JP2020142943A - 多層中空粒子、それを含む分散液、複合材料及び樹脂シート、並びにその製造方法 - Google Patents

多層中空粒子、それを含む分散液、複合材料及び樹脂シート、並びにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂材料への高い分散性を有し、且つ、樹脂材料に低誘電特性及び断熱特性を効率的に付与できる、多層中空粒子の提供。【解決手段】中空シリカ粒子と、中空シリカ粒子の外表面を被覆し、単官能モノマー及び多官能モノマーを含有する第一のモノマー成分の重合体を含む第一の樹脂層と、第一の樹脂層の外表面を被覆し、第一のモノマー成分より多官能モノマーの含有割合が少ない第二のモノマー成分の重合体を含む第二の樹脂層と、を備える、多層中空粒子。中空シリカ粒子を準備する準備工程と、中空シリカ粒子の外表面を、単官能モノマー及び多官能モノマーを含有する第一のモノマー成分の重合体を含む第一の樹脂層で被覆する第一の被覆工程と、第一の樹脂層の外表面を、第一のモノマー成分より多官能モノマーの含有割合が少ない第二のモノマー成分の重合体を含む第二の樹脂層で被覆する第二の被覆工程と、を含む、多層中空粒子の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、多層中空粒子に関する。また本発明は、多層中空粒子を含む分散液、多層中空粒子を含む複合材料、及び、多層中空粒子を含む樹脂シートに関する。更に本発明は、多層中空粒子の製造方法に関する。
中空粒子は低屈折率、断熱、低誘電といった特性を利用する応用分野の広い材料であり、多くの研究が行われている。中でも粒径100nm以下の中空シリカ粒子は、従来のシリカフィラーと置き換えて樹脂と混ぜることで簡便に上記の特性を付与することができる。中空粒子はテンプレートを用いて合成することができ、テンプレートの種類も無機物、ポリマー、ベシクル、空気等の様々な研究が行われている。
また、中空粒子への樹脂の被覆についても検討されており、例えば特許文献1には、シリコーン系化合物からなる中空粒子がビニル系樹脂で被覆された構造を有する被覆粒子が記載されている。
特開2010−95657号公報
しかし、従来の中空粒子では、樹脂材料への分散性が低い場合や、樹脂材料への特性付与が不十分となる場合があった。
本発明は、樹脂材料への高い分散性を有し、樹脂材料に断熱特性を効率的に付与できる、多層中空粒子を提供することを目的とする。また、本発明は、当該多層中空粒子を含む分散液、複合材料及び樹脂シートを提供することを目的とする。更に、本発明は、当該多層中空粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、中空シリカ粒子を、多官能モノマーの使用量が異なる二種の樹脂層で被覆することによって、高い樹脂分散性と断熱特性とを両立できることを見出した。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(13)に関する。
(1)中空シリカ粒子と、前記中空シリカ粒子の外表面を被覆し、単官能モノマー及び多官能モノマーを含有する第一のモノマー成分の重合体を含む第一の樹脂層と、前記第一の樹脂層の外表面を被覆し、前記第一のモノマー成分より多官能モノマーの含有割合が少ない第二のモノマー成分の重合体を含む第二の樹脂層と、を備える、多層中空粒子。
(2)前記中空シリカ粒子の比表面積が100〜500m/gである、(1)に記載の多層中空粒子。
(3)前記中空シリカ粒子の殻密度は1.8〜2.65g/cmである、(1)又は(2)に記載の多層中空粒子。
(4)前記中空シリカ粒子の前記外表面が、シランカップリング剤で処理されている、(1)〜(3)のいずれかに記載の多層中空粒子。
(5)前記中空シリカ粒子の平均粒子径に対する前記多層中空粒子の平均粒子径の比が、1.05〜2である、(1)〜(4)のいずれかに記載の多層中空粒子。
(6)前記第一のモノマー成分中の前記多官能モノマーの含有割合が5〜20質量%である、(1)〜(5)のいずれかに記載の多層中空粒子。
(7)前記中空シリカ粒子の平均粒子径が5〜100nmである、(1)〜(6)のいずれかに記載の多層中空粒子。
(8)前記中空シリカ粒子の前記外表面が、トリオルガノシリル基を有する、(1)〜(7)のいずれかに記載の多層中空粒子。
(9)溶剤と、前記溶剤中に分散した(1)〜(8)のいずれかに記載の多層中空粒子と、を含む、分散液。
(10)樹脂材料と、前記樹脂材料中に分散した(1)〜(8)のいずれか一項に記載の多層中空粒子と、を含む、複合材料。
(11)(10)に記載の複合材料で構成された、樹脂シート。
(12)中空シリカ粒子を準備する準備工程と、前記中空シリカ粒子の外表面を、単官能モノマー及び多官能モノマーを含有する第一のモノマー成分の重合体を含む第一の樹脂層で被覆する第一の被覆工程と、前記第一の樹脂層の外表面を、前記第一のモノマー成分より多官能モノマーの含有割合が少ない第二のモノマー成分の重合体を含む第二の樹脂層で被覆する第二の被覆工程と、を含む、多層中空粒子の製造方法。
(13)前記準備工程において、シランカップリング剤で外表面を処理した中空シリカ粒子を準備する、(12)に記載の製造方法。
