JP2009516528A - 分離した花蕾を含む花蕾球を有するブロッコリ型 - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書で用いる技術用語および科学用語は、本明細書中で別段定義しない限り、当業者によって受け入れられる通常の意味を有する。植物用語の記載は、主題の膨大な教科書に見出すことができる。例えば、Hickey, M.およびKing, C., (2001). Cambridge Illustrated Glossary of Botanical Terms, Cambridge, UK: Cambridge University Press.を参照されたい。
現在の商業的結球ブロッコリは、各々が花蕾を支持する5ないし6cmの平均長を有する頑強な二次茎に分枝する太い主茎を有する。
好適な花蕾型を有するいずれのブロッコリ植物も、本発明に関連して使用し得る。好適な花蕾型を有するブロッコリ植物は、本発明の方法において使用し得る。好ましい態様において、分離した花蕾型の起源は、同系繁殖体ブロッコリ植物である。1の態様において、好適な分離した花蕾ブロッコリ植物は、以下のソースを用いた育種によって生成し得る:DH MRE-7、DH MRD1-1、GM-1.6、B19、DH E-47、EC-2、DH GV-37、SH-2、OSU-102、OSU-111、MRD-2、HC-1、BRM56-3905、BRM53-3921、DC3EC6、1032-1104および2151xT&A。1の態様において、分離した花蕾起源のブロッコリ植物は、例えば半−分離花蕾型または突出葉球型のような、起源ブロッコリ植物の花蕾型を決定することによって同定し得る。もう1の態様において、分離した花蕾起源ブロッコリ植物は、望ましい性質を有するいずれの同系繁殖体または精鋭のブロッコリ系統と交配し得る。
(a)第1のブロッコリ系統を第2のブロッコリ系統と交配して分離した集団を形成し、ここに第1のブロッコリ系統は分離または半−分離した花蕾を有し;
(b)分離した花蕾について集団をスクリーニングし;ついで、
(c)分離した花蕾を有する集団の1またはそれを超えるメンバーを選抜することを含む、分離した花蕾を有するブロッコリ植物を生成する方法を提供する。
(a)分離したまたは半−分離した花蕾を有する少なくとも第1のブロッコリ系統と第2のブロッコリ系統とを交雑して分離した集団を形成し;
(b)分離した花蕾について集団をスクリーニングし;ついで、
(c)分離した花蕾を有する集団の少なくとも1のメンバーを選抜することを含む、ブロッコリ植物に分離した花蕾特性を遺伝子移入する方法を提供する。
大規模の雑種種子生産のために、自家不和合性または別法として細胞質雄性不稔性(CMS)に基づく雑種受粉の異なる系を用いることができる。これらの技術は、当該技術分野でよく知られている。雑種親(同系繁殖体系統)の大スケール増加は自家受粉によって行い、その場合、CO2の濃度を増加することによって促進して自家不和合性、または手動を用いた芽受粉を克服することが必要である。
実施例1:分離した花蕾を有する花蕾球を有する植物の開発
突出した花蕾球または立った葉球(RH)特性を有する所有権者および公共研究機関の両方の系統が入手可能であった。例えば、オレゴン州立大学(OSU)ブロッコリ育種プログラムは、中位の突出した葉球を有する系統を有し、幾つかの受け入れがOSU育種プログラムから1980年代に得られた。これらの系統の幾つかはOSU−102およびOSU−111と命名された。これらの受け入れは、乏しい葉球サイズ、乏しい葉球品質、および、一般的に、葉球の真下の茎に葉を生成し、商業的に価値のある雑種の親としてかかる系統を不適当なものとした。良好に立った葉球(「RH」という)特性および高い節間長についての選抜は、一貫して低い葉球重量に通じた。結局、複数ラウンドの育種および選抜の後に、RH特性および良好な品質のコンパクトな重い葉球を有する系統を開発した。
系統520166および521163を花粉培養の出発材料として用いた。16時間明期下、10−12℃で生育させたヘテロ接合体ドナー植物からの葯を実験材料として用いた。異なるサイズの花芽を収穫および単離し、葯を潰してDAPIで染色して減数分裂進展のステージを決定した。後期一核から早期二核ステージの花粉を有する葯を含む花芽を選抜し、96%エタノールを噴霧し、つづいて次亜塩素酸ナトリウムの2.6%溶液に5分間浸漬し、滅菌蒸留水で3回濯ぐことにより滅菌した。
前記したように、ブロッコリ系統520166を用いた交配からさらなる同系繁殖体ブロッコリ系統を開発した。ブロッコリ系統560465の系統図を図3に示す。
Claims (119)
- 花蕾を有する花蕾球を含む植物を生成することができるブロッコリ植物の種子であって、ここに該花蕾球上の該花蕾が平均15%未満の黄化を有することを特徴とする該種子。
- 該花蕾が平均12%未満の黄化を有する請求項1記載の種子。
