JP5630553B2 - 固体撮像装置および撮像装置 - Google Patents
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Description
CMOSイメージセンサは、フォトダイオードからなる光電変換部を有する複数の画素を同一半導体基板上に2次元方向に配列した画素領域部と、この画素領域部の外部に形成された周辺回路領域とを備える(特許文献1参照)。
言い換えると、読み出しタイミングに対して所定の蓄積期間前に光電変換部に蓄積された信号電荷を一旦リセットすることで、所定の蓄積期間中に入射した光の信号電荷だけを蓄積し出力する。
図8に示すように、画素領域部2と、垂直走査回路3と、カラムCDS回路4と、水平走査回路5と、出力回路6と、タイミング発生回路7を有する。
画素領域部2は、それぞれ光電変換部を有する複数の画素が2次元方向に配列されたものである。また、画素領域部2は、その上部に配置されたカラーフィルタの分光特性に応じた色成分光を受光して光量に応じた画素信号を生成する。
垂直走査回路3は、画素領域部2を行単位で垂直方向に(列方向に)走査するものである。
カラムCDS回路4は、画素領域部2の各画素信号を列単位で取り込んでCDS処理やその他の信号処理を行うものである。
水平走査回路5は、カラムCDS回路4を水平方向に走査するものである。
出力回路6は、カラムCDS回路4から転送される画像信号に必要な信号処理を施して画像信号として出力するものである。
タイミング発生回路7は、垂直走査回路3、カラムCDS回路4、水平走査回路5の動作タイミングを同期させるものである。
ここで、隣り合う2つの画素の光電変換部を201A、201Bとする。
光電変換部201A,201Bに対してそれぞれ対応する転送トランジスタ202A,202Bのソースが接続される。
転送トランジスタ202A,202Bのゲートには転送線203A,203Bが接続される。
転送トランジスタ202A,202Bのドレインは、共通接続されて1つのリセットトランジスタ204に接続される。
転送トランジスタ202A,202Bのドレインとリセットトランジスタ204のソースとの間のフローティングデフュージョンFDは1つの増幅トランジスタ205のゲートに接続される。
リセットトランジスタ204のドレイン及び増幅トランジスタ205のドレインは電源線206に接続される。
リセットトランジスタ204のゲートはリセット線207に接続される。
増幅トランジスタ205のソースは選択トランジスタ208のドレインに接続される。
選択トランジスタ208のゲートは選択線209に接続され、選択トランジスタ208のソースが垂直信号線210に接続される。
ここでは、各画素を行単位で垂直方向に(列方向に)順次走査しつつ各画素の信号電荷をリセットするいわゆるローリング電子シャッターの動作について説明する。
なお、図8において、符号n、n+1……および転送信号Txに付した添え字n、n+1……は垂直方向における行のアドレスを示している。
また、リセット信号RETに付した添え字m、m+1……は2画素単位で供給されるリセット信号RETをそれぞれ区別するために付したものである。
アドレスnの行(以下nラインという)において、図9(A)に示すように、垂直走査回路3から出力されるリセット信号RETmが「H」とされた状態でリセット線207に印加され、かつ垂直走査回路3から転送信号Txnが正論理のパルスとして転送線203Aに印加される。
すると、転送トランジスタ202A及びリセットトランジスタ204がオンされ、nラインの光電変換部201AとフローティングデフュージョンFDに蓄積されている不要な電荷を除去するためのリセット動作がなされる。
そして、転送信号Txnが「L」に立ち下がることで転送トランジスタ202Aがオフすると、その時点から光電変換部201Aにおける光電荷の蓄積が開始される。言い換えると、蓄積期間が開始される。
