JP5630628B2 - 面位置検出装置、面位置検出方法、露光装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents

面位置検出装置、面位置検出方法、露光装置、およびデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検面の面位置を検出する面位置検出装置、面位置検出方法、露光装置、およびデバイス製造方法に関する。
マスク上に形成されたパターンを、投影光学系を介して感光性基板上に転写する露光装置においては、投影光学系の焦点深度が浅く、感光性基板の感光面(転写面)が平坦でない場合もある。このため、露光装置では、投影光学系の結像面に対する感光性基板の感光面の位置決め調整を正確に行う必要がある。
投影光学系の光軸方向に沿った感光性基板の面位置(感光面の面位置)を検出する面位置検出装置として、例えば斜入射型オートフォーカスセンサが知られている(特許文献1を参照)。この斜入射型オートフォーカスセンサでは、被検面としての感光性基板に対して斜め方向からスリットの像を投射し、被検面で反射された光により形成されるスリットの像の位置情報を検出し、この位置情報に基づいて感光性基板の面位置を検出する。
特開平4−215015号公報
上述の斜入射型オートフォーカスセンサにおいては、斜入射型オートフォーカスセンサを構成する光学系内の光学部材の変動(位置変動、屈折率変動等)が発生した場合、感光性基板の面位置を正確に検出することができないという問題があった。
本発明の態様は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、光学部材の変動の影響を抑制して被検面の面位置を高精度に検出することのできる面位置検出装置、面位置検出方法、露光装置およびデバイス製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様に従う面位置検出装置は、第1パターンからの第1の光と第2パターンからの第2の光とを被検面へ入射させて、該被検面に対して前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像を投射する送光光学系と、
前記被検面によって反射された前記第1の光および前記第2の光をそれぞれ第1観測面および第2観測面へ導いて、該第1観測面に前記第1パターンの観測像を形成し、該第2観測面に前記第2パターンの観測像を形成する受光光学系と、
前記第1観測面における前記第1パターンの観測像および前記第2観測面における前記第2パターンの観測像の各位置情報を検出し、該各位置情報に基づいて前記被検面の面位置を算出する検出部とを備え、
前記送光光学系は、前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像のうち一方の中間像を他方の中間像に対して所定方向に反転された像として投射することを特徴とする
また、本発明の第2の態様に従う面位置検出装置は、第1パターンからの第1の光と第2パターンからの第2の光とを被検面へ入射させて、該被検面に対して前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像を投射する送光光学系と、
前記被検面によって反射された前記第1の光および前記第2の光をそれぞれ第1観測面および第2観測面へ導いて、該第1観測面に前記第1パターンの観測像を形成し、該第2観測面に前記第2パターンの観測像を形成する受光光学系と、
前記第1観測面における前記第1パターンの観測像および前記第2観測面における前記第2パターンの観測像の各位置情報を検出し、該各位置情報に基づいて前記被検面の面位置を算出する検出部とを備え、
前記受光光学系は、前記第1パターンの観測像および前記第2パターンの観測像のうち一方の観測像を他方の観測像に対して、当該受光光学系によって所定方向と光学的に対応付けられる対応方向に反転された像として形成することを特徴とする。
また、本発明の第3の態様に従う面位置検出装置は、第1パターンからの第1の光を被検面に入射させて該被検面に前記第1パターンの中間像を投射し、前記被検面において反射された前記第1の光を第1観測面に導いて該第1観測面に前記第1パターンの観測像を形成し、前記第1観測面における前記第1パターンの観測像の位置情報を検出する第1検出系と、
第2パターンからの第2の光を前記被検面に入射させて該被検面に前記第2パターンの中間像を投射し、前記被検面において反射された前記第2の光を第2観測面に導いて該第2観測面に前記第2パターンの観測像を形成し、前記第2観測面における前記第2パターンの観測像の位置情報を検出する第2検出系と、
前記第1パターンの観測像の位置情報および前記第2パターンの観測像の位置情報に基づいて、前記被検面の面位置を算出する処理部と、を備え、
前記第1検出系および第2検出系は、相互に共通に設けられた少なくとも1つの共通光学部材を有し、
前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像のうち一方の中間像は、他方の中間像に対して所定方向に反転された像として投射されることを特徴とする。
また、本発明の第4の態様に従う露光装置は、マスクステージに載置されたマスクのパターンを基板ステージに載置された感光性基板に転写する露光装置において、
前記感光性基板の感光面および前記マスクのパターン面の少なくとも一方の面位置を検出する第1〜3の態様のいずれか1つに従う面位置検出装置と、
前記面位置検出装置の検出結果に基づいて、前記基板ステージおよび前記マスクステージの相対的な位置合わせをする位置合わせ機構と、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明の第5の態様に従う面位置検出方法は、被検面の面位置を算出する面位置検出方法であって、
第1パターンからの第1の光と第2パターンからの第2の光とを被検面に入射させて、該被検面に対して前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像を投射することと、
前記被検面によって反射された前記第1の光および前記第2の光をそれぞれ第1観測面および第2観測面へ導いて、該第1観測面に前記第1パターンの観測像を形成し、該第2観測面に前記第2パターンの観測像を形成することと、
前記第1観測面における前記第1パターンの観測像および前記第2観測面における前記第2パターンの観測像の各位置情報を検出し、該各位置情報に基づいて前記被検面の面位置を算出することと、を含み、
前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像のうち一方の中間像を他方の中間像に対して所定方向に反転された像として投射することを特徴とする。
また、本発明の第6の態様に従う面位置検出方法は、被検面の面位置を算出する面位置検出方法であって、
第1パターンからの第1の光を前記被検面に入射させて該被検面に前記第1パターンの中間像を投射し、前記被検面において反射された前記第1の光を第1観測面に導いて該第1観測面に前記第1パターンの観測像を形成し、前記第1観測面における前記第1パターンの観測像の位置情報を検出することと、
第2パターンからの第2の光を前記被検面に入射させて該被検面に前記第2パターンの中間像を投射し、前記被検面において反射された前記第2の光を第2観測面に導いて該第2観測面に前記第2パターンの観測像を形成し、前記第2観測面における前記第2パターンの観測像の位置情報を検出することと、
前記第1パターンの観測像の位置情報および前記第2パターンの観測像の位置情報に基づいて、前記被検面の面位置を算出することと、を含み、
前記第1の光および第2の光は、相互に共通に設けられた少なくとも1つの共通光学部材を経由し、
前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像のうち一方の中間像は、他方の中間像に対して所定方向に反転された像として投射されることを特徴とする。
また、本発明の第7の態様に従うデバイス製造方法は、第4の態様に従う露光装置を用いて、前記パターンを前記感光性基板に転写することと、
前記パターンが転写された前記感光性基板を前記パターンに基づいて加工することと、
を含むことを特徴とする。
本発明の態様によれば、光学部材の変動の影響を抑制して被検面の面位置を高精度に検出することができる。
本発明の実施形態にかかる面位置検出装置を備えた露光装置の構成を示す図である。 本実施形態の第1実施例にかかる面位置検出装置の構成を示す図である。 測定光用の送光プリズムの射出面に設けられた複数の送光スリットを示す図である。 参照光用の送光プリズムの射出面に設けられた複数の送光スリットを示す図である。 送光側の菱形プリズムから受光側の菱形プリズムまでの構成を示す図である。 図5における測定光の光路および参照光の光路をZ方向に沿って見た図である。 測定パターンの中間像と参照パターンの中間像とが被検面上で同列に且つ同じ箇所に配列される様子を模式的に示す図である。 測定光用の受光プリズムの入射面に設けられた複数の受光スリットを示す図である。 参照光用の受光プリズムの入射面に設けられた複数の受光スリットを示す図である。 測定光用の光検出器の検出面に設けられた複数の受光部を示す図である。 参照光用の光検出器の検出面に設けられた複数の受光部を示す図である。 測定パターンの観測像と参照パターンの観測像とで、各要素パターンの移動方向が逆向きになることを説明する図である。 第2実施例にかかる面位置検出装置の構成を示す図である。 測定光と参照光とに共通の送光プリズムの射出面に設けられた複数の送光スリットを示す図である。 図13の送光側の菱形プリズムから受光側の菱形プリズムまでの測定光路および参照光路をZ方向に沿って見た図である。 第2実施例において測定パターンの中間像と参照パターンの中間像とが被検面上で平行に配列される様子を模式的に示す図である。 測定光と参照光とに共通の光検出器の検出面に設けられた複数の受光部を示す図である。 第3実施例にかかる面位置検出装置の構成を示す図である。 図18の送光側の菱形プリズムから受光側の菱形プリズムまでの測定光路および参照光路をZ方向に沿って見た図である。 測定パターンの中間像の要素パターンと参照パターンの中間像の要素パターンとを一方向に沿って交互に配列させた例を模式的に示す図である。 複数の測定パターンの中間像の要素パターンと複数の参照パターンの中間像の要素パターンとをマトリックス状に重ねて配列させた例を模式的に示す図である。 複数の測定パターンの中間像の要素パターンと複数の参照パターンの中間像の要素パターンとをマトリックス状に交互に配列させた例を模式的に示す図である。 半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。 液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる面位置検出装置を備えた露光装置の構成を示す図である。図2は、本実施形態の第1実施例にかかる面位置検出装置の構成を示す図である。図1では、投影光学系PLの光軸AXの方向にZ軸を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に平行にX軸を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に垂直にY軸を設定している。
本実施形態の各実施例では、露光装置においてパターンが転写される感光性基板の面位置の検出に対して本発明の面位置検出装置を適用している。
図1に示す露光装置は、露光用光源(不図示)から射出された照明光(露光光)で、所定のパターンが形成されたマスクとしてのレチクルRを照明する照明系ILを備えている。レチクルRは、レチクルステージRS上においてXY平面に平行に保持されている。レチクルステージRSは、図示を省略した駆動系の作用により、XY平面に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はレチクル干渉計(不図示)によって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
レチクルRを透過した露光光は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハWの表面(感光面)Wa上にレチクルRのパターンの像を形成する。ウェハWは、ZステージVS上においてXY平面と平行に保持されている。ZステージVSは、投影光学系PLの像面と平行なXY平面に沿って移動するXYステージHS上に取り付けられている。ZステージVSは、制御部CRからの指示に従って駆動系VDの作用により動作し、ウェハWのフォーカス位置(Z方向の位置)および傾斜角(XY平面に対するウェハWの表面の傾き)を調整する。
