JP5630679B1 - 揮発性消毒剤、揮発性消毒剤の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】強い殺菌力を有し、塗布後に溶媒が残留しない揮発性消毒剤を提供する。【解決手段】揮発性流動パラフィン、揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤として含有する揮発性溶媒12aにオゾンガス12bを吹き込ませながら当該揮発性溶媒を撹拌することで、当該揮発性溶媒にオゾンガスを含有させることにより製造され、本消毒剤を所定の対象物に塗布した場合に、当該対象物上の病原体を不活化させた後に、当該対象物から揮発する揮発性消毒剤。【選択図】図1
Description
本発明は、揮発性消毒剤、揮発性消毒剤の製造方法に関する。
従来より、揮発性消毒剤に関する技術は、多く存在する。例えば、特開10−130173号公報(特許文献1)には、カルボキシビニルポリマー、天然多糖類及び/又はその誘導体、脂肪酸エステル及び低級アルコールの組み合わせからなる粘着物に殺菌消毒薬を配合した速乾性消毒剤が開示されている。この速乾性消毒剤では、前記低級アルコールの配合割合を20〜50重量%としている。これにより、使用感が快適で、肌の弱い人も使用でき、しかも速乾性や殺菌性は従来と変わらないとしている。
又、特開2000−86408号公報(特許文献2)には、速乾性手指消毒殺菌剤が開示されている。この消毒殺菌剤では、アルコール溶液と、該アルコール溶液と混合されてゲル状をなす樹脂ポリマーと、前記樹脂ポリマーの粘度を保持しゲル状のポリマー及びアルコールの蒸散後もゲル状で残存するグルコマンナンとを混合してなる。これにより、使用及び取り扱い上の安全性を高め、均一に効果を持続すると共に、手や指等の汚れも同時に除去することができるとしている。
又、特開2006−89388号公報(特許文献3)には、皮膚保護及び保湿効果の優れた速乾性殺菌剤が開示されている。この速乾性殺菌剤では、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウムに、低級アルコールとしてエチルアルコール、変性エチルアルコール、イソプロパノール又はプロパノールの群から選ばれるアルコールの一種又は二種以上の組み合わせからなる。これにより、速乾性及び有効な殺菌力を発揮させ、更に、アルコールの強力な脱脂作用、離水作用から手指を保護して肌荒れ防御効果を有するとしている。
又、特開2008−297270号公報(特許文献4)には、速乾性消毒剤が開示されている。この速乾性消毒剤では、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコールからなるアルコールを1種あるいは2種以上含有する。そして、更に、亜鉛イオン又は銅イオンの1種を含有した酸化物(第1成分)と、アルカリ土類金属酸化物又はアルミナのうち、1種の酸化物(第2成分)との複合金属酸化物粒子を含有する。これにより、十分な殺菌力を有し、手荒れ、肌荒れその他の健康被害等の副作用の問題がなく、医療現場、介護現場、食品業界、外食産業などの衛生管理に好適であるとしている。
一方、本発明者が先に発明した特表2009−525974号公報(特許文献5)には、流動パラフィン又はワセリンにオゾンを混入させながら撹拌してオゾンを含有させることによって、殺菌力が与えられたことを特徴とするオゾンを含む消毒剤が開示されている。又、本発明者が先に発明した特開2013−234132号公報(特許文献6)には、シリコーンオイル中にオゾンを気泡として吹き込みながら、当該シリコーンオイルを撹拌することで、前記シリコーンオイルに、前記オゾンを微細気泡として含有させて殺菌力を与えたことを特徴とするオゾン含有シリコーンオイルが開示されている。
しかしながら、前記特許文献1〜4に記載の技術では、未だに殺菌力が不十分であるという課題がある。
一方、本発明者は、前記特許文献5、6に示すように、強力な殺菌力を有するオゾンガスを、当該オゾンガスと無反応な流動パラフィン又はシリコーンオイルに含有させた消毒剤を発明している。この消毒剤では、溶媒として流動パラフィン又はシリコーンオイルを使用しており、この流動パラフィン又はシリコーンオイルの溶媒は、通常、不揮発性であることから、この消毒剤を対象物に塗布し、対象物を消毒した後に、この溶媒が対象物に残存する。
ここで、流動パラフィン又はシリコーンオイルは、潤滑油としても機能するため、殺菌及び潤滑を必要とする医療器具や歯科用器具に、流動パラフィン又はシリコーンオイルを溶媒とする消毒剤を好適に使用することが出来る。
一方、殺菌のみを必要とする医療器具、例えば、血液透析装置等では、消毒剤の塗布後に溶媒が残存すると、その残留する溶媒を水等で洗い流す後処理を行う必要があり、ユーザの手間がかかるという課題がある。又、塗布後に溶媒が残留するという課題は、医療分野、衛生分野、食品分野等への消毒剤の展開の妨げになっている。
そこで、本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、耐久性の高い病原体でも不活化させることが出来るとともに、塗布後の後処理を不要とし、更に、取り扱うユーザに対する安全性を向上させることが可能な揮発性消毒剤、揮発性消毒剤の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る新規な揮発性消毒剤を完成させた。即ち、本発明は、揮発性消毒剤であって、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン及び水添ポリイソブテンからなる群から選択された少なくとも1つの揮発性流動パラフィン、環状ジメチルシリコーンオイルからなる揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤として含有する揮発性溶媒にオゾンガスを吹き込ませながら当該揮発性溶媒を撹拌することで、当該揮発性溶媒にオゾンガスを含有させ、本消毒剤を所定の対象物に塗布した場合に、当該対象物上の病原体を不活化させた後に、当該対象物から揮発することを特徴とする。
前記基剤の濃度は、前記揮発性溶媒の全体積に対して50体積%〜100体積%の範囲内である。
