JP5629112B2 - ノック式筆記具 - Google Patents
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Description
そして、上記の問題を解消するために、特許文献1には、ノック操作によりペン先を軸筒から突出させた際に、軸筒にクリップが収納されるようになっているノック式筆記具が提案されている。
なお、図39は、従来技術のノック式筆記具の縦断面を示した模式図であり、図39(a)は、筆記具100の筆記体が収納された状態を示した模式図であり、図39(b)は、筆記具100の筆記体のペン先が突出した状態を示した模式図である。
なお、軸筒101は、前軸102と、前軸101の先端に取り付けられた先金107と、前軸102の後端に取り付けられた後軸103とにより構成されている。
なお、ロータリカム機構200は、ノック部材208を押圧することにより、ノック部材208の前端側に配置された回転子212が回転し、当該回転子212に設けられたカム部が、カム筒211の筒内に設けられたカム溝(図示せず)に係止されるように構成されている。
また、第2摺動子213の前方には、クリップ314に連接して形成したクリップ部315が、第3摺動子218の後方縮径部218bを抱設するように配置されている。
そして、第2摺動子213の長手方向への前進にともない、第3摺動子218が前進するため、筆記体ユニット119の先端に形成されたペン先119aが先金107から突出した筆記状態(図39(b)に示す状態)になる。このとき、クリップ314は、軸筒101の軸心方向に移動して軸筒101の内部に収納されているため、筆記の邪魔になることがない。
また、筆記体119の後退にともない第3摺動子218も後退するようになるが、このとき、第3摺動子218の後方に形成した斜面部(図示せず)が、クリップ部315のペン先側に形成した前方斜面部315b(図39(b)参照)を押圧するため、前記クリップ314は軸筒101の軸心方向から離隔する(図39(a)に示すように、クリップ314が軸筒101の径方向外側に移動して、軸筒101の外部に飛び出した状態になる)。これにより、軸筒101にペン先に収納されると共に、軸筒101からクリップ314が突出するため、クリップ314を利用できるようになる。
具体的には、従来技術のノック式筆記具は、部品構成が複雑であると共に、「クリップを収納するための機構」及び「繰り出し機構」が筆記具全体のなかで大きな割合を占めるため、筆記体を小さなものにしないと、最適な大きさの筆記具を得ることができないという技術的課題を有している。
例えば、ノック式筆記具がボールペンである場合(筆記体がボールペンリフィールである場合)、従来技術の構成によれば、インク充填量が少ない筆記体にしないと、最適な大きさの筆記具を得ることができなかった。
すなわち、本発明によれば、上述した従来技術のノック式筆記具(図39参照)と比べて、クリップを軸筒から出し入れさせるための構成を小さくなすことができるため、軸筒に所望の大きさの筆記体を収納することが可能になる。
したがって、本発明によれば、例えば、筆記体がボールペンリフィールである場合に、インク充填量の多い比較的長い筆記体を搭載することが可能になる。
先ず、本発明の第1実施形態のノック式筆記具の概略構成について図1乃至図3を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のノック式筆記具の外観を示した斜視図である。また、図2は、本発明の第1実施形態のノック式筆記具の側面を示した模式図である。また、図3は、本発明の第1実施形態のノック式筆記具の縦断面を示した模式図である。なお、以下の説明では、筆記具1としてボールペンを示すが、あくまでもこれは一例である。
なお、繰り出し機構30は、軸筒の筒内の後端側に装着された回転カム機構と、軸筒10の先端側に収納され且つ筆記体20及び前記回転カム機構を後方に付勢する弾性体(コイルスプリング)38(図3参照)とを備えている。
また、筆記具1は、前記筆記状態において、ノック棒34が操作されると(押圧されると)、筆記体20のペン先が軸筒10の内部に後退して収納されると共に、前記ペン先の後退動作に連動して、収納口11aに収納された挟持部52が軸筒10の径方向外側に動作して軸筒10の収納口11aから突出する(飛び出す)ようになっている。
