JP5629240B2 - 閃光照射装置 - Google Patents

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本発明は、フォトマスクブランクの製造技術に関し、具体的には、フォトマスクブランクの製造に用いられる閃光照射装置およびフォトマスクブランクの製造方法に関する。
高集積化が進む半導体集積回路製造等に使用されるリソグラフィ技術は、解像度の向上を目的として光露光装置で用いられる露光光の短波長化が進んでいる。具体的には、g線(波長λ=436nm)やi線(λ=365nm)からKrF線(λ=248nm)、さらにはArF線(λ=193nm)へと短波長化が進行しつつある。また、2010年にアップデートされたITRS(国際半導体技術)のリソグラフィに関するロードマップでは、ハーフピッチ(hp)が65nmのhp65ではArF液浸技術へと進み、hp45やhp32ではArF液浸技術と解像度向上技術(RET:resolution enhancement technology)の組み合わせによる細線化が図られるとされ、さらに、hp22までは、ArF線を用いることを前提としての細線化の方向性が示されている。このような背景の下で、フォトマスクに形成されるパターンの微細化と高精度化が求められている。
ところで、露光光の短波長化に伴って焦点深度(DOF)は浅くなるため、フォトマスク上における僅かな歪み(ディストーション)でも、パターン転写時のフォーカスエラーを引き起こし、製造歩留まりを低下させる原因となる。
このようなフォーカスエラーを改善する方法のひとつとして位相シフト法がある。位相シフト法では、位相シフトマスクを用い、相互に隣接するパターンの位相が概ね180°異なるようにパターン形成が行われる。すなわち、位相シフトマスクに設けられた位相シフト膜により露光光の位相が180°変換されるため、位相シフト膜が形成された領域を通過した光と位相シフト膜が存在しない領域を通過した光とは、領域の境界部分で光が打ち消し合い、当該領域において急峻な変化を示す光強度分布が得られる。その結果、高いDOFを得ることができ、像コントラストが向上することとなる。なお、位相シフトマスクにはレベンソン型やハーフトーン型などがあり、特に、ハーフトーン型位相シフトマスクは構成が単純であるため広く用いられている。
ハーフトーン型位相シフトマスクとしては、モリブテンシリサイド酸化物(MoSiO)、モリブテンシリサイド酸化窒化物(MoSiON)からなる位相シフト膜を有するものなどが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、クロムを含むもの、またタンタルを含む位相シフト膜も提案されている(特許文献2及び3)。
このような位相シフトマスクの製造方法としては、位相シフトマスクブランクをリソグラフィ法によりパターン形成する方法が用いられる。このリソグラフィ法は、位相シフトマスクブランク上にレジストを塗布し、電子線又は光により所望の部分を感光させた後、これを現像して、例えば、感光部分の位相シフト膜表面を露出させる。そして、パターニングされたレジスト膜をマスクとして用い、露出している位相シフト膜をエッチングにより除去して基板面を露出させ、その後、レジスト膜を剥離することで、位相シフトマスクを得るというものである。
ところで、デバイスの複層構造を形成するために複数枚のフォトマスクを用いる場合には、高い重ね合わせ精度が必要になる。そして、その重ね合わせ精度は、パターンの微細化に伴ってより高いものとならざるを得ない。
しかし、フォトマスクブランクの状態で既に、基板上に形成された薄膜に応力が生じている場合には、このブランクが、レジスト塗布、露光、現像、エッチィング、レジスト剥離の各工程を経てパターン形成を行う際に、膜応力が部分的に開放され、最終的に得られるフォトマスクに歪みを生じさせる。このような歪みがあると、フォトマスクのパターン位置精度は低下する。
このような「歪み」のレベルは、パターンと膜応力の大きさとに依存し、これをフォトマスクの製造プロセス中に制御することは極めて困難である。
