JP5629615B2 - 鞍乗り型車両の前輪懸架装置 - Google Patents
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Description
F=6(5−5−1)+7=−6+7=1の計算により、機構の自由度Fは1となる。
前輪懸架装置では、サスペンションをストロークさせるための自由度1と、転舵をするための自由度1とからなる、自由度2が必要である。
しかし、特許文献1の前輪懸架装置では、上記したように自由度が1であるため、転舵をするための自由度1が不足している。
溝型鋼は平板に比較して、曲げ剛性及び捻り剛性が大きい。このようなアッパアーム(5)は挙動の予測が難しい。
捻り易くするために薄型化を図ると、今度は前輪の支持剛性が不足するという問題が発生する。
前記アッパアームの車幅方向左側又は右側に、平面視で前記アッパアームに略平行に補助ロッドを延ばし、この補助ロッドの一端は第3球ジョイントを介して前記フォーク部材の上部に連結され、前記補助ロッドの他端は第4球ジョイントを介して前記ステアリング部材に連結されており、
前記アッパアームは、車幅方向に延びる上部ピボット軸により前記ステアリング部材に軸支され、前記第4球ジョイントは、前記上部ピボット軸の一端に連結されていることを特徴とする。
前記アッパアームの先端と前記フォーク部材とは、車幅方向に延びる円筒軸受機構を介して連結されていることを特徴とする。
請求項1では、第2球ジョイントの自由度3から、補助ロッドがその長手方向を軸に回動する自由度1を、差し引いてなる自由度2により、アッパアームとフォーク部材とが連結されている。
従って、請求項1により、支持剛性が大きく、挙動の予測が容易である前輪懸架装置が提供される。
ステアリング部材からブラケットを出し、このブラケットに第4球ジョイントを取付ける場合に比較して、本発明によれば、ブラケットを省くことができ、構成部品の点数を削減することができると共に前輪懸架装置の軽量化、コンパクト化を図ることができる。
すなわち、従来はアッパアームを捻って対応していたものを、本発明では、円筒軸受機構によりスライドさせることで対応させる。
従って、請求項3により、支持剛性が大きく、挙動の予測が容易である前輪懸架装置が提供される。
円筒軸受機構は回転と軸方向(車幅方向)移動を許容する。軸方向移動端に弾性体からなるストッパを配置することで、転舵時のショックの発生を抑えることができる。
図18に先立ち、鞍乗り型車両の前輪懸架装置の構造を図1〜図17に基づいて説明する。
すなわち、操向ハンドル22に付与される転舵力により、フォーク部材23を旋回させ、前輪21を転舵させる。
なお、上部ピボット軸27は、車幅方向に離して配置される2個の軸受32、32でステアリング部材26に回転可能に軸支される。軸受32、32は、カラー39a〜39cにより車幅方向への移動が抑制される。
周囲温度(大気温度、エンジンによる加熱)の影響で、車体フレーム12とロアアーム40とに車幅方向の寸法に差が出ることがある。この差はニードル軸受43で吸収させることができる。
図6に示すように、ロアアーム40は、車幅方向に延びて平面視でU字状を呈するU字アーム部44及びコ字状部41L、41Rを主要素とするアームである。
図5に示すように、車両側面視でU字アーム部44の前部45から前下方へリンク取付部46が延び、車両側面視でU字アーム部44の前部45から後上方へ延びクッション取付部47が延ばされる。
軌跡補正リンク機構50は、ロアアーム40とフォーク部材23とを連結するリンク部材49と、このリンク部材49を車体フレーム12に連結するテンションロッド51とからなる。
また、テンションロッド51は、車両後方下方へ延びるようにして車体フレーム12の前部13に上下にスイング可能に軸支される。