ZステージVSには移動鏡(不図示)が設けられ、この移動鏡を用いるウェハ干渉計(不図示)が、ZステージVSのX方向の位置、Y方向の位置、およびZ軸廻りの回転方向の位置をリアルタイムに計測し、計測結果を制御部CRに出力する。XYステージHSは、ベース(不図示)上に載置されている。XYステージHSは、制御部CRからの指示に従って駆動系HDの作用により動作し、ウェハWのX方向の位置、Y方向の位置、およびZ軸廻りの回転方向の位置を調整する。
レチクルRのパターン面上に設けられた回路パターンをウェハWの感光面Wa上の各露光領域に良好に転写するには、各露光領域への露光毎に、投影光学系PLによる結像面を中心とした焦点深度の幅の範囲内に、現在の露光領域を位置合わせする必要がある。そのためには、現在の露光領域における各点の光軸AXに沿った位置、つまり現在の露光領域の面位置を正確に検出した後に、その検出結果に基づいて、ZステージVSのレベリング(ウェハWの傾斜角の調整;水平出し)およびZ方向の移動を、ひいてはウェハWのレベリングおよびZ方向の移動を行えば良い。そこで、本実施形態の露光装置は、露光領域の面位置を検出するための面位置検出装置を備えている。
図1に示されるように、第1実施例の面位置検出装置は、送光ユニット101と、受光ユニット102とを備える。図2に示されるように、送光ユニット101は、測定光用の光源1A、参照光用の光源1B、コンデンサーレンズ2A、2B、送光プリズム3A、3B、ダイクロイックミラー4、第2対物レンズ5、振動ミラー6、第1対物レンズ7、菱形プリズム8、及び台形プリズム10を備える。受光ユニット102は、リレーレンズ22A、22B、受光プリズム23A、23B、ダイクロイックミラー24、第2対物レンズ25、ミラー26、第1対物レンズ27、菱形プリズム28、及び台形プリズム30を備える。一般に、被検面であるウェハWの表面は、レジスト等の薄膜で覆われている。したがって、この薄膜による干渉の影響を低減するために、光源1Aおよび1Bは波長幅の広い白色光源(たとえば、波長幅が600〜900nmの照明光を供給するハロゲンランプや、これと同様の帯域の広い照明光を供給するキセノン光源など)であることが望ましい。なお、光源1Aおよび1Bとして、レジストに対する感光性の弱い波長帯の光を供給する発光ダイオードを用いることもできる。
光源1Aからの光は、コンデンサーレンズ2Aを介して、送光プリズム3Aに入射する。送光プリズム3Aは、コンデンサーレンズ2Aからの光を、屈折作用により後続のダイクロイックミラー4に向かって偏向させる。送光プリズム3Aの射出面3Aaには、例えば図3に示すように配列された5個の測定光用の送光スリットSm1,Sm2,Sm3,Sm4,Sm5が設けられている。
図3では、射出面3Aaにおいて全体座標のY軸に平行な方向にy1軸を、射出面3Aaにおいてy1軸と直交する方向にx1軸を設定している。送光スリットSm1〜Sm5は、例えばx1方向およびy1方向と45度をなす斜め方向に細長く延びる矩形状(スリット状)の光透過部であり、送光スリットSm1〜Sm5以外の領域は遮光部である。測定パターンとしての送光スリットSm1〜Sm5は、x1方向に沿って所定のピッチで一列に配列されている。
同様に、光源1Bからの光は、コンデンサーレンズ2Bを介して、送光プリズム3Bに入射する。送光プリズム3Bは、コンデンサーレンズ2Bからの光を、屈折作用によりダイクロイックミラー4に向かって偏向させる。送光プリズム3Bの射出面3Baには、例えば図4に示すように配列された5個の参照光用の送光スリットSr1,Sr2,Sr3,Sr4,Sr5が設けられている。
図4では、射出面3Baにおいて全体座標のY軸に平行な方向にy2軸を、射出面3Baにおいてy2軸と直交する方向にx2軸を設定している。送光スリットSr1〜Sr5は、例えばx2方向およびy2方向と45度をなす斜め方向に細長く延びる矩形状(スリット状)の光透過部であり、送光スリットSr1〜Sr5以外の領域は遮光部である。参照パターンとしての送光スリットSr1〜Sr5は、x2方向に沿って所定のピッチで一列に配列されている。
このように、光源1Aおよびコンデンサーレンズ2Aは送光スリットSm1〜Sm5を照明する測定光用の照明系を構成し、光源1Bおよびコンデンサーレンズ2Bは送光スリットSr1〜Sr5を照明する参照光用の照明系を構成している。測定パターンとしての送光スリットSm1〜Sm5は、5個の要素パターンがx1方向に沿って所定のピッチで一列に配列された配列パターンである。
参照パターンとしての送光スリットSr1〜Sr5は、5個の要素パターンがx2方向に沿って所定のピッチで一列に配列された配列パターンである。なお、後述するように、測定パターンおよび参照パターンを構成する要素パターンの形状、数、配列などについて様々な変形例が可能である。
送光スリットSm1〜Sm5を通過した測定光は、ダイクロイックミラー4を透過した後、第2対物レンズ5、走査手段としての振動ミラー6、および第1対物レンズ7を介して、菱形プリズム8に入射する。送光スリットSr1〜Sr5を通過した参照光は、ダイクロイックミラー4によって反射された後、第2対物レンズ5、振動ミラー6、および第1対物レンズ7を介して、菱形プリズム8に入射する。
第2対物レンズ5と第1対物レンズ7とは、協働して送光スリットSm1〜Sm5の中間像および送光スリットSr1〜Sr5の中間像を形成する。振動ミラー6は、第1対物レンズ7の前側焦点位置に配置され、図1中矢印で示すようにY軸廻りに回動可能に構成されている。菱形プリズム8は、XZ平面に沿って平行四辺形状の断面を有し、Y方向に延びる柱状のプリズム部材である。なお、菱形プリズムの断面形状は、平行四辺形に限定されず、一般には長斜方形(偏菱形)とすることができる。
図5に示すように、菱形プリズム8の図中下側の側面8cにはダイクロイック膜9が形成され、このダイクロイック膜9に隣接して台形プリズム10が取り付けられている。台形プリズム10は、XZ平面に沿って台形状の断面を有し、Y方向に延びる柱状のプリズム部材である。台形プリズム10は、台形の底辺に対応する側面がダイクロイック膜9を介して菱形プリズム8の側面8cに隣接するように取り付けられている。
図5において実線で示すように測定光路に沿って菱形プリズム8の入射面8aに入射した測定光Lmは、反射面8bによって反射された後、側面8cに形成されたダイクロイック膜9に入射する。ダイクロイック膜9によって反射された測定光Lmは、菱形プリズム8の射出面8dから射出され、被検面としての感光面Wa上の検出領域DAに、XZ平面に沿って斜め方向から入射する。測定光Lmの入射角θmは、例えば80度以上90度未満の大きな角度に設定されている。
一方、図5において破線で示すように参照光路に沿って菱形プリズム8の入射面8aに入射した参照光Lrは、反射面8bによって反射され、ダイクロイック膜9を透過して、台形プリズム10に入射する。図5および図6に示すように、菱形プリズム8に入射する測定光Lmの光路と参照光Lrの光路とは互いに一致している。台形プリズム10に入射した参照光Lrは、台形の斜辺に対応する反射面10aおよび10bによって順次反射され、ダイクロイック膜9を透過し、菱形プリズム8の射出面8dから射出される。
つまり、ダイクロイック膜9は、波長に応じた光の分離作用についてダイクロイックミラー4と逆の特性を有する。射出面8dから射出された参照光Lrは、図5および図6に示すように、感光面Waに対する測定光Lmの入射面(XZ平面)に沿って、検出領域DAに斜め方向から入射する。参照光Lrの入射角θrは、測定光Lmの入射角θmと同じ角度に設定されている。すなわち、菱形プリズム8からの測定光Lmと参照光Lrとが同一平面に沿って感光面Waに入射し、菱形プリズム8から感光面Waに入射する測定光Lmの光路と参照光Lrの光路とは互いに一致している。
こうして、感光面Wa上の検出領域DAには、図7に模式的に示すように、測定パターンとしての送光スリットSm1〜Sm5の中間像Im1,Im2,Im3,Im4,Im5が投射される。すなわち、検出領域DAには、送光スリットSm1〜Sm5に対応して、X方向およびY方向と45度をなす斜め方向に細長く延びる5個の中間像Im1〜Im5がX方向に沿って所定のピッチで形成される。各中間像Im1〜Im5の中心は、検出領域DAにおける検出点に対応している。
同様に、検出領域DAには、参照パターンとしての送光スリットSr1〜Sr5の中間像Ir1,Ir2,Ir3,Ir4,Ir5が投射される。すなわち、検出領域DAには、送光スリットSr1〜Sr5に対応して、X方向およびY方向と45度をなす斜め方向に細長く延びる5個の中間像Ir1〜Ir5がX方向に沿って所定のピッチで形成される。ここで、参照パターンの中間像Ir1〜Ir5は、後述のように参照光が測定光に比してX方向と光学的に対応する方向に1回多く反射されて感光面Waに達するため、測定パターンの中間像Im1〜Im5に対してX方向に反転された像として投射される。
参照パターンの中間像Ir1〜Ir5は、その中心が測定パターンの中間像Im1〜Im5の中心とそれぞれ一致し、且つその長手方向が測定パターンの中間像Im1〜Im5の長手方向とそれぞれ一致するように形成される。換言すれば、送光スリットSm1〜Sm5および送光スリットSr1〜Sr5は、検出領域DAに形成される中間像の対応する要素パターンの中心が互いに一致し且つ長手方向が互いに一致するように形成されている。
このように、ダイクロイックミラー4、第2対物レンズ5、振動ミラー6、第1対物レンズ7、菱形プリズム8、ダイクロイック膜9、および台形プリズム10は、送光スリットSm1〜Sm5からの測定光(第1測定光)および送光スリットSr1〜Sr5からの参照光(第2測定光)を互いに同じ入射角で感光面Waにそれぞれ入射させ、感光面Waの検出領域DAに測定パターンの中間像Im1〜Im5および参照パターンの中間像Ir1〜Ir5を投射する送光光学系を構成している。
送光光学系は、上述したように、参照パターンの中間像Ir1〜Ir5を測定パターンの中間像Im1〜Im5に比してX方向に反転された像として感光面Waに投射する。ここで、X方向は、送光光学系から感光面Waへ向かう投射光軸(図2中参照符号AXpで示す)と感光面Waの法線とを含む投射平面(XZ平面)に平行な方向であって、投射光軸AXpと交差する方向である。別の表現をすれば、X方向は、投射平面(XZ平面)と感光面Waとが交差する方向である。
送光光学系は、測定パターンの中間像Im1〜Im5および参照パターンの中間像Ir1〜Ir5を感光面Waに対する測定光の入射面に沿って同列に配列させている。また、測定パターンの中間像Im1〜Im5の要素パターンと、参照パターンの中間像Ir1〜Ir5の対応する要素パターンとは、感光面Wa上の同一箇所に配列されている。
第2対物レンズ5、振動ミラー6、第1対物レンズ7、および菱形プリズム8は、測定光および参照光に対して共通に設けられた送光側共通光学部材であり、第2対物レンズ5および第1対物レンズ7は、測定パターンの中間像Im1〜Im5および参照パターンの中間像Ir1〜Ir5を形成する送光側結像部を構成している。台形プリズム10は、送光側結像部(5,7)が形成する測定パターンの中間像Im1〜Im5および参照パターンの中間像Ir1〜Ir5をX方向に相対的に反転させる送光側反転部を構成している。
ダイクロイック膜9は、送光側結像部(5,7)を経た測定光および参照光を相対的に偏向させて参照光を送光側反転部としての台形プリズム10へ導く送光側分離部を構成している。具体的には、ダイクロイック膜9は、測定光および参照光の波長に応じて、測定光を反射させて参照光を透過させている。
送光側反転部としての台形プリズム10は、送光光学系における感光面Wa側の端部に設けられ、測定光に比して参照光をX方向と光学的に対応する方向(例えばXZ平面に沿った方向)に奇数回(第1実施例では例示的に1回)多く反射させている。具体的には、台形プリズム10は、投射光軸AXpと感光面Waの法線とを含む投射平面(XZ平面)に垂直な反射面10a,10bを有したプリズム部材であり、測定光が反射面9によって1回反射されるのに対して、反射面9に代わる反射面10a,10bによって参照光をXZ平面に沿って2回内面反射させている。
ダイクロイックミラー4は、互いに異なる方向から入射する測定光および参照光を相対的に偏向させて送光側結像部(5,7)へ導く送光側合成部を構成している。ダイクロイックミラー4は、測定光および参照光の波長に応じて、参照光を反射させて測定光を透過させている。なお、送光側合成部および送光側分離部は、測定光および参照光の波長に限らず偏光に応じて、測定光および参照光の一方を反射させて他方を透過させるようにすることもできる。