もっとも、各薄膜の応力が概ねゼロとなるような条件で薄膜形成すればこのような問題が生じることはないが、光学膜としての薄膜が備えるべき諸特性を確保するための成膜条件が、同時に、低応力の薄膜を形成するための条件でもあるという製造プロセス条件を見出すことは極めて難しく、事実上不可能である。このため、薄膜の諸特性が確保可能な条件で成膜する工程と、薄膜の低応力化を図る工程とを、独立した別個の工程とする必要がある。
一般に、フォトマスクブランクにおいては、位相シフト膜等の薄膜はスパッタリング法により成膜されるが、その成膜プロセスの過程で膜応力が生じ、この応力によって基板そのものが歪み、フォトマスクブランクには反りが発生する。
特開平7−140635号公報 特開平9−244212号公報 特開2001−312043号公報 特開2004−000223号公報 特開2007−114681号公報
薄膜の応力緩和のための手段としては、ホットプレート、ヒータ、ハロゲンランプ、赤外ランプ、ファーネス、RTA(Rapid Thermal Anneal)等も考えられるが、これらの手法によると、基板温度の上昇によって基板自体に損傷を与えたり、処理時間が長くなってしまうために生産性が低下したりという問題が生じるため、特許文献4にあるような閃光ランプによる光照射が優れている。
ところが、閃光ランプを用いて光照射を行うと、基板上に形成した光学膜の外周領域と中央領域で差が生じ、膜の光学特性が面内でばらつくという問題があった。これを改善したものが特許文献5に開示されている技術である。
しかし、光学膜特性の面内均一性をより高いものとすることが求められている。
本発明は、このような要求に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、フォトマスクの製造に用いられるフォトマスクブランクに形成される光学膜の面内均一性を、更に高める技術を提供することにある。
本発明に係る閃光照射装置は、フォトマスクブランクの製造に用いられる閃光照射装置であって、露光光に対して透明な基板の主面に光学膜が形成されたフォトマスクブランクを載置するサセプタと、前記フォトマスクブランクを前記サセプタ上に載置した状態で前記光学膜に閃光を照射する光源と、前記光学膜の周縁部を前記閃光の照射から遮蔽する遮光部とを備えている。
好ましくは、前記遮光部は、前記透明基板の外縁から1mm以上4mm以下の周縁領域を遮蔽するように構成される。
また、好ましくは、前記遮光部の下面と該遮光部により遮蔽される前記光学膜の上面との間隔が1mm以下であるように構成される。
さらに、好ましくは、前記遮光部の厚みが3mm以下であるように構成される。
前記遮光部の透過率は、波長200nm〜600nmの光に対し、0〜10%の範囲内にあることが好ましい。
また、前記光源は、前記光学膜により照射光のエネルギの一部が吸収されるスペクトル分布を有することが好ましい。
例えば、前記光源はキセノンランプである。
本発明に係るフォトマスクブランクの製造方法は、露光光に対して透明な基板の主面に光学膜を形成する成膜工程と、前記光学膜の周縁部を遮蔽して該光学膜に閃光を照射する光照射工程とを備えている。
例えば、前記光学膜はケイ素とケイ素以外の金属と酸素、窒素、炭素から選ばれる1種以上の元素を含有する位相シフト膜である。
好ましくは、前記光照射工程で設定される照射エネルギは、前記露光光がKrFレーザ光である場合には21.5J/cm以下、ArFレーザ光である場合には32.5J/cm以下、Fレーザ光である場合には41.5J/cm以下に設定される。
本発明の閃光照射装置を用いることにより、フォトマスクの製造に用いられるフォトマスクブランクに形成される光学膜の面内均一性を高めることができる。つまり、露光光に対して透明な基板の主面に光学膜を形成した後に、当該光学膜の周縁部を遮蔽して該光学膜に閃光を照射することにより、面内均一性が高い光学膜を備えたフォトマスクブランクを製造することができる。
主面に光学膜が形成された基板がサセプタ上に載置された状態の基板の外周縁部の様子を説明するための図である。 本発明に係る閃光照射装置の構成例を説明するための概略図である。 本発明に係る閃光照射装置内のサセプタ上に載置された状態の基板の外周縁部の様子を説明するための図である。 特許文献5で提案した技術に基づく閃光照射装置の構成例を説明するための概略図である。 閃光照射装置のサセプタに設けられたザグリ部内に収容された状態の基板の外周縁部の様子を説明するための図である。 過剰照射領域が光学膜の周縁部に形成される様子を説明するための基板上面図である。 キセノンランプからの閃光の照射前後での透過率の変化量を基板中心からの距離毎に調べた結果を纏めたグラフである。
