JP5629779B2 - 親水化微粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基材粒子の表面に親水性付与処理を行って、親水化微粒子を製造する方法に関するものである。
ビニル系(共)重合体微粒子は、通常、重合原料である(メタ)アクリル系モノマーやスチレン等のビニル系モノマー組成物を原料としてラジカル重合することにより製造される。該粒子は、用いるビニル系モノマーの種類、組み合わせ等を選択することによって、あるいは、前記ビニル系モノマー組成物に無機系成分や非重合性成分等を添加することによって、微粒子の機械的強度、耐熱性、光学特性、表面形状、多孔性等の各種物性を制御することができる。また、重合方法としては、懸濁重合、乳化重合、シード重合、分散重合等適宜選択することができ、広い範囲に亘って、粒子径、粒度分布の制御されたビニル系重合体微粒子を製造することができる。
ビニル系重合体微粒子は、高分子微粒子の中でも、上述したような各種特性の制御し易さ、経済的な有意性から、塗料添加剤、フィルム添加剤等、広範な産業分野で使用されてきた。また、ビニル系重合体微粒子の優れた特性を活かせる新たな用途分野への展開を目指して、ビニル系重合体微粒子の表面を親水化する試みが行われている。
このような微粒子の親水化処理としては、以下の方法が知られている。例えば、基材粒子に、フッ素ガスと酸素ガスを含み、フッ素ガス濃度が0.01〜1.0体積%である混合ガスを接触させる処理を行って、基材粒子の表面を親水化する方法(特許文献1参照)が提案されている。この特許文献1では、基材粒子の着色を抑制するためには、混合ガス中のフッ素ガス濃度を1.0体積%以下にする必要があることが示唆されている(特許文献1(段落[0033])参照)。また、重合体粒子に、フッ素ガス20Torr、酸素ガス560Torr、窒素ガス180Torrの組成を持つガスを接触させる方法(特許文献2(実施例1)参照)が提案されている。なお、特許文献2では重合体粒子の着色については一切検討されていない。
国際公開第2010/032851号 特開平8−224451号公報
従来、重合体粒子をフッ素ガスを用いて親水化する技術において、フッ素ガス濃度によらず、重合体粒子の着色を抑制しながら親水化できる技術はなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、親水化処理に使用する混合ガス中のフッ素ガス濃度が低くても高くても、ビニル系重合体微粒子の着色を抑制できる親水化微粒子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決することができた本発明の親水化微粒子の製造方法は、基材粒子に、フッ素ガスと、酸素原子を含む化合物のガスと、不活性ガスとを含む混合ガスを接触させる処理を行って、基材粒子の表面を親水化することにより親水化微粒子を製造する方法であって、個数平均粒子径1000μm以下のビニル系重合体微粒子を基材粒子とし、前記混合ガス中のフッ素ガスと、酸素原子を含む化合物のガスとの体積比(酸素原子を含む化合物のガス/フッ素ガス)を6未満、前記混合ガス中のフッ素ガス濃度を0.9体積%以上とすることを特徴とする。前記混合ガス中のフッ素ガス濃度は1.0体積%超が好ましい。前記酸素原子を含む化合物のガスは、酸素ガスが好ましい。前記基材粒子に前記混合ガスを接触させる処理の後に、さらに水分と接触させる処理を行うことが好ましい。前記水分として、アルカリ性水溶液を用いることが好ましい。また、前記水分として、水及び/又は水蒸気を用いることも好ましい態様である。
本発明の製造方法では、親水化処理に用いる混合ガス中のフッ素ガスと酸素ガスとの体積比を所定範囲に制御しているため、フッ素ガス濃度が低くても高くてもビニル系重合体微粒子の変色を抑制しつつ、ビニル系重合体微粒子の表面を均一、かつ高度に親水化することができる。
本発明の製造方法は、基材粒子にフッ素ガスと、酸素原子を含む化合物のガスと、不活性ガスとを含む混合ガスを接触させることで、基材粒子の表面を親水化する。この処理により、炭素に結合している水素が酸素とフッ素に置換されて−C(F)=Oとなり、その後、その一部又は全部がカルボキシル基に転換すると考えられる。このため、親水化微粒子の表面近傍には多数の−C(F)=O及び/又はカルボキシル基が生成し、著しく親水性が高まる。また、前記−C(F)=Oやカルボキシル基の生成と共に、一部粒子骨格中のC−H結合が、C−F結合に変換される反応も起こる。なお、これらの官能基や結合の存在は、X線光電子分析装置(ESCA)等により確認することができる。
1.混合ガス
本発明の製造方法では、前記混合ガス中のフッ素ガスと、酸素原子を含む化合物のガスとの体積比(酸素原子を含む化合物のガス/フッ素ガス)を6未満とすることを特徴とする。混合ガス中のフッ素ガスと酸素ガスとの体積比を制御することにより、混合ガス中のフッ素ガス濃度が低くとも高くとも、得られる親水化微粒子の着色を抑制することができる。前記体積比は5.0以下が好ましく、より好ましくは4.5以下である。また、親水化処理の均一性をより高めるために、前記体積比は1.0以上が好ましく、より好ましくは1.5以上である。
前記混合ガス中のフッ素ガスの濃度が低くても(例えば、0.01体積%以上、好ましくは0.03体積%以上)、着色を抑制して親水化処理を行えるが、ここでは0.9体積%以上、好ましくは1.0体積%超、より好ましくは1.5体積%以上とする。フッ素ガスの濃度が高い程、基材粒子の親水化処理の速度が向上し、作業時間を短縮することができ、またさらに、親水化処理の度合い及び均一性がより向上する。なお、基材粒子の分解をより抑制するため、フッ素ガスの濃度は、10体積%以下が好ましく、より好ましくは5.0体積%以下、さらに好ましくは3.0体積%以下である。