そのため、第1実施形態の筆記具1によれば、上述した従来技術のノック式筆記具(図39参照)のように筆記体の大きさ寸法の制約が少なく、インク充填量の多い比較的長い大きさ寸法の筆記体20を搭載することが可能になる。
以下、第1実施形態の筆記具1の各構成を説明していく。
なお、図4は、本発明の第1実施形態の軸筒を構成する後軸の斜視図である。また、図5は、本発明の第1実施形態の軸筒を構成する後軸の側面を示した模式図である。また、図6は、本発明の第1実施形態の軸筒を構成する後軸の縦断面を示した模式図である。
また、先軸12は、先端側において、外径が先端に向かって除々に縮径する口金部12aが形成され、その口金部12aの先端に開口12a1(図3参照)が設けられている。
また、後軸11は、その前方側の内筒面に先軸12の一端(後端の外周部)に形成されたネジ部12b(図3参照)と螺合するネジ部11b(図4、図6参照)が形成されている。
この凸凹部11c1は、縮径部11の周方向に沿って延設された凸状部と、当該周方向に沿って延設された凹状部とが長手方向に沿って交互に連続して形成されたものであり、後述するクリップ50の基部51の内筒面に形成された凹凸部51b(図16参照)と摺動自在に嵌合され、クリップ50の径方向の移動を案内する役割を担っている。
また、段差部11dには、クリップ50の基部51の前端部が載置されるようになっており、クリップ50のペン先方向への移動を制限する役割を担っている。
筆記体(リフィール)20は、筆記チップ22と、インクが収納されるインク収納管23とを備え、筆記チップ22とインク収納管23とが、この間に介在された継ぎ手部材24によって連結されている。
そして、筆記体20は、軸筒10の筒内に収容されると、インク収納管23の後端部が、繰り出し機構30の回転子32の一端部(前端部)に当接するようになっている。また、筆記体20は、後述する繰り出し機構30により、ペン先(筆記チップ22の先端)が、先軸12の口金部12aの先端に形成された開口12a1から出没するようになっている。
なお、図7は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する内筒の斜視図である。また、図8は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する内筒の縦断面を示した模式図である。
また、図9は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する回転子の斜視図である。また、図10は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する回転子の側面を示した模式図である。また、図11は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する回転子の縦断面を示した模式図である。図12は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する摺動子の斜視図である。また、図13は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する摺動子の側面を示した模式図である。また、図14は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成する摺動子の縦断面を示した模式図である。また、図15は、本発明の第1実施形態の回転子及と摺動子の嵌合構造を説明するための模式図であり、図15(a)は、回転子と摺動子とが嵌合した状態の縦断面を示した模式図であり、図15(b)は、回転子と摺動子とが嵌合した状態の外観側面を示した模式図である。
また、図16は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒の斜視図である。また、図17は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒の側面図である。また、図18は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒を下方から見た模式図である。また、図19は、本発明の第1実施形態の繰り出し機構を構成するノック棒の断面を示した模式図である。