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、主面に光学膜20が形成された基板10が、石英ガラス等の材質から成るサセプタ30上に載置された状態の基板10の外周縁部の様子を説明するための図である。この基板10は、露光に用いられる光に対して透明な基板(透明基板)であって、その形状は角型であって、合成石英ガラスやフッ化カルシウム等の材質からなり、端部はクラック防止等の理由から面取り部11とされている。
面取り部11は、外端部から内側に、幅bが0.2mm〜1mm程度で形成されている。
光学膜20は、フォトマスクを構成する膜であって、例えば位相シフト膜である。位相シフト膜には、アモルファスシリコン膜や、酸素、窒素、炭素等を含有する金属化合物膜等があるが、特に、ケイ素とケイ素以外の金属と、酸素、窒素及び炭素から選ばれる1種又は2種以上とを含有する層を単層又は多層で含む位相シフト膜はその光学特性制御性に優れる。
後述するように、本発明では、露光光に対して透明な基板10の主面に形成(成膜)された光学膜20に、膜応力を緩和させて光学特性の面内均一性を図る目的で閃光を照射させるに際して、光学膜20の周縁部を遮蔽して閃光照射を行う。従って、閃光ランプから照射される光は、光学膜20により吸収される波長の光が選択される。換言すれば、光学膜20の組成は、閃光を吸収し得るように、つまり不透明な膜となるように、選択される。
位相シフト膜を、ケイ素とケイ素以外の金属と、酸素、窒素及び炭素から選ばれる1種又は2種以上とを含有する層を単層又は多層で含む膜とする場合、上記ケイ素以外の金属としては、W、Mo、Ti、Ta、Zr、Hf、Nb、V、Co、Cr或いはNi等を例示することができる。特に、加工性の観点から、Moをベースにしたものが好ましい。
そのような組成の位相シフト膜としては、モリブデンシリサイド酸化物(MoSiO)、モリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)、モリブデンシリサイド炭化物(MoSiC)、モリブデンシリサイド酸化窒化物(MoSiON)、モリブデンシリサイド酸化炭化物(MoSiOC)又はモリブデンシリサイド酸化窒化炭化物(MoSiONC)などがある。このようなモリブデンシリサイド系の位相シフト膜は、ターゲットとしてMoSi等を用いた反応性スパッタリング法により成膜することができる。
光学膜20は、透明基板10の主面の全面に形成しているときだけでなく、図1に示したように、基板外端部から距離aまでは成膜されていない場合にも用いることができる。このようなときには光学膜20は、基板外端部から距離aだけ内側の領域の全面に形成されており、遮蔽部はaの一部だけを覆うようにしてもよいが、a全体を少なくとも覆うように形成することで、均一性を改善できる。
図2は、本発明に係る閃光照射装置100の構成例を説明するための概略図である。閃光ランプには、例えば、キセノンランプを用いる。
一方、透明基板10の主面上に光学膜20が形成されたフォトマスクブランクは、チャンバ50内に設けられたサセプタ30上に載置されている。この基板10の主面に形成された光学膜20の周縁部は、遮光部60によって、閃光ランプ40からの閃光照射から遮蔽されている。
つまり、この閃光照射装置100は、フォトマスクブランクの製造に用いられる閃光照射装置であって、露光光に対して透明な基板10上の主面に光学膜20が形成されたフォトマスクブランクを載置するサセプタ30と、フォトマスクブランクをサセプタ30上に載置した状態で光学膜20に閃光を照射する光源40と、光学膜20の周縁部を閃光の照射から遮蔽する遮光部60とを備えている。
閃光照射の際の雰囲気は大気圧でもよいが、減圧または真空、または加圧することができる。また、閃光照射時のガス雰囲気は真空でないときは、アルゴンなどの不活性ガスや空気、酸素、窒素など、特に制約はない。
図3は、本発明に係る閃光照射装置100内のサセプタ30上に載置された状態の基板10の外周縁部の様子を説明するための図である。この図に示すように、光学膜20の周縁部は、外枠部61の頂部から張り出した遮光部60により、基板面に垂直に入射する閃光に対してはもちろん、チャンバ内で反射等して斜めから入射してくる光に対しても、遮蔽されている。
