JP2015199455A - スイング式パワーユニットの懸架機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】スムーズな振動吸収と剛性の向上を図りつつ、コストの削減を図る。【解決手段】スイング式パワーユニットの懸架機構5は、車体フレーム11のフレームピボット軸であるボルト58にラジアルベアリング61を介して揺動可能に連結される第1リンク53と、第1リンク53とパワーユニット131に揺動可能に連結される第2リンク54とを有し、第2リンク54は、さらに、一端部が第1リンク53にラジアルベアリング62を介して揺動可能に連結され、他端部がパワーユニット131にラジアルベアリング63を介して揺動可能に連結され、互いに平行に設けられる組をなす2個のリンク部材55と、組をなす2個のリンク部材55の間に跨って設けられる弾性変形可能な防振部材56とを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、スイング式パワーユニットの懸架機構に関する。特には、自動二輪車の車体フレームとスイング式パワーユニットとを連結する懸架機構に関する。
スクーターなどの自動二輪車には、スイング式パワーユニット(以下、「パワーユニット」と略して記すことがある)を有するものがある。このようなパワーユニットの懸架機構としては、例えば、車体フレーム側に設けられるピボット軸とパワーユニット側に設けられるピボット軸とがリンク部材により連結される構成が用いられている。
そして、このような懸架機構において、車体フレームへの防振対策として、ピボット軸とリンク部材やパワーユニットなどとの間にゴムブッシュ(rubber bushing)を介在させる構成が用いられている。しかしながら、このような構成では、ゴムブッシュの容量を上げたり、幅を小さくしたり、硬度を下げたりすると、パワーユニットが車体フレームに対して左右に振れたり、捩れたり(ロールしたり)しやすくなる。このため、自動二輪車の操作性が低下するおそれがある。
操作性の向上を図る構成として、特許文献1には、リンク部材に弾性部材を設け、パワーユニットが車幅方向に振れた場合やロールした場合に、車体フレームと弾性部材とを車幅方向で当接させることによりパワーユニットの変位を規制する構成が記載されている。また、特許文献2には、車体フレーム側のピボット軸とこのピボット軸に連結されるリンク部材のパイプ部とを平行に維持するために、スタビライザを設ける構成が記載されている。
特開2011−20524号公報 特開平5−221370号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の構成は、いずれもパワーユニットの変位を規制する構成である。このような構成では、懸架機構の組み付け状態や、乗車・積載重量等の変動的な要因によって、防振の効果が安定しなくなるおそれがある。また、これらの構成では部品点数が多くなるため、部品コストの上昇や組み付け工数の増加を招く。上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、スムーズな振動吸収と剛性の向上を図りつつ、コストの削減を図ることである。
前記課題を解決するため、本発明は、車体フレームにスイング式パワーユニットを連結するスイング式パワーユニットの懸架機構であって、前記車体フレームのピボット軸にラジアルベアリングを介して揺動可能に連結される第1リンクと、前記第1リンクと前記パワーユニットに揺動可能に連結される第2リンクと、を有し、前記第2リンクは、さらに、一端部が前記第1リンクにラジアルベアリングを介して揺動可能に連結され、他端部が前記パワーユニットにラジアルベアリングを介して揺動可能に連結され、互いに平行に設けられる組をなす2個のリンク部材と、前記組をなす2個のリンク部材の間に跨って設けられる弾性変形可能な防振部材と、を有することを特徴とする。
2つの前記第1リンクおよび2つの前記第2リンクが、上面視において前記車体フレームに設けられるピボットブラケットの両側に平行に設けられ、前記第1のリンクの一部と前記第2のリンクの一部とが、側面視において重畳している構成であってもよい。
