JP5629112B2 - ノック式筆記具 - Google Patents

ノック式筆記具 Download PDF

Info

Publication number
JP5629112B2
JP5629112B2 JP2010089398A JP2010089398A JP5629112B2 JP 5629112 B2 JP5629112 B2 JP 5629112B2 JP 2010089398 A JP2010089398 A JP 2010089398A JP 2010089398 A JP2010089398 A JP 2010089398A JP 5629112 B2 JP5629112 B2 JP 5629112B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clip
knock
shaft
writing instrument
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010089398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011218649A (ja
Inventor
剛生 福本
剛生 福本
修平 星野
修平 星野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Pencil Co Ltd filed Critical Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority to JP2010089398A priority Critical patent/JP5629112B2/ja
Publication of JP2011218649A publication Critical patent/JP2011218649A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5629112B2 publication Critical patent/JP5629112B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、ノック式筆記具に関し、例えば、ペン先の出没動作に連動して軸筒からクリップを出し入りするノック式筆記具に関する。
従来から、軸筒と、軸筒に収納された筆記体(ボールペンリフィール等)と、筆記体のペン先を軸筒の先端から出し入れ自在に出没させる繰り出し機構とを備えたノック式筆記具が知られている。このノック式筆記具では、軸筒にクリップが設けられたものが広く流通しており、このクリップにより、当該ノック式筆記具を衣服(ポケット)や手帳に挟むことできるようになっている。
しかし、上記のようなクリップが設けられたノック式筆記具は、軸筒からクリップの挟持部が飛び出した構成になっているため、作図等の筆記動作をするとき(特に軸を回転して筆記した場合)に、挟持部が邪魔になることがあった。また、前記挟持部を気にして筆記具を持つ位置に気を付けなければならず使い勝手が悪かった。
そして、上記の問題を解消するために、特許文献1には、ノック操作によりペン先を軸筒から突出させた際に、軸筒にクリップが収納されるようになっているノック式筆記具が提案されている。
ここで、図39を参照しながら、特許文献1に記載されているノック式筆記具の構成を説明する。
なお、図39は、従来技術のノック式筆記具の縦断面を示した模式図であり、図39(a)は、筆記具100の筆記体が収納された状態を示した模式図であり、図39(b)は、筆記具100の筆記体のペン先が突出した状態を示した模式図である。
図示するように、筆記具100は、軸筒101と、軸筒101に収納された筆記体119と、筆記体119のペン先119aを軸筒101の先端から出し入れ自在に出没させるロータリカム機構200と、クリップ314とを備えている。
なお、軸筒101は、前軸102と、前軸101の先端に取り付けられた先金107と、前軸102の後端に取り付けられた後軸103とにより構成されている。
また、ロータリカム機構200は、後軸103の筒内に固定されたカム筒211と、そのカム筒211の筒内に摺動自在に挿入された第1摺動子210と、第1摺動子210の後端側に固定されたノック部材208と、第1摺動子210の先端に当接し且つカム筒211に対して摺動及び回転可能な回転子212と、その回転子212の前方に設けられ且つ前記カム筒211内を摺動可能になされた第2摺動子213と、第2摺動子213の前方に設けられた第3摺動子218とを備えている。
なお、ロータリカム機構200は、ノック部材208を押圧することにより、ノック部材208の前端側に配置された回転子212が回転し、当該回転子212に設けられたカム部が、カム筒211の筒内に設けられたカム溝(図示せず)に係止されるように構成されている。
また、上記の第3摺動子218は、前記軸筒101の内部に摺動自在に収納されており、前端部で筆記体119を保持している。なお、筆記体119は、先金107との間に張設された前バネ(コイルスプリング)120によって後方に付勢されている。
また、第2摺動子213の前方には、クリップ314に連接して形成したクリップ部315が、第3摺動子218の後方縮径部218bを抱設するように配置されている。
上記のように構成された筆記具100は、後端のノック部材208を押圧前進させると、第2摺動子213が回転子212と共に長手方向に前進する。また、第2摺動子213の前方には、斜面部213aが形成されており、クリップ部315のノック部材側に形成した後方斜面部315a(図39(a)参照)と当接し、クリップ314を軸筒101の軸心に向けて移動(軸筒101の径方向内側に移動)させる。
そして、第2摺動子213の長手方向への前進にともない、第3摺動子218が前進するため、筆記体ユニット119の先端に形成されたペン先119aが先金107から突出した筆記状態(図39(b)に示す状態)になる。このとき、クリップ314は、軸筒101の軸心方向に移動して軸筒101の内部に収納されているため、筆記の邪魔になることがない。
また、前記筆記状態(図39(b)に示す状態)のときに、再度、前記ノック部材208を押圧前進させると、繰り出し機構200の回転子212が回転する(カム筒211のカム溝(図示せず)の係止から解除されて回転する)。その結果、筆記状態の筆記体119は、前バネ120に付勢されて後退して、ペン先が先金107の内部に収納された収納状態(図39(a)に示す状態)になる。
