JP5633264B2 - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような2成分現像剤を用いた現像装置として、外部剤循環方式の現像装置が提案されている。例えば、特開2006−072394号公報(特許文献1)には、現像手段と異なる箇所に配置された、現像剤収納手段及びトナー収納手段とをフレキシブルパイプで連結し、現像剤とトナーとをそれぞれ一軸偏芯スクリューポンプを用いて現像手段に移送し、現像手段で摩擦帯電して現像に供した後で回収し、回収現像剤を回収現像剤収納手段に移送している。
更に、特開2008−299217号公報(特許文献3)には、現像部と、その外部に設けられ現像剤を撹拌する撹拌部と、その撹拌部の現像剤を定量的に排出するロータリーフィーダと、排出された現像剤を空気圧を利用して現像部に搬送する現像装置が開示され、ここには、ロータリーフィーダの隙間調整により空気の撹拌部への流入を防止している。
このように、外部剤循環方式の現像装置では、現像器の内部で搬送中に混合、撹拌を行う方式に比べ、搬送と独立して、現像剤貯蔵室で混合、撹拌を行えるため、使用する現像剤や環境に応じて、搬送量は同一のまま混合、撹拌を調整することが可能であり、現像剤のトナー濃度均一性や帯電量の安定性に優れる方式である。
更に、(特許文献3、4)では、現像剤を撹拌する撹拌部に接続されたロータリーフィーダの内部流動部の隙間を調整し、あるいは、循環路に板状の空気流入規制部材を設けて空気が撹拌部へ流入することを防止しているが、現像器側での駆動開始時における空気の噴出しを抑えてトナー飛散やキャリア付着が発生することを防止する点には言及していない。
第1の発明は、貯蔵部から空気流により搬送された2成分現像剤を感光体に供給する現像器と、前記感光体に対設された現像ローラに前記現像器内の2成分現像剤を供給する供給部材と、前記現像ローラから現像器内に戻された2成分現像剤を前記貯蔵部につながった排出部まで搬送する回収部材と、前記現像器内で前記供給部材の下流側より前記回収部材に現像剤を受け渡す開口部とを有し、前記現像器の駆動開始時に、前記現像ローラおよび感光体が停止した状態で、前記貯蔵部からの空気流による2成分現像剤の搬送と、前記供給部材及び回収部材の動作を始め、その後に、前記回収部材で現像剤が搬送される領域に設けられたトナー濃度センサの出力値が予め定められたトナー濃度以上であることを示した場合に、現像ローラおよび感光体の駆動開始を決定すること特徴とする。
現像ローラおよび感光体の駆動を開始するので、現像器からのトナー飛散や感光体へのキャリア付着を防ぐことができ、画像上での地汚れの発生は確実に防止される。(請求項1)。
また、本発明によれば、供給スクリューと回収スクリューとが現像器内での2成分現像剤の撹拌を的確に行うことができる。(請求項5)
また、本発明によれば、現像器側での現像器駆動開始時における空気の噴出しを抑えてトナー飛散やキャリア付着の発生を防止できるという請求項1〜5のいずれかに記載の現像装置の効果を同様に得られる。(請求項6)
図1は本発明に係る現像装置が適用される画像形成装置のシステム構成の槻略を示す図である。この画像形成装置は、複写機能とこれ以外の機能、例えばプリンタ機能やファクシミリ機能等を有する複合機の場合を例に取っている。この複合機は、図示しない操作部のアプリケーション切り替えキーにより複写機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能である。複写機能の選択時には複写モードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリントモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
光学ユニット4の下方には給紙部200側の給紙ユニット26が配備され、給紙ユニット26から延びる搬送路Rは中間転写ユニット10の側方の二次転写位置p1を経て、定着ユニット7を通過して排紙部300の排紙トレイ30に達している。
各作像部6は、感光体としての感光体ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)と、感光体ドラム1の周囲に配設された図示しない帯電手段、現像装置5、クリーニング装置3、等で構成されている。