又、本発明は、揮発性消毒剤の製造方法であって、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン及び水添ポリイソブテンからなる群から選択された少なくとも1つの揮発性流動パラフィン、環状ジメチルシリコーンオイルからなる揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤として含有する揮発性溶媒にオゾンガスを吹き込むステップと、前記オゾンガスを吹込み中の揮発性溶媒を撹拌することで、当該揮発性溶媒にオゾンガスを含有させるステップとを備え、本消毒剤を所定の対象物に塗布した場合に、当該対象物上の病原体を不活化させた後に、当該対象物から揮発する揮発性消毒剤を製造することを特徴とする。
本発明に係る揮発性消毒剤、揮発性消毒剤の製造方法は、耐久性の高い病原体でも不活化させることが出来るとともに、塗布後の後処理を不要とし、更に、取り扱うユーザに対する安全性を向上させることが可能となる。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る揮発性消毒剤、製造方法の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
<揮発性消毒剤>
本発明は、揮発性消毒剤であって、揮発性流動パラフィン、揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤として含有する揮発性溶媒にオゾンガスを吹き込ませながら当該揮発性溶媒を撹拌することで、当該揮発性溶媒にオゾンガスを含有させ、本消毒剤を所定の対象物に塗布した場合に、当該対象物上の病原体を不活化させた後に、当該対象物から揮発することを特徴とする。
本発明は、揮発性消毒剤であって、揮発性流動パラフィン、揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤として含有する揮発性溶媒にオゾンガスを吹き込ませながら当該揮発性溶媒を撹拌することで、当該揮発性溶媒にオゾンガスを含有させ、本消毒剤を所定の対象物に塗布した場合に、当該対象物上の病原体を不活化させた後に、当該対象物から揮発することを特徴とする。
ここで、オゾンガスは、従来より、非常に強力な殺菌力を有することで知られており、その殺菌力は、細菌の細胞膜又は核酸の破壊に起因する。そのため、オゾンガスは、一般的な消毒剤、抗生物質と比較して、耐久性の高い芽胞形成菌を含むあらゆる細菌を不活化(死滅)させることが出来る。更に、オゾンガスは、耐性菌を発生させないという特徴がある。又、この不活化対象となる細菌は、芽胞形成菌の他に、例えば、グラム陰性菌、グラム陰性桿菌、グラム陽性菌、グラム陽性桿菌を挙げることが出来る。細菌は、例えば、枯草菌、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、メシチリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)、カンジダ菌、ピロリ菌、結核菌、ジフテリア菌、大腸菌O−157(腸管出血性大腸菌)、コレラ菌、サルモレラ菌等を挙げることが出来る。又、オゾンガスは、細菌の他に、病原体である真菌(カビ)、抗酸菌、ウイルス、寄生生物、アメーバ等も不活化させることが出来る。病原体は、例えば、カンジダ・アルビカンス、カンジダ・トロピカリス、カンジダ・グラブラータ、クロコウジカビ、アスペルギルス・フミガーツス、アスペルギルス・フラブス、ノロウイルス、インフルエンザウイルス、鳥インフルエンザウイルス等を挙げることが出来る。尚、細菌は、病原体に含まれる。
一方、揮発性流動パラフィン及び揮発性シリコーンオイルは、不揮発性流動パラフィン及び不揮発性シリコーンオイルと同様に、疎水性で、オゾンガスに対して安定している(酸化しない)。更に、揮発性流動パラフィン(沸点が約170度)と揮発性シリコーンオイル(沸点が約170度〜200度)は、不揮発性流動パラフィン及び不揮発性シリコーンオイルと異なり、大気に晒して暫く放置すると、揮発・乾燥するという特徴がある。そして、揮発性流動パラフィンのSP値((cal/cm3)1/2)(6.5〜7.5)は、揮発性シリコーンオイルのSP値((cal/cm3)1/2)(6.5〜9.5)と一部重複しており、揮発性流動パラフィンは揮発性シリコーンオイルと反応せずに均等に混合される。又、オゾンガスのSP値((cal/cm3)1/2)は、14.5であるため、オゾンガスは、揮発性流動パラフィン又は揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物と相溶しないのである。尚、SP値(cal/cm3)1/2とは、蒸発エネルギー/モル容積1/2と定義され、物質の凝集力を反映するパラメータであり、SP値が近接又は重複する溶媒同士では、相溶性が良いことを意味する。又、上述のSP値は、Fedors法による推定値である。
そこで、本発明では、揮発性流動パラフィン、揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤(安定性基剤)として含有する揮発性溶媒とし、当該揮発性溶媒にオゾンガスを含有させたのである。これにより、オゾンガスは、殺菌力を失うことなく、揮発性溶媒に安定に保持させることが可能となる。そのため、本消毒剤を所定の対象物に塗布すれば、先ず、揮発性溶媒の内部のオゾンガスが当該対象物に存在するあらゆる細菌、真菌、ウイルスの病原体を不活化させ、殺菌・消毒・滅菌する。ここで、揮発性溶媒の沸点は170度から200度までの範囲内であるから、オゾンガスによる菌の不活化が完了するまで揮発することは無い。次に、対象物への塗布後に本消毒剤を暫く放置すれば、揮発性溶媒が揮発(蒸発)して、大気に拡散し、当該対象物から本消毒剤が全て消失する。そのため、ユーザは、前記対象物上に存在する病原体を不活化させることが出来るとともに、塗布後の後処理を不要とし、ユーザの手間を軽減することが出来る。
又、揮発性流動パラフィン及び揮発性シリコーンオイルの界面張力は、水等の界面張力と比較して小さい。そのため、対象物に塗布された本消毒剤は、当該対象物の細部に容易に浸透し、隅々までオゾンガスを運び、当該対象物を満遍なく殺菌することが可能となる。
