JP2014099452A - 位置計測装置、ステージ装置、露光装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents

位置計測装置、ステージ装置、露光装置、およびデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 例えば位置計測の対象部材に取り付けられた回折格子に対するビームの入射角度に関する自由度が高く、且つコントラストの高い干渉光に基づいて位置計測を高精度に行う。
【解決手段】 第1部材に対する相対位置が可変である第2部材の相対位置を計測する位置計測装置。第2部材に取り付けられた平面状の基準反射面と、第1部材に取り付けられて、斜め方向から基準反射面に入射した光に応じて斜め方向と非平行な方向に発生する第1反射回折光を複数回に亘って偏向させて、斜め方向と平行な方向に沿って基準反射面へ再入射させる偏向部と、基準反射面へ再入射した光に応じて第1反射回折光と平行な方向に発生する第2反射回折光である測定光と、該測定光に対応する別の光との干渉光の検出結果に基づいて、第2部材の相対位置を求める計測部とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、位置計測装置、ステージ装置、露光装置、およびデバイス製造方法に関する。
半導体デバイス等の電子デバイス(マイクロデバイス)を生産するためのフォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置においては、従来より、露光対象の基板を移動させる基板ステージの位置計測をレーザ干渉計によって行っていた。ところが、レーザ干渉計では、計測用ビームの光路が長く、かつ変化するため、その光路上の雰囲気の温度揺らぎに起因する計測値の短期的な変動が無視できなくなりつつある。
そこで、たとえば基板ステージまたは露光装置本体に固定された回折格子にレーザ光よりなる計測光を照射し、回折格子から発生する回折光と他の回折光又は参照光との干渉光を光電変換して得られる検出信号から、その回折格子が設けられた部材(ステージ等)との相対移動量を計測する、いわゆるエンコーダ装置(干渉型エンコーダ)も使用されつつある(例えば特許文献1参照)。このエンコーダ装置は、レーザ干渉計に比べて計測値の短期的安定性に優れるとともに、レーザ干渉計に近い分解能が得られるようになってきている。
米国特許第8,134,688号公報
従来のエンコーダ装置では、回折格子の格子パターン面の高さ位置が変化すると、測定光としての回折光の光路が参照光の光路に対して相対的にシフトし、干渉光のコントラスト(すなわち干渉光の信号強度)が低下し、ひいては位置計測の精度が低下するという不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、位置計測を高精度に行うことのできる位置計測装置を提供することを目的とする。また、本発明は、例えば基板ステージの位置計測を高精度に行う位置計測装置を用いて、投影光学系に対して基板ステージ上の感光性基板を高精度に位置合わせすることのできる露光装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、第1形態では、第1部材に対する相対位置が可変である第2部材の相対位置を計測する位置計測装置において、
前記第2部材に取り付けられた平面状の基準反射面と、
前記第1部材に取り付けられて、斜め方向から前記基準反射面に入射した光に応じて前記斜め方向と非平行な方向に発生する第1反射回折光を複数回に亘って偏向させて、前記斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射させる偏向部と、
前記基準反射面へ再入射した光に応じて前記第1反射回折光と平行な方向に発生する第2反射回折光である測定光と、該測定光に対応する別の光との干渉光の検出結果に基づいて、前記第2部材の相対位置を求める計測部とを備えていることを特徴とする位置計測装置を提供する。
第2形態では、物体を保持するステージと、該ステージを移動させる駆動部とを備えたステージ装置において、
第1形態の位置計測装置を備え、
前記偏向部および前記基準反射面のうちの一方が前記ステージに取り付けられていることを特徴とするステージ装置を提供する。
第3形態では、所定のパターンを基板に露光する露光装置において、
前記基板を保持して移動する第2形態のステージ装置を備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
第4形態では、第3形態の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記基板に露光することと、
前記所定のパターンが転写された前記基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記基板の表面に形成することと、
前記マスク層を介して前記基板の表面を加工することと、を含むことを特徴とするデバイス製造方法を提供する。
本発明の一態様にしたがう位置計測装置では、例えば位置計測の対象部材に取り付けられた回折格子に対するビームの入射角度に関する自由度が高く、且つコントラストの高い干渉光に基づいて位置計測を高精度に行うことができる。本発明の一態様にしたがう露光装置では、例えば基板ステージの位置計測を高精度に行う位置計測装置を用いて、投影光学系に対して基板ステージ上の感光性基板を高精度に位置合わせすることができる。
第1実施形態にかかる位置計測装置の構成を概略的に示す図である。 回折格子の高さ位置が変化しても測定光が参照光に対して相対的にシフトしないことを示す図である。 第1実施形態にかかる偏向部の変形例の構成を概略的に示す図である。 第2実施形態にかかる位置計測装置の構成を概略的に示す図である。 第3実施形態にかかる位置計測装置の構成を概略的に示す図である。 第4実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。 図6の露光装置に搭載された位置計測装置を構成する回折格子および計測ユニットの配置を概略的に示す図である。 マスクステージの位置計測に適用した変形例における回折格子および計測ユニットの配置を概略的に示す図である。 半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。 液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
以下、実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、第1実施形態にかかる位置計測装置の構成を概略的に示す図である。図1では、紙面の水平方向にX軸を、紙面の鉛直方向にZ軸を、紙面に垂直な方向にY軸を設定している。各実施形態では、例えば固定的に位置決めされた第1部材101に対して移動可能な第2部材102の位置を計測する位置計測装置に対して、本発明を適用している。
第1実施形態の位置計測装置1は、計測光を供給するヘテロダイン光源部11と、ヘテロダイン光源部11に一端が接続された4つのライトガイド12a,12b,12c,12dと、各ライトガイド12a〜12dの他端が接続された光射出部13a,13b,13c,13dとを備えている。He−Neレーザ光源、半導体レーザ光源などを含むヘテロダイン光源部11は、周知の構成にしたがって、第1の計測光をライトガイド12aおよび12cにそれぞれ供給し、第1の計測光とは異なる周波数を有する第2の計測光をライトガイド12bおよび12dにそれぞれ供給する。
ここで、第1の計測光と第2の計測光とを同じ偏光状態に設定することができる。また、ヘテロダイン光源部11に代えて、互いに同じ周波数を有する第1の計測光と第2の計測光とを供給するホモダイン光源部を用いることもできる。ホモダイン光源部を用いる場合においても、第1の計測光と第2の計測光とを同じ偏光状態に設定することができる。第1の計測光と第2の計測光とを同じ偏光状態に設定することができること、およびヘテロダイン光源部に代えてホモダイン光源部を用いることができることは、後述の第2実施形態においても同様である。