前記酸素原子を含む化合物のガスとしては、酸素、二酸化硫黄、二酸化炭素、一酸化炭素、二酸化窒素等が好ましいものとして挙げられる。これらの中でも、マイルドな処理条件でも親水化処理効率が高い点で、酸素ガスが好ましい。
混合ガス中の酸素原子を含む化合物のガスの濃度は、0.1体積%以上が好ましく、より好ましくは0.5体積%以上、さらに好ましくは0.8体積%以上であり、50体積%以下が好ましく、より好ましくは25体積%以下、さらに好ましくは15体積%以下である。酸素原子を含む化合物のガスの濃度が0.1体積%以上であれば、基材粒子の親水化処理を十分に行うことができ、親水化処理が不十分な粒子の存在が低減され、50体積%以下であれば、粉塵爆発を引き起こすことをより抑制できる。
また、混合ガス中のフッ素ガスと酸素原子を含む化合物のガスとの合計量は1.0体積%以上が好ましく、より好ましくは1.5体積%以上、さらに好ましくは2.3体積%以上であり、60体積%以下が好ましく、より好ましくは30体積%以下、さらに好ましくは18体積%以下である。フッ素ガスと酸素原子を含む化合物のガスとの合計量が上記範囲内であれば、ビニル系重合体微粒子の表面をより均一に、かつ、より高度に親水化することができる。
混合ガスは、フッ素ガス及び酸素原子を含む化合物のガスと共に、不活性ガスを含む。前記不活性ガスとしては、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる。なお、気相中での処理における粉塵爆発を防止して、親水化処理を工業的且つ安全に行う観点からは、不活性ガスとして窒素ガスを使用することが好ましい。
混合ガス中の不活性ガスの濃度は、40体積%以上が好ましく、より好ましくは60体積%以上、さらに好ましくは82体積%以上であり、98.2体積%以下が好ましく、より好ましくは98体積%以下、さらに好ましくは97体積%以下である。不活性ガスの濃度が40体積%以上であれば、基材粒子の分解(脆化)をより抑制でき、98.2体積%以下であれば、基材粒子の親水化処理を十分に行うことができ、親水化処理が不十分な粒子の存在が低減される。
混合ガス中のフッ素ガスの分圧は、900Pa(6.84Torr)以上が好ましく、より好ましくは、1000Pa(7.6Torr)以上、さらに好ましくは、1500Pa(11.4Torr)以上である。フッ素ガスの分圧が900Pa以上であれば、より均一に親水化処理が行える。親水化処理によるビニル系重合体骨格の分解や着色を抑制するという観点からは、フッ素ガスの分圧を10000Pa(76Torr)以下とすることが好ましく、5000Pa(38Torr)以下がより好ましい。
混合ガス中の酸素原子を含む化合物のガスの分圧は、親水化処理を均一に行う観点から、100Pa(0.76Torr)〜50000Pa(380Torr)が好ましい。なお、工業的且つ安全に親水化処理を行う観点からは、500Pa(3.8Torr)〜10000Pa(76Torr)とするのが好ましく、より好ましくは500Pa(3.8Torr)〜5000Pa(38Torr)である。
混合ガス中の不活性ガスの分圧は、工業的且つ安全に親水化処理を行う観点から、39976Pa(304Torr)〜98141Pa(746Torr)とするのが好ましく、より好ましくは60000Pa(456Torr)〜98141Pa(746Torr)である。
混合ガスの全圧は、安全に親水化処理を行うためには、101.3kPa(760Torr)以下が好ましい。全圧が101.3kPaを超えると、混合ガスが容器外に漏れるおそれがある。
2.親水化処理
本発明において、基材粒子と混合ガスを接触させる方法は特に限定されないが、例えば、基材粒子を保持できる容器内に混合ガスを導入して密封状態で所定時間処理する方法(密封接触法);基材粒子を保持できる容器内に、混合ガスを流通させ、連続的に供給する方法(連続供給法);が好ましい。
処理の際には、混合ガスと基材粒子との接触効率を高めて、短時間で均一に親水化することが好ましい。接触効率を高めるには、混合ガスを処理容器内に拡散することが好ましく、ファン等の撹拌装置を用いて混合ガスを気流撹拌したり、パレット等に基材粒子を薄く敷く方法等が挙げられる。また、基材粒子を撹拌してもよく、ドラム回転式装置等を用いて処理容器を回転させたり、撹拌装置で基材粒子を流動させる方法等が挙げられる。これらの接触効率向上手段は、複数を組み合わせて用いても良い。パレット等に基材粒子を薄く敷き詰める場合には、粒子間でバラツキなく均一に、かつ短時間で親水化処理するために、処理容器内に基材粒子層の厚さが2mm以下となるように、装填することが好ましい。より好ましい粒子層の厚さは0.5mm以下である。
混合ガスと基材粒子との比率は、密封接触式の場合、基材粒子1kgに対し、常温常圧換算で、混合ガスを30L〜4000Lとすることが好ましく、1000L〜3000Lとすることがより好ましい。連続供給式の場合は、基材粒子1kgに対し、常温常圧換算で、トータル流量が30L〜15000Lとなるように供給することが好ましく、1000L〜10000Lとなるように供給することがさらに好ましい。
具体的には、密封接触式の場合は、密封可能なチャンバーに、そのまま、又は容器に入れた基材粒子を入れ、減圧した後、混合ガスを導入して、所定時間処理を行う。水分が残存すると、HFが発生して危険なので、減圧の際には、充分に真空排気することが好ましい。連続供給式の場合は、所定時間混合ガスを導入すればよい。