前記第2リンクは、前記スイング式パワーユニットから延出するアームに連結され、前記第2リンクの一部と前記アームの少なくとも一部とは、側面視において重畳している構成であってもよい。
本発明によれば、スムーズな振動吸収と剛性の向上を図りつつ、コストの削減を図ることができる。
図1は、自動二輪車の構成例を示す左側面図である。 図2は、パワーユニットおよび懸架機構の構成例を示す左側面図である。 図3(a)は、本発明の実施形態に係る懸架機構の構成例を模式的に示す左側面図であり、図3(b)は、図3(a)のA−A線断面矢視図である。 図4は、本発明の実施形態に係る懸架機構の動作を模式的に示す左側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明の便宜上、『スイング式パワーユニットの懸架機構』を、『懸架機構』と略して記すことがある。また、各図においては、適宜、自動二輪車の前方を矢印Frで、後方を矢印Rrで、上側を矢印Upで、下側を矢印Dnで、右側を矢印Rで、左側を矢印Lで示す。
(自動二輪車の全体構成)
まず、本発明の実施形態に係る懸架機構5が適用される自動二輪車1の構成例について、図1と図2を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る懸架機構5が適用される自動二輪車1の構成例を示す左側面図である。図2は、パワーユニット131およびその懸架機構5の構成例を示す左側面図である。本発明の実施形態では、自動二輪車1の例として、スクーター型の自動二輪車を示す。
自動二輪車1は、車体フレーム11と、操舵装置12と、駆動装置13と、車体カバー14と、着座シート186と、ステップボード189とを含んで構成される。
車体フレーム11は、ステアリングヘッドパイプ111と、ダウンチューブ112と、左右一対のリヤフレーム113とを含む。車体フレーム11の各部は、鋼やアルミニウム合金などの金属材料により形成され、溶接などによって一体に接合される。ステアリングヘッドパイプ111は、ステアリングシャフト121(後述)を回転可能に支持する部分であり、後傾する管状の構成を有する。ダウンチューブ112は、前端部(上端部)がステアリングヘッドパイプ111に接合され、後端部がリヤフレーム113に接合される。ダウンチューブ112の前部はステアリングヘッドパイプ111から後方斜め下側に向かって延伸し、中間部において後方に向かって屈曲または湾曲し、後部は略水平に延伸する。ダウンチューブ112の後端部にはピボットブラケット51(後述)が設けられる。左右一対のリヤフレーム113は、車幅方向に所定の距離をおいて離れており、それぞれダウンチューブ112の後端部から後方斜め上側に向かって延伸する。
操舵装置12は、ハンドルユニット124と、ステアリングシャフト121と、左右一対のフロントフォーク122と、前輪123とを含んで構成される。ステアリングシャフト121は、ステアリングヘッドパイプ111に挿通されており、ステアリングヘッドパイプ111に回転可能に支持される。左右一対のフロントフォーク122は、ステアリングシャフト121の下側に設けられ、ステアリングシャフト121と一体に回転する。前輪123は、左右一対のフロントフォーク122の下端部に、回転可能に支持される。ハンドルユニット124は、ステアリングシャフト121の上端部に設けられ、ステアリングシャフト121と一体に回転する。ハンドルユニット124には、左右一対のハンドルグリップ181が設けられる。このほか、ハンドルユニット124には、スピードメーターなどの計器類と、ヘッドライト183やウィンカーなどの灯火類と、自動二輪車1の各部を操作するスイッチ類(エンジンスタータースイッチやクラクションボタンなど)と、バックミラー182とが設けられる。前輪123には一体に回転するブレーキディスク184が設けられ、フロントフォーク122の下端部には前輪123のブレーキキャリパー185が設けられ、右側のハンドルグリップには前輪123のブレーキキャリパー185を操作するブレーキレバーが設けられる。左側のハンドルグリップ181には、後輪132のブレーキキャリパー(図略)を操作するブレーキレバー190が設けられる。