また、筆記体119の後退にともない第3摺動子218も後退するようになるが、このとき、第3摺動子218の後方に形成した斜面部(図示せず)が、クリップ部315のペン先側に形成した前方斜面部315b(図39(b)参照)を押圧するため、前記クリップ314は軸筒101の軸心方向から離隔する(図39(a)に示すように、クリップ314が軸筒101の径方向外側に移動して、軸筒101の外部に飛び出した状態になる)。これにより、軸筒101にペン先に収納されると共に、軸筒101からクリップ314が突出するため、クリップ314を利用できるようになる。
特開2002−166694号公報
しかしながら、上述した従来技術のノック式筆記具(図39参照)は、以下に示す技術的課題を有している。
具体的には、従来技術のノック式筆記具は、部品構成が複雑であると共に、「クリップを収納するための機構」及び「繰り出し機構」が筆記具全体のなかで大きな割合を占めるため、筆記体を小さなものにしないと、最適な大きさの筆記具を得ることができないという技術的課題を有している。
例えば、ノック式筆記具がボールペンである場合(筆記体がボールペンリフィールである場合)、従来技術の構成によれば、インク充填量が少ない筆記体にしないと、最適な大きさの筆記具を得ることができなかった。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、ペン先の出没動作にともない軸筒からクリップが出し入れされるノック式筆記具であって、長手方向の長さ寸法が大きい筆記体を搭載できるノック式筆記具を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、軸筒と、該軸筒に収納された筆記体と、該軸筒の後端から突出するノック棒の前後動作により該筆記体のペン先を該軸筒の先端から出没させる繰り出し機構と、前記ペン先の出没動作に連動して該軸筒から出入りするクリップとを備えたノック式筆記具において、前記クリップは、前記軸筒の後部に該軸筒の径方向に対して移動可能に外嵌支持される中空筒状の基部及び該基部の一端から延びる挟持部を有し、前記基部の内筒面には突起部が形成され、前記ノック棒は、前記クリップの基部及び該軸筒の筒内に挿通され且つその外周面に該基部の突起部が摺動自在に挿嵌され前記径方向に該クリップを移動させるガイド溝が形成され、前記クリップは、前記ノック棒の前後動作にともなう前記突起部と前記ガイド溝との摺動により前記径方向に動作して前記挟持部が該軸筒に収納されるようになされていることを特徴としている。
このように、本発明のノック式筆記具は、その後端側に設けた簡単な構成(クリップを構成する基部の突起部及びノック棒のガイド溝)により、クリップの挟持部を軸筒に収納したり、軸筒から突出させたりできるようにしている。
すなわち、本発明によれば、上述した従来技術のノック式筆記具(図39参照)と比べて、クリップを軸筒から出し入れさせるための構成を小さくなすことができるため、軸筒に所望の大きさの筆記体を収納することが可能になる。
したがって、本発明によれば、例えば、筆記体がボールペンリフィールである場合に、インク充填量の多い比較的長い筆記体を搭載することが可能になる。
また、前記軸筒は、後端に他の部分よりも外径が小さい縮径部が形成されていると共に、その外周面に凹状の収納部が形成され、前記基部は、前記軸筒の縮径部に、該軸筒の径方向を移動可能に外嵌され、前記クリップの挟持部は、前記収納部に相対向して配置され、前記クリップは、前記ノック棒の前後動作にともなう前記突起部と前記ガイド溝との摺動により前記径方向に動作して前記挟持部が前記軸筒の収納部に出入りするようになされていることが望ましい。
上記構成によれば、上述した従来技術のノック式筆器具(図39参照)に比べて簡単な構造により、ノック操作によりペン先を軸筒から突出させた際に、軸筒にクリップが収納されるノック式筆記具を提供することができる。
本発明によれば、ペン先の繰り出し操作にともない軸筒からクリップが出し入れされるノック式筆記具であって、長手方向の長さ寸法が大きい筆記体を搭載できるノック式筆記具を提供することができる。
本発明の第1実施形態のノック式筆記具の外観を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態のノック式筆記具の側面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態のノック式筆記具の縦断面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の軸筒を構成する後軸の斜視図である。 本発明の第1実施形態の軸筒を構成する後軸の側面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の軸筒を構成する後軸の縦断面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する内筒の斜視図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する内筒の縦断面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する回転子の斜視図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する回転子の側面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する回転子の縦断面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する摺動子の斜視図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する摺動子の側面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する摺動子の縦断面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態の回転子及と摺動子の嵌合構造を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒の斜視図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒の側面図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒を下方から見た模式図である。 本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒の断面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態のクリップを上方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態のクリップを下方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態のクリップの側面図である。 