JP5635284B2 - 災害活動支援装置、プログラムおよび記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、災害活動において、事象、事故、状況その他の情報に適応して優先的に対処すべき事項の判断を支援する災害活動支援装置と、その災害活動支援装置としてコンピュータを機能させるプログラムと、このプログラムが記憶された記憶媒体とに関する。
大規模の地震、火災、火山活動、事故等の発生時には、自治体は、電話、ファクシミリ、電子メール等の多様な通信手段を介して収集された情報の整理および集計に併せて、上位組織に対する報告と必要な応急対策として災害対策を行う。
このような災害対策の過程では、収集された情報がホワイトボードに書き込まれ、かつ経過が適宜記載されると共に、このようにして更新されたホワイトボード上の記述(以下、「板書」という。)のコピーが関係者に適宜配布される。
また、このような板書には、並行して発生した災害や被害に関する以下の多様な情報が含まれる。
(1) 災害の概要・程度
(2) 被害が生じた対象(家屋・建造物・地物等の損害、死傷者等)および形態
(3) 対処(活動)の状況
(4) 避難の形態および状況
(5) 自衛隊・消防・防災ヘリ等の外部への派遣や支援の要請およびその活動状況
(6) 発生した日時
(7) 気象状況
(8) その他の付帯情報(活動のために参考とされるべき情報、外部と共有すべき情報)
なお、本発明に関連する先行技術としては、以下に列記する特許文献1ないし特許文献5があった。
(1) 「災害に関連して発生した事象(発生事象)に応じて、災害時における意思決定活動を支援するための意思決定支援情報を作成する災害時意思決定支援装置であって、前記発生事象に関する災害情報を受け付ける情報入力受付部と、前記災害情報が示す発生事象に関連する時刻を示す時間情報を作成し、該作成した時間情報を管理する時間情報管理部と、前記災害情報、前記発生事象に対して実施可能な対策を規定した対策ルールを予め定めた防災計画ルール、既に決定された意思決定活動の履歴情報、および前記時間情報に基づいて、実施可能な対策の実施時期を設定するスケジュール情報を作成するスケジュール管理部と、
前記防災計画ルール、前記災害情報、前記履歴情報、および前記スケジュール情報に基づいて、当該装置の操作者に対して実施可能な対策の項目を示すための前記意思決定支援情報を作成する意思決定支援情報作成部と、前記操作者に提示された前記意思決定支援情報に応じて、該操作者が入力した次に実施すべき処理についての指示を受け付け、該指示に応じた処理を実行する意思決定情報実行部とを有する」ことにより、「災害発生時に対応機関の各部署が迅速かつ的確に対応できる」点に特徴がある対策の時間管理ルールを考慮した災害時意思決定支援装置およびそのシステム…特許文献1
(2) 「地域毎の施設利用情報を記憶する地域情報記憶手段と、各地域に対応する施設の災害被害状況を推定する施設被害推定手段と、地域情報記憶手段に記憶された施設利用情報と施設被害推定手段が推定した災害被害状況とに基づいて、地域毎の地域被害状況を演算する地域被害演算手段と、
地域毎の優先順位を記憶する優先順位記憶手段と、地域被害演算手段が演算した地域被害状況と優先順位記憶手段が記憶した地域毎の優先順位とに基づいて、施設の復旧手順を決定する施設復旧手順決定手段とを備える」ことにより、「災害時等において、損傷した施設群を全体の復旧効率を考えて迅速に復旧する」点に特徴がある災害復旧計画支援装置…特許文献2
(3) 「災害現場に係る諸情報を収集する手段と、前記諸情報に基づいて、発生した災害の規模を物理量として計測する手段と、前記計測された物理量に基づいて被害の広がりを予測する手段と、前記予測される被害の広がりに応じて、前記災害に対処するための資源の必要量を算出する手段とを備える」ことにより、「同時多発的な災害に対し、被害規模を自動的に推定して災害に対処する」点に特徴がある防災情報処理システム…特許文献3
(4) 「少なくとも災害対策項目情報と対策重要度と対策標準作業時間とを有する対策リストから対策項目を選択する対策項目自動選択処理手段と、選択された対策項目の実行に要した実働時間を計算する実働時間計算処理手段と、前記対策標準作業時間および前記実働時間から対策の進捗状況を評価する対策評価処理手段と、対策遅延判断処理手段と、対策遅延発生時に前記対策項目自動選択処理手段における対策選択方式を変更し対策を選別する対策選別処理手段と、前記対策評価処理手段による評価結果を表示する対策評価結果表示処理手段とを備える」ことにより、「災害発生時に実行すべき災害対策を自動的に選択して表示し、その進捗状況を併せて示す」点に特徴がある災害対策支援システム…特許文献4
(5) 「短期降雨指標と長期降雨指標と土砂災害発生・非発生とを含むデータセットからなる複数の実績データを用いて、土砂災害の発生限界線、避難基準線あるいは警戒基準線を設定する工程と、そのうちいずれかの内側を安全領域とし外側を危険領域として区分する境界線を設定する工程と、安全領域の面積を算出する工程と、算出した安全領域の面積の大きさに基づき、土砂災害発生危険度を定量的に表す評価情報を表示及び/又は出力する工程を有する」ことにより、「防災事業計画の施工の優先順位付けに係り、土砂災害発生の危険度を明快、かつ客観的に評価した評価情報として提示し、また、施工した防災事業の効果を明快、かつ客観的に評価した評価情報として提示し、その優先順位付けを効果的に支援することができる」点に特徴がある防災事業計画支援方法とそのシステム…特許文献5
特開2000−048073号公報 特開2000−067125号公報 特開2001−325686号公報 特開2002−230235号公報 特許第3656852号公報
ところで、災害発生時に設置される災害対策本部では、人命に関わるもの、財産に関わるものなど、優先的に処理しなければならない情報が、雑多な情報とともに集まる。また、これらの情報は未確認情報、確定情報、重複情報として集約される。
さらに、既述の板書に基づく災害活動では、錯綜する多くの情報の優先度の表示が難しく、しかも、板書の可能なスペースが物理的に限られるために、時間の経過に応じた優先度の変化の適格な表示および判別が阻害され、最悪の場合には、誤って消去され、あるいは見落とされる可能性もあった。
さらに、上記優先度は、従来例では、予め設定された値に設定され、かつ既定の判断基準に基づいて更新されるが、長時間に亘って対処が遅れ、そのために被害が拡大する可能性があった。
本発明は、災害活動の省力化および効率化が図られ、かつ信頼性が向上する災害活動支援装置、プログラムおよび記憶媒体を提供することを目的とする。
本発明に係る災害活動支援装置では、情報蓄積手段には、災害の予測または発生を示す災害情報を蓄積する。優先度付与手段は、前記災害情報毎に、対処が優先されるべき程度を示す第一の優先度に併せて、生成された時点と、入力された時点と、前記情報蓄積手段に蓄積された時点と、前記災害が発生した時点との何れかから前記対処が開始されることなく経過した時間に対して極大値をとる第二の優先度を付与する。優先判定手段は、前記情報蓄積手段に蓄積された災害情報の内、前記第一の優先度および前記第二の優先度の積が大きい災害情報を優先して前記対処の対象とする。
すなわち、従来例において板書の対象となっていた多様な災害情報は、何れも、定型化されて一元的に管理され、かつ対処や管理に必要な情報として情報蓄積手段に確実に蓄積されると共に、その情報蓄積手段に蓄積された時点から対処が開始されることなく経過した時間が所定の限度の時点で極大となる優先度で、対処の対象となる。
本発明に係る災害活動支援装置では、既述の災害活動支援装置において、伝達先登録手段には、前記災害情報毎に、伝達先となる通信端末もしくは情報処理系、または前記通信端末もしくは前記情報処理系との間に通信路を形成する通信手段が予め登録される。災害情報伝達手段は、前記災害情報毎に、前記伝達先登録手段に登録された通信手段を介して前記通信端末または前記情報処理系宛に伝達を図る。
すなわち、何れの災害情報についても、通知されるべき通知先の特定と、その通知先に対する通知とが自動的に行われ、関連する機関や人員との情報の共有化が確度高く迅速に行われる。
