JP5629597B2 - 串整列装置及び団子製造機 - Google Patents
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Description
そして、串供給装置は、多数の串を投入するだけで串を串刺し装置に一本ずつ供給できるように、投入された串を一列に整列させる串整列装置を備えている。
すなわち、整列搬送面の上流端部に投入された串は、この串整列ローラによって整列搬送面の長手方向に一列に整列した状態を保持しながら、整列搬送面の上流側から下流側に向けて搬送されることになる。
このため、特許文献1に記載の串整列装置では、平坦な整列搬送面に鉄砲串100の串棒部100aのみが配されるように、整列搬送面のうちその幅方向の一端部に、整列搬送面から窪んで鉄砲串100の把持部100bを収容する挿入溝を形成している。このように鉄砲串100の把持部100bを整列搬送面上に配置させないことで、鉄砲串100の長手方向が整列搬送面の長手方向に直交するように、鉄砲串100を整列搬送面の長手方向に一列に整列させることを可能としている。
しかしながら、上記従来の串整列装置において整列搬送面の上流端部に多数の串を投入した場合には、整列搬送面の上流端部の直上に配された串に対してその上方に堆積された多数の串の重みがかかるため、整列搬送面の直上に配された串を前述のように攪拌することができない。また、上方に堆積された多数の串もその重みによって上下に震動し難くなる。その結果として、串の姿勢を整えることができず、串整列ローラによって串を整列搬送面の上流側から下流側に向けて搬送することができない、という問題が生じる。なお、堆積された多数の串の重みが、串整列ローラの動作を阻害する虞もある。
以上のことから、上記従来の串整列装置を使用する際には、串の整列搬送が停止しないように、一度に投入する串の量を小さく抑える必要があるため、串の投入回数が多くなり、串整列装置及びこれを備える団子製造機の取り扱いが面倒になる。
なお、前記仕切板が前記許容位置に配された状態は、仕切板と串投入部の底面との間に、串投入部内に収容された串が自重によって整列台側に移動できる程度の間隙が形成された状態のことを示している。
したがって、串投入部内に投入された串が、串投入部の底面との摩擦、あるいは、底面が緩斜面であること等に起因して、底面の傾斜方向上端側に滞留していたとしても、上述した仕切板による串の揺さぶりによって、串を底面の傾斜方向上端側から下端側に導くことができる。すなわち、串投入部における串の滞留を自動的に解消することができる。
そして、仕切板の基端部分は、仕切板の先端部分よりも仕切板の揺動方向後方側に傾けられているため、第二傾斜面に対する仕切板の先端部分の角度を上述のように設定した状態では、第一傾斜面に対する仕切板の基端部分の角度も直角あるいはこれに近い角度に設定することが可能となる。さらに、この仕切板の基端部分は第一傾斜面よりも上方に位置していることから、仕切板をその揺動方向前方側に揺動させた際には、第一傾斜面上に堆積された串を効率よく第一傾斜面の傾斜方向上側に押し上げることが可能となる。
また、串が挟み込まれた際に仕切板の先端が弾性変形することで、仕切板や、これを駆動するモータ、あるいは、モータの駆動力を仕切板に伝達する伝達機構にかかる応力を低減でき、串整列装置の保護を図ることもできる。
ところで、仕切板が許容位置から規制位置に移動することで串が仕切板(弾性板)と串投入部の底面との間に挟み込まれ、この串を挟み込む力が過度に強いと、弾性板を許容位置から規制位置に移動させることができなくなる。
また、上述のように弾性板の延出方向の中途部分が弾性変形した状態では、規制位置側に留まっている弾性板の先端部分に対して、弾性板の中途部分の弾性変形に基づく弾性力が、規制位置側から許容位置側に向かう方向に作用する。すなわち、串の挟み込みを自動的に解除することが可能となり、串整列装置の取り扱いがさらに容易となる。