ライトガイド12aの内部を伝搬した計測光は、例えばコリメートレンズを含む光射出部13aを経て平行光になり、第2部材102に取り付けられた回折格子14に、XZ平面と平行な平面に沿って斜め方向から入射する。回折格子14は平行平面板の形態を有し、回折格子14の表面(入射側の面)にはX方向に沿った一次元周期構造を有する回折光学面14aが設けられている。なお、回折光学面14aは、保護用の平面ガラスにより覆われていても良い。
回折格子14の回折光学面14a上の領域111aに斜め入射した光L11に応じて、+1次回折光(または−1次回折光)L12が発生する。回折光学面14aへの斜め入射光L11の光路と非平行な光路に沿って発生した反射回折光L12は、三角プリズム15aにより偏向されて斜め入射光L11の光路と平行な光路に沿ってコーナーキューブ16aに入射する。コーナーキューブ16aは、所定方向に沿って入射した光を互いに直交する3つの反射面で順次反射して光の入射方向と平行な方向に沿って射出するプリズム型の3回反射部材である。
コーナーキューブ16aの内部で3回反射されて射出された光L12aは、斜め入射光L11の光路と平行な光路に沿って回折格子14の回折光学面14a上の領域111bに斜め方向から入射する。回折光学面14aに斜め入射した光L12aに応じて、+1次回折光(または−1次回折光)L13が発生する。反射回折光L12と平行な光路に沿って回折光学面14aから発生した測定光としての反射回折光L13は、ハーフミラー(ビームスプリッター)17aを透過して、光電変換器18aに入射する。
一方、ライトガイド12bの内部を伝搬した計測光は、例えばコリメートレンズを含む光射出部13bを経て平行光になり、ハーフミラー17aに斜め入射する。光射出部13bからハーフミラー17aへ斜め入射して反射された参照光L14は、測定光L13と同じ光路に沿って光電変換器18aに入射する。換言すれば、ハーフミラー17aで反射された参照光L14がハーフミラー17aを透過した測定光L13と同じ光路に沿って光電変換器18aに入射するように、光射出部13bからの射出光の方向およびハーフミラー17aの姿勢が設定されている。光電変換器18aは、互いに同じ光路に沿って入射した測定光L13と参照光L14との干渉光を光電検出して得られた第1検出信号を処理部19へ供給する。
ライトガイド12cの内部を伝搬した計測光は、例えばコリメートレンズを含む光射出部13cを経て平行光になり、回折格子14の回折光学面14a上の領域112aに、XZ平面と平行な平面に沿って斜め方向から入射する。回折光学面14a上の領域112aに斜め入射する光L21の光路は、領域111aと112aとの中間点113を通りYZ平面に平行な平面(中間点113を通りX方向と直交する平面:図1中破線で示す)113aに関して回折光学面14a上の領域111aに斜め入射する光L11の光路と対称である。
換言すれば、回折光学面14a上の領域112aに斜め入射する光L21の光路が平面113aに関して領域111aに斜め入射する光L11の光路と対称になるように、光射出部13cが設定されている。一例として、光射出部13cは、光射出部13aと平面113aに関して対称に構成され且つ位置決めされている。回折光学面14a上の領域112aに斜め入射した光L21に応じて、+1次回折光(または−1次回折光)L22が発生する。
領域112aからの反射回折光L22は、領域111aからの反射回折光L12と平面113aに関して対称になる。回折光学面14aへの斜め入射光L21の光路と非平行な光路に沿って発生した反射回折光L22は、三角プリズム15bにより偏向されて斜め入射光L21の光路と平行な光路に沿ってコーナーキューブ16bに入射する。三角プリズム15bおよびコーナーキューブ16bは、平面113aに関して三角プリズム15aおよびコーナーキューブ16aとそれぞれ対称に構成され且つ位置決めされている。
コーナーキューブ16bの内部で3回反射されて射出された光L22aは、斜め入射光L21の光路と平行な光路に沿って回折光学面14a上の領域112bに斜め方向から入射する。回折光学面14aに斜め入射した光L22aに応じて、+1次回折光(または11次回折光)L23が発生する。反射回折光L22と平行な光路に沿って回折光学面14aから発生した測定光としての反射回折光L23は、ハーフミラー17bを透過して、光電変換器18bに入射する。
一方、ライトガイド12dの内部を伝搬した計測光は、例えばコリメートレンズを含む光射出部13dを経て平行光になり、ハーフミラー17bに斜め入射する。光射出部13dからハーフミラー17bへ斜め入射して反射された参照光L24は、測定光L23と同じ光路に沿って、光電変換器18bに入射する。換言すれば、ハーフミラー17bで反射された参照光L24がハーフミラー17bを透過した測定光L23と同じ光路に沿って光電変換器18bに入射するように、光射出部13dからの射出光の方向およびハーフミラー17bの姿勢が設定されている。
一例として、光射出部13dおよびハーフミラー17bは、光射出部13bおよびハーフミラー17aと平面113aに関して対称に構成され且つ位置決めされている。光電変換器18bは、互いに同じ光路に沿って入射した測定光L23と参照光L24との干渉光を光電検出して得られた第2検出信号を処理部19へ供給する。第1実施形態の位置計測装置1において、4つの光射出部13a〜13d、一対の三角プリズム15a,15b、一対のコーナーキューブ16a,16b、一対のハーフミラー17a,17b、および一対の光電変換器18a,18bは、第1部材101に取り付けられた計測ユニット10を構成している。
処理部19は、測定光L13と参照光L14との干渉光を光電検出して得られる第1検出信号と、測定光L23と参照光L24との干渉光を光電検出して得られる第2検出信号との差に基づいて、回折光学面14a上の計測点113のX方向位置、ひいては第2部材102のX方向位置を求める。また、処理部19は、測定光L13と参照光L14との干渉光を光電検出して得られる第1検出信号と、測定光L23と参照光L24との干渉光を光電検出して得られる第2検出信号との和(または平均値)に基づいて、回折光学面14a上の計測点113のZ方向位置、ひいては第2部材102のZ方向位置を求める。
第1実施形態の位置計測装置1では、図2に示すように、回折格子14が取り付けられた第2部材102がZ方向に移動し、ひいては回折光学面14aが図2中実線で示す位置から図2中破線で示す位置へ移動しても、測定光としての反射回折光L13の光路は変動しない。図示を省略したが、測定光としての反射回折光L23の光路も変動しない。すなわち、回折格子14の高さ位置(Z方向の位置)が変化しても、測定光としての反射回折光L13,L23の光路が参照光L14,L24の光路に対して相対的にシフトしないので、コントラストの高い干渉光に基づいて位置計測を高精度に行うことができる。
また、図示を省略したが、回折格子14が取り付けられた第2部材102がY軸廻りに傾いても、測定光としての反射回折光L13,L23の光路は参照光L14,L24の光路に対して相対的にシフトしない。しかしながら、測定光L13,L23と参照光L14,L24との干渉により得られる干渉縞の位相は、回折光学面14aの傾きの影響を受けることになる。このとき、回折光学面14aがY軸廻りに傾いても干渉縞の位相が影響を受け難くなるように、回折光学面14aに斜め入射する光L11,L21の入射角度を選択することができる。
また、位置計測装置1では、回折光学面14aに斜め入射する光L11,L21の入射角度が、直角やリトロー角などの特定の角度に制限されることなく、回折格子14へのビームの入射角度を広い角度範囲から自由に選択することができる。すなわち、位置計測の対象部材である第2部材102に取り付けられた回折格子14に対するビームの入射角度に関する自由度が高く、ひいては位置計測装置1における光学系の設計に関する自由度が高い。
