<実施形態1>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(パチンコ機100)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や遊技台枠用ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、ボタンユニット190と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、ここでは不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主制御基板156を収納する主制御基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副制御基板160と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副制御基板164とを収納する第1副制御基板ケース162、液晶の制御処理を行う液晶制御部700を構成する液晶制御基板680を収納する液晶制御基板ケース682、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出制御基板170を収納する払出制御基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186を配設している。CRインタフェース部186は、例えばD−sub(D−subminiature)コネクタで構成されたCRユニット接続部を有し、これを介して払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うようになっている。
また、パチンコ機100は、その背面側から見て、球タンク150の右側であってタンクレール154の上方に中継基板196を有している。中継基板196はパチンコ機100とホールコンピュータとの電気的接続に用いられる。遊技盤200の交換を行う場合にパチンコ機100とホールコンピュータとの配線を変更する必要がないため、遊技盤200は、中継基板196を介して本体104とホールコンピュータとを接続したままで交換される。但し、機種によってはパチンコ機100からホールコンピュータに送信する信号の種類を変更する必要があるため、パチンコ機100は、遊技盤200の取り外し時に、パチンコ機100の正面(手前)側から中継基板196の接続状況が把握できるように構成されていてもよい。
また、第1副制御基板ケース162の図中左上には、例えばスピーカ120の音量を調整する音量調整スイッチ192を設けている。音量調整スイッチ192は、例えばロータリースイッチで構成される。
このように、主制御基板156、第1副制御基板160、第2副制御基板164および液晶制御基板680は、機種毎に変更の必要があるため遊技盤200の背面に備えられ、払出制御基板170、発射基板174および電源基板182は、複数機種で共通的に使用されるため外枠102に備えられる。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208と、可動表示装置288とを配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
可動表示装置288も、演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成するが、装飾図柄表示装置208と同様に、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。可動表示装置288は、不図示のモータを備え、当該モータによって上下方向に移動可能に構成され、下降した場合には、装飾図柄表示装置208の前方の少なくとも一部を覆う。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224、および可動表示装置288の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
なお、可動表示装置288は、演出の表示を行うものであってかつ、可動するものである。したがって、以下の説明においては、表示装置として、装飾図柄表示装置208を第一表示装置(メイン液晶表示装置)といい、可動表示装置288を第二表示装置(サブ液晶表示装置)という場合がある。また、遮蔽装置246や、人の腕を模した演出可動体224とともに(演出)可動体という場合がある。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて各種機器を制御する第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて主に演出の制御を行う第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、液晶制御部700と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路(乱数値生成回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138や遊技台枠用ランプ122など)の制御を行うための駆動回路420と、チャンスボタン136およびボタンユニット190の可動部の駆動制御を行うための駆動回路432と、チャンスボタン136の押下やボタンユニット190の押下を検出するボタン検出センサ426および各種センサ430と、各種センサ430やボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224や、遮蔽装置246や、可動表示装置288の可動部の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224や、遮蔽装置246などの現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、基本回路502と遊技盤用ランプ駆動回路530との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<液晶制御部>
次に、液晶制御部700について説明する。液晶制御部700は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて液晶制御部700の全体を制御するCPU704と、一時的にデータを記憶するためのRAM708と、液晶制御部700の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506と、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)710を備えている。CPU704は、水晶発振器714Aが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
VDP710は、水晶発振器714Bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、CPU404からの信号に基づいてCGROM716に記憶された画像データ等を読み出してVRAM718のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208および可動表示装置288に画像を表示する。
<遊技台のブロック図>
図5を参照してパチンコ機100の各基板(制御基板)等の接続関係を説明する。同図は、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、払出制御部600および液晶制御部700などを構成する各(制御)基板等と、表示装置や可動体等との接続関係を示すブロック図である。
パチンコ機100は、遊技盤200側では、主制御基板156に盤面中継基板722と外部端子板720、第1副制御基板160が接続する。盤面中継基板722には、各種センサ320、各ソレノイド332および図柄表示基板212、214、210、328が接続する。これにより、遊技球が一般入賞口(入賞口)226、普図始動口(ゲート)228、第1特図始動口230および第2始動口232へ入球したことが球検出センサ320で検出された場合、そのスイッチ信号が主制御部300に送信される。また、第2特図始動口(普通電動役物)232開閉用のソレノイド信号が主制御部300の駆動回路334からソレノイド332に送信される。また第1可変入賞口234や第2可変入賞口235(大入賞口)開閉用のソレノイド信号が主制御部300の駆動回路334からソレノイド332に送信される。また、第1可変入賞口234や第2可変入賞口235(大入賞口)からは入球をカウントするカウント信号が主制御部300に送信される。
また第1副制御基板160には、液晶制御基板680が接続し、液晶制御基板680には、装飾図柄表示装置(メイン液晶表示装置)208および可動表示装置(サブ液晶表示装置)288が接続する。また第1副制御基板160には、第2副制御基板164が接続し、第2副制御基板164には、盤面側の可動物M(可動表示装置288の可動部2441、演出可動体244、遮蔽装置246など)、遊技盤用ランプ532が実装される盤面側照明基板724が接続する。
これにより、主制御基板156の指令により、第1副制御基板160が制御を行い、第1副制御基板160の指令により液晶制御基板680および第2副制御基板164が制御を行う。具体的には、主制御部300が生成した処理情報(コマンド信号)が、第1副制御部400に送信され、当該処理情報あるいは第1副制御部400が生成した処理情報が、液晶制御部700や第2副制御部500に送信される。例えば、演出可動体224の駆動用のデータ、演出可動体224の照明発光用データ、可動表示装置288の駆動用のデータ等が、第1副制御基板160から第2副制御基板164に送信される。また、遊技盤200側の照明を発光させるためのデータまたはクロック信号が第2副制御部500の駆動回路516から盤面側照明基板724に送信される。また、各駆動回路324、326、330から、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214、普図表示装置210、各種状態表示部328の表示制御用の信号が送信される。また、第1副制御基板160の制御データが液晶制御基板680に送信され、装飾図柄表示装置208や可動表示装置288に画像データが送信される。
また、パチンコ機100は、本体104側では、盤枠中継基板726A、726B、726Cが設けられ、遊技盤200側の基板と本体104側の基板とを中継して接続する。盤枠中継基板726Aは、主制御基板156と払出制御基板170と接続する。これにより、主制御部300から払出制御部600に例えば払出制御に関するコマンド信号(例えば払出数や外部端子板720と通信するための情報)が送信され、払出制御部600からは、主制御部300に対して排出系のエラー情報等が送信される。また、盤枠中継基板726Bは、第1副制御基板160と電源基板182を接続し、盤枠中継基板726Cは、第1副制御基板160と前面枠扉106に設けられたチャンスボタン136、ボタンユニット190、ボタン用の各種ランプ138,418、ボタン可動部246、各種ランプ418が実装されるドア側照明基板734、該ドア側照明基板734を介してスピーカ120とを接続する。
これにより各種ランプ418を発光させるためのデータやクロック信号が第1副制御部400の駆動回路420からドア側照明基板734に送信される。また、音源IC416からスピーカ120に音声データが送信される。また、チャンスボタン136やボタンユニット190の操作によるボタン検出センサ426等の検知結果が第1副制御部400に送信される。
払出制御基板170は、払出しセンサ604、払出モータ602および遊技球等貸出装置接続基板728と接続する。また払出制御基板170は、電源基板182、発射基板174、受け皿基板730とも接続する。発射基板174は、電源基板182、発射モータ632、球送り装置634と接続する。受け皿基板730は、前面枠扉106に設けられた発射ハンドル基板738および度数表示基板744と接続する。発射ハンドル基板738には、ハンドルボリューム736、満タンスイッチ740およびタッチセンサ742が接続する。
<図柄の種類>
次に、図6(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。同図(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されており、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図6(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図6(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図7に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234、235や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、第1可変入賞口234、および第2可変入賞口235への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図6(c)に示す普図A)および外れ図柄(図6(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図6(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または第2可変入賞口235(特図1の場合には、第1可変入賞口234)に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)第2可変入賞口235の扉部材235a(特図1の場合には、第1可変入賞口234の扉部材234a)の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材235a(特図1の場合には、扉部材234a)を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)第2可変入賞口235の扉部材235a(特図1の場合には、第1可変入賞口234の扉部材234a)の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材235a(特図1の場合には、扉部材234a)を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、第1可変入賞口234(または第2可変入賞口235)の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図9を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS303では、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値が33(33ms)以上か否かを判定し、タイマ変数CNTの値が33となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数CNTの値が33以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数CNTに0を代入する。なお、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値は、ステップS303の処理からステップS305の処理への移行毎に33、33、34のように変化させてもよい。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からのコマンド、第2副制御部500からのコマンド、および液晶制御部700からの戻りコマンドを受信したか否かを判別し、処理する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。また、主制御部300からのコマンドに基づいて演出抽選処理を行い、液晶コマンドや、所定のポジションにパーツデータを設定するボックスデータの設定処理(後述)を行う。また、戻りコマンド(後述)の受信後にポジションにパーツデータがある場合は、スピーカ120、各種ランプ418、遊技盤用ランプ532、演出可動体246、224等に送信するパーツデータの設定処理を行う。
ステップS311では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。例えば、報知条件の成立があった場合にスピーカ120による報知(例えば演出)が実行されるように命令を出力する。また、不正行為や故障の検知等に関連する異常報知条件の成立があった場合にスピーカ120による報知(例えば異常の発生を報せる報知)が実行されるように命令を出力する。ステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。例えば、各種ランプ418の発光条件の成立があった場合にはその発光のための命令を出力する。
ステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に遮蔽装置246または、チャンスボタン136内の可動体(回転体)への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドまたは液晶制御部700に送信する液晶コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が33以上と判定されるのは33ms毎となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS503では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