感光体ドラム1上で、作像プロセス(帯電行程、露光行程、現像行程、転写行程、クリーニング行程)が行われ、感光体ドラム1上に所望のトナー像が形成される。
その後、感光体ドラム1の表面は、露光装置(光学ユニット)4から発せられたレーザ光(不図示)の照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される(露光行程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、現像装置5の現像ユニット(現像器)50との対向位置に達し、この位置で静電潜像が現像されて、所望のトナー像が形成される(現像行程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、中間転写ベルト8及び1次転写バイアスローラ9との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写行程)。
上述した作像プロセスは、図1に示すように、4つの作像部6Y、6M、6C、6Bkで、それぞれ行われる。すなわち、作像部の下方に配設された不図示の露光部(光書き込み装置)から、画像情報に基づいたレーザ光が、各作像部6Y、6M、6C、6Bkの各感光体ドラム1上に向けて照射される。その後、現像行程を経て各感光体ドラム1上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Bkの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bk上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
こうして、中間転写ベルト8上で行われる、一連の転写プロセスが終了する。
装置本体100の下部に配設された給紙部26には転写紙Pが複数枚重ねて収納されており、給紙コロ27により1枚ずつ分離されて給紙される。給紙された転写紙Pはレジストローラ対28で一旦停止され、斜めずれを修正された後レジストローラ対28により所定のタイミングで2次転写ニップ(2次転写位置)p1に向けて搬送される。そして、2次転写ニップにおいて転写紙P上に、所望のカラー画像が転写される。
定着を終えた転写紙Pは、排紙ローラ対29により、装置本体上面に形成された排紙部の300の排紙トレイ30へ出力画像として排出される。こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、現像剤攪拌・循環システムとしての現像装置5の構成を詳細に説明する。
現像器50の排出口67(図3参照)と貯蔵部51との間は循環路55で接続され、ロータリーフィーダ53と現像器50の受取口68との間は循環路56で接続されている。
図2に示すように、トナーカートリッジ52と貯蔵部51はトナー補給路57で接続され、送風機54とロータリーフィーダ53は管路58で接続されている。
現像器50は、図3、図4に示すように、現像器50の外枠を成すケーシング62と、ケーシング62内に回転可能に支持され、螺旋状のフィンを有する供給部材と回収部材を成す供給、回収スクリュー63、64と、現像ローラ65を有している。ケーシング62内には、トナーとキャリアを混合した2成分現像剤Tが入っている。
ケーシング62の上壁には循環路56と接続される受取口68が形成され、この受取口68を通して現像剤がケーシング62内の供給スクリュー63の上流側に供給される。現像剤Tは供給スクリュー63の回転によりケーシング62内を下流側(図3で左側、図4で紙面手前側)に移動する。
ケーシング62の下壁には、循環路55に接続された排出口67が形成される。
ケーシング62内の回収スクリュー64の回転によって開口部622から排出された現像剤は下流側の排出口67に移動し、ここを通して現像剤が循環路55に排出される。
現像ローラ65は感光体1の駆動と同時に駆動されるモータ91に接続され、供給スクリュー63と回収スクリュー64は共通のベルト伝動装置dを介してスクリュー駆動用のモータ92に駆動される。
現像後の現像剤及び開口部622から排出された現像剤は回収スクリュー64の端部に形成された排出口67(図3参照)に移動し、排出口67から循環路55を通って貯蔵部51に搬送される。回収スクリュー64の下流側にはトナー濃度センサ70が設置されており、その信号を基に制御部500がトナーカートリッジ52からトナー補給を行なうよう制御している。