本発明に係る災害活動支援装置では、既述の災害活動支援装置において、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、提供者と前記提供者の状態とで示される自己対処の可能性が低いほど、前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、災害情報の提供者自身では困難である災害への対処が優先的に図られる。
本発明によれば、対処の対象となるべき災害情報は、その内容および構成の如何にかかわらず、放置される可能性が従来例より大幅に少なくなる。
本発明では、災害情報の通知の大幅な省力化が図られ、かつ通知先との連係や連絡にかかわる支障に起因して災害活動が遅延し、あるいは妨げられることが回避される。
本発明では、対処の無用な遅れに起因する被災や被害の拡大の回避が図られる。
したがって、災害情報の総合的な把握の容易性が従来例に比べて大幅に向上し、災害活動の省力化および効率化に併せて、信頼性の向上が図られる。
本発明の第一ないし第五の実施形態を示す図である。 本発明の第一の実施形態の動作を説明する図である。 本発明の第一の実施形態における処理装置の動作フローチャートである。 災害情報の構成を示す図である。 データベースの構成を示す図である。 本発明の第二の実施形態における処理装置の動作フローチャートである。 本発明の第五の実施形態における処理装置の動作フローチャートである。 本発明の第五の実施形態における通信処理装置の動作フローチャートである。 通信制御テーブルの構成を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
〔第一の実施形態〕
図1は、本発明の第一ないし第五の実施形態を示す図である。
図において、サーバ10は、自衛隊、消防庁(県まや市毎の消防)、気象庁その他の専門機関に設置され、かつインタネット30に接続される。
一方、県庁等に設置された防災情報伝達システム40は、その県庁に設置されたイントラネット41に接続された以下の要素から構成される。
(1) 入力端末42
(2) 処理端末43
(3) 表示端末44
(4) 処理装置45
(5) 防災行政無線システム50に接続された第一の通信ポートと、インタネット30に接続された第二の通信ポートとを有する通信処理装置46
(6) 電話網(図示されない。)に接続された電話機47およびファクシミリ端末48
図2は、本発明の第一の実施形態の動作を説明する図である。
図3は、本発明の第一の実施形態における処理装置の動作フローチャートである。
以下、図1〜図3を参照して本実施形態の動作を説明する。
サーバ10は、何らかの災害が発生し、あるいはその災害の発生が予測される場合には、インタネット30を介して通信処理装置46宛に、該当する災害に関する情報(以下、「災害情報」という。)を電子メールやウェブサービスとして送出する(図2(1))。
また、防災行政無線システム50は、何らかの災害が発生し、あるいはその発生が予測される場合には、通信処理装置46宛に、該当する災害の災害情報を送出する(図2(2))。
さらに、住民等による災害や救助の要請は、電話機47またはファクシミリ端末48を介して与えられる。入力端末42は、電話機47を介して口答で伝えられ、あるいはファクシミリ端末48が出力する受信票として伝えられた災害情報が担当者によって入力される(図2(3))と、イントラネット41を介して通信処理装置46に、その災害情報を引き渡す。
なお、入力端末42を介して入力され得る災害情報の項目は、例えば、「人的被害」、「住家被害」、「非住家被害」等に予め分類された帳票に網羅されるため、口答によって提供されるべき項目の組み合わせとして漏れなく確実に収集される。
このような災害情報は、図4に示すように、以下に列記する項目の内、通報元(通知者)から提供された項目(以下、「初期提供項目」という。)の組み合わせとして与えられる。
(1) 災害の形態
(1-1) 種別(火災、地震、津波、事故等)
(1-2) 発生時刻
(1-3) 発生日時
(1-4) 経過時間
(1-5) 対処不要日時(対処が不要となった日時)
(1-6) 発生元(企業体である場合には、代表者の氏名を含む。)
(1-7) 発生場所・箇所(防災区域、災害救助法適用の有無等を含む。)
(1-8) 原因
(2) 通知手段
(2-1) 電話(通知者を含む。)
(2-2) ファクシミリ(通知者を含む。)
(2-3) 電子メール(通知者を含む。)
(2-4) 防災行政無線(通知者を含む。)
(2-5) 専門機関(自衛隊、消防、救急隊、レスキュー隊、警察、保険所、他府県の機関等)
(2-6) インタネット(通知者を含む)…専用ウェブサイト(例えば、メールフォームや掲示板として構成される。)に対する書き込みを意味する。
(3) 被害状況
(3-1) 死者(氏名、人数等)
(3-2) 傷者(氏名、人数等)
(3-3) 家屋・建物(構造、被害の形態等)
(3-4) り災世帯数
(4) 活動の状況
(4-1) 活動の要否(要介護者数、救助人員数、希望要請先等を含む。)
(4-1) 活動機関(自衛隊、消防、救急隊、レスキュー隊、警察、保険所、他府県の機関等)
(4-2) 進捗度および動員数[上記活動機関毎]
(4-3) 避難勧告(有無、形態および対象)
(4-4) 進捗度および動員数[上記活動機関毎]
(4-5) 避難指示(有無、形態および対象)
(4-6) 対策本部(設置の有無・予定、場所、連絡手段等)
(4-7) 避難所(設置の有無・予定、場所、連絡手段等)
(4-8) ボランティアセンタ(設置の有無・予定、場所、連絡手段等)
(4-9) 備蓄物資提供(提供先、提供対象物およびその数量等を含む)。
(4-10)調査指示(調査対象の地域・地点、調査項目等を含む。)
なお、上記初期項目については、電話やファクシミリによって通報された災害情報は、例えば、電話機47を介する通話(問い合わせ)の過程で適宜操作される入力端末42によって、通信処理装置46に引き渡される(図2(4))。また、サーバ10や防災行政無線システム50を介して通報された災害情報は、規定の手順や法令に基づいて通報元によって設定され、入力端末42を介することなく通信処理装置46に直接引き渡される(図2(5),(6))。
通信処理装置46は、イントラネット41を介して処理装置45に、このようにして引き渡された災害情報を逐次引き渡す(図2(7))。
処理装置45の主記憶または外部記憶装置(図示されない。)には、図5に示すように、上記初期項目を含むレコード(以下、「災害情報レコード」という。)の列が蓄積されるべきデータベース45DBが配置される。
処理装置45は、通信処理装置46から災害情報が引き渡される(図2(8))度に、その災害情報(以下、「追加災害情報」という。)を示す「追加災害情報レコード」を生成し(図3ステップS1)、以下の処理を行う。なお、追加災害情報レコードに含まれるべき項目の内、既述の初期提供項目に基づいて定まる項目については、処理装置45によって補完される。
(1) 追加災害情報レコードの優先度pを以下の手順に基づいて算出する(図3ステップS2)。
(1-1) 追加災害情報レコードに含まれる初期提供項目の内、既述の「経過時間」以外の個々の項目と、これらの項目に対応した所定の重みとの積和として、係数aを算出する。
(1-2) 上記初期提供項目に含まれる「経過時間」の値τに応じて変化し、かつ該当する災害の形態や状況に応じて時間軸に対する変化率が異なる重みwを算出する。ここに、重みwについては、経過時間に応じて異なる値となり、例えば、「人命救助の成功率が高い72時間が経過する時点までは増加するが、その時点以降は予測される成功率の低下が反映されて減少する」場合のように、変曲点を有する場合がある。
(1-3) 追加災害情報レコードの優先度p(=a・w)を算出する。
(2) データベース45DBに追加災害情報レコード(上記優先度pを含む。)を登録する(図2(8),図3ステップS3)。
(3) データベース45DBに登録されている「災害情報レコード」の内、「対処不要日時」が空欄となっている全ての災害情報レコードR-1〜R-nの優先度P1〜Pnを以下の手順に基づいて算出する(図3ステップS4)。
(3-1) 災害情報レコードR-1〜R-n毎に、含まれる項目の内、「経過時間」以外の個々の項目と、これらの項目に対応した所定の重みとの積和として係数A1〜Anを算出する。なお、このような重みは、項目毎に対応したテーブルに登録された値として与えられてもよい。
