JP5635236B2 - 分離した花蕾を含む花蕾球を有するブロッコリ型 - Google Patents
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Description
本明細書で用いる技術用語および科学用語は、本明細書中で別段定義しない限り、当業者によって受け入れられる通常の意味を有する。植物用語の記載は、主題の膨大な教科書に見出すことができる。例えば、Hickey, M.およびKing, C., (2001). Cambridge Illustrated Glossary of Botanical Terms, Cambridge, UK: Cambridge University Press.を参照されたい。
現在の商業的結球ブロッコリは、各々が花蕾を支持する5ないし6cmの平均長を有する頑強な二次茎に分枝する太い主茎を有する。
好適な花蕾型を有するいずれのブロッコリ植物も、本発明に関連して使用し得る。好適な花蕾型を有するブロッコリ植物は、本発明の方法において使用し得る。好ましい態様において、分離した花蕾型の起源は、同系繁殖体ブロッコリ植物である。1の態様において、好適な分離した花蕾ブロッコリ植物は、以下のソースを用いた育種によって生成し得る:DH MRE-7、DH MRD1-1、GM-1.6、B19、DH E-47、EC-2、DH GV-37、SH-2、OSU-102、OSU-111、MRD-2、HC-1、BRM56-3905、BRM53-3921、DC3EC6、1032-1104および2151xT&A。1の態様において、分離した花蕾起源のブロッコリ植物は、例えば半−分離花蕾型または突出葉球型のような、起源ブロッコリ植物の花蕾型を決定することによって同定し得る。もう1の態様において、分離した花蕾起源ブロッコリ植物は、望ましい性質を有するいずれの同系繁殖体または精鋭のブロッコリ系統と交配し得る。
(a)第1のブロッコリ系統を第2のブロッコリ系統と交配して分離した集団を形成し、ここに第1のブロッコリ系統は分離または半−分離した花蕾を有し;
(b)分離した花蕾について集団をスクリーニングし;ついで、
(c)分離した花蕾を有する集団の1またはそれを超えるメンバーを選抜することを含む、分離した花蕾を有するブロッコリ植物を生成する方法を提供する。
(a)分離したまたは半−分離した花蕾を有する少なくとも第1のブロッコリ系統と第2のブロッコリ系統とを交雑して分離した集団を形成し;
(b)分離した花蕾について集団をスクリーニングし;ついで、
(c)分離した花蕾を有する集団の少なくとも1のメンバーを選抜することを含む、ブロッコリ植物に分離した花蕾特性を遺伝子移入する方法を提供する。
大規模の雑種種子生産のために、自家不和合性または別法として細胞質雄性不稔性(CMS)に基づく雑種受粉の異なる系を用いることができる。これらの技術は、当該技術分野でよく知られている。雑種親(同系繁殖体系統)の大スケール増加は自家受粉によって行い、その場合、CO2の濃度を増加することによって促進して自家不和合性、または手動を用いた芽受粉を克服することが必要である。
実施例1:分離した花蕾を有する花蕾球を有する植物の開発
突出した花蕾球または立った葉球(RH)特性を有する所有権者および公共研究機関の両方の系統が入手可能であった。例えば、オレゴン州立大学(OSU)ブロッコリ育種プログラムは、中位の突出した葉球を有する系統を有し、幾つかの受け入れがOSU育種プログラムから1980年代に得られた。これらの系統の幾つかはOSU−102およびOSU−111と命名された。これらの受け入れは、乏しい葉球サイズ、乏しい葉球品質、および、一般的に、葉球の真下の茎に葉を生成し、商業的に価値のある雑種の親としてかかる系統を不適当なものとした。良好に立った葉球(「RH」という)特性および高い節間長についての選抜は、一貫して低い葉球重量に通じた。結局、複数ラウンドの育種および選抜の後に、RH特性および良好な品質のコンパクトな重い葉球を有する系統を開発した。
