JP2016019040A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】遮光画像減算処理を行う場合においても、良好な画像を出力できる撮像装置を提供する。【解決手段】複数の単位画素が行列状に配置された画素アレイ部の画素列単位で画素から出力されるアナログ信号をデジタル信号にAD変換するカラム処理回路にて、遮光画像減算撮影を行う場合には、遮光画素の撮影時において参照電圧の発生タイミングから設定値になるまでカウンタがカウント動作を行うようにして、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とでカラム処理回路の発熱状態を同じにし、ノイズの少ない良好な画像を出力できるようにする。【選択図】図2
Description
本発明は、撮像装置に関する。
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等には、光学系により結像された光学像を受光する固体撮像装置としてCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサが使用されている。CMOS型イメージセンサは、複数の画素からの電気信号の読み出しを列毎に並列して行うことで読み出し速度を向上させることができる。その一方で、列毎に並列処理することで高速化は実現できるものの、列毎に並列処理するときに回路が消費する電流が局所的に集中することによる電流増加や電流変動が懸念されている。
行列状に配列された複数の画素からの信号を列毎に並列に読み出す撮像装置の読み出し回路において、列毎に画素信号をアナログ−デジタル変換(AD変換)するものがある(例えば、特許文献1参照)。このAD変換は、次のように行われる。垂直信号線に読み出されたアナログ信号と参照電圧(ある傾きで電圧値が線形に変化するスロープ波形)を列毎に配置されたコンパレータで比較すると同時に、列毎に配置されたカウンタで一定周期のクロックに同期してカウント動作を開始する。その後、アナログ信号と参照電圧との電位の大小関係が逆転しコンパレータの出力が反転した時点でカウンタのカウント動作を停止し、カウンタのカウント値をアナログ信号の大きさに応じたデジタル信号とする。
ここで、カウンタの消費電流は、カウンタがカウント動作を行っている期間、すなわちカウント動作の開始から、垂直信号線に読み出されるアナログ信号と参照電圧との電位の大小関係が逆転する時点まで発生する。そして、カウンタのカウント動作を停止した時点で、カウンタで消費する電流はほぼゼロになる。言い換えれば、画素からの信号量、つまり被写体の明るさに応じてカウンタがカウント動作を行う期間が変動し、カウンタの消費電流も信号に応じて変動する。例えば、画素からの信号が高いとき、つまり被写体が明るいときに、カウンタの消費電流は増加する。
実際に被写体を撮影する場合に、撮像装置の画面内で明暗が変化することにより信号読み出し中の消費電流の増減が発生し、その影響で撮像装置の電源を揺らすことにより画像の劣化を引き起こすことも懸念される。この解決手段として特許文献2に記載の技術では、被写体の明るさに応じてカウント動作を先カウント又は後カウントにすることによって、カウンタ処理回路のカラム合計消費電流が行毎に変動することに起因する電流変動や電流増加を抑えるようにしている。
特許文献2に記載の技術においては、カラム合計消費電流が行毎に変動することに起因する電流変動や電流増加は抑えられているが、消費電流の増加による発熱の影響については考慮されていない。実際には、被写体の明るさに応じて列毎のAD変換器の消費電流が変化することで発熱状態が変化し、撮像装置内の暗電流が局所的に変動する。カメラで夜景等を高感度で撮影する場合、本画像から遮光画像を減算する方法(以下、「遮光画像減算処理」とも称す)で固定ノイズを低減しようとしても、撮像装置内の暗電流が局所的に変動すると所望の良好な画像を得ることができない場合がある。本発明の目的は、遮光画像減算処理を行う場合においても良好な画像を出力できる撮像装置を提供することである。