(3-2) 災害情報レコードR-1〜R-nの個々の「経過時間」の値を「発生日時」に対するこの時点の時刻の相対値τ1〜τnにそれぞれ更新する。
(3-3) 災害情報レコードR-1〜R-n毎の重みとして、上記相対値τ1〜τnが大きいほど大きな値となる重みW1〜Wnを算出する。
(3-4) 災害情報レコードR-1〜R-nの優先度P1(=A1・W1)〜Pn(=An・Wn)を算出する。
(4) 災害情報レコードR-1〜R-nの優先度をそれぞれ上記P1〜Pnに更新する(図3ステップS5)。
(5) データベース45DBに登録されている災害情報レコードR-1〜R-nを上記優先度p、P1〜Pnの降順にソーティングする(図3ステップS6)。
(6) このようなソーティングの結果として得られた災害情報レコードの内、優先度が既定の閾値を超える特定の災害情報レコード(以下、「被優先比較レコード」と称し、このような被優先比較レコードで示される災害を「被優先判定災害」と称する。)を抽出する(図3ステップS7)。
(7) これらの抽出された「被優先比較レコード」を優先度の降順に示す「優先度提案」を処理端末43に引き渡す(図2(9), 図3ステップS8)。
処理端末43は、処理装置45と連係することにより、上記「優先度提案」に含まれる被優先比較レコード(追加災害情報レコードが含まれ得る。)を表示することにより、操作者に優先度の精査および確認を促し、これらの精査および確認の結果が操作者によって(例えば、キーボード等を介して)与えられると、その結果を処理装置45に引き渡す(図2(10)) 。
処理装置45は、上記結果に基づいてデータベース45DBの災害情報レコードの順列を更新し(図2(11),図3ステップS9)、この順列に優先度の降順に含まれる所定数の災害情報レコードを表示端末44に引き渡す(図3ステップS10)。
表示端末44はこのようにして処理装置45によって引き渡された災害情報レコードを表示する(図2(13)) ことにより、並行して発生し、あるいは活動の対象となっている災害の内、優先して対処の対象となるべき災害をその表示端末44の使用者に提示する。
ここに、既述の重みw、W1〜Wnに基づいて優先度が所定の限度を超えて高めあるいは低めの値に設定された災害については、例えば、「72時間以内の救出が優先されるべき旨」等のようなコメントが併せて提示される。
また、処理装置45は、通信処理装置46から「追加災害情報」が引き渡されない期間であっても、既述の処理(図3ステップS4〜S10)を所定の周期または頻度で反復することにより、災害情報レコードR-1〜R-nの優先度P1〜Pnの時間の経過に応じた更新を行う。
したがって、処理端末43および表示端末44の操作者には、「災害対策の適正の確認」と「災害対策の方針が変更され得る可能性」とに関する注意の喚起の機会が確実に与えられる。
また、処理端末43の表示画面に出力される「優先度提案」と、表示端末44の表示画面に出力される「優先して対処の対象となるべき災害」とについては、操作者が視覚情報として既述の優先度p、P1〜Pnを直感的に把握可能であることが要求される場合には、例えば、以下に列記するように4つのクラスに分類され、かつ個別に対応するカラーコード(「救急トリアージ」に採用されている4色と同じである。)で表示される。
(1) 黒…対処方法がないため、放置せざるを得ない。
(2) 赤…緊急対応が必要である。
(3) 黄…状況によって緊急対応が必要である。
(4) 緑…処置(対処)を保留して未処置のまま経過を観察することが望ましい。
このように本実施形態によれば、従来例において板書の対象となっていた災害情報の何れも、対処や管理に必要な情報と共にデータベース45DBに災害情報レコードとして確実に蓄積され、しかも、該当する災害の形態や状況だけではなく、既述の経過時間に応じて優先度が適宜更新され、最新の優先度の昇順に表示端末44の表示画面に出力される。
したがって、本実施形態によれば、作業環境が低下することなく、多種多様な災害情報が一元化されて確実に管理され、かつ応急対策が行われるべき事案の放置が確度高く回避される。
さらに、従来例に比べて大幅に災害情報の視認性が向上するため、応急対策の俯瞰が容易となり、かつ災害活動の省力化および効率化に併せて、信頼性の向上が図られる。
なお、本実施形態では、上記係数aは、既述の積和として算出されず、例えば、災害の種別、程度、形態の任意の組み合わせに対応づけられて予め求められたテーブル(図示されない。)の参照により求められてもよい。
〔第二の実施形態〕
図6は、本発明の第二の実施形態における処理装置の動作フローチャートである。
以下、図1および図6を参照して本発明の第二の実施形態について説明する。
本実施形態のハードウェアの構成については、既述の第一の実施形態と同じであるので、ここではその説明を省略する。
本実施形態の特徴は、第一の実施形態との対比においては、優先度p、P1〜Pnが以下の通りに算出される点にある。
処理装置45は、優先度p、P1〜Pnの何れ(以下、記号「P」を付与して示す。)についても、以下の処理を行う。
(1) 図4に示す災害情報レコードRに含まれる項目に基づいて、以下に列記する係数Csrc、Cc、Cr、Cpr、Csc、Cdbの値を設定する(図6ステップS1)。
[災害情報の信憑性を示す係数Csrcの設定]
該当する災害情報の提供者を識別し、例えば、表1に示すように、警察、消防本部、自衛隊等の組織から提供された災害情報は信憑性が高いため大きな値に、反対にインターネットを介して匿名で提供された災害情報については小さな値に、それぞれ係数Csrcを設定する。
[災害情報の通報者自身による対処の困難性を示す係数Ccの設定]
該当する災害情報の通報者を識別し、例えば、表2に示すように、一般の住民によって提供された災害情報については通報者自身による対処が困難であるため大きな値に、反対に警察等の機関から提供された災害情報については通報者自身が対処可能であるため小さな値に、それぞれ係数Ccを設定する。
[行われるべき対処の重要度を示す係数Crの設定]
該当する災害情報に応じて行われるべき対処(「初期提供項目」として要請されたものを含む。)を識別し、例えば、表3に示すように、単なる参考情報や状況報告であって対処の必要がない災害情報については小さな値に、反対に人名救助要請や派遣要請が必要である災害情報については大きな値に、それぞれ係数Crを設定する。
[対処の遅れまたは難航の度合いを示す係数Cprの設定]
該当する災害情報に応じて開始され、あるいは開始されるべき対処(「初期提供項目」として要請されたものを含む。)の進捗度(見通しや難航の程度を含む。)を識別し、例えば、表4に示すように、該当する対処が開始されていない災害情報については、最大の値に係数Cprを設定する。
[災害の規模を示す係数Cscの設定]
該当する災害情報の発生場所・箇所として与えられる地理的な広さと、災害の状況とに基づいて災害の規模を評価し、その規模が大きいほど大きな値に、係数Cscを設定する。
[対処が遅れ、または阻まれる要因を示す係数Cdbの設定]
以下の項目が多く見込まれるほど大きな値に、係数Cdbを設定する。
1) 発生場所・箇所への移動手段の確保の困難性や遅れ
2) 発生場所・箇所への移動経路の寸断の有無、地理的な障害・辺鄙、渋滞の程度
3) 発生場所・箇所の特性(例えば、近隣への被害の拡大の可能性、あるいは被災者や被災建造物の重要度(文化財等としての登録を含む。))
4) 風向・風速・温度・湿度・雨量・降雪量その他の気象状況(予報が含まれてもよい。)に起因する障害および近隣への被害の拡大の可能性
5) 災害の解消あるいは緩和の見通し
6) 有毒性や拡散性を有する物質の介在(その物質の量や有毒性の程度を含む。)
7) 発生場所・箇所およびその周辺(地形や地物を含む。)において生じる(可能性がある)活動の阻害要因および近隣への被害の拡大の可能性
8) 対策本部や警戒本部の設置の遅れ、あるいはその設置の予定の見通しがないこと
なお、このような阻害要因は、例えば、以下の項目が勘案されて評価されてもよい。
8-1) 該当する災害の発生原因
8-2) 死傷者の発生要因
8-3) 建造物の構造・形状・材質・近隣(建造物・地物等)の状況
8-4) 被災部位の割合
8-5) 被災者の割合