n+1ライン、n+2ライン、n+3ライン……においても上記と同様の動作がなされる。すなわち、シャッター対象アドレスが順次選択されて電子シャッター動作が行われる。
このように各行における蓄積期間の開始時点のずれが生じると、例えば、移動中の被写体を撮像して得られる画像において歪みが発生することが知られている。
この画像の歪みは、各行における蓄積期間の開始時点のずれが大きくなるほど顕著となる。
したがって、撮像した画像の品質を確保する上で電子シャッター動作をより高速化することが好ましい。
上述のようなCMOSイメージセンサで高速シャッター動作を実現しようとする場合は、図9(B)に示すように、各転送信号Txのパルス幅を短くすればよいことになる。
しかしながら、各転送線203A,203Bが有する配線抵抗や浮遊容量によって転送信号Txのパルス幅の下限値が制限されることから、電子シャッター動作の高速化を図るにも限界がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は電子シャッター動作の高速化を図る上で有利な固体撮像装置および撮像装置を提供することにある。
本発明の撮像装置は、固体撮像装置を用いた撮像部と、前記撮像部を制御する制御部と、前記撮像部を操作する操作部とを有し、前記固体撮像装置は、信号電荷が蓄積される光電変換部を有する複数の画素が水平方向および垂直方向に沿って配置された画素領域部と、前記画素領域部の各画素を行単位で選択して前記各画素から行単位で前記信号電荷を読み出す垂直走査部と、有効状態としたリセット信号と有効状態とした転送信号とを行単位で前記各画素に供給することで前記各画素の全てをリセットした後、無効状態とした転送信号を行単位で前記各画素に供給することで前記各画素のリセットを解除し、前記各画素における前記信号電荷の蓄積を開始させる電子シャッター部とを備える。
そのため、各行における蓄積期間の開始時点のずれを短縮することができ、電子シャッター動作の高速化を図る上で有利となり、移動中の被写体を撮像して得られる画像に歪みが発生することを抑制でき、撮像した画像の品質を確保する上で有利となる。
以下では、本発明の固体撮像装置10がCMOSイメージセンサで構成されている場合について説明する。
図1に示すように、固体撮像装置10は、画素領域部12と、垂直走査部(列走査部)14と、電子シャッター部16と、カラムCDS回路18と、水平走査部(行走査部)20と、出力回路22と、タイミング発生回路24を含んで構成されている。
本実施の形態では、垂直方向において隣り合う2つの画素が、光電変換部と転送トランジスタを個別に有し、リセットトランジスタと増幅トランジスタと選択トランジスタを共有にした場合を示す。
垂直方向において隣り合う2つの画素のうち一方の画素を符号26Aで示し、他方の画素を符号26Bで示す。
一方の画素26Aは、光電変換部201Aと、転送トランジスタ202Aと、リセットトランジスタ204と、増幅トランジスタ205と、選択トランジスタ208とを含んで構成されている。
他方の画素26Bは、光電変換部201Bと、転送トランジスタ202Bと、前記のリセットトランジスタ204と、前記の増幅トランジスタ205と、前記の選択トランジスタ208とを含んで構成されている。
なお、以下では、転送トランジスタ202A、202Bと、リセットトランジスタ204、増幅トランジスタ205と、選択トランジスタ208を総称して画素トランジスタという。
なお、本実施の形態では、上述したように、隣り合う2つの画素が、転送トランジスタを除く各トランジスタを共用する場合について説明する。しかしながら、本発明は、画素毎に独立したトランジスタを用いる場合であっても、あるいは、3個以上の画素が転送トランジスタを除く各トランジスタを共用する場合であっても適用可能である。
リセットトランジスタ204は、フローティングデフュージョンFDをリセットするものである。
増幅トランジスタ205は、フローティングデフュージョンFDの電位に応じた画素信号を生成するものである。