また、この構成では、整列搬送面の基端部をなす上方傾斜面上において、整列搬送手段によって整列搬送面の延在方向の先端部側に付勢された串にも、その自重によって整列搬送面の延在方向の先端部側から基端部側に向かう力が作用する。したがって、整列搬送手段により複数の串が連続して付勢されることで、整列搬送面の基端部をなす上方傾斜面上において、串をその自重で隙間なく整列させることができる。
すなわち、この串整列装置では、整列搬送面の延在方向の基端部が上方傾斜面によって構成され、整列搬送面の先端部が下方傾斜面によって構成されるため、整列搬送面は全体として山形状の山形傾斜面となっている。また、下方傾斜面の下端(整列搬送面の延在方向の先端)は、整列された串を串整列装置から整列順に排出する串排出口となっている。
前記整列台には、前記整列搬送面から窪んで前記鉄砲串の前記把持部を収容する挿入溝が形成され、
該挿入溝の底面から前記整列搬送面まで延びる前記挿入溝の内側面には、前記挿入溝の底面及び前記整列搬送面に対して傾斜し、前記整列搬送面に前記串棒部を面接触させた状態で、前記把持部の傾斜端面を面接触させる傾斜内側面が形成されているとよい。
なお、上記構成は、整列搬送面が下方傾斜面を有する場合において特に有効である。すなわち、下方傾斜面において一本ずつ滑り降りる鉄砲串の前記回転が抑制あるいは防止されることで、下方傾斜面上を滑り降りた鉄砲串の向きを、下方傾斜面の下端側において確実に下方傾斜面の幅方向に一致させることができる。
団子生地を外部から投入する生地ホッパーと、団子生地を生地ホッパーから押し出す生地押出部と、団子生地を分割成形する団子成形部と、前記団子成形部において成形される団子に対して串を刺し通す串押出部と、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の串整列装置と、前記整列搬送面の延在方向の先端部側に設けられて、前記整列搬送面に整列された串を一本ずつ前記串押出部に供給する串搬送部と、を備えることを特徴とする。
本実施形態に係る団子製造機は、図10に示す鉄砲串100の串棒部100aに球状の団子を複数刺した串団子を製造する機械である。なお、本実施形態の団子製造機で使用する鉄砲串100では、串棒部100aの外周面から延びる把持部100bの端面全体が、鉄砲串100の串先部100c側から把持部100b側に向けて傾斜する傾斜端面100dとなっている。また、この傾斜端面100dは、その全体が把持部100bの内方に窪むように湾曲している。
生地ホッパー2は、団子の材料である米や小麦粉等の団子生地を収容するものであり、その上方に開口していることで、団子生地を上方(外部)から投入できるように構成されている。
なお、一対の生地ロール11,11同士の間隔は、不図示の調整機構によって調整可能となっており、この一対の生地ロール11,11の隙間を調整することで団子生地の板厚寸法や径寸法を調整することができる。このように団子生地の板厚寸法や径寸法を調整することで、製造される団子の大きさを調整することができる。
さらに、一対の成形ロール4A,4Bは、不図示のラチェット機構等により間欠的に送り駆動されるようになっている。なお、成形ロール4A,4Bの一回あたりの送り駆動量(成形ロール4A,4Bの回転角度)は、一つの串団子用の団子生地を分離する程度に設定されている。また、一対の成形ロール4A,4Bの間欠的な送り駆動は、互いに同期するように設定されている。
串押出ガイド7Aは、鉄砲串100の長手方向が、生地ロール11において板状とされた団子生地の幅方向、あるいは、棒状とされた団子生地の長手方向に一致するように、鉄砲串100を支持するガイド面を有している。より具体的に説明すれば、串押出ガイド7Aに配された鉄砲串100は、その把持部100b側から串先部100c側に向かう鉄砲串100の長手方向前方側に、板状あるいは棒状とされた団子生地が位置するように、串押出ガイド7Aのガイド面によって位置決めされている。
串押出機構7Cは、串押出ガイド7Aに配された鉄砲串100を、その把持部100b側から串先部100c側に向かう鉄砲串100の長手方向前方側に押し出すものである。すなわち、この串押出機構7Cの動作によって、成形ロール4A,4Bに供給される直前の団子生地に鉄砲串100を刺し通すことができる。