(2) これらの係数Csrc、Cc、Cr、Cpr、Csc、Cdbの内、該当する災害の形態、被害状況および活動の状況に基づいて勘案されることが望ましい補正係数のみの積として上記補正係数Cを算出する(図6ステップS2)。
(3) 既述の第一の実施形態と同様にして求められた優先度Pと、上記補正係数Cとに基づいて下式で示される算術演算を行うことにより、優先度Pを算出する(図6ステップS3)。
P=C・P ・・・(a)
このように本実施形態によれば、優先度Pは該当する災害の多様な観点による評価の結果に基づいて重み付けられ、係数Cに応じて、以下に列記する通りに、特異な効果が得られる。
1) 係数Csrcが既述の係数Cに反映された場合には、信憑性が低い災害情報への対処の優先度が低めに設定されるため、他に優先すべき災害情報に関する対処の遅れ、人員の不足その他の支障が生じる可能性が低く抑えられる。
2) 係数Ccが既述の係数Cに反映された場合には、通報者自身による対処が困難である災害情報に対する対処が優先的に図られる。
3) 係数Crが既述の係数Cに反映された場合には、重要なあるいは大規模な対処を要する災害情報の優先処理が実現される。
4) 係数Cprが既述の係数Cに反映された場合には、例えば、物資の要請、あるいは他の負傷者と負傷の程度が同等である者の人命の救助が対処の遅れに起因して損なわれる可能性が低く抑えられる。
5) 係数Cscが既述の係数Cに反映された場合には、大規模災害への優先的な対処が可能となる。
6) 係数Cdbが既述の係数Cに反映された場合には、被害の拡大が進む前における対処およびその開始が速やかに図られる。
したがって、災害活動に必要な資源の有効な活用が図られ、かつ限られた資源により適切な災害活動の実現が可能となる。
〔第三の実施形態〕
以下、図1を参照して本発明の第三の実施形態の動作を説明する。
本実施形態の特徴は、入力端末42、処理端末43および処理装置45が以下の通りに連係することにより優先度Pを算出する点にある。
入力端末42の操作者は、通報者の要望や意図(電話機47を介する通話の過程で得られたものを含む。以下、「特記事項」という。)をくみ取り、電話機47やファクシミリ端末48を介して通報された情報を該当する災害情報に反映する。
また、処理端末43は、既述の「優先度提案」(上記、特記事項を含む災害情報に基づいて与えられるものを含む。)に含まれる被優先比較レコード(追加災害情報レコードが含まれ得る。)を表示することにより、操作者に優先度の精査および確認を促す。さらに、処理端末43は、このような精査および確認の結果として操作者が入力した「かさ上げ係数δ」を処理装置45に引き渡す。
ここに、「かさ上げ係数δ」の値は、例えば、以下の値の何れかに設定される。
(1) 法令に基づく自治体首長の意志決定が確実に反映される値
(2) 災害活動が応急対策の背景や実績に適合した好ましい形態で行われるための優先度Pが確保される値
(3) 上記通報者の要望や意図が確度高く反映される値
(4) 入力端末42や処理端末43の操作者の意図が確度高く反映される値
処理装置45は、上記「かさ上げ係数δ」が与えられると、既述の式(a) に代えて下式(b) で示される算術演算を行うことにより、優先度Pを算出する。
P=C・P+δ ・・・(b)
すなわち、優先度Pは、該当する災害の多様な観点による評価の結果に基づいて重み付けられ、しかも、入力端末42や処理端末43の操作者の判断が反映された値となる。
このように本実施形態によれば、多種多様な災害情報の「視認性の向上」および「定型化による一元管理」に基づく災害活動の自動化および省力化が図られ、しかも、個々の災害活動の受付や優先度の付与の過程における専門家の判断が反映される余地が担保される。
したがって、災害活動の省力化および効率化に併せて、信頼性の向上が図られ、災害活動の柔軟な俯瞰が可能となる。
なお、本実施形態では、上記「かさ上げ係数δ」は、下式(c) に示すように、上式(b) の右辺の第1項(=C・P)に乗じられて適用されてもよい。
P=C・P・δ ・・・(c)
また、本実施形態では、「かさ上げ係数δ」は、その値が更新されない場合であっても、係数Cや上式(b)、(c)の右辺にある優先度Pが更新される時に反復して適用されることにより、これらの式(b)、(c)に基づいて算出される優先度Pに好ましくない跳躍が生じることが回避されてもよい。
〔第四の実施形態〕
以下、図1を参照して本発明の第四の実施形態の動作を説明する。
本実施形態と既述の第一ないし第三の実施形態とのハードウェアの構成の相違点は、以下の点にある。
(1)通信処理装置46には、インタネット30に併せて、移動通信系20に接続される。
(2) 移動通信系20は、災害が発生した現場に赴いた要員によって操作され、あるいは携帯される端末21との間に無線伝送路を形成する。
本実施形態の特徴は、端末21および移動通信系20が通信処理装置46、入力端末42、処理装置45および処理端末43と連係して行う以下の処理の手順にある。
端末21には、上記要員が担当し得る応急対策活動に関する以下の項目の円滑な伝達を可能とするマンマシンインタフェース(例えば、操作性が高いグラフィックユーザインタフェース、ホットライン通話、音声メール等々)が組み込まれる。
(1) 通知されるべき新たな事象もしくは被害、または災害状況の変化
(2) このような変化に応じて要求されるべき活動形態の変更の要求(応援の要請だけではなく、人員、設備、物資その他の増強の必要性を含む。)
端末21は、移動通信系20を介して通信処理装置46に、要員が既述のマンマシンインタフェースを介して入力した「情報(既述の新たな事象、災害、災害状況の変化等を示す。)」や「活動形態の変更の要求」を引き渡す。
処理装置45は、通信処理装置46を介して端末21から引き渡された「情報」や「活動形態の変更の要求」を既存の災害情報に盛り込み、かつ一般の災害情報とは別枠で、あるいはその災害情報より高い優先度を付与することにより、既述の第一ないし第三の実施形態の何れかに記載の手順に基づく処理を施す。
すなわち、災害活動の現場からの通報や要求は、その現場の要員に課される負荷が軽く抑えられつつ、遅滞なく確実に処理装置45に引き渡される。
また、処理装置45は、既述の通りに優先度Pを更新した場合には、その優先度Pに併せて、該当する緊急情報(後述する「通知対象情報」のように抜粋された要部のみであってもよく、かつ他の優先されるべき対象を示す緊急情報が含まれてもよい。)を通信処理装置46に引き渡す。
通信処理装置46は、その緊急情報で示される緊急活動に従事する要員が端末(ここでは、端末21であると仮定する。)を所持(携帯)している場合には、その端末21宛に、優先度Pの最新の値を通知する。
上記要員は、このようにして端末21を介して通知された優先度Pの更新に応じて、活動の形態や対象を変更する。
したがって、本実施形態によれば、災害活動の柔軟性および即応性が高められる。
なお、既述の「情報」や「活動形態の変更の要求」の処理の過程では、処理装置45は、処理端末43に対する「優先度提案」の送出と、その「優先度提案」に応じて操作者によって行われる優先度の精査および確認の結果の取得とを省略してもよい。
〔第五の実施形態〕
図7は、本発明の第五の実施形態における処理装置の動作フローチャートを示す図である。
図8は、本発明の第五の実施形態における通信処理装置の動作フローチャートを示す図である。
以下、図1、図7および図8を参照して本実施形態の動作を説明する。
本実施形態のハードウェアの構成は、既述の第四の実施形態と以下の点で異なる。
(1) 通信処理装置46には、アナウンスメント装置61およびファクシミリ端末62が接続される。
(2) これらのアナウンスメント装置61およびファクシミリ端末62は、既述の電話網に接続される。
本実施形態の特徴は、処理装置45が通信処理装置46と連係して行う以下の処理の手順にある。
処理装置45の主記憶または外部記憶装置(図示されない。)には、図9に示すように、災害情報の種類毎に、「通常の災害」と「災害救助法が適用された災害」とのそれぞれの場合に該当する情報が通知されるべき通知先(例えば、「知事」等)が予め登録された通信制御テーブル60が配置される。なお、上記通知先は、以下に列記する項目の組み合わせとして与えられる。