系統520166および521163を花粉培養の出発材料として用いた。16時間明期下、10−12℃で生育させたヘテロ接合体ドナー植物からの葯を実験材料として用いた。異なるサイズの花芽を収穫および単離し、葯を潰してDAPIで染色して減数分裂進展のステージを決定した。後期一核から早期二核ステージの花粉を有する葯を含む花芽を選抜し、96%エタノールを噴霧し、つづいて次亜塩素酸ナトリウムの2.6%溶液に5分間浸漬し、滅菌蒸留水で3回濯ぐことにより滅菌した。
前記したように、ブロッコリ系統520166を用いた交配からさらなる同系繁殖体ブロッコリ系統を開発した。ブロッコリ系統560465の系統図を図3に示す。
Claims (31)
- 個々の花蕾の黄色の外観を有する範囲のパーセントで測定して平均15%未満の黄化を有する緑色花蕾を含み、前記緑色花蕾球上の花蕾の少なくとも50%が前記緑色花蕾球上の他の花蕾と接触していない分離した花蕾であるブロッコリ植物に生長することのできる種子を生産する方法であって、
第1の親ブロッコリ系統と第2のブロッコリ系統とを交配し、ここに該第1の親ブロッコリ系統は、個々の花蕾の黄色の外観を有する範囲のパーセントで測定して平均15%未満の黄化を示す分離した花蕾を有する緑色花蕾球を含み、前記第1の親ブロッコリ系統がNCIMB受託番号41416下で種子が寄託されたブロッコリ系統550478、NCIMB受託番号41415下で種子が寄託されたブロッコリ系統550479、NCIMB受託番号41417下で種子が寄託されたブロッコリ系統550385およびNCIMB受託番号41418下で種子が寄託されたブロッコリ系統550198からなる群より選ばれ;ついで
F1種子を得る
ことを含む、前記方法。 - 請求項1に記載の方法によって生産したF1種子であって、前記種子から生育した植物が、個々の花蕾の黄色の外観を有する範囲のパーセントで測定して平均15%未満の黄化を示す花蕾を有する緑色花蕾球を含み、前記緑色花蕾球上の花蕾の少なくとも50%が前記緑色花蕾球上の他の花蕾と接触していない分離した花蕾であることを特徴とする、前記種子。
- 少なくとも60%の該緑色花蕾球上の該花蕾が該緑色花蕾球上の他の花蕾に接触していない分離した花蕾である請求項2に記載のF1種子。
- 少なくとも70%の該緑色花蕾球上の該花蕾が該緑色花蕾球上の他の花蕾に接触していない分離した花蕾である請求項3記載のF1種子。
- 少なくとも80%の該緑色花蕾球上の該花蕾が該緑色花蕾球上の他の花蕾に接触していない分離した花蕾である請求項4記載のF1種子。
- 少なくとも90%の該緑色花蕾球上の該花蕾が該緑色花蕾球上の他の花蕾に接触していない分離した花蕾である請求項5記載のF1種子。
- 収穫時の花蕾球の分離した花蕾の集団が、緑色の外観よりも黄色の外観を有する個々の花蕾の範囲のパーセントで測定して平均5%未満の黄化を示す、請求項2〜6のいずれか1項記載のF1種子。
- 該分離した花蕾の5%未満が緑色の外観よりも黄色の外観を有する請求項2〜7のいずれか1項に記載のF1種子。
- 該分離した花蕾が2ないし25グラムの平均重量を有する請求項2〜8のいずれか1項に記載のF1種子。
- 該分離した花蕾がRHSカラーチャートの緑色グループの色スコアを有する請求項2〜9のいずれか1項に記載のF1種子。
- 該RHSカラーチャートの緑色グループが、色スコア137A、137B、138A、138B、138C、139Cまたは139Dを含む請求項10に記載のF1種子。
- 該分離した花蕾が、ブロッコリーニまたはブロッコリーラーブに典型的な緩んだビード集合生育型を有しない請求項2〜11のいずれか1項に記載のF1種子。