丸目ロール8Aの外周面及び丸目ロール受け8Bの内周面には、互いに対応する溝が周方向に延びて形成されている。これら丸目ロール8A及び丸目ロール受け8Bの溝によって、丸目ロール8Aと丸目ロール受け8Bとの間には、丸目ロール8Aの回転に基づいて玉単位の団子を丸目ロール8Aの外周面の周方向に転がしながら丸みをつけるように通過させる成形通路が画成されている。
串整列部5は、筐体9の外側に取り付けられ、図2,3に示すように、串投入部21と、整列台22と、整列搬送ローラ23と、掃き戻しローラ24と、仕切板25とを主に備えている。
そして、本実施形態では、串投入部21の底面26が、その傾斜方向上端側をなす第一傾斜面26aと、傾斜方向下端側をなし第一傾斜面26aよりも水平面に対する傾斜角度が大きい第二傾斜面26bとによって構成されている。
この挿入溝27が形成されていることで、串投入部21の底面26に鉄砲串100の串棒部100aを面接触させて、この鉄砲串100の姿勢を安定させることができる。また、挿入溝27が形成されていることで、鉄砲串100の把持部100b側が底面26の幅方向の一端部側に向くように、(鉄砲串100の串棒部100a側が底面26の幅方向の他端部側に向くように、)串投入部21に投入する鉄砲串100の向きを促すことができる。
なお、図示例において、串投入部21の一対の側板28,28は、その全体が後述する整列台22の一対の側板32,32と一体に形成されているが、これに限ることは無く、例えば串投入部21の一対の側板28,28の一部のみが整列台22の一対の側板32,32と一体に形成されてもよいし、整列台22の一対の側板32,32とは別個に形成されてもよい。
なお、図示例において、整列搬送面31の幅寸法(一対の側板32,32の間隔)は、前述した串投入部21の第二傾斜面26bの幅寸法に一致しているが、これに限ることはなく、少なくとも鉄砲串100の長手方向が整列搬送面31の幅方向に一致するように鉄砲串100を整列搬送面31に配することができるように設定されればよい。したがって、整列搬送面31の幅寸法は、例えば第二傾斜面26bの幅寸法よりも狭く設定されていてもよい。
この整列搬送面31は、串投入部21側に位置する整列搬送面31の延在方向の基端部から先端部側に向かうにしたがって上方に傾斜する上方傾斜面33と、上方傾斜面33のうち整列搬送面31の先端部側の端部に接続されて、整列搬送面31の延在方向の基端部側から先端部側に向かうにしたがって下方に傾斜する下方傾斜面34とによって構成されている。すなわち、整列搬送面31は、側断面視(図3)でその延在方向の中途部を頂点とする山形状の傾斜面(山形傾斜面)に形成されている。
この湾曲面35が形成されていることで、鉄砲串100を串投入部21側から整列台22側に向けてスムーズに移動させることができる。言い換えれば、串投入部21の底面26と整列台22の整列搬送面31との境界部分において鉄砲串100が留まることを抑制している。
この挿入溝36は、図2〜4に示すように、整列搬送面31の幅方向の一端部に形成され、また、整列搬送面31の延在方向にわたって延びるように形成されている。なお、図4における挿入溝36の深さ寸法は、挿入溝36に入り込んだ把持部100bが挿入溝36の底面36aに接触するように設定されているが、接触しないように設定されてもよい。
この傾斜内側面36bの形状は、鉄砲串100を構成する把持部100bの傾斜端面100dの形状に対応している(図10参照)。具体的に説明すれば、傾斜内側面36bは、鉄砲串100の把持部100bが挿入溝36に収容されて串棒部100aが整列搬送面31に面接触した状態で、把持部100bの傾斜端面100dが面接触するように形成されている。
なお、この整列台22において、整列搬送面31や一対の側板32,32からなる内側面、挿入溝36の内面等のように、鉄砲串100が接触しうる面は、小さい摩擦係数に設定されることが好ましく、例えばシリコン板やフッ化樹脂シート等のように摩擦係数の低い合成樹脂の板(摺動部材)またはシート(摺動部材)によって形成されるとよい。
