期当初から全く探索されてこなかった。
鋼に対してあえて黒鉛鋳型を適用し、鋳型の変形問題を解消するには以下の問題が解決されなければならない。
1)黒鉛が鋼に溶解し、鋼側には局所成分不良が、鋳型側には溶損が生ずること、
2)薄肉黒鉛製鋳型は破損し易く、破損した場合水蒸気爆発の危険性があること、
3)黒鉛は熱伝導率が銅のそれの約1/3であって冷却能不足と推測されること、
上記文献2の開示(金属メッキ黒鉛鋳型)は第1の問題に、文献3は第2の問題の解決に指針を与える。
特許第01887606号 公開特許公報2010−52025 公開特許公報平11−254095
鋼の連続鋳造において鋳型の性状は得られる鋳片の品質に大きく影響する。適切な設計、適切な使用条件においても鋳型は使用回数とともに熱膨張に関係して変形し、品質低下をもたらす。交換ないし補修が必要で操業効率にも問題となっている。変形対策として内側に隙間を設けてタイル貼りのような2層構造とした鋳型(文献1)では膨張を吸収することはできるが、製作が煩雑であり、隙間に伴う新たに付着問題が生ずる。
CuやAlの鋳造のように黒鉛製鋳型を使用すると熱変形は起こらないが黒鉛が溶鋼へ溶解して製品及び鋳型をも損傷する。本願発明は熱膨張の反復に起因する変形が少ない鋳型を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題の解決に当たり、鋳型材料として熱膨張の極めて小さい黒鉛を使用し、既述の3つの問題を解決することとした。
第1の発明は、鋼の連続鋳造に供される管状又は板組立の水冷鋳型であって、黒鉛によって形成される基体の表の鋳型壁面及び裏の水冷面を金属で被覆し、該金属の厚さが鋳型壁面では0.3mm以上で鋳型厚さの10%以下、水冷面では0.3mm以上で鋳型厚さの20%以下であることを特徴とする鋼の連続鋳造用黒鉛製鋳型である。
ここで述語の定義として、厚さとは金属被覆部を含む。板組立鋳型の厚さとは水路底の最も薄い部分の厚さとする。
第2の発明は、鋳型厚さが6mm以上25mm以下であり、被覆される金属がCu,Ni,Co,Crのどれか1種以上であり、少なくとも鋳込み面直下の部位において鋳型壁面を外向きに凹ませ、該凹み深さが1.0mm以下であることを特徴とする第1発明に記載した鋼の連続鋳造用黒鉛製鋳型である。
第1の効果は、金属被覆厚さは大きくないので熱膨張に関しては黒鉛製の鋳型と同様の挙動をとり、熱膨張は極めて小さく鋳型の熱変形は発生しにくい。従って異常変形・異常冷却に伴う表面ワレ、内部ワレ、菱形変形等の鋳片欠陥は発生しにくい。
第2に、鋳型壁面はCu,Ni,Co,Cr等の金属被覆を持つので溶鋼を鋳込んでも溶鋼と黒鉛とは化学反応しない。これは溶鋼の汚染にも鋳型の耐久にも良い。
第3に、鋳型の水冷面は同様に金属被覆されているので黒鉛が含水を反復して劣化するようなことが無い。黒鉛部は金属ケースに閉じこめられて強固になり耐久によい。
第4に、鋳込面直下の最も熱負荷の大きい部分で多少であるが緩冷却になって、表面ワレ等熱応力に起因する問題を緩和する。
以上の効果を得るコスト負担に関しては、鋳型製作費は従来と同等水準であり、耐久性が優れることが期待される。
Aは本発明の管状鋳型の横断面、Bは縦断面の概略図である。 各図の左半分は平坦面の場合、右半分は外向き凹みの形状を示す。 Aは本発明の板組立鋳型の横断面、Bは縦断面の概略図である。 各図の左半分は平坦面の場合、右半分は外向き窪みの形状を示す。 Aは従来のCu製管状鋳型の横断面、Bは縦断面の概略図である。 各図の左半分は変形後、、右半分は新品の形状を示す。 Aは従来のCu製板組立鋳型の横断面、Bは縦断面の概略図である。 各図の左半分は変形後、右半分は新品の形状を示す。
鋼の連続鋳造においてビレットや小断面ブルームでは通常水冷管状鋳型が使用される。鋳型の横断面形状は正方形又は長方形又は円形であり、材料は銅又は銅合金であり、肉厚は6〜25mmであり、内面が鋳型壁面、外周が水冷面になる。断面寸法は通常100mm角から300mm角、円断面では150〜300mm径である。