選択トランジスタ208は、画素信号を出力する画素を選択するものである。
転送トランジスタ202A,202Bのゲートには転送線203A,203Bがそれぞれ接続される。
転送トランジスタ202A,202Bのドレインは、共通接続されてリセットトランジスタ204に接続される。
転送トランジスタ202A,202Bのドレインとリセットトランジスタ204のソースとの間のフローティングデフュージョンFDは、増幅トランジスタ205のゲートに接続される。
リセットトランジスタ204のドレイン及び増幅トランジスタ205のドレインは電源線206に接続される。
リセットトランジスタ204のゲートはリセット線207に接続される。
増幅トランジスタ205のソースは選択トランジスタ208のドレインに接続される。
選択トランジスタ208のゲートは選択線209に接続され、選択トランジスタ208のソースが垂直信号線210に接続される。
水平走査部20はカラムCDS回路18を水平方向に走査するものであり、言い換えると、垂直走査部14によって行単位で読み出された画素信号に対して列単位で信号処理を行うものである。
出力回路22は、カラムCDS回路18から転送される画像信号に必要な信号処理を施して画像信号として出力するものである。
タイミング発生回路24は、垂直走査部14、電子シャッター部16、カラムCDS回路18、水平走査部20の動作タイミングを同期させるものである。
垂直走査部14は、タイミング制御ブロック28、アドレスデコーダー30、タイミング生成回路32、レベルシフタ34、メモリブロック36、ドライバ38を含んで構成されている。
タイミング制御ブロック28は、後述するリセット信号RET、転送信号Tx、選択信号SELを生成するための各種パルス信号を発生させタイミング生成回路32に供給するものである。
また、タイミング制御ブロック28は、図2に示す順次シャッター制御信号I_txn、セット信号Sn、リセット信号Rnを生成するための各種パルス信号を発生させタイミング生成回路32に供給するものである。
また、タイミング制御ブロック28は、画素領域部12における行を特定するアドレスデータをアドレスデコーダー30に供給するものである。
アドレスデコーダー30は、タイミング制御ブロック28から供給されるアドレスデータをデコードして画素領域部12における行を特定するものである。
レベルシフタ34は、タイミング生成回路32から供給されるリセット信号RET、転送信号Tx、選択信号SELの電圧を後段のメモリブロック36あるいはドライバ38を駆動するに足る電圧にレベルアップするものである。
メモリブロック36は、電子シャッター部16の一部を構成するものであり、シャッター制御信号I_txn、ラッチ用セット信号Sn、ラッチ用リセット信号Rnに基づいて転送信号Txnを生成するものである。
メモリブロック36については後で詳述する。
ドライバ38は、レベルシフタ34からメモリブロック36を介して供給されたリセット信号RET、転送信号Tx、選択信号SELを各画素トランジスタに供給してそれらトランジスタを駆動するものである。
電子シャッター部16は、タイミング制御ブロック28、アドレスデコーダー30、タイミング生成回路32、レベルシフタ34、メモリブロック36、ドライバ38を含んで構成されている。
図2に示すように、メモリブロック36には、転送線203A(203B)単位に、言い換えると、行単位に設けられた複数の転送信号生成部40を備えている。
本実施の形態では、転送信号生成部40は、ラッチ42と、第1オアゲート44と、第2オアゲート46とを含んで構成されている。
図3は、セット入力端子42Aに入力されるセット信号Sと、リセット入力端子42Bに入力されるリセット信号Rと、出力端子42Cの出力信号Qバーとの関係を示す説明図である。
図3に示すように、ラッチ42は、セット信号Sが「1」になると、出力信号Qバーを「0」に保持し、リセット信号Rが「1」になると、出力信号Qバーを「1」に保持する。