本発明によれば、樹脂材料への高い分散性を有し、樹脂材料に断熱特性を効率的に付与できる、多層中空粒子が提供される。また、本発明によれば、当該多層中空粒子を含む分散液、複合材料及び樹脂シートが提供される。更に、本発明によれば、当該多層中空粒子の製造方法が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る多層中空粒子は、中空シリカ粒子と、中空シリカ粒子の外表面を被覆する第一の樹脂層と、第一の樹脂層の外表面を被覆する第二の樹脂層と、を備える。第一の樹脂層は、単官能モノマー及び多官能モノマーを含有する第一のモノマー成分の重合体を含み、第二の樹脂層は、第一のモノマー成分より多官能モノマーの含有割合が少ない第二のモノマー成分の重合体を含む。
上記多層中空粒子は、中空シリカ粒子が第一の樹脂層及び第二の樹脂層で被覆された構成を有する。第一の樹脂層は、多官能モノマーの使用量が多い重合体(第一の重合体)を含むため、第二の樹脂層と比較して、より緻密な層となっている。一方、第二の樹脂層は、多官能モノマーの使用量が少ない(又は多官能モノマーを使用しない)重合体(第二の重合体)を含むため、第一の樹脂層と比較して、より柔軟な層となっている。
上記多層中空粒子では、より緻密な第一の樹脂層によって、中空シリカ内部への樹脂材料の浸漬が防止されるため、樹脂材料中に配合したとき中空粒子としての効果が効率良く得られ、樹脂材料に断熱特性を効率的に付与できる。また、上記多層中空粒子では、より柔軟な第二の樹脂層に樹脂材料が入り込むことによって、樹脂材料に対する親和性が向上し、樹脂材料への高い分散性が得られる。また、上記多層中空粒子によれば、樹脂材料に低誘電特性を効率的に付与することもできる。
上記多層中空粒子は、中空シリカ粒子を準備する準備工程と、中空シリカ粒子の外表面を第一の樹脂層で被覆する第一の被覆工程と、第一の樹脂層の外表面を第二の樹脂層で被覆する第二の被覆工程とを含む製造方法によって製造することができる。以下、当該製造方法について、詳細に説明する。
(1)準備工程
<中空シリカシェルの合成>
中空シリカシェルの合成は、公知の方法で行ってよい。例えば、溶解性コア体を準備した後、塩基性触媒下で溶解性コア体に対してシリコンアルコキシドを用いたシリカシェルの形成を行い、その後、溶解性コア体を除去する方法を使用することができる。
なお、「溶解性コア体」とは、特定の溶剤、酸、アルカリ等の溶解用媒体によって溶解し、液体又は気体となって消失する物質である。溶解用媒体は、シリカシェルを溶解せず、溶解性コア体を溶解できるものが好ましい。溶解性コア体としては、例えば、炭酸カルシウム,金属粒子、シリカアルミナ等の酸で溶解する物質、未架橋ポリマー粒子等の有機溶剤に溶解する物質等が挙げられる。
シリカシェルの形成は、分散用媒体中で実施してよい。溶解性コア体は、分散用媒体中に分散可能なものから選択される。換言すると、分散用媒体は、溶解性コア体を分散可能なものから選択される。分散用媒体としては、例えば、水、アルコール及びこれらの混合物等が挙げられる。
溶解性コア体の平均粒子径は、4〜80nmであることが好ましい。これにより、透明性に優れる多層中空粒子が得られやすくなる。ここで、溶解性コア体の平均粒子径は、分散用媒体中における、動的光散乱法による測定で測定される粒度分布の体積平均径(d50径)を示す。動的光散乱法による測定は、大塚電子製の粒度分布測定装置を用いて行われる。
溶解性コア体としては、金属炭酸塩粒子、ポリマー粒子、金属粒子、シリカアルミナ複合物粒子等が挙げられる。
金属炭酸塩粒子としては、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸銅、炭酸鉄、炭酸銀等の粒子が挙げられ、炭酸カルシウム粒子を溶解性コア体として用いることが好ましい。
金属炭酸塩粒子を溶解性コア体に用いた場合、溶解処理に用いる溶解用媒体としては、金属炭酸塩粒子を溶解し且つシリカシェルを溶解しない酸、アルカリ等を用いる。溶解用媒体の選定については、後述する。金属炭酸塩粒子は酸、アルカリ等の溶解用媒体によってイオン化し、溶解された溶解性コア体成分はシリカシェルの外の媒体中に溶解させることができる。
ポリマー粒子としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ乳酸、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエステル、アクリル系ポリマー、スチレン系ポリマー又はいずれかの共重合体が挙げられ、スチレン系ポリマー、アクリル系ポリマーを用いることが好ましい。
また、ポリマー粒子としては、高分子電解質を含むエマルションを使用することも可能であり、ポリメタクリル酸塩、ポリアリルアミン塩、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩、ポリ(n−ビニルピロリドン、−2−ジメチルアミノエチルメタクリレート)ジメチルサルフェート等を含む水溶液を貧溶媒となるアルコール等に分散させて形成させたエマルションを使用することができる。
ポリマー粒子を溶解性コア体に用いた場合、溶解処理に用いる溶解用媒体としては、ポリマー粒子を溶解し且つシリカシェルを溶解しない溶媒を用いる。ポリマー粒子は、溶解用媒体によって高分子鎖が溶媒和され、溶解された溶解性コア体成分は無機膜の外の溶解用媒体中に溶出する。
