JP5542860B2 - オートフィーダ装置 - Google Patents
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Description
そして、搬送コンベアを駆動させながら、背面コンベアもシートが搬送コンベアに向かって移動するように駆動させれば、反転装置の置台上に載せられていたシートを、全て搬送コンベアに移動させかつ搬送コンベアによって順次印刷機に供給することができるのである。
搬送コンベアによって搬送されている状態において、あるシート(先行シート)が搬送コンベアの搬送方向に対して傾いた姿勢となると、この先行シートは傾いた方向に向かって移動するようになる。つまり、先行シートは搬送コンベアの側端に向かって移動するようになる。この場合、搬送コンベア上では、シート同士が重なっているので、先行シートに続いて搬送されるシートも先行シートに従って移動してしまい、シートを所定の場所(搬送コンベアの排出端)から排出できなくする。このため、搬送コンベアには、シートの傾きを直す作業員が必要となる。したがって、給紙機の操業を自動化することができないのである。
本発明のオートフィーダ装置は、シート状部材を水平にして排出する装置である。具体的には、複数枚のシート状部材が積み重ねられた積層体を一度立てた状態とした上で、シート状部材を水平にして排出することができる装置である。
また、本発明のオートフィーダ装置からシート状部材が供給される対象は、例えば、段ボールシートの表面に印刷する印刷機や打抜機などであるが、このシート状部材が供給される対象もとくに限定されない。
まず、本実施形態のオートフィーダ装置1の全体の構造を簡単に説明する。
この排出コンベア20は、その軸方向が受入コンベア10の軸方向と平行であって、その一端部上面が、受入コンベア10の基端部の上面よりも上方に位置するように配置されている。この排出コンベア20も、その上面にシート状部材Sが載せられると、その一端部(受入側端部)から他端部(排出側端部)に向かってシート状部材Sを搬送することできるものである。
また、排出コンベア20の一端部(図1および図2では右端)は、略孤状の曲面に形成されている。具体的には、排出コンベア20の一端部は、受入コンベア10の基端部に向かうに従って、その上面と水平面とのなす角度が大きくなるような曲面に形成されている。以下では、排出コンベア20の一端部を、排出コンベア20のカーブ部という。
以上のような構造であるので、本実施形態のオートフィーダ装置1は、以下のように作動して、シート状部材Sを水平にして次工程、つまり、印刷機等に供給することができる。
このとき、複数枚のシート状部材Sは、その最上部に位置していたシート状部材Sが、排出コンベア20のカーブ部の上面にもたれかかるように配置される。すると、排出コンベア20のカーブ部は、受入コンベア10の基端部に向かうに従ってその上面と水平面とのなす角度が大きくなるような曲面に形成されているので、受入コンベア10上の複数枚のシート状部材Sは、立てられた状態、つまり、受入コンベア10の上面に対してほぼ垂直となった状態になる。
そして、隣接するシート状部材S同士が一部重なった状態で、複数枚のシート状部材Sは排出コンベア20の水平部を搬送される。つまり、複数のシート状部材Sは、排出コンベア20によって搬送される方向において、少しずれて重なりあった状態で搬送されるのである。
また、上記例では、排出コンベア20のカーブ部を連結コンベアとして機能させたが、排出コンベア20として、その一端から他端まで上面が平面上に形成されたコンベアを使用し、このコンベアと受入コンベア10との間に、排出コンベア20とは別に上面が孤状となった連結コンベアを設けてもよい。しかし、上記のごとく、排出コンベア20のカーブ部を屈曲して連結コンベアとして機能させた場合には、排出コンベア20の水平部に、スムースにシート状部材Sを移動させることができる。すると、連結コンベアを別体で設けた場合に生じる可能性のある、排出コンベア20の水平部分と連結コンベアとの連結部分におけるシート状部材Sの姿勢変化を防ぐことができるし、シート状部材Sの搬送速度を速くすることも可能となる。
なお、印刷機や打抜き機などを最初に稼働するときには、印刷機などにはシート状部材Sが全くない状態になっているため、最初にある程度の量のシート状部材Sを印刷機などに供給しておく必要がある。このため、本実施形態のオートフィーダ装置1は、印刷機などを稼働する初期にある程度の量を印刷機などに供給するファーストバッチモードで稼働される。