密封接触式の場合は、混合ガスを導入する前に、予めチャンバー内を予熱しておいてもよい。反応温度は、−20℃〜200℃程度が好ましく、0℃〜100℃程度がより好ましく、10℃〜40℃がさらに好ましい。反応温度が200℃を超えるとビニル重合体粒子が分解してしまう虞があり、一方、−20℃より低くなると親水化処理が不十分となる場合がある。なお、反応温度とは、チャンバー内のガスの温度を意味する。
混合ガスの導入時には、酸素原子を含む化合物のガスあるいはその他のフッ素ガス以外のガスを先にチャンバーへ導入し、その後でフッ素ガスを導入してもよいし、予め混合したガスを導入してもよい。
基材粒子と混合ガスの接触時間(処理時間)は特に限定されず、所望の親水化度合いになるまで処理すればよいが、大体10分〜60分程度で処理は完了する。処理後は、再び0.13Pa(0.001Torr)程度まで減圧し、その後、窒素ガスを導入するという工程を行うことが好ましい。この工程が終われば、大気圧に開放する。
3.水分接触処理
本発明の親水化微粒子の製造方法では、上記混合ガスによる接触処理の後に、混合ガス接触後の粒子を、さらに水分と接触させる処理を行うことが好ましい。水分と接触することで、混合ガスとの接触によって粒子表面に形成された−C(F)=Oが、より効率的にカルボキシル基に転換される。また、このとき生成するHFや粒子表面に吸着しているHFあるいはF2を有効に除去することもできる。
前記水分としては、水及び/又は水蒸気を用いることができる。また、前記水分として、アルカリ性水溶液を用いることが好ましい。アルカリ性水溶液と接触させると、粒子表面にはカルボン酸のアルカリ金属塩やアミン塩(以下、カルボン酸塩ということがある。)が形成される。このカルボン酸塩は、粒子の親水性を一層高める。
前記アルカリ性水溶液としては、例えば、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等の水溶性アミン類の水溶液;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物や、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩等のアルカリ金属化合物を水に溶解したアルカリ金属イオンを含有する水溶液;が挙げられる。これらの中でも、アルカリ金属イオンを含有する水溶液が好ましく、さらに、ナトリウムを含むものがより好ましく、特に、水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
アルカリ性水溶液の濃度は0.01mol/l〜5mol/lであるのが好ましい。より好ましくは0.05mol/l〜2mol/lであり、さらに好ましくは0.1mol/l〜1mol/lである。
混合ガス接触後の粒子と水分とを接触させる態様としては、水分として、アルカリ性水溶液を用いる態様;水及び/又は水蒸気を用いる態様;アルカリ性水溶液と、水及び/又は水蒸気を用いる態様のいずれであってもよい。中でも、アルカリ性水溶液と、水及び/又は水蒸気を用いる態様が好ましい。また、接触順序は特に限定されないが、効率よく、粒子表面に吸着しているHFあるいはF2等を除去する観点からは、粒子をアルカリ性水溶液と接触させた後、水及び/又は水蒸気と接触させるのが望ましい。アルカリ性水溶液と接触させた後、粒子を、水及び/又は水蒸気と接触させることで、余分なアルカリ性水溶液を洗浄することができる。なお、本明細書では、以下、粒子とアルカリ性水溶液とを接触させる場合を「アルカリ処理」といい、粒子と水とを接触させる場合を「温水洗浄」ということがある。
水分との接触処理方法としては、特に限定されないが、例えば、ガスとの接触に用いたチャンバーを大気圧に開放した後、チャンバー内に水蒸気を送り込み、粒子と水とを接触させる方法;ガスとの接触に用いたチャンバーを大気圧に開放した後、チャンバー内に水蒸気を送り込み、粒子と水とを接触させた後、さらに、粒子を取りだして水中に分散させて水や水を含む溶媒で洗浄する方法;ガスとの接触後、チャンバーから取りだした粒子を、別途水蒸気雰囲気中に浸したり、水や水を含む溶媒で洗浄する方法;ガスとの接触後、チャンバーから取り出した粒子をアルカリ性水溶液中に分散させてアルカリ処理する方法;ガスとの接触後、チャンバーから取り出した粒子をアルカリ性水溶液中に分散させてアルカリ処理した後、さらに、粒子を取りだして水中に分散させて水や水を含む溶媒で洗浄する方法等が挙げられる。
水分との接触時間は1分〜600分程度が好ましい。また、−C(F)=Oのカルボキシル基又はカルボン酸塩への転換を効率的に進め、このとき生成するHFや粒子表面に吸着しているHFあるいはF2を有効に除去するため、水分(アルカリ性水溶液、及び/又は、水及び/又は水蒸気)の温度は、20℃以上が好ましく、より好ましくは40℃以上、さらに好ましくは60℃以上、最も好ましくは80℃以上である。
また、アルカリ性水溶液、水、又は水を含む溶媒で粒子を処理、洗浄する場合は、溶媒と粒子との合計100質量%中、粒子濃度を0.5〜50質量%とすることが好ましい。粒子濃度が0.5質量%未満であると、所定量の粒子を洗浄する際に発生する含フッ素廃水の量が増大するため、工業的にコストがアップするおそれがある。粒子濃度が50質量%を超えると、洗浄が不十分となるおそれがある。粒子の洗浄を効率的に行うために、溶媒に粒子を入れた状態で超音波分散を行うことも好ましい。
上述のように、粒子表面に付着しているフッ素成分等の溶出性フッ素は、粒子の安全性、あるいは他の材料との接触により腐食等の問題を引き起こす虞があるため、できる限り除去することが好ましく、上記水分としてアルカリ性水溶液を使用したアルカリ処理を実施すると、粒子表面に吸着した溶出性フッ素を一層効率よく除去することができる。
4.基材粒子