又、揮発性流動パラフィン及び揮発性シリコーンオイルは、化粧品、食品添加物等に使用され、仮に、ユーザがこれらを吸引しても、人体に無害である。更に、オゾンガスは、低濃度であれば、仮に、ユーザがこれを吸引しても、人体に無害である。尚、オゾンガスは、米国食品医薬品局(FDA)で食品添加物として認可されている。そのため、本消毒剤は、取り扱うユーザの健康を損ねることが無く、当該ユーザに対する安全性を向上させることが可能となる。
特に、従来の消毒剤のうち、耐久性の高い菌も不活化させる高水準消毒剤は、グルタラール、フタラール、過酢酸であるが、いずれも毒性があり、毒薬・劇薬である。そのため、高水準消毒剤で消毒された後の対象物は十分に水洗する必要がある。この水洗に要する水の量は、通常、膨大であり、又、後処理の最中にユーザが高水準消毒剤の成分を吸引すれば、健康を損ねる可能性がある。本消毒剤は、高水準消毒剤に対抗できる強力な殺菌力を有するにもかかわらず、ユーザに対する安全性が極めて高いのである。尚、本消毒剤の安全性の指標は、例えば、口腔粘膜刺激性、急性経口毒性(単回投与毒性)、皮膚刺激性、眼刺激性等を挙げることが出来る。
又、揮発性流動パラフィン及び揮発性シリコーンオイルは、オゾンガスと殆ど反応しないため、例えば、本消毒剤を密封保管すれば、オゾンガスを不活化(酸化)させること無く、長期的に保管することが可能となる。
従って、本消毒剤は、医療分野、衛生分野、食品分野、農業分野、酪農分野等において、殺菌のみを必要とする対象物への殺菌・消毒・滅菌に好適に使用することが可能となるのである。
ここで、オゾンガスの種類に特に限定は無く、例えば、オゾンガスと酸素ガスとの混合ガス、オゾンガスのみの単体ガス等を挙げることが出来る。混合ガスにおけるオゾンガスと酸素ガスとの混合比は、例えば、オゾンガスが50重量%〜2重量%の範囲内であり、酸素ガスが50重量%〜98重量%の範囲内である。
又、揮発性溶媒中のオゾンガスの濃度に特に限定は無く、例えば、殺菌力の確実性と人体への安全性から、揮発性溶媒に対して0.1ppm〜100.0ppmの範囲内が好ましく、1.0ppm〜50.0ppmの範囲内が更に好ましい。ここで、大気中のオゾンガスの濃度には、0.1ppm以下とする法的暴露規制(作業環境許容濃度)が存在するが、上述のオゾンガスの濃度の範囲内にすることで、揮発性溶媒とともに揮発する大気中のオゾンガスの濃度を、前記法的暴露規制の範囲内にして、人体への安全性を確保することが出来る。
又、基剤の揮発性流動パラフィンの種類に特に限定は無く、例えば、イソドデカン、イソヘキサデカン等の軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、水添ポリイソブテン等を挙げることが出来る。又、基剤の揮発性シリコーンオイルの種類に特に限定は無く、例えば、環状ジメチルシリコーンオイル、変性シリコーンオイル等を挙げることが出来る。又、揮発性流動パラフィンの構成に特に限定は無く、1種類の揮発性流動パラフィンであっても、2種類以上の揮発性流動パラフィンの混合物であっても構わない。本明細書に記載の揮発性流動パラフィンは、これら両方の意味を包含する。揮発性シリコーンオイルも同様である。
又、揮発性流動パラフィンと揮発性シリコーンオイルとの混合物の構成に特に限定は無い。揮発性流動パラフィンの乾燥時間(揮発時間)は、通常、揮発性シリコーンオイルの乾燥時間よりも短いため、例えば、混合物を基剤とする揮発性消毒剤の乾燥時間を短くしたい場合には、混合物全体に対する揮発性流動パラフィンの濃度(混合比率)を揮発性シリコーンオイルの濃度よりも高くすれば良い。又、混合物を基剤とする揮発性消毒剤の乾燥時間を長くしたい場合には、混合物全体に対する揮発性流動パラフィンの濃度を揮発性シリコーンオイルの濃度よりも低くすれば良い。
又、基剤の粘度に特に限定は無く、例えば、25度の粘度が1mPa・s〜100mPa・sの範囲内であると好ましい。又、基剤の密度に特に限定は無く、例えば、20度で0.6g/cm3〜1.0g/cm3であると好ましい。
又、基剤を含む揮発性溶媒の構成に特に限定は無く、基剤のみを揮発性溶媒としても良いし、基剤以外の添加物を含有しても良い。ここで、基剤の濃度に特に限定は無いが、例えば、揮発性溶媒の全体積に対して50体積%〜100体積%の範囲内であると好ましく、揮発性溶媒の全体積に対して80体積%〜100体積%の範囲内であると更に好ましい。これにより、オゾンガスを安定に保持する基剤の効果が確実に発揮され、強力な殺菌力と安全性と長期安定性を期待することが出来る。一方、基剤の濃度が、揮発性溶媒の全体積に対して50体積%未満である場合は、基剤の効果を期待出来ない可能性がある。
又、添加物に特に限定は無いが、例えば、SP値が6.0(cal/cm3)1/2〜11.0(cal/cm3)1/2の範囲内であり、オゾンガスに対して無反応性又は弱反応性であり、前記基剤の沸点と異なる沸点を有すると好ましい。これにより、基剤への添加物の相溶性とオゾンガスへの添加物の安定性を確保出来るとともに、本消毒剤の揮発性溶媒の乾燥時間を制御することが出来る。
ここで、添加物は、例えば、不揮発性流動パラフィン、不揮発性シリコーンオイル、シクロメチルハイドロジェンシリコンオイル、炭化水素類、イソパラフィン類、ミネラルスピリット等を挙げることが出来る。又、添加物が無極性溶媒であれば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン等の非環式炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の環式炭化水素等を挙げることが出来る。又、添加物が極性非プロトン性溶媒であれば、塩化メチレン、塩化エチル、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ブチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチル−n−ブチルケトン(MBK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン等を挙げることが出来る。又、添加物が極性プロトン性溶媒であれば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、γ−ブチロラクトン等のエステル、酢酸等のカルボン酸等を挙げることが出来る。又、添加物を、イソホロン、オレイン酸等の二重結合を含む溶媒としても良い。