ファーストバッチモードでは、受入コンベア10上にシート状部材Sがないので、排出コンベア20は反転機30から供給される最初の積層体PSをその一端部で受け止めるために、前進位置に配置される。これは、反転機30から供給されたシート状部材Sが受入コンベア10上で横倒しになってしまうことを防ぎ、最初に受入コンベア10から排出コンベア20に供給されるシート状部材Sがほぐれないまま、排出コンベア20で搬送されることを防ぐためである。
図2に示すように、受入コンベア10は、互いに平行に配設された複数本の受入側列コンベア11を備えている。各受入側列コンベア11は、隣接する受入側列コンベア11同士の間に隙間が形成されるように配置されており、しかも、その上面が同一平面上に位置するように配設されている。
なお、各受入側列コンベア11は、それぞれ独立した駆動機構を設けなくてもよく、複数の受入側列コンベア11に一つの駆動機構を設けてもよい。例えば、受入コンベア10によるシート状部材Sの搬送方向と直交する方向における中間部を挟んで両側に位置するコンベア列を左方コンベア列および右方コンベア列とする。すると、左方コンベア列を一つの駆動機構(左方駆動機構)で駆動し、右方コンベア列を、左方駆動機構とは別の一つの駆動機構(右方駆動機構)で駆動してもよい。
また、各受入側列コンベア11の搬送速度を調整する必要がないのであれば、全て受入側列コンベア11を一つの駆動機構によって駆動するようにしてもよいのはいうまでもない。
かかる構成とすると、所定のロットのシート状部材Sの搬送が終了する際、つまり、新たなシート状部材Sを供給せず一旦全てのシート状部材Sを排出してしまう場合に、受入側列コンベア11を上昇させれば、ロット終了時におけるカーブ部でのシート状部材S搬送のモタツキを防止することができる。
つまり、ロット終了時には、受入側列コンベア11上のシート状部材Sの枚数が少ないので、シート状部材Sをカーブ部に押し付ける力が弱くなり、両者間の摩擦抵抗が少なくなる。このため、両者間での滑りなどによって、シート状部材Sを、受入側列コンベア11から水平部までスムースに移動させることができなくなる可能性がある。しかし、受入側列コンベア11の先端部を上昇させれば、水平部上面の位置が高くなり、水平部上面と受入側列コンベア11上面との距離を短くできる。すると、ロット終了時でも、シート状部材Sを受入側列コンベア11から水平部までスムースに移動させることができる。
図2および図4に示すように、排出コンベア20も、互いに平行に配設された複数本の排出側列コンベア21を備えている。各排出側列コンベア21は、それぞれ一端部に孤状または傾斜面に形成されたカーブ部を備えており、そのカーブ部の先端が、前記受入コンベア10における受入側列コンベア11同士の間の隙間に配置されている。このため、上述したように、受入側列コンベア11の先端部が揺動しても、受入側列コンベア11と排出側列コンベア21とは干渉しないようになっている。
また、全ての排出側列コンベア21がシート状部材Sの搬送方向に沿って進退できるようになっている場合には、排出コンベア20は、排出側列コンベア21の後端から出没する後部排出コンベア25を備えていることが好ましい。
具体的には、排出側列コンベア21間に後部排出コンベア25を配置し、後部排出コンベア25の上面が排出側列コンベア21の上面と同一面上に位置するように配設する。しかも、排出側列コンベア21に対して、シート状部材Sの搬送方向に沿って相対的に移動可能に設ける。
すると、排出側列コンベア21が移動可能であっても、常に一定の位置に排出コンベア20からシート状部材Sを供給することができるので、安定してシート状部材Sを次工程(印刷機など)に供給することができる。
図1〜3に示すように、反転機30は、受入コンベア10の先端、つまり、受入コンベア10における排出コンベア20に対して反対側に位置する受入側端部近傍に配置されている。
この反転機30は、垂直に配置された垂直コンベア32と、垂直コンベア32に対して受入コンベア10と反対側に設けられた水平部34とを有する受入部31を備えている。
また、各垂直列コンベア33は、その幅が受入コンベア10における受入側列コンベア11同士の間の隙間よりも狭くなるように形成されえている。しかも、各垂直列コンベア33は、隣接する垂直列コンベア33同士間の間隔が、前記受入側列コンベア11間の隙間が設けられている間隔と同じになるように配設されている。つまり、隣接する垂直列コンベア33同士の中心軸間の距離が、受入側列コンベア11間の隙間の中心軸間の距離と同じ長さになるように配設されている。
この傾転手段35は前記水平コンベアの受入側列コンベア11の上面と平行な回転軸を備えており、前記受入部31は、この回転軸周りに回転できるように取り付けられている。
例えば、回転軸に受入部31が固定されている場合には、回転軸を回転させる機構を採用することができるし、回転軸に受入部31が回転自在に取り付けられている場合には、シリンダ等によって受入部31を回転軸まわりに揺動させる機構等も採用することができる。