次に、図10を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS703では、タイマ変数CNTが33以上か否かを判定し、タイマ変数CNTが33となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数CNTが33以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。なお、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値は、ステップS703の処理からステップS707の処理への移行毎に33、33、34のように変化させてもよい。
ステップS705では、タイマ変数CNTに0を代入する。
ステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS711では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ122への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップS713では、第1副制御部400からの盤面側の可動物M(可動表示装置288の可動部2441、演出可動体224、遮蔽装置246など)への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS703に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS901では、図10(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS703において、タイマ変数の値が33以上と判定されるのは33ms毎となる。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<液晶制御部700の処理>
次に、図11を用いて、液晶制御部700の処理について説明する。なお、同図(a)は、液晶制御部700のCPU704が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、液晶制御部700のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、液晶制御部700のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)はVDP画像処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS1001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM708内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS1003では、タイマ変数CNTが33以上か否かを判定し、タイマ変数CNTが33となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数CNTが33以上となったときには、ステップS1005の処理に移行する。なお、タイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値は、ステップS1003の処理からステップS1005の処理への移行毎に33、33、34のように変化させてもよい。
ステップS1005では、タイマ変数CNTに0を代入する。
ステップS1007では、コマンド処理を行う。液晶制御部700のCPU704は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS1009では、VDPコマンド送信処理を行う。例えば、第1副制御部400から画像表示の指示があった場合は、VDP710に画像制御処理を行わせるため、VDP710に対してコマンドを送信する。
ステップS1011では戻りコマンド送信処理を行う。液晶制御部700は、装飾図柄表示装置208または可動表示装置288を制御して要求された画像を表示した場合は、戻りコマンドを第1副制御部400に送信して、ステップS1003に戻る。
次に、同図(b)を用いて、液晶制御部700のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、液晶制御部700が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM708に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、液晶制御部700のCPU704によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。液晶制御部700は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
液晶制御部タイマ割込処理のステップS1201では、図11(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS1003において説明したRAM708のタイマ変数記憶領域のタイマ変数CNTの値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS1003において、タイマ変数の値が33以上と判定されるのは33ms毎となる。
液晶制御部タイマ割込処理のステップS1203では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、液晶制御部メイン処理におけるステップS1009のVDPコマンド送信処理でコマンドを受信したVDP710の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS1301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU704は、まず、VRAM718の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208および/または可動表示装置288に表示される。次に、CPU704は、VDP710のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(CGROM716の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM718の転送先アドレス)などを設定した後、CGROM716からVRAM7186への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP710は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをCGROM716からVRAM718に転送する。その後、VDP710は、転送終了割込信号をCPU704に対して出力する。
ステップS1303では、VDP710からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1305に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS1305では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU704は、ステップS1301でVRAM710に転送した画像データに基づいてVRAM718の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM718の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP718に指示する。VDP718はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS1307では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU704は、VDP710に画像の描画開始を指示する。VDP710は、CPU704の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS1309では、画像の描画終了に基づくVDP710からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1311に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS1311では、RAM708の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<配線構造>
パチンコ機100の電子部品等の配線構造について説明する。ここでは、スピーカ120の配線構造について説明する。既に説明したとおり、本実施形態の場合、スピーカ120はドア側照明基板734を介して盤枠中継基板726Cに接続されている。本実施形態の場合、盤枠中継基板726Cはパチンコ機100の下部側に配置されている構成を想定している。この構成の場合、盤枠中継基板726Cとスピーカ120とを直接ハーネス等で接続する構成とすると、必要な配線長は比較的長くなり、かつ、遊技領域124周囲で配線を通す必要がある。遊技性や遊技の興趣の点で遊技領域124はできるだけ広く確保したい場合が多い。本実施形態では、ドア側照明基板734を利用することで、ハーネスを設置するスペースを確保しずらい場合であっても、スピーカ120用の配線を設けることができる。
図12は、ドア側照明基板734を備える照明ユニットAの配置を示す図であり、前面枠扉106の表側パネルを透視した模式図である。スピーカ120は、前面枠扉106の上部の2か所の隅部に配置されている。照明ユニットAは、遊技領域124に隣接して遊技領域124の左右両側部にそれぞれ配置されており、遊技領域124と前面枠扉106の側面との間の狭い領域に位置している。図示していないが盤枠中継基板726Cは球貯留皿付扉108近傍に位置する。
図13は図12のa−a線に沿う照明ユニットAの断面図である。照明ユニットAは、ドア側照明基板734と、ドア側照明基板734を前面枠扉106に固定する取付部材1と、ドア側照明基板734を覆う被覆カバー2と、を備える。
被覆カバー2は、透明部材或いは半透明部材といった透過性を有する材質(例えばアクリルやガラス)で構成され、外部からドア側照明基板734を視認可能となっている。本実施形態の場合、被覆カバー2はドア側照明基板734全体を覆う構成としているが、部分的に覆う構成としてもよい。また、被覆カバー2の全部又は一部をレンズ状にしてもよい。
ドア側照明基板734には発光素子としてランプ418が実装されている。本実施形態の場合、ランプ418はLEDである。既に述べたとおり、照明ユニットAは遊技領域124の左右両側部に配置されている。このため、遊技領域124を正面視した場合、遊技者はランプ418の発光を視認可能であり、その発光態様により遊技の興趣を盛り上げることが可能な場合がある。なお、照明ユニットA(つまりドア側照明基板734)の配設部位はこれに限られず、配線元と配線先との位置に応じて、例えば、前面枠扉106の上部(スピーカ120とスピーカ120との間等)にも配置可能である。
図14(a)はドア側照明基板734を介した盤枠中継基板726Cとスピーカ120との間の配線例を示している。同図の例ではドア側照明基板734とスピーカ120との間に、中継基板3を介在させているが、ドア側照明基板734とスピーカ120とを直接接続する構成も採用可能である。
ドア側照明基板734は、全体として帯状をなしており(例えば縦横比で1:10〜1:50の範囲等)、その一方端部にコネクタCN1が設けられ、他方端部にコネクタCN2が設けられている。ドア側照明基板734はリジッド基板であるがフレキシブル基板であってもよい。ランプ418は6つ実装されている(LED1〜6)。コネクタを示す記号CN1、CN2及びランプ418を示す記号LED1〜6は、ドア側照明基板734に印刷等により形成された基板構成部品の表示でもあり、基板構成部品の設置面に表示されている。この表示は設置面の裏面に形成されてもよい。
ハーネスH1は、その一端がコネクタCN1に接続され、その他端が盤枠中継基板726Cに接続されている。ハーネスH2は、その一端がコネクタCN2に接続され、その他端が中継基板3に接続されている。ハーネスH3は、その一端が中継基板3に接続され、その他端がスピーカ120に接続されている。
ドア側照明基板734は、コネクタCN1の一部の端子とコネクタCN2の一部の端子とを接続する配線(導体パターン)を有している。このため、盤枠中継基板726Cからスピーカ120へ、ドア側照明基板734と中継基板3を介して、音声信号を伝送することが可能となる。
なお、本実施形態の場合、中継基板3は、ドア側照明基板734とスピーカ120との間の信号伝送を行うためのコネクタ及び配線を備えるものであるが、中継基板3をドア側照明基板734と同様の構成として発光素子を備えるものとしてもよい。
また、本実施形態では、スピーカ120への配線を例示したが、適用対象はスピーカ120に限られず、発光素子、アクチュエータ(例えばモータやソレノイド)等であってもよい。図14(b)はその一例を示す。同図の例では、スピーカ120に代えて遊技台枠用ランプ122としてLED1及び2を実装する基板4をドア側照明基板734と接続している。盤枠中継基板726Cから遊技台枠用ランプ122へ、ドア側照明基板734を介して点灯、消灯信号を伝送することが可能となる。遊技台枠用ランプ122は演出に用いるほか、スピーカ120と同様、異常報知に用いることも可能である。
なお、図14(a)と図14(b)の構成を組み合わせることも可能である。つまり、ドア側照明基板734には、スピーカ120や遊技台枠用ランプ122といった複数の電子部品或いは中継基板3や基板4のような複数の基板を接続し、盤枠中継基板726Cから制御信号をこれらに伝送するために中継基板として利用することも可能である。
次に、ドア側照明基板734の内部構造について説明する。図15(a)はドア側照明基板734の平面図(ランプ418の実装面の図)、図15(b)は図15(a)のb−b線断面図である。
本実施形態の場合、ドア側照明基板734は、3層の板状の絶縁体5a〜5cと、4層の配線層LY1〜LY4と、孔Ha〜Hhを備えた多層基板である。図15(c)は配線層LY2〜LY4の各配線パターンを示している。各配線層の配線は図示の配線以外には無いが、あってもよい(後述する別例も同様である)。
配線層LY1は、絶縁体5aの表面に形成されている。絶縁体5aの表面は基板構成部品(コネクタ、LED)の実装面を構成しており、レジスト膜Rで被覆されている。配線層LY2は、絶縁体5aと絶縁体5bとの間に形成されている。配線層LY3は、絶縁体5bと絶縁体5cとの間に形成されている。配線層LY4は絶縁体5cの裏面に形成されており、レジスト膜Rで被覆されている。配線層LY1及びLY4を外層と呼び、配線層LY2及びLY3を内層と呼ぶ場合がある。内層は外層よりもドア側照明基板734の内側に位置している層である。孔Ha〜Hhは3層の絶縁体5a〜5cを全て貫通するスルーホールである。
コネクタCN1は複数ピン(ここでは6ピン)のコネクタであり、コネクタCN2は複数ピン(ここでは2ピン)のコネクタである。コネクタCN1の各ピンにはそのピン順に配線W1〜W6が接続されている。コネクタCN2の第1ピンには配線W6が接続され、第2ピンには配線W1が接続されている。配線W1〜W6は導体膜で形成されたパターンである。
配線W2〜W4は信号ラインであり、配線層LY1に形成されている。配線W2はLED1及びLED2を直列で接続している。配線W2に信号を伝送することでこれらの発光制御を同時に行うことができる。配線W3はLED3及びLED4を直列で接続している。配線W3に信号を伝送することでこれらの発光制御を同時に行うことができる。配線W4はLED5及びLED6を直列で接続している。配線W4に信号を伝送することでこれらの発光制御を同時に行うことができる。
配線W5は電源ラインであり、LED2、LED4及びLED6の一端側(アノード側)に接続されている。配線W5は配線層LY1の部分と配線層LY4の部分と孔Ha〜Hc及びHeの部分を有している。配線W5は、配線層LY1の部分と配線層LY4の部分とが異なる仕様となっている。具体的には幅、面積、距離(例えば基板長手方向の長さ)などが異なっている。配線W5は、その大部分が配線層LY4に形成されており、配線層LY1上では線状で配線層LY4では帯状(べた塗状)に形成されている。配線層LY4に帯状に形成することで、各部に電力供給する際にその電気抵抗を低減できる場合がある。
配線W1及びW6はスピーカ120用の信号ラインである。配線W1は配線層LY1の部分と配線層LY3の部分と孔Hf及びHgの部分を有している。配線W1は、配線層LY1の部分と配線層LY3の部分とが異なる仕様となっている。具体的には幅、面積、距離(例えば基板長手方向の長さ)などが異なっている。配線W1は、その大部分が配線層LY3に形成されており、配線層LY1上では線状で配線層LY3では帯状(べた塗状)に形成されている。配線層LY3に帯状に形成することで、スピーカ120に信号を伝送する際にその電気抵抗を低減できる場合がある。
配線W6は配線層LY1の部分と配線層LY2の部分と孔Hd及びHhの部分を有している。配線W6は、配線層LY1の部分と配線層LY2の部分とが異なる仕様となっている。具体的には幅、面積、距離(例えば基板長手方向の長さ)などが異なっている。配線W6は、その大部分が配線層LY2に形成されており、配線層LY1上では線状で配線層LY2では帯状(べた塗状)に形成されている。配線層LY2に帯状に形成することで、スピーカ120に信号を伝送する際にその電気抵抗を低減できる場合がある。
このように本実施形態では、スピーカ120用の配線W1、W6をドア側照明基板734の内層に通している。このため、外部要因の影響を配線W1、W6が受けにくい場合がある。また、配線W5のようにべた塗り部分があるため、遊技領域124に隣接して位置する場合であっても、遊技球から発生するノイズの影響を低減させることができる場合がある。また、不正者による不正行為が行われた場合にスピーカ120から警報音を鳴らさないように従来ではハーネスを切断される恐れがあったが、本実施形態ではドア側照明基板734で配線を中継しているため、ハーネス部分が短くなり、配線の切断をし難くし、不正行為の発生を確実に報知することができる場合がある。