図5を参照すると、感光面Waによって反射された測定光Lmは、菱形プリズム28に入射する。菱形プリズム28は、所定のYZ平面(例えば、光軸AXを含むYZ平面)に関して菱形プリズム8と対称な位置に配置され且つ対称的な構成を有する。具体的には、菱形プリズム28は、菱形プリズム8を入射面8aについて反転した構成を有する。また、菱形プリズム28の図中下側の側面28bにはダイクロイック膜29が形成され、このダイクロイック膜29に隣接して台形プリズム30が取り付けられている。
ダイクロイック膜29および台形プリズム30は、所定のYZ平面(例えば、光軸AXを含むYZ平面)に関してダイクロイック膜9および台形プリズム10とそれぞれ対称な位置に配置され且つそれぞれ対称的な構成を有する。また、ダイクロイック膜29は、波長に応じた光の分離作用についてダイクロイック膜9と同じ特性を有する。したがって、菱形プリズム28の入射面28aに入射した測定光Lmは、ダイクロイック膜29および反射面28cで順次反射された後、射出面28dから射出される。
一方、感光面Waによって反射された参照光Lrは、測定光Lmと同じ光路に沿って菱形プリズム28に入射し、その入射面28aおよびダイクロイック膜29を順次透過して、台形プリズム30に入射する。台形プリズム30に入射した参照光Lrは、反射面30aおよび30bによって順次反射され、ダイクロイック膜29を透過し、反射面28cで反射された後、射出面28dから射出される。射出面28dから射出された参照光Lrは、測定光Lmと同じ光路に沿って後続の第1対物レンズ27(図5では不図示)へ導かれる。
図1および図2を参照すると、菱形プリズム28から射出された測定光は、第1対物レンズ27、ミラー(図2では不図示)26、および第2対物レンズ25を介した後、ダイクロイックミラー(図1では不図示)24を透過して、受光プリズム23Aに入射する。菱形プリズム28から射出された参照光は、第1対物レンズ27、ミラー26、および第2対物レンズ25を介した後、ダイクロイックミラー24によって反射されて、受光プリズム23Bに入射する。
第1対物レンズ27、ミラー26、第2対物レンズ25、およびダイクロイックミラー24は、所定のYZ平面(例えば、光軸AXを含むYZ平面)に関して、第1対物レンズ7、振動ミラー6、第2対物レンズ5、およびダイクロイックミラー4とそれぞれ対称な位置に配置され且つそれぞれ対称的な構成を有する。ただし、ミラー26は、振動ミラー6とは異なり、固定的に設置されている。ダイクロイックミラー24は、波長に応じた光の分離作用についてダイクロイックミラー4と同じ特性を有する。
受光プリズム23Aおよび23Bは、所定のYZ平面(例えば、光軸AXを含むYZ平面)に関して送光プリズム3Aおよび3Bとそれぞれ対称な位置に配置され且つそれぞれ対称的な構成を有する。測定光用の受光プリズム23Aの入射面23Aa(送光プリズム3Aの射出面3Aaに対応する面)には、図8に示すように、送光スリットSm1〜Sm5に対応した5個の受光スリットSma1,Sma2,Sma3,Sma4,Sma5が設けられている。図8では、入射面23Aaにおいて全体座標のY軸に平行な方向にy3軸を、入射面23Aaにおいてy3軸と直交する方向にx3軸を設定している。
参照光用の受光プリズム23Bの入射面23Ba(送光プリズム3Bの射出面3Baに対応する面)には、図9に示すように、送光スリットSr1〜Sr5に対応した5個の受光スリットSra1,Sra2,Sra3,Sra4,Sra5が設けられている。図9では、入射面23Baにおいて全体座標のY軸に平行な方向にy4軸を、入射面23Baにおいてy4軸と直交する方向にx4軸を設定している。
受光スリットSma1〜Sma5はx3方向およびy3方向と45度をなす斜め方向に細長く延びる矩形状(スリット状)の光透過部であり、受光スリットSma1〜Sma5以外の領域は遮光部である。受光スリットSra1〜Sra5はx4方向およびy4方向と45度をなす斜め方向に細長く延びる矩形状(スリット状)の光透過部であり、受光スリットSra1〜Sra5以外の領域は遮光部である。受光スリットSma1〜Sma5はx3方向に沿って所定のピッチ(例えば、送光スリットSm1〜Sm5と等しいピッチ)で配列され、受光スリットSra1〜Sra5はx4方向に沿って所定のピッチ(例えば、送光スリットSr1〜Sr5と等しいピッチ)で配列されている。
受光プリズム23Aの入射面23Aaには測定光用の送光スリットSm1〜Sm5の観測像が形成され、受光プリズム23Bの入射面23Baには参照光用の送光スリットSr1〜Sr5の観測像が形成される。すなわち、入射面23Aaには、送光スリットSm1〜Sm5に対応して、x3方向およびy3方向と45度をなす斜め方向に細長く延びるスリット状の観測像の5個の要素パターンがx3方向に沿って所定のピッチで形成される。また、入射面23Baには、送光スリットSr1〜Sr5に対応して、x4方向およびy4方向と45度をなす斜め方向に細長く延びるスリット状の観測像の5個の要素パターンがx4方向に沿って所定のピッチで形成される。
ここで、参照パターンとしての送光スリットSr1〜Sr5の観測像は、後述のように参照光が測定光に比してX方向と光学的に対応する方向に1回多く反射されて入射面23Baに達するため、測定パターンとしての送光スリットSm1〜Sm5の観測像に対して、X方向と光学的に対応する方向に反転された像として形成される。また、測定光用の受光スリットSma1〜Sma5は、測定パターンの観測像の各要素パターンに対応するように設けられ、参照光用の受光スリットSra1〜Sra5は、参照パターンの観測像の各要素パターンに対応するように設けられている。
このように、台形プリズム30、ダイクロイック膜29、菱形プリズム28、第1対物レンズ27、ミラー26、第2対物レンズ25、およびダイクロイックミラー24は、感光面Waによって反射された測定光および参照光をそれぞれ入射面23Aa(第1観測面)および入射面23Ba(第2観測面)へ導いて、入射面23Aaに測定パターンの観測像を形成するとともに入射面23Baに参照パターンの観測像を形成する受光光学系を構成している。
受光光学系は、上述したように、参照パターンの観測像を測定パターンの観測像に対して、受光光学系によってX方向と光学的に対応付けられる対応方向に反転された像として形成する。菱形プリズム28、第1対物レンズ27、ミラー26、および第2対物レンズ25は、感光面Waによって反射された測定光および参照光に対して共通に設けられた受光側共通光学部材となっている。
第1対物レンズ27および第2対物レンズ25は、測定パターンの観測像および参照パターンの観測像を形成する受光側結像部を構成している。台形プリズム30は、受光側結像部(27,25)が形成する測定パターンの観測像および参照パターンの観測像を、受光光学系によってX方向と光学的に対応付けられる対応方向に相対的に反転させる受光側反転部を構成している。
ダイクロイック膜29は、感光面Waからの測定光および感光面Waから台形プリズム30を経た参照光を相対的に偏向させて受光側結像部(27,25)へ導く受光側合成部を構成している。具体的には、ダイクロイック膜29は、測定光および参照光の波長に応じて、測定光を反射させて参照光を透過させている。
受光側反転部としての台形プリズム30は、受光光学系における感光面Wa側の端部に設けられ、測定光に比して参照光をX方向と光学的に対応する方向(例えばXZ平面に沿った方向)に奇数回(第1実施例では例示的に1回)多く反射させている。具体的には、台形プリズム30は、投射光軸AXpと感光面Waの法線とを含む投射平面(XZ平面)に垂直な反射面30a,30bを有したプリズム部材であり、測定光が反射面29によって1回反射されるのに対して、反射面29に代わる反射面30a,30bによって参照光をXZ平面に沿って2回内面反射させている。
ダイクロイックミラー24は、受光側結像部(27,25)を経た測定光および参照光を相対的に偏向させてそれぞれ入射面23Aa(第1観測面)および入射面23Ba(第2観測面)へ導く受光側分離部を構成している。ダイクロイックミラー24は、測定光および参照光の波長に応じて、参照光を反射させて測定光を透過させている。なお、受光側合成部および受光側分離部は、測定光および参照光の波長に限らず偏光に応じて、測定光および参照光の一方を反射させて他方を透過させるようにすることもできる。
受光プリズム23Aに入射した測定光は、受光スリットSma1〜Sma5を通過し、所定の角度だけ偏向された後、受光プリズム23Aから射出される。受光プリズム23Aから射出された測定光は、リレーレンズ22Aを介して、受光スリットSma1〜Sma5内にそれぞれ形成された測定パターンの観測像の共役像を、光検出器21Aの検出面21Aa上に形成する。
光検出器21Aの検出面21Aaには、図10に示すように、5個の受光部RSm1,RSm2,RSm3,RSm4,RSm5が、5個の測定光用の受光スリットSma1〜Sma5にそれぞれ対応するように設けられている。5個の受光部RSm1〜RSm5は、送光スリットSm1〜Sm5に対応する5個の受光スリットSma1〜Sma5を通過した測定光をそれぞれ受光する。送光スリットSm1〜Sm5の観測像の各要素パターンは、感光面WaのZ方向に沿った移動に伴って、入射面23Aa上でx3方向に移動する。したがって、受光スリットSma1〜Sma5を通過する測定光の光量は感光面WaのZ方向移動に応じて変化する。
同様に、受光プリズム23Bに入射した参照光は、受光スリットSra1〜Sra5を通過し、所定の角度だけ偏向された後、受光プリズム23Bから射出される。受光プリズム23Bから射出された参照光は、リレーレンズ22Bを介して、受光スリットSra1〜Sra5内にそれぞれ形成された参照パターンの観測像の共役像を、光検出器21Bの検出面21Ba上に形成する。
光検出器21Bの検出面21Baには、図11に示すように、5個の受光部RSr1,RSr2,RSr3,RSr4,RSr5が、5個の測定光用の受光スリットSra1〜Sra5にそれぞれ対応するように設けられている。5個の受光部RSr1〜RSr5は、送光スリットSr1〜Sr5に対応する5個の受光スリットSra1〜Sra5を通過した参照光をそれぞれ受光する。送光スリットSr1〜Sr5の観測像の各要素パターンは、感光面WaのZ方向に沿った移動に伴って、入射面23Ba上でx4方向に移動する。したがって、受光スリットSra1〜Sra5を通過する参照光の光量も、測定光の場合と同様に、感光面WaのZ方向移動に応じて変化する。
具体的には、図12に示すように、ウェハWが図中実線で示す位置から図中破線で示す位置へZ方向に沿って図中上側へ移動した場合、移動後の感光面Waによって反射された測定光Lm’および参照光Lr’は、移動前の感光面Waによって反射された測定光Lmおよび参照光Lrとは異なる光路に沿って、受光プリズム23Aおよび23Bにそれぞれ入射する。図12では、説明の理解を容易にするために、受光プリズム23Aと23Bとを同じ位置に配置している。
図12を参照すると、移動後の感光面Waから菱形プリズム28に入射する測定光Lm’および参照光Lr’の光路は、移動前の感光面Waから菱形プリズム28に入射する測定光Lmおよび参照光Lrの光路に比して図中上側へ移動する。しかしながら、菱形プリズム28に入射した測定光Lm’および参照光Lr’のうち参照光Lr’だけが台形プリズム30の像反転作用を受けるため、菱形プリズム28と受光側結像部(27,25)との間では、移動後の測定光Lm’の光路は移動前の測定光Lmの光路に比して図中上側へ移動し、移動後の参照光Lr’の光路は移動前の参照光Lrの光路に比して図中下側へ移動する。
逆に、受光側結像部(27,25)と受光プリズム23A,23Bとの間では、移動後の測定光Lm’の光路は移動前の測定光Lmの光路に比して図中下側へ移動し、移動後の参照光Lr’の光路は移動前の参照光Lrの光路に比して図中上側へ移動する。すなわち、台形プリズム30の像反転作用により、測定パターンの観測像と参照パターンの観測像とでは、感光面WaのZ方向に沿った移動に伴う各要素パターンの移動方向が逆向きになる。
第1実施例の面位置検出装置では、感光面Waが投影光学系PLの結像面と合致している状態において、送光スリットSm1〜Sm5の観測像(測定パターンの観測像)の各要素パターンが受光スリットSma1〜Sma5の位置に形成され、送光スリットSr1〜Sr5の観測像(参照パターンの観測像)の各要素パターンが受光スリットSra1〜Sra5の位置に形成されるように構成されている。受光部RSm1〜RSm5の検出信号および受光部RSr1〜RSr5の検出信号は、振動ミラー6の振動に同期して変化し、信号処理部PRに供給される。