上面視において左右一対のリヤフレーム113に囲まれる領域には、物品収納スペース(図1においては隠れて見えない)が設けられる。また、左右一対のリヤフレーム113の上方には、運転者が着座する着座シート186が設けられる。この着座シート186は、物品収納スペースの蓋を兼ねている。このため、着座シート186は、開閉可能なように、ヒンジなどによって車体フレーム11に回転可能に取付けられている。着座シート186の前方下側には、運転者が足を載せるステップボード189が設けられる。ステップボード189は、ダウンチューブ112に支持されている。
車体カバー14は、自動二輪車1の外装となる部材である。車体カバー14は、フロントフレームカバー141(フロントレッグシールド)と、レッグフレームカバー142と、リヤフレームカバー143とを含む。フロントフレームカバー141は、自動二輪車1の前部を覆う。レッグフレームカバー142は、自動二輪車1の下部を覆う。リヤフレームカバー143は、自動二輪車1の後部を覆う。そして、リヤフレームカバー143に覆われる領域に、物品収納スペースが設けられる。なお、フロントフレームカバー141と、レッグフレームカバー142と、リヤフレームカバー143とは、全体として一体に見えるような外観の意匠を構成する。このほか、後輪132の後方上側には、リヤフェンダ187が設けられる。
駆動装置13は、パワーユニット131(スイング式パワーユニット)と、後輪132と、吸気装置134と、排気装置とを含んで構成される。パワーユニット131は、エンジン(内燃機関)と変速機構とクラッチとを有し、これらがユニット化されたものである。パワーユニット131は、後述する懸架機構5によって、車体フレーム11に連結(懸架)されている。なお、パワーユニット131は、上面視において車幅方向の中心から左右いずれかに偏倚した位置に設けられる。ここでは、パワーユニット131が、車幅方向の中心から左側に偏倚した位置に設けられる例を示す。後輪132は、パワーユニット131の後部において車幅中心に設けられ、パワーユニット131から伝達される回転動力によって回転する。吸気装置134は、外気を取り入れて浄化するエアクリーナーを有し、外部から燃焼用の空気を取り入れてパワーユニット131のエンジンに供給する。吸気装置134は、例えば、パワーユニット131の後部上側に設けられる。排気装置は、消音器133と、この消音器133とパワーユニット131のエンジンのエグゾーストポートとを接続する排気管(図においては隠れて見えない)とを含んで構成される。消音器133は、例えば、後輪132を挟んで、パワーユニット131の車幅方向反対側に設けられる。また、パワーユニット131と左右一対のリヤフレーム113の一方との間には、緩衝機構188が設けられる。緩衝機構188は、例えばオイルダンパとコイルばねとを有し、パワーユニット131から車体フレーム11に伝達する振動を低減する。
なお、上述の操舵装置12、車体カバー14、着座シート186、ステップボード189の構成は一例であり、前述の構成に限定されない。これらには、従来公知の各種構成が適用できる。また、車体フレーム11とパワーユニット131についても、懸架機構5に関する部分以外の部分の構成は限定されるものではない。これらについても、従来公知の各種構成が適用できる。
(懸架機構の構成)
次に、懸架機構5について、図3(a)(b)を参照して説明する。図3(a)は、本発明の実施形態に係る懸架機構5の構成例を模式的に示す側面図である。図3(b)は、図3(a)のA−A線断面矢視図である。なお、図3(b)中の直線LCは、懸架機構5の中心線を示す。この懸架機構5の中心線LCは、自動二輪車1の車幅中心と平行で車幅中心から左側に偏倚した位置にある。本発明の実施形態に係る懸架機構5は、車体フレーム11の側に設けられるピボット軸と、パワーユニット131側に設けられるピボット軸との間で、車体フレーム11とパワーユニット131とを連結する。説明の便宜上、車体フレーム11の側に設けられるピボット軸を『フレームピボット軸』と称し、パワーユニット131側に設けられるピボット軸を『エンジンピボット軸』と称する。そして懸架機構5は、車体フレーム11に伝達するパワーユニット131の一次振動を低減する。