図5に示す貯蔵部51では現像後の現像剤と、補給されたトナーとが混合され適切なトナー濃度と帯電量を持つ現像剤Tとなる。この現像剤Tは貯蔵部51の下部に形成された排出口49を通り、ロータリーフィーダ53に入る。
図5(a)は貯蔵部51の断面図である。貯蔵部51の上面には現像剤補給口69が、下面には排出口49が設けられており、貯蔵部本体51aは、排出口49に向かうほど径が細くなる逆円錐型の形状を有している。
撹拌部を兼ねた貯蔵部本体51a内の中心には下から上に剤を搬送するスクリュー71が、その外側には回転可能な2本の撹拌部材72が設けられており、これらの撹拌部材の回転動作によって現像剤が攪拌・混合される。
この撹拌部を兼ねた貯蔵部51における攪拌時の現像剤はスクリュー71の回転によって下から上に持ち上げられ、外側を回転する撹拌部材72の回転に伴いBの向きに移動し、再びスクリュー71の周囲に寄せ集められるように対流する。
このように貯蔵部51では絶えず現像剤Tが対流し、トナーの帯電はトナーとキャリアの摩擦によって付与される。
モータ60にはモータの回転数を制御(調整)するための駆動回路(図示しない)を介し制御部500が接続され、制御部500は所定のプログラムで設定された攪拌制御を実行する。
このため、ロータリーフィーダ53内のロータ75の回転により下方の受けパイプ部材77に達した現像剤は送風機54からの空気の流動により循環路56を通り、受取口68を介して現像器50に再び供給される。
画像形成装置の不図示の操作パネルにおけるスタートスイッチがオンされると、これに応じて、画像形成装置の制御部500は各色の階調データに対応して画像形成作動を作像部(画像形成部)100で行い、選択された記録材Pの供給動作を記録材供給部200で開始させ、搬送路Rの途中に設けられた定着装置20を待機状態より定着開始制御に入る。作像部100は、制御部500で受信したカラー画像情報、画像形成モードに沿い、フルカラーモードでの画像形成行程がY、M、C、K用の各像形成ユニット6Y、6M、6C、6Bkにおいて行われて各色のトナー像が形成され、先に形成されたトナー像に順次重ねて2次転写ローラ19と対向する2次転写位置p1に運ばれる。
トナー濃度センサ70は、従来周知の透磁率センサよりなり、現像器50内の現像剤の現像剤濃度を検知する。この検知値が定められたある値以下であると、モータ59によって図示しないスクリューを回転させることでトナー補給が貯蔵部51の入り口直前の部位で行われ、送風機54が駆動し、現像剤が現像器50に供給される。そして、この供給は現像剤の濃度が定められたある値以上になると停止される。
ここでは、まず、現像駆動開始制御ルーチンを実行する根拠を説明する。
ここで、現像装置5を駆動開始すると同時に、感光体ドラム1及び現像ローラ65を駆動し、定常の複写作動に入る制御を行ったとする。この場合、図7に示すように、トナー濃度センサ70の出力(V)は駆動開始時より約1秒経過時に2、0v以上より急激に低下し1、5vを下回り、トナー濃度が急激に変動幅δvで低下する。この変化は、1、5秒経過後にトナー濃度が回復するという現像駆動開始時における出力値の変動特性が示された。
このような現象より、トナー濃度センサ70の出力値(V)からセンサー部の現像剤の量を把握することが可能であり、たとえば、検出値が1.5Vを下回った後,2Vを越えたという変動幅δvの変化の経過した時点で、現像ローラ65と感光体ドラム1の駆動を開始すれば、現像ローラ65に十分な量の現像剤が供給されず、キャリア付着や現像装置開口部からのトナー飛散が発生してしまうという不具合を抑制することが可能となる。
あるいは、図7に示すように、予め、変動幅δvの変化が経過した時点までの経過時間Tnを求めておき、経過時間Tnの経過時には貯蔵部51及びロータリーフィーダ53側の送風機54より現像器50の受取口68に達した現像剤搬送用の空気は感光体ドラム1側に吹き出すことは抑制され、記録紙Pに形成される画像上での地汚れの発生は確実に防止される。
ここでは制御部500が行うメインルーチンの途中で、図6に示す現像駆動開始制御ルーチンを実行する。
図6のステップs1に達すると、スタートスイッチがオンされて複写指令の入力時かを判断し、駆動開始時にあるとステップs2に進み、次の制御周期からは直接ステップs3に進む。ステップs2では、駆動開始時にあることより、感光体ドラム1の駆動系(不図示)及び現像ローラ65のモータ91の回転駆動を停止状態に保持し、ステップs3に進み、トナー濃度センサ50の出力値を取り込む。