配線構造は図15の例に限られず、様々な構成を採用可能である。以下、順次説明する。
<別例1>
図16は、別例1の配線層LY1〜LY4の配線パターンを示す。本例はスピーカ120用の配線W1、W6を通す内層を同じ内層としたものである。すなわち、配線層LY2を幅方向に半分に分けて、一方に配線W1を、他方に配線W6を、それぞれ区画して帯状に形成したものである。配線層LY3は配線無としているが、他の配線を通すために用いることもできる。
<別例2>
図17は、別例1の配線層LY3にグランド(GND)ラインGPを形成したものである。本例では、ねじ止め用の孔GHが形成されている。孔GHは3層の絶縁体5a〜5cを全て貫通するスルーホールである。ねじ止め用の孔GHには、例えば、照明ユニットAを固定するためのネジが挿通され、パチンコ機100のグランド配線が共締めされる。グランドラインGPは孔GHにも形成され、グランド配線と導通する。
グランドラインGPは、配線層LY3で帯状(べた塗状)に形成されている。配線層LY3に帯状に形成することで、信号ラインに対するノイズの混入を抑制できる場合がある。
<別例3>
外層部分と内層部分とを有する配線については、その一部又は全部の仕様を外層部分と内層部分とで同じとしてもよい。図18はその一例を示す。同図の例は、図15に示した例において、配線W1の配線層LY1の部分と配線層LY3の部分とで、配線幅を同じとしたものである。同様に、配線W6の配線層LY1の部分と配線層LY2の部分とで、配線幅を同じとしたものである。配線層LY2及びLY3の空きのスペースには、グランドラインや他の信号ラインを形成することも可能である。
<別例4>
内層の配線は、外部基板の中継用配線のみならず、基板内での基板構成部品間の配線に用いることもできる。図19(a)及び(b)はその一例を示し、図19(a)は本例の基板6の平面図、図19(b)は図19(a)のc−c線に沿う基板6の断面図である。基板6の各構成のうち、ドア側照明基板734と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
基板6の絶縁体5a上には基板構成部品P1及びP2が実装されている。基板構成部品P1及びP2はコネクタ以外のものを想定しているが、無論コネクタであってもよい(以下の別例も同様である)。基板構成部品P1及びP2は、例えば、回路部品である。具体的には、例えば、抵抗器、コンデンサ、LED、IC、LSI、CPU、ROM、RAM、スイッチ等、プリント基板に実装可能なものを挙げることができる。
図19(a)及び(b)の例では、孔Ha及びHbがスルーホールとして形成されている。配線Wは、部品P1と部品P2とを接続する。配線Wは配線層LY1の部分と配線層LY2の部分と孔Ha及びHbの部分を有している。
<別例5>
孔は、スルーホールではなく、一部の絶縁体のみを貫通する孔(ビアホールと呼んでスルーホールと区別する)であってもよい。図19(c)及び(d)はその一例を示し、図19(a)及び(b)の基板6の変形例である。図19(c)は本例の基板6の平面図、図19(d)は図19(c)のd−d線に沿う基板6の断面図である。孔Ha及びHbは絶縁体5aのみを貫通している。配線Wは配線層LY1の部分と配線層LY2の部分と孔Ha及びHbの部分を有している。
<別例6>
配線は、基板構成部品との接続部のみ外層に配置してもよい。図20(a)及び(b)はその一例を示し、図19(c)及び(d)の基板6の変形例である。図20(a)は本例の基板6の平面図、図20(b)は図20(a)のe−e線に沿う基板6の断面図である。同図の例では、孔Ha及びHbを部品P1と部品P2の実装領域に形成している。配線層LY1において、配線Wは孔Ha及びHbの端部(つまり部品との接続部)のみであり、線状或いは帯状に延びる部分はない。
<別例7>
配線は、複数の内層に跨って形成されてもよい。図20(c)及び(d)はその一例を示し、図20(a)及び(b)の基板6の変形例である。図20(c)は本例の基板6の平面図、図20(d)は図20(c)のf−f線に沿う基板6の断面図である。同図の例では絶縁体5bを貫通する孔Hc及びHdがビアホールとして形成されている。配線Wは配線層LY1の部分と配線層LY2の部分と配線層LY3の部分と、孔Ha〜Hdの部分を有している。配線層LY1の部分は接続部のみである。
<別例8>
配線の全部を内層に配置してもよい。図21(a)及び(b)はその一例を示し、図19(a)及び(b)の基板6の変形例である。図21(a)は本例の基板6の平面図、図21(b)は図21(a)のg−g線に沿う基板6の断面図である。同図の例では部品P1及びP2が絶縁体5aに埋設されており外部に露出しない。配線Wは、配線層LY2にのみ形成されており、部品P1と部品P2とを接続している。
<別例9>
部品の一部が絶縁体に埋設されていてもよい。図21(c)及び(d)はその一例を示し、図21(a)及び(b)の基板6の変形例である。図21(c)は本例の基板6の平面図、図21(d)は図21(c)のh−h線に沿う基板6の断面図である。同図の例では部品P1は絶縁体5a上に実装されて外部に露出している一方、部品P2は絶縁体5aに埋設されている。孔Hが絶縁体5bを貫通するビアホールとして形成されている。配線Wは、配線Wは配線層LY1の部分と配線層LY2の部分と孔Hの部分を有している。
<別例10>
互いに異なる外層に実装された部品があってもよい。図22(a)はその一例を示す断面図であり、図19(a)及び(b)の基板6の変形例である。同図の例では部品P1は絶縁体5a上に実装され、部品P2は絶縁体5c上(下面側)に実装されている。孔Haが絶縁体5aを貫通するビアホールとして形成され、孔Hbが絶縁体5cを貫通するビアホールとして形成されている。配線Wは、配線Wは配線層LY1の部分と、配線層LY2の部分と、配線層LY4の部分と、孔Ha及びHbの部分を有している。配線層LY2の部分は配線層LY3に設けることも可能であり、或いは、配線層LY2とLY3の双方に設けることも可能である。
<別例11>
全部が外層に配置された配線と、少なくとも一部が内層に配置された配線とが混在していてもよい。配線の自由度が向上する場合がある。図22(b)及び(c)はその一例を示し、図19(a)及び(b)の基板6の変形例である。図22(b)は本例の基板6の平面図、図22(c)は図22(b)のi−i線に沿う基板6の断面図である。
同図の例では、配線W1とW2とが部品P1と部品P2とを接続している。孔Ha及びHbが絶縁体5aを貫通するビアホールとして形成されている。配線W1は、その全部が配線層LY1に形成されている。配線W2は、配線層LY1の部分と配線層LY2の部分と孔Ha及びHbの部分を有している。
配線W1とW2とは、部品P1、P2の異なる端子間を接続してもよいし、同じ端子間を接続してもよい。同じ端子間を接続する場合、例えば、配線W1が接続されても配線W2により信号の伝送が可能となる。また、配線W1は、実際には端子間を接続しないダミー配線であってもよい。いずれの場合も不正行為により配線W1が切断されても信号の伝送が可能となる場合がある。
<別例12>
信号ラインが形成された配線層を、グランドラインが形成された複数の配線層の間に配置してもよい。ノイズに対する耐久性が向上する場合がある。図23(a)及び(b)はその一例を示し、図20(a)及び(b)の基板6の変形例である。図23(a)は本例の基板6の平面図、図23(b)は図23(a)のj−j線に沿う基板6の断面図である。同図の例では絶縁体5a〜5eの5層構造で、配線層LY1〜LY6の6層構造の多層基板としている。
同図の例では絶縁体5a及び5bを貫通する孔Ha及びHbがビアホールとして形成されている。配線Wは配線層LY1の部分と配線層LY3の部分と、孔Ha及びHbの部分を有している。配線層LY1の部分は接続部のみである。配線層LY2と配線層LY4にはグランドラインが形成されている。グランドラインは帯状(べた塗状)に形成することができる。
図23(c)及び(d)も本例の一例を示し、図23(a)及び(b)の基板6の変形例である。図23(c)は本例の基板6の平面図、図23(d)は図23(c)のk−k線に沿う基板6の断面図である。
同図の例では絶縁体5a及び5bを貫通する孔Hb及びHcがビアホールとして形成されている。また、絶縁体5a〜5cを貫通する孔Ha及びHdがビアホールとして形成されている。
配線W1及びW2は部品P1と部品P2とを接続する。配線W1は配線層LY1の部分と配線層LY5の部分と、孔Ha及びHdの部分を有している。配線層LY1の部分は接続部のみである。配線W2は配線層LY1の部分と配線層LY3の部分と、孔Hb及びHcの部分を有している。配線層LY1の部分は接続部のみである。
配線層LY1と配線層LY4と配線層LY6にはグランドラインが形成されている。グランドラインは帯状(べた塗状)に形成することができる。
<別例13>
一つの部品に対して複数の部品を接続してもよい。換言すると、配線数が異なる部品間を接続してもよい。図24はその一例を示し、本例の基板6の平面図である。断面図は省略するが、上述した各基板6と同様の構成を採用可能である。同図の例では、絶縁体5a上に部品P1〜P3が実装されている。なお、少なくとも一部の部品を内部に埋設してもよい。
配線W1は部品P1と部品P2とを接続し、配線W2は配線W2aと配線W2bとに分岐して部品P1と部品P2及び部品P3とを接続し、配線W3は部品P1と部品P3とを接続する。部品P1は配線数が3であり、部品P2及びP3は2である。
配線W1は、外層の部分と内層の部分(破線部分)と孔Ha及びHdの部分を有している。孔Ha及びHdはスルーホール又はビアホールである。配線W2、W2a及びW2bは、外層の部分と内層の部分(破線部分)と孔Hb、He及びHfの部分を有している。孔Hb、He及びHfはスルーホール又はビアホールである。配線W3は、外層の部分と内層の部分(破線部分)と孔Hc及びHgの部分を有している。孔Hc及びHgはスルーホール又はビアホールである。
各配線の内層に存在する部分は、同じ配線層にあってもよいし、異なる配線層にあってもよい。配線W2のように、1つの部品P1と複数の部品P2及びP3とを接続する配線はなくてもよいし、1つの部品と3以上の部品とを接続する配線があってもよい。
<別例14>
上述した各例は適宜組み合わせることが可能である。
<配線構造のまとめ>
A1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数の基板(例えば3,4,726C,734)と、
複数のハーネス(例えばH1〜H3)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の基板のうちの少なくとも一つは、第一の基板(例えば726C)であり、
前記複数の基板のうちの少なくとも一つは、第二の基板(例えば3,4)であり、
前記複数の基板のうちの少なくとも一つは、第三の基板(例えば734)であり、
前記複数のハーネスのうちの少なくとも一つは、第一のハーネス(例えばH1)であり、
前記複数のハーネスのうちの少なくとも一つは、第二のハーネス(例えばH2)であり、
前記第三の基板は、複数のコネクタ(例えばCN1,CN2)が設けられたものであり、
前記複数のコネクタのうちの少なくとも一つは、第一のコネクタ(例えばCN1)であり、
前記複数のコネクタのうちの少なくとも一つは、第二のコネクタ(例えばCN2)であり、
前記第一のハーネスの一端は、前記第一のコネクタと接続されるものであり、
前記第一のハーネスの他端は、前記第一の基板と接続されるものであり、
前記第二のハーネスの一端は、前記第二のコネクタと接続されるものであり、
前記第二のハーネスの他端は、前記第二の基板と接続されるものであり、
前記第三の基板は、複数の層(例えばLY1〜LY4)から構成されるものであり、
前記複数の層のうちの少なくとも一つは、第一の層(例えばLY1)であり、
前記複数の層のうちの少なくとも一つは、第二の層(例えばLY3)であり、
前記第二の層は、前記第一の層よりも前記第三の基板の内側に位置するものであり、
前記第三の基板は、複数の配線(例えばW1〜W6)が設けられたものであり、
前記複数の配線のうちの少なくとも一つは、第一の配線(例えばW1)であり、
前記第一の配線は、前記第一のコネクタと接続されるものであり、
前記第一の配線は、前記第二のコネクタと接続されるものであり、
前記第二の層は、前記第一の配線の少なくとも一部が設けられたものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、ノイズや不正な電波や不正な電磁波などの外部要因による第一の配線への影響を低減させることができる場合がある。また、配線がハーネスの場合よりも不正者による配線の切断行為を行い難くさせることができる場合がある。また、第一の基板と第二の基板を第三の基板で中継して接続するため、ハーネスで接続する場合よりも遊技台のスペースを有効に活用することができる場合がある。
なお、基板は、フレキシブル基板であってもよい。また、基板は、少なくとも一部が透過性を有する基板であってもよい。また、基板は、基板構成手段に関する表示(例えば、LED1,LED2,CN1等)が基板構成手段の設置面の裏面に表示されていてもよい。
A2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の基板は、発光手段(例えばLED1〜LED6)が設けられたものであり、
前記複数の配線のうちの少なくとも一つは、第二の配線(例えばW2〜W5)であり、
前記第一の層は、前記第二の配線の少なくとも一部が設けられたものであり、
前記第二の配線は、前記発光手段と接続されるものであり、
前記第二の配線は、前記第一のコネクタと接続されるものであり、
前記発光手段は、発光条件の成立があった場合に発光可能なものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、発光報知が可能な第三の基板が第一の基板と第二の基板の中継をするため、ハーネスで接続する場合よりも遊技台のスペースを有効に活用することができる場合がある。また、第一の層に第二の配線が設けられることで外部からのノイズが第一の配線に影響し難くなる場合がある。
なお、発光手段は、例えば、LED(単色、2色、3色、4色以上のいずれか)でもよく、LED以外のランプでもよく、1つのみでもよいし、2つでもよいし、3つ以上でもよい。また、発光条件は、遊技開始時、図柄変動時、図柄停止時、リーチ演出時、大当り開始時、操作手段への操作があった時、遊技媒体投入時、遊技媒体払出時、デモ演出開始時、電源投入時、遊技設定の設定時、音量設定時のうちの少なくとも何れかがあったことを少なくとも成立要件の一つとして含んでもよい。
A3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の基板の少なくとも一部は、被覆手段(例えば2)によって覆われるものであり、
前記被覆手段は、透過性を有する材質で構成されるものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第三の基板に不正行為が行われたか否かを確認することができる場合がある。
A4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の基板は、前記発光手段の発光を遊技者が視認可能な位置(例えば106)に配置される、
ことを特徴とする遊技台。
この構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
A5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技球が転動可能な遊技領域(例えば124)を形成する遊技盤(例えば200)を備え、
前記第三の基板は、前記遊技領域に隣接して配置されるものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技球の転動によって発生するノイズの第一の配線への影響を低減させることができる場合がある。前記第三の基板が前記遊技領域に隣接する態様としては、例えば、前記第三の基板と前記遊技領域との間に、別の部材が介在してもよいし、していなくてもよい。別の部材は、1つでもよいし2以上であってもよい。また、前記第三の基板は前記遊技領域に対して、遊技台の奥行方向の位置が同じでもよいし、前側(正面側)でもよいし、後側(背面側)であってもよい。
A6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板は、報知手段(例えば120)と接続されるものであり、
前記報知手段は、報知条件の成立があった場合に第一の報知を実行可能なものであり、
前記報知手段は、異常報知条件の成立があった場合に第二の報知を実行可能なものであり、
前記第二の報知とは、異常の発生を報せる報知のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、異常を報せる報知手段の配線を中継するため、配線がハーネスの場合よりも不正者による配線の切断行為を行い難くさせることができ、不正行為の検知に基づく異常報知を実行することができる場合がある。また、外部要因による第一の配線への影響を低減させたので、報知手段による第一の報知や第二の報知を安定して行うことができる場合がある。
なお、報知手段は、例えば、音出力手段(スピーカ)、発光手段(LED(単色、2色、3色、4色以上のいずれか)、ランプ)、表示手段(液晶、CRT、ドットマトリクス表示器、セグメント表示器)、可動物、振動装置、のうちのいずれか1または複数としてもよい。また、報知手段の数は1つのみでもよいし、2つでもよいし、3つ以上でもよい。
報知条件は、例えば、遊技開始時、図柄変動時、図柄停止時、リーチ演出時、大当り開始時、操作手段への操作があった時、遊技媒体投入時、遊技媒体払出時、デモ演出開始時、電源投入時、遊技設定の設定時、音量設定時のうちの少なくとも何れかがあったことを少なくとも成立要件の一つとして含んでもよい。異常報知条件は、例えば、異常検知手段(扉開放検知センサ、振動検知センサ、磁力検知センサ、電波検知センサ、電磁波検知センサ、球皿満タン検知センサ、異常検知センサ)のうちの少なくとも何れかが異常の発生を検知したことを少なくとも成立要件の一つとして含んでもよい。