車体フレーム11のダウンチューブ112の後端部には、左右一対のピボットブラケット51と、ブリッジチューブ52とが設けられる。左右一対のピボットブラケット51は、車幅方向の一側(ここでは左側)に偏倚した位置に設けられる。また、左右一対のピボットブラケット51は、互いに車幅方向に所定の距離をおいて離れており、それぞれ後方に向かって突出する。左右一対のピボットブラケット51は、例えば板状の構成が適用できる。ブリッジチューブ52は、軸線方向に貫通する円管状の構成を有し、その軸線方向が車幅方向に平行になるように設けられる。そして、ブリッジチューブ52の軸線方向(車幅方向)の両端部は、左右一対のピボットブラケット51のそれぞれの後端部に固定されている。なお、左右一対のピボットブラケット51の後端部には、車幅方向に貫通する貫通孔が形成される。そして、左右一対のピボットブラケット51に形成される貫通孔と、ブリッジチューブ52の貫通孔とが、車幅方向に連通する。そして、ブリッジチューブ52には、フレームピボット軸の例であるボルト58が挿通される。
パワーユニット131の外装の前端部には、懸架機構5に連結するための左右一対のアーム57が設けられる。左右一対のアーム57は、車幅方向に所定の距離をおいて互いに離れており、それぞれパワーユニット131の外装の前端部から前方に向かって延出する。左右一対のアーム57のそれぞれには、エンジンピボット軸の例である2本のボルト60を締結できるように、2箇所のボルト孔571が上下方向に並んで形成される。なお、これらのボルト孔571の軸線は、車幅方向に平行である。
懸架機構5は、左右一対の第1リンク53と、左右一対の第2リンク54とを含む。そして、懸架機構5は、上面視においてその中心線LCに関し概ね左右対称の構成を有する。そして、左右一対の第1リンク53と左右一対の第2リンク54とは、左右一対のピボットブラケット51の両側に、平行になるように設けられる。なお、以下の説明においては、特に断らない限り、『内側』とは懸架機構5の中心線LCに近い側をいい、『外側』とは懸架機構5の中心線LCから遠い側をいうものとする。
第1リンク53は、フレームピボット軸であるボルト58に回転可能に連結される。このため、第1リンク53は、ピボットブラケット51(すなわち車体フレーム11)に、ピッチング方向に揺動可能となる。第1リンク53は、例えば鋼の鍛造品などといった剛性の高い部材が適用される。第1リンク53の前端部には、ボルト58(フレームピボット軸)に連結するために、車幅方向に貫通する貫通孔531が形成される。この貫通孔531の内周には、円管状のカラー532が嵌め込まれている。一方、第1リンク53の後端部には、第2リンク54を連結するための2箇所のボルト孔533が、上下方向に並ぶように形成される。これらの貫通孔531およびボルト孔533の軸線方向は、車幅方向に平行である。
第2リンク54は、組をなす2個のリンク部材55と、防振部材56とを含んで構成される。組をなす2個のリンク部材55は、それぞれ棒状の構成を有する。リンク部材55は、第1リンク53と同様に、鋼の鍛造品などといった剛性の高い部材が適用される。リンク部材55の前端部(一端部)には、第1リンク53に連結するための貫通孔551が形成される。リンク部材55の後端部(他端部)には、エンジンピボット軸の例であるボルト60に連結するための貫通孔553が形成される。これらの貫通孔551,553の軸線方向は、車幅方向に平行である。これらの貫通孔551,553の内周には、それぞれ、円筒状のカラー552,554が嵌め込まれている。そして組のなす2個のリンク部材55は、上下方向に所定の間隔をおいて離れた状態で、互いに平行になるように設けられる。防振部材56は、組をなす2個のリンク部材55の間に設けられ、それらの両方に接合されている。このため、組をなす2個のリンク部材55は、防振部材56が変形できる範囲において相対的に変位できる。防振部材56には、例えば、ゴムなどの弾性変形可能な部材が適用できる。防振部材56にゴムが適用される構成であれば、防振部材56としてのゴムを2個のリンク部材55の両方に焼き付けることによって接合する構成が適用できる。