- 該花蕾が平均10%未満の黄化を有する請求項1記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも8の花蕾を含む請求項1記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも10の花蕾を含む請求項1記載の種子。
- 該花蕾が、RHSカラーチャートで緑色範囲の色スコアを有する請求項1記載の種子。
- 該花蕾が、137A、137B、138Aおよび138Bよりなる群から選択されるRHSカラーチャートの色スコアを有する請求項6記載の種子。
- 該花蕾が、RHSカラーチャートで緑色範囲の色スコアを有する軸を含む請求項1記載の種子。
- 該軸が、137A、137B、138A、138B、138Cおよび139Dよりなる群から選択されるRHSカラーチャートの色スコアを有する請求項8記載の種子。
- 分離した花蕾を有する花蕾球を含む植物を生成することができるブロッコリ植物の種子であって、ここに該花蕾球上の少なくとも50%の該花蕾が該花蕾球上の他の花蕾に接触していないことを特徴とする該種子。
- 少なくとも60%の該花蕾が該花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項10記載の種子。
- 少なくとも70%の該花蕾が該花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項11記載の種子。
- 少なくとも80%の該花蕾が該花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項12記載の種子。
- 少なくとも90%の該花蕾が該花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項13記載の種子。
- 該花蕾が実質的に黄化を有しない請求項10記載の種子。
- 該花蕾が黄化の不存在を有する請求項15記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも6の分離した花蕾を含む請求項10記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも10の分離した花蕾を含む請求項17記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも15の分離した花蕾を含む請求項18記載の種子。
- 花蕾を有する花蕾球を含む植物を生成することができるブロッコリ植物の種子であって、ここに該花蕾球上の花蕾が少なくとも約8センチメートルの平均長を有することを特徴とする該種子。
- 該花蕾が、少なくとも10cmの平均長を有する請求項20記載の種子。
- 該花蕾が、少なくとも15cmの平均長を有する請求項20記載の種子。
- 該花蕾が、約8cmないし約30cmの平均長を有する請求項20記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも8の花蕾を有する請求項20記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも10の花蕾を有する請求項20記載の種子。
- 該花蕾球上の少なくとも50%の該花蕾が該花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項20記載の種子。
- 少なくとも60%の該花蕾が該花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項26記載の種子。
- 少なくとも70%の該花蕾が該花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項27記載の種子。
- 少なくとも80%の該花蕾が該花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項28記載の種子。
- 少なくとも90%の該花蕾が該花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項29記載の種子。
- 該花蕾が平均15%未満の黄化を有する請求項20記載の種子。
- 50%を超える該種子からのブロッコリ植物から生育した花蕾球が分離した花蕾を有するブロッコリ種子の容器。
- 該容器が少なくとも25の種子を含む請求項32記載のブロッコリ種子の容器。
- 該容器が少なくとも1000の種子を含む請求項32記載のブロッコリ種子の容器。
- 該容器が、バッグ、ホイル、箱、パケット、ポーチ、缶およびバケツよりなる群から選択される請求項32記載のブロッコリ種子の容器。
- 75%を超える該種子から生育した花蕾球が分離した花蕾を有する請求項32記載のブロッコリ種子の容器。
- 85%を超える該種子から生育した花蕾球が分離した花蕾を有する請求項32記載のブロッコリ種子の容器。
- 95%を超える該種子から生育した花蕾球が分離した花蕾を有する請求項32記載のブロッコリ種子の容器。
- 該花蕾が実質的に黄化を有しない請求項32記載のブロッコリ種子の容器。