また、位置計測装置1では、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長板が用いられていない。したがって、例えば反射などに起因して光の偏光状態が変化しても、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長板における光量損失が発生しないという利点がある。また、製造誤差などに起因して、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長板においてノイズ光が発生しないという利点がある。
なお、上述の第1実施形態では、X方向に沿った一次元周期構造を有する回折格子14が取り付けられた第2部材102のX方向位置およびZ方向位置、さらに一般的には第1部材101に対する相対位置が可変である第2部材102のX方向の相対位置およびZ方向の相対位置を計測している。しかしながら、X方向およびY方向に沿った二次元周期構造を有する回折格子を第2部材102に取り付けるとともに、計測点113を通ってZ方向に延びる軸線廻りにXZ用の計測ユニット10を90度回転させて得られる構成を有するYZ用の計測ユニットを付設することにより、第1部材101に対する相対位置が可変である第2部材102のX方向の相対位置、Y方向の相対位置およびZ方向の相対位置を計測することが可能になる。
また、上述の第1実施形態では、第1部材101に取り付けられた三角プリズム15a(15b)およびコーナーキューブ16a(16b)が、回折格子14の回折光学面14aに斜め方向から入射した光L11(L21)に応じて発生する反射回折光L12(L22)を複数回(具体的には4回)に亘って偏向させて、入射光L11(L21)と平行な方向に沿って回折光学面14aへ再入射させる偏向部を構成している。換言すれば、偏向部は、入射した光を偏向する偏向部材としての三角プリズム15a(15b)と、所定方向に沿って入射した光を互いに直交する3つの反射面で順次反射して入射方向と平行な方向に沿って射出するプリズム型の3回反射部材としてのコーナーキューブ16a(16b)とにより構成されている。
しかしながら、これに限定されることなく、第1実施形態における偏向部の具体的な構成については様々な変形例が可能である。例えば、コーナーキューブ16a(16b)に代えて、所定方向に沿って入射した光を互いに直交する3つの反射面で順次反射して入射方向と平行な方向に沿って射出するミラー型の3回反射部材を用いることができる。また、三角プリズム15a(15b)に代えて、三角プリズム以外のプリズム部材、回折格子、偶数毎の反射面などを用いることができる。
さらに、例えば図3に示すように、三角プリズム15a(15b)とコーナーキューブ16a(16b)とにより構成された図1の偏向部に代えて、反射部材としての平面鏡22a(22b)と2回反射部材としてのルーフプリズム23a(23b)とを含む偏向部を用いることもできる。図3の変形例では、回折光学面14aに斜め入射した光L11,L21に応じて発生した反射回折光L12,L22が、透過型の回折格子21a,21bにより偏向され、平面鏡22a,22bにより反射された後に、ルーフプリズム23a,23bに入射する。ルーフプリズム23a,23bは、所定方向に沿って入射した光を互いに直交する2つの反射面で順次反射して射出するプリズム型の2回反射部材である。
ルーフプリズム23a,23bの内部で2回反射されて射出された光L12a,L22aは、斜め入射光L11,L21の光路と平行な光路に沿って回折光学面14aに斜め方向から再入射する。回折光学面14aに斜め入射した光L12a,L22aに応じて、測定光としての反射回折光L13,L23が発生する。図3において、回折格子21aから右斜め上方向へ向かう回折光を平面鏡22aへ導くこと、および回折格子21bから左斜め上方向へ向かう回折光を平面鏡22bへ導くことにより、回折光学面14aがY軸廻りに傾いても干渉縞の位相が影響を受け難いように設定することが可能になる。
図3の変形例では、ルーフプリズム23a,23bに代えて、入射した光を互いに直交する2つの反射面で順次反射して射出するミラー型の2回反射部材、すなわちルーフミラーを用いることができる。一般に、偏向部は、第2部材に取り付けられた平面状の基準反射面(第1実施形態における回折光学面14aに対応)に斜め入射した光(第1実施形態におけるL11、L21に対応)に応じて発生する反射回折光(第1実施形態におけるL12、L22に対応)に対して3回以上の奇数回の反射を作用させて基準反射面へ再入射させるように構成されていることが重要である。
図4は、第2実施形態にかかる位置計測装置の構成を概略的に示す図である。図4においても、紙面の水平方向にX軸を、紙面の鉛直方向にZ軸を、紙面に垂直な方向にY軸を設定している。また、図4では、図1に示す構成要素と同様の機能を有する要素に、図1と同じ参照符号を付している。第2実施形態の位置計測装置1Aでは、ヘテロダイン光源部11が、第1の計測光をライトガイド12eに供給し、第1の計測光とは異なる周波数を有する第2の計測光をライトガイド12fに供給する。
ライトガイド12eの内部を伝搬した計測光は、例えばコリメートレンズを含む光射出部13eを経て平行光になり、第2部材102に取り付けられた回折格子14に、XZ平面と平行な平面に沿って斜め方向から入射する。回折格子14の回折光学面14a上の領域114aに斜め入射した光L11に応じて、+1次回折光(または−1次回折光)L12がZ方向に沿って発生する。回折光学面14aからZ方向に発生した反射回折光L12は、コーナーキューブ16cに入射する。
コーナーキューブ16cの内部で3回反射されてZ方向に射出された光L12aは、三角プリズム15cにより偏向された後に、斜め入射光L11の光路と平行な光路に沿って回折格子14の回折光学面14a上の領域115に斜め方向から入射する。回折光学面14aに斜め入射した光L12aに応じて、+1次回折光(または−1次回折光)L13がZ方向に沿って発生する。回折光学面14aからZ方向に発生した第1測定光としての反射回折光L13は、光電変換器18に入射する。
一方、ライトガイド12fの内部を伝搬した計測光は、例えばコリメートレンズを含む光射出部13fを経て平行光になり、回折格子14の回折光学面14a上の領域114bに、XZ平面と平行な平面に沿って斜め方向から入射する。回折光学面14a上の領域114bに斜め入射する光L21の光路は、領域114aと114bとの中間点に位置する領域115を通りYZ平面に平行な平面(領域115を通りX方向と直交する平面:図4中破線で示す)115aに関して回折光学面14a上の領域114aに斜め入射する光L11の光路と対称である。
換言すれば、回折光学面14a上の領域114bに斜め入射する光L21の光路が平面115aに関して領域114aに斜め入射する光L11の光路と対称になるように、光射出部13fが設定されている。一例として、光射出部13fは、光射出部13eと平面115aに関して対称に構成され且つ位置決めされている。回折光学面14a上の領域114bに斜め入射した光L21に応じて、+1次回折光(または−1次回折光)L22がZ方向に沿って発生する。
回折光学面14aからZ方向に発生した反射回折光L22は、コーナーキューブ16dに入射する。コーナーキューブ16dの内部で3回反射されてZ方向に射出された光L22aは、三角プリズム15dにより偏向された後に、斜め入射光L21の光路と平行な光路に沿って回折格子14の回折光学面14a上の領域115に斜め方向から入射する。このように、コーナーキューブ16dおよび三角プリズム15dは、平面115aに関してコーナーキューブ16cおよび三角プリズム15cとそれぞれ対称に構成され且つ位置決めされている。