金属粒子としては、金、白金、パラジウム、銀、銅、ニッケル、インジウム、アルミニウム、珪素、チタン、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、亜鉛、ゲルマニウム、ルテニウム、カドミウム、スズ等又はこれらいずれかの合金の粒子が挙げられる。
金属粒子を溶解性コア体に用いた場合、溶解処理に用いる溶解用媒体としては、金属粒子を溶解し且つシリカシェルを溶解しない酸、アルカリ等を用いる。溶解用媒体の選定については、後述する。金属粒子は中空状無機粒子の前駆体を溶解処理する際に、酸、アルカリによってイオン化し、溶解された溶解性コア体成分は無機膜の外に溶出する。
溶解性コア体の分散用媒体中への分散には適宜下記の物質を使用することができる。
(a)低分子界面活性剤
低分子界面活性剤としては、各種アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。以下、界面活性剤の具体例を列挙する。
(アニオン性界面活性剤)
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等が使用でき、好ましくは、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等が挙げられる。
(ノニオン性界面活性剤)
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールブロックコポリマー、アセチレングリコール、アセチレングリコールのポリオキシエチレン付加物等が挙げられ、好ましくは、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、アセチレングリコール、アセチレングリコールのポリオキシエチレン付加物等が挙げられる。
(その他の低分子界面活性剤)
その他、ポリシロキサンオキシエチレン付加物等のシリコーン系界面活性剤や、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、オキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル等のフッ素系界面活性剤、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタントなども使用できる。
(b)高分子分散剤
高分子分散剤としてはヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンイミン、完全けん化PVA、部分けん化PVA、ポリメタクリル酸ジメチルアミノエチル、ポリメタクリル酸ジメチルアミノエチル四級塩、ポリアクリル酸ジメチルアミノエチル、ポリアクリル酸ジメチル四級塩、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸、ポリアリルアミン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、ポリスルホン酸ナトリウム、アクリル酸ナトリウムとポリアリルアミン共重合ポリマー、水溶性天然高分子等が挙げられ、ポリアクリル酸又はポリアクリル酸ナトリウムを用いることが好ましい。
また、疎水基と親水基とを含む高分子分散剤は、溶解性コア体への吸着性と分散性の向上の点から好ましい。疎水基と親水基とを含む高分子分散剤としては、親水性基と疎水性基とを有する重合体が好適に用いられる。親水基と疎水基とを有する重合体としては、縮合系重合体と付加重合体とが使用できる。
縮合系重合体としては、公知のポリエステル系分散剤が挙げられる。付加重合体としては、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの付加重合体が挙げられる。親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーと疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーを適宜組み合わせて共重合することにより目的の高分子分散剤が得られる。 また、親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独重合体も用いることができる。
親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、りん酸基等を有するモノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロオキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
高分子分散剤として用いられる、好ましい共重合体の例としては、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
シリカシェルは、塩基性触媒の存在下で形成されてよい。塩基性触媒としては、アンモニア、アミン化合物、アミノ基を分子内に有する化合物、アルカリ金属の水酸化物等を用いることができる。具体的にはアンモニア、第一級又は第二級アミンから水素を除去した1価の官能基を含むアミン化合物を用いることができる。アミン化合物としては、メチルアミン、エーテルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、キヌクリジン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ヘキサメチレンジアミン、アニリン、カテコールアミン、フェネチルアミン、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(プロトンスポンジ)、アミノ酸、アマンタジン、スペルミジン、スペルミン等が挙げられる。