本発明の第1実施形態のクリップの断面を示した模式図である。 本発明の第1実施形態のクリップの平面図である。 本発明の第1実施形態のペン先の出没動作に連動したクリップの収納動作を説明するための模式図である。 本発明の第2実施形態のノック式筆記具の側面を示した模式図である。 本発明の第2実施形態のノック式筆記具の縦断面を示した模式図である。 本発明の第2実施形態のノック棒の斜視図である。 本発明の第2実施形態のノック棒の断面を示した模式図である。 本発明の第2実施形態のノック棒の側面図である。 本発明の第2実施形態のクリップを上方から見た斜視図である。 本発明の第2実施形態のクリップの側面図である。 本発明の第2実施形態のクリップの断面を示した模式図である。 本発明の第2実施形態のクリップの平面図である。 本発明の第2実施形態のカバー部材の斜視図である。 本発明の第2実施形態のカバー部材の平面図である。 本発明の第2実施形態のカバー部材の断面を示した模式図である。 本発明の第2実施形態のペン先の出没動作に連動したクリップの収納動作を説明するための模式図である。 従来技術のノック式筆記具の縦断面を示した模式図である。
以下、本発明のノック式筆記具について図面に基づいて説明する。
先ず、本発明の第1実施形態のノック式筆記具の概略構成について図1乃至図3を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のノック式筆記具の外観を示した斜視図である。また、図2は、本発明の第1実施形態のノック式筆記具の側面を示した模式図である。また、図3は、本発明の第1実施形態のノック式筆記具の縦断面を示した模式図である。なお、以下の説明では、筆記具1としてボールペンを示すが、あくまでもこれは一例である。
図示するように、第1実施形態のノック式筆記具(以下、単に「筆記具」という)1は、筆記具1の外郭を構成する軸筒10と、軸筒10の筒内に収納された筆記体20(図3参照)と、筆記体20のペン先を軸筒10の先端から出没させる繰り出し機構30と、軸筒10の後端側の外周部に取り付けられたクリップ50とを備えている。
なお、繰り出し機構30は、軸筒の筒内の後端側に装着された回転カム機構と、軸筒10の先端側に収納され且つ筆記体20及び前記回転カム機構を後方に付勢する弾性体(コイルスプリング)38(図3参照)とを備えている。
上記のように構成された筆記具1は、繰り出し機構30を構成するノック棒34が操作されてペン先側(図2、図3に示すY2方向に)に押し込まれると、筆記体20のペン先が軸筒10の先端から突出した筆記状態になると共に、前記ペン先の突出動作に連動して、クリップ50の挟持部52が軸筒10の径方向内側に動作して軸筒10に形成された収納口11aに収納されるようになっている。
また、筆記具1は、前記筆記状態において、ノック棒34が操作されると(押圧されると)、筆記体20のペン先が軸筒10の内部に後退して収納されると共に、前記ペン先の後退動作に連動して、収納口11aに収納された挟持部52が軸筒10の径方向外側に動作して軸筒10の収納口11aから突出する(飛び出す)ようになっている。
また、第1実施形態の筆記具1は、後段で詳細に説明するが、その後端側に設けた比較的に簡単な構成(クリップ50を構成する基部51の突起部51c及びノック棒34のガイド溝36)により、クリップ50の挟持部52を収納口11aから出し入れする機能を実現している。
そのため、第1実施形態の筆記具1によれば、上述した従来技術のノック式筆記具(図39参照)のように筆記体の大きさ寸法の制約が少なく、インク充填量の多い比較的長い大きさ寸法の筆記体20を搭載することが可能になる。
以下、第1実施形態の筆記具1の各構成を説明していく。
先ず、軸筒10について、上述した図1乃至図3と、図4乃至図6とを用いて説明する。
なお、図4は、本発明の第1実施形態の軸筒を構成する後軸の斜視図である。また、図5は、本発明の第1実施形態の軸筒を構成する後軸の側面を示した模式図である。また、図6は、本発明の第1実施形態の軸筒を構成する後軸の縦断面を示した模式図である。
図1乃至図3に示すように、軸筒10は、例えば、合成樹脂(例えば、PC(ポリカーボネート))等により形成され、両端が貫通した中空筒状の後軸11と、後軸11の一端(先端)に対して着脱自在に取り付けられた両端が貫通した中空筒状の先軸12とを備えている。
また、先軸12は、先端側において、外径が先端に向かって除々に縮径する口金部12aが形成され、その口金部12aの先端に開口12a1(図3参照)が設けられている。
また、後軸11は、図4乃至図6に示すように、その外周部の中腹部から後方にかけてクリップ50の挟持部52が収納可能な矩形状に凹んだ収納口(収納部)11aが形成されている。
また、後軸11は、その前方側の内筒面に先軸12の一端(後端の外周部)に形成されたネジ部12b(図3参照)と螺合するネジ部11b(図4、図6参照)が形成されている。
また、後軸11は、後端側に他の部分よりも外径が小さい縮径部11cが形成されていると共に、該他の部分と該縮径部11cとの境界に段差部11dが形成されている。また、縮径部11cの外周側面には、周方向に沿って凸凹形状をなす凸凹部11c1が設けられている。
この凸凹部11c1は、縮径部11の周方向に沿って延設された凸状部と、当該周方向に沿って延設された凹状部とが長手方向に沿って交互に連続して形成されたものであり、後述するクリップ50の基部51の内筒面に形成された凹凸部51b(図16参照)と摺動自在に嵌合され、クリップ50の径方向の移動を案内する役割を担っている。
また、段差部11dには、クリップ50の基部51の前端部が載置されるようになっており、クリップ50のペン先方向への移動を制限する役割を担っている。
次に筆記体20について図3を用いて説明する。
筆記体(リフィール)20は、筆記チップ22と、インクが収納されるインク収納管23とを備え、筆記チップ22とインク収納管23とが、この間に介在された継ぎ手部材24によって連結されている。
そして、筆記体20は、軸筒10の筒内に収容されると、インク収納管23の後端部が、繰り出し機構30の回転子32の一端部(前端部)に当接するようになっている。また、筆記体20は、後述する繰り出し機構30により、ペン先(筆記チップ22の先端)が、先軸12の口金部12aの先端に形成された開口12a1から出没するようになっている。
次に繰り出し機構30について上述した図3と、図7乃至図19とを用いて説明する。
なお、図7は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する内筒の斜視図である。また、図8は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する内筒の縦断面を示した模式図である。