次に、基材粒子について説明する。本発明法に用いられる基材粒子はビニル系重合体を含有する粒子であれば特に限定されず、ビニル系重合体のみからなる粒子や、有機質と無機質とが複合された材料からなる有機質無機質複合粒子のいずれも使用することができる。なお、本発明のビニルには、(メタ)アクリロイルも含まれる。ビニル系重合体微粒子としては、具体的には、(メタ)アクリル系(共)重合体、(メタ)アクリル系−スチレン系共重合体等のビニル系重合体のみからなる粒子や、重合性(ビニル基含有の意味;以下同じ)アルコキシシランのラジカル重合体および/または縮重合体、重合性アルコキシシランとビニル系モノマーとの共重合体等の有機質無機質複合粒子が挙げられる。以下の説明で「ビニル重合体」というときは、ビニル系モノマーが重合した有機質のみの重合体を意味する。また、本発明でいう「ビニル系重合体微粒子」は、「ビニル重合体」からなる成分や骨格を含む粒子を意味する。これらのビニル系重合体微粒子の製造方法の詳細は後述するが、乳化重合、懸濁重合、シード重合、ゾルゲル法等が採用でき、中でも、シード重合やゾルゲル法は粒度分布を小さくすることができるため好ましい。なお、微粒子の組成は、GC−MS等で確認することができる。
4−1.ビニル重合体粒子
ビニル重合体粒子は、ビニル系単量体を含有する単量体混合物を含む単量体組成物を重合して得られる。単量体混合物に含有させるビニル系単量体としては、1分子中に1個のビニル基を有する非架橋性単量体、1分子中に2個以上のビニル基を有する架橋性単量体のいずれも使用することができる。
前記非架橋性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類等の(メタ)アクリル系単量体:スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルビニルベンゼン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、パラヒドロキシスチレン等のスチレン系単量体:2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等の水酸基含有ビニルエーテル類:2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル等の水酸基含有アリルエーテル類等が挙げられる。なお、前記非架橋性単量体として(メタ)アクリル酸を用いる場合には、部分的にアルカリ金属で中和してもよい。これらの非架橋性単量体は単独で使用しても良いし、2種以上を併用してもよい。これらの非架橋性単量体の中でも、分子内にエステル結合を有さない単量体を必須成分として用いることが好ましく、中でも、スチレン系単量体が好ましく、特に、スチレン、α−メチルスチレン、エチルビニルベンゼン等が好適である。
架橋性単量体としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、デカエチレングリコールジメタクリレート、ペンタデカエチレングリコールジメタクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレンジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多官能(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、および、これらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイド、ジビニルスルホン酸等の架橋剤;ポリブタジエン、ポリイソプレン不飽和ポリエステル等が挙げられる。これらの架橋性単量体は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、分子内にエステル結合を有さない単量体を必須成分として用いることが好ましく、中でも、芳香族ジビニル化合物が好ましく、特に、ジビニルベンゼンが好適である。
非架橋性単量体としてスチレン系単量体、架橋性単量体として芳香族ジビニル化合物を用いた場合には、本発明法による粒子の親水化効果が得られやすいため好ましい。
また、前記単量体混合物中の架橋性単量体の含有率は1質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上であり、50質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。前記単量体混合物中の架橋性単量体の含有率を1質量%以上とすることにより、ビニル重合体粒子の耐溶剤性や耐熱性が高まり、また架橋性単量体の含有率を50質量%以下とすることにより、粒子としての硬度を適切にすることができる。
ビニル重合体粒子の製造方法は、前記したような単量体混合物を含む単量体組成物を重合させるものである。なお、重合方法としては、懸濁重合、シード重合、乳化重合等の公知の重合方法を採用することができ、これらの中でも懸濁重合、シード重合が好ましい。ビニル重合体粒子の製造方法については、国際公開第2010/032851号に記載された方法を採用すればよい。
4−2.有機質無機質複合粒子
有機質無機質複合粒子は、ビニル重合体に由来する有機質部分と、無機質部分とを含んでなる粒子である。前記有機質無機質複合粒子の態様としては、シリカ、アルミナ、チタニア等の金属酸化物、金属窒化物、金属硫化物、金属炭化物等の無機質微粒子が、ビニル重合体中に分散含有されてなる態様;(オルガノ)ポリシロキサン、ポリチタノキサン等のメタロキサン鎖(「金属−酸素−金属」結合を含む分子鎖)と有機分子が分子レベルで複合してなる態様;ビニルトリメトキシシラン等のビニル系重合体を形成し得るビニル基を有するオルガノアルコキシシランが加水分解縮合反応やビニル基の重合反応を起こすことで得られる粒子や加水分解性シリル基を有するシラン化合物を原料とするポリシロキサンとビニル基を有する重合性単量体等と反応させて得られる粒子のように、ビニル重合体骨格とポリシロキサン骨格とを含む有機質無機質複合粒子からなる態様等が挙げられる。これらの中でも、特にビニル重合体骨格とポリシロキサン骨格とを含む有機質無機質複合粒子からなる態様が好ましい。