回折光学面14aに斜め入射した光L22aに応じて、+1次回折光(または−1次回折光)L23がZ方向に沿って発生する。回折光学面14aからZ方向に発生した第2測定光としての反射回折光L23は、第1測定光としての反射回折光L13と同じ光路に沿って、光電変換器18に入射する。光電変換器18は、互いに同じ光路に沿って入射した第1測定光L13と第2測定光L23との干渉光を光電検出して得られた検出信号を処理部19へ供給する。
第2実施形態の位置計測装置1Aにおいて、一対の光射出部13e,13f、一対の三角プリズム15c,15d、一対のコーナーキューブ16c,16d、および光電変換器18は、第1部材101に取り付けられた計測ユニット10Aを構成している。処理部19は、第1測定光L13と第2測定光L23との干渉光を光電検出して得られる検出信号に基づいて、回折光学面14a上の計測点115のX方向位置、ひいては第2部材102のX方向の相対位置を求める。
第2実施形態の位置計測装置1Aでは、回折光学面14aからZ方向に発生した第1測定光としての反射回折光L13と回折光学面14aからZ方向に発生した第2測定光としての反射回折光L23とを同一光路に合流させるための光学部材が不要であり、光量利用の効率化の向上、光学系の簡素化などを図ることができる。すなわち、光量利用の効率化の向上により、比較的強い検出信号に基づいて位置計測を高精度に行うことができる。
また、位置計測装置1Aでは、回折光学面14aに斜め入射する光L11,L21の入射角度が直角やリトロー角などの特定の角度に制限されることなく、回折格子14の回折パターンのX方向ピッチに応じて回折格子14へのビームの入射角度を比較的広い角度範囲から自由に選択することができる。すなわち、位置計測の対象部材である第2部材102に取り付けられた回折格子14に対するビームの入射角度に関する自由度が比較的高く、ひいては位置計測装置1Aにおける光学系の設計に関する自由度が高い。
また、位置計測装置1Aでは、第1実施形態にかかる位置計測装置1の場合と同様に、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長板が用いられていない。したがって、例えば反射などに起因して光の偏光状態が変化しても、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長板における光量損失が発生しないという利点がある。また、製造誤差などに起因して、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長板においてノイズ光が発生しないという利点がある。
なお、上述の第2実施形態では、X方向に沿った一次元周期構造を有する回折格子14が取り付けられた第2部材102のX方向位置、さらに一般的には第1部材101に対する相対位置が可変である第2部材102のX方向の相対位置を計測している。しかしながら、X方向およびY方向に沿った二次元周期構造を有する回折格子を第2部材102に取り付けるとともに、計測点115を通ってZ方向に延びる軸線廻りにX軸用の計測ユニット10Aを90度回転させて得られる構成を有するY軸用の計測ユニットを付設することにより、第1部材101に対する相対位置が可変である第2部材102のX方向の相対位置およびY方向の相対位置を計測することが可能になる。
また、上述の第2実施形態では、第1部材101に取り付けられた三角プリズム15c(15d)およびコーナーキューブ16c(16d)が、回折格子14の回折光学面14aに斜め方向から入射した光L11(L21)に応じてZ方向に発生する反射回折光L12(L22)を複数回(具体的には4回)に亘って偏向させて、入射光L11(L21)と平行な方向に沿って回折光学面14aへ再入射させる偏向部を構成している。しかしながら、これに限定されることなく、第2実施形態における偏向部の具体的な構成については様々な変形例が可能である。例えば、コーナーキューブ16c(16d)に代えてミラー型の3回反射部材を用いたり、三角プリズム15c(15d)に代えて、三角プリズム以外のプリズム部材、回折格子、偶数毎の反射面などを用いたりすることができる。
また、上述の第1実施形態および第2実施形態では、反射回折光L12,L22および測定光L13,L23として、回折光学面14aからの1次回折光を用いている。しかしながら、これに限定されることなく、斜め方向から基準反射面に入射した光に応じて発生する反射回折光および基準反射面へ再入射した光に応じて反射回折光と平行な方向に発生する測定光として、±1次以上の次数の回折光を用いることができる。
図5は、第3実施形態にかかる位置計測装置の構成を概略的に示す図である。図5においても、紙面の水平方向にX軸を、紙面の鉛直方向にZ軸を、紙面に垂直な方向にY軸を設定している。また、図5では、図1および図3に示す構成要素と同様の機能を有する要素に、図1および図3と同じ参照符号を付している。第3実施形態の位置計測装置1Bでは、He−Neレーザ光源、半導体レーザ光源などを含む光源部11aが、ライトガイド12gに計測光を供給する。
ライトガイド12gの内部を伝搬した計測光は、例えばコリメートレンズを含む光射出部13gを経て平行光L31になり、ハーフミラー(ビームスプリッター)17cに入射する。ハーフミラー17cを透過した光L31は、第2部材102に取り付けられた回折格子14に、XZ平面と平行な平面に沿って斜め方向から入射する。回折格子14の回折光学面14a上の領域116aに斜め入射した光L31の正反射光(0次回折光)L32は、平面鏡22cによりX方向に反射された後に、ルーフプリズム23cに入射する。
ルーフプリズム23cの内部で2回反射されて射出された光L32aは、斜め入射光L31の光路と平行な光路に沿って回折光学面14aに再入射する。回折光学面14a上の領域116bに斜め入射した光L32aの正反射光L33は、測定光として、正反射光L32の光路と平行な光路に沿ってハーフミラー17cに入射する。ハーフミラー17cを透過した測定光L33は、光電変換器18に入射する。一方、光射出部13gからハーフミラー17cに入射して反射された光は、参照光L30として、測定光L33と同じ光路に沿って光電変換器18に入射する。
光電変換器18は、互いに同じ光路に沿って入射した測定光L33と参照光L30との干渉光を光電検出して得られた検出信号を処理部19へ供給する。第3実施形態の位置計測装置1Bにおいて、光射出部13g、ハーフミラー17c、平面鏡22c、ルーフプリズム23c、および光電変換器18は、第1部材101に取り付けられた計測ユニット10Bを構成している。処理部19は、測定光L33と参照光L30との干渉光を光電検出して得られる検出信号に基づいて、回折光学面14a上の計測点117(領域116aと116bとの中間点)のZ方向位置、ひいては第2部材102のZ方向の相対位置を求める。
第3実施形態の位置計測装置1Bでは、回折格子14の高さ位置(Z方向の位置)が変化しても、測定光L33の光路が参照光L30の光路に対して相対的にシフトしないので、コントラストの高い干渉光に基づいて位置計測を高精度に行うことができる。また、回折格子14が取り付けられた第2部材102がY軸廻りに傾いても、測定光L33の光路は参照光L30の光路に対して相対的にシフトしない。しかしながら、測定光L33と参照光L30との干渉により得られる干渉縞の位相は、回折光学面14aの傾きの影響を受ける。このとき、回折光学面14aがY軸廻りに傾いても干渉縞の位相が影響を受け難くなるように、回折光学面14aに斜め入射する光L31の入射角度を選択することができる。
また、位置計測装置1Bでは、回折光学面14aに斜め入射する光L31の入射角度が直角やリトロー角などの特定の角度に制限されることなく、回折格子14へのビームの入射角度を広い角度範囲から自由に選択することができる。すなわち、位置計測の対象部材である第2部材102に取り付けられた回折格子14に対するビームの入射角度に関する自由度が高く、ひいては位置計測装置1Bにおける光学系の設計に関する自由度が高い。