図7に示すように、リンク部材49は、車両前方へ張り出すように湾曲する湾曲部53と、この湾曲部53の前面54から前へ膨出する膨出部55とからなる部材であり、湾曲部53の上部にテンションロッド(図2、符号51)に連結されるテンションロッド側連結部56を備え、湾曲部53の下部にロアアーム(図2、符号40)に連結されるロアアーム側連結部57を備え、膨出部55にフォーク部材(図2、符号23)に連結されるフォーク部材側連結部58を備える。
図9に示すように、フォーク部材23は、前輪車軸63の左端部64Lから延びる左脚部65Lと、前輪車軸63の右端部64Rから延びる右脚部65Rと、これらの左右脚部65L、65Rを連結しアッパアーム28が連結される上側クロス部66と、この上側クロス部66より下位位置にて左右脚部65L、65Rを連結しロアアーム40が連結される下側クロス部67とを有する。
正面視で、左右脚部65L、65Rと上側クロス部66と下側クロス部67で囲われた空間(窓)68を通してテンションロッド51、51を目視することできる。
なお、後部ボルト69は、軸受72、72を介してテンションロッド51後部に回転可能に支持される。リンク部材49は、カラー73で車幅方向の位置決めがなされる。軸受はダストシール74で防塵が図られる。
同様に、前部ボルト71は、軸受75、75を介してテンションロッド51前部に回転可能に支持される。テンションロッド51前部は、カラー76で車幅方向の位置決めがなされる。軸受はダストシール77で防塵が図られる。
テンションロッド51、51がフォーク部材23と干渉する心配がないので、テンションロッド51、51を車両前後方向に延ばすことができ、テンションロッド51、51を更に長くすることができる。
図11は乗車1G状態(平坦な路面で乗員が乗車した状態)における前輪懸架装置20の模式図である。フォーク部材23の上下ストロークに伴って、前輪21が車体フレーム12に対して下がるときの作用を説明する。
ロアアーム側連結部57が下がるため、V字形状を呈するテンションロッド51とリンク部材49のなす角度θは、増加する。結果、第1球ジョイント61及び後部ボルト69は車両前方(図左)へ移動する。
フォーク部材23は車両前方斜め下へ、ほぼ平行に移動する。結果、前輪車軸63は63Aまで車両前方斜め下へ直線的に移動する。
フォーク部材23は、ほぼ真上に移動する。結果、前輪車軸63は63Bまで上方へほぼ直線的に移動する。
図14は横軸が車両前後方向における水平移動量を示し、縦軸は上下方向のストローク形態を示し、細線Aはテレスコピックフォークでの前輪車軸の移動軌跡を示し、細線Bはダブルウイッシュボーン構造での前輪車軸の移動軌跡の一例を示す。
図15に示すように、クッションユニット48に付属するクッションサブタンク48aは、上部ピボット軸27に平行になるように、車幅方向に横に延びている。そのため、クッションサブタンク48aをハンドル22の車両後方スペースに納めることができる。
その他の要素は、図3と共通であるため、説明を省略する。
図2に示すクッションユニット48の下端は、テンションロッド側連結部56に、後部ボルト69で共締めするように変更する。結果、図15に示すように、クッション取付部47を省くことができる。その他は、図2と同一であるため、図2の符号を流用し、詳細な説明を省く。すなわち、クッションユニット48の下端は、図2に示すように、ロアアーム40に連結する形態の他、図17に示すように、リンク部材49に連結してもよい。
ロアアーム40は、車体フレーム12に上下スイング可能に連結され、車両前方へ延びる部材である。ロアアーム40のスイング軌跡は上下に沿ったものとなり、クッションユニット48の減衰性能を良好にすることができる。
ただし、ロアアーム側連結部57を、フォーク部材側連結部58より車両前方に配置することは差し支えない。
ステアリング軸25は車体フレーム12の先端に配置される。このようなステアリング軸25の下位位置から車両後方へテンションロッド51を延ばすことにより、テンションロッド51を十分に長くすることができる。
ただし、テンションロッド51は、車体フレーム12であれば、前部13とは異なる箇所に連結することは可能である。
補助リンクは省略したが、図18に示すように、「節」と「対偶」とが配置される。