また、図9は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する回転子の斜視図である。また、図10は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する回転子の側面を示した模式図である。また、図11は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する回転子の縦断面を示した模式図である。図12は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する摺動子の斜視図である。また、図13は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する摺動子の側面を示した模式図である。また、図14は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する摺動子の縦断面を示した模式図である。また、図15は、本発明の第1実施形態の回転子及と摺動子の嵌合構造を説明するための模式図であり、図15(a)は、回転子と摺動子とが嵌合した状態の縦断面を示した模式図であり、図15(b)は、回転子と摺動子とが嵌合した状態の外観側面を示した模式図である。
また、図16は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒の斜視図である。また、図17は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒の側面図である。また、図18は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒を下方から見た模式図である。また、図19は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒の断面を示した模式図である。
図3に示すように、繰り出し機構30は、軸筒10の後軸11の筒内に装着された回転カム機構と、軸筒10の先軸12の筒内に収納され且つ筆記体20及び前記回転カム機構を後方に付勢する弾性体(コイルスプリング)38とを備えている。
また、前記回転カム機構は、後軸11に内嵌固定された内筒31と、内筒31の筒内に摺動自在に挿入され且つ内筒31に対して回転可能な回転子32と、内筒31の筒内に摺動自在に挿入され且つその前端部が回転子32の後端部に嵌合している摺動子33と、摺動子33の後端に取り付けられ後軸11の後端から突出したノック棒34とを備えている。
なお、前記回転カム機構は、例えば、合成樹脂(例えば、PC(ポリカーボネート))等により形成され、前記弾性体38は、例えば、金属等により形成される。
また、内筒31は、図7及び図8に示すように、両端が貫通した中空筒状になされ、その外周部に、後軸11の収納口(収納部)11aが挿嵌される矩形状に凹んだ凹部31aが形成されている。また、内筒31は、筒内に回転子32を前後可能に案内及び回転させるためのカム溝31b(図8参照)が設けられている。
また、前記カム溝31bには、回転子32に形成されたリブ32a(図9及び図10参照)及び摺動子33に形成されたリブ33a2(図12〜図14参照)に係合するようになっている。
また、回転子32は、図9乃至図11に示すように、両端が貫通した中空筒状になされ、その外周部に、前記カム溝31bに係合するリブ32aが形成され、当該リブ32aの後端部(図中の上端部)には傾斜状になされたカム部32a1が設けられている。
また、回転子32は、後端部の近傍に、周方向に沿って凹んだ凹部32bが形成されている。
また、摺動子33は、図12乃至図14に示すように、後端が閉塞し且つ前端に開口孔33cが形成された筒状部33aと、筒状部33aの後端面に立設している柱状部33bとを備えている。
また、筒状部33aの前端面には、回転子32に形成されたカム部32a1と迎合するカム部33a1が形成されている。また、筒状部33aの外周部に前記カム溝31bに係合するリブ33a2が形成されている。また、開口孔33cの内筒面には、回転子32の凹部32bに摺動自在に嵌合される凸部33c1(図14参照)が形成されている。
そして、回転子32及び摺動子33は、図15に示すように、摺動子33の前端の開口孔33cに、回転子32の後端が挿入され、且つ回転子32の凹部32bに凸部33c1を嵌合させた状態で、内筒31の筒内に内装される(図3参照)。
このように、本実施形態では、摺動子33の開口孔33cの凸部33c1が回転子32の凹部32bに嵌合する構成により、例えばペン先側を上に向けたり、筆記具1を振った際にクリップ50が開放されてしまうことを防止することができ、また、筆記体20を交換する際、回転子32が筆記具1から脱落することを防止している。
また、本実施形態では、摺動子33の柱状部33bの上端側に、凸部33b1が形成され、ノック棒34の挿入部(挿入穴)35に、当該柱状部33bが遊嵌された際に、当該挿入部35の内筒部に形成された凹部(図示せず)と嵌合するようになっている(これにより、ノック棒34の脱落を防止している)。
また、図3、図16、図18及び図19に示すように、ノック棒34は、略柱状に形成され、その前端面(図19に示す下側面)に、摺動子33の柱状部33b(図12参照)が遊挿される挿入部(挿入穴)35が形成されている。
また、図16乃至図18に示すように、ノック棒34は、その外周部の2面(一対の対向面)にガイド溝36と直線溝37が形成されている。このガイド溝36と直線溝37は、前方(前端側)と後方(後端34b側)で径方向に(軸筒10の径方向において)離間された異なる位置に形成されている。
また、ガイド溝36及び直線溝37には、後述するクリップ50の突起部51cが摺動自在に挿嵌されるようになっている。そして、軸線と略並行に溝(直線溝37)を形成することによって、摺動子33と回転子32との間にはノック動作に必要な隙間(ガタ)を設けており、筆記時においては突起部51cが直線溝37から外れることがないのでクリップの開放動作を防ぐことができる。また、筆記時における不意の振動等での予期せぬことでのクリップ開放動作を防ぐことが出来る。
具体的には、図17に示すように、ガイド溝36は、ノック棒34の外周側面において、前端34aの一方側(図示するR側)の近傍から後端34bに向けて長手方向(Y方向)に所定の長さ延設され、その後、他方側(図示するL側)に向けて斜めに折れ曲がって進み、前記他方側(図示するL側)の近傍の位置まで到達するように形成されている。
また、直線溝37は、ガイド溝36の後端(図17に示す後端)から長手方向(Y方向)を上方に向けて進みノック棒34の後端34bの近傍の位置まで到達するように形成されている。
なお、ノック棒36は、前端34aのガイド溝36側(図示するR側)を後軸11の収納口11a側に配置させた上で、クリップ50の開口部50a及び後軸11の筒内に挿入される。