閃光ランプ40からの閃光は、遮光部60により遮蔽されている領域を除いて、位相シフト膜などの光学膜20に照射される。この閃光照射により、光学膜20が光を吸収し、膜中の応力が緩和される。つまり、閃光ランプ40は、光学膜20により照射光が吸収されるスペクトル分布を有する。
本発明に係る閃光照射装置100が上述の遮光部60を備えている理由は、基板10の面取り部11から入射した閃光が基板10の裏面で反射して、この反射光が光学膜20に過剰な光エネルギを与えてしまうという不都合を回避するためである。
既に、閃光ランプを用いて光照射を行うと、光学膜の外周領域と中央領域で差が生じ、膜の光学特性が面内でばらつくという問題を解決するための技術が、提案されている(特許文献5)。
しかし、本発明者らが更なる検討を行ったところ、閃光照射により光学膜の外周縁部がダメージを受け、その結果、特性の面内均一性が低下することがあり、光学膜としての機能が失われたり膜が破壊されることもあるという新たな課題を見出した。そして、この原因につき検討を進めたところ、このような現象の原因が、基板10の面取り部11から入射した閃光が基板10の裏面で反射した光にあり、この反射光が光学膜20に過剰な光エネルギを与えてしまうためであるとの結論に至った。
図4は、本発明者らが特許文献5で提案した技術に基づく閃光照射装置110の構成例を説明するための概略図で、サセプタ130にはザグリ部が設けられており、光学膜20が主面に形成された状態の基板10はこのザグリ部内に収容される形でサセプタ30上に載置される。
図5は、上述の閃光照射装置110のサセプタ130に設けられたザグリ部内に収容された状態の基板10の外周縁部の様子を説明するための図である。この図に示すように、図3で示した態様とは異なり、面取り部11は完全には遮蔽されておらず、基板面に垂直に入射する閃光に対してはもちろん、装置内で反射等して斜めから入射してくる光に対しても、照射を受ける態様となっている。
図示したような閃光が面取り部11から入射してくると、この光は基板10の裏面で反射し、基板表面に到達する。このような反射光の基板表面への到達位置は基板10の厚みにも依存するが、本発明者らの実験では、基板端部から概ね16.5mm程度内側の位置に対応する。このような位置には、光学膜20が形成しているから、当該位置に形成されている光学膜は裏面から過剰な光照射を受けることとなる。
図6は、このような過剰照射領域が、光学膜の周縁部に形成される様子を説明するための基板上面図である。図中に示した破線よりも外の領域が過剰照射量領域であり、特に、破線の交点に当たる4隅での照射量は過大なものとなる。
本発明では、このような過剰照射部が生じないように、上述した遮光部60を備えることとしている。
遮光部60が遮蔽する領域は、透明基板の外縁から1mm以上4mm以下の周縁領域であることが好ましい。遮光部60が面取り部11の形成領域に及ばない場合には閃光が面取り部11から入射してしまう。一方、遮蔽領域が広すぎると、光学膜20の周縁部の広い範囲で閃光光量が低下してしまい、かえって光学膜としての特性の面内分布を悪化させてしまう。
また、遮光部60の下面と遮光部60により遮蔽される光学膜20の上面との間隔は1mm以下であることが好ましい。この間隔が広すぎると、装置内部で反射して斜め入射してくる光に対する遮蔽効果が不十分となる。
さらに、遮光部60の厚み(d)は3mm以下であることが好ましい。遮光部60の厚みが厚すぎると、周縁部の広い範囲で閃光光量が低下してしまい、かえって光学膜としての特性の面内分布を悪化させてしまう。
なお、遮光部60は、その厚み方向における、波長200nm〜600nmの光に対する透過率が0%であることが理想であるが、10%以内であれば、遮蔽効果は実用上問題がない。つまり、上記透過率は、0〜10%の範囲内にあることが好ましい。
遮光部60の材質としては、例えば、アルミニウムを例示することができるがこれに限定されるものではない。また、遮光部60の態様は、図3で例示したもの以外にも種々の態様があり得る。材質は、アルミニウム、石英など、閃光ランプに対し、光の吸収をしないものが望ましい。