塩基性触媒は、ポリマーであってもよい。例えば、アミノ基等の正荷電を帯びることのできる官能基を有するもの、例えば、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリアリルアミン塩酸塩(PAH)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(PDDA)、ポリビニルピリジン(PVP)、ポリリジン及びこれらの構造を含む共重合体を用いることができる。
シリカシェルの形成に用いられるシリコンアルコキシドは、塩基性触媒の存在下で、溶解性コア体の表面にシリカシェルを形成できるものであればよい。シリカシェルを形成後、溶解性コア体を溶解除去することによって中空シリカ粒子を得ることができる。
シリカシェルの厚さは特に限定されないが、1〜50nmが好ましく、3〜20nmがより好ましい。シリカシェルの厚さを厚くすることで、溶解性コア体を除去する際に変形が生じ難く、粒子形状が維持されやすくなる。また、シリカシェルを薄くすることで、溶解性コア体が除去されやすくなり、また、多層中空粒子の透明性が一層向上する傾向がある。
シリカシェルの厚さは、中空シリカ粒子の平均粒子径の1/50〜1/5の範囲にあることが好ましい。なお、本明細書では、TEM観察の結果に基づいて粒子20個のシェルの厚みを測定し、その平均値を算出することで、シリカシェルの厚みを求めることができる。また、中空シリカ粒子の平均粒子径は、動的光散乱法による測定で測定される粒度分布の体積平均径(d50径)を示す。動的光散乱法による測定は、大塚電子製の粒度分布測定装置を用いて行われる。
シリカシェルの形成に用いられるシリコンアルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシトリプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ビニルトリクロルシラン、トリメチルブロモシラン、ジエチルシラン等が挙げられる。
溶解性コア体を溶解するための溶解用媒体は、溶解性コア体の材質に応じて適宜選択される。例えば、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩粒子を溶解性コア体に用いる場合は、酸、アルカリを用い、ポリマー粒子を溶解性コア体に用いる場合は、ポリマーが溶解する有機溶剤を用いる。
溶解性コア体を溶解するための酸としては、蟻酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、酪酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸、スルホン酸、酒石酸、トリフルオロメタンスルフォン酸等の有機酸、塩酸、燐酸、硝酸、ホウ酸、硫酸、フッ酸等の無機酸等を用いることができる。
溶解性コア体を溶解するためのアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
溶解性コア体を溶解するための有機溶剤としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、アセトフェノン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、エチルエーテル、iso−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル等が挙げられる。
溶解処理の方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。まず、対象とする溶解性コア体を溶解し、シリカシェルを溶解しない媒体(溶解用媒体)を選定する。そして、溶解性コア体をシリカシェルが被覆してなる中空粒子前駆体を、溶解用媒体に浸漬し、必要により加熱、撹拌等を行う。
溶解処理後、限外ろ過、遠心分離等により洗浄及び回収を行い、中空シリカ粒子を得る。得られた中空シリカ粒子は、再度、水、アルコール等の分散用媒体中に分散してもよい。分散方法は、ビーズミル、超音波、ナノマイザー等の公知の方法を用いることができる。なお、洗浄用の溶剤については、シリカシェルの原料成分(シリコンアルコキシド)により適宜変更してよい。例えば、Si−R(Rはアルキル基)で表される基を有しないシリコンアルコキシドを用いた場合は、水、アルコール等の極性溶媒を洗浄用溶剤とすることが好ましい。また、Si−R(Rはアルキル基)で表される基を有するシリコンアルコキシドを用いた場合は、有機溶剤を洗浄用溶剤とすることが好ましい。
中空シリカ粒子の比表面積は、10〜500m/gであることが好ましく、10〜400m/gであることがより好ましく、10〜300m/gであることが更に好ましい。中空シリカ粒子の比表面積は、BETガス(N)吸着法で測定される。なお、中空シリカ粒子を表面処理する場合、表面処理後の中空シリカ粒子の比表面積も、上記範囲であることが好ましい。