また、前記回転カム機構は、後軸11に内嵌固定された内筒31と、内筒31の筒内に摺動自在に挿入され且つ内筒31に対して回転可能な回転子32と、内筒31の筒内に摺動自在に挿入され且つその前端部が回転子32の後端部に嵌合している摺動子33と、摺動子33の後端に取り付けられ後軸11の後端から突出したノック棒34とを備えている。
なお、前記回転カム機構は、例えば、合成樹脂(例えば、PC(ポリカーボネート))等により形成され、前記弾性体38は、例えば、金属等により形成される。
また、前記カム溝31bには、回転子32に形成されたリブ32a(図9及び図10参照)及び摺動子33に形成されたリブ33a2(図12〜図14参照)に係合するようになっている。
また、回転子32は、後端部の近傍に、周方向に沿って凹んだ凹部32bが形成されている。
また、筒状部33aの前端面には、回転子32に形成されたカム部32a1と迎合するカム部33a1が形成されている。また、筒状部33aの外周部に前記カム溝31bに係合するリブ33a2が形成されている。また、開口孔33cの内筒面には、回転子32の凹部32bに摺動自在に嵌合される凸部33c1(図14参照)が形成されている。
このように、本実施形態では、摺動子33の開口孔33cの凸部33c1が回転子32の凹部32bに嵌合する構成により、例えばペン先側を上に向けたり、筆記具1を振った際にクリップ50が開放されてしまうことを防止することができ、また、筆記体20を交換する際、回転子32が筆記具1から脱落することを防止している。
また、本実施形態では、摺動子33の柱状部33bの上端側に、凸部33b1が形成され、ノック棒34の挿入部(挿入穴)35に、当該柱状部33bが遊嵌された際に、当該挿入部35の内筒部に形成された凹部(図示せず)と嵌合するようになっている(これにより、ノック棒34の脱落を防止している)。
また、図16乃至図18に示すように、ノック棒34は、その外周部の2面(一対の対向面)にガイド溝36と直線溝37が形成されている。このガイド溝36と直線溝37は、前方(前端側)と後方(後端34b側)で径方向に(軸筒10の径方向において)離間された異なる位置に形成されている。
また、ガイド溝36及び直線溝37には、後述するクリップ50の突起部51cが摺動自在に挿嵌されるようになっている。そして、軸線と略並行に溝(直線溝37)を形成することによって、摺動子33と回転子32との間にはノック動作に必要な隙間(ガタ)を設けており、筆記時においては突起部51cが直線溝37から外れることがないのでクリップの開放動作を防ぐことができる。また、筆記時における不意の振動等での予期せぬことでのクリップ開放動作を防ぐことが出来る。
また、直線溝37は、ガイド溝36の後端(図17に示す後端)から長手方向(Y方向)を上方に向けて進みノック棒34の後端34bの近傍の位置まで到達するように形成されている。
なお、ノック棒36は、前端34aのガイド溝36側(図示するR側)を後軸11の収納口11a側に配置させた上で、クリップ50の開口部50a及び後軸11の筒内に挿入される。
これにより、前方(前端34a側)のガイド溝36は、後方(後端34b側)のガイド溝36に比べて、軸筒10の収納口11(及び軸筒10に取り付けられたクリップ50の挟持部51)からの径方向の距離寸法が小さい位置に形成されるようになる。
なお、図20は、本発明の第1実施形態のクリップを上方から見た斜視図である。また、図21は、本発明の第1実施形態のクリップを下方から見た斜視図である。また、図22は、本発明の第1実施形態のクリップの側面図である。また、図23は、本発明の第1実施形態のクリップの断面を示した模式図である。また、図24は、本発明の第1実施形態のクリップの平面図である。
なお、基部51の開口部51aは、ノック棒34が挿入可能な大きさであり、且つノック棒34が挿入された場合に、クリップ50が径方向に移動できるように、開口部51aの内筒面とノック棒34の外周面との間に、所定の隙間が形成される大きさになされている。また、基部51は、後軸11の後端側に外嵌された場合に、自身の後端部が後軸11の後端部よりも後方に配置されるようになっている。
また、後軸11の段差部11dにクリップ50が支持された状態において、基部51の開口部51aの凹凸部51bが、縮径部11cの凸凹部11c1に摺動自在に嵌合されるようになっている。