懸架機構5の組み付け構成は、次のとおりである。左右一対の第1リンク53は、前寄りの一部(前端部。特に貫通孔531が形成される部分)が左右一対のピボットブラケット51の後寄りの一部(後端部、特にブリッジチューブ52が接合される部分)に側面視において重畳するように、左右一対のピボットブラケット51の外側に配置される。そして、左右一対の第1リンク53は、ボルト58(フレームピボット軸)に連結される。具体的には、ボルト58が、左右一対の第1リンク53と、ブリッジチューブ52とを一連に貫通するように挿通される。ボルト58の外周のうち、第1リンク53に挿通されている部分(換言すると、左右一対のピボットブラケット51およびブリッジチューブ52から外側に突出している部分)には、円管状のカラー581が装着されている。ボルト58の外周に装着されているカラー581と、第1リンク53の貫通孔531の内周に嵌め込まれているカラー532との間には、ラジアルベアリング61が設けられる。そして、ボルト58の先端部にはナット582が締結されている。なお、ボルト58の外周に装着されるカラー581の長さ(車幅方向寸法)は、第1リンク53の厚さ(車幅方向寸法)よりも大きく、第1リンク53がボルト58によってピボットブラケット51に固定されないように構成されている。
このように、左右一対の第1リンク53は、ピボットブラケット51に設けられるボルト58(フレームピボット軸)に回転可能に連結されている。そして、このような構成によれば、左右一対の第1リンク53は、ピボットブラケット51(すなわち車体フレーム11)に対して、ボルト58(フレームピボット軸)の軸線を中心として、ピッチング方向に揺動可能となる。
第1リンク53の後端部には、第2リンク54がピッチング方向に揺動可能に連結される。具体的には次のとおりである。第2リンク54の組をなす2個のリンク部材55の前端部(貫通孔551が形成される部分)が、第1リンク53の後端部(ボルト孔533が形成される部分)の外側に、側面視において重畳するように配置される。そして、第2リンク54の前端部に形成される貫通孔551を貫通するように、ボルト59が外側から挿通されて第1リンク53に締結される。これらのボルト59の外周のうち、第1リンク53から外側に突出している部分には、円筒状のカラー591が装着されている。なお、ボルト59の外周に装着されるカラー591の長さ(車幅方向寸法)は、リンク部材55の厚さ(車幅方向寸法)よりも大きく設定される。このため、リンク部材55は第1リンク53に固定されない。ボルト59の外周に装着されるカラー591と、リンク部材55の貫通孔551の内周に嵌め込まれるカラー552との間には、ラジアルベアリング62が設けられる。このような構成によれば、2個のリンク部材55は、防振部材56が変形できる範囲において、ボルト59の軸線を中心として、第1リンク53に対してピッチング方向に揺動可能である。
第2リンク54の後端部は、パワーユニット131のアーム57に設けられるボルト60に回転可能に連結される。このため、第2リンク54は、アーム57(すなわちパワーユニット131)に対して、ピッチング方向に揺動可能となる。具体的には、第2リンク54の組をなす2個のリンク部材55の後端部の貫通孔553が形成される部分が、パワーユニット131のアーム57のボルト孔571が形成される部分の外側に、側面視において重畳するように配置される。すなわち、第2リンク54の後寄りの一部と、アーム57の前寄りの一部とが、側面視において重畳する。そして、2個のリンク部材55のそれぞれの後端部に形成される貫通孔553を貫通するように、エンジンピボット軸の例であるボルト60が外側から挿通されてアーム57に締結される。そして、リンク部材55の後端部の貫通孔553の内周に嵌め込まれているカラー554と、ボルト60(エンジンピボット軸)の外周に装着されるカラー601との間には、ラジアルベアリング63が設けられる。なお、第2リンク54のリンク部材55とパワーユニット131のアーム57に締結されるボルト60との連結構造は、第1リンク53と第2リンク54のリンク部材55の連結構造と同じである。したがって、説明は省略する。このような構成であると、第2リンク54の組をなす2個のリンク部材55は、防振部材56が変形できる範囲において、パワーユニット131に対してピッチング方向に揺動できる。