上述したように、感光面Waが投影光学系PLの光軸AXに沿ってZ方向に上下移動すると、受光プリズム23Aの入射面23Aaに形成される測定パターンの観測像の各要素パターンは、感光面Waの上下移動に対応してピッチ方向(x3方向)に沿って位置ずれを起こす。同様に、受光プリズム23Bの入射面23Baに形成される参照パターンの観測像の各要素パターンは、感光面Waの上下移動に対応してピッチ方向(x4方向)に沿って且つ測定パターンの観測像とは上述のように逆向きに位置ずれを起こす。
信号処理部PRでは、たとえば本出願人による特開平6−97045号公報に開示された光電顕微鏡の原理により、光検出器21Aの出力に基づいて測定パターンの観測像の各要素パターンの位置ずれ量(位置情報)を検出し、検出した位置ずれ量に基づいて検出領域DA内の各検出点の面位置(Z方向位置)Zm1,Zm2,Zm3,Zm4,Zm5を算出する。同様に、信号処理部PRは、光検出器21Bの出力に基づいて参照パターンの観測像の各要素パターンの位置ずれ量を検出し、検出した位置ずれ量に基づいて検出領域DA内の各検出点の面位置Zr1,Zr2,Zr3,Zr4,Zr5を算出する。この場合、測定光および参照光について同時に光電顕微鏡の原理に基づく位置情報の検出が可能なように、送光スリットSm1〜Sm5,Sr1〜Sr5と受光スリットSma1〜Sma5,Sra1〜Sra5とのそれぞれ対応するスリット幅、および振動ミラー6の振動振幅(Y軸廻りに回動する角度範囲)等が設定される。
前述したように、面位置検出装置を構成する光学部材の位置変動や屈折率変動等により、例えば、感光面Waが投影光学系PLの結像面に合致している(ベストフォーカス状態にある)にもかかわらず、受光プリズム23Aの入射面23Aaに形成される測定パターンの観測像の各要素パターンの位置がそれぞれ受光スリットSma1〜Sma5の位置から位置ずれすることがある。この場合、測定パターンの観測像の各要素パターンの受光スリットSma1〜Sma5からの位置ずれ量に応じて、各検出点の面位置Zm1〜Zm5は検出誤差を含むことになる。
同様の理由により、感光面Waが投影光学系PLの結像面に合致しているにもかかわらず、受光プリズム23Bの入射面23Baに形成される参照パターンの観測像の各要素パターンの位置がそれぞれ受光スリットSra1〜Sra5の位置から位置ずれすることがある。この場合、参照パターンの観測像の各要素パターンの受光スリットSra1〜Sra5からの位置ずれ量に応じて、各検出点の面位置Zr1〜Zr5は検出誤差を含むことになる。
第1実施例の面位置検出装置では、送光スリットSm1〜Sm5からの測定光および送光スリットSr1〜Sr5からの参照光が、測定光と参照光とに共通な複数の光学部材、すなわち送光側共通光学部材(5〜8)および受光側共通光学部材(28〜25)を経て、測定パターンの観測像および参照パターンの観測像をそれぞれ形成する。したがって、参照パターンの観測像は、測定パターンの観測像と同様に、送光側共通光学部材(5〜8)および受光側共通光学部材(28〜25)の変動の影響に関する情報を含んでいる。
換言すれば、測定パターンの観測像の位置情報に基づいて算出される面位置Zm1〜Zm5、および参照パターンの観測像の位置情報に基づいて測定光と同じ様に算出される面位置Zr1〜Zr5は、送光光学系の主要部分を占める送光側共通光学部材(5〜8)および受光光学系の主要部分を占める受光側共通光学部材(28〜25)に起因する面位置の検出誤差を共通に含んでいる。以下、光学部材の変動の影響が全く無い状態において測定光により検出されるべき面位置を、「真の面位置」と呼ぶ。
真の面位置Zvと、測定パターンの観測像の位置情報に基づいて算出される第1の面位置Zmと、参照パターンの観測像の位置情報に基づいて算出される第2の面位置Zrとの間には、次の式(1)および(2)に示す関係を満足させることができる。
Zm=Zv+Eo (1)
Zr=(−sinθr/sinθm)×Zv+Eo (2)
式(1)および(2)において、Eoは、光学部材の変動に起因する面位置の検出誤差であって、測定パターンの観測像の位置情報に基づく面位置Zmと参照パターンの観測像の位置情報に基づく面位置Zrとが共通に含む誤差である。θmは感光面Waへの測定光の入射角であり、θrは感光面Waへの参照光の入射角である。第1実施例では、測定光の入射角θmと参照光の入射角θrとが一致しているので、α=−sinθr/sinθm=−1である。
式(1)および(2)を真の面位置Zvについて解くと、次の式(3)に示す関係が得られる。また、第1実施例では、α=−sinθr/sinθm=−1であるから、真の面位置Zvは、次の式(4)で表される。
Zv=(Zm−Zr)/(1+sinθr/sinθm) (3)
Zv=(Zm−Zr)/2 (4)
第1実施例では、信号処理部PRにおいて、測定パターンの観測像の各要素パターンの位置情報に基づいて面位置Zm1〜Zm5を算出し、参照パターンの観測像の各要素パターンの位置情報に基づいて面位置Zr1〜Zr5を算出する。そして、例えばi(i=1〜5)番目の要素パターンについて算出された面位置ZmiおよびZriを面位置ZmおよびZrとして式(4)に代入することにより得られた面位置Zvを、光学部材の変動の影響を受けない補正された面位置Zviとして算出する。
すなわち、信号処理部PRは、測定光に関する面位置Zm1〜Zm5と参照光に関する面位置Zr1〜Zr5とに基づいて、検出領域DAの各検出点における補正された面位置Zv1〜Zv5を算出する。この算出結果は、例えば露光装置の制御部CRの内部に設けられた記憶部MRに供給される。制御部CRは、必要に応じて、駆動系HDに指令を供給し、XYステージHSを、ひいてはウェハWをXY平面に沿って移動させる。そして、面位置検出装置は、ウェハWの感光面Wa上の新たな検出領域DAの各検出点における補正された面位置Zv1〜Zv5を算出し、この算出結果を記憶部MRに供給する。
換言すれば、面位置検出装置は、平面駆動機構としての駆動系HDによるXYステージHSの感光面Waに沿った方向への移動、ひいてはZステージVSの感光面Waに沿った方向への移動に応じて、感光面Waの複数箇所における面位置を検出する。ウェハWのXY平面に沿った移動、および補正された面位置Zv1〜Zv5の算出からなる一連の処理は、必要に応じて、所要の範囲に亘って所要の回数だけ行われる。面位置検出装置の複数の検出結果(すなわち複数の検出点における補正された面位置に関する情報)は、記憶部MRにマップデータとして記憶される。
制御部CRは、信号処理部PRで得られた検出結果、ひいては記憶部MRに記憶された面位置のマップデータに基づいて、XYステージHSおよびZステージVSの感光面Waに沿った位置に応じてZステージVSのZ方向位置を所要量だけ調整し、感光面Wa上の検出領域を、ひいてはウェハWの現在の露光領域を投影光学系PLの結像面位置(ベストフォーカス位置)に位置合わせする。すなわち、制御部CRは、現在の露光領域に応じて垂直駆動機構としての駆動系VDに指令を供給し、ZステージVSを、ひいてはウェハWを感光面Waに垂直なZ方向に沿って所要量だけ移動させる。こうして、制御部CRおよび駆動系VDは、面位置検出装置の検出結果に基づいて、ZステージVSとレチクルステージRSとの相対的な位置合わせをする位置合わせ機構を構成している。
このように、受光プリズム23A,23B、リレーレンズ22A,22B、光検出器21A,21B、および信号処理部PRは、受光プリズム23Aの入射面23Aaにおける送光スリットSm1〜Sm5の観測像の位置情報および受光プリズム23Bの入射面23Baにおける送光スリットSr1〜Sr5の観測像の位置情報を検出し、検出した各位置情報に基づいて感光面Waの面位置(すなわち補正された面位置Zvi)を算出する検出部を構成している。
以上のように、第1実施例の面位置検出装置では、測定光と参照光とが、共通光学部材を経て、互いに同じ入射角で感光面Waに入射する。ただし、参照パターンの中間像は、測定パターンの中間像に対してX方向に反転された像として感光面Waに投射される。また、参照パターンの観測像は、測定パターンの観測像に対して、受光光学系によってX方向と光学的に対応付けられる対応方向に反転された像として受光プリズム23Bの入射面23Baに形成される。
したがって、測定光と参照光とは面位置の検出感度が互いに異なり、且つ測定パターンの観測像と参照パターンの観測像とは測定光と参照光とに共通な共通光学部材の変動の影響に関する情報を含んでいる。すなわち、測定パターンの観測像の位置情報に基づいて算出される面位置Zmおよび参照パターンの観測像の位置情報に基づいて算出される面位置Zrは、共通光学部材の変動に起因する面位置の検出誤差Eoを共通に含んでいる。
したがって、第1実施例の面位置検出装置では、測定光に基づいて算出される面位置Zmと参照光に基づいて算出される面位置Zrとを用いて、共通光学部材の変動の影響を実質的に受けない補正された面位置Zvを算出すること、すなわち共通光学部材の変動に影響されずに感光面Waの面位置を高精度に検出することができる。その結果、本実施形態の露光装置では、ウェハWの感光面Waの面位置を高精度に検出することができ、ひいてはレチクルRのパターン面に対応する投影光学系PLの結像面に対して感光面Waを高精度に位置合わせすることができる。
なお、上述の説明では、測定光がダイクロイックミラー4,24を透過し、参照光がダイクロイックミラー4,24によって反射される構成を採用している。また、測定光がダイクロイック膜9,29によって反射され、参照光がダイクロイック膜9,29を透過する構成を採用している。しかしながら、ウェハWに対する送光光学系および受光光学系の各光学部材の配置等に応じて、ダイクロイックミラー4,24が測定光を反射し且つ参照光を透過させる構成や、ダイクロイック膜9,29が測定光を透過させ且つ参照光を反射する構成も可能である。
また、上述の説明では、ダイクロイックミラー4,24により、測定光および参照光の波長に応じて、測定光を透過させて参照光を反射している。また、ダイクロイック膜9,29により、測定光および参照光の波長に応じて、測定光を反射して参照光を透過させている。しかしながら、ダイクロイックミラー4,24に代えて、偏光ビームスプリッターを用いることにより、測定光および参照光の偏光状態に応じて、測定光および参照光の一方を反射させて他方を透過させてもよい。また、ダイクロイック膜9,29に代えて、偏光分離膜を用いることにより、測定光および参照光の偏光状態に応じて、測定光および参照光の一方を反射させて他方を透過させてもよい。
図13は、第2実施例にかかる面位置検出装置の構成を示す図である。第2実施例は、第1実施例と類似の構成を有する。しかしながら、第2実施例では、測定パターンの中間像の各要素パターンの列と参照パターンの中間像の各要素パターンの列とを間隔を隔てて平行に配列させる点が第1実施例と相違している。以下、第1実施例との相違点に着目して、第2実施例の構成および作用を説明する。
第2実施例の面位置検出装置は、測定光と参照光とに共通な構成要素として、光源1、コンデンサーレンズ2、および送光プリズム3を備えている。送光プリズム3の射出面3aには、例えば図14に示すように配列された5個の測定光用の送光スリットSm1〜Sm5および5個の参照光用の送光スリットSr1〜Sr5が設けられている。図14では、射出面3aにおいて全体座標のY軸に平行な方向にy5軸を、射出面3aにおいてy5軸と直交する方向にx5軸を設定している。
測定パターンとしての送光スリットSm1〜Sm5および参照パターンとしての送光スリットSr1〜Sr5はx5方向に沿って所定のピッチでそれぞれ一列に配列され、送光スリットSm1〜Sm5の列と送光スリットSr1〜Sr5の列とはy5方向に間隔を隔てている。また、送光スリットSm1〜Sm5の各要素パターンの長手方向と送光スリットSr1〜Sr5の各要素パターンの長手方向とは互いに直交している。
送光スリットSm1〜Sm5を通過した測定光は、第2対物レンズ5、振動ミラー6、および第1対物レンズ7を介して、菱形プリズム8に入射する。送光スリットSr1〜Sr5を通過した参照光は、測定光の光路からY方向に間隔を隔てた光路に沿って、第2対物レンズ5、振動ミラー6、および第1対物レンズ7を介して、菱形プリズム8に入射する。このように、第2実施例では、第1実施例とは異なり、送光プリズム3と第2対物レンズ5との間の光路中にダイクロイックミラーが配置されていない。