(1) 通知先の電話番号(専用のホットラインまたはDTMFオーバーダイヤル等による内線番号が含まれてもよい。)
(2) 通知先のファクシミリ端末の電話番号(上記ホットラインであってもよく、内線番号が含まれてもよい。)
(3) 通知先のメールアドレス
(4) 通知先のURL(Uniform Resource Locator)またはIPアドレス
(5) 通知先との間に無線伝送路を形成する無線伝送系(例えば、防災行政無線システム50)における無線チャネルや端末の識別子
(6) 後述するデータ6-1)〜6-3)として該当する災害情報を提供するサーバに新たな災害情報を反映するための通信制御情報(例えば、POSTメソッドやGETメソッドによる転送に供されるURL、データの識別子等)
6-1) XMLデータ
6-2) RSS(RDF Site Summary)
6-3) JSON(Java(登録商標)Script Object Notation)
なお、通信制御テーブル60は、例えば、処理端末43を介するマンマシンインタフェースの下で通知先の参照・追加・更新が可能なテーブルとして構成されてもよい。
一方、アナウンスメント装置61には、そのアナウンスメント装置61を介して通知され得る災害情報を音声信号で示すライブラリ(図示されない。)と、このようなライブラリの内容に付加されて通知されるべき数値、地名、固有名詞その他の補完を実現する音声合成装置(図示されない。)とに併せて、これらのライブラリおよび音声合成装置の動作を統括する制御装置(図示されない。)とが備えられる。
処理装置45は、第一ないし第四の実施形態に既述の手順に基づく処理の過程で以下の処理を併せて行う。
(1) 個々の災害情報に関して自衛隊、消防庁その他の専門機関に通知すべき災害情報(以下、「通知対象情報」という。)を収集し、かつ優先度Pの降順に待ち行列(以下、「通知待ち行列」という。)に繋ぐ(図7ステップS1)。
(2) このような通知待ち行列に繋がられた通知対象情報を優先度の降順に抽出してその通知対象情報の種類を特定し(図7ステップS2)、かつ該当する災害情報が「災害救助法」の適用対象か否か判別する(図7ステップS3)。
(3) 上記災害救助法の対象ではない災害情報を示す通知対象情報については、その通知対象情報の種類に対応して通信制御テーブル60に登録されている通知先(図8に記号「A」で示す。)の全てと通信処理装置46とに引き渡す(図7ステップS4)。
(4) 上記災害救助法の対象である災害情報を示す通知対象情報については、その通知対象情報の種類に対応して通信制御テーブル60に登録されている通知先(図8に記号「B」で示す。)の全てと通信処理装置46とに引き渡す(図7ステップS5)。
通信処理装置46は、このようにして引き渡された通知対象情報および通知先に応じて以下の処理を行う。
(1) 通知先が電話番号である場合には、その電話番号および該当する通知対象情報をアナウンスメント装置61に引き渡す(図8ステップS1)。アナウンスメント装置61は、その通知対象情報を音声信号に変換して蓄積した後、電話番号を用いて電話網宛に発信し、着信先の電話機への着信および通話者による受話の開始(例えば、通話者の操作に応じて受信される特定のDTMF信号として識別される。)を識別すると、上記音声信号を通話信号として送出する。
(2) 通知先がファクシミリ端末の電話番号である場合には、該当する通知対象情報を文字等で示す画信号を生成し(図8ステップS2)、その電話番号と共にをファクシミリ端末62に引き渡す(図8ステップS3)。ファクシミリ端末62は、このような電話番号も用いて電話網宛に発信し、着信先のファクシミリ端末への着信および応答(例えば、着信先がG3ファクシミリ端末である場合には、そのファクシミリ端末から送出されるCFR(Confirmation To Receive)信号により識別される。)を識別すると、上記画信号で変調された所定の通話信号を送出する。
(3) 通知先がメールアドレスとして与えられる場合には、そのメールアドレスと通知対象情報とを通信処理装置46に引き渡す(図8ステップS4)。通信処理装置46は、該当する通知対象情報を含んだ電文を生成し、そのメールアドレスで示される宛先にメールとして送信する。
(4) 通知先がURLまたはIPアドレスとして与えられた場合には、そのURLまたはIPアドレスに併せて、通知対象情報を通信処理装置46に引き渡す(図8ステップS5)。通信処理装置46は、インタネット30を介してそのURLまたはIPアドレスで示されるウェブページ(例えば、投稿が可能な掲示板等として開設される。)にアクセスし、このウェブページの構成で定まる手順に基づいて該当する通知対象情報を投稿する。
(5) 通知先が上記無線チャネルや端末の識別子である場合には、該当する無線システム(ここでは、図1に示す防災行政無線システム50であると仮定する。)にその識別子および通知対象情報を引き渡す(図8ステップS6)。防災行政無線システム50は、この識別子で示される無線チャネルを介して対向する通知先に通知対象情報を送出する。
(6) 通知先が既述の通信制御情報として与えられた場合には、その通知先および通知対象情報を通信処理装置46に引き渡す(図8ステップS7)。通信処理装置46は、通知対象情報を所定のデータ(既述のXMLデータ、RSS、JSONの何れか)に変換し、かつ通信制御情報を用いることにより、インタネット30を介して対向するサーバ(または、そのサーバにアクセスしているブラウザ)に、そのデータを送出する。
すなわち、何れの災害情報についても、既述の通知対象情報の生成と、この通知対象情報が通知されるべき通知先の特定と、特定された個々の通知先に対する通知対象情報の通知とは、その通知のために用いられるべき通信手段の如何にかかわらず、優先度Pの昇順に自動的に行われ、かつ関連する機関や人員との情報の共有化が迅速に確度高く行われる。
したがって、本実施形態によれば、従来例に比べて、通知対象情報の通知が大幅に省力化され、かつ確度高く実現されると共に、通知先との連係や連絡にかかわる支障に起因して災害活動が遅延し、あるいは妨げられることが回避される。
なお、本実施形態では、例えば、以下に示すように、複数の通信手段を用いて冗長に同じ通知先に対する通知対象情報の通知が図られてもよい。
(1) 電子メール〔県知事本人宛〕(メールアドレス achiji@aaa.bbb.cc.jp)
(2) 電子メール〔県知事秘書宛〕(メールアドレス chiji@aaa.bbb.cc.jp)
(3) ファクシミリ(電話番号0xxx-yy-zzzz)
また、上述した各実施形態では、表示端末44の表示画面に出力される情報と、既述の通知対象情報との何れにも、例えば、入力端末42、処理端末43、端末21の何れかによって入力され、あるいは防災行政無線システム50やインタネット30を介して入力され、かつ通知先や災害活動の現場(実働部隊)から伝達されたメモ等が付加されることによって、災害活動の望ましい形態の臨機応変な確保が図られてもよい。
さらに、このようなメモ等は、対応する災害情報に反映されて蓄積されることにより、災害活動に如何なる形態で活用されてもよい。
また、上述した各実施形態では、通信処理装置46、処理装置45、入力端末42、処理端末43および表示端末44による機能分散や負荷分散の形態は、既述の処理と実質的に等価な処理が実現されるならば、例えば、以下に列記するように、如何なるものであってもよい。
(1) 通信処理装置46および処理装置45が併合(縮退)される。
(2) 処理されるべき災害情報の量やサイズに適応した複数の処理装置(コンピュータやサーバ)に、通信処理装置46と処理装置45との双方または何れか一方の負荷が分散される。
(3) 入力端末42、処理端末43、表示端末44の全てまたは一部が1つまたは複数の端末に併合される。
(4) 入力端末42、処理端末43、表示端末44の全てまたは一部の負荷が災害情報の量やサイズに適した複数の端末装置に分散される。
さらに、上述した各実施形態では、電話機47、ファクシミリ端末48、62およびアナウンスメント装置61の何れの台数も、上記災害情報の量やサイズに適した数に設定され、これらの機能分散や負荷分散が如何なる形態で図られてもよい。