本願発明のビレット用管状鋳型を図1に示す。形状及び寸法は従来鋳型と同一を原則とする。黒鉛ブロックから切削により角管状の黒鉛基体1を成形する。次いで該黒鉛基体1の鋳型壁面2に金属被覆(図中太線),水冷面3に金属被覆(太線)を施す。使用する金属はCu,Ni,Co,Crのどれか一つ以上がよい。鋳型壁面の被覆厚は0.3mm以上であり、且つ該鋳型の厚さの10%以下とする。水冷面の被覆厚さは0.3mm以上、且つ該鋳型の厚さの20%以下とする。鋳型の厚さは両金属被膜の厚さを含む。
壁面及び水冷面は図の左半分に示すように平坦面4であっても良いし、右半分のように外向きに凹み5を形成しても良い。
鋳型の形状・寸法は従来の銅製鋳型との互換性のため同一形状・同一寸法としてもよいが外寸は補強のため大きくしてもよい。
本願発明のブルーム用組立鋳型を図2に示す。板状黒鉛から切削により黒鉛基体6を成形する。次いで該黒鉛基体6の鋳型壁面7に金属被覆,水冷面8に金属被覆を施す。使用する金属はCu,Ni,Co、Crのどれか一つ以上がよい。鋳型壁面7の被覆厚は0.3mm以上であり、且つ該鋳型5の厚さの10%以下とする。水冷面8の被覆厚さは0.3mm以上、且つ該鋳型5の厚さの20%以下とする。ここで水冷面8とは水路9の壁面を意味する。基体の厚さとは鋳型壁面から最も近い水路面との距離とする。
壁面及び水冷面は図の左半分に示すように平坦面10であっても良いし、右半分のように外向き凹み11を形成しても良い。
本願発明の鋳型(図1、図2)では基体1,6(黒鉛部分)は線膨張率がCuの約1/20であって熱膨張は無視される。他方被覆された壁面温度はビレットでは約300℃、ブルームでは約400℃になっており、被覆厚が大きいと熱膨張と温度勾配による湾曲により基体部を変形させてしまう。内向き凸の変形が発生する。被覆の膨張による基体変形への影響は鋳型壁面と水冷面側とで微妙に異なる。
従って基体が不都合に変形しないよう被覆金属の厚さを小さくしなければならない。形状安定には被覆は小さいほど良いが機械的強度からは大きい方が良い。
鋳型壁面の被覆厚さの下限(0.3mmで通常の銅板の厚さ)は溶鋼と黒鉛の接触防止に必要十分な厚さである。
上限(鋳型厚の10%)はこれを超えると昇温分と温度勾配分の両方の熱変形が作用し基体の湾曲が誘発され易くなる概数である。該数値の第1近似(粗い目安)として黒鉛と金属の弾性係数比は約1対10であるから、厚さ比を約10対1とすれば双方の膨張による弾性歪み(被覆は圧縮、基体は膨張)は半減以下が期待される。
他方湾曲自体は温度勾配に依存するが弾性歪みの半減と肉厚が小さいことにより湾曲突出は著しく小さくなるので鋳型全体の内側湾曲は抑制される。これを上限値の特定根拠とした。
最適値は鋼種、鋳片寸法、鋳型寸法、引抜速度、潤滑方法等の影響を受け、長い実施の中から求められる。
水冷面の金属被覆の厚さの下限(0.3mmで屋根材の厚さに近い)は防水に必要十分な厚さである。
上限(鋳型厚の20%)はこれを超えると温度勾配による湾曲が黒鉛部を弾性的に湾曲させる可能性が生ずるからである。水冷面の温度は約100〜150℃であって、鋳型壁面よりもかなり低く、従って膨張量が半減以下となる。被覆厚は鋳型壁面の2倍が許容される。
既述のように鋳型材料が黒鉛になっても内外に金属被覆が施されるので抑制されるとは言え、鋳込面直下の部位においては内向きに凸の熱変形の傾向は残る。これをさらに抑制するには少なくとも当該部位に対しては予め外向きに凹みを成形をしておけばよい。膨張により平坦化へ向かう。凹みの適切な深さとして1.0mm以下とするが、下限値は0mmであって平坦のままの場合を示し、上限値は従来鋳型の膨らみ実績値が0.5〜1.0mmであることから特定した。
本願発明の組立鋳型(図2)の場合も基本的には管状鋳型と同様に構成される。水冷面は平坦ではなく水路があるので金属被覆は多少困難になるが鋳型背面全体を被覆する方が手っ取り早い。被覆の方法はメッキ、溶射その他緻密であればどれでもよい。
被覆の金属種はCu,Ni,Co,Crが適切であるがNiが密着性に優れる。異種金属を多重に重ねても良い。これらの金属は通常のCu製の鋳型の鋳型面被覆に使われている。