中空シリカ粒子の殻密度は、1.8〜2.65g/cmであることが好ましく、1.9〜2.65g/cmであることがより好ましく、1.9〜2.3g/cmであることが更に好ましい。中空シリカ粒子の殻密度は、ガス置換法により測定される。なお、中空シリカ粒子を表面処理する場合、表面処理後の中空シリカ粒子の比表面積も、上記範囲であることが好ましい。
中空シリカ粒子の平均粒子径は、5〜100nmであることが好ましく、5〜80nmであることがより好ましく、5〜60nmであることが更に好ましい。中空シリカ粒子の平均粒子径は、光散乱法で測定される。なお、中空シリカ粒子を表面処理する場合、表面処理後の中空シリカ粒子の比表面積も、上記範囲であることが好ましい。
<中空シリカ粒子の表面処理>
中空シリカ粒子は、シランカップリング剤により表面処理を行ってから、後述の工程に供することが好ましい。表面処理の方法は特に限定されず、公知の方法で行うことができる。例えば、中空シリカ粒子とシランカップリング剤とを、シランカップリング剤が溶解する溶媒中で撹拌し、反応させる方法が挙げられる。反応触媒として、酸、塩基性触媒を使用することができ、上記のシリカシェルを形成時に使用する触媒を用いてもよい。
シランカップリング剤としては、中空シリカ粒子の再分散性をより向上させる観点から、中空シリカ粒子表面のシラノール基をトリオルガノシリル基(好ましくはトリメチルシリル基)に変換可能なシランカップリング剤が好ましい。このようなシランカップリング剤としては、メトキシ、エトキシ、クロロ等のシラノール基への反応点が1カ所のシラン化合物、シラザン化合物等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチル−1,3−ビス(クロロメチル)ジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシラザン、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、アリルジメチルクロロシラン、ブロモメチルジメチルクロロシラン、tert−ブチルクロロジフェニルシラン、ブチルジメチルクロロシラン、ベンジルクロロジメチルシラン、トリメチルクロロシラン、クロロジメチルシラン、(3−シアノプロピル)ジメチルクロロシラン、クロロジメチルビニルシラン、1−(クロロジメチルシリル)デカン、クロロ(ドデシル)ジメチルシラン、クロロジメチル(3−フェニルプロピル)シラン、ジイソプロピルクロロシランクロロジメチル(3−フェニルプロピル)シラン、ジイソプロピルクロロシラン、クロロ(ヘキシル)ジメチルシラン、クロロペンタメチルジシラン、クロロ(メチル)(フェニル)(ビニル)シラン、ジメチルエチルクロロシラン、フェニルジメチルクロロシラン、クロロジフェニルメチルシラン、ジメチルオクタデシルクロロシラン、クロロジメチルプロピルシラン、ジメチルイソプロピルクロロシラン、クロロジエチルイソプロピルシラン、クロロトリエチルシラン、クロロトリフェニルシラン、トリイソプロピルシリルクロリド、クロロ(ジメチル)テキシルシラン、トリブチルクロロシラン等が挙げられる。この中でも、ヘキサメチルジシラザンを用いることが、表面処理のし易さの観点から好ましい。
(2)第一の被覆工程
第一の被覆工程では、準備工程で準備した中空シリカ粒子の外表面で、単官能モノマー及び多官能モノマーを含有する第一のモノマー成分を重合させて、第一の樹脂層を形成する。第一の被覆工程により、中空シリカ粒子と第一の樹脂層とで構成される被覆粒子が得られる。
第一の樹脂層の形成方法は特に限定されず、乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、マイクロサスペンジョン重合法、ミニエマルション重合法及び分散重合法等公知の方法が使用できる。中でも粒子径の制御が容易であり、工業生産にも適する点から、乳化重合法により製造することが好ましい。
乳化重合法は、中空シリカ粒子を溶剤(例えば、水)中に分散させた分散液を準備し、当該分散液中で第一のモノマー成分の重合を行うことで実施できる。分散液中の第一のモノマー成分の含有量は、溶剤100質量部に対して、1〜50質量部とすることが好ましく、より好ましくは2〜30質量部、更に好ましくは3〜20質量部である。モノマー成分の含有量を少なくすることで、単分散化した被覆粒子がより高収率で得られやすくなる。また、モノマー成分の含有量を多くすることで、十分な厚さの樹脂層を短時間で形成しやすくなり、工業的観点から実用性が増す。
重合の反応温度は、使用するモノマーの種類、溶剤の種類等によって適宜変更してよい。反応温度は、例えば10〜200℃程度であってよく、好ましくは30〜130℃、より好ましくは40〜90℃である。重合の反応時間は特に限定されず、モノマーの種類及び配合割合、官能基の種類、溶剤の種類、濃度、目的の粒子径、反応温度等に応じて適宜変更してよい。例えば反応温度が40〜90℃の場合、反応時間は通常1〜72時間、好ましくは2〜24時間程度であってよい。
第一のモノマー成分は、単官能モノマーと多官能モノマーとを含有している。単官能モノマーとしては、ラジカル重合性の官能基を1つ有する化合物が挙げられ、多官能モノマーとしては、ラジカル重合性の官能基を2つ以上有する化合物が挙げられる。