以下、ビニル重合体骨格とポリシロキサン骨格とを含む有機質無機質複合粒子(以下、単に「複合粒子」ということがある。)について詳述する。
前記ビニル重合体骨格は、下記式(1)で表される繰り返し単位により構成される主鎖を有するビニル重合体であり、側鎖を有するもの、分岐構造を有するもの、さらには架橋構造を有するものであってもよい。複合粒子の硬度を適度に制御できる。
また、ポリシロキサン骨格は、下記式(2)で表されるシロキサン単位が連続的に化学結合して、網目構造のネットワークを構成した部分と定義される。
ポリシロキサン骨格を構成するSiO2の量は、複合粒子の質量に対して0.1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1質量%以上であり、25質量%以下であることが好ましく、より好ましくは10質量%以下である。ポリシロキサン骨格中のSiO2の量が上記範囲であれば、複合粒子の硬度の制御が容易となる。なお、ポリシロキサン骨格を構成するSiO2の量は、粒子を空気等の酸化性雰囲気中で800℃以上の温度で焼成した前後の質量を測定することにより求めた質量百分率である。
複合粒子は、その硬度や破壊強度等といった機械的特性それぞれについて、ポリシロキサン骨格部分やビニル重合体骨格部分の割合を適宜変化させることにより任意に調節することができる。複合粒子におけるポリシロキサン骨格は、加水分解性基を有するシラン化合物を加水分解縮合反応させて得ることが好ましい。
加水分解性を有するシラン化合物としては、特に限定はされないが、例えば、下記一般式(3)で表されるシラン化合物およびその誘導体等が挙げられる。
R’mSiX4-m (3)
(式中、R’は置換基を有していてもよく、アルキル基、アリール基、アラルキル基および不飽和脂肪族基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を表し、Xは水酸基、アルコキシ基およびアシロキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を表し、mは0から3までの整数である。)
一般式(3)で表されるシラン化合物としては、特に限定はされないが、例えば、m=0のものとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等の4官能性シラン;m=1のものとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ナフチルトリメトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等の3官能性シラン;m=2のものとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジアセトキシジメチルシラン、ジフェニルシランジオール等の2官能性シラン;m=3のものとしては、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルシラノール等の1官能性シラン等が挙げられる。
一般式(3)で表されるシラン化合物の誘導体としては、特に限定はされないが、例えば、Xの一部がカルボキシル基、β−ジカルボニル基等のキレート化合物を形成し得る基で置換された化合物や、前記シラン化合物を部分的に加水分解して得られる低縮合物等が挙げられる。
加水分解性を有するシラン化合物は、1種のみ用いても2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。なお、一般式(3)において、m=3であるシラン化合物およびその誘導体のみを原料として使用する場合は、複合粒子は得られない。
複合粒子のポリシロキサン骨格が、ビニル系重合体骨格中の少なくとも1個の炭素原子にケイ素原子が直接結合した有機ケイ素原子を分子内に有する形態の場合は、前記加水分解性を有するシラン化合物としては、ビニル結合を含有する有機基を有するものを用いる必要がある。
ビニル結合を含有する有機基としては、例えば、下記一般式(4)、(5)および(6)で表される有機基等を挙げることができる。
CH2=C(−Ra)−COORb− (4)
(式中、Raは水素原子またはメチル基を表し、Rbは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の有機基を表す。)
CH2=C(−Rc)− (5)
(式中、Rcは水素原子またはメチル基を表す。)
CH2=C(−Rd)−Re− (6)
(式中、Rdは水素原子またはメチル基を表し、Reは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の有機基を表す。)
一般式(4)の有機基としては、例えば、(メタ)アクリロキシ基等が挙げられ、(メタ)アクリロキシ基を有する一般式(3)のシラン化合物としては、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシエトキシプロピルトリメトキシシラン(または、γ−トリメトキシシリルプロピル−β−メタクリロキシエチルエーテルともいう)、γ−(メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等を挙げることができる。これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