本発明に係る撮像装置は、それぞれが光電変換素子を含む複数の画素が行列状に配置された画素アレイ部と、前記画素アレイ部の画素列単位で前記画素から出力されるアナログ信号をデジタル信号にアナログデジタル変換するカラム処理回路とを有し、前記カラム処理回路は、前記アナログ信号と傾斜状波形で変化する参照電圧とを比較し、前記アナログ信号と前記参照電圧との電位の大小関係が逆転するタイミングで出力が反転するコンパレータと、一定の周期のクロックに同期してカウント動作を行い、前記参照電圧の発生タイミングから前記コンパレータの出力が反転するタイミングまでカウント動作を行う第1のカウントモード、及び前記参照電圧の発生タイミングから設定値になるまでカウント動作を行う第2のカウントモードを動作モードとして有するカウンタと、前記コンパレータの出力が反転するタイミングで前記カウンタのカウント値を保持するラッチとを有し、撮影モードに応じて前記カウンタの動作モードを切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、遮光画像を用いた本画像の補正処理を行う場合に、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とでカラム処理回路の発熱状態を同じにすることが可能になり、ノイズの少ない良好な画像を出力することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態による撮像装置の構成例を示す図である。本実施形態による撮像装置は、例えばCMOSイメージセンサである。本実施形態における撮像装置は、1つの半導体基板(チップ)上に形成された画素アレイ部11、垂直走査回路12、カラム処理回路13、水平転送走査回路14、参照電圧発生回路15、出力アンプ16、信号処理回路17、及びタイミング制御回路18を有する。なお、信号処理回路17は、チップ外に設けた構成としても良い。
図1は、本発明の実施形態による撮像装置の構成例を示す図である。本実施形態による撮像装置は、例えばCMOSイメージセンサである。本実施形態における撮像装置は、1つの半導体基板(チップ)上に形成された画素アレイ部11、垂直走査回路12、カラム処理回路13、水平転送走査回路14、参照電圧発生回路15、出力アンプ16、信号処理回路17、及びタイミング制御回路18を有する。なお、信号処理回路17は、チップ外に設けた構成としても良い。
画素アレイ部11は、入射する可視光をその光量に応じた電荷量に光電変換する光電変換素子を含む図示しない複数の単位画素(以下、単に「画素」とも称す)を有しており、それらが行列状に2次元配置されている。単位画素は、光電変換素子(例えばフォトダイオード)、光電変換素子からの信号をフローティングデフュージョンに転送するための転送トランジスタ、光電変換素子やフローティングデフュージョンをリセットするためのリセットトランジスタを有する。また、単位画素は、増幅トランジスタ及び選択トランジスタも含み、例えば4つのNチャネルMOSトランジスタを有する構成であるが、これらの組み合わせに限られるものではない。
画素アレイ部11には、行列状の画素配列に対して、行毎に画素駆動線Vpが行方向(画素行の画素の配列方向)に沿って形成され、列毎に垂直信号線VLが列方向(画素列の画素の配列方向)に沿って形成されている。図1に示した例では、画素駆動線Vpは各行1本として図示しているが、1本に限られるものではない。画素駆動線Vpの一端は、垂直走査回路12の各行に対応した出力端に接続されている。
垂直走査回路12は、読み出し走査系及び掃き出し走査系を有し、シフトレジスタやアドレスデコーダ等によって構成される。読み出し走査系は、信号を読み出す単位画素について行単位で順に選択走査を行う。掃き出し走査系は、読み出し走査系によって読み出し走査が行われる読み出し行に対して、その読み出し走査よりもシャッタスピードの時間分だけ先行して当該読み出し行の単位画素の光電変換素子から不要な電荷を掃き出す(リセットする)。
掃き出し走査系による不要電荷の掃き出し(リセット)により、いわゆる電子シャッタ動作が行われる。ここで、電子シャッタ動作とは、光電変換素子の光電荷を捨てて、新たに露光を開始する(光電荷の蓄積を開始する)動作のことを言う。読み出し走査系による読み出し動作によって読み出される信号は、その直前の読み出し動作又は電子シャッタ動作以降に入射した光量に対応するものである。直前の読み出し動作による読み出しタイミング又は電子シャッタ動作による不要電荷の掃き出しタイミングから、今回の読み出し動作による読み出しタイミングまでの期間が、単位画素における光電荷の蓄積時間(露光時間)となる。