ローラ本体41は、その軸線が上方傾斜面33の幅方向に一致するように、また、その軸線を中心に回転可能となるように、整列台22に取り付けられている。そして、ローラ本体41が回転駆動される方向は、ローラ本体41の外周面のうち上方傾斜面33側に向く部分が上方傾斜面33の下端側から上端側に向かう方向に移動するように、図3,5における左回り方向に設定されている。
なお、図示例における付勢突起42は、ローラ本体41の周方向に等間隔で複数配列されているが、例えば不等間隔で配列されてもよいし、一つだけ設けられていてもよい。
ただし、ローラ本体41及び付勢突起42が整列搬送面31の幅方向に延びる幅広に形成されている場合には、一つの整列搬送ローラ23のみによって整列搬送手段を構成することも可能である。
掃き戻しローラ24は、円筒状あるいは円柱状とされたローラ本体51の外周面に樹脂等からなる繊維を植えつけたブラシローラとして構成されている。ローラ本体51は、その軸線が上方傾斜面33の幅方向に一致するように、また、その軸線を中心に回転可能となるように、整列台22に取り付けられている。そして、ローラ本体51が回転駆動される方向は、ローラ本体51の外周面のうち上方傾斜面33側に向く部分が上方傾斜面33の上端側から下端側に向かう方向に移動するように、図3における左回り方向に設定されている。
なお、掃き戻しローラ24のローラ本体51が整列搬送面31の幅方向に延びる幅広に形成されていれば、一つの掃き戻しローラ24によって掃き戻し手段を構成してもよい。
この仕切板25は、串投入部21の底面26や整列台22の整列搬送面31の幅方向に平行する軸線(軸部61)を中心として、串投入部21や整列台22に対して揺動可能に取り付けられている。このように取り付けられた仕切板25の幅寸法は、串投入部21の底面26や整列台22の整列搬送面31の幅寸法と略同一に設定されている。
さらに、軸部61は串投入部21の底面26よりも上方に位置しており、仕切板25は軸部61側から串投入部21の第二傾斜面26bに向けて下方に延出している。これにより、仕切板25の延出方向の先端が第二傾斜面26bに対向して配置されている。また、仕切板25の延出方向の基端部分は串投入部21の第一傾斜面26aよりも上方に位置し、仕切板25の先端部分は第一傾斜面26aよりも下方に位置している。
また、串投入部21の底面26に対する仕切板25の向きは、串投入部21の第二傾斜面26bに対する仕切板25の先端部分の角度が直角あるいはこれに近い角度となるように設定されている。これにより、串投入部21の第一傾斜面26aよりも上方に位置する仕切板25の基端部分の角度が、第一傾斜面26aに対して直角あるいはこれに近い角度となっている。
以上のように構成される仕切板25は、弾性板63が串投入部21側(第二傾斜面26bの傾斜方向上端側)に面し、かつ、金属板62が整列台22側(第二傾斜面26bの傾斜方向下端側)に面するように配されている。
具体的に説明すれば、仕切板25は、その揺動によって、仕切板25の延出方向の先端が第二傾斜面26bの傾斜方向に移動するように、かつ、仕切板25の先端と串投入部21の第二傾斜面26bとの間隙が変化するように、串投入部21や整列台22に取り付けられている。
そして、本実施形態では、仕切板25の許容位置P2から規制位置P1への移動方向が、第二傾斜面26bの傾斜方向下端側から上端側に向かう方向に設定されている。逆に、仕切板25の規制位置P1から許容位置P2への移動方向は、第二傾斜面26bの傾斜方向上端側から下端側に向かう方向に設定されている。
さらに、仕切板25を揺動させる機構は、仕切板25の基端部と軸部との間に位置するオフセット板64を下側から支持する偏心カム65によって構成されている。この偏心カム65は、円柱状あるいは円筒状に形成され、その外周面の中心軸線からずらした回転軸線を中心に回転するようになっている。これら偏心カム65の中心軸線及び回転軸線はいずれも串投入部21や整列台22の幅方向に平行している。