節の内訳を表1に示し、対偶の内訳を表2に示す。
なお、空間機構の自由度Fは3となるが、この自由度のうち1つは、補助ロッド35が第3球ジョイント36と第4球ジョイント34を結ぶ軸に回動する自由度であるため前輪懸架装置の運動に影響を与えるものではない。
結果、前輪懸架装置は、空間機構の自由度Fのうち2を、揺動と転舵に充てることができるため、前輪懸架装置としての円滑な揺動と転舵が確保される。
従って、実施例1により、支持剛性が大きく、挙動の予測が容易である前輪懸架装置が提供される。
図19に示すように、アッパアーム28の先端とフォーク部材23とは、車幅方向に延びる円筒軸受機構80を介して連結される。
アッパアーム28の先端は、スペースSの範囲で、フォーク部材23に対して移動しうる。
その他の要素は図15と同一であるため、符号を流用して、説明は省略する。
図20に示すように、「節」と「対偶」とが配置される。
節の内訳を表3に示し、対偶の内訳を表4に示す。
表3からN=5、表4からJ=5、Σfi=8である。これらを自由度の式Fに代入する。F=6(5−5−1)+8=2の計算により、空間機構の自由度Fは2となる。
Claims (3)
- 車体フレーム(12)の前部(13)に回転可能に軸支されハンドル操作に伴って回転するステアリング部材(26)と、このステアリング部材(26)に上下スイング可能に取付けられ車両前方へ延びるアッパアーム(28)と、このアッパアーム(28)より下位位置にて前記車体フレーム(12)に上下スイング可能に取付けられ車両前方へ延びるロアアーム(40)と、前記ロアアーム(40)の先端に第1球ジョイント(61)を介して連結され且つ前記アッパアーム(28)の先端に第2球ジョイント(29)を介して連結され前輪(21)を軸支するフォーク部材(23)と、このフォーク部材(23)又は前記ロアアーム(40)と前記車体フレーム(12)とに渡されるクッションユニット(48)とを備える鞍乗り型車両の前輪懸架装置において、
前記アッパアーム(28)の車幅方向左側又は右側に、平面視で前記アッパアーム(28)に略平行に補助ロッド(35)を延ばし、この補助ロッド(35)の一端は第3球ジョイント(36)を介して前記フォーク部材(23)の上部に連結され、前記補助ロッド(35)の他端は第4球ジョイント(34)を介して前記ステアリング部材(26)に連結されており、
前記アッパアーム(28)は、車幅方向に延びる上部ピボット軸(27)により前記ステアリング部材(26)に軸支され、
前記第4球ジョイント(34)は、前記上部ピボット軸(27)の一端に連結されていることを特徴とする鞍乗り型車両の前輪懸架装置。 - 車体フレーム(12)の前部(13)に回転可能に軸支されハンドル操作に伴って回転するステアリング部材(26)と、このステアリング部材(26)に上下スイング可能に取付けられ車両前方へ延びるアッパアーム(28)と、このアッパアーム(28)より下位位置にて前記車体フレーム(12)に上下スイング可能に取付けられ車両前方へ延びるロアアーム(40)と、前記ロアアーム(40)の先端に第1球ジョイント(61)を介して連結され且つ前記アッパアーム(28)の先端に連結され前輪(21)を軸支するフォーク部材(23)と、このフォーク部材(23)又は前記ロアアーム(40)と前記車体フレーム(12)とに渡されるクッションユニット(48)とを備える鞍乗り型車両の前輪懸架装置において、
前記アッパアーム(28)の先端と前記フォーク部材(23)とは、車幅方向に延びる円筒軸受機構(80)を介して連結されていることを特徴とする鞍乗り型車両の前輪懸架装置。 - 前記円筒軸受機構(80)は、車幅方向への相対移動量を制限する左右のストッパ(85)を有し、これらのストッパ(85)は弾性体で構成されていることを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型車両の前輪懸架装置。
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