JP5631075B2 - 発泡樹脂シートの打ち抜き具 - Google Patents
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Description
また、打ち抜き時と同時に切断面がテーパ形になるような種々の試みもなされているが、安定して切断面をテーパ形にするのは困難であった。
そのため、打ち抜かれた際に、テーパを付けにくい角隅部分の切断面が綺麗にテーパ形となる。
面取り部を設けると、押し込みブロックのエッジ部分で合成樹脂シートが過度に反り返ることが抑制され、打ち抜き刃による切断がスムーズに行われる。
実施形態の打ち抜き具(抜き型)1は、それぞれプレス加工機に取り付けられる下型10および上型20からなり、下型10に発泡樹脂シートsを載せ、上型20を近づけてプレスすることで、発泡樹脂シートsをその切断面がテーパ形をなすように打ち抜いて発泡樹脂製品pを形成する。
ベニヤ板などからなる平面視矩形のフラットな基板11は、その上面に金属製の打ち抜き刃13が固定されている。打ち抜き刃13は、平面視した場合の4箇所で約90度屈曲してほぼ方環形をなしており、かつその方環の長辺のうち一方は、若干外方に膨んでゆるやかな弧状をなしている。
一方、基板11上面の打ち抜き刃13の方環より内側には、クッション材は積層されておらず、そのためクッション部12の上面から窪んで凹部14となっている。凹部14の深さは当然クッション部12の厚みとほぼ等しく、凹部14の平面視形状は、その外縁が打ち抜き刃13の方環に対応し、長辺の一辺が弧状に膨らんだ矩形をなしている。
この反り補助部15の素材としては、独立気泡の発泡樹脂などからなるクッション材(弾性材)が用いられるが、発泡度等を調節することでクッション部12よりも圧縮されにくいものとなっている。
ベニヤ板や合成樹脂板などからなる平面視矩形のフラットな押え板21は、その下面に押し込みブロック22が固定されている。
押し込みブロック22は、略矩形のフラットな底面と4つの側面とを有しており、底面と側面との境界部分(エッジ部分)は面取りが施されて傾斜する面取り部22aとなっている。
押し込みブロック22の素材としては、独立気泡の発泡樹脂などからなるクッション材(弾性材)が用いられるが、反り補助部15と同様に、クッション部12よりも圧縮されにくいものとなっている
いま図4(a)および(b)のように、上型20と下型10が離反した状態で、下型10のクッション部12の上にフラットな発泡樹脂シートsを載置する。クッション部12上には楔形の反り補助部15が設けられているため、発泡樹脂シートsは、打ち抜き刃13の屈曲部に対向する箇所を含めて全体的に図4(b)のようにゆるやかに反って変形した状態になる。
このとき、打ち抜き刃13の刃先はクッション部12に隠れているため、発泡樹脂シートsは打ち抜き刃13に切断されることはない。
これと同時に上型20の押し込みブロック22が、発泡樹脂シートsの打ち抜き刃13より内側の部分を凹部14へと押し込んでゆく。
したがって、下型10に上型20が接近した状態で、発泡樹脂シートsは、全体的にはほぼフラットであるが、打ち抜き刃13に対向する箇所だけが、押し込みブロック22の面取り部22aの傾斜に沿って反って変形した状態となる。
上型20の下降が進行すると、打ち抜き刃13が合成樹脂シートsの対向箇所をつきぬけてこれを切断するが、上述のように合成樹脂シートsの対向箇所は反っているため、打ち抜き刃13に対して傾斜した状態で垂直方向に切断されることになる。
その切断箇所は、上述のように打ち抜き刃13に対して傾斜した状態で垂直方向に切断されているのであるから、傾斜部分がフラットに復元すると、逆に切断面が垂直方向に対して傾斜した状態になる。したがって、図5のように、切断面がテーパ形の発泡樹脂製品pが、簡単な構造の打ち抜き具1により確実に得られることになる。
打ち抜き刃13が鋭角の屈曲部と鈍角の屈曲部を有する場合には、すくなくとも鋭角な屈曲部に隣接するクッション部12上に、反り補助部15を設けておくとよい。
このようにすると、切断面がもっともテーパになりにくい鋭角な屈曲部に対応する箇所が、反り補助部15によって発泡樹脂シートsに大きな反りが生じるため、確実にテーパが付けられるようになる。なお、鈍角な屈曲部に隣接するクッション部12上にも、反り補助部15を設けてもよいことは無論である。
上型20の押し込みブロック22の面取り部22aも、発泡樹脂シートsの材質や打ち抜いた発泡樹脂製品pの切断面に要求されるテーパ角などに応じて、適宜省略可能である。
また、反り補助部15の幅(傾斜方向の長さ)も特に限定されないが、5mm〜15mmが例示できる。幅が大きすぎると発泡樹脂シートsのクッション材からの浮き上がりが大きすぎて、打ち抜き刃13によりスムーズに切断できなくなり、幅が小さすぎると発泡樹脂シートsの反りを補助する効果がほとんど得られないからである。
面取り部22aの幅(傾斜方向の長さ)も特に限定されないが、上述した反り補助部15の幅を設定する場合と同様の理由から、5mm〜10mmが例示できる。
凹部14内にも別の打ち抜き刃を設けて、ドーナツ型(環状)の発泡樹脂製品pを形成することも可能であり、その場合は、内周の切断面はストレート形状に、外周の切断面はテーパ形となる。
2 従来の打ち抜き具
10 下型
11 基板
12 クッション部
13 打ち抜き刃
14 凹部
15 反り補助部
20 上型
21 押え板
22 押し込みブロック
22a 面取り部
s 発泡樹脂シート
p 発泡樹脂製品
Claims (2)
- フラットな発泡樹脂シートを切断面がテーパ形となるように打ち抜くための打ち抜き具であって、
基板、基板上面に固定された平面視環状の打ち抜き刃、および基板上面の打ち抜き刃の環より外側に積層されたクッション材からなるクッション部を有し、打ち抜き刃の環より内側が凹部となっている下型と、
押え板および押え板下面に固定された押し込みブロックを有する上型と、からなり、
前記下型はさらに、
前記打ち抜き刃が、その環の中途に屈曲部を有し、
前記クッション部上面の前記屈曲部に隣接する箇所に、前記打ち抜き刃の環の内側から外側に向けて上り勾配に傾斜する楔形の反り補助部を有し、
前記下型のクッション部および反り補助部に前記発泡樹脂シートを載置し前記上型を接近させると、前記押し込みブロックにより前記発泡樹脂シートの前記打ち抜き刃の環より内側の部分が前記凹部に押し込まれることおよび前記反り補助部に載せられたことにより、前記発泡樹脂シートの前記打ち抜き刃に対向する箇所が反って傾斜した状態で垂直に切断され、ここから発泡樹脂シート全体がフラットに復元することでその切断面がテーパ形となる打ち抜き具。 - 前記押し込みブロックは、フラットな底面と側面とを有し、底面と側面との境界部分は面取りされて面取り部となっている請求項1に記載の打ち抜き具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010147149A JP5631075B2 (ja) | 2010-06-29 | 2010-06-29 | 発泡樹脂シートの打ち抜き具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010147149A JP5631075B2 (ja) | 2010-06-29 | 2010-06-29 | 発泡樹脂シートの打ち抜き具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012011469A JP2012011469A (ja) | 2012-01-19 |
JP5631075B2 true JP5631075B2 (ja) | 2014-11-26 |
Family
ID=45598512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010147149A Active JP5631075B2 (ja) | 2010-06-29 | 2010-06-29 | 発泡樹脂シートの打ち抜き具 |
Country Status (1)
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2010
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