また、位置計測装置1Bでは、第1実施形態および第2実施形態の場合と同様に、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長板が用いられていない。したがって、例えば反射などに起因して光の偏光状態が変化しても、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長板における光量損失が発生しないという利点がある。また、製造誤差などに起因して、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長板においてノイズ光が発生しないという利点がある。
また、上述の第3実施形態では、第1部材101に取り付けられた平面鏡22cおよびルーフプリズム23cが、回折格子14の回折光学面14aに斜め方向から入射した光L33の正反射光L32を複数回(具体的には3回)に亘って偏向して、入射光L31と平行な方向に沿って回折光学面14aへ再入射させる偏向部を構成している。しかしながら、これに限定されることなく、第3実施形態における偏向部の具体的な構成については様々な変形例が可能である。例えば、ルーフプリズム23cに代えて、ルーフミラーを用いることができる。
また、上述の第3実施形態では、第2部材102に取り付けられた平面状の基準反射面として、回折格子14の回折光学面14aを用いている。しかしながら、これに限定されることなく、例えば第2部材に取り付けられた平面鏡の反射面を、基準反射面として用いることができる。
上述したように、第2実施形態にかかる位置計測装置1Aでは、X軸用の計測ユニット10Aを用いて、第2部材102のX方向の相対位置を計測することができる。また、第2実施形態においてX軸用の計測ユニット10Aに対応するY軸用の計測ユニットを付設することにより、第2部材102のX方向の相対位置およびY方向の相対位置を計測することができる。一方、第3実施形態にかかる位置計測装置1Bでは、Z軸用の計測ユニット10Bを用いて、第2部材102のZ方向の相対位置を計測することができる。したがって、第2実施形態におけるX軸用の計測ユニット10Aと、これに対応するY軸用の計測ユニットと、第3実施形態におけるZ軸用の計測ユニット10Bとを組み合わせて得られる計測ユニットを用いて、第2部材102のX方向の相対位置、Y方向の相対位置およびZ方向の相対位置を計測することが可能になる。
また、第1実施形態において、測定光L13,L23は、第2部材102のX方向の相対位置およびZ方向の相対位置に関する情報をそれぞれ含んでいる。したがって、第1実施形態におけるXZ用の計測ユニット10を平面113aにより2等分割して得られる一方の計測ユニットと、第3実施形態におけるZ軸用の計測ユニット10Bとを組み合わせて得られる計測ユニットを用いて、第2部材102のX方向の相対位置およびZ方向の相対位置を計測することが可能になる。
同様に、第1実施形態におけるXZ用の計測ユニット10を平面113aにより2等分割して得られる一方の計測ユニットと、XZ用の計測ユニット10に対応するYZ用の計測ユニットを2等分割して得られる一方の計測ユニットと、第3実施形態におけるZ軸用の計測ユニット10Bとを組み合わせて得られる計測ユニットを用いて、第2部材102のX方向の相対位置、Y方向の相対位置およびZ方向の相対位置を計測することが可能になる。
図6は、第4実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。第4実施形態では、露光装置において感光性基板を保持して移動する基板ステージの位置計測に対して、XYZ用の計測ユニット10Cを備えた位置計測装置1Cを適用している。XYZ用の計測ユニット10Cは、例えば第1実施形態におけるXZ用の計測ユニット10と、計測ユニット10に対応するYZ用の計測ユニットとをそれぞれ複数組み合わせて得られる。
あるいは、XYZ用の計測ユニット10Cは、第2実施形態におけるX軸用の計測ユニット10Aと、計測ユニット10Aに対応するY軸用の計測ユニットと、第3実施形態におけるZ軸用の計測ユニット10Bとをそれぞれ複数組み合わせて得られる。あるいは、XYZ用の計測ユニット10Cは、第1実施形態におけるXZ用の計測ユニット10を2等分割して得られる一方の計測ユニットと、XZ用の計測ユニット10に対応するYZ用の計測ユニットを2等分割して得られる一方の計測ユニットと、第3実施形態におけるZ軸用の計測ユニット10Bとをそれぞれ複数組み合わせて得られる。
図6では、投影光学系PLの像面の法線方向(すなわち投影光学系PLの光軸AXの方向:図6の紙面における鉛直方向)にZ軸を、投影光学系PLの像面内において図6の紙面に平行にX軸を、投影光学系PLの像面内において図6の紙面に垂直にY軸を設定している。図6を参照すると、第4実施形態の露光装置には、光源LSから露光光(照明光)が供給される。露光用光源LSとして、たとえば193nmの波長の光を供給するArFエキシマレーザ光源や、248nmの波長の光を供給するKrFエキシマレーザ光源などを用いることができる。
第4実施形態の露光装置は、光源LSから射出された照明光(露光光)により、転写すべきパターンが形成されたマスク(レチクル)Mを照明する照明光学系ILを備えている。照明光学系ILは、オプティカル・インテグレータ(ホモジナイザー)、視野絞り、コンデンサレンズ等から構成されている。照明光学系ILは、例えばマスクMの矩形状のパターン領域全体、あるいはパターン領域全体のうちX方向に沿って細長いスリット状の領域(例えば矩形状の領域)を照明する。
マスクMのパターンからの光は、投影光学系PLを介して、フォトレジストが塗布されたウェハ(感光性基板)Wの単位露光領域にマスクMのパターン像を形成する。すなわち、マスクM上での照明領域に光学的に対応するように、ウェハWの単位露光領域において、マスクMのパターン領域全体と相似な矩形状の領域、あるいはX方向に細長い矩形状の領域(静止露光領域)にマスクパターン像が形成される。
マスクMは、マスクステージMS上においてXY平面とほぼ平行に保持されている。マスクステージMSには、X方向、Y方向、Z軸廻りの回転方向などにマスクMを移動させる機構が組み込まれている。マスクステージMSには図示を省略した移動鏡が設けられ、この移動鏡を用いるマスクレーザ干渉計(不図示)が、マスクステージMS(ひいてはマスクM)のX方向の位置、Y方向の位置、回転方向の位置などをリアルタイムに計測する。
ウェハWは、ウェハホルダ(不図示)を介して、ウェハステージ(基板ステージ)WS上においてXY平面とほぼ平行に保持されている。すなわち、ウェハWを保持して移動するウェハステージWS上において、ウェハWは所定の位置に所定の姿勢で保持されている。ウェハステージWSには、X方向、Y方向、Z方向、X軸廻りの回転方向、Y軸廻りの回転方向およびZ軸廻りの回転方向に、ウェハステージWS(ひいてはウェハW)を移動させる機構が組み込まれている。
第4実施形態の露光装置は、ウェハステージWS(ひいてはウェハW)のX方向の位置、Y方向の位置、Z方向の位置、X軸廻りの回転方向の位置、Y軸廻りの回転方向の位置、およびZ軸廻りの回転方向の位置をリアルタイムに計測する位置計測装置1Cを備えている。位置計測装置1Cは、図6および図7に示すように、ウェハWを挟んでX方向に間隔を隔てて設置された一対の反射型の回折格子14Aと、投影光学系PLを挟んでX方向に並んで設置された4つの計測ユニット10Cとを有する。図7では、ウェハWの中心Waと投影光学系PLの光軸AXとがXY平面において同じ位置にある基準的な状態を示している。