前記一般式(5)の有機基としては、例えば、ビニル基、イソプロペニル基等が挙げられ、これらの有機基を有する前記一般式(3)のシラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン等を挙げることができる。これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
前記一般式(6)の有機基としては、例えば、1−アルケニル基もしくはビニルフェニル基、イソアルケニル基もしくはイソプロペニルフェニル基等が挙げられ、これらの有機基を有する前記一般式(3)のシラン化合物としては、例えば、1−ヘキセニルトリメトキシシラン、1−ヘキセニルトリエトキシシラン、1−オクテニルトリメトキシシラン、1−デセニルトリメトキシシラン、γ−トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、ω−トリメトキシシリルウンデカン酸ビニルエステル、p−トリメトキシシリルスチレン、1−ヘキセニルメチルジメトキシシラン、1−ヘキセニルメチルジエトキシシラン等を挙げることができる。これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
複合粒子に含まれるビニル重合体骨格は、(I)シラン化合物の加水分解縮合反応により得られたポリシロキサン骨格を有する粒子に、ビニル系単量体成分を吸収させた後、重合させることで得ることができる。また、特に前記シラン化合物が、加水分解性基とともに、ビニル結合を含有する有機基を有する場合には、(II)シラン化合物の加水分解縮合反応後に、これを重合することでも得ることができる。
前記複合粒子は、(i)ポリシロキサン骨格がビニル系重合体骨格中の少なくとも1個の炭素原子にケイ素原子が直接化学結合した有機ケイ素原子を分子内に有している形態(化学結合タイプ)であってもよいし、(ii)このような有機ケイ素原子を分子内に有していない形態(IPNタイプ)であってもよく、特に限定はされないが、(i)の形態が好ましい。なお、前記(I)の方法でポリシロキサン骨格とともにビニル重合体骨格を得た場合は、(ii)の形態を有する複合粒子が得られ、特に前記シラン化合物が、加水分解性基とともに、ビニル結合を含有する有機基を有していれば、前記(i)と(ii)の形態を併せ持った複合粒子が得られる。また、前記(II)のようにしてポリシロキサン骨格とともにビニル重合体骨格を得た場合は、(i)の形態を有する複合粒子が得られる。
前記(I)や(II)の方法において、ポリシロキサン骨格を有する粒子に吸収させることのできる単量体としては、前記したビニル系単量体が挙げられ、所望する複合粒子の物性に応じて適宜選択することができる。これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
例えば、疎水性のビニル系単量体は、ポリシロキサン骨格を有する粒子に単量体成分を吸収させる際に、単量体成分を乳化分散させた安定なエマルションを生成させ得るので好ましい。また、前記した架橋性単量体を使用すれば、得られる複合粒子の機械的特性の調節が容易にでき、また、複合粒子の耐溶剤性を向上させることもできる。架橋性単量体としては、前記ビニル重合体粒子に用いられるものとして例示したものを用いることができる。
複合粒子の製造方法は、加水分解縮合工程と、重合工程とを含むことが好ましく、加水分解、縮合工程後、重合工程前に、重合性単量体を吸収させる吸収工程を含めることがより好ましい。吸収工程を含めることにより、複合粒子中のビニル重合体骨格成分の含有量や含有されるビニル重合体骨格の屈折率を調整できる。なお、加水分解縮合工程に用いるシラン化合物が、ポリシロキサン骨格構造を構成し得る要素とともにビニル重合体骨格を構成する要素を併せ持ったものでない場合は、前記吸収工程を必須とし、この吸収工程に続く重合工程においてビニル重合体骨格が形成される。複合粒子の製造方法については、国際公開第2010/032851号に記載された方法を採用すればよい。
本発明に用いられる基材粒子の形状は特に限定されるものではなく、例えば球状、回転楕円体状、金平糖状、薄板状、針状、まゆ状のいずれでもよく、粒子表面の形状も、平滑状、襞状、多孔状のいずれでもよい。中でも、工業的に用途が多い点で球状が好適である。基材粒子の大きさは、個数平均粒子径で1mm(1000μm)以下とする。1mmを超える粒子は用途が限られ、工業上の利用分野も少ないためである。個数平均粒子径は、0.05μm以上が好ましく、より好ましく0.1μm以上、さらに好ましくは0.5μm以上であり、500μm以下が好ましく、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは30μm以下である。
また本発明に用いられる基材粒子の粒子径における変動係数(CV値)は、40%以下が好ましく、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下、特に好ましくは7%以下である。CV値が40%以下であれば、粒子径のバラツキが小さく、ムラなく親水化処理を行うことができる。
本発明の製造方法で得られる親水化微粒子の表面には、−C(F)=O及び/又はカルボキシル基を有するものであるが、さらに、粒子表面又は内部に、これらの基に加えて、フッ素成分として、炭化水素の炭素に共有結合しているフッ素成分(共有結合フッ素ともいう)を有し得る。共有結合フッ素は、−C(F)=O及び/又はカルボキシル基と共存することにより、粒子同士の二次凝集を抑制する等の効果を有するため、微量でも存在していることが好ましい。