垂直走査回路12によって選択走査された画素行の各単位画素から出力される信号(アナログ信号)は、垂直信号線VLの各々を通してカラム処理回路13に供給される。カラム処理回路13は、画素アレイ部11の画素列毎に、選択行の各画素から出力される信号を読み出す読み出し回路であり、画素列単位で各画素から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換(AD変換)機能を有する。カラム処理回路13の詳細な回路構成及び回路動作については後述する。
水平転送走査回路14は、シフトレジスタやアドレスデコーダ等によって構成され、カラム処理回路13の各列の回路部分を順番に選択する。水平転送走査回路14による選択走査により、カラム処理回路13により画素列毎にデジタル化された画素信号が順に水平信号線HLに読み出され、出力アンプ16を介して信号処理回路17に供給される。参照電圧発生回路15は、カラム処理回路13でのAD変換処理に用いられる、ある傾きで線形に変化する傾斜状波形(RAMP波形)の参照電圧Vslopeを発生する。
信号処理回路17は、水平転送走査回路14による選択走査により、カラム処理回路13から水平信号線HL及び出力アンプ16を介して供給される画素信号に対して種々の信号処理を施して出力する。信号処理回路17での信号処理としては、例えば、黒レベル調整、列毎のばらつきの補正、色関係処理等がある。タイミング制御回路18は、垂直同期信号VD、水平同期信号HD、及びマスタークロックMCK等の基準信号に基づいて、垂直走査回路12、カラム処理回路13、水平転送走査回路14、及び参照電圧発生回路15等の回路動作のタイミング制御を行う。また、タイミング制御回路18は、カラム処理回路13においてAD変換の際に用いる一定周期のクロックCLKを生成する。
次に、AD変換機能を有するカラム処理回路13の具体的な回路構成について説明する。図1に示したように、カラム処理回路13は、各々画素アレイ部11の画素列毎に配置されたコンパレータ131、カウンタ132、及びラッチ133を有する。
コンパレータ131は、単位画素から垂直信号線VLに読み出されるアナログ信号Vvlを一方の入力、参照電圧発生回路15で発生される傾斜状波形の参照電圧Vslopeを他方の入力として、それらを比較する。コンパレータ131は、アナログ信号Vvlと参照電圧Vslopeとの電位の大小関係が逆転するタイミングで出力が反転する。コンパレータ131は、例えば参照電圧Vslopeに対してアナログ信号Vvlが高いときに“L”(ローレベル)を出力し、アナログ信号Vvlと参照電圧Vslopeとの電位の大小関係が逆転するタイミングで出力を“H”(ハイレベル)に反転する。なお、参照電圧発生回路15は、タイミング制御回路18によるタイミング制御の下に、傾斜状波形の参照電圧Vslopeの発生を開始する。
カウンタ132は、タイミング制御回路18によるタイミング制御の下に、参照電圧発生回路15が参照電圧Vslopeを発生すると同時に、タイミング制御回路18から与えられる一定周期のクロックCLKに同期してカウント動作を開始する。カウンタ132は、アナログ信号Vvlと参照電圧Vslopeとの電位の大小関係が逆転するタイミングで、コンパレータ131の出力の反転を受けてクロックCLKの入力を停止させ、カウント動作を停止する。
図9は、本発明にいたる参考技術としてのカラム処理回路(以下、「カラムAD変換器」とも称す)13の回路構成を説明する図である。カウンタ132Aの入力側には、図9に示すように、インバータ901及び否定論理積演算回路(NAND回路)902を有するゲート回路134Aが設けられている。
ゲート回路134Aは、コンパレータ131の出力が“L”の期間においてゲートが開となって、タイミング制御回路18から与えられるクロックCLKをカウンタ132Aに供給する。カウンタ132Aは、参照電圧Vslopeの発生タイミングから、アナログ信号Vvlと参照電圧Vslopeとの電位の大小関係が逆転しコンパレータ131の出力が“H”に変化するタイミングまでの期間、クロックCLKに同期してカウント動作を行う。