なお、上記のようにクリップ50が後軸11の縮径部11cに支持された場合には、挟持部52が後軸11に形成された収納口11aに相対向して配置されるようになされている(図3参照)。
なお、後軸11の段差部11dに支持されたクリップ50の開口部51aに、ノック棒34を挿通する場合には、前端34aのガイド溝36側(図17に示すR側)を後軸11の収納口11a側に向けた上で、当該ノック棒34を挿通すると共にガイド溝36に突起部51cを挿嵌させるようになっている。
なお、第1実施形態では、前記開口部51aの内筒面に2つの突起部51cを形成させ、クリップ50の外周部の2面に形成されたガイド溝36(及び直線溝37)に対応させているが、突起部51の数は一例に過ぎず特に限定されるものではない。
ここで、図25は、本発明の第1実施形態のペン先の出没動作に連動したクリップの収納動作を説明するための模式図であり、図25(a)は、筆記具1のペン先が軸筒10に収納されたペン先収納状態を示した模式図であり、図25(b)は、筆記具1のペン先が軸筒10から繰り出されている最中の状態を示した模式図であり、図25(c)は、筆記具1のペン先が軸筒10から突出した筆記状態を示した模式図である。
そして、上記突起部51cがガイド溝36をスライド(摺動)することにより、突起部51cと一体のクリップ50が、軸筒10の径方向内側(図25に示すX1方向)に向けて動作する。また、前記の動作にしたがい、クリップ50の挟持部52は、収納口11aに向かって(収納される方向)に移動する。
この場合、繰り出し機構30を構成する内筒31のカム溝31b(図8参照)に回転子32及び摺動子33に形成されたリブ(リブ32a、リブ33a2)が係合するようになっており、前記筆記状態が維持される。
また、回転子32と摺動子33とは、互いに嵌合しており容易に外れないようになっている。このように嵌合することで例えばペン先側を上に向けたり、筆記具1を振った際にクリップ50が開放されてしまうことを防止することができ、また、筆記体20を交換する際、回転子32が筆記具1から脱落することを防ぐことができる。
なお、繰り出し機構30によるペン先の繰り出し動作は、周知技術と同じであるため、詳細な説明を省略する。
また、繰り出し機構30は、前記カム溝31bの係止から解除されると、前記弾性体38により後方側(Y1方向)に付勢されて筆記体20と共に後退していき(Y1方向に移動して)、図25(c)の筆記状態から図25(b)の状態を経て、図25(a)の「ペン先収納状態」に戻るようになっている。
そして、第1実施形態では、図25(a)に示す「ペン先収納状態」になると、クリップ50は、その挟持部52が収納口11から飛び出した状態(突出した状態)で、ノック棒34及び後軸11に支持されるようになっている。
また、第1実施形態の筆記具1は、筆記状態になされている場合、クリップ50の挟持部52が収納口11aに収納されるため、筆記体1を回転させるときにクリップ50が手に当たらないのでペン回しが容易になることと、筆記するときにクリップ50が手に当たらないので筆記体1の位置を気にせずに筆記できる。更に基部51の挟持部52との他方側が軸筒10の外周面から突出することで筆記体1の転がりを防止することができる。
また、第1実施形態の筆記具1は、ペン先を軸筒10内に収納したペン先収納状態にしたときには、クリップ50の挟持部52が収納口11aから飛び出した(突出した)状態になるため、手帳や衣服のポケット等に挟持部52を引っかけて、衣服のポケットや手帳に挟むことできる。
また、第1実施形態によれば、1箇所の押し部材(ノック棒34)の操作により、ペン先の出没動作及びクリップ50の収納動作が行われるため、操作性が簡単な筆記具1を提供することができる。
すなわち、第1実施形態によれば、上述した従来技術のノック式筆記具(図39参照)と比べて、クリップ50の挟持部52を軸筒10の収納口11aから出し入れさせるための構成を小さくなすことができるため、軸筒10に所望の大きさの筆記体20を収納することが可能になる。
したがって、第1実施形態によれば、例えば、筆記体20がボールペンリフィールである場合に、インク充填量の多い比較的長い筆記体20を搭載することが可能になる。
第2実施形態のノック式筆記具2は、上述した第1実施形態の構成の一部を変形したものであり、その機能は第1実施形態と同じである。そのため、第2実施形態の説明では、第1実施形態のものと同じ構成及び相当する構成については、同じ符号を付けて説明する。