前述の各々のラジアルベアリング61,62,63は、ボールベアリングであってもよく、ローラーベアリングであってもよい。前述の各連結部にラジアルベアリング61,62,63が適用される構成であると、ピボットブラケット51と第1リンク53との間、第1リンク53と第2リンク54との間、第2リンク54とアーム57(パワーユニット131)との間のそれぞれにおいて、ローリング方向とヨーイング方向の捩れを抑制できる。特に、ラジアルベアリングとしてローラーベアリングが適用される構成であると、連結部においてローリング方向とヨーイング方向の剛性をさらに高めることができるから、前述の捩れの抑制の効果をさらに高めることができる。また、ローラーベアリングとしてニードルベアリングが適用されると、各連結部の小型化を図ることができ、懸架機構5の大型化を防止できる。
また、ここでは、組をなす2個のリンク部材55が第1リンク53およびアーム57の外側に設けられる構成を示したが、内側に設けられる構成であってもよい。組をなす2個のリンク部材55が第1リンク53およびアーム57の外側に設けられるか内側に設けられるかは、例えば、懸架機構5の周囲に設けられる機器や部材等のレイアウトに応じて決定すればよい。第2リンク54の位置に影響する要因としては、例えば、パワーユニット131のエンジンのシリンダーサイズや、排気管のレイアウトや、パワーユニットのカバー(外装)の形状や、各種ケーブル類の配策などが挙げられる。要は、左右一対の第1リンク53および第2リンク54が、左右一対のピボットブラケット51の両側に、互いに平行になるように設けられる構成であればよい。
ここで、懸架機構5の動作について、図4(a)〜(c)を参照して説明する。図4(a)〜(c)は、懸架機構5の動作を模式的に示す側面図である。図4(a)〜(c)に示すように、第2リンク54の組をなす2個のリンク部材55と、パワーユニット131のアーム57と、第1リンク53とにより、機構学上の平行リンク機構が形成される。第2リンク54の組をなす2個のリンク部材55は、第1リンク53とパワーユニット131のそれぞれに対してピッチング方向に揺動可能である。そして、第2リンク54の組をなす2個のリンク部材55がピッチング方向に揺動すると、防振部材56が弾性変形する。
本発明の実施形態に係る懸架機構5が適用される自動二輪車1においては、2つのエンジンピボット軸の例であるボルト60に掛かるエンジンの一次振動の方向が、これらのボルト60の中間点Pとフレームピボット軸の例であるボルト58の中心とを通過する直線LP(図4(a)参照)に対して直角の方向になるように、クランクバランスなどによって調整される。このような構成であると、図4(b)(c)に示すように、パワーユニット131のエンジンの一次振動は、第2リンク54の組をなす2個のリンク部材55が、ボルト58(フレームピボット軸)およびボルト60(エンジンピボット軸)を中心として揺動し、防振部材56が弾性変形することにより吸収される。このため、パワーユニット131から車体フレーム11に伝達する一次振動を低減させて、自動二輪車1の乗車感の向上を図ることができる。
本発明の実施形態においては、第1リンク53と第2リンク54のリンク部材55は、鋼材の鍛造加工などにより製造された部材などといった、剛性が高い部材が適用される。そして、第1リンク53と第2リンク54との連結部と、第2リンク54とボルト60の連結部とには、ラジアルベアリング62,63が用いられている。このような構成であると、捩れや曲げに対する懸架機構5の剛性を高めることができる。したがって、パワーユニット131のローリングやヨーイングを防止または抑制して、自動二輪車1の安定性の向上を図ることができる。
ボルト58と第1リンク53との連結部にも、ラジアルベアリング61が用いられている。このような構成によれば、従来のゴムブッシュを適用する構成に比較して、第1リンク53のピッチング方向の揺動がスムーズになる。したがって、路面の凹凸などに対するパワーユニット131の追従性(スイングの性能)を向上させることができる。さらに、フレームピボット軸の例であるボルト58が、後輪132のホイールトラベルの揺動中心となるため、ホイールトラベルを大きくできる。したがって、自動二輪車1の乗り心地の向上を図ることができる。