回折格子14Aは、例えばY方向に沿って細長い矩形状の外形を有し、ウェハステージWSに固定的に(あるいは着脱自在に)取り付けられている。回折格子14Aには、X方向およびY方向に沿った二次元周期構造を有する回折パターンが設けられている。4つの計測ユニット10Cは、ウェハステージWSと隔絶された露光装置本体に固定的に取り付けられている。4つの計測ユニット10Cのうち、第1の対の計測ユニット10Cは投影光学系PLの+X方向側においてX方向に並んで配置され、第2の対の計測ユニット10Cは投影光学系PLの−X方向側においてX方向に並んで配置されている。
以下、説明を簡単にするために、一対の回折格子14Aは、ウェハWの中心Waを通ってY方向に延びる軸線に関して対称に配置され、且つ互いに同じ構成を有するものとする。また、4つの計測ユニット10Cは、投影光学系PLの光軸AXを通ってX方向に延びる軸線に沿うように光軸AXを通ってY方向に延びる軸線に関して対称に配置され、且つ互いに同じ構成を有するものとする。さらに、静止している露光装置本体に対して、ウェハステージWSが移動するものとする。
マスクレーザ干渉計の出力および位置計測装置1Cの出力は、制御系CRに供給される。制御系CRは、マスクレーザ干渉計の計測結果に基づいて、マスクMのX方向、Y方向および回転方向の位置の制御を行う。即ち、制御系CRは、マスクステージMSに組み込まれている機構に制御信号を送信し、この機構が制御信号に基づいてマスクステージMSを移動させることにより、マスクMのX方向の位置、Y方向の位置、回転方向の位置などの調整を行う。
制御系CRは、位置計測装置1Cの計測結果に基づいて、ウェハWの表面を投影光学系PLの像面と一致させるために、ウェハWのフォーカス位置(Z方向位置)および傾斜角(X軸廻りの回転角、Y軸廻りの回転角)の制御を行う。即ち、制御系CRは、ウェハステージ駆動系DRwに制御信号を送信し、ウェハステージ駆動系DRwが制御信号に基づいてウェハステージWSを駆動することにより、ウェハWのフォーカス位置および傾斜角の調整を行う。
また、制御系CRは、位置計測装置1Cの計測結果に基づいて、ウェハWのX方向の位置、Y方向の位置およびZ軸廻りの回転方向の位置の制御を行う。即ち、制御系CRは、ウェハステージ駆動系DRwに制御信号を送信し、ウェハステージ駆動系DRwが制御信号に基づいてウェハステージWSを駆動することにより、ウェハWのX方向の位置、Y方向の位置およびZ軸廻りの回転方向の位置の調整を行う。
ステップ・アンド・リピート方式では、ウェハW上に縦横に設定された複数の単位露光領域のうちの1つの単位露光領域に、マスクMのパターン像を一括的に露光する。その後、制御系CRは、ウェハステージ駆動系DRwに制御信号を送信し、ウェハステージ駆動系DRwによりウェハステージWSをXY平面に沿ってステップ移動させることにより、ウェハWの別の単位露光領域を投影光学系PLに対して位置決めする。こうして、マスクMのパターン像をウェハWの単位露光領域に一括露光する動作を繰り返す。
ステップ・アンド・スキャン方式では、制御系CRは、マスクステージMSに組み込まれた機構に制御信号を送信すると共に、ウェハステージ駆動系DRwに制御信号を送信し、投影光学系PLの投影倍率に応じた速度比でマスクステージMSおよびウェハステージWSをY方向に移動させつつ、マスクMのパターン像をウェハWの1つの単位露光領域に走査露光する。その後、制御系CRは、ウェハステージ駆動系DRwに制御信号を送信し、ウェハステージ駆動系DRwによりウェハステージWSをXY平面に沿ってステップ移動させることにより、ウェハWの別の単位露光領域を投影光学系PLに対して位置決めする。こうして、マスクMのパターン像をウェハWの単位露光領域に走査露光する動作を繰り返す。
すなわち、ステップ・アンド・スキャン方式では、位置計測装置1C、ウェハステージ駆動系DRwなどを用いてマスクMおよびウェハWの位置制御を行いながら、矩形状(一般にはスリット状)の静止露光領域の短辺方向であるY方向に沿って、マスクステージMSとウェハステージWSとを、ひいてはマスクMとウェハWとを同期的に移動(走査)させることにより、ウェハW上には静止露光領域の長辺に等しい幅を有し且つウェハWの走査量(移動量)に応じた長さを有する領域に対してマスクパターンが走査露光される。
ウェハWを保持したウェハステージWSは、露光に際して、XY平面に沿った所定の範囲に亘ってステップ移動する。第4実施形態では、4つの計測ユニット10Cおよび一対の反射型の回折格子14Aが、少なくとも1つの計測ユニット10Cとこれに対向する回折格子14Aとの協働作用によりウェハステージWSの位置計測を常に行うことができるように配置されている。一般に、計測ユニットの数および配置、回折格子の数および配置などについては、様々な形態が可能である。
位置計測装置1Cは、露光装置本体(第1部材)に対する相対位置が可変であるウェハステージ(第2部材)WSの相対位置を計測する。具体的に、位置計測装置1Cは、ウェハステージWSの複数の計測点におけるX方向位置、Y方向位置およびZ方向位置を、いわゆるヘテロダイン干渉方式(またはホモダイン干渉方式)により同時に計測する。その結果、ウェハステージWSの複数点におけるX方向位置、Y方向位置およびZ方向位置に加えて、ウェハステージWSのX軸廻りの回転の位置、Y軸廻りの回転の位置、およびZ軸廻りの回転の位置も同時に計測される。
位置計測装置1Cでは、計測ユニット10Cと回折格子14Aとの間の測定光の光路長を小さくすることができるので、雰囲気揺らぎに起因する計測誤差を小さく抑えて、ウェハステージWSの位置計測を安定的に且つ高精度に行うことができる。したがって、第4実施形態の露光装置では、雰囲気揺らぎに起因する計測誤差を小さく抑えてウェハステージWSの位置計測を安定的に且つ高精度に行う位置計測装置1Cを用いて、投影光学系PLに対してウェハステージWS上のウェハWを高精度に位置合わせすることができ、ひいては良好な投影露光を行うことができる。
なお、上述の実施形態では、露光装置においてウェハWを保持して移動するウェハステージWSの位置計測に対して、本発明の位置計測装置を適用している。しかしながら、ウェハステージ(基板ステージ)に限定されることなく、一般に、物体を保持して移動するステージの位置計測に対しても同様に本発明の位置計測装置を適用することができる。一例として、例えば図8に示すように、転写すべきパターンが設けられたマスクMを保持して移動するマスクステージMSの位置計測に対して、本発明の位置計測装置を適用することもできる。
ステップ・アンド・スキャン方式では、マスクMを保持したマスクステージMSが走査方向であるY方向に沿って移動する。図8の変形例にかかる位置計測装置1Cは、マスクMを挟んでX方向に間隔を隔てて設置された一対の反射型の回折格子14Aと、マスクMを挟んで(ひいては投影光学系PLを挟んで)X方向に間隔を隔てて設置された一対の計測ユニット10Cとを有する。図8では、マスクMのパターン領域PAの中心PAaと投影光学系PLの光軸AXとがXY平面において同じ位置にある基準的な状態を示している。
回折格子14Aは、例えばY方向に沿って細長い矩形状の外形を有し、マスクステージMSに固定的に(あるいは着脱自在に)取り付けられている。一対の計測ユニット10Cは、マスクステージMSと隔絶された露光装置本体に固定的に取り付けられている。一例として、一対の回折格子14AはマスクMのパターン領域PAの中心PAaを通ってY方向に延びる軸線に関して対称に配置され、且つ互いに同じ構成を有する。また、一対の計測ユニット10Cは、投影光学系PLの光軸AXを通ってX方向に延びる軸線に沿うように光軸AXを通ってY方向に延びる軸線に関して対称に配置され、且つ互いに同じ構成を有する。
また、上述の実施形態では、露光装置本体に対する相対位置が可変であるウェハステージWSの相対位置を計測している。しかしながら、これに限定されることなく、計測ユニット10CをウェハステージWSに取り付け、回折格子14Aを露光装置本体に取り付けて、露光装置本体に対する相対位置が可変であるウェハステージWSの相対位置を計測することもできる。また、物体を保持して移動するステージの位置計測に対して本発明の位置計測装置を適用する場合、計測ユニットおよび回折格子のうちの一方がステージに取り付けられる。