単官能モノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、pt−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン及びその誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、アクリル酸トリフルオロエチル、アクリル酸テトラフルオロプロピル等の含フッ素化モノマー;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
多官能モノマーとしては、例えば、アリルメタクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール系ジ(メタ)アクリレート;1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,7−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオール系ジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレート等が挙げられる。なお、製品名としては新中村化学工業(株)製のNKエステル[A−TMPT−6P0、A−TMPT−3E0、A−TMM−3LMN、A−GLYシリーズ、A−9300、AD−TMP、AD−TMP−4CL、ATM−4E、A−DPH]等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。多官能モノマーとしては、アリルメタクリレートが、第二の樹脂層が形成しやすくなり、上述の発明の効果が顕著に得られる観点から好ましい。
第一のモノマー成分中の多官能モノマーの含有割合は、第一のモノマー成分の全量基準で、5〜20質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることがより好ましい。これにより、被覆粒子の分散性を良好に保ちつつ、緻密な第一の樹脂層が形成されやすくなる。
重合に供される第一のモノマー成分の量は、中空シリカ粒子100質量部に対して、例えば5〜50質量部であってよく、好ましくは10〜50質量部、より好ましくは10〜40質量部、更に好ましくは10〜25質量部である。これにより、被覆粒子の分散性を良好に保ちつつ、上述の発明の効果をより顕著に得ることができる。
第一のモノマー成分の重合は、重合開始剤を用いて行うことができる。重合開始剤としては、例えば、2’−アゾビス{2−[N−(2−カルボキシエチル)アミジノプロパン、2,2’−アゾビス[2−(フェニルアミジノ)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−545、和光純薬製)、2,2’−アゾビス{2−[N−(4−クロロフェニル)アミジノ]プロパン}ジヒドロクロリド(VA−546、和光純薬製)、2,2’−アゾビス{2−[N−(4−ドロキシフェニル)アミジノ]プロパン}ジヒドロクロリド(VA−548、和光純薬製)、2,2’−アゾビス[2−(N−ベンジルアミジノ)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−552、和光純薬製)、2,2’−アゾビス[2−(N−アリルアミジノ)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−553、和光純薬製)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド(V−50、和光純薬製)、2,2’−アゾビス{2−[N−(4−ヒドロキシエチル)アミジノ]プロパン}ジヒドロクロリド(VA−558、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−041、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−044、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−054、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−058、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−059、和光純薬製)、2,2−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジヒドロクロリド(VA−060、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン](VA−061、和光純薬製)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン](VA−057、和光純薬製)、ペルオキソ二硫酸カリウム(和光純薬製)及びペルオキソ二硫酸アンモニウム(和光純薬製)が挙げられる。これらは1種単独で、又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
重合開始剤の配合量は、第一のモノマー成分100mol%に対して、0.1〜10mol%が好ましく、より好ましくは0.1〜5mol%、さらに好ましくは0.1〜2mol%である。