A7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数の基板構成手段(例えばCN1,CN2,P1〜P3)から構成される基板(例えば5,6)を備え、
前記基板は、複数の層(例えばLY1〜LY4,LY5,LY6)から構成されるものであり、
前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも一つは、第一の基板構成手段(例えばCN1,P1)であり、
前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも一つは、第二の基板構成手段(例えばCN2,P2)であり、
第一の基板構成手段と第二の基板構成手段を接続する第一の配線(例えばW1,W6,W)の少なくとも一部を内層に配置し、
第一の基板構成手段と第二の基板構成手段を接続する第一の配線の少なくとも一部を外層に配置する、
ことを特徴とする。
この構成によれば、ノイズや不正な電波や不正な電磁波などの外部要因による第一の配線への影響を低減させることができる場合がある。また、配線がハーネスの場合よりも不正者による配線の切断行為を行い難くさせることができる場合がある。
A8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の配線(例えばW)は、基板構成手段との接続部のみ外層に配置されたものである(例えば図20)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、外部要因による第一の配線への影響や断線に対する保護機能を更に高めることができる場合がある。また、内部で破断する等壊れると補修・修理ができないので、店員、搬送業者等が乱暴に扱った上に応急措置で遊技客に遊技を提供されることを防ぎ、部品交換等、メーカの対応を促すことが可能になり、応急措置による誤動作の発生が予防され、遊技客に対する遊技機の信頼性を向上させられる場合がある。
A9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の配線(例えばW1,W6,W)は、内層の部分と外層の部分とが異なる仕様である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、部分的に配線の取り回しが向上したり、部分的に配線の設計自由度が向上したり、部分的に保護機能を高められたり、部分的に導電性を高められたりできる場合がある。
例えば第一の配線は、外層の距離よりも内層の距離の方が長いものであってもよい。或いは、第一の配線は、外層の距離よりも内層の距離の方が短いものであってもよい。或いは、第一の配線は、外層の幅よりも内層の幅の方が太いものであってもよい。或いは、第一の配線は、外層の幅よりも内層の幅の方が細いものであってもよい。或いは、第一の配線は、外層の面積よりも内層の面積の方が大きいものであってもよい。或いは、第一の配線は、外層の面積よりも内層の面積の方が小さいものであってもよい。
A10.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の配線(例えばW1,W6,W)は、内層の部分と外層の部分とが同じ仕様である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、設計を容易化できる場合がある。
例えば、第一の配線は、外層の距離と内層の距離とが同じでものであってもよい。或いは、第一の配線は、外層の幅と内層の幅とが同じものであってもよい。或いは、第一の配線は、外層の面積と内層の面積とが同じものであってもよい。
A11.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の配線(例えばW1,W6,W)は、内層の部分と外層の部分とが孔を介して接続されたものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、内層の部分と外層の部分とを比較的簡易に接続することができる場合がある。例えば、第一の配線は、外層と内層をスルーホールで接続されたものであってもよい。或いは、第一の配線は、外層と内層をビアホールで接続されたものであってもよい。
A12.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも一つは、回路部品である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、回路部品の配線の保護性能を高めることができる場合がある。
例えば、第一の基板構成手段は、コネクタ、抵抗、コンデンサ、LED、IC、LSI、CPU、ROM、RAM、スイッチのうちの少なくとも何れかであってもよい。また、第二の基板構成手段は、コネクタ、抵抗、コンデンサ、LED、IC、LSI、CPU、ROM、RAM、スイッチのうちの少なくとも何れかであってもよい。
A13.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記被覆手段は、一部がレンズ形状である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技の興趣を更に向上させたり、不正行為の確認を容易化したりすることができる場合がある。
A14.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも一つは、第三の基板構成手段(例えばP3)であり、
前記第一の基板構成手段と接続される第二の配線が、前記第三の基板構成手段と接続される、
ことを特徴とする。
この構成によれば、複数配線を一の基板に設けることが可能な場合がある。
A15.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の層のうちの一つは、第一の層であり、
前記複数の層のうちの一つは、第二の層であり、
前記第一の層は、前記第二の配線の少なくとも一部が設けられたものであり、
前記第二の層は、前記第二の配線の少なくとも一部が設けられたものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、複数配線の保護機能を向上できる場合がある。
A16.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の基板構成手段(例えばP1)は、前記第二の基板構成手段(例えばP2)と配線数が異なるものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、配線数が異なる基板構成手段を一の基板に設けることが可能な場合がある。
A17.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の層は、前記第一の配線のみが配置されものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、配線の設計を容易化したり、第一の配線の保護機能を向上したりできる場合がある。
A18.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の配線のうちの少なくとも一つは、第三の配線(例えばW6)であり、
前記第三の配線は、前記第一のコネクタと接続されるものであり、
前記第三の配線は、前記第二のコネクタと接続されるものであり、
前記第一の層は、前記第三の配線の少なくとも一部が設けられたものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第三の配線の配設スペースを確保し易い場合がある。
A19.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の層は、前記第一の配線と前記第三の配線が配置される、
ことを特徴とする。
この構成によれば、配線の設計を容易化したり、他の配線の自由度を高めることができる場合がある。
A20.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の層は、前記第一の配線と前記第三の配線のみが配置される、
ことを特徴とする。
この構成によれば、配線の設計を容易化したり、他の配線の自由度を高めることができる場合がある。
A21.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の層のうちの少なくとも一つは、第三の層(例えばLY2)であり、
前記第三の層は、前記第一の層よりも前記第三の基板の内側に位置するものであり、
前記第三の層は、前記第三の配線の少なくとも一部が設けられたものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の配線と第三の配線との短絡防止性能を向上できる場合がある。
A22.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の層は、前記第三の配線のみ配置される、
ことを特徴とする。
この構成によれば、配線の設計を容易化したり、他の配線の自由度を高めることができる場合がある。
A23.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の層のうちの少なくとも一つは、信号ライン、電源ライン、グランドラインのうちのいずれか1または複数が配置されるものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、各種配線の保護性能を向上できる場合がある。
例えば、前記第一の層は、信号ライン、電源ライン、グランドラインのうちのいずれか1または複数が配置される。或いは、前記第二の層は、信号ライン、電源ライン、グランドラインのうちのいずれか1または複数が配置される。或いは、前記第三の層は、信号ライン、電源ライン、グランドラインのうちのいずれか1または複数が配置される。或いは、前記第二の層と隣接する1または2の層には、信号ライン、電源ライン、グランドラインのうちのいずれか1または複数が配置される。なお、内層の数は、1つのみでもよいし、2つでもよいし、3つ以上でもよい。また、前記第一の配線は、複数の内層に配置されるものであってもよい。
<確認促進構造>
遊技店の店員等に対して、要確認部位の確認を促進させる構造について説明する。本実施形態の場合、液晶制御基板680上の基板構成部品を要確認部位とするが、これに限られるわけではない。
図2を参照して説明したとおり、液晶制御基板680は液晶制御基板ケース682に収容されてパチンコ機100の背面に配置されている。液晶制御基板ケース682は、その四方を他の構成(タンクレール154、払出装置152、主制御基板ケース158、第1副制御基板ケース162)で囲まれている。したがって、パチンコ機100の背面→正面方向において、液晶制御基板ケース682の内部が比較的視認し易いが、上下左右の側方からの液晶制御基板ケース682の内部の視認性は必ずしもよくない。そこで、本実施形態では、パチンコ機100の背面→正面方向において、液晶制御基板ケース682の内部の視認性を少なくとも部分的に悪化させ、確認者に複数の角度から目視確認を行わせるようにするものである。
図25は液晶制御基板680の説明図である。液晶制御基板680は、複数の基板から構成されている。具体的には、液晶制御基板680はメイン基板10とROM基板11とに大別され、これらが互いに連結されている。図26(a)はメイン基板10の表面を示す平面図、図26(b)はROM基板11の表面を示す平面図である。図27は、図26(a)のl−l線断面図であるが、メイン基板10とROM基板11とを組み合わせた状態で液晶制御基板ケース682に収容した状態での断面図である。
メイン基板10には、既に説明したCPU704、ROM706、VDP710、水晶発振器714A及び714Bが実装されている。RAM708やVRAM718は裏面に実装される。また、メイン基板10には外部デバイスからのハーネスが接続されるコネクタ21や、ROM基板11が接続されるコネクタ22が実装されている。コネクタ22はメイン基板10に固定されており、ROM基板11の支持機能も有している。また、メイン基板10には、抵抗器25、26、コンデンサ23、24、発光素子31〜34も実装されている。発光素子31〜34はここではLEDである。
メイン基板10には、各部品の実装位置を示す識別表示PIが形成されている。識別表示PIは例えば印刷により形成される。コネクタ21の識別表示PIはCN1と表示され、CPU704の識別表示PIはIC1と表示されている。識別表示PIと実装部品とを照合することで両者の整合性を確認できる場合がある。なお、メイン基板10とROM基板11には、基板の管理番号に関する表示を設けてもよく、これにより両者の整合性を確認できる場合がある。
発光素子31〜34は、所定の発光条件の成立があった場合に発光される。ここでは、以下の発行条件を想定している。発光素子31はタイマ割込処理の度に発光する。見た目上、電源投入後は常時点灯しているように見えることになる。本実施形態では、主に発光素子31を要確認部位として想定している。
発光素子32はソフトウエアリセット時に点灯する。発光素子33はハードウエアリセット時に点灯する。遊技店の店員がリセット操作を行った場合等に点灯することになる。発光素子34はデバック時に点灯する。従って、店舗の営業時には点灯しない。なお、発光素子の数はここでは4つであるが、数に限定はない。また、通常営業時に点灯し得る発光素子(ここでは31〜33)は、点灯しない発光素子(ここでは34)よりも多くてもよいし、少なくてもよいし、同じであってもよい。
ROM基板11には、既に説明したCGROM716が実装されている。ROM基板11の裏面にはコネクタ22に脱着可能なコネクタ又はピンが設けられており、ROM基板11はメイン基板10から分離可能になっている。
図27に示すように、メイン基板10とROM基板11とは、複数のスペーサ12を介して互いに平行にボルト・ナット等で締結されている。メイン基板10とROM基板11は、その法線方向に互いに離間しており、その法線方向はパチンコ機100の背面→正面方向と一致している。
メイン基板10とROM基板11の法線方向で見た場合、メイン基板10は部分的にROM基板11と重なっている。本実施形態の場合、メイン基板10の一部がROM基板11と重なっているが全部が重なっていてもよい。また、ROM基板11から見ると、ROM基板11の全体がメイン基板10と重なっているが、一部でもよい。
メイン基板10とROM基板11との間には、コンデンサ24、水晶発振器714A、抵抗器26、コネクタ22、発光素子31〜34及びこれらの識別表示PIが位置している。このため、パチンコ機100の背面→正面方向に見ると、ROM基板11に邪魔されてこれらの部品の視認性は低下する。つまり、ROM基板11は視認性低下手段として機能している。
要確認部位である発光素子31に着目して、その視認性について図27を参照して説明する。ここで液晶制御基板680は、液晶制御基板ケース682に収容された状態で、パチンコ機100の取付部682a(例えば遊技盤背面)に固定される。液晶制御基板ケース682は、メイン基板10とROM基板11の双方を収容する。液晶制御基板ケース682は、上ケース6821と下ケース6822とを互いに固定して構成されており、メイン基板10下はケース6822を基板取付部としてこれに対して取り付けられている。液晶制御基板ケース682は、透明部材や半透明部材等の透光性を有する材質(例えば、アクリル、ガラス)で構成され、外部から内部が視認可能である。
図27を参照して、発光素子31をメイン基板10とROM基板11の法線方向(D1)から見た場合、ROM基板11が邪魔になって発光素子31を視認することは困難である。そこで、確認者は見る角度を例えば斜め方向であるD2方向やD3方向に変更して発光素子31を見ることになる。D2方向ではなお、発光素子31が見えにくいが光の漏れにより発光自体は確認可能である。D3方向であると発光素子31自体が見えることになる。なお、既に説明したとおり、液晶制御基板ケース682は、その四方を他の構成(タンクレール154、払出装置152、主制御基板ケース158、第1副制御基板ケース162)で囲まれているため、発光素子31を真横、真上、真下から見ることは構造的に困難となっている。ただし、真横、真上、真下のうちのいずれかの方向から発光素子31が見えるようにする構成も採用可能である。
さて、一般的な確認方向である、D1方向からは発光素子31が視認性が悪いので、確認者はおのずと多方向から発光素子31を目視確認するようになり、例えば、発光素子31の点灯確認をより慎重に行わせることができる。また、複数の角度から目視確認を行わせることで、不正器具が設置されていることを発見可能となる場合があるなど、セキュリティも向上できる。
D1方向からは発光素子31は視認困難であるが、CPU704等、メイン基板10とROM基板11との間に位置していない部品や識別表示PIについては例えばD4方向(D1方向と平行だが視点が違う)から視認容易である。また、発光素子31が発光することで、その周囲は明るくなる。比較的暗い場所に設置されたパチンコ機100の発光素子31の周囲を確認する際に、この明かりが届く範囲にCPU704やVDP710等が含まれることで、その視認性が向上する場合がある。また、メイン基板10とROM基板11との間は暗くなりがちであるが、発光素子31の明かりによって、メイン基板10とROM基板11との間の他の部品(例えば水晶発振器714A等)やその識別表示PIも、D3方向から見た場合の見易さが向上する場合がある。
確認促進構造は図25〜図27の例に限られず、様々な構成を採用可能である。以下、順次説明する。
<別例1>
発光素子31自体が見える方向は無いが、漏れる光は見えるようにしてもよい。図28、図29はその一例を示す。図28は本例のメイン基板10の平面図であり、図29は図28のm−m線断面図である。本例では、図25〜図27の例に対して発光素子31〜34の位置を移動し、やや上方に移動し、ROM基板11の上下方向の中央部背後に位置している。このため、図29に示すように、D2方向だけでなく、D3方向でも発光素子31を見ることは困難となっている。