第2実施例では、送光側の菱形プリズム8から受光側の菱形プリズム28までの構成が第1実施例と同様である。したがって、第1実施例にかかる図5を参照すると、図中実線で示すように測定光路に沿って菱形プリズム8の入射面8aに入射した測定光Lmは、反射面8bおよびダイクロイック膜9によって順次反射された後、射出面8dから射出され、感光面Wa上の検出領域DAに、XZ平面に沿って入射角θmで斜め入射する。
一方、図15に示すように測定光路からY方向に間隔を隔てた参照光路(図中破線で示す)に沿って菱形プリズム8の入射面8aに入射した参照光Lrは、反射面8bによって反射され、ダイクロイック膜9を透過して、台形プリズム10に入射する。台形プリズム10に入射した参照光Lrは、反射面10aおよび10bによって順次反射され、ダイクロイック膜9を透過し、菱形プリズム8の射出面8dから射出される。
射出面8dから射出された参照光Lrは、図5および図15に示すように、感光面Waに対する測定光Lmの入射面と平行な面に沿って、検出領域DAに近接した領域DBに入射角θrで斜め入射する。第2実施例では、第1実施例と同様に、参照光Lrの入射角θrと測定光Lmの入射角θmとが等しいが、第1実施例とは異なり、菱形プリズム8から感光面Waに入射する測定光Lmの光路と参照光Lrの光路とがY方向に間隔を隔てている。換言すれば、第2実施例では、菱形プリズム8からの測定光Lmと参照光Lrとが、互いに平行な平面に沿って感光面Waに入射する。
こうして、感光面Wa上の検出領域DAには、図16に模式的に示すように、測定パターンとしての送光スリットSm1〜Sm5に対応して、X方向およびY方向と45度をなす斜め方向に細長く延びる5個の中間像Im1〜Im5がX方向に沿って所定のピッチで形成される。各中間像Im1〜Im5の中心は、検出領域DAにおける検出点に対応している。同様に、感光面Wa上において検出領域DAに近接した領域DBには、参照パターンとしての送光スリットSr1〜Sr5に対応して、X方向およびY方向と45度をなす斜め方向に細長く延びる5個の中間像Ir1〜Ir5がX方向に沿って所定のピッチで形成される。
すなわち、測定パターンの中間像Im1〜Im5と参照パターンの中間像Ir1〜Ir5とは、Y方向に間隔を隔てて互いに平行に形成される。また、測定パターンの中間像Im1〜Im5のX方向ピッチと、参照パターンの中間像Ir1〜Ir5のX方向ピッチとは等しい。また、測定パターンの中間像Ir1と参照パターンの中間像Ir1とはY方向に沿って隣接して配置され、同様に他の測定パターンの中間像Im2〜Im5は、それぞれ参照パターンの中間像Ir2〜Ir5とY方向に沿って隣接して配置されている。
感光面Waによって反射された測定光Lmは、菱形プリズム28の入射面28aに入射し、ダイクロイック膜29および反射面28cで順次反射された後、射出面28dから射出される。一方、感光面Waによって反射された参照光Lrは、測定光Lmの光路からY方向に間隔を隔てた光路に沿って菱形プリズム28に入射し、その入射面28aおよびダイクロイック膜29を順次透過して、台形プリズム30に入射する。台形プリズム30に入射した参照光Lrは、反射面30aおよび30bによって順次反射され、ダイクロイック膜29を透過し、反射面28cで反射された後、射出面28dから射出される。射出面28dから射出された参照光Lrは、測定光Lmの光路からY方向に間隔を隔てた光路に沿って第1対物レンズ27へ導かれる。
図13を参照すると、菱形プリズム28から射出された測定光および参照光は、第1対物レンズ27、ミラー26、および第2対物レンズ25を介した後、測定光と参照光とに共通の受光プリズム23に入射する。すなわち、第2対物レンズ25と受光プリズム23との間の光路中には、ダイクロイックミラーが配置されていない。受光プリズム23の入射面23a(送光プリズム3の射出面3aに対応する面)には、図17に示すように、送光スリットSm1〜Sm5に対応した5個の受光スリットSma1〜Sma5、および送光スリットSr1〜Sr5に対応した5個の受光スリットSra1〜Sra5が設けられている。図17では、入射面23aにおいて全体座標のY軸に平行な方向にy6軸を、入射面23aにおいてy6軸と直交する方向にx6軸を設定している。
測定光用の受光スリットSma1〜Sma5および参照光用の受光スリットSra1〜Sra5はx6方向に沿って所定のピッチでそれぞれ一列に配列され、受光スリットSma1〜Sma5の列と受光スリットSra1〜Sra5の列とはy6方向に間隔を隔てている。また、受光スリットSma1〜Sma5の各要素パターンの長手方向と受光スリットSra1〜Sra5の各要素パターンの長手方向とは互いに直交している。
受光プリズム23の入射面23aには、測定光用の送光スリットSm1〜Sm5の観測像および参照光用の送光スリットSr1〜Sr5の観測像が形成される。受光スリットSma1〜Sma5を通過した測定光および受光スリットSra1〜Sra5を通過した参照光は、ダイクロイックミラー31に入射する。ダイクロイックミラー31は、波長に応じた光の分離作用について、第1実施例のダイクロイックミラー24と同じ特性を有する。
したがって、ダイクロイックミラー31を透過した測定光は、リレーレンズ22Aを介して、受光スリットSma1〜Sma5内にそれぞれ形成された測定パターンの観測像の共役像を、光検出器21Aの検出面21Aa上に形成する。一方、ダイクロイックミラー31によって反射された参照光は、リレーレンズ22Bを介して、受光スリットSra1〜Sra5内にそれぞれ形成された参照パターンの観測像の共役像を、光検出器21Bの検出面21Ba上に形成する。
第2実施例では、光検出器21Aが測定光を光電検出する第1受光センサを構成し、光検出器21Bが参照光を光電検出する第2受光センサを構成している。また、ダイクロイックミラー31は、受光プリズム23の入射面23aを経た測定光を光検出器21Aへ導き且つ入射面23aを経た参照光を光検出器21Bへ導く検出側分離部を構成している。
第2実施例においても、第1実施例の場合と同様に、受光スリットSma1〜Sma5を通過する測定光の光量および受光スリットSra1〜Sra5を通過する参照光の光量は、感光面WaのZ方向移動に応じて変化する。また、受光部RSm1〜RSm5(図10を参照)の検出信号および受光部RSr1〜RSr5(図11を参照)の検出信号は、振動ミラー6の振動に同期して変化し、信号処理部PRに供給される。
第2実施例では、信号処理部PRにおいて、測定パターンの観測像の各要素パターンの位置情報に基づいて面位置Zm1〜Zm5を算出する。次いで、制御部CRは、例えば面位置Zm1〜Zm5の各検出点(測定パターンの中間像の各要素パターンの中心)またはその各近傍を中心として参照パターンの中間像の各要素パターンが形成されるように、駆動系HDに指令を供給してXYステージHS(ひいてはウェハW)をY方向に所要量だけ移動させる。
信号処理部PRは、参照パターンの中間像の各要素パターンの中心が各検出点とほぼ一致しているときの参照パターンの観測像の各要素パターンの位置情報に基づいて、面位置Zr1〜Zr5を算出する。そして、この参照光に関する面位置Zr1〜Zr5と、既に算出済みの測定光に関する面位置Zm1〜Zm5とに基づいて、検出領域DAの各検出点における補正された面位置Zv1〜Zv5を算出する。この算出結果は、制御部CRの内部に設けられた記憶部MRに供給される。
測定光に関する面位置Zm1〜Zm5の算出、ウェハWのY方向への移動、参照光に関する面位置Zr1〜Zr5の算出、および補正された面位置Zv1〜Zv5の算出からなる一連の処理は、必要に応じて、所要の回数だけ行われる。面位置検出装置の複数の検出結果(すなわち複数の検出点における補正された面位置に関する情報)は、記憶部MRにマップデータとして記憶される。なお、信号処理部PRは、領域DBで反射された参照光による参照パターンの観測像の各要素パターンの位置情報に基づいて、参照光に関する面位置Zr1〜Zr5を算出し、面位置Zv1〜Zv5を求めるようにしても良い。
制御部CRは、記憶部MRに記憶された面位置のマップデータに基づいて、ZステージVSのZ方向位置を所要量だけ調整し、感光面Wa上の検出領域を、ひいてはウェハWの現在の露光領域を投影光学系PLの結像面位置に位置合わせする。こうして、第2実施例の面位置検出装置においても、測定光に基づいて算出される面位置Zmと参照光に基づいて算出される面位置Zrとを用いて、共通光学部材の変動の影響を実質的に受けない補正された面位置Zvを算出すること、すなわち共通光学部材の変動に影響されずに感光面Waの面位置を高精度に検出することができる。
図18は、第3実施例にかかる面位置検出装置の構成を示す図である。第3実施例は、第2実施例と類似の構成を有する。しかしながら、第3実施例では、菱形プリズム8と台形プリズム10との間のダイクロイック膜9および菱形プリズム28と台形プリズム30との間のダイクロイック膜29の配置を省略している点が第2実施例と相違している。以下、第2実施例との相違点に着目して、第3実施例の構成および作用を説明する。
第3実施例においても第2実施例と同様に、送光プリズム3の射出面3aに設けられた送光スリットSm1〜Sm5を通過した測定光と送光スリットSr1〜Sr5を通過した参照光とは、互いにY方向に間隔を隔てた光路に沿って、第2対物レンズ5、振動ミラー6、および第1対物レンズ7を介して、菱形プリズム8に入射する。第3実施例では、第2実施例とは異なり、菱形プリズム8の側面8c(図5を参照)に、ダイクロイック膜が形成されていない。また、図19に示すように、菱形プリズム8の側面8cに隣接して、参照光Lrの光路に対応する領域にだけ台形プリズム10が取り付けられている。
したがって、図5および図19を参照すると、実線で示すような測定光路に沿って菱形プリズム8の入射面8aに入射した測定光Lmは、反射面8bおよび反射面8cによって順次反射された後、射出面8dから射出される。射出面8dから射出された測定光Lmは、感光面Wa上の検出領域DAに、XZ平面に沿って入射角θmで斜め入射する。一方、測定光路からY方向に間隔を隔てた参照光路(図中破線で示す)に沿って菱形プリズム8の入射面8aに入射した参照光Lrは、反射面8bによって反射され、台形プリズム10に入射する。
台形プリズム10に入射した参照光Lrは、反射面10aおよび10bによって順次反射され、菱形プリズム8の射出面8dから射出される。射出面8dから射出された参照光Lrは、感光面Waに対する測定光Lmの入射面と平行な面に沿って、検出領域DAに近接した領域DBに入射角θrで斜め入射する。こうして、第2実施例の場合と同様に、感光面Wa上の検出領域DAには、図16に模式的に示すように、測定パターンの中間像Im1〜Im5がX方向に沿って所定のピッチで形成される。同様に、感光面Wa上において検出領域DAに近接した領域DBには、参照パターンの中間像Ir1〜Ir5がX方向に沿って所定のピッチで形成される。
感光面Waによって反射された測定光Lmは、菱形プリズム28の入射面28aに入射し、反射面28b(図5を参照)および反射面28cで順次反射された後、射出面28dから射出される。一方、感光面Waによって反射された参照光Lrは、測定光Lmの光路からY方向に間隔を隔てた光路に沿って菱形プリズム28の入射面28aを透過して、台形プリズム30に入射する。台形プリズム30に入射した参照光Lrは、反射面30aおよび30bによって順次反射され、反射面28cで反射された後、射出面28dから射出される。射出面28dから射出された参照光Lrは、測定光Lmの光路からY方向に間隔を隔てた光路に沿って第1対物レンズ27へ導かれる。
図18を参照すると、菱形プリズム28から射出された測定光および参照光は、第1対物レンズ27、ミラー26、および第2対物レンズ25を介した後、受光プリズム23に入射する。受光プリズム23の入射面23aに設けられた受光スリットSma1〜Sma5を通過した測定光は、リレーレンズ22Aを介して、受光スリットSma1〜Sma5内にそれぞれ形成された測定パターンの観測像の共役像を、光検出器21Aの検出面21Aa上に形成する。
受光スリットSra1〜Sra5を通過した参照光は、参照光の光路中に配置されたミラー32によって反射され、リレーレンズ22Bを介して、受光スリットSra1〜Sra5内にそれぞれ形成された参照パターンの観測像の共役像を、光検出器21Bの検出面21Ba上に形成する。こうして、第3実施例の面位置検出装置においても第2実施例と同様に、測定光に基づいて算出される面位置Zmと参照光に基づいて算出される面位置Zrとを用いて、共通光学部材の変動の影響を実質的に受けない補正された面位置Zvを算出すること、すなわち共通光学部材の変動に影響されずに感光面Waの面位置を高精度に検出することができる。