言い換えると、ラッチ42は、セット信号Sが供給されると出力信号Qバーを「L」に保持し、リセット信号Rが供給されると出力信号Qバーを「H」に保持する。
なお、このようなラッチ42は、1ビットのデータを保持するメモリに相当している。
第1オアゲート44の出力端子はラッチ42のセット入力端子42Aに接続されている。
したがって、ラッチ42のセット入力端子42Aには、シャッター制御信号I_txnとラッチ用セット信号Snの論理和が供給される。
第2オアゲート46は、シャッター制御信号I_txnと、ラッチ42の出力端子42Cの出力信号Qバーとが入力される。以下、説明の便宜上、出力信号Qバーをラッチ出力信号M_txnという。
第2オアゲート46は、シャッター制御信号I_txnと、ラッチ出力信号M_txnとの論理和を転送信号Txnとして出力する。
したがって、各転送信号生成部40は、シャッター制御信号I_txnとラッチ用セット信号Snとの論理和によってセットされ、ラッチ用リセット信号Rnによってリセットされるラッチ42を有し、該ラッチ42の出力信号に基づいて転送信号Txnとして生成する。
また、転送信号Txnはシャッター制御信号I_txnと、ラッチ出力信号M_txnとの論理和で構成されることになる。
予め、タイミング生成回路32は、図4(E)に示すように、リセット信号RSTを「H」に固定する。
電子シャッター部16は、図4(A)乃至(C)に示すように、ラッチ用セット信号Snを「L」に固定し、かつ、各シャッター制御信号I_txn、……を「L」にした状態でラッチ用リセット信号Rnを正論理のパルス信号として各転送信号生成部40に同時に供給する。
すると、図4(D)に示すように、各転送信号生成部40のラッチ出力信号M_txn、……は同時に「H」となり、したがって、図4(F)に示すように、各転送信号Txn、……も同時に「H」となる。
これにより、各行の各画素の全てが同時にリセットされ、言い換えると電子シャッターが掛けられたシャッター期間が開始される。
すなわち、電子シャッター部16は、有効状態としたリセット信号RSTと有効状態とした転送信号Txn、……とを行単位で各画素に供給することで各画素の全てをリセットする。
この場合、電子シャッター部16による各画素のリセットは、各画素の全てに対して同時に実行される。
ここで、各シャッター制御信号I_txn、……のパルス幅ΔXは同一であり、かつ、時間的に先行するシャッター制御信号が立ち下る時点と、次のシャッター制御信号が立ち上がる時点とは一致している。
図4(D)に示すように、各シャッター制御信号I_txn、……が「H」に順次遷移することに応じて各ラッチ出力信号M_txn、……が「H」から「L」に順次遷移する。
したがって、図4(F)に示すように、各転送信号Txn、……は、各ラッチ出力信号M_txn、……の立ち下がり時点に対してパルス幅ΔX分遅れてそれぞれ立ち下がる。
なお、図4(F)において、シャッター期間Aは、各ラッチ出力信号M_txn、……の立ち下がり時点で定まるシャッター期間を示し、シャッター期間Bは、シャター期間Aにパルス幅ΔX分を加えた実際のシャッター期間を示している。
これにより、各画素のリセットが行単位で順次解除され、各画素の光電変換部201A,201Bにおける信号電荷の蓄積が開始される。言い換えると蓄積期間が開始される。
すなわち、電子シャッター部16は、各画素をリセットした後、無効状態とした転送信号Txn、……を行単位で各画素に供給することで各画素のリセットを解除し、各画素における信号電荷の蓄積を開始させる。
この場合、電子シャッター部16による各画素のリセットの解除は、各画素に対して行単位で順次実行される。
したがって、図4に示すように、画素領域部12の各行におけるシャッター期間Bは、パルス幅ΔX単位でずれて(遅延して)いることがわかる。
すなわち、画素領域部12の行数がNであれば、最初の行と最後の行との間におけるシャッター期間Bのずれ量は、ΔX×(N−1)となる。