これにより、前方(前端34a側)のガイド溝36は、後方(後端34b側)のガイド溝36に比べて、軸筒10の収納口11(及び軸筒10に取り付けられたクリップ50の挟持部51)からの径方向の距離寸法が小さい位置に形成されるようになる。
次にクリップ50の構成について、上述した図3と、図20乃至図24とを用いて説明する。
なお、図20は、本発明の第1実施形態のクリップを上方から見た斜視図である。また、図21は、本発明の第1実施形態のクリップを下方から見た斜視図である。また、図22は、本発明の第1実施形態のクリップの側面図である。また、図23は、本発明の第1実施形態のクリップの断面を示した模式図である。また、図24は、本発明の第1実施形態のクリップの平面図である。
図示するように、クリップ50は、後軸11の後端部に、該後軸11の径方向に対して移動可能に外嵌支持される基部51と、基部51の一端から延びる挟持部52を有している。また、基部51は、略楕円筒状になされていると共に、その両端を貫通する楕円状の開口部51aが形成されている。
なお、基部51の開口部51aは、ノック棒34が挿入可能な大きさであり、且つノック棒34が挿入された場合に、クリップ50が径方向に移動できるように、開口部51aの内筒面とノック棒34の外周面との間に、所定の隙間が形成される大きさになされている。また、基部51は、後軸11の後端側に外嵌された場合に、自身の後端部が後軸11の後端部よりも後方に配置されるようになっている。
また、前記開口部51aの内筒面の前端側(図23に示す下側)には、後軸11の縮径部11cの外周部に形成された凸凹部11c1に摺動自在に嵌合する凹凸部51bが設けられている。なお、前記凹凸部51bは、基部51の周方向に沿って延びる凹状部と、当該周方向に沿って延びる凸状部とが長手方向に沿って交互に連続して形成された構成になっている。
そして、基部51の開口部51aに、後軸11の縮径部11cが遊嵌され、且つ基部51の前端部(図23における下側の端部)が後軸11の段差部11dに載置されることにより、後軸11にクリップ50が支持されるようになっている。
また、後軸11の段差部11dにクリップ50が支持された状態において、基部51の開口部51aの凹凸部51bが、縮径部11cの凸凹部11c1に摺動自在に嵌合されるようになっている。
なお、上記のようにクリップ50が後軸11の縮径部11cに支持された場合には、挟持部52が後軸11に形成された収納口11aに相対向して配置されるようになされている(図3参照)。
また、基部51の開口部51aの内筒面の後端側(図16に示す上端側)には、ノック棒34の外周部に形成されたガイド溝36及び直線溝37に摺動自在に挿嵌される突起部51cが形成されている(この突起部51cは、後軸11の後端よりも後方側に配置されている)。
なお、後軸11の段差部11dに支持されたクリップ50の開口部51aに、ノック棒34を挿通する場合には、前端34aのガイド溝36側(図17に示すR側)を後軸11の収納口11a側に向けた上で、当該ノック棒34を挿通すると共にガイド溝36に突起部51cを挿嵌させるようになっている。
上記構成により、ノック棒34を軸筒10の長手方向に動作させることで、クリップ50の基部51の突起部51cとノック棒34のガイド溝36(及び直線溝37)とを摺動させることができ、これにより軸筒10の径方向にクリップ50を動作させることができる(すなわち、ガイド溝36(及び直線溝37)が、軸筒10の径方向において異なる位置に形成されているため、突起部51cをガイド溝36(及び直線溝37)に沿ってスライドさせることで、当該径方向にクリップ50を動作させることができる)。
なお、第1実施形態では、前記開口部51aの内筒面に2つの突起部51cを形成させ、クリップ50の外周部の2面に形成されたガイド溝36(及び直線溝37)に対応させているが、突起部51の数は一例に過ぎず特に限定されるものではない。
つぎに、第1実施形態の動作について図25を用いて説明する。
ここで、図25は、本発明の第1実施形態のペン先の出没動作に連動したクリップの収納動作を説明するための模式図であり、図25(a)は、筆記具1のペン先が軸筒10に収納されたペン先収納状態を示した模式図であり、図25(b)は、筆記具1のペン先が軸筒10から繰り出されている最中の状態を示した模式図であり、図25(c)は、筆記具1のペン先が軸筒10から突出した筆記状態を示した模式図である。
具体的には、図25(a)に示す「ペン先収納状態」の筆記具1に対して、ユーザがノック棒34を操作し(押圧前進させ)、ペン先側(図25に示すY2方向に)に押し込むと、図25(b)〜図25(c)に示すように、ガイド溝36に挿通されたクリップ50の突起部51cがガイド溝36に沿ってスライドする。なお、クリップ50は、後軸11に形成された段差部11dに、基部51の前端部が載置されているため、クリップ50がノック棒24と共に、ペン先側(図25に示すY2方向に)に動作することはない。
そして、上記突起部51cがガイド溝36をスライド(摺動)することにより、突起部51cと一体のクリップ50が、軸筒10の径方向内側(図25に示すX1方向)に向けて動作する。また、前記の動作にしたがい、クリップ50の挟持部52は、収納口11aに向かって(収納される方向)に移動する。
そして、第1実施形態では、ノック棒34が、筆記状態(先軸12からペン先(筆記チップ22の先端部)が繰り出された状態)になるまで押し込まれると、図25(c)に示すように、クリップ50の挟持部52が収納口11aに収納されるようになっている。また、突起部51cは、ガイド溝36から直線溝37に移動するようになっている。
この場合、繰り出し機構30を構成する内筒31のカム溝31b(図8参照)に回転子32及び摺動子33に形成されたリブ(リブ32a、リブ33a2)が係合するようになっており、前記筆記状態が維持される。
また、回転子32と摺動子33とは、互いに嵌合しており容易に外れないようになっている。このように嵌合することで例えばペン先側を上に向けたり、筆記具1を振った際にクリップ50が開放されてしまうことを防止することができ、また、筆記体20を交換する際、回転子32が筆記具1から脱落することを防ぐことができる。
なお、繰り出し機構30によるペン先の繰り出し動作は、周知技術と同じであるため、詳細な説明を省略する。
一方、図25(c)に示す「筆記状態」の筆記具1に対して、ユーザがノック棒34を操作(押圧前進)させると、繰り出し機構30の回転子32及び摺動子33が回転してカム溝31bの係止から解除される。
また、繰り出し機構30は、前記カム溝31bの係止から解除されると、前記弾性体38により後方側(Y1方向)に付勢されて筆記体20と共に後退していき(Y1方向に移動して)、図25(c)の筆記状態から図25(b)の状態を経て、図25(a)の「ペン先収納状態」に戻るようになっている。