上方傾斜面33上の串ガイド板81は、掃き戻しローラ24よりも上方傾斜面33の上端側に間隔をあけた位置に配された支持軸83を介して一対の側板32,32に取り付けられている。この串ガイド板81は、支持軸83から掃き戻しローラ24に隣り合う位置まで延びており、掃き戻しローラ24を通過した直後の鉄砲串100の浮き上がりを防いでいる。
これら串ガイド板81,82には、例えばステンレス鋼板や摺動性に優れた合成樹脂板などを採用することができる。また、串ガイド板81,82には、摩擦を低減するために上方傾斜面33や下方傾斜面34の傾斜方向に延びる直線状のリブ突起などを設けてもよい。
そして、本実施形態の串整列部5では、この光電センサ86によって鉄砲串100が検出された場合に、この検出結果に基づいて駆動モータ71の動作を停止するようになっている。逆に、光電センサ86によって鉄砲串100が検出されなくなると、この検出結果に基づいて駆動モータ71の動作を開始するようになっている。
なお、串整列部5は上述した構成のほかに、例えば特許文献1に記載されている押え板等の構成を備えていてもよい。
串ドラム91は、円筒状あるいは円柱状に形成されて、その軸線を中心に回転可能とされている。具体的に説明すれば、串ドラム91は図3の矢印で示された左回り方向に回転駆動されるようになっている。
串ドラム91の周方向に沿う串ガイド溝92の幅寸法は、鉄砲串100のうち把持部100bの幅方向に沿う串棒部100aの幅寸法(t1)と同等、あるいは、串棒部100aの幅寸法よりも若干大きく設定されている。すなわち、串ガイド溝92は、鉄砲串100の串棒部100aのみが入り込み、把持部100bが入り込まないように形成されている。
第一の周方向溝93は、串ドラム91の軸線方向の一端部に形成されており、鉄砲串100の串棒部100aが串ガイド溝92に入り込んだ状態で、把持部100bが入り込むものである。一方、第二の周方向溝94は、前述した串ガイド溝92に直交するように形成され、その深さ寸法は串ガイド溝92と同等に設定されている。この第二の周方向溝94には、串押出部7の串分離板7Bの一端が当接するようになっている。
なお、この串搬送部6は上述した構成のほかに、例えば特許文献1に記載されている構成(例えば、鉄砲串100が意図せず串ドラム91から離脱することを防ぐ串ガイド板等)を備えていてもよい。
団子製造機1では、団子生地を生地ホッパー2に投入すると、生地押出部3によって、団子生地が板状または棒状に成形されて下方に押し出される。この団子生地が、成形ロール4A、4Bの直前に到達した時点で、後述する串整列部5及び串搬送部6の動作により、串押出部7に供給された鉄砲串100が、串押出機構7Cによって押し出されて、団子生地に刺し通される。鉄砲串100が刺し通された団子生地は、間欠回転される成形ロール4A、4Bによって複数の団子玉に分割され、下方の丸目成形部10に送られる。丸目成形部10においては各団子玉に丸みがつけられ、その後、串団子として排出される。
本実施形態に係る団子製造機1では、図3に示すように、作業者が多数の鉄砲串100…を串投入部21の上方から底面26(主に第一傾斜面26a)に向けて投入すればよい。ここで、投入する鉄砲串100の向きは、串棒部100aが概ね底面26上に位置し、把持部100bが概ね挿入溝27上に位置するようになっていればよく、作業者が鉄砲串100の細かな姿勢を整える必要は無い。例えば、串投入部21に投入される鉄砲串100の長手方向は、底面26の幅方向に一致していなくてもよい。
このように鉄砲串100が堆積された状態において仕切板25が規制位置P1と許容位置P2との間で揺動すると、串投入部21内の鉄砲串100が串投入部21の底面26の傾斜方向に揺さぶられることになり、この揺さぶりによって、串投入部21内の鉄砲串100の向きが串投入部21や整列台22の幅方向に近づくように矯正される。
このように付勢された鉄砲串100の把持部100bは整列搬送面31の挿入溝36に挿入され、串棒部100aは整列搬送面31に面接触している。また、整列搬送ローラ23を設けた整列搬送面31は上方傾斜面33となっているため、付勢された複数の鉄砲串100には、その自重によって整列搬送面31の先端部側から基端部側に向かう力が作用する。したがって、これら複数の鉄砲串100は、整列搬送ローラ23の直後から上方傾斜面33の上方に向けて隙間なく整列されることになる。そして、整列搬送ローラ23の付勢力によって、これら複数の鉄砲串100がこの整列状態を保ったままで上方傾斜面33の上端側に搬送されることになる。