上述の実施形態では、マスクの代わりに、所定の電子データに基づいて所定パターンを形成する可変パターン形成装置を用いることができる。なお、可変パターン形成装置としては、たとえば所定の電子データに基づいて駆動される複数の反射素子を含む空間光変調素子を用いることができる。空間光変調素子を用いた露光装置は、たとえば米国特許公開第2007/0296936号公報に開示されている。また、上述のような非発光型の反射型空間光変調器以外に、透過型空間光変調器を用いても良く、自発光型の画像表示素子を用いても良い。ここでは、米国特許公開第2007/0296936号公報の教示を参照として援用する。
上述の実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行っても良い。
次に、上述の実施形態にかかる露光装置を用いたデバイス製造方法について説明する。図9は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図9に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウェハWに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS42)。つづいて、上述の実施形態の投影露光装置を用い、マスク(レチクル)Mに形成されたパターンをウェハW上の各ショット領域に転写し(ステップS44:露光工程)、この転写が終了したウェハWの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。
その後、ステップS46によってウェハWの表面に生成されたレジストパターンをマスクとし、ウェハWの表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。ここで、レジストパターンとは、上述の実施形態の投影露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウェハWの表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウェハWの表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、上述の実施形態の投影露光装置は、フォトレジストが塗布されたウェハWを感光性基板としてパターンの転写を行う。
図10は、液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図10に示すように、液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(ステップS50)、カラーフィルタ形成工程(ステップS52)、セル組立工程(ステップS54)およびモジュール組立工程(ステップS56)を順次行う。ステップS50のパターン形成工程では、プレートPとしてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、上述の実施形態の投影露光装置を用いて回路パターンおよび電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、上述の実施形態の投影露光装置を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写されたプレートPの現像、つまりガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
ステップS52のカラーフィルタ形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルタを形成する。ステップS54のセル組立工程では、ステップS50によって所定パターンが形成されたガラス基板と、ステップS52によって形成されたカラーフィルタとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルタとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。ステップS56のモジュール組立工程では、ステップS54によって組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路およびバックライト等の各種部品を取り付ける。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
なお、上述の実施形態において、投影光学系と感光性基板との間の光路中を1.1よりも大きな屈折率を有する媒体(典型的には液体)で満たす手法、所謂液浸法を適用しても良い。この場合、投影光学系と感光性基板との間の光路中に液体を満たす手法としては、国際公開第WO99/49504号パンプレットに開示されているような局所的に液体を満たす手法や、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる手法や、特開平10−303114号公報に開示されているようなステージ上に所定深さの液体槽を形成し、その中に基板を保持する手法などを採用することができる。ここでは、国際公開第WO99/49504号パンフレット、特開平6−124873号公報および特開平10−303114号公報の教示を参照として援用する。
1,1A,1B,1C 位置計測装置
10,10A,10B,10C 計測ユニット
11 計測用光源部
12 ライトガイド
13 光射出部
14 反射型の回折格子
15 三角プリズム
16 コーナーキューブ
17 ハーフミラー
18 光電変換器
19 処理部
21 透過型の回折格子
22 平面鏡
23 ルーフプリズム
LS 露光用光源
IL 照明光学系
M マスク
MS マスクステージ
PL 投影光学系
W ウェハ
WS ウェハステージ
DRw ウェハステージ駆動系
CR 制御系

Claims (19)

  1. 第1部材に対する相対位置が可変である第2部材の相対位置を計測する位置計測装置において、
    前記第2部材に取り付けられた平面状の基準反射面と、
    前記第1部材に取り付けられて、斜め方向から前記基準反射面に入射した光に応じて前記斜め方向と非平行な方向に発生する第1反射回折光を複数回に亘って偏向させて、前記斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射させる偏向部と、
    前記基準反射面へ再入射した光に応じて前記第1反射回折光と平行な方向に発生する第2反射回折光である測定光と、該測定光に対応する別の光との干渉光の検出結果に基づいて、前記第2部材の相対位置を求める計測部とを備えていることを特徴とする位置計測装置。
  2. 前記偏向部は、前記第1反射回折光に対して3回以上の奇数回の反射を作用させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の位置計測装置。
  3. 前記基準反射面は、第1方向に沿った周期構造を有する回折光学面であり、前記第1反射回折光は、前記斜め方向と非平行な方向に発生する±1次以上の次数の回折光であることを特徴とする請求項1または2に記載の位置計測装置。
  4. 第1斜め方向から前記基準反射面に入射した光に応じて前記第1斜め方向と非平行な方向に発生する第1の一次回折光を複数回に亘って偏向させて、前記第1斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射させる第1の偏向部と、
    前記第1方向と直交する平面に関して前記第1斜め方向と対称な第2斜め方向から前記基準反射面に入射した光に応じて前記第1方向と直交する平面に関して前記第1の一次回折光と対称な方向に発生する第2の一次回折光を複数回に亘って偏向させて、前記第2斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射させる第2の偏向部とを備え、