また、上記の「筆記状態」から「ペン先収納状態」に動作する過程において、直線溝37に挿通されたクリップ50の突起部51cがガイド溝36に移動すると共に当該ガイド溝36に沿ってスライドし、これにより、突起部51cと一体のクリップ50が、軸筒10の径方向外側(図25に示すX2方向)に向けて動作する。すなわち、前記の動作にしたがい、クリップ50の挟持部52は、収納口11aから離れる方向(飛び出す方向)に移動する。
そして、第1実施形態では、図25(a)に示す「ペン先収納状態」になると、クリップ50は、その挟持部52が収納口11から飛び出した状態(突出した状態)で、ノック棒34及び後軸11に支持されるようになっている。
このように、第1実施形態の筆記具1は、図25(c)に示すように、筆記体20のペン先を突出させた筆記状態になされている場合には、クリップ50の挟持部52が収納口11aに収納されるようになっているため、クリップ50が筆記の邪魔になることがない。
また、第1実施形態の筆記具1は、筆記状態になされている場合、クリップ50の挟持部52が収納口11aに収納されるため、筆記体1を回転させるときにクリップ50が手に当たらないのでペン回しが容易になることと、筆記するときにクリップ50が手に当たらないので筆記体1の位置を気にせずに筆記できる。更に基部51の挟持部52との他方側が軸筒10の外周面から突出することで筆記体1の転がりを防止することができる。
また、第1実施形態の筆記具1は、ペン先を軸筒10内に収納したペン先収納状態にしたときには、クリップ50の挟持部52が収納口11aから飛び出した(突出した)状態になるため、手帳や衣服のポケット等に挟持部52を引っかけて、衣服のポケットや手帳に挟むことできる。
また、第1実施形態においては、上述したように、クリップ50の開口部51aの凹凸部51bが、縮径部11の凸凹部11c1に摺動自在に嵌合されているため、クリップ50を、前記径方向(X1、X2方向)に対してスムーズに動作させることができる。
また、第1実施形態によれば、1箇所の押し部材(ノック棒34)の操作により、ペン先の出没動作及びクリップ50の収納動作が行われるため、操作性が簡単な筆記具1を提供することができる。
また、第1実施形態の筆記具1は、その後端側に設けた簡単な構成(クリップ50を構成する基部51の突起部51c及びノック棒34のガイド溝36)により、クリップ50の挟持部52を軸筒10に形成された収納口11aから出し入れさせるようにしている。
すなわち、第1実施形態によれば、上述した従来技術のノック式筆記具(図39参照)と比べて、クリップ50の挟持部52を軸筒10の収納口11aから出し入れさせるための構成を小さくなすことができるため、軸筒10に所望の大きさの筆記体20を収納することが可能になる。
したがって、第1実施形態によれば、例えば、筆記体20がボールペンリフィールである場合に、インク充填量の多い比較的長い筆記体20を搭載することが可能になる。
次に、本発明の第2実施形態のノック式筆記具2について説明する。
第2実施形態のノック式筆記具2は、上述した第1実施形態の構成の一部を変形したものであり、その機能は第1実施形態と同じである。そのため、第2実施形態の説明では、第1実施形態のものと同じ構成及び相当する構成については、同じ符号を付けて説明する。
先ず、第2実施形態のノック式筆記具2の概略構成について図26及び図27を用いて説明する。
なお、図26は、本発明の第2実施形態のノック式筆記具の側面を示した模式図である。また、図27は、本発明の第2実施形態のノック式筆記具の縦断面を示した模式図である。
図示するように、第2実施形態のノック式筆記具(ボールペン)2は、軸筒10と、軸筒10の筒内に収納された筆記体20(図27参照)と、筆記体20のペン先を軸筒10の先端から出没させる繰り出し機構30と、軸筒10の後端側の外周部に取り付けられたクリップ70及びカバー部材80とを備えている。
具体的には、第2実施形態のノック式筆記具2は、第1実施形態における「クリップ50(図2参照)」が「クリップ70及びカバー部材80」の2部品に変更された点と、第1実施形態における「繰り出し機構30のノック棒34(図2参照)」が「繰り出し機構30のノック棒60」に変更された点以外は、第1実施形態と同じ構成になっている。
そのため、以下では、第1実施形態と異なる構成だけを説明する。
先ず、ノック棒60の構造について図28乃至図30を用いて説明する。
なお、図28は、本発明の第2実施形態のノック棒の斜視図である。また、図29は、本発明の第2実施形態のノック棒の断面を示した模式図である。また、図30は、本発明の第2実施形態のノック棒の側面図である。
図28乃至図30に示すように、ノック棒60は、第1実施形態と同様、略柱状に形成され、その前端面(図29に示す下側面)に、摺動子33の後端部が遊挿される挿入部(挿入穴)63が形成されている。
また、図28乃至図30に示すように、ノック棒60は、その外周部の2面(一対の対向面)にガイド溝61(61a、61b)及び直線溝62が形成され、このガイド溝61及び直線溝62に、後述するクリップ70の突起部71cが摺動自在に挿嵌されるようになっている。
なお、ガイド溝61は、一方側が、突起部71cとの接触する接触面(61a1、61b1)になっている。
ここで、ガイド溝は、第1実施形態のガイド溝36及び直線溝37と形状が異なるが、第1実施形態のガイド溝36に該当する部分がガイド溝61であり、第1実施形態の直線溝37に該当する部分が直線溝62にあたるため、第1実施形態と同様の機能を果たすようになっている。
なお、第2実施形態では、ノック棒60の一方面に形成された「ガイド溝61及びガイド溝62」と、ノック棒60の他方面に形成された「ガイド溝61及びガイド溝62」とが上下反転した形状になっているが、特にこれに限定されるものではない。
ガイド溝61及び直線溝62は、クリップ70の突起部71cをスライドさせることで、クリップ70を径方向に動作させて収納口11aからの出し入れ動作を案内できるようになっていればどのような形状であってもよい。
次に、クリップ70の構成について、上述した図27と、図31乃至図34とを用いて説明する。
なお、図31は、本発明の第2実施形態のクリップを上方から見た斜視図である。また、図32は、本発明の第2実施形態のクリップの側面図である。また、図33は、本発明の第2実施形態のクリップの断面を示した模式図である。また、図34は、本発明の第2実施形態のクリップの平面図である。
図示するように、クリップ70は、略楕円筒状になされ且つ両端を貫通する楕円状の開口部71aを有する基部71と、基部71の一端から延びる板状に形成された挟持部72とを備えている。また、基部71の開口部71aの内筒面には、ノック棒60の外周部に形成されたガイド溝61に摺動自在に挿通される長円状の突起部71cが形成されている。突起部71cを長円状に形成することで出没動作時におけるノック棒60との繰り返し摩耗を防止と耐折れ性能の向上を図ることが出来る。