又、添加物の沸点に特に限定は無いが、例えば、本消毒剤の乾燥時間を短くしたい場合には、前記基剤の沸点以下とすれば良い。又、本消毒剤の乾燥時間を長くしたい場合には、前記基剤の沸点以上とすれば良い。
又、本消毒剤の使用態様に特に限定は無い。ここで、前記基剤の揮発性流動パラフィン及び揮発性シリコーンオイルは、流動性に富むことから、本消毒剤を対象物にそのまま塗布しても、噴霧しても、浸漬しても構わない。又、本消毒剤をガーゼ等の布に浸み込ませて、対象物に貼り付けても良い。更に、本消毒剤を高圧ガス(圧縮ガス、液化ガス)とともにエアゾール容器(スプレー容器)に充填してエアゾール製品として使用しても良い。又、本消毒剤を希釈した希釈物を消毒剤として使用しても良い。
又、本消毒剤の使用分野に特に限定は無い。例えば、医療分野、衛生分野、食品分野、農業分野、酪農分野、漁業分野、鉱業分野、航空分野、宇宙分野等を挙げることが出来る。医療分野では、クリティカル医療器具、セミクリティカル医療器具、ノンクリティカル医療器具に本消毒剤を好適に使用することが出来る。例えば、クリティカル医療器具は、血液透析装置、血液ポンプ、心臓カテーテル、尿路カテーテル、手術用医療器具、循環用医療器具、移植埋め込み用医療器具、針等である。又、セミクリティカル医療器具は、内視鏡、医療用又は歯科用ハンドピース、呼吸器系療法の医療器具、麻酔用医療器具、喉頭鏡、気管内挿管チューブ、体内体温計、手術用鉗子、手術用メス、手術用はさみ、手術用ピンセット等である。又、ノンクリティカル医療器具は、ベッドパン、血圧計のマンシェット(カフ)、松葉杖、聴診器、ベッド柵、リネン等である。衛生分野では、病院、介護施設、検死体施設、実験用動物の飼育施設等の各部材に本消毒剤を好適に使用することが出来る。例えば、死体を配置する検死台、実験用ハムスターの飼育籠等には、溶媒が残留しないため、最適である。又、本消毒剤は、オゾンガスの殺菌力、消臭力、酸化漂白力に基づいて、防カビ剤、脱臭剤、漂白剤等に好適に使用することが出来る。食品分野では、食品加工施設等の各部材や食品自体に本消毒剤を好適に使用することが出来る。例えば、食品を切断するカット装置の殺菌、消毒や肉等の食品に本消毒剤を練り込ませて肉自体に含まれる病原体(サルモレラ菌等)の有害菌の殺菌、消毒に最適である。農業分野では、農作物加工施設等の各部材に本消毒剤を好適に使用することが出来る。又、本消毒剤は、オゾンガスの殺菌力は防虫効果も有するから、農業用の防虫剤や防虫シートとしても使用可能である。酪農分野では、家畜飼育施設、家畜受精施設等の各部材に本消毒剤を好適に使用することが出来る。例えば、牛、馬、豚、鶏等の家畜の受精施設では、受精前後における雑菌の殺菌、消毒に最適である。
<揮発性消毒剤の製造装置、製造方法>
次に、本発明に係る揮発性消毒剤の製造装置、製造方法について説明する。本発明に係る揮発性消毒剤の製造装置10は、図1に示すように、発生部11と、所定の容器12と、供給部13と、撹拌部14とを備える。発生部11は、オゾンガスを発生させる。容器12は、揮発性流動パラフィン、揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤として含有する揮発性溶媒12aを収容する。供給部13は、前記容器12内の揮発性溶媒12aに前記オゾンガス12bを吹き込む。撹拌部14は、前記オゾンガス12bを吹込み中の揮発性溶媒12aを撹拌することで、当該揮発性溶媒12aにオゾンガス12bを含有させる。そして、製造装置10は、本消毒剤を所定の対象物に塗布した場合に、当該対象物上の病原体を不活化させた後に、当該対象物から揮発する揮発性消毒剤を製造する。
次に、本発明に係る揮発性消毒剤の製造装置、製造方法について説明する。本発明に係る揮発性消毒剤の製造装置10は、図1に示すように、発生部11と、所定の容器12と、供給部13と、撹拌部14とを備える。発生部11は、オゾンガスを発生させる。容器12は、揮発性流動パラフィン、揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤として含有する揮発性溶媒12aを収容する。供給部13は、前記容器12内の揮発性溶媒12aに前記オゾンガス12bを吹き込む。撹拌部14は、前記オゾンガス12bを吹込み中の揮発性溶媒12aを撹拌することで、当該揮発性溶媒12aにオゾンガス12bを含有させる。そして、製造装置10は、本消毒剤を所定の対象物に塗布した場合に、当該対象物上の病原体を不活化させた後に、当該対象物から揮発する揮発性消毒剤を製造する。
ここで、発生部11がオゾンガス12bを発生させる方法は、例えば、無声放電法、電解法、光反応法、高周波電解法、固体高分子電解法等を採用することが出来る。又、発生部11として、オゾンガス12bを封入したオゾンボンベをそのまま用いても構わない。
又、供給部13がオゾンガス12bを吹き込む方法は、例えば、図1に示すように、長尺の供給管12cの末端部12dを揮発性溶媒12a内の底面にそのまま配置したり、末端部12dに、封入された気体を微細気泡として放出する多孔性物質の散気管12eを装着したりする方法を採用することが出来る。
又、撹拌部14が揮発性溶媒12aを撹拌する方法は、例えば、図1に示すように、所定の撹拌翼14aを所定の回転速度で回転させたり、マグネチックスターラーのように、磁力を利用して攪拌子を回転させたりする方法を採用することが出来る。又、揮発性溶媒12aに入れた所定の振動子を振動させたり、揮発性溶媒12aに所定の超音波発生器で超音波を照射させたりして、オゾンガス12bを撹拌して微細化しても良い。
又、揮発性溶媒12a中のオゾンガス12bの濃度は、オゾンガス12bの吹き込み時間と比例関係であるため、通常は、当該吹き込み時間(sec)を調整することで、目標のオゾンガス12bの濃度(目標濃度)を得ることが出来る。