- 該分離した花蕾が堅固である請求項2〜12のいずれか1項に記載のF1種子。
- 該分離した花蕾が3ないし10センチメートルの直径である請求項2〜13いずれか1項に記載のブロッコリ植物のF1種子。
- 該緑色花蕾球が少なくとも6つの分離した花蕾を含む請求項2〜14のいずれか1項に記載のブロッコリ植物のF1種子。
- 分離した花蕾を有する二次茎が7センチメートル以上の平均長を有する請求項2〜15のいずれか1項に記載のブロッコリ植物のF1種子。
- 該緑色花蕾球が分離した花蕾間に少なくとも1ミリメートル以上の距離を有する請求項2〜16のいずれか1項に記載のF1種子。
- 該緑色花蕾球が葉群の上方に突出している請求項2〜17のいずれか1項に記載のF1種子。
- 該緑色花蕾球のクラウンが葉群の上方に少なくとも2センチメートル以上で立っている請求項2〜18のいずれか1項に記載のF1種子。
- 雄性親としてNCIMB受託番号41416、41415、41417または41418下で寄託された種子から得たブロッコリ植物と雌性親としての第2のブロッコリ植物との交配によって生産した雑種種子またはその雑種植物であって、該雑種植物は花蕾を有する緑色花蕾球を含み、該緑色花蕾球上の該花蕾は個々の花蕾の黄色の外観を有する範囲のパーセントで測定して平均15%未満の黄化を有し、前記緑色花蕾球上の花蕾の少なくとも50%が前記緑色花蕾球上の他の花蕾と接触していない分離した花蕾であり、かつ、該緑色花蕾球は、同一の花蕾球の他の花蕾の花芽と接触する10未満の花芽を含む花蕾を有する;分離した花蕾を有する二次茎が7ないし30センチメートルの長さを有する;または、それらの組み合わせの特性を有することを特徴とする該雑種種子または該種子から得られた雑種ブロッコリ植物。
- 請求項2〜20のいずれか1項に記載の種子から生育したブロッコリ植物。
- 該分離した花蕾が2ないし25グラムの平均重量を有する請求項21に記載のブロッコリ植物。
- 該花蕾球上の他の花蕾に接触していない該花蕾が、RHSカラーチャートの緑色グループの色スコアを有する請求項21または22に記載のブロッコリ植物。
- 該RHSカラーチャートの緑色グループが色スコア137A、137B、138A、138B、138C、139Cまたは139Dを含む請求項23に記載のブロッコリ植物。
- 分離した花蕾が1平方cm当たり少なくとも25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49または50の花芽を有する、請求項21〜24のいずれか1項に記載のブロッコリ植物。
- 該分離した花蕾が3ないし10センチメートルの直径である請求項21〜25のいずれか1項に記載のブロッコリ植物。
- 該分離した花蕾球が少なくとも6またはそれを超える分離した花蕾を含む請求項21〜26のいずれか1項に記載のブロッコリ植物。
- 該分離した花蕾を有する二次茎が7センチメートル以上の平均長を有する請求項21〜27のいずれか1項に記載のブロッコリ植物。
- 該花蕾球が分離した花蕾間に少なくとも1ミリメートル以上の距離を有する請求項21〜28のいずれか1項に記載のブロッコリ植物。
- 請求項21記載のブロッコリ植物と第2のブロッコリ植物とを交配することにより得ることができるF1ブロッコリ植物であって、ここに該F1ブロッコリ植物が、個々の花蕾の黄色の外観を有する範囲のパーセントで測定して平均15%未満の黄化を有し、前記緑色花蕾球上の花蕾の少なくとも50%が前記緑色花蕾球上の他の花蕾と接触していない分離している緑色花蕾球を含む該F1ブロッコリ植物。
- 請求項21記載のブロッコリ植物の部分。
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