なお、図26は、本発明の第2実施形態のノック式筆記具の側面を示した模式図である。また、図27は、本発明の第2実施形態のノック式筆記具の縦断面を示した模式図である。
そのため、以下では、第1実施形態と異なる構成だけを説明する。
なお、図28は、本発明の第2実施形態のノック棒の斜視図である。また、図29は、本発明の第2実施形態のノック棒の断面を示した模式図である。また、図30は、本発明の第2実施形態のノック棒の側面図である。
また、図28乃至図30に示すように、ノック棒60は、その外周部の2面(一対の対向面)にガイド溝61(61a、61b)及び直線溝62が形成され、このガイド溝61及び直線溝62に、後述するクリップ70の突起部71cが摺動自在に挿嵌されるようになっている。
なお、ガイド溝61は、一方側が、突起部71cとの接触する接触面(61a1、61b1)になっている。
なお、第2実施形態では、ノック棒60の一方面に形成された「ガイド溝61及びガイド溝62」と、ノック棒60の他方面に形成された「ガイド溝61及びガイド溝62」とが上下反転した形状になっているが、特にこれに限定されるものではない。
ガイド溝61及び直線溝62は、クリップ70の突起部71cをスライドさせることで、クリップ70を径方向に動作させて収納口11aからの出し入れ動作を案内できるようになっていればどのような形状であってもよい。
なお、図31は、本発明の第2実施形態のクリップを上方から見た斜視図である。また、図32は、本発明の第2実施形態のクリップの側面図である。また、図33は、本発明の第2実施形態のクリップの断面を示した模式図である。また、図34は、本発明の第2実施形態のクリップの平面図である。
なお、基部71の開口部71aは、ノック棒60が挿入可能な大きさに形成されている。また、開口部71aは、ノック棒60が挿入された場合に、クリップ70が径方向に動作ができるように、開口部71aの内筒面と、ノック棒60の外周部との間に所定の隙間が形成されるようになされている。
なお、図35は、本発明の第2実施形態のカバー部材の斜視図である。また、図36は、本発明の第2実施形態のカバー部材の平面図である。図37は、本発明の第2実施形態のカバー部材の断面を示した模式図である。
また、カバー部材80は、前記貫通孔82と相対向している側面の領域に切り欠き80cが形成されている(クリップ70の挟持部72の径方向の動作を妨げないようにしている)。
そして、カバー部材80は、その前端部(図30に示す下端部)が、後軸11の段差部11dに載置されると共に、後軸11の凸凹部11c1に固定部80bが嵌合して固定されることにより、後軸11に取り付けられる。
ここで、図38は、本発明の第2実施形態のペン先の出没動作に連動したクリップの収納動作を説明するための模式図であり、図38(a)は、第2実施形態のノック式筆記具2のペン先が軸筒10に収納されたペン先収納状態を示した模式図であり、図38(b)は、第2実施形態の筆記具1のペン先が軸筒10から繰り出しされている最中の状態を示した模式図であり、図38(c)は、第2実施形態の筆記具1のペン先が軸筒10から突出した筆記状態を示した模式図である。
そして、上記の「ペン先収納状態」から「筆記状態」へのペン先の突出動作に連動して、ガイド溝61に挿通されたクリップ70の突起部71cがガイド溝61と摺動する。
これにより、突起部71cと一体のクリップ70が、軸筒10の径方向内側(図38に示すX1方向)に向けて動作する。また、前記の動作にしたがい、クリップ70の挟持部72は、収納口11aに向かって(収納される方向)に移動する。
そして、第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様、ノック棒60が、筆記状態になるように押し込まれると、図38(c)に示すように、クリップ70の挟持部72が収納口11aに収納されるようになる。なお、この場合、クリップ70の基部71の一端部が、カバー部材80の貫通孔82から飛び出すようになっている。
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様、図38(c)の「筆記状態」から図38(a)に示す「ペン先収納状態」に動作する過程において、ガイド溝61に挿通されたクリップ70突起部71cがガイド溝61に沿ってスライドし、これにより、突起部71cと一体のクリップ70が、軸筒10の径方向外側(図38に示すX2方向)に向けて動作して、挟持部72が、収納口11aから離れる方向(飛び出す方向)に移動する。