反転機30が以上の構成を有しているので、以下のような動作で、反転機30は積層体PSを受け入れて、受入側列コンベア11に供給することができるのである。
積層体PSが垂直列コンベア33の前面に接触すると、傾転手段35によって受入部31が傾転される(図3参照)。このとき、積層体PSは、一面が水平部34の上面、一面が垂直列コンベア33の前面に接触しているので、安定した状態で傾転する。
そして、受入部31が傾転姿勢になると、各垂直列コンベア33が受入側列コンベア11同士の間の隙間に配置され(図4参照)、しかも、各垂直列コンベア33の前面と受入側列コンベア11の上面がほぼ同じ高さとなる。すると、積層体PSのシート状部材Sは、立てられた状態で、各垂直列コンベア33の前面と受入側列コンベア11の上面の上に載せることができる(図3参照)。つまり、シート状部材Sを立てた状態で受入側列コンベア11に移載することができるのである。
この後、垂直列コンベア33の前面および受入側列コンベア11を作動させて、シート状部材Sを排出コンベア20に向けて移動させれば、やがて、全てのシート状部材Sが垂直列コンベア33の前面の上からなくなる。すると、傾転手段35によって受入部31が垂直姿勢に戻され、次の積層体PSを受入れることができるようになるのである。
かかる構成とすると、本実施形態のオートフィーダ装置1は連続してシート状部材Sを次工程に排出することが可能となる。具体的には、以下のように作動させれば、上記効果が得られる。
また、上記のごとき本実施形態のオートフィーダ装置1では、複数のシート状部材Sは、排出コンベア20によって重なりあった状態で搬送される。このため、先行するシート状部材Sに重なっているシート状部材Sは、先行するシート状部材Sの影響を受ける。具体的には、先行するシート状部材Sが排出コンベア20の搬送方向に沿って移動していれば、以降のシート状部材Sも搬送方向に沿って移動する。
しかし、先行するシート状部材Sが搬送方向から曲がって移動するようになってしまえば、以降のシート状部材Sも、先行するシート状部材Sに従って曲がって移動する。
かかる現象が生じると、シート状部材Sを安定して搬送できないので、曲がりが発生した際には作業者が曲がりを修正しなければならない。すると、曲がり防止のために、作業者を装置に配置しなければならず、装置の自動化が困難になる。
具体的には、シート状部材Sが排出側列コンベア21のカーブ部と接触するときに、シート状部材Sが、全ての排出側列コンベア21のカーブ部に均等に接触しない場合に発生する(図7(A))。言い換えれば、シート状部材Sが排出側列コンベア21のカーブ部と接触したときに、シート状部材Sの下端縁(受入側列コンベア11と接触している端縁)が、受入側列コンベア11の上面を含む平面と排出側列コンベア21のカーブ部の上面との交線と平行となっていない場合であれば、シート状部材Sが搬送方向から曲がる現象が生じるのである。
また、制御部42は、解析部42aによって算出された各受入側列コンベア11の作動速度に基づいて、各受入側列コンベア11の作動を制御する作動制御部42bも備えている。
10 受入コンベア
11 受入側列コンベア
20 排出コンベア
21 排出側列コンベア
30 反転機
40 監視手段
41 監視部
42 制御部
Claims (1)
- 立てて並べられた複数枚のシート状部材を水平にして排出する装置であって、
立てて並べられた複数枚の前記シート状部材が載せられる上面を有する受入コンベアと、
該受入コンベアにおける前記シート状部材の搬送方向下流側に位置する排出側端部近傍に一端が設けられた、該一端から他端に向かって前記シート状部材を搬送する排出コンベアと、
該排出コンベアの一端と前記受入コンベアの排出側端部との間に設けられた、前記受入コンベアから前記排出コンベアに向かって前記シート状部材を搬送する連結コンベアと、を備えており、
前記連結コンベアは、
その上面が孤状または傾斜面に形成されたコンベアであり、
前記排出コンベアは、
前記受入コンベアにおける前記シート状部材の搬送方向に沿って移動可能に設けられた、前記受入コンベア側に位置する前部排出コンベアと、
前部排出コンベアにおける反受入コンベア側の端部に対して、該排出コンベアにおける前記シート状部材の搬送方向に沿って相対的に移動可能に設けられた後部排出コンベアと、を備えており、
前記排出コンベアにおける前部排出コンベアの受入コンベア側の端部が屈曲されて形成されて、前記連結コンベアが形成されている
ことを特徴とするオートフィーダ装置。
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