なお、基部71の開口部71aは、ノック棒60が挿入可能な大きさに形成されている。また、開口部71aは、ノック棒60が挿入された場合に、クリップ70が径方向に動作ができるように、開口部71aの内筒面と、ノック棒60の外周部との間に所定の隙間が形成されるようになされている。
そして、クリップ70は、その基部71が後軸11の後端に取り付けられたカバー80の側面孔82(後述する図28参照)に挿通され、さらに、基部71の貫通孔71aにノック棒60が挿通され且つガイド溝61に、開口部71の突起部71cが挿嵌されて、後軸11に取付けられるようになっている。
次に、カバー部材80の構成について、上述した図27と、図35乃至図37とを用いて説明する。
なお、図35は、本発明の第2実施形態のカバー部材の斜視図である。また、図36は、本発明の第2実施形態のカバー部材の平面図である。図37は、本発明の第2実施形態のカバー部材の断面を示した模式図である。
図示するように、カバー部材80は、略円筒状になされ且つ両端を貫通する略楕円状の開口部81を備え、後端80a側の側面部に、クリップ70の基部71を挿通させるための貫通孔82が形成されている。
また、カバー部材80は、前記貫通孔82と相対向している側面の領域に切り欠き80cが形成されている(クリップ70の挟持部72の径方向の動作を妨げないようにしている)。
また、カバー部材80の内筒面の前端側(図37に示す下端側)には、後軸11の凸凹部11c1の外周部の凸凹形状に嵌合する固定部80bが設けられている。
そして、カバー部材80は、その前端部(図30に示す下端部)が、後軸11の段差部11dに載置されると共に、後軸11の凸凹部11c1に固定部80bが嵌合して固定されることにより、後軸11に取り付けられる。
つぎに、第2実施形態の動作について図38を用いて説明する。
ここで、図38は、本発明の第2実施形態のペン先の出没動作に連動したクリップの収納動作を説明するための模式図であり、図38(a)は、第2実施形態のノック式筆記具2のペン先が軸筒10に収納されたペン先収納状態を示した模式図であり、図38(b)は、第2実施形態の筆記具1のペン先が軸筒10から繰り出しされている最中の状態を示した模式図であり、図38(c)は、第2実施形態の筆記具1のペン先が軸筒10から突出した筆記状態を示した模式図である。
具体的には、図38(a)に示す「ペン先収納状態」のノック式筆記具2に対して、ユーザがノック棒60を操作し(押圧前進させ)、ペン先側(図31に示すY2方向に)に押し込むと、図38(b)の状態を経て、図38(c)に示す「筆記状態」に遷移する。
そして、上記の「ペン先収納状態」から「筆記状態」へのペン先の突出動作に連動して、ガイド溝61に挿通されたクリップ70の突起部71cがガイド溝61と摺動する。
これにより、突起部71cと一体のクリップ70が、軸筒10の径方向内側(図38に示すX1方向)に向けて動作する。また、前記の動作にしたがい、クリップ70の挟持部72は、収納口11aに向かって(収納される方向)に移動する。
そして、第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様、ノック棒60が、筆記状態になるように押し込まれると、図38(c)に示すように、クリップ70の挟持部72が収納口11aに収納されるようになる。なお、この場合、クリップ70の基部71の一端部が、カバー部材80の貫通孔82から飛び出すようになっている。
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様、図38(c)に示す「筆記状態」の筆記具1に対して、ユーザがノック棒34を操作(押圧前進)させると、当該「筆記状態」から図38(a)に示す「ペン先収納状態」に戻るようになっている。
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様、図38(c)の「筆記状態」から図38(a)に示す「ペン先収納状態」に動作する過程において、ガイド溝61に挿通されたクリップ70突起部71cがガイド溝61に沿ってスライドし、これにより、突起部71cと一体のクリップ70が、軸筒10の径方向外側(図38に示すX2方向)に向けて動作して、挟持部72が、収納口11aから離れる方向(飛び出す方向)に移動する。
そして、図38(a)に示す「ペン先収納状態」になると、クリップ70は、その挟持部72が収納口11から飛び出した状態(突出した状態)で、ノック棒60及び後軸11に支持されるようになる。
以上、説明したように本発明の第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様、ペン先の出没動作に連動させて、クリップ70の挟持部71を軸筒10の収納口11aに出し入れするノック式筆記具を提供することができる。
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様、上述した従来技術のノック式筆記具(図39参照)と比べて、クリップ70の挟持部72を軸筒10の収納口11aから出し入れさせるための構成を小さくなすことができるため、軸筒10に所望の大きさの筆記体20を収納することが可能になる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、上述した実施形態では、筆記具1がボールペンである例を示したが、軸筒内に収容されるインク等の液体を収容する収納管を有するリフィールを備えた筆記具(例えば、化粧液の塗布具)であれば本発明を適用することができる。
1、2 ノック式筆記具
10 軸筒
11 後軸
11a 収納口(後軸)
11b ネジ部(後軸)
11c 縮径部(後軸)
11c1 凸凹部(縮径部(後軸))
11d 段差部(後軸)
12 先軸
12a 口金部(先軸)
12a1 開口(先軸)
12b ネジ部(先軸)
20 筆記体
22 筆記チップ(筆記体)
23 インク収納管(筆記体)
24 継ぎ手部材(筆記体)
30 繰り出し機構
31 内筒(繰り出し機構)
31a 凹部(内筒(繰り出し機構))
31b カム溝(内筒(繰り出し機構))
32 回転子(繰り出し機構)
32a リブ(回転子(繰り出し機構))
32a1 カム部(回転子(繰り出し機構))
32b 凹部(回転子(繰り出し機構))
33 摺動子(繰り出し機構)
33a 筒状部(摺動子(繰り出し機構))
33a1 カム部(摺動子(繰り出し機構))
33a2 リブ(摺動子(繰り出し機構))
33b 柱状部(摺動子(繰り出し機構))
33b1 凸部(摺動子(繰り出し機構))
33c 開口孔(摺動子(繰り出し機構))