しかし、漏れる光から発光素子31の発光確認自体は可能となる。また、D4方向からCPU704等は視認可能であるまた、発光素子31の光によってその周囲が明るくなって視認性が向上することは既に述べたとおりである。
<別例2>
種類の異なる複数部品の視認性を低下させてもよい。図30及び図31はその一例を示す。図30は本例のメイン基板10の平面図であり、図31は図30のn−n線断面図である。本例ではCPU704もメイン基板10とROM基板11との間に位置している。発光素子31の視認性は図25〜図27の例と同様である。
CPU704の視認性はD1及びD3方向では視認困難であり、D2方向ではCPU704自体を確認可能である。発光素子31の光が、周囲で反射して(例えばROM基板11の裏面)、CPU704の周囲を明るくし、CPU704やその識別表示PIが見易い場合がある。
<別例3>
要確認部位は、その少なくとも一部がメイン基板10とROM基板11との間に位置していればよい。図32はその一例を示す。図32は本例のメイン基板10の平面図である。メイン基板10とROM基板11の法線方向で見ると、発光素子31は、その半分のみがメイン基板10とROM基板11との間に位置している。この構成の場合も、正面から発光素子31全体が見えにくく、斜めで全体が見えやすいことから、確認者に対して、複数角度からの目視確認を促すことができる場合がある。
なお、複数の発光素子31〜34のうち、その一部がメイン基板10とROM基板11との間に位置し、残りがメイン基板10とROM基板11との間に位置しない構成も採用可能である。メイン基板10とROM基板11との間に位置する発光素子の数と位置しない発光素子の数は同じであってもよいし、異なっていてもよく、また、どちらが多くてもよい。
図33は別態様の本例のメイン基板10の平面図である。メイン基板10とROM基板11の法線方向で見ると、発光素子31に加えてCPU704も、その半分のみがメイン基板10とROM基板11との間に位置している。
<別例4>
上記各例では、液晶制御基板680を2つの基板から構成したが3以上の基板から構成してもよい。図34はその一例を示す。図34は本例のメイン基板10の平面図である。破線で示す基板13が追加されている。基板13は、ROM基板11と同様に、メイン基板10と平行に配置され、メイン基板10からその法線方向に離間している。メイン基板10とROM基板11の法線方向の離間距離と、メイン基板10と基板13の法線方向の離間距離は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
本例の場合、CPU704の一部がメイン基板10とROM基板11との間に位置し、CPU704の別の一部がメイン基板10と基板13との間に位置している。つまり、基板13も視認性低下手段として機能している。このように複数の基板を視認性低下手段として利用してもよい。
<別例5>
基板以外の構成を視認性低下手段としてもよい。図35はその一例を示す断面図である。同図の例では、メイン基板10の表裏を反転して液晶制御基板ケース682の下ケース6822に取り付けている。したがって、取付部682aが視認性低下手段として機能している。同図の例では、発光素子31やCPU704は、それ自体を視認することは困難であるが、発光素子31の光は、漏れる光から確認可能である。本例の場合、液晶制御基板680を1つの基板から構成することも可能である。
図36は別態様の本例の断面図である。視認性低下手段として、液晶制御基板ケース682にシール14を設けたものである。
シール14は要確認部位に対向する位置に設けられる。同図の例ではCPU704や発光素子31に対向する部位に配置されている。シール14は液晶制御基板ケース682の透光性を低下させるもの或いは要確認部位を視認困難にするものであれば、どのようなものでもよく、透明シール、半透明シール、不透明シールのいずれでもよい。
また、シール14の貼着に代えて、要確認部位に対向する位置において液晶制御基板ケース682自体を不透明にしたり、凹凸を形成したり要確認部位を視認困難にしてもよい。
<別例6>
メイン基板10とROM基板11とを異なる基板ケースに収容してもよい。図37はその一例を示す断面図である。同図の例では、液晶制御基板ケース682にメイン基板10が収容され、液晶制御基板ケース15にROM基板11が収容されている。CPU704や発光素子31は、メイン基板10とROM基板11との間に位置し、ROM基板11は視認性低下手段として機能する。
液晶制御基板ケース15は上ケース15aと下ケース15bとを互いに固定して形成されている。液晶制御基板ケース15は液晶制御基板ケース682上に固定されているが、取付部682aに固定する構成も採用可能である。液晶制御基板ケース15は液晶制御基板ケース682と同様、透光性を有する材質であってもよいし、透光性を有しない材質であってもよい。
本例においても、確認者に対して複数の角度からの目視確認を促すことができる場合がある。ただし、液晶制御基板ケース15は発光素子31の光の反射率が低い場合があり、発光素子31の周囲を照明する機能の点では、図27等に示した、液晶制御基板ケース682にROM基板11も収容する構成の方が優れている場合がある。また、ROM基板11と共に液晶制御基板ケース15が液晶制御基板ケース682から取り外されると複数の角度からの目視確認が行われない場合がある。
<確認促進構造のまとめ>
B1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の基板(例えば10)を備えた遊技台であって、
前記第一の基板は、基板取付部(例えば682)に対して取り付けられるものであり、
前記第一の基板は、複数の基板構成手段(例えば21,710,704,31〜34,PI)を有するものであり、
前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも一つは、第一の基板構成手段(例えば31)であり、
前記遊技台は、前記複数の基板構成手段に含まれない非基板構成手段(例えば11,14,682a)を備え、
前記第一の基板構成手段は、前記第一の基板と前記非基板構成手段との間に位置するものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、確認者に複数の角度から目視確認を行わせることができる場合がある。
なお、第一の基板は、例えば、主制御基板、第一副制御基板、第二副制御基板、液晶制御基板、ROM基板、電源基板、払出基板、発射基板、LED基板、中継基板、外部端子基板のうちの少なくとも何れかでもよい。
また、第一の基板構成手段は、例えば、コネクタ、抵抗、コンデンサ、LED、IC、LSI、CPU、ROM、RAM、スイッチ、複数の基板構成手段のうちのいずれかに関する表示、基板の管理番号に関する表示、のうちの少なくとも何れかであってもよい。
また、非基板構成手段は、視認性低下手段であってもよい。
B2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の基板のうちの少なくとも一つは、第二の基板(例えば11)であり、
前記非基板構成手段は、前記第二の基板により構成されるものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、基板を利用して第一の基板構成手段の視認性を低下させ、確認者に複数の角度から目視確認を行わせることができる場合がある。
なお、第二の基板は、例えば、主制御基板、第一副制御基板、第二副制御基板、液晶制御基板、ROM基板、電源基板、払出基板、発射基板、LED基板、中継基板、外部端子基板のうちの少なくとも何れかでもよい。
また、第二の基板は、第一の基板よりも小さくてもよいし、第一の基板よりも大きくてもよいし、第一の基板と同じ大きさであってもよい。また、第二の基板は、第一の基板に対して全て重なっていてもよいし、一部のみ重なっていてもよい。
B3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の基板構成手段は、発光手段(例えば31)であり、
前記発光手段は、発光条件の成立があった場合に発光可能なものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、発光手段や発光手段の周辺の目視確認を行いやすくすることができる場合がある。また、確認者による目視確認の際に懐中電灯などの投光手段を必要としない場合がある。また、懐中電灯などで確認者の片手が埋まらないので確認作業の効率が向上する場合がある。
なお、発光条件は、例えば、割込み発生、Vsync割込み発生、ソフトリセット発生、ハードリセット発生、エラー発生、電源投入後常時、のうちの少なくとも何れかがあったことを少なくとも成立要件の一つとして含んでもよい。
B4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも一つは、第二の基板構成手段(例えば704)であり、
前記第二の基板構成手段は、前記第一の基板と前記第二の基板との間に位置するものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、確認者に複数の角度から複数の基板構成手段の目視確認を行わせることができる場合がある。
なお、第二の基板構成手段は、例えば、コネクタ、抵抗、コンデンサ、LED、IC、LSI、CPU、ROM、RAM、スイッチ、複数の基板構成手段のうちのいずれかに関する表示、基板の管理番号に関する表示、のうちの少なくとも何れかであってもよい。
B5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板構成手段の位置は、前記発光手段からの光が届く位置である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第二の基板構成手段の目視確認を行いやすくすることができる場合がある。
B6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板構成手段は、電子回路構成手段(例えば704)である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、電子回路構成手段の目視確認を行いやすくすることができる場合がある。
B7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板構成手段は、識別表示(例えばPI)であり、
前記識別表示は、前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも何れかに関する表示である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、識別表示の目視確認を行いやすくすることができる場合がある。
B8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも一つは、第三の基板構成手段(例えば21,710)であり、
前記第三の基板構成手段は、前記第一の基板と前記第二の基板との間に位置しないものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の基板に対して垂直な方向から第三の基板構成手段を目視確認することができる場合がある。
なお、第三の基板構成手段は、例えば、コネクタ、抵抗、コンデンサ、LED、IC、LSI、CPU、ROM、RAM、スイッチ、複数の基板構成手段のうちのいずれかに関する表示、基板の管理番号に関する表示、のうちの少なくとも何れかであってもよい。
B9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の基板構成手段の位置は、前記発光手段からの光が届く位置である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第三の基板構成手段の目視確認を行いやすくすることができる場合がある。
B10.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
基板ケース(例えば682)を備え、
前記基板ケースは、前記基板取付部を構成するものであり、
前記基板ケースは、前記第一の基板を収納するものであり、
前記基板ケースは、前記第二の基板を収納するものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の基板と第二の基板の相対位置が変化しないため、確認者に複数の角度から目視確認を確実に行わせることができる場合がある。すなわち、第二の基板が基板ケースの外にある場合に確認者が第二の基板の位置を変化させて複数の角度からの目視確認を怠る可能性を排除することができる場合がある。
なお、基板ケースは、透光性を有する材質で構成されてもよい。第一の基板及び第二の基板の視認性を向上できる場合がある。
B11.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の基板構成手段は、第一の方向(例えばD1)から少なくとも一部が視認不可能である、
ことを特徴とする。
具体的には、例えば、前記第一の基板構成手段は、第一の方向から視認不可能であってもよいし、第一の方向から一部視認可能(例えば図32)であってもよい。
ことを特徴とする。
この構成によれば、確認者に複数の角度から目視確認を行わせることができる場合がある。
第一の方向は、例えば、基板の法線方向である。換言すると、例えば、第一の基板構成手段の配置面に対して垂直な方向である。また、第一の方向は、遊技台の左右方向のうちの一方から他方へ向う方向を成分として含まない方向であってもよい。また、第一の方向は、遊技台の上下方向のうちの一方から他方へ向う方向を成分として含まない方向であってもよい。
なお、前記発光手段の光は、第一の方向から視認不可能でもよいし、第一の方向から視認可能でもよい。
B12.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の基板構成手段は、第二の方向(例えばD3)から少なくとも一部が視認可能である、
ことを特徴とする。
具体的には、例えば、前記第一の基板構成手段は、第二の方向から全部が視認可能であってもよいし、一部のみが視認可能であってもよい。
この構成によれば、確認者に複数の角度から目視確認を行わせることができる場合がある。
第二の方向は、例えば、第一の方向と異なる方向である。例えば、基板の面方向である。また、第二の方向は、第一の基板の第一の基板構成手段が設置された面に対して垂直でない方向であってもよい。また、第二の方向は、遊技台の左右方向のうちの一方から他方へ向う方向を成分として少なくとも含む方向であってもよい。また、第二の方向は、遊技台の上下方向のうちの一方から他方へ向う方向を成分として少なくとも含む方向であってもよい。
なお、前記発光手段の光は、第二の方向から視認不可能でもよいし、第二の方向から視認可能でもよい。
B13.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の基板構成手段は、第三の方向(例えばD2)から少なくとも一部が視認不可能である、
ことを特徴とする。
具体的には、例えば、前記第一の基板構成手段は、第三の方向から視認不可能であってもよいし、第三の方向から一部視認可能(例えば図32)であってもよい。
この構成によれば、確認者に複数の角度から目視確認を行わせることができる場合がある。
第三の方向は、例えば、第一の方向や第二の方向と異なる方向である。例えば、第三の方向は、第一の基板の第一の基板構成手段が設置された面に対して垂直でない方向であってもよい。また、第三の方向は、遊技台の左右方向のうちの一方から他方へ向う方向を成分として少なくとも含む方向であってもよい。また、第三の方向は、遊技台の上下方向のうちの一方から他方へ向う方向を成分として少なくとも含む方向であってもよい。
なお、前記発光手段の光は、第三の方向から視認不可能でもよいし、第三の方向から視認可能でもよい。
B14.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板構成手段は、前記第一の方向から少なくとも一部が視認不可能である、
ことを特徴とする。
具体的には、例えば、前記第二の基板構成手段は、第一の方向から視認不可能であってもよいし、第一の方向から一部視認可能であってもよい。
この構成によれば、確認者に複数の角度から複数の基板構成手段の目視確認を行わせることができる場合がある。
なお、前記第二の基板構成手段は、発光手段であっても発光不可能であってもよい。発光手段の場合、デバック用であってもよい。
B15.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板は、前記第一の基板とコネクタ(例えば22)によって接続されるものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第二の基板を第一の基板から外して目視確認ができる場合がある。なお、コネクタを基板に固定することで、コネクタに第二の基板の支持機能を持たせてもよい。また、第二の基板は、第一の基板に締結手段によって設置されてもよい。第二の基板を第一の基板から外し難くすることができる場合がある。締結手段は、ネジ、ビス、ナット、カシメのうちの少なくとも何れかであってもよい。
B16.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記基板ケースは、複数のケース構成手段(6821,6822)から構成されたものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の基板及び第二の基板を基板ケースから取り出して確認することができる場合がある。
なお、複数のケース構成手段のうちの少なくとも一つは、第一のケース構成手段(例えば上ケース6821)であり、複数のケース構成手段のうちの少なくとも一つは、第二のケース構成手段(例えば下ケース6822)であり、第一の基板は、複数のケース構成手段のうちの少なくとも何れかに1つに締結手段によって設置されていてもよい。第一の基板の取り外しを困難にできる場合がある。締結手段は、ネジ、ビス、ナット、カシメのうちの少なくとも何れかであってもよい。