又、本発明に係る揮発性消毒剤の製造方法は、上述した製造装置10に対応し、揮発性流動パラフィン、揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤として含有する揮発性溶媒12aにオゾンガス12bを吹き込むステップと、前記オゾンガス12bを吹込み中の揮発性溶媒12aを撹拌することで、当該揮発性溶媒12aにオゾンガス12bを含有させるステップとを備え、本消毒剤を所定の対象物に塗布した場合に、当該対象物上の病原体を不活化させた後に、当該対象物から揮発する揮発性消毒剤を製造する。
<実施例、比較例等>
以下、実施例、比較例等によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
以下、実施例、比較例等によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
<実施例1>
揮発性流動パラフィンとしてイソパラフィン系炭化水素(沸点が約170度、SP値が約7(cal/cm3)1/2、密度が15度で0.755g/cm3、出光興産株式会社製)を選択した。図1に示す製造装置10を利用し、この揮発性流動パラフィンを基剤とした揮発性溶媒(基剤の濃度が揮発性溶媒の全体積に対して100体積%)にオゾンガスを所定時間吹き込みながら当該揮発性溶媒を撹拌することで、オゾンガスの濃度を10.0ppmとした揮発性消毒剤を作製し、これを実施例1の揮発性消毒剤とした。尚、オゾンガスの濃度は、紫外線吸収法に基づく測定装置(エコデザイン株式会社製)で測定した。
揮発性流動パラフィンとしてイソパラフィン系炭化水素(沸点が約170度、SP値が約7(cal/cm3)1/2、密度が15度で0.755g/cm3、出光興産株式会社製)を選択した。図1に示す製造装置10を利用し、この揮発性流動パラフィンを基剤とした揮発性溶媒(基剤の濃度が揮発性溶媒の全体積に対して100体積%)にオゾンガスを所定時間吹き込みながら当該揮発性溶媒を撹拌することで、オゾンガスの濃度を10.0ppmとした揮発性消毒剤を作製し、これを実施例1の揮発性消毒剤とした。尚、オゾンガスの濃度は、紫外線吸収法に基づく測定装置(エコデザイン株式会社製)で測定した。
<実施例2>
実施例1において、前記基剤を、揮発性流動パラフィンから揮発性シリコーンオイル(環状ジメチルシリコーンオイル、沸点が約185度、SP値が約8(cal/cm3)1/2、密度が25度で0.956g/cm3、信越化学工業株式会社製、化粧品用、KF−995)に変更したこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例2の揮発性消毒剤とした。
実施例1において、前記基剤を、揮発性流動パラフィンから揮発性シリコーンオイル(環状ジメチルシリコーンオイル、沸点が約185度、SP値が約8(cal/cm3)1/2、密度が25度で0.956g/cm3、信越化学工業株式会社製、化粧品用、KF−995)に変更したこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例2の揮発性消毒剤とした。
<実施例3>
実施例1において、前記基剤を、揮発性流動パラフィンから、揮発性流動パラフィンと揮発性シリコーンオイルとの混合物(揮発性流動パラフィンの濃度を揮発性溶媒の全体積に対して50体積%とし、揮発性シリコーンオイルの濃度を揮発性溶媒の全体積に対して50体積%とした)に変更したこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例3の揮発性消毒剤とした。
実施例1において、前記基剤を、揮発性流動パラフィンから、揮発性流動パラフィンと揮発性シリコーンオイルとの混合物(揮発性流動パラフィンの濃度を揮発性溶媒の全体積に対して50体積%とし、揮発性シリコーンオイルの濃度を揮発性溶媒の全体積に対して50体積%とした)に変更したこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例3の揮発性消毒剤とした。
<実施例4>
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物としてアセトン(沸点が56度、SP値が約9(cal/cm3)1/2、和光純薬工業株式会社製)を選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して83体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して17体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例4の揮発性消毒剤とした。
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物としてアセトン(沸点が56度、SP値が約9(cal/cm3)1/2、和光純薬工業株式会社製)を選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して83体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して17体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例4の揮発性消毒剤とした。
<実施例5>
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物としてアセトンを選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して98体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して2体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例5の揮発性消毒剤とした。
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物としてアセトンを選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して98体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して2体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例5の揮発性消毒剤とした。