カウンタ132Aは、そのカウント値CNTが参照電圧Vslopeのある電位と一対一の対応をとりながら変化することで、アナログ信号Vvlをデジタル信号に変換する。すなわち、参照電圧Vslopeの変化は、電圧の変化を時間の変化に変換するためのものであり、その時間をカウンタ132Aによって一定周期のクロックCLKに同期してカウントすることでデジタル値に変換する。
また、アナログ信号Vvlと参照電圧Vslopeとの電位の大小関係が逆転するタイミングで、カウンタ132Aのカウント値CNT、すなわちアナログ信号Vvlの大きさに応じたデジタル値が、ラッチ133に保持される。ラッチ133に保持された一行分のデジタル値は、図1に示した水平転送走査回路14による選択走査によって順に水平信号線HLに読み出され、出力アンプ16を介して信号処理回路17に供給される。
図10(a)及び図10(b)は、図9に示したカラム処理回路13におけるAD変換の様子を説明する図である。図10(a)には、単位画素からの信号Vvlが比較的小さいVvl(a)であるときの、参照電圧Vslope、カウンタに入力されるクロックCLK、コンパレータ出力COMPを示している。図10(b)には、単位画素からの信号Vvlが比較的大きいVvl(b)であるときの、参照電圧Vslope、カウンタに入力されるクロックCLK、コンパレータ出力COMPを示している。
図10(a)に示すように単位画素からの信号Vvlが小さいときには、コンパレータ出力COMPが短時間(図示の例では期間Ta)で反転するためカウンタに入力されるクロックCLKも短時間で停止し、カウンタ132Aの電流消費も短時間で停止する。一方、図10(b)に示したように単位画素からの信号Vvlが大きいときには、コンパレータ出力COMPが反転するまでの時間が長くなり(図示の例では期間Tb)、カウンタにクロックCLKが入力される時間も長くなる。そのため、その時間だけカウンタ132Aの電流消費時間が長くなる。カウンタ132が電流を消費することで、各カウンタは発熱する。したがって、図10(a)に示した場合には発熱量が小さく、図10(b)に示した場合には発熱量が大きくなる。つまり、カウンタ132Aの電流消費時間の差は、各カウンタの発熱量の差となって表れてくる。
この発熱が画像にどのような影響を与えるかを、図11(a)〜(c)を参照して説明する。カメラ等を用いて夜景等を高感度で撮影する際に固定ノイズ低減の目的で用いられる露光方法として次のような撮影方法(以下、「遮光画像減算撮影」とも称す)がある。まず、被写体を適切な露出で撮影できる条件(レンズ絞り、露光時間、撮影感度(ISO感度))で撮像装置を駆動し画像(本画像)を取得する。次に、撮影した本画像と同一時間だけ撮像装置の蓄積を行わせた遮光画像を取得する。そして、それぞれ取得した本画像と遮光画像との差分画像を生成することで、固定ノイズを減算する。なお、このような遮光画像減算撮影は広く使用されているため詳細説明は割愛するが、本画像と遮光画像は露光状態以外の条件がすべて同一であるという前提で成り立っている。
図11(a)〜図11(c)は、前述した遮光画像減算撮影を、図9に示したカラム処理回路(カラムAD変換器)を有する撮像装置で行った場合に取得される画像の例を示したものである。図11(a)は、本画像として夜景の月を高感度で撮影している様子で、模式的に画素アレイ部11上に被写体の「月」1101とカラム(列)AD変換器13を示したものである。図11(a)では、画像右中央付近に高輝度の被写体である「月」があり、画像上部から下部に向かって行順次に画素出力がAD変換されていく。カラム(列)AD変換器13が、「月」付近をAD変換する際、図10で説明したように高輝度の被写体の信号をAD変換するブロック付近1103Aでより発熱を起こす。
前述したように、読み出し動作による読み出しタイミングまでの期間が、単位画素における光電荷の蓄積時間であるので、その後に読み出される画素群は、この発熱の影響を受けることになる。このことは撮影条件が高感度であるほど顕著に現れる。具体的には、画素アレイ部11の右下付近1102Aが局所的に熱の影響を受け、単位画素内で発生する暗電流が増加し、読み出された本画像は本来の出力よりも高い出力を示すことになる。カラム(列)AD変換器13は、本画像をすべて読み出した後、電力を遮断されることにより、急速に通常の温度(周囲環境温度)に戻る。
図11(b)は、本画像と同一時間だけ撮像装置の蓄積を行わせた遮光画像を取得する様子を示している。遮光状態であるので単位画素からの信号Vvlは極めて小さく、カラム(列)AD変換器13の行毎のカウント時間が短く発熱がほとんどない上、列毎の発熱もほとんどない。したがって、出力された画像は右下付近1102Bを含め、ほぼ均一な遮光画像となっている。
図11(c)は、本画像と遮光画像との差分画像を示しており、被写体である「月」以外の部分は固定ノイズのない遮光状態と同程度の出力になっていることが期待される。しかしながら、本画像のみ図11(a)で説明したように局所的に熱の影響を受けているため、差分画像でも右下付近1102Cの部分で本来の出力よりも高い出力(暗電流によるムラ)となり、期待した良好な画像を得られていない。これは、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とでカラム(列)AD変換器13の発熱状態が異なることに起因している。
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態におけるカラム処理回路13の構成例を説明する図である。第1の実施形態におけるカラム処理回路13は、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とで発熱状態を同じにして、遮光画像減算撮影により良好な画像を得ることができるようにしたものである。
図2は、本発明の第1の実施形態におけるカラム処理回路13の構成例を説明する図である。第1の実施形態におけるカラム処理回路13は、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とで発熱状態を同じにして、遮光画像減算撮影により良好な画像を得ることができるようにしたものである。
第1の実施形態におけるカラム処理回路13は、動作モードとして第1のカウントモード及び第2のカウントモードを有する。第1のカウントモードでは、コンパレータ131の出力が“L”の期間、入力されるクロックCLKを通常にカウントする。第2のカウントモードでは、予めプリセットされたカウント数(設定値PSDT)だけ入力されるクロックCLKをカウントする。本画像の撮影時には第1のカウントモードで動作させ、遮光画像の撮影時には第2のカウントモードで動作させるようにしている。
第1のカウントモードでは、ゲート回路134内に制御信号C/Pにより駆動されるスイッチ201がc側に接続されることで、コンパレータ131の出力が“L”の期間、プリセットカウンタ132がクロックCLKを通常にカウントする。コンパレータ131の出力が“H”になることで、プリセットカウンタ132に入力されるクロックが停止する。
第2のカウントモードでは、スイッチ201がp側に接続されるとともにプリセットカウンタ132がプリセットデータ(設定値)PSDTを受ける。プリセットカウンタ132は、プリセットされた数(設定値)のクロックCLKをカウントすると、出力信号を“L”から“H”に反転させる。プリセットカウンタ132の出力信号ODTが、スイッチ201を介してインバータ202に入力されることで、プリセットカウンタ132に入力されるクロックが停止する。
ラッチ回路133は、カウントモードにかかわらず、アナログ信号Vvlと参照電圧Vslopeとの電位の大小関係が逆転する(コンパレータ131の出力が“L”から“H”になる)タイミングで、プリセットカウンタ132のカウント値CNTを保持する。
ここで、第1のカウントモードにおいて、プリセットカウンタ132は、クロックCLKのカウント開始からコンパレータ131の出力が“L”から“H”になるまでの期間、カウント動作を行う(クロックが入力される)ため電流を消費する。一方、第2のカウントモードにおいては、プリセットカウンタ132は、クロックCLKのカウント開始からプリセットされた数(設定値)のクロックをカウントするまでの期間、カウント動作を行う(クロックが入力される)ため電流を消費する。