また、本発明の製造方法で得られる親水化微粒子は、フッ素成分として、フッ化水素(HF)が付着していることがある。このHFは、本発明の親水化微粒子を扱う上で有害となるおそれがあるため、その含有量は少ないほど好ましい。HFが全く付着していないことがより好ましい。
粒子の親水化度合いは、疎水化度で表すことができる。本発明法で得られる粒子の疎水化度は、10以下が好ましく、0であることが最も好ましい。疎水化度の評価方法は、後述する。なお、親水化微粒子の形状、平均粒子径、粒子径のCV値は、基材粒子の説明における好ましい形態及び範囲と同様である。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断らない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。各種測定及び評価方法は以下に従って行った。
1.評価方法
1−1.平均粒子径
精密粒度分布測定装置(商品名「コールターマルチサイザーIII型」、ベックマンコールター株式会社製)を用いて、30000個の粒子の粒子径を測定し、個数基準での平均粒子径、標準偏差を求めた。粒子径の変動係数(CV値)は、下記式に従って求めた。
変動係数(%)=100×(標準偏差/平均粒子径)
1−2.色目の変化
親水化処理前後の粒子の色目を目視観察により評価した。色目の変化のないものを○、わずかに黄色みを帯びるものを△、完全に変色したものを×とした。
1−3.C,O,F原子の表面存在率
X線光電子分光分析装置(ESCA;JEOL社製;JPS−9000MC)を使用して、基材粒子及び親水化微粒子表面におけるC、O、F、Na及びSi原子の存在率(モル%)を測定し、下記式により各原子の相対表面存在率(%)を算出した。なお、式中、Xは、C、O、F、Na、Siのいずれかを示す。
X原子の相対表面存在率(%)=100×{X原子の存在率/(C原子の存在率+O原子の存在率+F原子の存在率+Na原子の存在率+Si原子の存在率)}
1−4.疎水化度
底部に撹拌子を置いた200mlのガラスビーカーにイオン交換水50mlを投入し、水面に粒子0.2gを浮かべた後、ビーカー内の水中にビュレットの先端を沈め、撹拌子を緩やかに回転させながら、前記粒子添加から5分後に、ビュレットからメタノールを徐々に導入する。水面の粒子の全量が完全に水中に沈むまでメタノールの導入を続け、水中に粒子が完全に沈んだときのメタノールの導入量(ml)を測定し、下式に基づき疎水化度を求める。ここで、ビュレットからメタノールを添加する前に、水面に浮かべた粒子が水中に完全に沈んだ場合は、疎水化度0と判定した。
疎水化度(%)=メタノール導入量(ml)×100/{水の量(ml)+メタノール導入量(ml)}
2.基材粒子の作製
2−1.合成例1
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水1800.0部と、25%アンモニア水24.0部、メタノール555.0部を入れ、攪拌下、滴下口から3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン80.0部及びメタノール45.0部の混合液を添加して、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解、縮合反応を行って、メタクリロイル基を有するポリシロキサン粒子(重合性ポリシロキサン粒子)の乳濁液を調製した。
次いで、乳化剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製:「ハイテノール(登録商標)NF−08」)の20%水溶液10.0部をイオン交換水400.0部で溶解した溶液に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート200.0部及びジビニルベンゼン(新日鐡化学社製:「DVB960」)200.0部と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製:「V−65」)4.8部を溶解した溶液を加え、乳化分散させて単量体成分の乳化液を調製した。
反応開始から2時間後、得られた乳化液を、ポリシロキサン粒子の乳濁液中に添加して、さらに攪拌を行った。乳化液の添加から1時間後、混合液をサンプリングして顕微鏡で観察を行ったところ、ポリシロキサン粒子が単量体を吸収して肥大化していることが確認された。
次いで、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩の20%水溶液96.0部、イオン交換水500.0部を加え、窒素雰囲気下で反応液を65℃まで昇温させて、65℃で2時間保持し、単量体成分のラジカル重合を行った。ラジカル重合後の乳濁液を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄した後、窒素雰囲気下230℃で1時間焼成処理し、基材粒子No.1を得た。この基材粒子No.1の個数平均粒子径は2.79μm、変動係数(CV値)は2.9%であった。
2−2.合成例2
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水400部、25%アンモニア水6部、メタノール180部を入れ、攪拌しながら、この溶液に3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン100部を滴下口から添加して、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解縮合反応を行い、ポリシロキサン粒子の乳濁液を得た。