<実施例6>
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物としてアセトフェノン(沸点が200度、SP値が約10(cal/cm3)1/2、和光純薬工業株式会社製)を選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して98体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して2体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例6の揮発性消毒剤とした。
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物としてアセトフェノン(沸点が200度、SP値が約10(cal/cm3)1/2、和光純薬工業株式会社製)を選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して98体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して2体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例6の揮発性消毒剤とした。
<実施例7>
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物として2−オクタノン(沸点が173度、SP値が約9(cal/cm3)1/2、和光純薬工業株式会社製)を選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して98体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して2体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例7の揮発性消毒剤とした。
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物として2−オクタノン(沸点が173度、SP値が約9(cal/cm3)1/2、和光純薬工業株式会社製)を選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して98体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して2体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例7の揮発性消毒剤とした。
<実施例8>
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物としてシクロヘキサノン(沸点が約156度、SP値が約10(cal/cm3)1/2、和光純薬工業株式会社製)を選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して98体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して2体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例8の揮発性消毒剤とした。
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物としてシクロヘキサノン(沸点が約156度、SP値が約10(cal/cm3)1/2、和光純薬工業株式会社製)を選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して98体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して2体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例8の揮発性消毒剤とした。
<実施例9>
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物としてイソホロン(沸点が約215度、SP値が約10(cal/cm3)1/2、和光純薬工業株式会社製)を選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して98体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して2体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例9の揮発性消毒剤とした。
実施例1において、前記基剤(揮発性流動パラフィン)以外の添加物としてイソホロン(沸点が約215度、SP値が約10(cal/cm3)1/2、和光純薬工業株式会社製)を選択し、前記基剤の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して98体積%とし、前記添加物の濃度を揮発性溶媒の全体積に対して2体積%としたこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを実施例9の揮発性消毒剤とした。
<比較例1>
実施例1において、前記基剤を、揮発性流動パラフィンから、不揮発性流動パラフィン(密度が15度で0.838g/cm3、株式会社MORESCO製 モレスコホワイト P−55)に変更したこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを比較例1の消毒剤とした。
実施例1において、前記基剤を、揮発性流動パラフィンから、不揮発性流動パラフィン(密度が15度で0.838g/cm3、株式会社MORESCO製 モレスコホワイト P−55)に変更したこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを比較例1の消毒剤とした。
<比較例2>
実施例1において、基剤を、揮発性流動パラフィンから、不揮発性シリコーンオイル(ジメチルシリコーンオイル、信越化学工業株式会社製)に変更したこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを比較例2の消毒剤とした。