第一の被覆工程では、形成される被覆粒子の分散性を向上させるため、乳化剤を使用してもよい。乳化剤としては、アニオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤等が挙げられる。アニオン系乳化剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム等が挙げられ、特にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好適に用いられる。ノニオン系乳化剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等が挙げられる。
(3)第二の被覆工程
第二の被覆工程では、第一の被覆工程で得られた被覆粒子の外表面で、第二のモノマー成分を重合させて、第二の樹脂層を形成する。第二の被覆工程により、中空シリカ粒子と第一の樹脂層と第二の樹脂層とを備える多層中空粒子が得られる。
第二の被覆工程において、第二の樹脂層の形成方法、モノマー成分の重合条件等は特に限定されず、第一の被覆工程における例示と同じ方法及び条件が例示できる。
第二のモノマー成分は、単官能モノマーを含有している。単官能モノマーとしては、第一のモノマー成分における単官能モノマーと同じものが例示できる。
第二のモノマー成分は、多官能モノマーを含有していても含有していなくてもよいが、第二のモノマー成分中の多官能モノマーの含有割合は、第一のモノマー成分中の多官能モノマーの含有割合より少ない。第二のモノマー成分中の多官能モノマーの含有割合は、第二のモノマー成分の全量基準で、好ましくは5質量%未満であり、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは2.5質量%以下であり、0質量%であってもよい。なお、第二のモノマー成分における多官能モノマーとしては、第一のモノマー成分における多官能モノマーと同じものが例示できる。
重合に供される第二のモノマー成分の量は、中空シリカ粒子100質量部に対して、例えば50〜200質量部であってよく、好ましくは100〜200質量部である。これにより、多層中空粒子の分散性を良好に保ちつつ、上述の発明の効果をより顕著に得ることができる。
また、重合に供される第二のモノマー成分の量は、第一の被覆工程における第一のモノマー成分の量100質量部に対して、例えば100〜600質量部であってよく、好ましくは200〜600質量部、より好ましくは300〜600質量部である。これにより、上述の発明の効果をより顕著に得ることができる。
第二のモノマー成分の重合は、重合開始剤を用いて行うことができる。重合開始剤としては、第一のモノマー成分の重合における重合開始剤と同じものが例示できる。
重合開始剤の配合量は、第二のモノマー成分100mol%に対して、0.1〜10mol%が好ましく、より好ましくは0.1〜5mol%、さらに好ましくは0.1〜2mol%である。
第二の被覆工程では、形成される多層中空粒子の分散性を向上させるため、乳化剤を使用してもよい。乳化剤としては、第一の被覆工程で例示したものと同じものが例示できる。
以上の方法により、本実施形態に係る多層中空粒子が得られる。
多層中空粒子の平均粒子径は、例えば5〜200nmであってよく、5〜175nmであることが好ましく、50〜150nmであることがより好ましい。中空シリカ粒子の平均粒子径は、光散乱法で測定される。
中空シリカ粒子の平均粒子径に対する多層中空粒子の平均粒子径の比は、好ましくは1.05〜2であり、より好ましくは1.25〜2であり、更に好ましくは1.5〜2である。これにより、上述の発明の効果をより顕著に得ることができる。
本実施形態に係る多層中空粒子は、溶剤に分散させて分散液として用いることができる。溶剤は、多層中空粒子を分散可能な溶剤であれば特に制限はなく、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル等を好適に用いることができる。
また、本実施形態に係る多層中空粒子は、樹脂材料中に分散させて複合材料として用いることもできる。樹脂材料に特に制限はなく、用途に応じて公知の樹脂材料から適宜選択できる。このような複合材料は、断熱特性(及び低誘電特性)を要求される用途(例えば、配線板、積層板等)に好適に用いることができる。また、複合材料は、所望の用途に応じて成形してよい。例えば、複合材料をシート状に成形することで、断熱特性(及び低誘電特性)に優れる樹脂シートを得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(中空シリカ粒子の作製)
ポリアクリル酸(Mw5000)6gをアンモニア水溶液100mLに溶解させ、2Lのメタノール中に撹拌しながら添加した。これにより、溶解性コア体が分散した分散液を調製した。次いで、50mlのテトラエトキシシラン(TEOS)を4hかけて滴下し、粒子を得た。得られた粒子を遠心分離し、水で洗浄を行うことで、溶解性コア体を除去し、中空シリカ粒子を得た。得られた中空シリカ粒子の粒度分布を測定して体積平均粒径を求めたところ、60nmであった。
(中空シリカ粒子の表面処理)
得られた中空シリカ粒子を再度メタノール500mlに分散させ、アンモニア水を12.5ml添加し、ヘキサメチルジシラザンを30ml添加し、12h撹拌し、表面処理を行った。その後、遠心分離を行い、メタノールで洗浄後、80℃で8時間乾燥させた。