また、第一のケース構成手段と第二のケース構成手段の開放を阻止する開放阻止手段を備えてもよい。不正行為を困難にできる場合がある。開放阻止手段は、シール部材であってもよい。シール部材は、第一のケース構成手段と第二のケース構成手段に亘って貼り付けられていてもよい。
また、基板ケースは、基板ケース設置部(例えば682a)に設置されるものであってもよい。基板ケース設置部は、操作部を有し、操作部の操作によって基板ケース設置状態と基板ケース設置解除状態のうちのいずれかの状態に変化可能なものであってもよい。基板ケースの基板ケース設置解除状態は、操作部または基板ケースの一部の破壊を必要とするものであってもよい。
操作部は、工具によって操作されるものであってもよい。操作部は、締結手段であってもよい。締結手段は、ネジ、ビス、ナット、カシメのうちの少なくとも何れかであってもよい。
操作部は、工具の必要無しに操作されるものであってもよい。
締結手段は、工具によって締結状態と締結解除状態のうちのいずれかの状態に変化可能なものであってもよい。また、締結手段は、工具の必要無しに締結状態と締結解除状態のうちのいずれかの状態に変化可能なものであってもよい。
また、第一の基板は、略矩形状を有し、複数の角のうちの複数箇所を締結手段で基板ケースに締結されていてもよい。
また、第一の基板は、複数の角のうちの1または複数箇所を位置決め手段によって基板ケースに位置決めされていてもよい。
また、第一の基板は、締結手段で締結されずに位置決め手段によってのみ基板ケースに位置決めされて設置されてもよい。
B17.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の基板ケース(例えば682)を備え、
第二の基板ケース(例えば、15)を備え、
前記第一の基板ケースは、前記第一の基板を収納するものであり、
前記第二の基板ケースは、前記第二の基板を収納するものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の基板と第二の基板とを個別に保護することができる場合がある。
なお、第二の基板ケースは、複数のケース構成手段から構成されてたものであり、複数のケース構成手段のうちの少なくとも一つは、第三のケース構成手段(例えば上ケース15a)であり、複数のケース構成手段のうちの少なくとも一つは、第四のケース構成手段(例えば下ケース15b)であり、第二の基板は、複数のケース構成手段のうちの少なくとも何れかに1つに締結手段によって設置されていてもよい。
また、第二の基板ケースは、第一の基板ケースと少なくとも一部が重なるものであってもよいし、全部が重なるものであってよい。
第二の基板ケースは、第二の基板ケース設置部に設置されるものであってもよい。第二の基板ケース設置部は、第二の操作部を有し、第二の操作部の操作によって基板ケース設置状態と基板ケース設置解除状態のうちのいずれかの状態に変化可能なものであってもよい。第二の操作部は、工具によって操作されるものであってもよい。第二の操作部は、締結手段であってもよい。第二の操作部は、工具の必要無しに操作されるものであってもよい。第二の基板ケースの基板ケース設置解除状態は、操作部または第二の基板ケースの一部の破壊を必要とするものであってもよい。
B18.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第一の基板(例えば10)を備えた遊技台であって、
前記第一の基板は、基板取付部(例えば682)に対して取り付けられる基板であり、
前記第一の基板は、複数の基板構成手段(例えば21,710,704,31〜34,PI)を有する基板であり、
前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも一つは、第一の基板構成手段(例えば31)であり、
前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも一つは、第二の基板構成手段(例えば704,PI)であり、
前記第一の基板構成手段は、発光手段(例えば31)であり、
前記遊技台は、前記複数の基板構成手段に含まれない非基板構成手段(例えば11,14,682a)を備え、
前記第一の基板構成手段は、前記第一の基板と前記非基板構成手段との間に位置する手段であり、
前記第二の基板構成手段は、前記第一の基板と前記非基板構成手段との間に位置する手段であり、
前記発光手段は、発光条件の成立があった場合に発光可能な手段であり、
前記第二の基板構成手段の位置は、前記発光手段からの光が届く位置である、
ことを特徴とする。
B19.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記発光手段は、第一の方向からは視認不可能な手段であり、
前記発光手段からの光は、前記第一の方向からは視認可能である、
ことを特徴とする。
B20.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
第二の基板(例えば11)を備え、
前記非基板構成手段は、前記第二の基板により構成される手段である、
ことを特徴とする。
B21.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板構成手段は、電子回路構成手段(例えば704)である、
ことを特徴とする。
B22.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の基板構成手段は、識別表示(例えばPI)であり、
前記識別表示は、前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも何れかに関する表示である、
ことを特徴とする。
B23.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の基板構成手段のうちの少なくとも一つは、第三の基板構成手段(例えば21,710)であり、
前記第三の基板構成手段は、前記第一の基板と前記第二の基板との間に位置しない手段である、
ことを特徴とする。
B24.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の基板構成手段の位置は、前記発光手段からの光が届く位置である、
ことを特徴とする。
B25.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
基板ケース(例えば682)を備え、
前記基板ケースは、前記基板取付部を構成する基板ケースであり、
前記基板ケースは、前記第一の基板を収納する基板ケースであり、
前記基板ケースは、前記第二の基板を収納する基板ケースである、
ことを特徴とする。
B26.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
B27.上記実施形態の前記遊技台は、スロットマシン(例えば後述の1100)である、
ことを特徴とする。
<実施形態2>
本発明は、実施形態1のパチンコ機100以外に、スロットマシンなどの各種の遊技台にも適用可能である。以下、一例として本発明を適用可能なスロットマシンについて説明する。
図38に示すスロットマシン1100は、本体1101と、本体1101の正面に取り付けられ、本体1101に対して開閉可能な前面扉1102と、を備える。本体1101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール1110、中リール1111、右リール1112)収納され、スロットマシン1100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール1110乃至1112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール1110乃至1112が構成されている。リール1110乃至1112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1110乃至1112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール1110乃至1112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン1100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール1110乃至1112の背面には、図柄表示窓1113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン1100内部において各々のリール1110乃至1112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール1110乃至1112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1120は、有効となる入賞ライン1114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン1114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン1114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ1123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ1124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ1122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ1128は演出用のランプである。
ベットボタン1130乃至1132は、スロットマシン1100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン1130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン1131が押下されると2枚投入され、ベットボタン1132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン1132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ1129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ1121が点灯する。
メダル投入口1141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン1130乃至1132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器1125は、スロットマシン1100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器1126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器1127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器1125、遊技情報表示器1126、および、払出枚数表示器1127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー1135は、リール1110乃至1112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口1141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン1130乃至1132を操作して、スタートレバー1135を操作すると、リール1110乃至1112が回転を開始することとなる。スタートレバー1135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット1136には、ストップボタン1137乃至1139が設けられている。ストップボタン1137乃至1139は、スタートレバー1135の操作によって回転を開始したリール1110乃至1112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール1110乃至1112に対応づけられている。以下、ストップボタン1137乃至1139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン1137乃至1139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン1137乃至1139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン1133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン1134は、スロットマシン1100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口1155から排出するためのボタンである。ドアキー孔1140は、スロットマシン1100の前面扉1102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット1136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル1162が設けられている。タイトルパネル1162の下部には、メダル払出口1155、メダルの受け皿1161が設けられている。
音孔1180はスロットマシン1100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉1102の左右各部に設けられたサイドランプ1144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉1102の上部には演出装置1160が配設されており、演出装置1160の上部には 音孔1143が設けられている。この演出装置1160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ1163a、左シャッタ1163bからなるシャッタ(遮蔽装置)1163と、このシャッタ1163の奥側に配設された液晶表示装置1157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ1163a、左シャッタ1163bが液晶表示装置1157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置1157の表示画面がスロットマシン1100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
図39は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン1100を示す正面図である。本体1101は、上面板1261、左側の側面板1260、右側の側面板1260、下面板1264および背面板1242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体1101の内部には、背面板1242の上部に設けた通風口1249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース1210が配置され、この主制御基板収納ケース1210の下方に、3つのリール1110乃至1112が配置されている。主制御基板収納ケース1210及びリール1110乃至1112の側方、即ち向って左側の側面板1260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース1220が配設してある。また、向かって右側の側面板1260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン1100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板1248が取り付けられている。
そして、下面板1264には、メダル払出装置1180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置1180の上方、即ちリール1110乃至1112の下方には、電源基板を有する電源装置1252が配設され、電源装置1252正面には電源スイッチ1244を配設している。電源装置1252は、スロットマシン1100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部1300、副制御部1400、1500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部1300のRAM1308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置1180の右側には、メダル補助収納庫1240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置1252には、電源コード1265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード1265が、本体1101の背面板1242に開設した電源コード用穴1262を通して外部に延出している。
前面扉1102は、本体1101の左側の側面板1260にヒンジ装置1276を介して蝶着され、図柄表示窓1113の上部には、演出装置1160、および、この演出装置1160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ1272、を設けている。図柄表示窓1113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ1170、このメダルセレクタ1170が不正なメダル等をメダル受皿1161に落下させる際にメダルが通過する通路1266等を設けている。さらに、音孔1180に対応する位置には低音スピーカ1277を設けている。