図3は、プリセットカウンタ132の構成例を示す図である。プリセットカウンタ132は、カウンタ301、デコーダ302、比較回路303、及びゲート回路304を有する。カウンタ301は、所定のリセット動作後にクロックCLKが供給されている間、クロックのカウント動作を行う。デコーダ642は、プリセットされたデータPSDTをカウンタ出力と比較するためのデータ変換を行い、比較回路303(図示の例では4ビット)に入力する。比較回路303にはカウンタ301の各ビット出力も入力され、比較回路303の出力を受けるゲート回路304は、プリセットデータとカウンタ301の出力が一致すると出力ODTが“L”から“H”に変化する。ゲート回路304の出力ODTは、図2に示したスイッチ201のp側に接続されている。
図4は、第1の実施形態における撮像装置の一部構成を説明する図である。図1に示した撮像装置、及び図2、図3で説明したカラムAD変換器を示している。カラムAD変換器13の出力は、制御回路701に行順次に入力され所定の処理が行われる。制御回路701からは単位画素毎のAD変換により得られた値を基に、行毎に各列のカウンタをプリセットする信号がカラムAD変換器13に対して出力される。
図5(a)〜図5(d)は、図4に示した構成において遮光画像減算撮影を行ったときのAD変換の様子を説明する図である。図5(a)及び図5(b)は、本画像の撮影時のAD変換の様子を示しており、図5(c)及び図5(d)は、遮光画像の撮影時の図5(a)及び図5(b)にそれぞれ対応する単位画素のAD変換の様子を示している。また、図5(a)及び図5(b)は、それぞれ図10(a)及び図10(b)と同様であり、図5(a)は単位画素からの信号Vvlが比較的小さいVvl(a)のとき、図5(b)は単位画素からの信号Vvlが比較的大きいVvl(b)のときの様子である。
本画像の撮影時は、第1のカウントモードで動作してAD変換を行う。したがって、カラムAD変換器13は、図5(a)や図5(b)に示すように、アナログ信号Vvlと参照電圧Vslopとの電位の大小関係が逆転するタイミングまでクロックCLKが入力され、カウント動作を行う。
一方、遮光画像の撮影時は、第2のカウントモードで動作してAD変換を行う。図4における制御回路701により、すでに取得済の本画像の単位画素毎のAD変換値を基に、行毎に各列の(カラムAD変換器13内の)プリセットカウンタ132に本画像と同じカウント値をセットする。そのため、図5(c)や図5(d)に示すように、遮光画像、すなわち信号量がVvl(a’)、Vvl(b’)のように極小でありながら、カラムAD変換器13は、クロックCLKが本画像と同じ期間に亘って入力され、カウント動作が行われる。つまり、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とで、各単位画素のAD変換時のカラムAD変換器13の発熱状態を同じにすることができる。
ここで、図3におけるデコーダ302、比較回路303、ゲート回路304は、第1のカウントモード時には不要な回路ではあるが、第1及び第2のカウントモードで消費電力を同じにするために、第1のカウントモード時においても動作させておく。この場合、プリセットするデータは、例えば設定可能な最大値をセットするものとする。また、第1のカウントモード時には、スイッチ201のc側に接続されているため、動作上の不具合はない。
図6(a)〜図6(c)は、このような撮像装置で遮光画像減算撮影を行った場合に取得される画像の例を示したものである。図6(a)は、図11(a)と同様で、本画像として夜景の月を高感度で撮影している様子である。したがって、画素アレイ部11の右下付近601Aが局所的に熱の影響を受け、単位画素内で発生する暗電流が増加し、読み出された本画像は本来の出力よりも高い出力を示している。
図6(b)は、本画像と同一時間だけ撮像装置の蓄積を行わせた遮光画像を取得する様子を示している。本実施形態では、カラムAD変換器13の発熱状態が本画像と同じであるので、画素アレイ部11の右下付近601Bが図6(a)と同様に局所的に本来の出力よりも高い出力を示している。図6(c)は、本画像と遮光画像との差分画像を示しており、期待通り被写体である「月」以外の部分は固定ノイズのない遮光状態と同程度の出力にすることができている。