ここで、串整列部5から串搬送部6への鉄砲串100の受け渡しが実施されていない場合、あるいは、串整列部5から串搬送部6への鉄砲串100の受け渡しの速度(串ドラム91の回転速度)が、上方傾斜面33から下方傾斜面34への鉄砲串100の供給速度(整列搬送ローラ23の回転速度)よりも遅い場合には、複数の鉄砲串100が下方傾斜面34の下端から上端側に向けて整列されることになる。そして、下方傾斜面34に整列された鉄砲串100が、図3に示すように光電センサ86の設置箇所まで到達すると、駆動モータ71の動作が停止される。すなわち、鉄砲串100が下方傾斜面34に対して過度に供給されることを防止することができる。
さらに、串投入部21から整列台22に供給される鉄砲串100の長手方向の傾斜角度が小さくなることで、鉄砲串100が串投入部21の底面26と仕切板25と隙間に挟まれ難くなり、整列台22に対して円滑に鉄砲串100を供給することが可能となる。
なお、本実施形態では、串投入部21の底面26が傾斜角度の異なる二つの傾斜面によって構成されているが、串投入部21の第一傾斜面26aに対する仕切板25の基端部分の角度が直角あるいはこれに近い角度となるように設定され、かつ、串投入部21の第二傾斜面26bに対する仕切板25の先端部分の角度が直角あるいはこれに近い角度となるように設定されている。
なお、仮に仕切板25をその軸部61側から第二傾斜面26bに向けて直線状に延びる単純な平板状とした場合、第二傾斜面26bに対する仕切板25の先端部分の角度を直角あるいはこれに近い角度に設定すると、第一傾斜面26aに対する仕切板25の角度が直角から大きくずれた角度となる。このため、平板状の仕切板25を揺動させた際に、第一傾斜面26a上に堆積された鉄砲串100を第一傾斜面26aの傾斜方向上端側に押し上げる力が弱くなり、第一傾斜面26a上に堆積された鉄砲串100を十分に揺さぶることができない。
また、鉄砲串100が挟み込まれた際に仕切板25の先端が弾性変形することで、仕切板25や駆動モータ71、あるいは、駆動モータ71の駆動力を仕切板25に伝達する偏心カム65等の伝達機構にかかる応力を低減できるため、串整列部5の保護を図ることもできる。
具体的に説明すれば、仕切板25が許容位置P2から規制位置P1に移動することで仕切板25と串投入部21の底面26との間に挟みこまれた場合には、図8(b)に示すように、弾性板63の延出方向の中途部分が弾性変形することで、弾性板63の先端部分を規制位置P1側に留まらせたままで、金属板62だけを規制位置P1から許容位置P2に向けて移動させることが可能となる。したがって、仕切板25の揺動を阻害することが無く、仕切板25を揺動させるための駆動モータ71や伝達機構に応力がかかることを防止できる。したがって、串整列部5の保護をさらに図ることができる。
また、上述のように弾性板63の延出方向の中途部分が弾性変形した状態では、規制位置P1側に留まっている弾性板63の先端部分に対して、弾性板63の中途部分の弾性変形に基づく弾性力が、規制位置P1側から許容位置P2側に向かう方向に作用する。すなわち、鉄砲串100の挟み込みを自動的に解除することが可能となり、串整列部5や団子製造機1の取り扱いがさらに容易となる。
さらに、整列搬送面31の基端部において整列搬送ローラ23によって付勢された鉄砲串100にも、整列搬送面31の延在方向の先端部側から基端部側に向かう力が作用するため、整列搬送面31の基端部において、鉄砲串100をその自重で隙間なく整列させることができる。