33c1 凸部(摺動子(繰り出し機構))
34 ノック棒(繰り出し機構)
35 挿入部(ノック棒(繰り出し機構))
36 ガイド溝(ノック棒(繰り出し機構))
37 直線溝(ノック棒(繰り出し機構))
38 弾性体(繰り出し機構)
50 クリップ
51 基部(クリップ)
51a 開口部(基部(クリップ))
51b 凹凸部(基部(クリップ))
51c 突起部(基部(クリップ))
52 挟持部(クリップ)
60 ノック棒
61、61a、61b ガイド溝(ノック棒)
62 直線溝(ノック棒)
70 クリップ
71 基部
71a 開口部(基部(クリップ))
71c 突起部(基部(クリップ))
72 挟持部(クリップ)
80 カバー部材
80b 固定部(カバー部材)
80c 切り欠き(カバー部材)
81 開口部(カバー部材)
82 貫通孔(カバー部材)

Claims (2)

  1. 軸筒と、該軸筒に収納された筆記体と、該軸筒の後端から突出するノック棒の前後動作により該筆記体のペン先を該軸筒の先端から出没させる繰り出し機構と、前記ペン先の出没動作に連動して該軸筒から出入りするクリップとを備えたノック式筆記具において、
    前記クリップは、前記軸筒の後部に該軸筒の径方向に対して移動可能に外嵌支持される中空筒状の基部及び該基部の一端から延びる挟持部を有し、
    前記基部の内筒面には突起部が形成され、
    前記ノック棒は、前記クリップの基部及び該軸筒の筒内に挿通され且つその外周面に該基部の突起部が摺動自在に挿嵌され前記径方向に該クリップを移動させるガイド溝が形成され、
    前記クリップは、前記ノック棒の前後動作にともなう前記突起部と前記ガイド溝との摺動により前記径方向に動作して前記挟持部が該軸筒に収納されるようになされていることを特徴とするノック式筆記具。
  2. 前記軸筒は、外周面に凹状の収納部が形成されていると共に、後端に他の部分よりも外径が小さい縮径部が形成され、
    前記基部は、前記軸筒の縮径部に、該軸筒の径方向を移動可能に外嵌され、
    前記クリップの挟持部は、前記収納部に相対向して配置され、
    前記クリップは、前記ノック棒の前後動作にともなう前記突起部と前記ガイド溝との摺動により前記径方向に動作して前記挟持部が前記軸筒の収納部に出入りするようになされていることを特徴とする請求項1に記載のノック式筆記具。
JP2010089398A 2010-04-08 2010-04-08 ノック式筆記具 Expired - Fee Related JP5629112B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010089398A JP5629112B2 (ja) 2010-04-08 2010-04-08 ノック式筆記具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010089398A JP5629112B2 (ja) 2010-04-08 2010-04-08 ノック式筆記具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011218649A JP2011218649A (ja) 2011-11-04
JP5629112B2 true JP5629112B2 (ja) 2014-11-19

Family

ID=45036240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010089398A Expired - Fee Related JP5629112B2 (ja) 2010-04-08 2010-04-08 ノック式筆記具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5629112B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6301181B2 (ja) * 2014-04-28 2018-03-28 三菱鉛筆株式会社 ノック式筆記具
JP6436679B2 (ja) * 2014-08-08 2018-12-12 三菱鉛筆株式会社 ノック式筆記具
KR101538275B1 (ko) * 2014-11-18 2015-07-22 천광주 출몰식 필기구의 푸쉬 로크장치
JP6559821B2 (ja) * 2018-02-28 2019-08-14 三菱鉛筆株式会社 ノック式筆記具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011218649A (ja) 2011-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5373358B2 (ja) シャープペンシル
WO2010024346A1 (ja) 複合筆記具
JP5629112B2 (ja) ノック式筆記具
JP6201138B2 (ja) 化粧料容器
JP4773784B2 (ja) 棒状化粧料カートリッジ
JP2015112775A (ja) 出没式筆記具
WO2019124346A1 (ja) 出没式筆記具及び多芯筆記具
US7854559B2 (en) Pen with double pen barrel
JP2012111040A (ja) 筆記具
JP5783697B2 (ja) 複式筆記具
US10807405B2 (en) Hand-held device, in particular a writing instrument, provided with a blocking device
JP6948231B2 (ja) 繰出式筆記具
JP4578112B2 (ja) 塗布具
JPS6023182Y2 (ja) シヤ−プペンシル
JP6108813B2 (ja) スリムタイプボールペン
JP4242860B2 (ja) 芯先隠蔽式ボールペン
JP2013039743A (ja) シャープペンシル
JP4417177B2 (ja) ノック式筆記具
JP7444510B1 (ja) 複式筆記具
JP6267893B2 (ja) 筆記具
JP2016107518A (ja) 出没式筆記具
JP2019089271A (ja) 回転繰出式筆記具
JP6625172B2 (ja) 多芯式筆記具
JP5896722B2 (ja) 多機能ペン
JP2006150725A (ja) 出没式筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140929

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5629112

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees