JP5632309B2 - 走行車両 - Google Patents
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Description
しかしながら、上記デュアルモード車両では、軌道走行時には、道路走行用のタイヤをレールに当接させて走行トルクを得る構造のため、惰行時に道路走行用のタイヤも転動を行い、これが損失となるためにすぐに車両が減速を生じ、十分なエネルギーの消費の低減を図れないという問題があった。
前記道路走行モードでは、前記逆側の一対の道路走行用タイヤに設けられた制動装置を作動可能とし、前記軌道走行モードでは、前記逆側の一対の道路走行用タイヤに近接する前記一対の軌道走行用車輪に設けられた制動装置を作動可能とする切り換え手段を備えることを特徴とする。
なお、上記「前記所定の実行条件」としては、請求項2又は3の場合や運転手からの実行の操作入力等が挙げられる。
さらに、請求項6記載の発明では、惰行制御装置は、規制体の規制状態を検出する規制状態検出手段により検出が行われてから惰行制御を実行するので、より確実に規制体により規制を実行することが可能となる。
本発明における実施形態である走行車両としてのデュアルモード車両1について、図1から図12を参照しながら説明する。
本実施の形態に係るデュアルモード車両1は、図1及び図2に示すように、車体2、車体2の下部における前側及び後側に配設されたゴムタイヤ用車軸3a,4aを中心に回転する一対の道路走行用タイヤとしての前方ゴムタイヤ3及び後方ゴムタイヤ4、車軸方向における内側にフランジ部5f,6fを備え、車体2の前側及び後側にアーム5b,6bを介して昇降自在に配設されたガイド輪用車軸5a,6aを中心に回転する一対の軌道走行用車輪としての前方ガイド輪5及び後方ガイド輪6、前方ガイド輪5及び後方ガイド輪6を上昇下降させるための昇降用のアクチュエータとしての昇降用油圧シリンダ7,8、ガイド輪用車軸6aに設けられデュアルモード車両1の走行速度を検出する車速センサ11、後方ゴムタイヤ4の回転速度を検出するタイヤ回転速度センサ12、後方ゴムタイヤ4にかかる重量を測定するためのポテンショメータ13、後方ゴムタイヤ4の駆動源としてのエンジン14、トルク伝達機構としてのトランスミッション15、差動装置(図示略)、サスペンション装置20、ブレーキ装置70(図7参照)、上記各構成を制御する制御装置90等を備えて構成されている。
前方ゴムタイヤ3は、車体2の運転席のハンドルにより操舵することができる。後方ゴムタイヤ4は、後方ゴムタイヤ用車軸4aに左右2本ずつ軸支され、エンジン及び動力伝達装置(トランスミッション等)によって駆動される。即ち、かかる後方ゴムタイヤ4が「トルク伝達が行われる一対の道路走行用タイヤ」に相当する。
前方ガイド輪5及び後方ガイド輪6は鉄等の金属で構成され、図3に例示するように、昇降用油圧シリンダ7,8の伸縮により上方及び下方に移動する。
昇降用油圧シリンダ8の伸縮を行う油圧系統は、図4のように構成され、2本備えられている昇降用油圧シリンダ8に均一の油圧を供給する。そして、その共通する油圧供給管の一点に圧力計9が備えられている。後述のように、この圧力計9により測定された昇降用油圧シリンダ8にかかっている油圧の圧力値から、後方ガイド輪6が受けている軸重(レールに対する接地荷重)を算出することができる。つまり、圧力計9は、後方ガイド輪6の軸重を検出する軸重検出手段として機能する。
また、各昇降用油圧シリンダ7,8の油圧供給源には、比例制御弁である電磁弁16(図2参照)が併設され、制御装置90の制御信号により油圧の圧力を制御することを可能としている。
これにより、制御装置90は、走行時(ひずみゲージw,x,y,zを装着しない通常の走行用の後方ガイド輪6を装着した状態)には、圧力計9の検出圧力が入力されると、テーブルを参照することにより、後方ガイド輪6の軸重を算出することが可能となっている。
また、前方ガイド輪5及び後方ガイド輪6のフランジ角度θ(約87°)は、通常用いられる車輪よりもフランジ角度が大きく設定されている(図5(B)参照)。これは、公知の先行技術から、デュアルモード車両1の脱線限界値を考慮して算出されたものであり、後方ガイド輪6の軸重が後部荷重全体の40%まで減少した時でも脱線係数が規定値を超えないよう考慮されている。
車速センサ11は、デュアルモード車両1の軌道走行時における走行速度を検出する。本実施の形態においては、後方ガイド輪6に搭載されたガイド輪回転速度センサ(車速センサ11)を採用しており、車速センサ11で検出された前後のガイド輪の回転速度に基づいて、軌道走行時におけるデュアルモード車両1の走行速度を算出している。車速センサ11で検出された速度情報は制御装置90に伝送されて、後方ゴムタイヤ4の空転状態の検出に用いられる。なお、車速センサ11としては、GPS(Global Positioning System)やINS(Inertial Navigation System)等を採用することもできる。
なお、この車速センサ11は、後方ガイド輪6に限らず、前方ガイド輪5にも設けても良い。
図6(A)はサスペンション装置20の背面図、図6(B)は図6(A)のX−X線に沿った断面図である。前述した後方ゴムタイヤ用車軸4aはサスペンション装置20を介してシャーシ部2aに支持されている。
このサスペンション装置20は、シャーシ部2aの下側において前後方向に沿って装備された二つの板バネ21,21と、二つの板バネ21,21の中間において後方ゴムタイヤ用車軸4aの両端部をそれぞれ回転可能に支持する支持部22,22とを備えている。
各板バネ21,21は、その長手方向が車体前後方向に沿うように両端部がシャーシ部2aの下面に支持されている。そして、各板バネ21,21は、弓なりに湾曲形成されており、その長手方向中間部はシャーシ部2aの下面から離間している。そして、当該中間部には支持部22,22が設けられ、支持部22,22に支持された後方ゴムタイヤ用車軸4aがシャーシ部2aに対して上下方向に揺動することが可能となっている。そして、支持部22の揺動の際には、板バネ21は、撓みを生じて弾性力を支持部22に付与する。これにより、サスペンション装置20は、後方ゴムタイヤ用車軸4aを路面又はレール側に押圧して走行時の路面密着性を高めると共に緩衝効果を得ることが可能となっている。
上記サスペンション装置20には、図6に示すように、当該サスペンション装置20により上下に揺動可能とされた後方ゴムタイヤ用車軸4a及びサスペンション装置20の支持部22がシャーシ部2aから所定距離以上下降しないように規制する昇降規制装置23が併設されている。
かかる昇降規制装置23は、後方ゴムタイヤ用車軸4a及びサスペンション装置20の支持部22がシャーシ部2aから所定距離以上下降しないように規制する規制体24と、規制体24による規制状態と規制解除状態とを切り替える規制体アクチュエータとしての規制体用油圧シリンダ25と、規制体24が規制状態にあることを検出する規制状態検出手段としての規制体センサ26とを備えている。
各回動腕24aは、規制解除状態では、先端の鈎状部が支持部22から離間する方向に回動し、規制状態では、先端の鈎状部が支持部22に向かって回動する。これにより、規制状態の回動腕24aは、先端の鈎状部が支持部22の真下に位置する状態となり、支持部22が下降すると鈎状部に引っかかることで、それ以上の支持部22の下降移動を規制する。
なお、規制体用油圧シリンダ25は、開閉の切り換え可能な電磁弁27による油圧の供給により作動を行い、当該電磁弁27の開閉動作は制御装置90により制御される。
図7は、デュアルモード車両1のブレーキ装置70の構成図である。ブレーキ装置70は、前側のガイド輪用車軸5aに設けられた制動装置としての前方ガイド輪用ディスクブレーキ71と、左右の前方ゴムタイヤ3,3にそれぞれ併設された制動装置としての前方ゴムタイヤ用ディスクブレーキ72,72と、左右の後方ゴムタイヤ4,4にそれぞれ併設された制動装置としての後方ゴムタイヤ用ドラムブレーキ73,73と、各ブレーキ71,72,73を作動させるための油圧を伝達する圧油を貯留するオイルリザーバ74と、運転席に設けられ制動時に踏み込み操作を行うブレーキペダル75と、ブレーキペダル75の踏み込み操作により油圧を各ブレーキ71,72,73に付与するマスタシリンダ76と、ブレーキペダル75の踏み込みによる油圧の付与をブレーキロックが生じないように調整する周知のABS(Antilock Brake System)アクチュエータ77と、制御装置90の制御指令に応じて前方ガイド輪用ディスクブレーキ71又は前方ゴムタイヤ用ディスクブレーキ72,72のいずれか一方に選択的に油圧を伝達する切り換え手段としてのブレーキ切り換え弁78と、ブレーキペダル75の踏み込みを検知して制御装置90に検知信号を入力するブレーキセンサ79(図2参照)とを備えている。