なお、例えば図9(a)に示すように、把持部100bの傾斜端面100dが挿入溝36の内側面36dに面接触していない場合、あるいは、挿入溝36の内側面36dが整列搬送面31に対して直交している場合には、図9(b)に示すように、鉄砲串100が整列搬送面31に沿う面内において串棒部100aと把持部100bとの境界を軸として回転してしまい、鉄砲串100の長手方向が整列搬送面31の長手方向に対して斜めとなる。その結果として、下方傾斜面34の下端において鉄砲串100の向きが斜めとなる虞がある。なお、上述した鉄砲串100の回転は、鉄砲串100の重心が鉄砲串100の長手方向の中間位置よりも把持部100b側にずれていることに起因する。
例えば、仕切板25の許容位置P2から規制位置P1への移動方向は、上記実施形態と逆向きとなるように、第二傾斜面26bの傾斜方向上端側から下端側に向かう方向に設定されてもよい。なお、この場合には、仕切板25をなす弾性板63及び金属板62の積層順番も、上記実施形態と逆にすることが好ましい。言い換えれば、これら弾性板63及び金属板62は、少なくとも許容位置P2側から規制位置P1側に向けて順番に積層されればよい。
さらに、仕切板25は、整列台22や串投入部21に対して揺動可能に取り付けられるとしたが、少なくとも串投入部21側から整列台22への鉄砲串100の移動を規制する規制位置P1と、鉄砲串100の移動を許容する許容位置P2との間で移動可能となっていればよい。すなわち、仕切板25は、その延出方向の先端部分と串投入部21の底面26との間隙が変化するように、例えば串投入部21の底面26の上方において上下に往復移動可能とされてもよい。
さらに、把持部100bの傾斜端面100d及びこれに対応する整列台22の挿入溝36の傾斜内側面36bは、把持部100bの端面及び挿入溝36の内側面の各全体に形成されることに限らず、例えば図12(a),(b)に示すように、把持部100bの端面及び挿入溝36の内側面の各一部のみに形成されてもよい。
さらに、上記実施形態の掃き戻しローラ24は、串に傷がつかないように、ローラ本体51の外周面に樹脂等からなる繊維を植えつけたブラシローラとなっているが、これに限ることは無く、少なくとも整列搬送面31の基端部側に掃き戻すことが可能な形状に形成されていればよい。したがって、掃き戻しローラ24は、例えばローラ本体51の外周面に、整列搬送ローラ23の付勢突起42と同様に高い剛性を有する突起を形成して構成されてもよいし、例えばローラ本体51のみから構成されてもよい。
さらに、団子製造機1において製造される串団子の団子は、球状のものに限らず例えば棒状など任意形状のものであってよい。この場合には、例えば団子製造機1を構成する成形ロール4A,4Bや丸目成形部8等の仕様を、団子の形状にあわせて適宜変更すればよい。
2 生地ホッパー
4A,4B 成形ロール
5 串整列部(串整列装置)
6 串搬送部
7 串押出部
11 生地ロール
21 串投入部
22 整列台
23 整列搬送ローラ(整列搬送手段)
24 掃き戻しローラ(掃き戻し手段)
25 仕切板
26 底面
26a 第一傾斜面
26b 第二傾斜面
31 整列搬送面
32 一対の側板
33 上方傾斜面
34 下方傾斜面
36 挿入溝
36b 傾斜内側面
61 軸部(軸線)
62 金属板
63 弾性板
100,100X,100Y,100Z 鉄砲串
100a 串棒部
100b 把持部
100c 串先部
100d 傾斜端面
P1 規制位置
P2 許容位置
g1,g2 間隙
Claims (9)
- 串を上方から投入できるように上方に開口する箱状に形成され、底面が水平面に対して傾斜するように配された串投入部と、
該串投入部の底面の傾斜方向下端に連設されて、串をその長手方向に直交する方向に整列させた状態で配せるように串の整列方向に延びる整列搬送面、及び、串の整列方向に直交する前記整列搬送面の幅方向端部に立設される一対の側板を有する箱状の整列台と、
前記串投入部側に位置する前記整列搬送面の延在方向の基端部に設けられ、串の長手方向が前記整列搬送面の延在方向に直交するように前記整列搬送面に配された串の姿勢を一本ずつ整えると共に、前記整列搬送面に配された串を一本ずつ前記整列搬送面の延在方向の先端部側に向けて付勢する整列搬送手段と、