図40を用いて、スロットマシン1100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。なお、上述した配線構造や確認促進構造は、制御部を構成する基板等に採用可能である。
スロットマシン1100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部1300と、主制御部1300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部1400と、第1副制御部1400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部1500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン1100の主制御部1300について説明する。主制御部1300は、主制御部1300の全体を制御する基本回路1302を備えており、この基本回路1302には、CPU1304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM1306と、一時的にデータを記憶するためのRAM1308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1312と、WDT(ウォッチドックタイマ)1314を搭載している。なお、ROM1306やRAM1308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部1400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路1302のCPU1304は、水晶発振器1314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU1304は、電源が投入されるとROM1306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1312に送信し、カウンタタイマ1312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU1304に送信する。CPU1304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器1314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ1312の分周値を1/256、ROM1306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部1300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路1316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路1338を備えており、CPU1304は、この起動信号出力回路1338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部1300には、センサ回路1320を備えており、CPU1304は、割り込み時間ごとに各種センサ1318(ベットボタン1130センサ、ベットボタン1131センサ、ベットボタン1132センサ、メダル投入口1141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー1135センサ、ストップボタン1137センサ、ストップボタン1138センサ、ストップボタン1139センサ、精算ボタン1134センサ、メダル払出装置1180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール1110のインデックスセンサ、リール1111のインデックスセンサ、リール1112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路1320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路1316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路1316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口1141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー1135センサは、スタートレバー1135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン1137センサ、ストップボタン1138センサ、および、ストップボタン1139は、各々のストップボタン1137乃至1139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン1130センサ、ベットボタン1131センサ、および、ベットボタン1132センサは、メダル投入ボタン1130乃至1132のそれぞれに設置されており、RAM1308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン1134センサは、精算ボタン1134に設けられている。精算ボタン1134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置1180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール1110のインデックスセンサ、リール1111のインデックスセンサ、および、リール1112のインデックスセンサは、各リール1110乃至1112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU1304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部1300は、リール装置1110乃至1112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路1322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ1170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路1324、メダル払出装置1180に設けたモータを駆動する駆動回路1326、各種ランプ1338(入賞ライン表示ランプ1120、告知ランプ1123、遊技メダル投入可能ランプ1124、再遊技ランプ1122、遊技メダル投入ランプ1129は、遊技開始ランプ1121、貯留枚数表示器1125、遊技情報表示器1126、払出枚数表示器1127)を駆動する駆動回路1328を備えている。
また、基本回路1302には、情報出力回路1334(外部集中端子板1248)を接続しており、主制御部1300は、この情報出力回路1334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路1652にスロットマシン1100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部1300は、電源管理部(図示しない)から主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路1330を備えており、電圧監視回路1330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路1302に出力する。
また、主制御部1300は、第1副制御部1400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部1400との通信を可能としている。なお、主制御部1300と第1副制御部1400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部1300は第1副制御部1400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部1400からは主制御部1300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン1100の第1副制御部1400について説明する。第1副制御部1400は、主制御部1300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部1400の全体を制御する基本回路1402を備えており、この基本回路1402は、CPU1404と、一時的にデータを記憶するためのRAM1408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1412を搭載している。基本回路1402のCPU1404は、水晶発振器1414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部1400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU1404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM1406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1412に送信する。カウンタタイマ1412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU1404に送信する。CPU1404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部1400には、音源IC1418を設けており、音源IC1418に出力インタフェースを介してスピーカ1272、1277を設けている。音源IC1418は、CPU1404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ1272、1277から出力する音声の制御を行う。音源IC1418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ1272、1277から出力する。
また、第1副制御部1400には、駆動回路1422が設けられ、駆動回路1422に入出力インタフェースを介して各種ランプ1420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ1144、タイトルパネル1162ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部1400には、シャッタ1163のモータを駆動する駆動回路1424を設けており、この駆動回路1424は、CPU1404からの命令に応じてシャッタ1163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部1400には、センサ回路1426を設けており、センサ回路1426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ1428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ1428の状態を監視している。
また、CPU1404は、出力インタフェースを介して第2副制御部1500へ信号の送受信を行う。第2副制御部1500は、演出画像表示装置1157の表示制御を含む演出装置1160の各種制御を行う。なお、第2副制御部1500は、例えば、液晶表示装置1157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ1163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部1500は、第1副制御部1400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部1500の全体を制御する基本回路1502を備えており、この基本回路1502は、CPU1504と、一時的にデータを記憶するためのRAM1508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1512と、を搭載している。基本回路1502のCPU1504は、水晶発振器1514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部1500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU1504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM1506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1512に送信する。カウンタタイマ1512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU1404に送信する。CPU1504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部1500には、VDP1534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP1534には、バスを介してROM1506、VRAM1536が接続されている。VDP1534は、CPU1504からの信号に基づいてROM1506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM1536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置1157に画像を表示する。
図41(a)を用いて、上述の各リール1110乃至1112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール1110、中リール1111、右リール1112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
<図柄配列>
各リール1110乃至1112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール1110乃至1112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール1110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール1111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール1112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図41(b)を用いて、スロットマシン1100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン1100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部1300のRAM1308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール1110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール1111と右リール1112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン1100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン1100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
<主制御部メイン処理>
図42を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部1300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)1338を設けている。この起動信号を入力した基本回路1302のCPU1304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM1306に予め記憶している制御プログラムに従って図42に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップSA101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU1304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O1310の初期設定、RAM1308に記憶する各種変数の初期設定、WDT1314への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップSA103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ1120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー1135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー1135の操作があればステップSA104へ進む。