次いで、乳化剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製:「ハイテノール(登録商標)NF−08」)0.35部をイオン交換水175部で溶解した溶液に、ジビニルベンゼン70部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製:「V−65」)3.4部を溶解した溶液を加え、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)により6000rpmで5分間、乳化分散させて、単量体成分の乳化液を調製した。
得られた乳化液を、ポリシロキサン粒子の乳濁液中に添加して、さらに攪拌を行った。乳化液の添加から2時間後、反応液をサンプリングして顕微鏡で観察を行ったところ、ポリシロキサン粒子が単量体成分を吸収して肥大化していることが確認された。
次いで、反応液を窒素雰囲気下で65℃に昇温させ、65℃で2時間保持し、単量体成分のラジカル重合を行った。ラジカル重合後の乳濁液を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄した。80℃で12時間真空乾燥させることにより、基材粒子No.2を得た。この基材粒子No.2の質量平均粒子径は3.8μm、変動係数(CV値)は2.9%であった。
3.親水化微粒子の製造
3−1.製造例1
上記で得られた基材粒子No.1を120部、容量500Lのチャンバー式処理装置に入れた。粒子層の厚みは0.5mmであった。チャンバー内を、1Paに減圧した後、フッ素(F2)ガス/酸素(O2)ガス/チッ素(N2)ガス=1.33kPa(10torr)/3.99kPa(30torr)/74.48kPa(560torr)となるように混合ガスを導入した。その後、40℃で60分間処理を行った後、チャンバー内を窒素で置換し、大気圧に戻した。
次に、得られた混合ガス処理粒子120部を、1質量%の水酸化ナトリウム水溶液に分散させ(粒子濃度6.7%)、攪拌下、80℃で3時間アルカリ処理を行った。粒子を濾過した後、80℃のイオン交換水に分散させ(粒子濃度6.7質量%)、同温度で3時間洗浄処理を行った。室温まで冷却した後、粒子を濾過し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールの順で掛け洗いを行った後、さらに、120℃で2時間真空乾燥を行って親水化微粒子No.1を得た。
3−2.製造例2
製造例1において、親水化処理における混合ガスの濃度を、フッ素(F2)ガス/酸素(O2)ガス/チッ素(N2)ガス=1.33Pa(10torr)/0.66kPa(5torr)/77.25kPa(585torr)に変更したこと以外は、製造例1と同様にして親水化微粒子No.2を得た。
3−3.製造例3(比較例)
製造例1において、基材粒子No.1に代えて基材粒子No.2を使用し、親水化処理における混合ガスの濃度をフッ素(F2)ガス/酸素(O2)ガス=1.33kPa(10Torr)/79.8kPa(600Torr)に変更した以外は、製造例1と同様にして親水化処理を行い親水化微粒子No.3を得た。
上記製造例で得られた親水化微粒子の評価結果を表1に示した。また、参考例1、2として親水化処理を施していない基材粒子No.1、2の評価を合わせて示した。
製造例1、2は混合ガス中のフッ素ガス濃度が0.9体積%以上であり、且つ、フッ素ガスと酸素ガスとの体積比が3又は0.5の場合であるが、親水化処理による色目の変化はほとんどなかった。これらの製造例で得られた親水化微粒子No.1、2について、XPS(ESCA)で分析したところ、288eVにカルボキシル基に相当する炭素のピークが観測された。また、各原子の相対表面存在率(%)の結果から、親水化処理後の基材粒子は親水化処理前と比較して、相対的に酸素原子量が増加しており、カルボキシル基の生成が確認できた。
一方、製造例3(比較例)は、混合ガス中におけるフッ素ガス濃度が1.64体積%であるが、フッ素ガスと酸素ガスとの体積比が60と大きい場合であるが、親水化処理によって粒子骨格が酸化によるダメージを受けて黒変した。
本発明法によって得られる親水化微粒子は、親水性が極めて高いため、水系塗料用の添加剤、あるいは導電粒子基材等の電子材料分野の各種微粒子として利用できる。

Claims (5)

  1. 基材粒子に、フッ素ガスと、酸素原子を含む化合物のガスと、不活性ガスとを含む混合ガスを接触させる処理を行って、基材粒子の表面を親水化することにより親水化微粒子を製造する方法であって、
    個数平均粒子径1000μm以下のビニル系重合体微粒子を基材粒子とし、
    前記混合ガス中のフッ素ガスと、酸素原子を含む化合物のガスとの体積比(酸素原子を含む化合物のガス/フッ素ガス)を6未満、
    前記混合ガス中のフッ素ガス濃度を1.0体積%超とすることを特徴とする親水化微粒子の製造方法。
  2. 前記酸素原子を含む化合物のガスが、酸素ガスである請求項1に記載の親水化微粒子の製造方法。
  3. 前記基材粒子に前記混合ガスを接触させる処理の後に、さらに水分と接触させる処理を行うものである請求項1又は2に記載の親水化微粒子の製造方法。
  4. 前記水分が、アルカリ性水溶液である請求項に記載の親水化微粒子の製造方法。
  5. 前記水分が、水及び/又は水蒸気である請求項3又は4に記載の親水化微粒子の製造方法。
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