すなわち、電子シャッター動作を高速化するためには、図5(C)に破線で示すように、各シャッター制御信号I_txn、I_txn+1、……のパルス幅ΔXを短縮すればよい。
ここで、各シャッター制御信号I_txn、I_txn+1、……のパルス幅ΔXの下限値は、転送信号生成部40が正常に動作するに足る時間であればよい。
すなわち、従来は、各転送線203A,203Bが有する配線抵抗や浮遊容量によって転送信号Txのパルス幅の下限値が制限されていた。
これに対して、本実施の形態では、転送信号生成部40、言い換えると、ラッチ42と、第1オアゲート44と、第2オアゲート46で構成されるゲート回路を動作させるに足るシャッター制御信号のパルス幅ΔXを確保すれば足りる。
垂直走査部14が動作するクロック信号の1クロックを単位として表現すると、従来は、転送信号Txのパルス幅として10クロック程度必要であったのに対して、本実施の形態では、シャッター制御信号のパルス幅ΔXは例えば2クロックで十分である。
したがって、シャッター期間Bのずれ量を1/5程度まで短縮することができ、電子シャッター動作の高速化を図る上で極めて有利となる。
グローバル電子シャッター動作とは、画素領域部12の各画素の全てに対するシャッター期間を同一とする電子シャッター動作をいう。言い換えると、シャッター期間のずれがゼロであり、したがって、同一のタイミングで蓄積期間が開始されることになる。
電子シャッター部16は、図6(A)乃至(C)に示すように、ラッチ用セット信号Snをいったん「L」とする。そして、各シャッター制御信号I_txn、……を「L」に固定した状態でラッチ用リセット信号Rnを正論理のパルス信号として各転送信号生成部40に同時に出力する。
すると、図6(D)に示すように、各転送信号生成部40のラッチ出力信号M_txn、M_txn+1、……は同時に「H」となり、したがって、図6(F)に示すように、各転送信号Txn、Txn+1、……も同時に「H」となる。
これにより、各行の各画素の全てが同時にリセットされ、言い換えると電子シャッターが掛けられたシャッター期間が開始される。
すなわち、電子シャッター部16は、有効状態としたリセット信号RSTと有効状態とした転送信号Txn、……とを行単位で各画素に供給することで各画素の全てをリセットする。
この場合、電子シャッター部16による各画素のリセットは、各画素の全てに対して同時に実行される。
ラッチ用セット信号Snが「L」から「H」に立ち上がった時点で各ラッチ出力信号M_txn、M_txn+1、……は同時に「L」に立ち下がる。
ここで、各シャッター制御信号I_txn、I_txn+1、……は「L」に固定されていることから、図2に示す第2オアゲート46の出力信号である転送信号Txn、Txn+1、……は同時に「H」から「L」に立ち下がる。
これにより、各画素の全てのリセットが同時に解除される。
すなわち、電子シャッター部16は、各画素をリセットした後、無効状態とした転送信号Txn、……を行単位で各画素に供給することで各画素のリセットを解除し、各画素における信号電荷の蓄積を開始させる。
この場合、電子シャッター部16による各画素のリセットの解除は、各画素の全てに対して同時に実行される。
したがって、各画素の全てのシャッター期間(グローバルシャッター期間)は同一となり、同一のタイミングで信号電荷の蓄積期間が開始されることになる。
この場合、行と行の間におけるシャッター期間のずれがゼロとなるため、移動中の被写体を撮像して得られる画像に歪みが発生すること防止することができ、撮像した画像の品質を確保する上で有利となる。
なお、グローバル電子シャッター動作を実現するためには、各画素の全てに転送信号を同時に供給すればよいのであるが、従来、このような転送信号を生成するためには、グローバル電子シャッター動作用の専用のゲート回路を設ける必要があった。
そのため、固体撮像装置10の小型化、低コスト化を図る上で不利があった。
これに対して、本実施の形態では、転送信号生成部40を行単位で設けるといった簡単な構成で、グローバル電子シャッター動作を実現することができ、固体撮像装置10の小型化、低コスト化を図る上で格段に有利である。