閃光の適正な照射光量は、光学膜20の膜組成に依存する。例えば、光学膜20がモリブデンシリサイド系の位相シフト膜である場合、この位相シフト膜がどの露光光用のフォトマスクとして用いられるかによってその組成は異なる。一般に、露光光には、KrFレーザ光、ArFレーザ光、Fレーザ光が用いられるが、位相シフト膜に求められる透過率は、KrF用、ArF用、F用の順に高くなる。そして、位相シフト膜の膜質によって光の吸収効率が異なるため、閃光照射のエネルギも、KrF用、ArF用、F用の順に高くする必要がある。
具体的には、KrFレーザの波長(248nm)の光に対して5〜7%の透過率を有する位相シフト膜に対しては、閃光照射エネルギは、カロリーメータの測定値で21.5J/cm以下の所定量とされる。また、ArFレーザの波長(193nm)の光に対して5〜7%の透過率を有する位相シフト膜に対しては、閃光照射エネルギは、32.5J/cm以下の所定量とされる。さらに、Fレーザの波長(157nm)の光に対して5〜7%の透過率を有する位相シフト膜に対しては、閃光照射エネルギは、41.5J/cm以下の所定量とされる。
適正量を超える閃光照射を行った位相シフト膜を光学式顕微鏡で観察すると、図6に示した破線の交点近傍で、膜の破壊が確認された。
一辺が6インチの角型石英基板10の主面上に、光学膜であるMoSiONからなるハーフトーン型の位相シフト膜20を、膜厚760Åで反応性DCスパッタリング成膜した。なお、この位相シフト膜20は、ArFエキシマレーザ(193nm)の露光光に対する位相差が約180°で、且つ、その透過率は約5%である。
図2に示した閃光照射装置100を用い、上述の位相シフト膜付の基板10をサセプタ30に載置し、図3に示した態様の遮光部60で位相シフト膜20の周縁部を閃光照射から遮蔽し、80℃に加熱した後に上方からキセノン閃光ランプ光を照射した。なお、ここで用いた遮光部60はアルミニウム製であり、厚みは2mm、基板10の端面(外縁)から3.5mmを遮蔽する形状である。また、基板10の上面と遮光部60の下面の間隔は1mmとした。さらに、波長200nm〜600nmの波長範囲の光に対する透過率は略0%である。
また、比較例として、図4に示した閃光照射装置100を用いて同様の閃光照射を行った。用いた閃光照射装置100以外の条件は上述の実施例と同様である。
図7は、キセノンランプからの閃光の照射前後での透過率の変化量を、基板中心からの距離(対角線方向)毎に調べた結果を纏めたグラフである。遮光部有りの実施例のものでは最大値と最小値の差は0.08%である一方、遮光部無しの比較例のものではその差は0.17%であり、遮光部を用いることにより、透過率変化のばらつきは概ね2分の1となっている。
このように、本発明の閃光照射装置を用いることにより、フォトマスクの製造に用いられるブランクに形成される光学膜の面内での特性の均一性を高めることができる。
つまり、露光光に対して透明な基板の主面に光学膜を形成した後に、当該光学膜の周縁部を遮蔽して該光学膜に閃光を照射することにより、特性の面内均一性が高い光学膜を備えたフォトマスクブランクを製造することができる。
本発明は、フォトマスクの製造に用いられるブランクに形成される光学膜の面内での特性の均一性を、更に高める技術を提供する。
10 基板
11 面取り部
20 光学膜
30,130 サセプタ
40 閃光ランプ
60 遮光部
61 外枠部
100,110 閃光照射装置

Claims (4)

  1. フォトマスクブランクの製造に用いられる閃光照射装置であって、露光光に対して透明な基板であって主面に光学膜が形成された透明基板を載置するサセプタと、前記透明基板を前記サセプタ上に載置した状態で前記光学膜に閃光を照射する光源と、前記光学膜の周縁部を前記閃光の照射から遮蔽する遮光部とを備えており、
    前記遮光部の下面と該遮光部により遮蔽される前記光学膜の上面との間隔が1mm以下である、閃光照射装置。
  2. 前記遮光部は、前記透明基板の外縁から1mm以上4mm以下の周縁領域を遮蔽する、請求項1に記載の閃光照射装置。
  3. 前記遮光部の厚みが3mm以下である、請求項1又は2に記載の閃光照射装置。
  4. 前記遮光部の透過率は、波長200nm〜600nmの光に対し、0〜10%の範囲内にある、請求項1乃至3の何れか1項に記載の閃光照射装置。
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