実施例1において、基剤を、揮発性流動パラフィンから、不揮発性シリコーンオイル(ジメチルシリコーンオイル、信越化学工業株式会社製)に変更したこと以外は、同様の条件で消毒剤を作製し、これを比較例2の消毒剤とした。
実施例1〜9、比較例1、2の消毒剤を用いて、下記の評価を行った。
<殺菌試験>
殺菌試験の対象菌として、先ず、最も耐久性が高いと言われる芽胞形成菌の枯草菌(Bacillus subtilis)を選択した。先ず、0.113μLの対象菌の細胞懸濁液を1.0mLの無菌溶媒(アセトン)に添加して、前記細胞懸濁液の濃度を希釈した。次に、0.01mLの希釈液に1.0mLの消毒剤を混合し、混合時間(接触時間)を1分間、5分間とした。接触時間経過後に、混合液から10μLの試料をコンラージ棒で採取し、ハート・インフュージョン寒天培地に塗り広げて、当該寒天培地を35度で24時間培養した。そして、前記寒天培地上に菌種のコロニーが形成されたか否かを観察して、菌種のコロニーが形成された場合は、陽性(+)とし、菌種のコロニーが形成されない場合は、陰性(−)とした。殺菌試験は、枯草菌に対して、消毒剤の製造時点と、製造した消毒剤を所定の容器に密封状態で保管してから約1月間経過時点とで行った。又、一般細菌である大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌についても、製造時点において接触時間を5分間にした殺菌試験を行った。
<殺菌試験>
殺菌試験の対象菌として、先ず、最も耐久性が高いと言われる芽胞形成菌の枯草菌(Bacillus subtilis)を選択した。先ず、0.113μLの対象菌の細胞懸濁液を1.0mLの無菌溶媒(アセトン)に添加して、前記細胞懸濁液の濃度を希釈した。次に、0.01mLの希釈液に1.0mLの消毒剤を混合し、混合時間(接触時間)を1分間、5分間とした。接触時間経過後に、混合液から10μLの試料をコンラージ棒で採取し、ハート・インフュージョン寒天培地に塗り広げて、当該寒天培地を35度で24時間培養した。そして、前記寒天培地上に菌種のコロニーが形成されたか否かを観察して、菌種のコロニーが形成された場合は、陽性(+)とし、菌種のコロニーが形成されない場合は、陰性(−)とした。殺菌試験は、枯草菌に対して、消毒剤の製造時点と、製造した消毒剤を所定の容器に密封状態で保管してから約1月間経過時点とで行った。又、一般細菌である大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌についても、製造時点において接触時間を5分間にした殺菌試験を行った。
又、殺菌試験の対象真菌(カビ)として、カンジダ・トロピカリス(カンジダ病の病原体)を選択した。先ず、真菌培養用の寒天培地に真菌懸濁液をコンラージ棒で塗布し、その上に5.0mLの消毒液を均等に展開し、消毒剤を真菌懸濁液に20分間接触させた後、当該寒天培地を35度で24時間培養した。そして、上述と同様に、前記寒天培地上に真菌のコロニーが形成されたか否かを観察した。
又、殺菌試験の対象ウイルスとして、ノロウイルスの代替ウイルスであるネコカリシウイルスを選択した。ネコカリシウイルスのウイルス浮遊液に1.0mLの消毒剤を添加、作用させ、5分間接触させた後の作用液のウイルス感染価を測定し、5分後の作用液のウイルス感染価が、作用開始時点の作用液のウイルス感染価よりも減少したか否かを判定した。尚、これらの一連の測定は一般財団法人日本食品分析センターに依頼した。
<乾燥試験>
常温で、1.0μLの消毒剤をステンレス製の試験板に塗布した後、1日間常温で放置し、塗布した消毒剤が揮発(乾燥)するか否かを観察した。試験板に塗布された消毒剤の跡が、揮発に対応する虹ムラ(干渉縞)になった場合に、消毒剤が全て揮発したと判断し、「揮発」とし、試験板に塗布された消毒剤の跡が干渉縞にならなかった場合に、「不揮発」とした。
常温で、1.0μLの消毒剤をステンレス製の試験板に塗布した後、1日間常温で放置し、塗布した消毒剤が揮発(乾燥)するか否かを観察した。試験板に塗布された消毒剤の跡が、揮発に対応する虹ムラ(干渉縞)になった場合に、消毒剤が全て揮発したと判断し、「揮発」とし、試験板に塗布された消毒剤の跡が干渉縞にならなかった場合に、「不揮発」とした。
<乾燥曲線の算出>
アルミ箔製のアルミカップ(全重量が約0.1g)に、1g(約1.5mL)の消毒剤を計量し、消毒剤を入れたアルミカップを常温で放置して、放置時点からの経過時間を乾燥時間とした。そして、所定の乾燥時間におけるアルミカップの重量を計量し、その重量からアルミカップの重量を減算することで、残存する消毒剤の重量を算出し、放置時点(0時間)の消毒剤の重量を100%として残存する消毒剤の重量(乾燥重量)を百分率に換算した。これを複数の異なる乾燥時間で繰り返して、消毒剤の乾燥曲線を算出した。
アルミ箔製のアルミカップ(全重量が約0.1g)に、1g(約1.5mL)の消毒剤を計量し、消毒剤を入れたアルミカップを常温で放置して、放置時点からの経過時間を乾燥時間とした。そして、所定の乾燥時間におけるアルミカップの重量を計量し、その重量からアルミカップの重量を減算することで、残存する消毒剤の重量を算出し、放置時点(0時間)の消毒剤の重量を100%として残存する消毒剤の重量(乾燥重量)を百分率に換算した。これを複数の異なる乾燥時間で繰り返して、消毒剤の乾燥曲線を算出した。
<安全性試験>
消毒剤の口腔粘膜刺激性試験(モルモット)、急性経口毒性試験(マウス)を一般財団法人日本食品分析センターに依頼して行った。
消毒剤の口腔粘膜刺激性試験(モルモット)、急性経口毒性試験(マウス)を一般財団法人日本食品分析センターに依頼して行った。
<結果>
図2に示すように、枯草菌の殺菌試験の製造時点において、実施例1〜9、比較例1、2の消毒剤では、いずれも陰性(−)を示し、耐久性の高い枯草菌であっても不活化させることが分かった。又、1月間経過後であっても、実施例1〜9の消毒剤では、枯草菌を不活化させていた。又、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、カンジダ・トロピカリスの殺菌試験においても、実施例1〜9の消毒剤では、いずれの病原体も不活化させていた。