第1の実施形態によれば、遮光画像を用いた本画像の補正処理を行うとき、カラム処理回路(カラムAD変換器)13を、本画像の撮影時は第1のカウントモードで動作させ、遮光画像の撮影時は第2のカウントモードで動作させる。これにより、遮光画像減算撮影において、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とでカラム処理回路(カラムAD変換器)13の発熱状態を同じにすることができ、ノイズの少ない良好な画像を出力することが可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、遮光画像減算撮影において、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とでカラム処理回路(カラムAD変換器)13のカウントモードを変更することで、カラム処理回路(カラムAD変換器)13の発熱状態を同じにしている。以下に説明する第2の実施形態では、遮光画像減算撮影において、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とでカラム処理回路(カラムAD変換器)13のカウントモードを変更せずに、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時で発熱状態を同じにするものである。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、遮光画像減算撮影において、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とでカラム処理回路(カラムAD変換器)13のカウントモードを変更することで、カラム処理回路(カラムAD変換器)13の発熱状態を同じにしている。以下に説明する第2の実施形態では、遮光画像減算撮影において、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とでカラム処理回路(カラムAD変換器)13のカウントモードを変更せずに、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時で発熱状態を同じにするものである。
具体的には、図2におけるカラム処理回路(カラムAD変換器)13を常に第2のカウントモードで動作させるとともに、制御回路701により(カラムAD変換器13内の)プリセットカウンタ632に常に最大のカウント値をセットするようにする。これを本画像の撮影時と遮光画像の撮影時の両方で行う。ここで最大のカウント値は、例えば12ビット出力のAD変換器であれば4096をプリセットし、常に4096クロックカウントを継続させる。
このときのAD変換の様子を示したのが図7である。単位画素からの信号Vvlの信号量が小さくても、クロックCLKは常に最大数だけ入力されてカウント動作が行われる。このように信号量が極小であっても常にカラム処理回路(カラムAD変換器)13は最大のカウント動作を行うため、消費電流(発熱)は多少増加するが、本画像の撮影時と遮光画像の撮影時とで発熱状態を同じにすることができる。したがって、遮光画像減算撮影において、ノイズの少ない良好な画像を出力することが可能になる。
(実施形態の応用例)
遮光画像減算撮影以外の撮影(すなわち本画像のみ撮影する通常撮影など)においては、カラム処理回路(カラムAD変換器)13は、常に第1のカウントモードで動作させることが望ましい。例えば、一般的にはノイズの少ない低感度での撮影頻度が多く、低感度ではカラム処理回路(カラムAD変換器)13の発熱による暗電流の増減が画像に影響を及ぼすことも少ない。
遮光画像減算撮影以外の撮影(すなわち本画像のみ撮影する通常撮影など)においては、カラム処理回路(カラムAD変換器)13は、常に第1のカウントモードで動作させることが望ましい。例えば、一般的にはノイズの少ない低感度での撮影頻度が多く、低感度ではカラム処理回路(カラムAD変換器)13の発熱による暗電流の増減が画像に影響を及ぼすことも少ない。
そこで、撮影者が撮像装置で被写体撮影する場合において、撮影モードが遮光画像減算処理を行う撮影モードであるかどうかを判定し、遮光画像減算処理を行う撮影モードであれば前述した実施形態の動作を行う。それ以外ではカラム処理回路(カラムAD変換器)13を第1のカウントモードで動作させる。このように動作させることによって、撮影者の意図を反映させた最良の画像を出力できる撮像装置を提供することが可能である。