したがって、転送信号を有効状態から無効状態に切り替えることで各画素をリセットできるため、従来のように、各転送線203A,203Bが有する配線抵抗や浮遊容量による転送信号Txのパルス幅の下限値の制約を考慮する必要がない。
そのため、そのため、各行における蓄積期間の開始時点のずれを短縮することができ、言い換えると、行単位で生じるシャッター期間のずれを短縮することができる。
したがって、電子シャッター動作の高速化を図る上で有利となり、移動中の被写体を撮像して得られる画像に歪みが発生することを抑制でき、撮像した画像の品質を確保する上で有利となる。
そして、ラッチ42を、シャッター制御信号I_txnとラッチ用セット信号Snとの論理和によってセットし、ラッチ用リセット信号Rnによってリセットするようにした。
そして、転送信号生成部40によって、シャッター制御信号I_txnと、ラッチ出力信号M_txnとの論理和によって転送信号Txnを生成するようにした。
したがって、転送信号Txnを有効状態から無効状態に遷移させるためには、ラッチ42を含む転送信号生成部40が動作するに足る程度の短いパルス幅のシャッター制御信号I_txnを各行の転送信号生成部40に順次供給すればよい。
したがって、各行における蓄積期間の開始時点のずれを短縮することができ、言い換えると、行単位で生じるシャッター期間のずれを短縮することができる。
ここで、シャッター制御信号I_txnのパルス幅は、転送信号生成部40を動作させるに足る程度の短いもので済む。そのため、各行における蓄積期間の開始時点のずれを短縮することができ、言い換えると、行単位で生じるシャッター期間のずれを短縮することができる。
したがって、電子シャッター部16に転送信号生成部40を設けるといった簡単な構成で、電子シャッター動作の高速化を図れることができ、コストを削減しつつ撮像した画像の品質を確保する上で有利となる。
しかしながら、グローバル電子シャッター動作を行うと、図6(A),(D),(F)に示すように、ラッチ用セット信号Snのパルス信号が立ち上がると、各ラッチ出力信号と、各転送信号とが同時に立ち下がるため、瞬間的に消費電力が増大することになる。
そのため、固体撮像装置10を構成する周辺回路の設計時にこのような消費電流の増大を考慮する必要があり、設計コストの増大を招くことが懸念される。
これに対して、ローリング電子シャッター動作の高速化を図れば、グローバル電子シャッター動作を行った場合に近い効果を得ることができ、しかも、上記のような消費電流の増大を考慮する必要がなく、設計コストの低減を図る上で有利となる。
この場合、固体撮像装置10から画像信号を読み出す転送速度に限界があることから、固体撮像装置10の全画素を行単位で間引いて読み出すことが必要となる。
具体的には、所定行毎に画像信号の読み出しを行わない行を設定することになる。
ところが、読み出しを行わない行の画素では電荷が蓄積して飽和してしまうため、読み出しを行わない行の画素についてはシャッターを掛けた状態(リセット状態)に制御しておく必要がある。
したがって、そのような専用の制御を行うゲート回路を行単位で設けなくてはならず、構成の複雑化、固体撮像装置10の大型化、高コスト化を招く不都合がある。
しかしながら、本実施の形態では、各転送信号生成部40に供給するラッチ用セット信号Sn、シャッター用制御信号I_txnを制御するだけで、行単位で画素のリセット状態を制御することができる。そのため、構成の簡素化を図れ、固体撮像装置10の小型化、低コスト化を図る上で有利となる。
また、各転送信号生成部40に供給するラッチ用セット信号Sn、シャッター用制御信号I_txnを種々変更するだけで、電子シャッター動作を種々変更することができることになる。
したがって、電子シャッター動作の種類に応じた数の専用のゲート回路を設ける必要がないため、構成の簡素化、小型化、低コスト化を図りつつ、種々の電子シャッター動作を容易に実現する上で有利となる。