また、上述した各実施形態では、何れの災害情報の優先度Pも、該当する災害活動が関連機関に要請される派遣、支援、応援、あるいは被災区域に対する避難の勧告、指示の形態に応じて、さらに重み付けされてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、データベース45DBの何れのレコードも、例えば、処理端末43を介して行われるマンマシンインタフェースの下で削除が可能に構成されてもよいが、このような削除については、例えば、パスワードによる認証や操作ログの保全とが併せて行われることにより、「誤って削除される」ことが回避が図られてもよい。
また、上述した各実施形態では表示端末44の表示画面に表示される災害情報は、処理端末43の表示画面に出力される「優先度提案」と同様のカラーコードで表示されなくてもよく、例えば、その表示端末44を介して行われる業務に適した如何なる形式の帳票として表示されてもよい。
さらに、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の範囲において多様な実施形態の構成が可能であり、構成要素の全てまたは一部に如何なる改良が施されてもよい。
以下、本願に開示された発明を整理し、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段」の欄の記載に準じた様式により列記する。
[請求項6] 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、信憑性が高いほど前記第一の優先度を高く設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、信憑性が高いほど前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、信憑性が高い災害情報ほど、優先的に災害活動の対象となる。
したがって、信憑性が低い災害情報より優先されるべき他の災害情報への対処が遅れ、あるいはこのような対処に要する人員等の不足等の支障が生じる可能性が低く抑えられる。
[請求項7] 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、災害の規模が大きいほど前記第一の優先度を高く設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、災害の規模が大きいほど前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、大規模災害への優先的な対処が図られる。
したがって、甚大な被災や被害が生じる可能性が高い災害情報への迅速な対処が担保され、災害活動に必要な人、物その他の資源の効果的な活用が可能となる。
[請求項8] 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、被災地の近隣に被害が拡大する可能性が高いほど前記第一の優先度を高く設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、被災地の近隣に被害が拡大する可能性が高いほど前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、大規模災害へと進展する可能性が高い災害の優先的な対処が図られる。
したがって、甚大な被災や被害が生じる可能性が高い災害情報への迅速な対処が担保され、災害活動に必要な人、物その他の資源の効果的な活用が可能となる。
[請求項9] 請求項1〜3、6〜9の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記災害情報として入力され得る災害の種別、程度、形態の任意の組み合わせに対応づけられて前記第一の優先度が予め登録された記憶手段を有し、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、前記記憶手段を参照することにより前記第一の優先度を設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、記憶手段には、前記災害情報として入力され得る災害の種別、程度、形態の任意の組み合わせに対応づけられて前記第一の優先度が予め登録される。前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、前記記憶手段を参照することにより前記第一の優先度を設定する。
すなわち、第一の優先度は、入力され得る災害情報が多様であっても、経過した時間以外の項目に関する共通の基準により付与される。
したがって、災害情報に対する対処は、上記記憶手段に登録された内容で定まる一元的かつ公平な判定の下で優先付けられて行われる。
[請求項10] 請求項1〜3、6〜9の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先判定手段は、
前記災害情報毎に、前記積の根拠と前記積との通知を行い、その通知に応じて指示された特定の値で前記積を代替する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先判定手段は、前記災害情報毎に、前記積の根拠と前記積との通知を行い、その通知に応じて指示された特定の値で前記積を代替する。
すなわち、災害活動の要員には、上記通知によって、既に行われ、あるいはこれから開始される災害対策の適正な確認と、災害対策の方針が変更され得る可能性の注意の喚起との機会が確実に与えられる。
したがって、災害活動の方針等に関する変更の余地の柔軟な確保が可能となる。
[請求項11] 請求項10に記載の災害活動支援装置において、
前記優先判定手段は、
前記災害情報毎に、前記特定の値と前記積との差または比を保全し、前記積が更新されるときに前記差または前記比の反映を図る
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先判定手段は、前記災害情報毎に、前記特定の値と前記積との差または比を保全し、前記積が更新されるときに前記差または前記比の反映を図る。
すなわち、既述の通知に応じて特定の値が指示された後であっても、同様の災害情報に関して更新された積には、このような特定の値で先行する積が代替された経過が加味される。
したがって、何れの災害情報についても、上記経過が無視されることに起因する優先度の好ましくない跳躍が回避される。
[請求項12] 請求項1〜3、6〜11の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記災害情報毎に、前記第一の優先度の設定または更新にかかわるマンマシンインタフェースをとる操作支援手段を備え、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、前記操作支援手段を介して設定または更新された第一の優先度を優先して適用する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、操作支援手段は、前記災害情報毎に、前記第一の優先度の設定または更新にかかわるマンマシンインタフェースをとる。前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、前記操作支援手段を介して設定または更新された第一の優先度を優先して適用する。
すなわち、災害情報に対する対処には、人の判断に基づく多様な可能性が確保される。
したがって、個々の災害情報の優先度が一定の基準に基づいて自動的に淡々と付与されることに起因する弊害の回避が可能となり、災害活動の柔軟性が高められる。
[請求項13] 請求項1〜3、6〜12の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
複数の通信手段を介して与えられた災害情報を集約し、前記情報蓄積手段に引き渡す災害情報集約手段を備えた
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、災害情報集約手段は、複数の通信手段を介して与えられた災害情報を集約し、前記情報蓄積手段に引き渡す。
すなわち、何れの災害情報も、伝達に供される通信手段の如何にかかわらず収集され、かつ情報蓄積手段に蓄積された後、優先度の降順に対処の対象となる。
したがって、災害情報の収集の一元化に併せて、災害情報の総合的な俯瞰が可能となる。