図2に示すように、枯草菌の殺菌試験の製造時点において、実施例1〜9、比較例1、2の消毒剤では、いずれも陰性(−)を示し、耐久性の高い枯草菌であっても不活化させることが分かった。又、1月間経過後であっても、実施例1〜9の消毒剤では、枯草菌を不活化させていた。又、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、カンジダ・トロピカリスの殺菌試験においても、実施例1〜9の消毒剤では、いずれの病原体も不活化させていた。
例えば、揮発性流動パラフィンのみを枯草菌の希釈液に接触させ、その接触時間を1分未満、1分間、5分間、10分間、20分間、30分間として、上述の殺菌試験のように寒天培地に展開して35度で24時間培養した。すると、図3Aに示すように、いずれの接触時間でも、枯草菌が繁殖して、陽性(+)を示していた。一方、実施例1の消毒剤を枯草菌の希釈液に接触させ、その接触時間を1分未満、1分間、5分間、10分間、20分間、30分間として、上述の殺菌試験のように寒天培地に展開して35度で24時間培養した。すると、図3Bに示すように、いずれの接触時間でも、枯草菌が不活化しており、増殖は見られず、陰性(−)を示していた。
又、図4に示すように、実施例1の消毒剤を、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌にそれぞれ5分間接触させて寒天培地で培養しても、細菌が不活化しており、陰性(−)を示していた。又、図5Aに示すように、実施例1の消毒剤をカンジダ・トロピカリスに20分間接触させた場合は、真菌が不活化しており、陰性(−)を示していた。又、図5Bに示すように、揮発性流動パラフィンのみをカンジダ・トロピカリスに20分間接触させた場合は、真菌が増殖した。
又、ネコカリシウイルスの殺菌試験では、実施例1の消毒剤において、作用開始時点の作用液のウイルス感染価が7.3(logTCID50/mL)であり、5分後の作用液のウイルス感染価が5.5(logTCID50/mL)であった。TCID50とは、50%組織培養感染量を意味する。そのため、実施例1の消毒剤がネコカリシウイルスに作用することで、ウイルス感染価を減少させることが分かった。
又、図2に示すように、乾燥試験において、実施例1〜9の消毒剤では「揮発」であり、比較例1、2の消毒剤では「不揮発」であった。例えば、図6Aに示すように、実施例1の消毒剤をステンレス製の試験板に1.0μL滴下した後、数分間放置すれば、図6Bに示すように、実施例1の消毒剤の乾燥により、干渉縞が生じ、溶媒が残留しなかった。
又、図7に示すように、実施例1〜4、6の乾燥曲線では、所定の乾燥時間を超過すると、乾燥重量が約0%となり乾燥することが分かった。一方、比較例1、2の乾燥曲線では、常に乾燥重量が約100%であり乾燥しないことが分かった。上述の殺菌試験を考慮すると、実施例1〜9の消毒剤は、所定の対象物上の病原体を不活化させた後に、当該対象物から揮発することを確認出来る。又、実施例1〜3の乾燥曲線に示すように、揮発性流動パラフィンと揮発性シリコーンオイルとの混合比率を変えることで、乾燥時間を調整出来ることが分かった。又、実施例4、6の乾燥曲線に示すように、揮発性流動パラフィンに対して沸点の低い添加物(アセトン)や沸点が高い添加物(アセトフェノン)を添加することで、乾燥時間を制御することが出来ることが分かった。
又、安全性試験の口腔粘膜刺激性試験では、実施例1、2の消毒剤において、モルモットの口腔粘膜に対して刺激性を有さない結果であった。又、安全性試験の急性経口毒性試験では、マウスを用いる単回経口投与において、実施例1、2の消毒剤のLD50値は、雌雄ともに2000mg/kgを超えるものであり、マウスの異常が見られない結果であった。
以上のように、本発明に係る揮発性消毒剤、揮発性消毒剤の製造方法では、医療分野、衛生分野、食品分野、農業分野、酪農分野、漁業分野、鉱業分野、航空分野、宇宙分野等のあらゆる分野の消毒、殺菌、滅菌用の消毒剤として有効であり、耐久性の高い病原体でも不活化させることが出来るとともに、塗布後の後処理を不要とし、更に、取り扱うユーザに対する安全性を向上させることが可能な揮発性消毒剤、揮発性消毒剤の製造方法として有効である。
10 製造装置
11 発生部
12 容器
12a 揮発性溶媒
12b オゾンガス
13 供給部
14 撹拌部
11 発生部
12 容器
12a 揮発性溶媒
12b オゾンガス
13 供給部
14 撹拌部
Claims (3)
- 軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン及び水添ポリイソブテンからなる群から選択された少なくとも1つの揮発性流動パラフィン、環状ジメチルシリコーンオイルからなる揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤として含有する揮発性溶媒にオゾンガスを吹き込ませながら当該揮発性溶媒を撹拌することで、当該揮発性溶媒にオゾンガスを含有させ、
本消毒剤を所定の対象物に塗布した場合に、当該対象物上の病原体を不活化させた後に、当該対象物から揮発することを特徴とする揮発性消毒剤。 - 前記基剤の濃度は、前記揮発性溶媒の全体積に対して50体積%〜100体積%の範囲内である
請求項1に記載の揮発性消毒剤。 - 揮発性消毒剤の製造方法であって、
軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン及び水添ポリイソブテンからなる群から選択された少なくとも1つの揮発性流動パラフィン、環状ジメチルシリコーンオイルからなる揮発性シリコーンオイル又はこれらの混合物を基剤として含有する揮発性溶媒にオゾンガスを吹き込むステップと、
前記オゾンガスを吹込み中の揮発性溶媒を撹拌することで、当該揮発性溶媒にオゾンガスを含有させるステップと、
を備え、
本消毒剤を所定の対象物に塗布した場合に、当該対象物上の病原体を不活化させるとともに、当該対象物から揮発する揮発性消毒剤を製造することを特徴とする揮発性消毒剤の製造方法。
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