例えば、図8(a)に示すように、遮光画像減算処理を行う撮影モードであるかどうかを判定する(S801)。遮光画像減算処理を行う撮影モードでなければ、カラム処理回路(カラムAD変換器)13は、第1のカウントモードで通常にAD変換を行う(S802)。一方、遮光画像減算処理を行う撮影モードであれば、カラム処理回路(カラムAD変換器)13は、本画像を第1のカウントモードで通常にAD変換し、遮光画像を第2のカウントモードで本画像と同じ発熱状態になるようにAD変換を行う(S803)。
また、例えば図8(b)に示すように、遮光画像減算処理を行う撮影モードであるかどうかを判定する(S811)。遮光画像減算処理を行う撮影モードでなければ、カラム処理回路(カラムAD変換器)13は、第1のカウントモードで通常にAD変換を行う(S812)。一方、遮光画像減算処理を行う撮影モードであれば、カラム処理回路(カラムAD変換器)13は、本画像と遮光画像を第2のカウントモードで且つプリセットカウンタを最大値にセットし、本画像と遮光画像で同じ発熱状態になるようにAD変換を行う(S813)。
なお、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
11:画素アレイ部 13:カラム処理回路(カラムAD変換器) 131:コンパレータ 132:カウンタ(プリセットカウンタ) 133:ラッチ 18:タイミング制御回路 134:ゲート回路 201:スイッチ 202:インバータ 203:NAND回路
Claims (6)
- それぞれが光電変換素子を含む複数の画素が行列状に配置された画素アレイ部と、
前記画素アレイ部の画素列単位で前記画素から出力されるアナログ信号をデジタル信号にアナログデジタル変換するカラム処理回路とを有し、
前記カラム処理回路は、
前記アナログ信号と傾斜状波形で変化する参照電圧とを比較し、前記アナログ信号と前記参照電圧との電位の大小関係が逆転するタイミングで出力が反転するコンパレータと、
一定の周期のクロックに同期してカウント動作を行い、前記参照電圧の発生タイミングから前記コンパレータの出力が反転するタイミングまでカウント動作を行う第1のカウントモード、及び前記参照電圧の発生タイミングから設定値になるまでカウント動作を行う第2のカウントモードを動作モードとして有するカウンタと、
前記コンパレータの出力が反転するタイミングで前記カウンタのカウント値を保持するラッチとを有し、
撮影モードに応じて前記カウンタの動作モードを切り替えることを特徴とする撮像装置。 - 本画像から遮光画像を減算する第1の撮影モードと、前記第1の撮影モードとは異なる撮影モードとで、前記カウンタの動作モードを切り替えることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 前記第1の撮影モードでは、本画像に係る信号をアナログデジタル変換するときに前記第1のカウントモードで前記カウンタがカウント動作を行い、遮光画像に係る信号をアナログデジタル変換するときに前記第2のカウントモードで前記カウンタがカウント動作を行うことを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
- 前記遮光画像に係る信号をアナログデジタル変換するときに、前記本画像の単位画素毎のアナログデジタル変換により得られた値を基に、各列の前記カウンタに本画像と同じカウント値を設定することを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
- 前記第1の撮影モードでは、本画像に係る信号及び遮光画像に係る信号をアナログデジタル変換するときに前記第2のカウントモードで前記カウンタがカウント動作を行うことを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
- 前記第2のカウントモードでは、各列の前記カウンタに設定可能な最大値を設定することを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
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