第2リンク54の防振部材56は、組をなす2個のリンク部材55に一体に接合される。このため、組み付け状態に応じて振動特性が変化することがなく、振動特性を一定にできる。したがって、安定した防振性能(制振性能)が得られる。さらに、防振部材56であるゴムの特性(弾性係数)を変化させることにより、種々の特性のパワーユニット131に対応できる。
第2リンク54とパワーユニット131のアーム57とが側面視において重畳する構成であると、ボルト58(フレームピボット軸)と後輪132の中心との距離を短くできる。このため、機器のレイアウトの向上を図ることができ、ホイールベースの適正化が容易となる。
以上説明したとおり、本発明の実施形態によれば、スムーズな振動吸収と剛性の向上を図ることができる。また、剛性の向上を図るためにスタビライザなどを用いないから、部品コストの上昇や組み付け工数の増加を招かない。したがって、コストの削減を図ることができる。
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明したが、前記実施形態は、本発明の実施にあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、前述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、スクーター型の自動二輪車を示したが、本発明が適用できる自動二輪車はスクーター型の自動二輪車に限定されない。本発明は、スイング式パワーユニットを有する自動二輪車であれば、種類を問わずに適用できる。また、スイング式パワーユニットに含まれるエンジンユニット、後輪、消音器の構成も、特に限定されない。
本発明は、自動二輪車のスイング式パワーユニットの懸架機構に有効な技術である。そして、本発明によれば、スムーズな振動吸収と剛性の向上を図りつつ、コストの削減を図ることができる。
1:自動二輪車、11:車体フレーム、13:駆動装置、131:パワーユニット、5:懸架機構、51:ピボットブラケット、52:ブリッジチューブ、53:第1リンク、531:貫通孔、532:カラー、533:ボルト孔、54:第2リンク、55:リンク部材、551:貫通孔、552:カラー、56:防振部材、57:アーム、571:ボルト孔、58:ボルト(フレームピボット軸)、581:カラー、582:ナット、59:ボルト、591:カラー、60:ボルト(エンジンピボット軸)、601:カラー、61:ラジアルベアリング、62:ラジアルベアリング、63:ラジアルベアリング、LC:懸架機構の中心線

Claims (3)

  1. 車体フレームにスイング式パワーユニットを連結するスイング式パワーユニットの懸架機構であって、
    前記車体フレームのピボット軸にラジアルベアリングを介して揺動可能に連結される第1リンクと、
    前記第1リンクと前記パワーユニットに揺動可能に連結される第2リンクと、
    を有し、
    前記第2リンクは、さらに、
    一端部が前記第1リンクにラジアルベアリングを介して揺動可能に連結され、他端部が前記パワーユニットにラジアルベアリングを介して揺動可能に連結され、互いに平行に設けられる組をなす2個のリンク部材と、
    前記組をなす2個のリンク部材の間に跨って設けられる弾性変形可能な防振部材と、
    を有することを特徴とするスイング式パワーユニットの懸架機構。
  2. 2つの前記第1リンクおよび2つの前記第2リンクが、上面視において前記車体フレームに設けられるピボットブラケットの両側に平行に設けられ、
    前記第1のリンクの一部と前記第2のリンクの一部とが、側面視において重畳していることを特徴とする請求項1に記載のスイング式パワーユニットの懸架機構。
  3. 前記第2リンクは、前記スイング式パワーユニットから延出するアームに連結され、
    前記第2リンクの一部と前記アームの少なくとも一部とは、側面視において重畳していることを特徴とする請求項1または2に記載のスイング式パワーユニットの懸架機構。
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