道路走行モードでは前方ゴムタイヤ3,3が接地して前方ガイド輪5は接地せず、軌道走行モードでは前方ゴムタイヤ3,3が接地せずに前方ガイド輪5が接地するよう制御が行われるので、走行時に不要となるブレーキに対する油圧供給が回避され、制動に必要なブレーキのみに油圧を集中して作動させることができ、良好且つ安定的な制動を行うことができる。
制御装置90は、デュアルモード車両1の機器全体を統合制御するCPUやRAM、各種制御プログラムや制御データを格納したROM等から構成されている。
上記制御装置90には、図2に示すように、圧力計9、車速センサ11,タイヤ回転速度センサ12,シフトレバー17、ブレーキ切り換え弁78,昇降用油圧シリンダ7,8の電磁弁16,規制体用油圧シリンダ25の電磁弁27等が図示しないインターフェイス又はドライバ回路を介して接続されている。
そして、制御装置90は、上記の制御系により、デュアルモード車両1の道路走行モードと軌道走行モードとを切り替える走行モード切り替え制御、軌道走行モードにおいて惰行を行う惰行制御を実行する。
デュアルモード車両1は、前方ゴムタイヤ3及び後方ゴムタイヤ4による道路走行モードと、前方ガイド輪5、後方ガイド輪6及び後方ゴムタイヤ4による軌道走行モードとの双方を自在に切り換えて実現させることができるものである。
制御装置90は、道路走行モードから軌道走行モードへ切り替えを行う際には、電磁弁16を通じて各昇降用油圧シリンダ7,8を作動させ、上方に退避していた前方ガイド輪5、後方ガイド輪6を下降し、昇降用油圧シリンダ7については前方ゴムタイヤ3が離陸するまで前方ガイド輪5が下降するよう制御を行う。また、昇降用油圧シリンダ8については後方ゴムタイヤ4が離陸を生じない範囲で後方ガイド輪6がレールに接地する位置まで下降するよう制御を行う。これにより、デュアルモード車両1は、前方ガイド輪5及び後方ガイド輪6がレールに接地して軌道にガイドされると共に、後方ゴムタイヤ4がレールに接地してエンジンからトルクを付与されて軌道走行を行うことが可能となる。
また、制御装置90は、軌道走行モードから道路走行モードへ切り替えを行う際には、電磁弁16を通じて各昇降用油圧シリンダ7,8を作動させ前方ガイド輪5、後方ガイド輪6を上方に退避させる。これにより、前方ゴムタイヤ3が下降して路面に接地し、後方ゴムタイヤ4がエンジンからトルクが付与されて道路走行を行うことが可能となる。
制御装置90は、軌道走行モードでの走行中に、シフトレバー17によるニュートラル位置への操作を検知し且つブレーキセンサ79によるブレーキ操作が行われていないことを検知すると、惰行制御を実施し、また、惰行制御中に、シフトレバー17によるニュートラル位置以外への操作を検知し又はブレーキセンサ79によるブレーキ操作を検知すると、惰行制御の解除を実施する。
軌道走行モードでの走行中にニュートラル位置への操作が行われるということは、車両が目標速度に到達し、エンジンによる加速を必要としない状態にあることを意味するため、シフトレバー17のニュートラル位置への切り替えをトリガとして惰行制御を開始するようになっている。また、ブレーキセンサ79によるブレーキ操作が行われた場合には、惰行は不要であり、むしろ後方ゴムタイヤ4,4がレールに接地している方が制動に有利であるため、惰行制御は実行されない。
このように、後方ゴムタイヤ4,4が離陸することにより、後方ゴムタイヤ4,4が接地による回転を生じなくなることから、デュアルモード車両1が惰性により走行している場合に、後方ゴムタイヤ4,4やその駆動系による損失を回避し、惰行時の負荷低減によるエネルギー消費の低減を図ることを可能としている。
また、惰行制御では、規制体用油圧シリンダ25の電磁弁27を作動させて規制体24を規制状態とし、当該規制状態が規制体センサ26により検出されてから後方ガイド輪6の昇降用油圧シリンダ8により車体後部を上昇させる制御を実行している。
これにより、昇降用油圧シリンダ8により車体後部を上昇させる際に、弾性支持された後方ゴムタイヤ4及び後方ゴムタイヤ用車軸4aが自重により大きく沈むことを阻止することができ、昇降用油圧シリンダ8による車体後部の上昇量を低減することが可能となる。従って、車体が上昇により車両限界を逸脱することが防止され、また、昇降用油圧シリンダ8自体もストロークや出力の小さなものを使用することが可能となる。
このとき、図9に示すように、後方ガイド輪6の軸重が、後部荷重全体(後方ガイド輪6と後方ゴムタイヤ4の合計軸重)の40%となるまで、段階的に後方ガイド輪6の昇降用油圧シリンダ8の出力が低減するよう電磁弁16は制御される。即ち、後方ゴムタイヤ4,4がレール上に接地する際には、当該後方ゴムタイヤ4の軸重が後方ガイド輪6の軸重より大きな後部荷重全体の60%となる。
具体的には、デュアルモード車両1の全体的な後部荷重の検出の際には、圧力計9による圧力検出を行って得られた検出圧力から前述したテーブルを参照することで後方ガイド輪6における軸重を算出すると共に、サスペンション装置20に設けられたポテンショメータ13の出力から前述したテーブルを参照して後方ゴムタイヤ4の軸重を算出し、これらを合計することで算出する。算出されたデュアルモード車両1の全体的な後部荷重は、制御装置90内の図示しないメモリに記憶される。なお、このデュアルモード車両1の全体的な後部荷重の検出は、デュアルモード車両1の停車ごとに毎回実施し、その都度、データが上書きされて直近のデータのみが記憶される。
即ち、制御装置90は、0.2[S]間隔で段階的に定められた目標の軸重が得られるように電磁弁16の圧力制御を実施する。
即ち、後方ガイド輪6の軸重を限界手前まで低減し、後方ゴムタイヤ4の接地荷重(軸重)を最大限まで高めるよう車体後部の下降が行われる。これにより、惰行制御を解除した後に加速を予定している場合には後方ゴムタイヤ4による推進力を最大限に得られる状態を得ることが可能となる。また、惰行制御を解除した後に減速を予定している場合には後方ゴムタイヤ4による制動力を最大限に得られる状態を得ることが可能となる。
なお、後方ガイド輪6の軸重を後部荷重全体の40%とした状態は、一時的なものであり、その後の軌道走行時には、従前から行われている輪重制御(例えば、特開2008-100654公報に記載の輪重制御等)に移行して、昇降用油圧シリンダ8の電磁弁16を制御して、後方ガイド輪6の軸重を後部荷重全体の40〜69%の範囲で調整し、後方ゴムタイヤ4の接地荷重(軸重)を後部荷重全体の31〜60%の範囲で調整する(なお、ここに記載した後部荷重の比率の値は特開2008-100654公報に記載の輪重制御における数値計算を上記デュアルモード車両1に適用して算出したものである)。
次に、図10〜図12のフローチャートに基づいて惰行制御における詳細な動作説明を行う。図10は惰行制御の全体的な処理を示し、図11は惰行開始時における処理を示し、図12は惰行解除時における処理を示す。
惰行制御は、デュアルモード車両1が軌道走行モードであって走行中であることを前提とする。
図10に示すように、軌道走行モードでの走行中において、制御装置90は、シフトレバー17によるニュートラル位置への入力の有無を判定し、ニュートラル位置への入力を検知すると(ステップS1:YES)、ブレーキセンサ79によりブレーキ操作の有無を判定する(ステップS3)。
そして、ブレーキ操作が行われていない場合には(ステップS3:NO)、規制体センサ26により、規制体24が規制状態にあるか否かを判定する(ステップS5)。このとき、既に規制体24が規制状態にある場合には(ステップS5:YES)、規制体用油圧シリンダ25を前進させる必要がないのでステップS1に処理を戻す。
一方、まだ、規制体24が規制状態ではない場合には(ステップS5:NO)、惰行開始処理に移行する(ステップS7)。
また、ステップS1において、シフトレバー17がニュートラル位置ではないと判定した場合(ステップS1:NO)及びステップS3において、ブレーキ操作が行われていると判定した場合には(ステップS3:YES)、既に、惰行制御が実行されていることを前提に、惰行解除処理に移行する(ステップS9)。なお、惰行制御が実行されてない場合には処理は終了となる。
次いで、制御装置90は、電磁弁16を制御して後方ガイド輪の6の昇降用油圧シリンダ8を車体上昇方向に作動させる(ステップS17)。このとき、後方ガイド輪6の軸重の目標値は後部荷重の100%となるように車体後部の上昇動作制御が行われる。
これにより、デュアルモード車両1の車体後部が上昇し、後方ゴムタイヤ4はレールから離陸する。また、このとき、規制体24が規制状態に位置しているため、サスペンション装置20に支持された後方ゴムタイヤ4はシャーシ部2aに対して下降移動を生じるが、すぐに規制体24により下降を阻止される。従って、昇降用油圧シリンダ8は少ないストロークで後方ゴムタイヤ4を離陸させることができる。
そして、後方ガイド輪6の軸重の目標値が圧力計9により検出されると、電磁弁16を通じて昇降用油圧シリンダ8の作動が停止される。
これにより、デュアルモード車両1は、後方ゴムタイヤ4がレールに接することなく惰性による惰行を行う。
これにより、デュアルモード車両1の車体後部が段階的に下降し、後方ゴムタイヤ4はレール上に接地する。
そして、後方ガイド輪6の軸重の目標値が圧力計9により検出されると、電磁弁16を通じて昇降用油圧シリンダ8の作動が停止される。
次いで、制御装置90は、電磁弁27を制御して規制体用油圧シリンダ25に後退動作を行わせ(ステップS23)、規制体24を規制解除状態とする(ステップS25)。そして、規制体24が規制状態位置から退避することで、制御装置90に対する規制体センサ26は規制状態の検知信号の入力を停止する(ステップS27)。
これにより、デュアルモード車両1は、後方ゴムタイヤ4がレールに接した状態に戻され、エンジン14の駆動により通常の軌道走行を行う。
デュアルモード車両1では、後方ゴムタイヤ4,4が離陸することにより、後方ゴムタイヤ4,4が接地による回転を生じなくなることから、デュアルモード車両1が惰性により走行している場合に、後方ゴムタイヤ4,4やその駆動系による損失を回避し、惰行時の負荷低減により惰行時間を延長することでエネルギー消費の低減を図ることを可能としている。
また、制御装置90は、トランスミッションがニュートラル状態であり且つブレーキ装置70が非作動であることを検出した場合に惰行制御を行うことから、惰行を必要としない制動中での惰行切り替えを防止し、また、制動時の道路走行タイヤによる負荷を制動に利用することが可能となる。
また、規制体24は、惰行制御の開始時において車体が上昇する前に規制状態となる位置に移動するので、通常の走行時にはサスペンション装置20の許容動作範囲を制限することがなく、規制が必要な惰行開始時について規制体24を有効に作用させることが可能となる。
さらに、規制装置23は規制体センサ26を備え、制御装置90は、規制体センサ26により規制状態の検出が行われてから惰行制御を実行するので、より確実に規制体24により規制を実行することが可能となる。
また、制御装置90は、惰行制御解除時に、後方ゴムタイヤ4の下降動作を段階的に行うので、道路走行用タイヤの接地の際の衝撃や振動を低減することが可能となる。
なお、上記デュアルモード車両1では、トルク付与が行われる道路走行用タイヤが後方ゴムタイヤ4である場合を例示したが、前方ゴムタイヤ3がエンジン14からトルク付与が行われる構成としてもよい。その場合には、軌道走行モードでは、前方ゴムタイヤ3がレールに対する接地状態を維持するよう各油圧シリンダ7,8が制御される。
また、その場合には、惰行制御時には、油圧シリンダ8に換えて油圧シリンダ7に対して油圧シリンダ8と同じ制御が実施される。
また、サスペンション装置20及び規制装置23は前方ゴムタイヤ3側に設けられる。
また、制御装置90は、トランスミッションやブレーキ操作を惰行制御開始のトリガーとせず、軌道走行モードにおいて、運転手が惰行制御実行の開始を入力するレバーやボタン等からなる操作入力手段の入力を検出すると惰行制御を実行する構成としても良い。
2 車体
3 前方ゴムタイヤ(道路走行用タイヤ)
4 後方ゴムタイヤ(道路走行用タイヤ)
3a,4a ゴムタイヤ用車軸
5 前方ガイド輪(軌道走行用車輪)
6 後方ガイド輪(軌道走行用車輪)
5a,6a ガイド輪用車軸
7,8 昇降用油圧シリンダ(昇降用のアクチュエータ)
9 圧力計(軸重検出手段)
11 車速センサ
12 タイヤ回転速度センサ
13 ポテンショメータ(軸重検出手段)
14 トランスミッション(トルク伝達機構)
20 サスペンション装置
23 規制装置
24 規制体
25 規制体用油圧シリンダ(規制体アクチュエータ)
26 規制体センサ(規制状態検出手段)
70 ブレーキ装置
71 前方ガイド輪用ディスクブレーキ(制動装置)
72 前方ゴムタイヤ用ディスクブレーキ(制動装置)
73 後方ゴムタイヤ用ドラムブレーキ(制動装置)