[請求項14] 請求項13に記載の災害活動支援装置において、
前記災害情報集約手段は、
端末を介して入力された災害情報を併せて集約し、前記情報蓄積手段に引き渡す
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記災害情報集約手段は、端末を介して入力された災害情報を併せて集約し、前記情報蓄積手段に引き渡す。
すなわち、電話、ファクシミリ等のアナログの通信手段を介して通知(伝達)された災害情報であっても、情報蓄積手段に蓄積される。
したがって、被災者等によって直接通知あるいは伝達された災害情報も、災害活動の対処となる。
[請求項15] 請求項2に記載の災害活動支援装置において、
前記災害情報伝達手段は、
前記災害情報毎に、前記伝達先となる通信端末もしくは情報処理系に引き渡されるべき情報を抽出して前記伝達を図る
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記災害情報伝達手段は、前記災害情報毎に、前記伝達先となる通信端末もしくは情報処理系に引き渡されるべき情報を抽出して前記伝達を図る。
すなわち、上記伝達先には、その伝達先に伝達あるいは引き渡される必要がない情報は伝達されない。
したがって、個々の伝達先との間に形成された通信路の無用な輻輳が回避され、これらの伝達先との情報の共有化が円滑に図られる。
[請求項16] 請求項2または請求項15に記載の災害活動支援装置において、
前記災害情報伝達手段は、
前記災害情報毎に、前記積が高いほど優先的に前記伝達を図る
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記災害情報伝達手段は、前記災害情報毎に、前記積が高いほど優先的に前記伝達を図る。
すなわち、優先度が低い情報の伝達のために通信路のトラヒックや通信制御の負荷が無用に増加することが回避される。
したがって、個々の伝達先には、優先度が高い災害情報ほど効率的に伝達される。
[請求項17] 請求項1〜3、6〜17の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、行われるべき対処が関連機関に対する派遣、活動、支援、応援の何れかの要請と、被災区域に対する避難の勧告、指示の何れかとであるときに、前記第一の優先度を高く設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、行われるべき対処が関連機関に対する派遣、活動、支援、応援の何れかの要請と、被災区域に対する避難の勧告、指示の何れかとであるときに、前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、第一の優先度は、行われるべき対処が大規模あったり、その対処の対象が多数有り、または対処に長時間を要する災害情報ほど、高く設定される。
したがって、対処の遅れに起因する被災や被害の無用な拡大の回避が可能となる。
[請求項18] 請求項13に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記要請、前記勧告および前記指示の形態および対象に基づいて前記第一の優先度を重み付ける
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記要請、前記勧告および前記指示の形態および対象に基づいて前記第一の優先度を重み付ける。
すなわち、第一の優先度は、行われるべき対処が上記要請、勧告および指示の何れかである場合であっても、その対処の実体に適した値に設定される。
したがって、災害活動に要する人、物その他の資源の無駄な消費の回避が可能となる。
[請求項19] 請求項17または請求項18に記載の災害活動支援装置において、
前記情報蓄積手段は、
前記災害情報毎に、前記対処の過程で通知され、あるいは前記対処の実績として通知された情報を対応付けて蓄積する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記情報蓄積手段は、前記災害情報毎に、前記対処の過程で通知され、あるいは前記対処の実績として通知された情報を対応付けて蓄積する。
すなわち、第一の優先度および第二の優先度は、対処が開始された後であっても、その対処の進捗の状況に柔軟に対応した値への変更が可能となる。
したがって、災害活動に要する人、物その他の資源の無駄な消費の回避が可能となる。
[請求項20] 請求項17または請求項18に記載の災害活動支援装置において、
前記情報蓄積手段は、
前記災害情報毎に、前記対処のために参照され得る情報を対応付けて蓄積する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記情報蓄積手段は、前記災害情報毎に、前記対処のために参照され得る情報を対応付けて蓄積する。
すなわち、対処の過程であっても、情報蓄積手段から上記情報を適宜参照することが可能となる。
したがって、対処の方針や形態の柔軟な変更に併せて、災害活動に要する人、物その他の資源の無駄な消費の回避が可能となる。
[請求項21] 請求項1〜3、6〜20の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記情報蓄積手段は、
前記災害情報毎に、前記優先度付与手段によって付与された第一の優先度および第二の優先度を対応づけて蓄積する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記情報蓄積手段は、前記災害情報毎に、前記優先度付与手段によって付与された第一の優先度および第二の優先度を対応づけて蓄積する。
すなわち、何れの災害情報についても、第一の優先度および第二の優先度は、更新される前であれば、再び算出されることなく、対処の優先度の決定に供される。
したがって、本発明によれば、処理手順にかかわる制約に阻まれることなく、多様な災害活動の支援が実現可能となる。
[請求項22] 請求項1〜3、6〜21の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、前記対処の進捗の実績と見通しとの双方または何れか一方が低いほど、前記第一の優先度を高く設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、前記対処の進捗の実績と見通しとの双方または何れか一方が低いほど、前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、難航し、あるいは進捗に遅延が生じている対処ほど、優先度が高い値に更新される。
したがって、このような対処の難航や進捗の遅れに起因する被災や災害の拡大が少なく抑えられる。
[請求項23] 請求項1〜3、6〜22の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、被害の増加率が高いほど前記第一の優先度を高く設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、被害の増加率が高いほど前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、難航し、あるいは進捗度が十分ではない対処ほど、優先度が高い値に更新される。
したがって、このような対処の難航や進捗の遅れに起因する被災や災害の拡大が少なく抑えられる。
[請求項24] 請求項1〜3、6〜23の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、前記対処が遅れ、または阻まれる可能性が高いほど前記第一の優先度を高く設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、前記対処が遅れ、または阻まれる可能性が高いほど前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、難航し、あるいは進捗度が十分ではないと見込まれる対処ほど、優先度が高く更新される。
したがって、このような対処の難航や進捗の遅れに起因する被災や災害の拡大が少なく抑えられる。