(第一の樹脂層及び第二の樹脂層の形成)
表面処理された中空シリカ粒子4gを、70gの水(ドデシル硫酸ナトリウム10mg含有)中に超音波ホモジナイザーを用いて分散させた。次いで、75℃まで昇温し、過硫酸カリウム30mgを含んだ水3gを添加した。その後、以下の配合のエマルション1を滴下して、第一の樹脂層を形成した。続けて、以下の配合のエマルション2を添加し、第二の樹脂層を形成した。
<エマルション1>
水9.5g、ドデシル硫酸ナトリウム5mg、メタクリル酸メチル0.9g、アリルメタクリレート0.1g
<エマルション2>
水23g、ドデシル硫酸ナトリウム15mg、メタクリル酸メチル6g
第二の樹脂層を形成後、遠心分離を行って洗浄し、多層中空粒子の分散液を得た。得られた多層中空粒子の粒度分布を測定して体積平均粒径を求めたところ、90nmであった。
得られた分散液にメタノールを添加し、粒子を凝集させた。その後、水で洗浄し、乾燥させ、乾燥粉体を作製した。以下では、この乾燥粉体を所定の溶媒に分散させて用いた。
(フィルムの作製と評価)
多層中空粒子を30質量%含有するメチルエチルケトン分散液をPETフィルム上に塗工した。その後、80℃に加熱して、PETフィルム上に中空シリカ粒子を含有するフィルム(厚さ100μm)を形成した。得られたフィルムの熱伝導率を、HC−110(栄弘精機)を用いて測定した(測定条件:高温側28℃、低音側22℃)。また、得られたフィルムの全光線透過率(550nm)を、分光光度計を用いて測定した。結果を表1に示す。
[実施例2]
エマルション2の各成分の量を上記の1.5倍に変更したこと以外は、実施例1と同様にして多層中空粒子を作製し、評価した。
[実施例3]
エマルション2の各成分の量を上記の2倍に変更したこと以外は、実施例1と同様にして多層中空粒子を作製し、評価した。
[比較例1]
エマルション2を用いず、第二の樹脂層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして多層中空粒子を作製した。中空シリカの体積濃度が全ポリマーに対して30体積%となるようにポリメチルメタクリレートと多層中空粒子とをメチルエチルケトン中で混合した。得られた溶液をバーコータで塗工し、フィルムを作製し、同じ方法で評価を行った。
Figure 2020142943
実施例1〜3では、多層中空粒子が樹脂材料への分散性に優れるため、優れた熱伝導率を維持しつつ、全光線透過率の高い複合材料が得られた。

Claims (13)

  1. 中空シリカ粒子と、
    前記中空シリカ粒子の外表面を被覆し、単官能モノマー及び多官能モノマーを含有する第一のモノマー成分の重合体を含む第一の樹脂層と、
    前記第一の樹脂層の外表面を被覆し、前記第一のモノマー成分より多官能モノマーの含有割合が少ない第二のモノマー成分の重合体を含む第二の樹脂層と、
    を備える、多層中空粒子。
  2. 前記中空シリカ粒子の比表面積が100〜500m/gである、請求項1に記載の多層中空粒子。
  3. 前記中空シリカ粒子の殻密度が1.8〜2.65g/cmである、請求項1又は2に記載の多層中空粒子。
  4. 前記中空シリカ粒子の前記外表面が、シランカップリング剤で処理されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層中空粒子。
  5. 前記中空シリカ粒子の平均粒子径に対する前記多層中空粒子の平均粒子径の比が、1.05〜2である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層中空粒子。
  6. 前記第一のモノマー成分中の前記多官能モノマーの含有割合が5〜20質量%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層中空粒子。
  7. 前記中空シリカ粒子の平均粒子径が5〜100nmである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の多層中空粒子。
  8. 前記中空シリカ粒子の前記外表面が、トリオルガノシリル基を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の多層中空粒子。
  9. 溶剤と、
    前記溶剤中に分散した請求項1〜8のいずれか一項に記載の多層中空粒子と、
    を含む、分散液。
  10. 樹脂材料と、
    前記樹脂材料中に分散した請求項1〜8のいずれか一項に記載の多層中空粒子と、
    を含む、複合材料。
  11. 請求項10に記載の複合材料で構成された、樹脂シート。
  12. 中空シリカ粒子を準備する準備工程と、
    前記中空シリカ粒子の外表面を、単官能モノマー及び多官能モノマーを含有する第一のモノマー成分の重合体を含む第一の樹脂層で被覆する第一の被覆工程と、
    前記第一の樹脂層の外表面を、前記第一のモノマー成分より多官能モノマーの含有割合が少ない第二のモノマー成分の重合体を含む第二の樹脂層で被覆する第二の被覆工程と、
    を含む、多層中空粒子の製造方法。
  13. 前記準備工程において、シランカップリング剤で外表面を処理した中空シリカ粒子を準備する、請求項12に記載の製造方法。
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