フォーカルプレーンシャッターが、固体撮像装置10の前方に設けた遮光板を固体撮像装置10の垂直方向(列方向)と平行に移動させるものである。
フォーカルプレーンシャッターは機械的に駆動されるものであることから、遮光板の移動速度は一定ではなく時間経過と共に高速となる。すなわち、移動開始時では遮光板の移動速度は低速であり、移動経過と共に速度が上昇していき、移動終了時に最も高速となる。
一方、上述したローリング電子シャッター動作を行った場合には、垂直方向において発生する行単位での各画素の蓄積期間の開始タイミングのずれが線形で増加する。
したがって、ローリング電子シャッター動作とフォーカルプレーンシャッターとを組み合わせて使用した場合、遮光板の移動速度の変化が撮像した画像に影響を与えることが懸念される。
そこで、遮光板の移動速度の変化が画像に及ぼす影響を抑制するように、垂直方向において発生する行単位での各画素の蓄積期間の開始タイミングのずれを制御することが考えられる。言い換えると、行単位での各画素の蓄積期間の開始タイミングのずれが非線形で増加するように制御することが考えられる。
このような行単位での各画素の蓄積期間の開始タイミングのずれを非線形とするには、シャッター制御信号I_txnのパルス幅ΔXを非線形とすればよい。
この場合も、行単位での各画素の蓄積期間の開始タイミングのずれを非線形とするために、専用のゲート回路を設ける必要がないため、構成の簡素化、小型化、低コスト化を図る上で有利となる。
図7に示すように、撮像装置400は、撮像光学系300、撮像部310、システムコントロール部320、駆動制御部330、メモリ媒体340、操作パネル部350、ディスプレイ360などを含んでいる。
撮像光学系300は、システムコントロール部320の指示に基づく駆動制御部330の制御により、各部を機械的に駆動してオートフォーカス等の制御が行われる。
すなわち、撮像部310では、上述したイメージセンサの出力信号に対し、AGC(自動利得制御)、OB(オプティカルブラック)クランプ、CDS(相関二重サンプリング)、A/D変換といった処理を行い、デジタル撮像信号を生成して出力する。
CPU321は、ROM322及びRAM323を用いて本撮像装置の各部に指示を送り、システム全体の制御を行う。
DSP324は、撮像部310からの撮像信号に対して各種の信号処理を行うことにより、所定のフォーマットによる静止画または動画の映像信号(例えばYUV信号等)を生成する。
外部インターフェース325には、各種エンコーダやD/A変換器が設けられ、システムコントロール部320に接続される外部要素(本例では、ディスプレイ360、メモリ媒体340、操作パネル部350)との間で、各種制御信号やデータをやり取りする。
操作パネル部350は、本撮像装置で撮影作業を行うに際し、ユーザが各種の指示を行うための入力キーを設けたものであり、CPU321は、この操作パネル部350からの入力信号を監視し、その入力内容に基づいて各種の動作制御を実行する。
ディスプレイ360は、本撮像装置に組み込まれた例えば液晶パネル等の小型表示器であり、撮像した画像を表示する。
Claims (2)
- 信号電荷が蓄積される光電変換部を有する複数の画素が水平方向および垂直方向に沿って配置された画素領域部と、
前記画素領域部の各画素を行単位で選択して前記各画素から行単位で前記信号電荷を読み出す垂直走査部と、
有効状態としたリセット信号と有効状態とした転送信号とを行単位で前記各画素に供給することで前記各画素の全てをリセットした後、無効状態とした転送信号を行単位で前記各画素に供給することで前記各画素のリセットを解除し、前記各画素における前記信号電荷の蓄積を開始させる電子シャッター部とを備え、
前記電子シャッター部は、行単位に設けられた転送信号生成部を有し、前記画素領域部の各画素の全てに対するシャッター期間を同一とするグローバル電子シャッター動作が可能であり、
前記転送信号生成部はラッチを有し、