なお、上述の説明では、測定パターンの中間像および参照パターンの中間像をX方向に相対的に反転させる送光側反転部として台形プリズム10を用い、測定パターンの観測像および参照パターンの観測像をX方向に相対的に反転させる受光側反転部として台形プリズム30を用いている。しかしながら、これに限定されることなく、送光側反転部および受光側反転部の具体的な構成については様々な形態が可能である。例えば、送光側反転部および受光側反転部として、測定光に比して参照光を所要方向に奇数回多く反射させる手段を用いることができる。
また、上述の説明では、送光側反転部としての台形プリズム10を送光側結像部(5,7)よりも感光面Wa側に設け、受光側反転部としての台形プリズム30を受光側結像部(27,25)よりも感光面Wa側に設けている。しかしながら、これに限定されることなく、送光側反転部および受光側反転部の具体的な配置位置については様々な形態が可能である。ただし、送光側反転部および受光側結像部を感光面Wa側に設けることにより、送光側反転部よりも上流にあって測定光および参照光に共通の光学部材の変動の影響、および受光側反転部よりも下流にあって測定光および参照光に共通の光学部材の変動の影響を受けることなく感光面Waの面位置を検出することができる。
また、上述の説明では、送光スリットSm1〜Sm5からの測定光および送光スリットSr1〜Sr5からの参照光を、互いに同じ入射角で感光面Waにそれぞれ入射させている。しかしながら、これに限定されることなく、測定光および参照光を互いに異なる入射角で感光面Waにそれぞれ入射させることもできる。この場合、式(4)に代えて式(3)を用いることにより、光学部材の変動の影響を受けない補正された面位置Zvを算出することができる。
また、上述の説明では、測定光および参照光を同一平面または互いに平行な平面に沿って感光面Waにそれぞれ入射させている。しかしながら、これに限定されることなく、測定光および参照光を互いに平行でない平面に沿って感光面Waにそれぞれ入射させることもできる。この場合、測定光が感光面Waに向かう投射光軸および参照光が感光面Waに向かう投射光軸は、測定光の感光面Waに対する入射面および参照光の感光面Waに対する入射面に基づいてそれぞれ規定される。
また、上述の説明では、送光系に反転部を配置することにより測定パターンの中間像および参照パターンの中間像をX方向に相対的に反転された像として投射し、且つ受光系に反転部を配置することにより測定パターンの観測像および参照パターンの観測像をX方向に光学的に対応する方向に相対的に反転された像として形成している。しかしながら、これに限定されることなく、送光系および受光系のうちのいずれか一方にだけ反転部を配置する構成も可能である。送光系のみに反転部を配置する場合には送光系における共通光学部材の変動の影響を受けることなく感光面Waの面位置を検出することができ、受光系のみに反転部を配置する場合には受光系における共通光学部材の変動の影響を受けることなく感光面Waの面位置を検出することができる。
なお、第1実施例では、図7に模式的に示すように、測定パターンの中間像Im1〜Im5および参照パターンの中間像Ir1〜Ir5を同列に配列させ、且つ測定パターンの中間像Im1〜Im5の要素パターンと、参照パターンの中間像Ir1〜Ir5の対応する要素パターンとを感光面Wa上の同一箇所に配列させている。しかしながら、これに限定されることなく、例えば図20に模式的に示すように、測定パターンの中間像Im1〜Im5の要素パターンと参照パターンの中間像Ir1〜Ir5の要素パターンとを、一方向(X方向)に沿って1つの要素パターン毎に(一般には一以上の要素パターン毎に)交互に配列させることもできる。
この場合、例えば測定パターンの中間像Im3の中心に対応する検出点における補正された面位置Zv3の検出に際して、中間像Im3に対応する観測像の位置情報に基づいて面位置Zm3を算出する。また、中間像Im3をX方向に沿って挟み込む2つの参照パターンの中間像Ir2およびIr3に着目し、中間像Ir2に対応する観測像の位置情報と中間像Ir3に対応する観測像の位置情報とに基づいて面位置Zr3’を算出する。具体的には、例えば、中間像Ir2に対応する観測像の位置情報に基づいて算出される面位置Zr2と、中間像Ir3に対応する観測像の位置情報に基づいて算出される面位置Zr3との平均値を、面位置Zr3’として算出する。
そして、測定光に関する面位置Zm3と、参照光に関する面位置Zr3’とに基づいて、中間像Im3の中心に対応する検出点における補正された面位置Zv3を算出する。他の検出点における補正された面位置Zviの算出についても同様に、測定パターンの中間像Imiの要素パターンを挟み込む2つ(一般には複数)の参照パターンの中間像の要素パターンに対応する第2観測面(入射面23Ba)上の位置情報に基づいて面位置Zri’を算出すればよい。
また、第1実施例では、測定パターンおよび参照パターンとして、複数の要素パターンを一方向に沿って配列した一次元配列パターンを用いている。しかしながら、これに限定されることなく、2つの方向に沿って複数の要素パターンを配列した二次元配列パターンを、測定パターンおよび参照パターンとして用いることもできる。
測定パターンおよび参照パターンとして、例えば互いに直交する2つの方向に沿って複数の要素パターンを配列した二次元配列パターンを用いる場合、図21に模式的に示すように、複数の測定パターンの中間像Imの要素パターンおよび複数の参照パターンの中間像Irの要素パターンがX方向およびY方向に沿ってマトリックス状に配列される。図21では、測定パターンの中間像Imの要素パターンと、参照パターンの中間像Irの対応する要素パターンとが、同一箇所に配列されている。この場合、補正された面位置Zvの検出は、第1実施例において説明した通りである。
また、例えば図22に模式的に示すように、測定パターンの中間像Imの要素パターンと参照パターンの中間像Irの要素パターンとを、二方向(X方向およびY方向)に沿って1つの要素パターン毎に(一般には一以上の要素パターン毎に)交互に配列させることもできる。この場合、例えば測定パターンの中間像Imcの中心に対応する検出点における補正された面位置Zvcの検出に際して、中間像Imcに対応する観測像の位置情報に基づいて面位置Zmcを算出する。
また、中間像ImcをX方向に沿って挟み込む2つの参照パターンの中間像IrnおよびIrs、並びに中間像ImcをY方向に沿って挟み込む2つの参照パターンの中間像IreおよびIrwに着目し、中間像Irn、中間像Irs、中間像Ireおよび中間像Irwに対応する各観測像の位置情報に基づいて面位置Zrcを算出する。具体的には、例えば、中間像Irnに対応する観測像の位置情報に基づいて算出される面位置Zrnと、中間像Irsに対応する観測像の位置情報に基づいて算出される面位置Zrsと、中間像Ireに対応する観測像の位置情報に基づいて算出される面位置Zreと、中間像Irwに対応する観測像の位置情報に基づいて算出される面位置Zrwとの平均値を、面位置Zrcとして算出する。
あるいは、面位置Zrnと面位置Zrsとの平均値、または面位置Zreと面位置Zrwとの平均値を、面位置Zrcとして算出する。そして、測定光に関する面位置Zmcと、参照光に関する面位置Zrcとに基づいて、中間像Imcの中心に対応する検出点における補正された面位置Zvcを算出する。
一般的には、測定パターンおよび参照パターンとして、それぞれ複数の要素パターンが配列された配列パターンを用いて、参照パターンの中間像の要素パターンを測定パターンの中間像の要素パターンの近傍に配列させる場合、測定パターンの中間像の要素パターンに対応する第1観測面上の位置情報に基づいて面位置Zmを算出し、当該測定パターンの中間像の要素パターンの近傍に配列された一以上の参照パターンの中間像の要素パターンに対応する第2観測面上の位置情報に基づいて面位置Zrを算出することができる。
なお、上述の実施形態では、光電顕微鏡の原理(振動ミラーを用いる計測原理)に基づいて被検面の面位置を検出している。しかしながら、これに限定されることなく、例えば画像処理によって測定パターンの観測像および参照パターンの観測像の各位置情報を検出し、検出した各位置情報に基づいて被検面の位置を算出することもできる。
また、上述の実施形態では、露光装置が単一の面位置検出装置を備えている例を説明しているが、これに限定されることなく、必要に応じて複数組の面位置検出装置で検出視野を分割することもできる。この場合、第1の面位置検出装置の検出視野と第2の面位置検出装置の検出視野との共通の視野における検出結果に基づいて、各装置のキャリブレーションを行うこともできる。
また、上述の実施形態では、感光性基板としてのウェハWの面位置の検出に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、レチクルR(一般にはマスク)のパターン面の面位置の検出に対して本発明を適用することもできる。また、上述の実施形態では、露光装置における感光性基板の面位置の検出に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、露光装置以外の各種装置における一般の被検面の面位置の検出に対して本発明を適用することもできる。
また、上述の実施形態では、面位置検出装置が、投影光学系PLの光軸AXの近傍における感光面Waを検出領域DAとして感光面Waの面位置を検出するものとしたが、光軸AXから離れた位置で感光面Waの面位置を検出するようにしてもよい。例えば、図示しない搬送装置によってZステージVS上に載置されたウェハWをXYステージHSによって投影光学系PL下に搬入する搬入経路に対応して面位置検出装置を配置し、その搬入経路の途中で感光面Waの面位置を検出するようにしてもよい。この場合、XYステージHSによるウェハWの移動に応じて、感光面Waの複数箇所における面位置を検出し、その複数の検出結果を記憶部MRにマップデータとして記憶させる。そして、レチクルRのパターンを感光面Waに転写する(露光する)際に、記憶部MRに記憶させたマップデータに基づいて、感光面Waの面位置をZステージVSによって位置合わせするとよい。
上述の実施形態では、マスクの代わりに、所定の電子データに基づいて所定パターンを形成する可変パターン形成装置を用いることができる。このような可変パターン形成装置を用いれば、パターン面が縦置きでも同期精度に及ぼす影響を最低限にできる。なお、可変パターン形成装置としては、たとえば所定の電子データに基づいて駆動される複数の反射素子を含むDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を用いることができる。DMDを用いた露光装置は、例えば特開2004−304135号公報、国際特許公開第2006/080285号パンフレットに開示されている。また、DMDのような非発光型の反射型空間光変調器以外に、透過型空間光変調器を用いても良く、自発光型の画像表示素子を用いても良い。なお、パターン面が横置きの場合であっても可変パターン形成装置を用いても良い。
また、上述の実施形態において、光源1A、コンデンサーレンズ2A、送光プリズム3A、ダイクロイックミラー4,24、第2対物レンズ5,25、振動ミラー6、第1対物レンズ7,27、菱形プリズム8,28、ミラー26、受光プリズム23A、リレーレンズ22A、光検出器21Aは、第1検出系として機能する。すなわち、第1検出系は、送光スリットSm1〜Sm5からの測定光LmをウェハWの感光面Waに入射させて感光面Waに送光スリットSm1〜Sm5の中間像Im1〜Im5を投射し、感光面Waにおいて反射された測定光Lmを受光プリズム23Aの入射面23Aaに導いてこの入射面23Aaに送光スリットSm1〜Sm5の観測像を形成し、入射面23Aaにおける送光スリットSm1〜Sm5の観測像の位置情報を検出する。また、上述の実施形態において、光源1B、コンデンサーレンズ2B、送光プリズム3B、ダイクロイックミラー4,24、第2対物レンズ5,25、振動ミラー6、第1対物レンズ7,27、菱形プリズム8,28、台形プリズム10,30、ミラー26、受光プリズム23B、リレーレンズ22B、光検出器21Bは、第2検出系として機能する。すなわち、第2検出系は、送光スリットSr1〜Sr5からの参照光LrをウェハWの感光面Waに入射させて感光面Waに送光スリットSr1〜Sr5の中間像Ir1〜Ir5を投射し、感光面Waにおいて反射された参照光Lrを受光プリズム23Bの入射面23Baに導いてこの入射面23Baに送光スリットSr1〜Sr5の観測像を形成し、入射面23Baにおける送光スリットSr1〜Sr5の観測像の位置情報を検出する。また、上述の実施形態において、信号処理部PRは、処理部として機能する。すなわち、この処理部は、送光スリットSm1〜Sm5の観測像の位置情報および送光スリットSr1〜Sr5の観測像の位置情報に基づいて、感光面Waの面位置を算出する。ここで、第1検出系及び第2検出系は、相互に共通に設けられた共通光学部材(第2対物レンズ5,25、振動ミラー6、第1対物レンズ7,27、菱形プリズム8,28、ミラー26)を有する。中間像Im1〜Im5および中間像Ir1〜Ir5のうち一方の中間像は、他方の中間像に対してX方向に反転された像として投射される。
上述の実施形態の面位置検出装置では、第1パターンからの第1測定光および第2パターンからの第2測定光が、第1測定光と第2測定光とに共通な光学部材を経て被検面に入射する。ただし、第1パターンの中間像および第2パターンの中間像のうち、一方の中間像は所定方向に反転された像として被検面に投射され、他方の中間像は上記所定方向に正立の像として被検面に投射される。被検面によって反射された第1測定光および第2測定光は、第1パターンの観測像および第2パターンの観測像を、第1観測面および第2観測面にそれぞれ形成する。したがって、第1測定光と第2測定光とは面位置の検出感度が互いに異なり、且つ第1パターンの観測像と第2パターンの観測像とは第1測定光と第2測定光とに共通な光学部材(以下、共通光学部材と呼ぶ。)の変動の影響に関する情報を含んでいる。
換言すれば、第1パターンの観測像の位置情報に基づいて算出される被検面の面位置および第2パターンの観測像の位置情報に基づいて算出される被検面の面位置は、共通光学部材の変動に起因する面位置の検出誤差を共通に含んでいる。したがって、第1測定光に基づいて算出される面位置と第2測定光に基づいて算出される面位置とを用いて、共通光学部材の変動の影響を実質的に受けない補正された面位置を算出することができる。
上述の実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
次に、上述の実施形態にかかる露光装置を用いたデバイス製造方法について説明する。図23は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図23に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウェハWに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS42)。つづいて、上述の実施形態の露光装置を用い、レチクルRに形成されたパターンをウェハW上の各ショット領域に転写し(ステップS44:露光工程)、この転写が終了したウェハWの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。その後、ステップS46によってウェハWの表面に生成されたレジストパターンをウェハ加工用のマスクとし、ウェハWの表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。
ここで、レジストパターンとは、上述の実施形態の露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層(転写パターン層)であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウェハWの表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウェハWの表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、上述の実施形態の露光装置は、フォトレジストが塗布されたウェハWを感光性基板としてパターンの転写を行う。
図24は、液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図24に示すように、液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(ステップS50)、カラーフィルタ形成工程(ステップS52)、セル組立工程(ステップS54)およびモジュール組立工程(ステップS56)を順次行う。
ステップS50のパターン形成工程では、感光性基板としてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、上述の実施形態の投影露光装置を用いて回路パターンおよび電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、上述の実施形態の露光装置を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写された感光性基板の現像、つまりガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層(転写パターン層)を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
ステップS52のカラーフィルタ形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルタを形成する。
ステップS54のセル組立工程では、ステップS50によって所定パターンが形成されたガラス基板と、ステップS52によって形成されたカラーフィルタとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルタとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。ステップS56のモジュール組立工程では、ステップS54によって組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路およびバックライト等の各種部品を取り付ける。
また、本発明は、半導体デバイスまたは液晶デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、プラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。また、上記実施形態の各構成要素等は、いずれの組み合わせ等も可能とすることができる。
1 光源
3 送光プリズム
4,24 ダイクロイックミラー
5,7,25,27 対物レンズ
6 振動ミラー
8,28 菱形プリズム
9,29 ダイクロイック膜
10,30 台形プリズム
21 光検出器
23 受光プリズム
PR 信号処理部
CR 制御部
R レチクル
RS レチクルステージ
PL 投影光学系
W ウェハ
VS Zステージ
HS XYステージ

Claims (42)

  1. 第1パターンからの第1の光と第2パターンからの第2の光とを被検面へ入射させて、該被検面に対して前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像を投射する送光光学系と、
    前記被検面によって反射された前記第1の光および前記第2の光をそれぞれ第1観測面および第2観測面へ導いて、該第1観測面に前記第1パターンの観測像を形成し、該第2観測面に前記第2パターンの観測像を形成する受光光学系と、
    前記第1観測面における前記第1パターンの観測像および前記第2観測面における前記第2パターンの観測像の各位置情報を検出し、該各位置情報に基づいて前記被検面の面位置を算出する検出部とを備え、
    前記送光光学系は、前記被検面の前記面位置の変化に伴う前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像の移動方向が互いに異なる方向となるように、前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像のうち一方の中間像を他方の中間像に対して反転された像として投射することを特徴とする面位置検出装置。
  2. 前記受光光学系は、前記被検面の前記面位置の変化に伴う前記第1パターンの観測像および前記第2パターンの観測像の移動方向が互いに異なる方向となるように、前記第1パターンの観測像および前記第2パターンの観測像のうち一方の観測像を他方の観測像に対して反転された像として形成することを特徴とする請求項1に記載の面位置検出装置。
  3. 第1パターンからの第1の光と第2パターンからの第2の光とを被検面へ入射させて、該被検面に対して前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像を投射する送光光学系と、
    前記被検面によって反射された前記第1の光および前記第2の光をそれぞれ第1観測面および第2観測面へ導いて、該第1観測面に前記第1パターンの観測像を形成し、該第2観測面に前記第2パターンの観測像を形成する受光光学系と、
    前記第1観測面における前記第1パターンの観測像および前記第2観測面における前記第2パターンの観測像の各位置情報を検出し、該各位置情報に基づいて前記被検面の面位置を算出する検出部とを備え、
    前記受光光学系は、前記被検面の前記面位置の変化に伴う前記第1パターンの観測像および前記第2パターンの観測像の移動方向が互いに異なる方向となるように、前記第1パターンの観測像および前記第2パターンの観測像のうち一方の観測像を他方の観測像に対して反転された像として形成することを特徴とする面位置検出装置。
  4. 前記反転される方向は、前記送光光学系から前記被検面へ向かう投射光軸と該被検面の法線とを含む投射平面に平行な方向であって前記投射光軸と交差する方向であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  5. 前記反転される方向は、前記投射平面と前記被検面とが交差する方向であることを特徴とする請求項4に記載の面位置検出装置。
  6. 前記送光光学系は、前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像を形成する送光側結像部と、該送光側結像部が形成する前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像を、前記被検面の前記面位置の変化に伴う前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像の移動方向が互いに異なる方向となるように、相対的に反転させる送光側反転部とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  7. 前記送光側反転部は、前記送光光学系における前記被検面側の端部に設けられることを特徴とする請求項6に記載の面位置検出装置。
  8. 前記送光光学系は、前記第1の光に比して前記第2の光を前記反転される方向と光学的に対応する方向に奇数回多く反射させることを特徴とする請求項6または7に記載の面位置検出装置。
  9. 前記送光側反転部は、前記送光光学系から前記被検面へ向かう投射光軸と該被検面の法線とを含む投射平面に垂直な反射面を有することを特徴とする請求項8に記載の面位置検出装置。
  10. 前記送光側反転部は、前記第2の光を内面反射させるプリズム部材を有することを特徴とする請求項8または9に記載の面位置検出装置。
  11. 前記送光光学系は、前記送光側結像部を経た前記第1の光および前記第2の光を相対的に偏向させて該第2の光を前記送光側反転部へ導く送光側分離部を有することを特徴とする請求項6〜10のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  12. 前記送光側分離部は、前記第1の光および前記第2の光の波長もしくは偏光に応じて該第1の光および該第2の光の一方を反射させて他方を透過させることを特徴とする請求項11に記載の面位置検出装置。
  13. 前記送光光学系は、互いに異なる方向から入射する前記第1の光および前記第2の光を相対的に偏向させて前記送光側結像部へ導く送光側合成部を有することを特徴とする請求項6〜12のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  14. 前記受光光学系は、前記第1パターンの観測像および前記第2パターンの観測像を形成する受光側結像部と、該受光側結像部が形成する前記第1パターンの観測像および前記第2パターンの観測像を、前記被検面の前記面位置の変化に伴う前記第1パターンの観測像および前記第2パターンの観測像の移動方向が互いに異なる方向となるように、相対的に反転させる受光側反転部とを有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  15. 前記受光側反転部は、前記受光光学系における前記被検面側の端部に設けられることを特徴とする請求項14に記載の面位置検出装置。
  16. 前記受光光学系は、前記第1の光に比して前記第2の光を前記反転される方向と光学的に対応する方向に奇数回多く反射させることを特徴とする請求項14または15に記載の面位置検出装置。
  17. 前記受光側反転部は、前記送光光学系から前記被検面へ向かう投射光軸と該被検面の法線とを含む投射平面に垂直な反射面を有することを特徴とする請求項16に記載の面位置検出装置。
  18. 前記受光側反転部は、前記第2の光を内面反射させるプリズム部材を有することを特徴とする請求項16または17に記載の面位置検出装置。
  19. 前記受光光学系は、前記第1の光および前記受光側反転部を経た前記第2の光を相対的に偏向させて前記受光側結像部へ導く受光側合成部を有することを特徴とする請求項14〜18のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  20. 前記受光側合成部は、前記第1の光および前記第2の光の波長もしくは偏光に応じて該第1の光および該第2の光の一方を反射させて他方を透過させることを特徴とする請求項19に記載の面位置検出装置。
  21. 前記受光光学系は、前記受光側結像部を経た前記第1の光および前記第2の光を相対的に偏向させてそれぞれ前記第1観測面および前記第2観測面へ導く受光側分離部を有することを特徴とする請求項14〜20のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  22. 前記検出部は、前記第1の光および前記第2の光をそれぞれ光電検出する第1受光センサおよび第2受光センサと、前記第1観測面を経た前記第1の光および前記第2観測面を経た前記第2の光をそれぞれ前記第1受光センサおよび前記第2受光センサへ入射させるリレー光学系と、前記第1観測面を経た前記第1の光および前記第2観測面を経た前記第2の光をそれぞれ前記第1受光センサおよび前記第2受光センサへ導く検出側分離部とを有することを特徴とする請求項14〜20のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  23. 前記第1パターンおよび前記第2パターンは、それぞれ複数の要素パターンが配列された配列パターンであって、
    前記送光光学系は、前記第1パターンの中間像と前記第2パターンの中間像とを前記被検面上で平行に配列させることを特徴とする請求項1〜22のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  24. 前記送光光学系は、前記第1パターンの中間像の要素パターンと前記第2パターンの中間像の要素パターンとを前記被検面上で同列に配列させることを特徴とする請求項23に記載の面位置検出装置。
  25. 前記送光光学系は、少なくとも一部の前記要素パターンについて、前記第1パターンの中間像の要素パターンと前記第2パターンの中間像の要素パターンとを前記被検面上の同一箇所に配列させることを特徴とする請求項24に記載の面位置検出装置。
  26. 前記送光光学系は、前記第1パターンの中間像の要素パターンと前記第2パターンの中間像の要素パターンとを一以上の要素パターンごとに交互に配列させることを特徴とする請求項24に記載の面位置検出装置。
  27. 前記送光光学系は、前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像を前記被検面に対する前記第1の光の入射面に沿って配列させることを特徴とする請求項23〜26のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  28. 前記送光光学系は、前記第1の光および前記第2の光を同一平面または互いに平行な平面に沿って前記被検面へ入射させることを特徴とする請求項1〜27のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  29. 前記送光光学系は、前記第1の光および前記第2の光を互いに同じ入射角で前記被検面へ入射させることを特徴とする請求項1〜28のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  30. 前記検出部は、前記第1パターンの観測像の位置情報に基づいて前記被検面の第1の面位置Zmを算出し、前記第2パターンの観測像の位置情報に基づいて前記被検面の第2の面位置Zrを算出し、前記被検面への前記第1の光の入射角をθmとし、前記被検面への前記第2の光の入射角をθrとして、前記被検面の第3の面位置Zvを、
    Zv=(Zm−Zr)/(1+sinθr/sinθm)
    の式に基づいて算出することを特徴とする請求項1〜29のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
  31. 前記検出部は、前記第1パターンの観測像の位置情報に基づいて前記被検面の第1の面位置Zmを算出し、前記第2パターンの観測像の位置情報に基づいて前記被検面の第2の面位置Zrを算出し、前記被検面の第3の面位置Zvを、
    Zv=(Zm−Zr)/2
    の式に基づいて算出することを特徴とする請求項29に記載の面位置検出装置。
  32. 前記第2パターンは、複数の要素パターンが配列された配列パターンであって、
    前記検出部は、前記第2パターンの観測像の複数の要素パターンに対応する位置情報に基づいて前記第2の面位置Zrを算出することを特徴とする請求項30または31に記載の面位置検出装置。
  33. 前記第1パターンおよび前記第2パターンは、それぞれ複数の要素パターンが配列された配列パターンであって、
    前記送光光学系は、前記被検面上で前記第2パターンの中間像の要素パターンを前記第1パターンの中間像の要素パターンの近傍に配列させ、
    前記検出部は、前記第1パターンの中間像の要素パターンに対応する前記第1パターンの観測像の位置情報に基づいて前記第1の面位置Zmを算出し、該第1パターンの中間像の要素パターンの近傍に配列された一以上の前記第2パターンの中間像の要素パターンに対応する前記第2パターンの観測像の位置情報に基づいて前記第2の面位置Zrを算出することを特徴とする請求項30または31に記載の面位置検出装置。
  34. 前記検出部は、前記第1パターンの中間像の要素パターンを挟み込む複数の前記第2パターンの中間像の要素パターンに対応する前記第2パターンの観測像の位置情報に基づいて前記第2の面位置Zrを算出することを特徴とする請求項33に記載の面位置検出装置。
  35. 第1パターンからの第1の光を被検面に入射させて該被検面に前記第1パターンの中間像を投射し、前記被検面において反射された前記第1の光を第1観測面に導いて該第1観測面に前記第1パターンの観測像を形成し、前記第1観測面における前記第1パターンの観測像の位置情報を検出する第1検出系と、
    第2パターンからの第2の光を前記被検面に入射させて該被検面に前記第2パターンの中間像を投射し、前記被検面において反射された前記第2の光を第2観測面に導いて該第2観測面に前記第2パターンの観測像を形成し、前記第2観測面における前記第2パターンの観測像の位置情報を検出する第2検出系と、
    前記第1パターンの観測像の位置情報および前記第2パターンの観測像の位置情報に基づいて、前記被検面の面位置を算出する処理部と、を備え、
    前記第1検出系および第2検出系は、相互に共通に設けられた少なくとも1つの共通光学部材を有し、
    前記被検面の前記面位置の変化に伴う前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像の移動方向が互いに異なる方向となるように、前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像のうち一方の中間像は、他方の中間像に対して反転された像として投射されることを特徴とする面位置検出装置。
  36. マスクステージに載置されたマスクのパターンを基板ステージに載置された感光性基板に転写する露光装置において、
    前記感光性基板の感光面および前記マスクのパターン面の少なくとも一方の面位置を検出する請求項1〜35のいずれか一項に記載の面位置検出装置と、
    前記面位置検出装置の検出結果に基づいて、前記基板ステージおよび前記マスクステージの相対的な位置合わせをする位置合わせ機構と、
    を備えたことを特徴とする露光装置。
  37. 前記基板ステージを前記感光面に沿った方向へ移動させる平面駆動機構を備え、
    前記面位置検出装置は、前記平面駆動機構による前記基板ステージの移動に応じて前記感光面の複数箇所における面位置を検出することを特徴とする請求項36に記載の露光装置。
  38. 前記マスクステージを前記パターン面に沿った方向へ移動させる平面駆動機構を備え、
    前記面位置検出装置は、前記平面駆動機構による前記マスクステージの移動に応じて前記パターン面の複数箇所における面位置を検出することを特徴とする請求項36に記載の露光装置。
  39. 前記面位置検出装置の複数の検出結果をマップデータとして記憶する記憶部を備えたことを特徴とする請求項37または38に記載の露光装置。
  40. 被検面の面位置を算出する面位置検出方法であって、
    第1パターンからの第1の光と第2パターンからの第2の光とを被検面に入射させて、該被検面に対して前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像を投射することと、
    前記被検面によって反射された前記第1の光および前記第2の光をそれぞれ第1観測面および第2観測面へ導いて、該第1観測面に前記第1パターンの観測像を形成し、該第2観測面に前記第2パターンの観測像を形成することと、
    前記第1観測面における前記第1パターンの観測像および前記第2観測面における前記第2パターンの観測像の各位置情報を検出し、該各位置情報に基づいて前記被検面の面位置を算出することと、を含み、
    前記被検面の前記面位置の変化に伴う前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像の移動方向が互いに異なる方向となるように、前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像のうち一方の中間像を他方の中間像に対して反転された像として投射することを特徴とする面位置検出方法。
  41. 被検面の面位置を算出する面位置検出方法であって、
    第1パターンからの第1の光を前記被検面に入射させて該被検面に前記第1パターンの中間像を投射し、前記被検面において反射された前記第1の光を第1観測面に導いて該第1観測面に前記第1パターンの観測像を形成し、前記第1観測面における前記第1パターンの観測像の位置情報を検出することと、
    第2パターンからの第2の光を前記被検面に入射させて該被検面に前記第2パターンの中間像を投射し、前記被検面において反射された前記第2の光を第2観測面に導いて該第2観測面に前記第2パターンの観測像を形成し、前記第2観測面における前記第2パターンの観測像の位置情報を検出することと、
    前記第1パターンの観測像の位置情報および前記第2パターンの観測像の位置情報に基づいて、前記被検面の面位置を算出することと、を含み、
    前記第1の光および第2の光は、相互に共通に設けられた少なくとも1つの共通光学部材を経由し、
    前記被検面の前記面位置の変化に伴う前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像の移動方向が互いに異なる方向となるように、前記第1パターンの中間像および前記第2パターンの中間像のうち一方の中間像は、他方の中間像に対して反転された像として投射されることを特徴とする面位置検出方法。
  42. 請求項36〜39のいずれか一項に記載の露光装置を用いて、前記パターンを前記感光性基板に転写することと、
    前記パターンが転写された前記感光性基板を前記パターンに基づいて加工することと、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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