黒鉛の熱伝導率はCuの約1/3である。従って黒鉛の厚さ比に対応して鋳型の熱伝導性が低下する。他の金属を使用するとさらに下がる。”平均”熱伝導率の概数を比較するとCuは300,黒鉛100,Cu−黒鉛150,Ni−黒鉛90となる。他方Fe製の水冷鋳型の実験例では約40で問題なく鋳込まれている。以上から本願発明の複合材鋳型は冷却能が多少低下するが鋳込には差し支えないことが解る。
従来鋳型でオイルキャストの場合、当該部位における熱流束は約4000(Mcal/m2h)である。経験的には下方を狙って、水温をある程度以上に維持する、水量を下げる等によって冷却能を下げている。その方が品質が安定し易い。
本発明は従来のオイルキャストよりも緩冷却側にずれる。冷却能の低下はむしろ好ましい。パウダーキャストではより緩冷却であって種々の表面品質にに優れる。最近の下記研究例では潤滑膜厚の制御によって熱流束を約2MW/m2(≒2000Mcal/m2h)まで下げて初期の不均一凝固が避けられると記されている。
以上から本発明の複合黒鉛鋳型は冷却能を多少低下させるが品質面では都合悪くない。
文献: 鉄と鋼 Vol.100(2014)No.4,P149~,Fig.5 及び結言
被覆金属の線膨張率、弾性係数、熱伝導率の差異により鋳型の冷却と変形挙動は多少異なるが大きな差異は生じない。表1に対象となる被覆金属の物性値を示す。
Figure 0005635717
図3はビレット用の従来鋳型の例を示し、Aは横断面、Bは縦断面である。材質は銅又は銅合金である。当該鋳型の挙動を説明する。
鋳込に際して、液面は鋳型上端から約100mmのレベルに維持される。該液面の直上直下で約100mm以下の幅で溶鋼及び半凝固の殻が鋳型壁面に密接し、強力な冷却がなされる。逆に鋳型壁の温度が最高になる。当該部位の熱流束はオイルキャスト(油潤滑)の場合約4000Mcal/m2 hと実測されている。鋳型面の温度は約300℃に、水冷面は約100〜150℃になる。鋳型は昇温分に応じて膨張し、温度勾配に応じて湾曲しようとする。管状構造に起因する拘束が作用するので鋳込中は鋳込面直下において各面の中央部が内側に突出している(と推測される)。
多数回使用した古い鋳型の形状を常温で測定すると図の左半分に示される突出31が見られる。右半分は新品で平坦である。突出高さは100〜200mm角の鋳型で約0.5〜1.0mmである。限度を超えると通常は廃棄される。奇妙だが熱膨張するにもかかわらず当該部位の断面は縮小する。
板組立鋳型の場合(図4)、熱膨張に際して鋳型自体による側面の拘束が作用しないので歪みは垂直方向、水平方向とも内側に単純に湾曲41している。切削補修は容易であるが頻繁にしなければならない。
本願発明は従来鋳型の上述の問題を解決する。
ビレット用の連続鋳造鋳型に本発明を適用する場合の仕様を表2にまとめる。当該鋳型はオイルキャストにもパウダーキャストにも適用される。表2に示すように実施に当たっては特に困難は無い。
Figure 0005635717
本願発明の鋼の連続鋳造用の鋳型は従来の鋳型と容易に代替可能である。
1:黒鉛基体 2:鋳型壁面 3:水冷面 4:平坦面 5:凹み 6:黒鉛基体 7:鋳型壁面 8:水冷面 9:水路 10:平坦面 11:凹み
31:突出 41:湾曲

Claims (2)

  1. 鋼の連続鋳造に供される管状又は板組立の水冷鋳型であって、黒鉛によって形成される基体の表の鋳型壁面及び裏の水冷面を金属で被覆し、該金属の厚さが鋳型壁面では0.3mm以上で鋳型厚さの10%以下、水冷面では0.3mm以上で鋳型厚さの20%以下であることを特徴とする鋼の連続鋳造用黒鉛製鋳型。
  2. 鋳型厚さが6mm以上25mm以下であり、被覆される金属がCu,Ni,Co,Crのどれか1種以上であり、少なくとも鋳込み面直下の部位において鋳型壁面を外向きに凹ませ、該凹み深さが1.0mm以下であることを特徴とする請求項1に記載した鋼の連続鋳造用黒鉛製鋳型。
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