前記電子シャッター部は、シャッター制御信号、ラッチ用セット信号及びラッチ用リセット信号を生成し、
前記ラッチは、前記シャッター制御信号と前記ラッチ用セット信号との論理和によってセットされ、前記ラッチ用リセット信号によってリセットされ、
前記転送信号生成部は、前記シャッター制御信号と前記ラッチの出力信号との論理和によって前記転送信号を生成し、
前記電子シャッター部が、前記リセット信号が有効状態に固定された状態で、前記シャッター制御信号を無効状態に固定し、かつ、前記ラッチ用セット信号を無効状態とし、正論理のパルス信号とした前記ラッチ用リセット信号を前記行単位に設けられた各転送信号生成部に同時に供給し、前記ラッチ用リセット信号の立ち上がりに対応して各転送信号生成部の前記ラッチの出力信号が立ち上がって有効状態となり、前記ラッチの出力信号の立ち上がりに対応して各転送信号生成部で生成される前記転送信号が立ち上がって同時に有効状態になり、
前記転送信号が有効状態とされた後、前記電子シャッター部が、前記ラッチ用リセット信号を無効状態とし、正論理のパルス信号とした前記ラッチ用セット信号を各転送信号生成部に同時に供給し、前記ラッチ用セット信号の立ち上がりに対応して各転送信号生成部の前記ラッチの出力信号が立ち下がって有効状態から無効状態へ遷移し、前記ラッチの出力信号の立ち下がりに対応して各転送信号生成部で生成される前記転送信号が立ち下がって有効状態から無効状態に同時に遷移する、
固体撮像装置。 - 固体撮像装置を用いた撮像部と、前記撮像部を制御する制御部と、前記撮像部を操作する操作部とを有し、
前記固体撮像装置は、
信号電荷が蓄積される光電変換部を有する複数の画素が水平方向および垂直方向に沿って配置された画素領域部と、
前記画素領域部の各画素を行単位で選択して前記各画素から行単位で前記信号電荷を読み出す垂直走査部と、
有効状態としたリセット信号と有効状態とした転送信号とを行単位で前記各画素に供給することで前記各画素の全てをリセットした後、無効状態とした転送信号を行単位で前記各画素に供給することで前記各画素のリセットを解除し、前記各画素における前記信号電荷の蓄積を開始させる電子シャッター部とを備え、
前記電子シャッター部は、行単位に設けられた転送信号生成部を有し、前記画素領域部の各画素の全てに対するシャッター期間を同一とするグローバル電子シャッター動作が可能であり、
前記転送信号生成部はラッチを有し、
前記電子シャッター部は、シャッター制御信号、ラッチ用セット信号及びラッチ用リセット信号を生成し、
前記ラッチは、前記シャッター制御信号と前記ラッチ用セット信号との論理和によってセットされ、前記ラッチ用リセット信号によってリセットされ、
前記転送信号生成部は、前記シャッター制御信号と前記ラッチの出力信号との論理和によって前記転送信号を生成し、
前記電子シャッター部が、前記リセット信号が有効状態に固定された状態で、前記シャッター制御信号を無効状態に固定し、かつ、前記ラッチ用セット信号を無効状態とし、正論理のパルス信号とした前記ラッチ用リセット信号を前記行単位に設けられた各転送信号生成部に同時に供給し、前記ラッチ用リセット信号の立ち上がりに対応して各転送信号生成部の前記ラッチの出力信号が立ち上がって有効状態となり、前記ラッチの出力信号の立ち上がりに対応して各転送信号生成部で生成される前記転送信号が立ち上がって同時に有効状態になり、
前記転送信号が有効状態とされた後、前記電子シャッター部が、前記ラッチ用リセット信号を無効状態とし、正論理のパルス信号とした前記ラッチ用セット信号を各転送信号生成部に同時に供給し、前記ラッチ用セット信号の立ち上がりに対応して各転送信号生成部の前記ラッチの出力信号が立ち下がって有効状態から無効状態へ遷移し、前記ラッチの出力信号の立ち下がりに対応して各転送信号生成部で生成される前記転送信号が立ち下がって有効状態から無効状態に同時に遷移する、
撮像装置。
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