そして、図38(a)に示す「ペン先収納状態」になると、クリップ70は、その挟持部72が収納口11から飛び出した状態(突出した状態)で、ノック棒60及び後軸11に支持されるようになる。
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様、上述した従来技術のノック式筆記具(図39参照)と比べて、クリップ70の挟持部72を軸筒10の収納口11aから出し入れさせるための構成を小さくなすことができるため、軸筒10に所望の大きさの筆記体20を収納することが可能になる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
10 軸筒
11 後軸
11a 収納口(後軸)
11b ネジ部(後軸)
11c 縮径部(後軸)
11c1 凸凹部(縮径部(後軸))
11d 段差部(後軸)
12 先軸
12a 口金部(先軸)
12a1 開口(先軸)
12b ネジ部(先軸)
20 筆記体
22 筆記チップ(筆記体)
23 インク収納管(筆記体)
24 継ぎ手部材(筆記体)
30 繰り出し機構
31 内筒(繰り出し機構)
31a 凹部(内筒(繰り出し機構))
31b カム溝(内筒(繰り出し機構))
32 回転子(繰り出し機構)
32a リブ(回転子(繰り出し機構))
32a1 カム部(回転子(繰り出し機構))
32b 凹部(回転子(繰り出し機構))
33 摺動子(繰り出し機構)
33a 筒状部(摺動子(繰り出し機構))
33a1 カム部(摺動子(繰り出し機構))
33a2 リブ(摺動子(繰り出し機構))
33b 柱状部(摺動子(繰り出し機構))
33b1 凸部(摺動子(繰り出し機構))
33c 開口孔(摺動子(繰り出し機構))
33c1 凸部(摺動子(繰り出し機構))
34 ノック棒(繰り出し機構)
35 挿入部(ノック棒(繰り出し機構))
36 ガイド溝(ノック棒(繰り出し機構))
37 直線溝(ノック棒(繰り出し機構))
38 弾性体(繰り出し機構)
50 クリップ
51 基部(クリップ)
51a 開口部(基部(クリップ))
51b 凹凸部(基部(クリップ))
51c 突起部(基部(クリップ))
52 挟持部(クリップ)
60 ノック棒
61、61a、61b ガイド溝(ノック棒)
62 直線溝(ノック棒)
70 クリップ
71 基部
71a 開口部(基部(クリップ))
71c 突起部(基部(クリップ))
72 挟持部(クリップ)
80 カバー部材
80b 固定部(カバー部材)
80c 切り欠き(カバー部材)
81 開口部(カバー部材)
82 貫通孔(カバー部材)
Claims (2)
- 軸筒と、該軸筒に収納された筆記体と、該軸筒の後端から突出するノック棒の前後動作により該筆記体のペン先を該軸筒の先端から出没させる繰り出し機構と、前記ペン先の出没動作に連動して該軸筒から出入りするクリップとを備えたノック式筆記具において、
前記クリップは、前記軸筒の後部に該軸筒の径方向に対して移動可能に外嵌支持される中空筒状の基部及び該基部の一端から延びる挟持部を有し、
前記基部の内筒面には突起部が形成され、
前記ノック棒は、前記クリップの基部及び該軸筒の筒内に挿通され且つその外周面に該基部の突起部が摺動自在に挿嵌され前記径方向に該クリップを移動させるガイド溝が形成され、
前記クリップは、前記ノック棒の前後動作にともなう前記突起部と前記ガイド溝との摺動により前記径方向に動作して前記挟持部が該軸筒に収納されるようになされていることを特徴とするノック式筆記具。 - 前記軸筒は、外周面に凹状の収納部が形成されていると共に、後端に他の部分よりも外径が小さい縮径部が形成され、
前記基部は、前記軸筒の縮径部に、該軸筒の径方向を移動可能に外嵌され、
前記クリップの挟持部は、前記収納部に相対向して配置され、
前記クリップは、前記ノック棒の前後動作にともなう前記突起部と前記ガイド溝との摺動により前記径方向に動作して前記挟持部が前記軸筒の収納部に出入りするようになされていることを特徴とする請求項1に記載のノック式筆記具。
Priority Applications (1)
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