当該串整列搬送手段よりも前記整列搬送面の先端部側において、前記整列搬送面との間に串の厚みと略同一寸法の隙間が形成されるように前記整列搬送面の上方に配され、前記串整列搬送手段の付勢力によって前記整列搬送面の先端部側に向けて整列搬送される串の上に堆積した他の串を前記整列搬送面の基端部に掃き戻す掃き戻し手段と、
前記串投入部と前記整列台との間に配されて前記串投入部の底面上に堆積された串を支持する仕切板とを備え、
当該仕切板は、前記串投入部側から前記整列台への串の移動を規制する規制位置と、前記串の移動を許容する許容位置との間で移動可能とされていることを特徴とする串整列装置。 - 前記仕切板は、前記整列台の幅方向に平行する軸線を中心として、前記規制位置と前記許容位置との間で揺動可能とされ、
当該仕切板が揺動することで、前記軸線から延びる前記仕切板の延出方向の先端と前記串投入部の底面との間隙が変化することを特徴とする請求項1に記載の串整列装置。 - 前記串投入部の底面が、その傾斜方向上端側をなす第一傾斜面と、傾斜方向下端側をなし前記第一傾斜面よりも水平面に対する傾斜角度が大きい第二傾斜面とによって構成され、
前記仕切板の先端部分は、前記仕切板の基端部分に対して、前記底面の傾斜方向下端側から上端側に向かう前記仕切板の揺動方向前方側に傾けられており、
前記仕切板の基端部分が、前記第一傾斜面よりも上方に位置し、
前記仕切板の先端部分が、前記第一傾斜面よりも下方に位置することを特徴とする請求項2に記載の串整列装置。 - 前記串投入部の底面に対向する前記仕切板の延出方向の先端が、弾性変形可能な弾性部材によって構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の串整列装置。
- 前記仕切板が、前記許容位置側から前記規制位置側に向けて金属板と弾性変形可能な弾性板とを順番に積層して構成され、
前記金属板と前記弾性板とは、前記仕切板の基端部分においてのみ固定され、
前記弾性板が、前記金属板よりも前記仕切板の延出方向に突出していることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の串整列装置。 - 前記整列搬送面は、その延在方向の基端部から先端部側に向かうにしたがって上方に傾斜する上方傾斜面を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の串整列装置。
- 前記整列搬送面は、前記上方傾斜面と、当該上方傾斜面のうち前記整列搬送面の先端部側の端部に接続され、前記整列搬送面の先端部側に向かうにしたがって下方に傾斜する下方傾斜面とによって構成されていることを特徴とする請求項6に記載の串整列装置。
- 前記串が、団子を刺す串棒部の長手方向の一端部に、該串棒部よりも幅広とされた平板状の把持部を形成した鉄砲串であると共に、前記串棒部の外周面から延びる前記把持部の端面の少なくとも一部が、前記串棒部の長手方向の他端部側から一端部側に向けて傾斜する傾斜端面となっており、
前記整列台には、前記整列搬送面から窪んで前記鉄砲串の前記把持部を収容する挿入溝が形成され、
該挿入溝の底面から前記整列搬送面まで延びる前記挿入溝の内側面には、前記挿入溝の底面及び前記整列搬送面に対して傾斜し、前記整列搬送面に前記串棒部を面接触させた状態で、前記把持部の傾斜端面を面接触させる傾斜内側面が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の串整列装置。 - 団子に串を刺した串団子を製造する団子製造機であって、
団子生地を外部から投入する生地ホッパーと、
団子生地を生地ホッパーから押し出す生地押出部と、
団子生地を分割成形する団子成形部と、
前記団子成形部において成形される団子に対して串を刺し通す串押出部と、
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の串整列装置と、
前記整列搬送面の延在方向の先端部側に設けられて、前記整列搬送面に整列された串を一本ずつ前記串押出部に供給する串搬送部と、を備えることを特徴とする団子製造機。
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