- 該花蕾が黄化の不存在を有する請求項32記載のブロッコリ種子の容器。
- 該種子が処理した種子である請求項32記載のブロッコリ種子の容器。
- 該処理した種子が、プリミングされたか、脱感染されたか、またはプリミングおよび脱感染されている請求項41記載のブロッコリ種子の容器。
- 該種子がコートされた種子である請求項32記載のブロッコリ種子の容器。
- 該コートされた種子が、プランタビリティーを改善するため、種子の発芽を改善するため、および種子生来の病原菌に対して保護するための組成物よりなる群から選択される組成物でコートされている請求項43記載のブロッコリ種子の容器。
- 該コートされた種子が、ペレット化した種子、フィルム・コーティングした種子および外殻形成種子よりなる群から選択される請求項43記載のブロッコリ種子の容器。
- 50%を超える該種子から生育した花蕾球が分離した花蕾を有し、50%を超える該花蕾球上の該花蕾が同一の花蕾球上の他の花蕾に接触していない、ブロッコリ種子の容器。
- 70%を超える該花蕾球上の該花蕾が同一の花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項46記載のブロッコリ種子の容器。
- 80%を超える該花蕾球上の該花蕾が同一の花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項46記載のブロッコリ種子の容器。
- 90%を超える該花蕾球上の該花蕾が同一の花蕾球上の他の花蕾に接触していない請求項46記載のブロッコリ種子の容器。
- 該花蕾球が少なくとも6の分離した花蕾を含む請求項46記載のブロッコリ種子の容器。
- 該花蕾球が少なくとも10の分離した花蕾を含む請求項46記載のブロッコリ種子の容器。
- 該花蕾球が少なくとも15の分離した花蕾を含む請求項46記載のブロッコリ種子の容器。
- 該分離した花蕾が実質的に黄化を有しない請求項46記載のブロッコリ種子の容器。
- 該分離した花蕾が黄化の不存在を有する請求項53記載のブロッコリ種子の容器。
- 分離した花蕾を含む花蕾球を有するブロッコリ植物からのブロッコリ花蕾の容器であって、ここに該花蕾が平均15%未満の黄化を有する該容器。
- 該花蕾球が少なくとも6の分離した花蕾を含む請求項55記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 該花蕾球が少なくとも10の分離した花蕾を含む請求項55記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 該花蕾球が少なくとも15の分離した花蕾を含む請求項55記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 該花蕾が黄化の不存在を有する請求項55記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 少なくとも75%の該花蕾が実質的に黄化を有さない請求項55記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 少なくとも85%の該花蕾が実質的に黄化を有さない請求項55記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 少なくとも95%の該花蕾が実質的に黄化を有さない請求項55記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 該容器が、箱、平箱、クラムシェル、バッグまたはパケットよりなる群から選択される請求項55記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 該容器が少なくとも10の花蕾を含む請求項55記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 該容器が少なくとも25の花蕾を含む請求項64記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 該容器が少なくとも50の花蕾を含む請求項65記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 該容器が店に存在する請求項55記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 該店が食品雑貨店である請求項67記載のブロッコリ花蕾の容器。
- 分離した花蕾を含む花蕾球を有するブロッコリ植物。
- 該花蕾球が少なくとも6の分離した花蕾を含む請求項69記載のブロッコリ植物。
- 該花蕾球が少なくとも10の分離した花蕾を含む請求項69記載のブロッコリ植物。
- 該花蕾球が少なくとも15の分離した花蕾を含む請求項69記載のブロッコリ植物。
- 該花蕾球が少なくとも約50%の分離した花蕾を含む請求項69記載のブロッコリ植物。
- 該花蕾球が少なくとも60%の分離した花蕾を含む請求項71記載のブロッコリ植物。