制御部500が行うメインルーチンの途中で、図9に示す現像駆動開始ルーチンのステップa1に達するとする。ここでは、スタートスイッチがオンされて複写指令の入力時かを判断し、駆動開始時にあるとステップa2に進み、次の制御周期からは直接ステップa4に進む。ステップa2では、駆動開始時にあることより、感光体ドラム1の駆動系(不図示)及び現像ローラ65のモータ91の回転駆動を停止状態に保持し、ステップa3に進み、所定時間をカウントするタイマーTIMをスタートさせステップa4に進む。
ステップa4に達すると、回収スクリュー64の下流側のトナー濃度センサ70よりトナー濃度を検出し、ステップa5に進む。ここで、トナー濃度が適正濃度値を下回るか判断し、適正値を満たしていれば、ステップa7に進み、そうでないと、ステップa6に進む。ここでは、トナー濃度を適正値に修正すべく、トナー補給モードで、貯蔵部51、トナーカートリッジ52、ロータリーフィーダ53、送風機54、等からなる現像剤循環系を駆動し、ステップa7に進む。
上述のところにおいて、現像器50のケーシング62内には、供給スクリュー63と回収スクリュー64とが上下に並列状態で配備され、現像剤Tの撹拌と、供給スクリュー63の現像ローラ65への現像剤の汲み上げを行なっていたが、これに代えて図8に示すような現像器50aを用いてもよい。
更に、図1の画像形成装置で用いたと同様の構成を他の印刷装置や、ファクシミリに適用してもよく、またはそれらを含む複合機からなる他の画像形成装置に適用してもよい。これらの各実施形態の場合も、図1の画像形成装置と同様の効果を得ることができる。
5 現像装置
50、50a 現像器(現像ユニット)
51 貯蔵部
622,622a 開口部
63 供給部材(供給スクリュー)
64 回収部材(回収スクリュー)
65、65a 現像ローラ
67 排出部
T 2成分現像剤
P 記録材
R 搬送路
Claims (6)
- 貯蔵部から空気流により搬送された2成分現像剤を感光体に供給する現像器と、前記感光体に対設された現像ローラに前記現像器内の2成分現像剤を供給する供給部材と、前記現像ローラから現像器内に戻された2成分現像剤を前記貯蔵部につながった排出部まで搬送する回収部材と、前記現像器内で前記供給部材の下流側より前記回収部材に現像剤を受け渡す開口部とを有し、前記現像器の駆動開始時に、前記現像ローラおよび感光体が停止した状態で、前記貯蔵部からの空気流による2成分現像剤の搬送と、前記供給部材及び回収部材の動作を始め、その後に、前記回収部材で現像剤が搬送される領域に設けられたトナー濃度センサの出力値が予め定められたトナー濃度以上であることを示した場合に、現像ローラおよび感光体の駆動開始を決定すること特徴とする現像装置。
- 前記トナー濃度センサの出力値を求め、前記現像器の駆動開始時における前記出力値が所定変動幅で変化した後に、該所定変動幅分回復した値に達すると、現像ローラおよび感光体の駆動を開始することを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記現像ローラおよび感光体が回転を始めるまでの待機時間を、前記現像器内において現像ローラ周囲に2成分現像剤が蓄積され現像剤規制部材や現像ローラ下部が2成分現像剤で遮蔽された状態となると見做される時間として設定することを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記現像器の開口部は供給部材の下方の回収部材に2成分現像剤を流下させる縦向き路であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の現像装置。
- 前記供給部材が供給スクリューであり、前記回収部材が回収スクリューであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の現像装置。
- 画像形成装置において、請求項1〜5のいずれか一つに記載の現像装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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