78 ブレーキ切り換え弁(切り換え手段)
90 制御装置(惰行制御装置)
R レール
w,x,y,z ひずみゲージ
Claims (9)
- 車体の前側と後側の各々において、車軸に支持された一対の軌道走行用車輪と、
車体の前側と後側の各々において、車軸に支持された一対の道路走行用タイヤと、
前記前側と後側の一対の軌道走行用車輪をそれぞれ昇降させる前側と後側の昇降用のアクチュエータと、
少なくとも一方の前記一対の道路走行用タイヤの駆動源と、
前記駆動源から前記一対の道路走行用タイヤにトルクを伝達するトルク伝達機構と、
車両の制動を行うブレーキ装置と、
を備え、
前記昇降用のアクチュエータにより前記前側と後側の一対の軌道走行用車輪を上方に退避させて前記道路走行用タイヤのみで走行を行う道路走行モードと、前記昇降用のアクチュエータにより前記前側と後側の一対の軌道走行用車輪を下降させて当該軌道走行用車輪と前記トルク伝達が行われる一対の道路走行用タイヤとがレールに接地した状態で走行を行う軌道走行モードとを切り替え可能な走行車両であって、
前記軌道走行モードでの走行時に、所定の実行条件を検出した場合に、前記前側若しくは後側の昇降用のアクチュエータ又はこれら両方を下降方向に作動させて前記レールに接地した一対の道路走行用タイヤを離陸させる惰行制御を行う惰行制御装置を備えることを特徴とする走行車両。 - 前記惰行制御装置は、前記所定の実行条件として、前記トルク伝達機構によるトルクが非伝達状態であることを検出した場合に前記惰行制御を行うことを特徴とする請求項1記載の走行車両。
- 前記惰行制御装置は、前記所定の実行条件として、前記トルク伝達機構によるトルクが非伝達状態であり且つ前記ブレーキ装置が非作動であることを検出した場合に、前記惰行制御を行うことを特徴とする請求項1記載の走行車両。
- 前記トルク伝達が行われる一対の道路走行用タイヤの車軸は、サスペンション装置を介して車体に支持されており、
当該一対の道路走行用タイヤの車軸が一定距離以上車体に対して下降しないように規制する規制体を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の走行車両。 - 前記規制体は、規制体アクチュエータにより規制状態と規制解除状態とを切り替え可能であり、
前記惰行制御装置は、前記惰行制御を行う際に、予め、前記規制状態への切り替えを行うよう前記規制体アクチュエータを制御することを特徴とする請求項4記載の走行車両。 - 前記規制体が前記規制状態にあることを検出する規制状態検出手段を備え、
前記惰行制御装置は、前記規制状態検出手段により前記規制体が前記規制状態にあることを検出してから前記惰行制御を実行することを特徴とする請求項5記載の走行車両。 - 前記トルク伝達が行われる一対の道路走行用タイヤとこれに近接する前記一対の軌道走行用車輪とについて、それぞれ軸重を検出する軸重検出手段を備え、
前記惰行制御装置は、前記惰行制御を解除して前記トルク伝達が行われる一対の道路走行用タイヤがレールに接地する際に、当該一対の道路走行用タイヤがこれに近接する前記一対の軌道走行用車輪よりも軸重の比率が上回るように当該一対の軌道走行用車輪の昇降用のアクチュエータを制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の走行車両。 - 前記惰行制御装置は、前記惰行制御を解除する際に、前記トルク伝達が行われる一対の道路走行用タイヤに近接する前記一対の軌道走行用車輪の昇降用のアクチュエータに対して、当該一対の軌道走行用車輪の軸重を前記比率となるまでに段階的に低減するように制御することを特徴とする請求項7記載の走行車両。
- 前記トルク伝達が行われる一対の道路走行用タイヤとは逆側の一対の道路走行用タイヤとこれに近接する前記一対の軌道走行用車輪とのそれぞれに制動装置を設け、
前記道路走行モードでは、前記逆側の一対の道路走行用タイヤに設けられた制動装置を作動可能とし、前記軌道走行モードでは、前記逆側の一対の道路走行用タイヤに近接する前記一対の軌道走行用車輪に設けられた制動装置を作動可能とする切り換え手段を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の走行車両。
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