ステップSA105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップSA107では乱数発生回路1316で発生させた乱数を取得する。ステップSA109では、現在の遊技状態に応じてROM1306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップSA107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップSA111では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップSA113では全リール1110乃至1112の回転を開始させる。ステップSA115では、ストップボタン1137乃至1139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール1110乃至1112の何れかをステップSA111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール1110乃至1112が停止するとステップSA117へ進む。ステップSA117では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン1114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップSA119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップSA121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップSA103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部1300タイマ割込処理>
図43を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部1300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ1312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB101では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU1304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB103では、WDT1314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT1314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB105では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O1310の入力ポートを介して、各種センサ1318のセンサ回路1320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM1308に各種センサ1318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップSB107では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ1318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン1137乃至1139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
ステップSB109では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップSB111では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部1400に送信される。なお、第1副制御部1400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール1110乃至1112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン1137乃至1139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール1110乃至1112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部1400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部1300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB113では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM1308に記憶している遊技情報を、情報出力回路1334を介してスロットマシン1100とは別体の情報入力回路1652に出力する。
ステップSB109では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップSB105において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ1318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ1170(メダルセレクタ1170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ1338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップSB117では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB121に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB119に進む。
ステップSB119では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB101で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図42に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB121では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM1308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図42に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部1400の処理>
図44を用いて、第1副制御部1400の処理について説明する。なお、図44(a)は、第1副制御部1400のCPU1404が実行するメイン処理のフローチャートである。図44(b)は、第1副制御部1400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図44(c)は、第1副制御部1400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図44(a)のステップSC101では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSC101で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM1408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC103では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC105の処理に移行する。
ステップSC105では、タイマ変数に0を代入する。
ステップSC107では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部1400のCPU1404は、主制御部1300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSC109では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSC107で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM1406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップSC111では、ステップC09の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップSC109で読み出した演出データの中に音源IC1418への命令がある場合には、この命令を音源IC1418に出力する。
ステップSC113では、ステップC09の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップSC109で読み出した演出データの中に各種ランプ1420への命令がある場合には、この命令を駆動回路1422に出力する。
ステップSC115では、ステップC09の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップSC109で読み出した演出データの中に第2副制御部1500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップSC103へ戻る。
次に、図44(b)を用いて、第1副制御部1400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部1400が、主制御部1300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD101では、主制御部1300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM1408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図44(c)を用いて、第1副制御部1400のCPU1404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部1400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップSE101では、図44(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC103において説明したRAM1408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC103において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップSE103では、ステップSC115で設定された第2副制御部1500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部1500の処理>
図45を用いて、第2副制御部1500の処理について説明する。なお、図45(a)は、第2副制御部1500のCPU1504が実行するメイン処理のフローチャートである。図45(b)は、第2副制御部1500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図45(c)は、第2副制御部1500のタイマ割込処理のフローチャートである。図45(d)は、第2副制御部1500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図45(a)のステップSG01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSF101で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM1508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSF103では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSF105の処理に移行する。
ステップSF105では、タイマ変数に0を代入する。
ステップSF107では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部1500のCPU1504は、第1副制御部1400のCPU1404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSF109では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSF107で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM1506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップSF111では、ステップSF109の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップSF109読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップSF113では、ステップSF109の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップSF109読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップSF103へ戻る。
次に、図45(b)を用いて、第2副制御部1500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部1500が、第1副制御部1400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSG101では、第1副制御部1400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM1508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図45(c)を用いて、第2副制御部1500のCPU1504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部1500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップSH101では、図45(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSF103において説明したRAM1508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSF103において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップSH103では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図45(d)を用いて、第2副制御部1500のメイン処理におけるステップSF113の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップSI101では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU1504は、まず、VRAM1536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置1157に表示される。次に、CPU1504は、VDP1534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM1506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM1536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM1506からVRAM1536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP1534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM1506からVRAM1536に転送する。その後、VDP1534は、転送終了割込信号をCPU1504に対して出力する。
ステップSI103では、VDP1534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSI105に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSI105では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU1504は、ステップSI101でVRAM1536に転送した画像データに基づいてVRAM1536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM1536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP1534に指示する。VDP1534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップSI107では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU1504は、VDP1534に画像の描画開始を指示する。VDP1534は、CPU1504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップSI109では、画像の描画終了に基づくVDP1534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSI111に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSI111では、RAM1508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。