[請求項25] 請求項1〜3、6〜24の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、警戒本部が設置されていないときに前記第一の優先度を高く設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、警戒本部が設置されていないときに前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、警戒本部が設置されていない災害への対処が優先的に図られる。
したがって、警戒本部が設置されるまでの期間における対処が早期に開始され、被災や災害の無用な拡大の制限が図られる。
[請求項26] 請求項1〜3、6〜25の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、対策本部が設置されていないときに前記第一の優先度を高く設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、対策本部が設置されていないときに前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、対策本部が設置されていない災害への対処が優先的に図られる。
したがって、対策本部が設置されるまでの期間における対処が早期に開始され、被災や災害の無用な拡大の制限が図られる。
[請求項27] 請求項1〜3、6〜26の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記優先度付与手段は、
前記災害情報毎に、災害救助にかかわる特定の法律の適用の対象であるときに前記第一の優先度を高く設定する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記優先度付与手段は、前記災害情報毎に、災害救助にかかわる特定の法律の適用の対象であるときに前記第一の優先度を高く設定する。
すなわち、上記特定の法律が適用されるべき災害への対処が優先的に図られる。
したがって、このような法律の適用の対象となる災害への対処が速やかにかつ円滑に開始され、被災や災害の無用な拡大の制限が図られる。
[請求項28] 請求項1〜3、6〜27の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記情報蓄積手段は、
前記災害情報毎に、前記積の大小を支配する主要な要因を対応付けて蓄積する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記情報蓄積手段は、前記災害情報毎に、前記積の大小を支配する主要な要因を対応付けて蓄積する。
すなわち、災害情報は、付与される優先度の高低に影響を及ぼす主要な要因と共に情報蓄積手段に蓄積される。
したがって、災害活動の基礎となる災害情報の一元化が図られ、上記優先度を付与するために行われる処理の効率化が手順や演算対象が複雑化することなく実現される。
[請求項29] 請求項1〜3、6〜28の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記情報蓄積手段は、
前記災害情報毎に、付記されるべきコメントを対応付けて蓄積する
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記情報蓄積手段は、前記災害情報毎に、付記されるべきコメントを対応付けて蓄積する。
すなわち、情報蓄積手段には、何れの災害情報も、該当する災害活動に有用な情報と共に蓄積される。
したがって、個々の災害活動の過程では、情報の不足に起因する無用な遅れと、試行錯誤の回避あるいは緩和が可能となる。
[請求項30] 請求項1〜3、6〜29の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記情報蓄積手段に蓄積された災害情報の内、削除されるべき特定の災害情報について、選択と、削除の可否の確認とを行い、前記確認の下で削除を行う誤削除防止手段を備えた
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、誤削除防止手段は、前記情報蓄積手段に蓄積された災害情報の内、削除されるべき特定の災害情報について、選択と、削除の可否の確認とを行い、前記確認の下で削除を行う。
すなわち、蓄積手段に蓄積された何れの災害情報も、誤操作や錯誤に起因して削除されることが回避され、あるいは確度高く阻止される。
したがって、災害情報が安定に蓄積され、これらの災害情報に基づく災害活動の信頼性が高められる。
[請求項31] 請求項1〜3、6〜30の何れか1項に記載の災害活動支援装置において、
前記情報蓄積手段に蓄積された災害情報を前記積に基づいて定まる表示属性で表示する表示手段を備えた
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、表示手段は、前記情報蓄積手段に蓄積された災害情報を前記積に基づいて定まる表示属性で表示する。
すなわち、表示手段によって表示される災害情報の視認性が高められる。
したがって、作業環境が高められ、長時間に亘る円滑な災害活動の支援が可能となる。
[請求項32] 請求項31に記載の災害活動支援装置において、
前記表示手段は、
前記情報蓄積手段に蓄積された災害情報の内、所定の要件を満たす災害情報を前記表示属性による表示の対象とする
ことを特徴とする災害活動支援装置。
このような構成の災害活動支援装置では、前記表示手段は、前記情報蓄積手段に蓄積された災害情報の内、所定の要件を満たす災害情報を前記表示属性による表示の対象とする。
すなわち、表示手段によって表示される災害情報の件数は、上記所定の要件を満たす災害情報に制限される。
したがって、表示手段によって不要な災害情報が表示されることに起因する災害活動の無用な混乱が回避される。
10 サーバ
20 移動通信系
21 端末
30 インタネット
40 災害情報伝達システム
41 イントラネット
42 入力端末
43 処理端末
44 表示端末
45 処理装置
45DB データベース
46 通信処理装置
47 電話機
48,62 ファクシミリ端末
50 防災行政無線システム
60 通信制御テーブル
61 アナウンスメント装置

Claims (5)

  1. 災害の予測または発生を示す災害情報を蓄積する情報蓄積手段と、
    前記災害情報毎に、対処が優先されるべき程度を示す第一の優先度に併せて、生成された時点と、入力された時点と、前記情報蓄積手段に蓄積された時点と、前記災害が発生した時点との何れかから前記対処が開始されることなく経過した時間に対して極大値をとる第二の優先度を付与する優先度付与手段と、
    前記情報蓄積手段に蓄積された災害情報の内、前記第一の優先度および前記第二の優先度の積が大きい災害情報を優先して前記対処の対象とする優先判定手段と
    を備えたことを特徴とする災害活動支援装置。
  2. 請求項1に記載の災害活動支援装置において、
    前記災害情報毎に、伝達先となる通信端末もしくは情報処理系、または前記通信端末もしくは前記情報処理系との間に通信路を形成する通信手段が予め登録された伝達先登録手段と、
    前記災害情報毎に、前記伝達先登録手段に登録された通信手段を介して前記通信端末または前記情報処理系宛に伝達を図る災害情報伝達手段と
    を備えたことを特徴とする災害活動支援装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の災害活動支援装置において、
    前記優先度付与手段は、
    前記災害情報毎に、提供者と前記提供者の状態とで示される自己対処の可能性が低いほど、前記第一の優先度を高く設定する
    ことを特徴とする災害活動支援装置。
  4. コンピュータを請求項1に記載の端末装置を構成する情報蓄積手段、優先度付与手段および優先判定手段として機能させるためのプログラム。
  5. コンピュータを請求項1に記載の端末装置を構成する情報蓄積手段、優先度付与手段および優先判定手段として機能させるためのプログラムを記憶し、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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