- 該花蕾球が少なくとも70%の分離した花蕾を含む請求項74記載のブロッコリ植物。
- 該花蕾球が少なくとも80%の分離した花蕾を含む請求項75記載のブロッコリ植物。
- 該花蕾球が少なくとも90%の分離した花蕾を含む請求項76記載のブロッコリ植物。
- 分離した花蕾を含む花蕾球を有するブロッコリ植物を生成することができるブロッコリ植物の種子。
- 該花蕾球が少なくとも6の分離した花蕾を含む請求項78記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも10の分離した花蕾を含む請求項78記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも15の分離した花蕾を含む請求項78記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも50%の分離した花蕾を含む請求項78記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも60%の分離した花蕾を含む請求項82記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも70%の分離した花蕾を含む請求項83記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも80%の分離した花蕾を含む請求項84記載の種子。
- 該花蕾球が少なくとも90%の分離した花蕾を含む請求項85記載の種子。
- 分離した花蕾を含む花蕾球を有するブロッコリ植物の部分であって、該花蕾球が少なくとも50%の分離した花蕾を含む該部分。
- 該部分が種子、内胚乳、胚珠および花粉よりなる群から選択される請求項87記載のブロッコリ植物の部分。
- 第1の親ブロッコリ系統と第2のブロッコリ系統とを交配し、ここに該第1の親ブロッコリ系統は分離した花蕾を含み;ついで
F1種子を得る
ことを含むブロッコリ種子を生産する方法。 - 該第1の親が少なくとも6の分離した花蕾を含む請求項89記載の方法。
- 該第1の親ブロッコリ系統が少なくとも10の分離した花蕾を含む請求項89記載の方法。
- 該第1の親ブロッコリ系統が少なくとも15の分離した花蕾を含む請求項89記載の方法。
- 該第1の親ブロッコリ系統が少なくとも50%の分離した花蕾を含む請求項89記載の方法。
- 該第1の親ブロッコリ系統が550478、550479、550385、560465、550198および550475よりなる群から選択される請求項89記載の方法。
- 第1の親ブロッコリ系統と第2のブロッコリ系統とを交配し、ここに該第1の親ブロッコリ系統は平均15%未満の黄化を有する花蕾を有する花蕾球を含み;ついで
F1種子を得る
ことを含む、平均15%未満の黄化を有する花蕾を有するブロッコリ植物を生産する方法。 - 該第1の親の該花蕾球が少なくとも6の花蕾を含む請求項95記載の方法。
- 該第1の親の該花蕾球が少なくとも10の花蕾を含む請求項95記載の方法。
- 該花蕾が平均10%未満の黄化を有する請求項95記載の方法。
- 該第1の親ブロッコリ系統が550478、550479、550385、560465、550198および550475よりなる群から選択される請求項95記載の方法。
- ブロッコリ系統550478の種子であって、該種子の試料がNCIMB受託番号41416で寄託されている該種子。
- 請求項100記載の種子から生育した植物。
- 請求項100記載の植物からの植物の部分。
- さらに、花粉、プロトプラスト、胚珠または細胞と定義される請求項102記載の植物の部分。
- 請求項100記載の植物から得た細胞の組織培養物。
- ブロッコリ系統550479の種子であって、該種子の試料がNCIMB受託番号41415で寄託されている該種子。
- 請求項105記載の種子から生育した植物。
- 請求項105記載の植物からの植物の部分。
- さらに、花粉、プロトプラスト、胚珠または細胞と定義される請求項107記載の植物の部分。
- 請求項105記載の植物から得た細胞の組織培養物。
- ブロッコリ系統550385の種子であって、該種子の試料がNCIMB受託番号41417で寄託されている該種子。
- 請求項110記載の種子から生育した植物。
- 請求項110記載の植物からの植物の部分。
- さらに、花粉、プロトプラスト、胚珠または細胞と定義される請求項112記載の植物の部分。
- 請求項110記載の植物から得た細胞の組織培養物。
- ブロッコリ系統550198の種子であって、該種子の試料がNCIMB受託番号41418で寄託されている該種子。
- 請求項115記載の種子から生育した植物。
- 請求項115記載の植物からの植物の部分。
- さらに、花粉、プロトプラスト、胚珠または細胞と定義される請求項117記載の植物の部分。
- 請求項115記載の植物から得た細胞の組織培養物。
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