    前記計測部は、前記第1斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射した光に応じて前記第1の一次回折光と平行な方向に発生する第3の一次回折光である第1測定光と該第1測定光に対応する第1参照光との第1干渉光の検出結果と、前記第2斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射した光に応じて前記第2の一次回折光と平行な方向に発生する第4の一次回折光である第2測定光と該第2測定光に対応する第2参照光との第2干渉光の検出結果とに基づいて、前記第1方向に沿った前記第2部材の相対位置および前記基準反射面の法線方向に対応する第2方向に沿った前記第2部材の相対位置を求めることを特徴とする請求項3に記載の位置計測装置。
  5. 第1斜め方向から前記基準反射面に入射した光に応じて前記基準反射面の法線方向に対応する第2方向に発生する第1の一次回折光を複数回に亘って偏向させて、前記第1斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面上の所定位置へ再入射させる第1の偏向部と、
    前記第1方向と直交する平面に関して前記第1斜め方向と対称な第2斜め方向から前記基準反射面に入射した光に応じて前記第2方向に発生する第2の一次回折光を複数回に亘って偏向させて、前記第2斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面上の前記所定位置へ再入射させる第2の偏向部とを備え、
    前記計測部は、前記第1斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射した光に応じて前記第2方向に発生する第3の一次回折光である第1測定光と、前記第2斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射した光に応じて前記第3の一次回折光と同じ光路に沿って発生する第4の一次回折光である第2測定光との干渉光の検出結果に基づいて、前記第1方向に沿った前記第2部材の相対位置を求めることを特徴とする請求項3に記載の位置計測装置。
  6. 第3斜め方向から前記基準反射面に入射した光に対する第1の正反射光を複数回に亘って偏向させて、前記第3斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射させる第3の偏向部をさらに備え、
    前記計測部は、前記第3斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射した光に対する第2の正反射光である第3測定光と、該第3測定光に対応する参照光との干渉光の検出結果とに基づいて、前記第2方向に沿った前記第2部材の相対位置を求めることを特徴とする請求項5に記載の位置計測装置。
  7. 第1斜め方向から前記基準反射面に入射した光に応じて前記第1斜め方向と非平行な方向に発生する第1の一次回折光を複数回に亘って偏向させて、前記第1斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射させる第1の偏向部と、
    第2斜め方向から前記基準反射面に入射した光に対する第1の正反射光を複数回に亘って偏向させて、前記第2斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射させる第2の偏向部とを備え、
    前記計測部は、前記第1斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射した光に応じて前記第1の一次回折光と平行な方向に発生する第2の一次回折光である第1測定光と該第1測定光に対応する第1参照光との第1干渉光の検出結果と、前記第2斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射した光に対する第2の正反射光である第2測定光と、該第2測定光に対応する第2参照光との第2干渉光の検出結果とに基づいて、前記第1方向に沿った前記第2部材の相対位置および前記基準反射面の法線方向に対応する第2方向に沿った前記第2部材の相対位置を求めることを特徴とする請求項3に記載の位置計測装置。
  8. 前記偏向部は、第1斜め方向から前記基準反射面に入射した光に対する第1の正反射光を複数回に亘って偏向させて、前記第1斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射させ、
    前記計測部は、前記第1斜め方向と平行な方向に沿って前記基準反射面へ再入射した光に対する第2の正反射光である測定光と、該測定光に対応する参照光との干渉光の検出結果に基づいて、前記基準反射面の法線方向に対応する第2方向に沿った前記第2部材の相対位置を求めることを特徴とする請求項2に記載の位置計測装置。
  9. 前記偏向部は、入射した光を偏向する偏向部材と、所定方向に沿って入射した光を互いに直交する3つの反射面で順次反射して前記所定方向と平行な方向に沿って射出する3回反射部材とを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の位置計測装置。
  10. 前記偏向部材は、プリズム部材を有することを特徴とする請求項9に記載の位置計測装置。
  11. 前記偏向部材は、回折格子を有することを特徴とする請求項9または10に記載の位置計測装置。
  12. 前記偏向部材は、偶数毎の反射面を有することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の位置計測装置。
  13. 前記偏向部は、入射した光を反射する反射部材と、入射した光を互いに直交する2つの反射面で順次反射して射出する2回反射部材とを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の位置計測装置。
  14. 前記基準反射面から生じる前記第1反射回折光は、0次回折光であることを特徴とする請求項1または2に記載の位置計測装置。
  15. 物体を保持するステージと、該ステージを移動させる駆動部とを備えたステージ装置において、
    請求項1乃至14のいずれか1項に記載の位置計測装置を備え、
    前記偏向部および前記基準反射面のうちの一方が前記ステージに取り付けられていることを特徴とするステージ装置。
  16. 並列的に配置された複数の前記位置計測装置を備えていることを特徴とする請求項15に記載のステージ装置。
  17. 所定のパターンを基板に露光する露光装置において、
    前記基板を保持して移動する請求項15または16に記載のステージ装置を備えていることを特徴とする露光装置。
  18. 前記偏向部および前記基準反射面のうちの一方が前記ステージに取り付けられ、前記偏向部および前記基準反射面のうちの他方が露光装置本体に取り付けられていることを特徴とする請求項17に記載の露光装置。
  19. 請求項17または18に記載の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記基板に露光することと、
    前記所定のパターンが転写された前記基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記基板の表面に形成することと、
    前記マスク層を介して前記基板の表面を加工することと、を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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